JPH08330619A - 集光型太陽電池モジュール - Google Patents

集光型太陽電池モジュール

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JPH08330619A
JPH08330619A JP7158389A JP15838995A JPH08330619A JP H08330619 A JPH08330619 A JP H08330619A JP 7158389 A JP7158389 A JP 7158389A JP 15838995 A JP15838995 A JP 15838995A JP H08330619 A JPH08330619 A JP H08330619A
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solar cell
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concentrating solar
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忠 齋藤
Akio Suzuki
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Kazuya Yoshioka
一也 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽電池の低コスト化のため、集光倍率の向
上を図る。 【構成】 集光型太陽電池において集光レンズ(L)と
太陽電池セル(5′)とが一体化されて全体がモジュー
ル構造とされ、上記集光レンズは、縦方向断面が入射す
る平行光線に対して第1の許容入射角度を有する形状と
され、横方向断面が入射する平行光線に対して第2の許
容入射角度を有する形状とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、年間を通して高い集光
倍率を得られるようにした、非追尾型太陽電池に適用可
能な集光型太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、結晶シリコン太陽電池が高効率化
したことにより、結晶シリコン等の太陽電池を利用した
太陽光発電が脚光を浴びる時代となりつつある。しか
し、現状では太陽光発電のコストは、一般の商用電力の
コストと比較して割高であり、今後太陽光発電の低コス
ト化をいかに推進していくかが重要な課題となってい
る。コスト低減化のための研究は、これまでにもいくつ
か行なわれてきたが、その1つがレンズや反射鏡などの
集光用デバイスを用いた集光型太陽電池モジュールに関
するものである。
【0003】ところで、集光型太陽電池モジュールに不
可欠な機能は、時々刻々と位置を変える太陽からの光線
群をなるべく長時間、そして適度の倍率で一定の領域内
に集光させることである。したがって、通常の高倍率の
結像型集光器を用いる場合には、太陽光を追尾しなけれ
ばならない。しかも、その際に高倍率を維持するために
は、極めて精度の高い追尾が要求される。無論、年中好
天が期待できる地域での使用を想定するのであれば、追
尾方式であっても、装置のコストを吸収できるだけの発
電量を期待することができる。実際、欧米諸国において
は追尾方式の集光型太陽電池モジュールについては盛ん
に研究されて来た。しかしながら、日本のような曇天日
の多い地域においては追尾方式の集光型太陽電池モジュ
ールを採用しても、採算が合わない。したがって、この
ような曇天日の多い地域における太陽光発電用の集光デ
バイスすなわち集光型太陽電池モジュールとしては、設
置経費の安い非追尾方式の集光型太陽電池モジュールで
ある必要がある。過去に、この問題を解決すべく複合放
物型集光器(CPC:Compound Parabolic Concentrato
r )が研究された。この集光器は、集光可能な許容入射
角度を持った、いわば最初の非追尾方式の集光器であ
り、 ミラ−コーティングをした複合放物面により許容入
射角度内の入射光線を集光すべき領域に集めるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の複合放物型集光
器(CPC)は、非追尾方式の集光器としては光学的ロ
スの少ない極めて理想的な光学特性を持った集光器であ
るが、放物形状を維持するための補強材が必要なこと、
集光倍率の割に系自体が大きくなること、またそのため
に重量が多くなって実用上問題となることがある等のた
め、太陽電池モジュールのコスト低減を図る上では期待
できない。そこで、本発明者らは、先に屈折型非結像集
光器を発明し(特開平6ー37344号公報)、上記の
複合放物型集光器の欠点を解消した。しかしながら、低
コスト化をさらに推進してゆくためには、さらに可能な
限りの集光倍率の向上が必要である。
【0005】上述の実情にかんがみ、本発明は、安価
で、しかも高い集光倍率を持つ非追尾型太陽電池モジュ
ールとして好適な集光型太陽電池モジュールを提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の集光型太陽電池モジュールは、集光レンズ
と太陽電池セルとが一体化されて全体がモジュール構造
とされ、上記集光レンズは、縦方向断面が入射する平行
光線に対して第1の許容入射角度を有する形状とされ、
横方向断面が入射する平行光線に対して第2の許容入射
角度を有する形状とされていることを特徴としている。
また、本発明の集光型太陽電池モジュールは、上記集光
レンズの任意の高さにおける水平断面の形状が矩形であ
ることを特徴としている。さらに、本発明の集光型太陽
電池モジュールは、上記集光レンズの正面視輪郭および
側面視輪郭が、それぞれその屈折面に入射する許容入射
角度内の平行光線に対して、受光部において非結像集光
するように、まず長軸が鉛直方向を向いている2つの楕
円を仮定して、1つは反時計方向に最大許容入射角度だ
け回転させた後の図形の頭頂部より右側の部分を、もう
1つは時計方向に最大許容入射角度だけ回転させた後の
図形の頭頂部より左側の部分を組み合わせた複合楕円形
状となっていることを特徴としている。また、本発明の
集光型太陽電池モジュールは、バスバー電極部が上記集
光レンズの受光部の外側に配置されていることを特徴と
している。
【0007】
【作用】上述の本発明の集光型太陽電池モジュールによ
れば、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断面形状が
設計され、集光レンズの縦方向を例えば南北方向に一致
させるとともに横方向を東西方向に一致させるようにし
て設置すると、集光レンズの縦方向および横方向から集
光レンズの屈折面を通して許容入射角度内で入射し屈折
された太陽光線は、それぞれ集光されて太陽電池セルに
到達し、太陽電池セルにおいて、太陽の年間の赤緯の変
動幅および日中の時角の変動幅を網羅しつつ、高い集光
倍率で発電が行なわれる(請求項1)。また、本発明の
集光型太陽電池モジュールによれば、集光レンズの任意
の高さにおける水平断面の形状が矩形であるように形成
されているので、同矩形の縦辺の方向を例えば南北方向
に一致させるとともに横辺の方向を東西方向に一致させ
るようにして容易に集光レンズの向きを所望の向きに一
致させて、高い集光倍率が得られるように精確に位置合
わせが行なわれる(請求項2)。さらに、本発明の集光
型太陽電池モジュールによれば、集光レンズは、同集光
レンズの正面視輪郭および側面視輪郭が、それぞれその
屈折面に入射する許容入射角度内の平行光線に対して、
受光部において非結像集光するように、まず長軸が鉛直
方向を向いている2つの楕円を仮定して、1つは反時計
方向に最大許容入射角度だけ回転させた後の図形の頭頂
部より右側の部分を、もう1つは時計方向に最大許容入
射角度だけ回転させた後の図形の頭頂部より左側の部分
を相互に組み合わせた形状となっている複合楕円形状レ
ンズであることにより、許容入射角度の異なる2種類の
レンズ断面形状が容易に設計され、集光レンズの縦方向
を例えば南北方向に一致させるとともに横方向を東西方
向に一致させるようにして設置すると、集光レンズの縦
方向および横方向から集光レンズの屈折面を通して許容
入射角度内で入射し屈折された太陽光線は、それぞれ少
ない光学的ロスで集光されて太陽電池セルに到達し、太
陽電池セルにおいて、太陽の年間の赤緯の変動幅および
日中の時角の変動幅を網羅しつつ、高い集光倍率で発電
が行なわれる(請求項3)。また、本発明の集光型太陽
電池モジュールによれば、バスバー電極部がレンズの受
光部の外側に配置されていることにより、集光レンズに
より集光された太陽光線は無駄なく太陽電池セルにより
捕捉されて光電変換効率が高まり、高い集光倍率で発電
が行なわれる(請求項4)。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例としての集
光型太陽電池モジュールについて説明する。まず、集光
レンズの設計の概念について説明する。集光レンズの設
計に際しては、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断
面形状を設計し、これらを用いてレンズの縦方向および
横方向の双方向に湾曲を持たせることによって、集光レ
ンズの縦方向および横方向の双方向からの集光を可能と
し、集光比の向上を図るようにする。一般に、太陽光発
電において、比較的多くの発電量を期待することのでき
る時間帯は、太陽の南中時から±3〜4時間である。し
たがって、非追尾式の集光器においては、その時間帯お
よび春夏秋冬の太陽の南中高度を網羅することができる
集光器の設計が必要である。しかも、実用上、集光器と
しては光学的ロスの少ない安価な集光器であることが要
求される。そこで、レンズの材料としては、光の内部吸
収による光学的ロスの少ないものを用いる。また、レン
ズの曲面については、例えば図5に示されるように、太
陽の年間の赤緯の変動幅を網羅することのできる非結像
集光レンズの断面の型M1 と、南中時より±3〜4時間
の時角の変動幅を網羅することのできる非結像集光レン
ズの断面の型M2 とを用意しておき、これらを用いてレ
ンズ素材L0を型M1に従って正面から打ち抜くととも
に、型M2 に従って側面から打ち抜いたイメージの形状
のレンズLの曲面とすることができる。
【0009】非結像集光レンズの設計のベースとなるの
が、図1に示された光路長一定の原理に基づいて設計さ
れた楕円形状の結像レンズ1である。図1において、2
次元のxy平面上におけるy軸に平行な上方からの平行
光線群2を仮定するとともに、x軸と平行でレンズ1の
頭頂部3と接し、x軸からの距離がhである光の基面4
を仮定する。レンズ材料の屈折率をnとすると、頭頂部
3よりレンズ1の焦点Fまでの光学路長(OPL)は、
[数1]式で求められる。
【数1】OPL=n・h また、レンズ1の表面上の任意の点Aから焦点Fまでの
距離をr、空気の屈折率をn0 ,点Aがy軸に対して焦
点Fを見込む角度をφjとするとき、光路長一定の条
件、[数2]式を用いることによって、任意の角度φj
に対する距離rが一意的に定まり、[数3]および[数
4]式のようにして点Aの座標(x,y)が定まる。
【数2】n・h=n・r+n0(h−rcosφj)
【数3】x=r・sinφj
【数4】y=r・cosφj このようにして決定されたレンズ1は、焦点をFとする
楕円形状の結像レンズとなる。
【0010】次に、上記楕円形状の結像レンズすなわち
楕円レンズ1を用いて非結像集光レンズの断面を設計す
る手法について説明する。図1において楕円レンズ1と
して示される楕円を、図2に示されるようにx軸上にお
いて原点と一致する中心を有する太陽電池5の幅の半分
の長さdだけx軸の負、正の双方に平行移動してできた
新たな楕円をそれぞれc1,c2とする。非結像集光レン
ズの設計における基本的な考え方は、最大許容入射角度
で入射してくる光線が、集光すべき領域の端点に像を結
ぶようにすることである。したがって、図2における楕
円c1をその焦点−dの周りに時計方向に角度φiだけ回
転させたものをレンズ断面の左半分の形状とするととも
に、楕円c2をその焦点dの周りに反時計方向に角度φi
だけ回転したものをレンズ断面の右側の形状とすると、
y軸方向に対して±φiの許容入射角度を持つ非結像集
光器を設計することができる。この場合、レンズ設計に
当たっての初期条件として、レンズ材料の屈折率n、太
陽電池の幅2dおよび設計許容入射角度φiを与えなけ
ればならない。
【0011】図3において、まずレンズを示す楕円c1
の頭頂部Bにおける太陽光線の入射角度φiが与えられ
ると、そのときの頭頂部Bにおけるレンズによる屈折角
をφrとすれば、Snellの法則[数5]式が得られ、頭
頂部Bと焦点Fとの間の距離をr0 として、[数6]式
より求められたr0を用いると、[数1]および[数
2]式でφj=φiと置くことにより、楕円c1とその長
軸との交点をSとしたときの交点Sと結像点に相当する
焦点Fとの間の距離hが決定される。
【数5】sin φi=n・sin φr
【数6】r0= d/sin φr
【0012】レンズの左半分の断面形状は、図3に示さ
れるように、図2における楕円c1を座標点(−d,
0)の周りの時計方向に角度φiだけ回転したものとな
る。図3において、楕円c1上の任意の点をPとし、∠
SFP=θ、PF=rとすると、[数7]式により線分
PFの長さrが決定され、点Pのx、y座標はそれぞれ
[数8]および[数9]式のようになる。
【数7】r=(n−1)/(n−│cosθ│)
【数8】x=r・sin(θ+φi)−d
【数9】y=r・cos(θ+φi) 一方、レンズの右半分の断面形状は、図2における楕円
2を座標点(d,0)の周りの反時計方向に角度φi
け回転したものとなり、楕円c2の焦点をF′、楕円c2
とその長軸との交点をS′、楕円c2上の任意の点を
P′、∠S′F′P′=θ、P′F′=rとすると、や
はり[数10]式により線分P′F′の長さrが決定され
るので、点P′のx、y座標はそれぞれ[数11]および
[数12]式のようになる。
【数10】r=(n−1)/(n−│cosθ│)
【数11】x=r・sin(θ−φi)+d
【数12】y=r・cos(θ−φi) 図4において、点a、b、a′、d、−dに沿って太い
実線で描かれた形状が、上述の手法に従って描かれた実
際のレンズの断面の輪郭である。曲線abは楕円c1
一部であり、曲線a′b は楕円c2の一部であって、 頂
点bにおいて曲線abと曲線a′b とはなめらかに連
続している。各曲線abおよび曲線ab′ の端部aお
よびa′ はそれぞれその点における曲線の接線が完全
にy軸と平行となるような条件で決定されたものであ
る。点a,b,a′ ,d および−dに沿った太い実線
で囲まれた部分がレンズの内部であり、単一の材料によ
って構成される。そして、太陽電池は、点dと点−dと
を結ぶ部分上に装着される想定となっている。
【0013】図5において、図示されたものは、まず直
方体のレンズ素材L0を用意しておき、許容入射角度の
異なる2種類の集光レンズの断面型M1 およびM2を設
計し、これら断面型M1、M2の形状がレンズの2方向か
らの断面形状となるように直方体の素材L0を双方向か
ら打ち抜いたものと同じ形状の金型を作り、レンズ材料
を型に流し込んで重合したものである。2つのレンズ断
面の高さを揃える設計とするため、受光部である太陽電
池を接着する面は、長方形の形状となる。モジュールに
用いられる太陽電池は、受光部の寸法よりも数mのマー
ジン幅分だけ大きくされ、このマージン幅の部分をバス
バー部として割り当てる。このようにすることによっ
て、もともと光が到達しない領域に電極を配置すること
ができ、その結果、モジュール効率の向上につながるこ
ととなる。太陽電池と集光レンズとの間には、なるべく
屈折率がレンズ材料の屈折率に近い充填材を用いる。そ
して、このレンズ付き太陽電池を縦横に配置し、直列あ
るいは並列につなぐことによりモジュールを形成する。
このようにして、南北方向および東西方向に許容入射角
度を持った非結像方式レンズを用いた太陽電池モジュー
ルが得られる。
【0014】以下に、具体的な実施例を示す。 実施例1 上述の設計原理に基づき、図6に示されるような集光型
太陽電池セルを試作した。レンズの材料としてはアクリ
ル樹脂(屈折率1.44)を選んだ。レンズの製作の際
に必要な2つの断面の許容入射角度としては、南北方向
に沿う断面については秋春分時の南中高度の変化±2
3.4°を網羅できるように、許容入射角度が30°、
受光部が2cmの条件で設計した。その結果、集光レンズ
の高さは2.78cmとなった。もう一方の東西方向に沿
う断面については、南中時から±3時間の集光を期待し
て、許容入射角度を45° とし、さらに高さを許容入
射角度30°の断面に合わせて2.78cmとして設計し
た結果、この断面の受光部の幅は3.1cmとなった。以
上より、光入射口部が3.7cm×4.6cm、太陽電池5と
集光レンズLとの接着面部分は2.0cm×3.1cmの寸法
となった。集光レンズLの光入射口部と受光部との面積
比が3となることから、本発明によれば、モジュール内
での太陽電池の面積を1/3に減らすことが可能とな
る。
【0015】試作に用いた太陽電池5は単結晶Siで、
寸法はレンズの受光部の寸法2.0cm×3.1cmに合わせ
たものを用いた。太陽電池5を集光レンズLに接着する
に先立ち、I−V特性の測定を行なっておき、集光レンズ
Lに接着した後のIーV特性との比較を行なった。測定
は、定常光型ソーラーシミュレータの下で行ない、10
0mW/cm2、AM1.5 の疑似太陽光を照射した。
[表1]には、疑似太陽光を真上から照射した場合にお
ける上記両者の短絡電流およびそれらの比として定義さ
れる光学的集光比について示されている。
【表1】
【0016】次に、太陽の天球上における位置が季節と
時刻とによって異なることを踏まえ、疑似太陽光を集光
レンズLに対して様々な角度で入射させて、何倍の集光
倍率を示すかを、レンズがない場合の太陽電池のIーV特
性およびレンズがある場合のIーV特性から、両者の短絡
電流比として求めた。図7において、実線により示され
たものは、許容入射角度を30°として設計した断面7
内のみで、入射角度を変えていった場合の光学的集光比
の変化を示したもので、仮にこの集光セルを設置した架
台を天の赤道方向に向けて設置したとすると、許容入射
角度が30°の断面は南北方向に沿うような配置を想定
しているため、冬至から夏至までの南中高度の変動幅が
±23.4°内で、2.0倍の集光比を維持していること
が分かる。一方、図7において、破線により示されたも
のは、許容入射角度が45°として設計した断面内のみ
で、入射角度をかえていった場合の光学的集光比の変化
を示したもので、許容入射角度が45°の断面は、東西
方向に沿うような配置を想定しているため、秋春分時の
南中時からその前後数時間の光学的集光比の変化を示し
ている。図7において15°が1時間の角度に相当する
ので、上述の結果よりみて、本発明によれば1日のうち
6時間は2倍以上の集光が期待できる。
【0017】実施例2 実施例1で用いたものと全く同じ寸法の集光レンズLを
用いて、図6に示されたように、集光レンズLの受光部
に、 この受光部に丁度一致するように寸法が2.0cm×
3.1cmで、変換効率が14.8%の単結晶Siの太陽電
池5を接着した。上記寸法2.0cmのうちバスバー部6
のバスバー幅が1mmである。もう一方は図8に示された
ように、バスバー電極部6′を集光レンズLの受光部の
外側になるようにするため、寸法が2.1cm×3.1cm
で、 このうちバスバー電極部6′の寸法が0.1cm×3.
1cmであり、変換効率が14.8%の単結晶Siの太陽電
池5′を接着したものを用意した。 上記両者に対して実
施例1の場合と同じように、100mW/cm2、AM1.
5の疑似太陽光を真上から照射してIーV特性を測定し、
両者のモジュール変換効率を求めた結果、図6に示され
たタイプのものにおける変換効率8.33%から、 図8
のタイプのものの変換効率8.87%へと増加し、バス
バー電極部6′を集光レンズの外側に配置することによ
り、モジュールの変換効率が向上されることが分かっ
た。
【0018】実施例3 実施例1における集光型太陽電池セルの複数個を直列あ
るいは並列に接続して、図9に示されるように、架台7
に取り付けて、設置場所の緯度の角度だけ傾けた設置を
行なった結果、秋春分時のみならず、冬至夏至において
も正午からその前後±3時間にわたって2倍以上の集光
が可能となって、固定式パネルであるにもかかわらず、
季節に関係なく2倍以上の集光が可能となった。このこ
とにより、従来の平板型太陽電池モジュールと同一面積
を使用した場合、本発明の集光型太陽電池モジュールに
よれば、出力において従来のものの約80%となった
が、太陽電池の占有面積は約1/3と大幅に減少させる
ことができた。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の集光型太陽電池
モジュールによれば、以下のような効果が得られる。集
光レンズと太陽電池セルとが一体化されて全体がモジュ
ール構造となされ、上記集光レンズの縦方向断面が入射
する平行光線に対して第1の許容入射角度を有する形状
とされ、横方向断面が入射する平行光線に対して第2の
許容入射角度を有する形状とされているので、集光レン
ズは、金型を作ることにより多量生産が可能であり、太
陽電池と一体化してモジュール化することにより、コス
トのかかる太陽電池のモジュールに占める面積を削減す
ることができ、結果的に太陽電池モジュールの底コスト
化を図ることができる。また、集光レンズは、許容入射
角度を持った集光レンズであるので、全天日射に占める
散乱光が比較的多い地域や国土において有効に使用する
ことができる。特に、集光レンズの縦方向を例えば南北
方向に一致させるとともに横方向を東西方向に一致させ
るようにして設置すると、集光レンズの縦方向および横
方向から集光レンズの屈折面を通して許容入射角度内で
入射し屈折された太陽光線は、それぞれ集光されて太陽
電池セルに到達し、太陽電池セルにおいて、太陽の年間
の赤緯の変動幅および日中の時角の変動幅を網羅しつ
つ、高い集光倍率で発電が行なわれる(請求項1)。ま
た、本発明の集光型太陽電池モジュールによれば、集光
レンズの任意の高さにおける水平断面の形状が矩形であ
るように形成されているので、同矩形の縦辺の方向を例
えば南北方向に一致させるとともに横辺の方向を東西方
向に一致させるようにして容易に集光レンズの向きを所
望の向きに一致させて、高い集光倍率が得られるように
精確に位置合わせを行なうことができる(請求項2)。
さらに、本発明の集光型太陽電池モジュールによれば、
集光レンズは、同集光レンズの正面視輪郭および側面視
輪郭が、それぞれその屈折面に入射する許容入射角度内
の平行光線に対して、受光部において非結像集光するよ
うに、まず長軸が鉛直方向を向いている2つの楕円を仮
定して、1つは反時計方向に最大許容入射角度だけ回転
させることによってできる図形の頭頂部より右側の部分
を、もう1つは時計方向に最大許容入射角度だけ回転さ
せることによってできる図形の頭頂部より左側の部分を
組み合わせた形状となっている複合楕円形状レンズであ
ることにより、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断
面形状が容易に設計され、集光レンズの縦方向を例えば
南北方向に一致させるとともに横方向を東西方向に一致
させるようにして設置すると、集光レンズの縦方向およ
び横方向から集光レンズの屈折面を通して許容入射角度
内で入射し屈折された太陽光線は、それぞれ少ない光学
的ロスで集光されて太陽電池セルに到達し、太陽電池セ
ルにおいて、太陽の年間の赤緯の変動幅および日中の時
角の変動幅を網羅しつつ、高い集光倍率で発電が行なわ
れる(請求項3)。また、本発明の集光型太陽電池モジ
ュールによれば、バスバー電極部がレンズの受光部の外
側に配置されていることにより、集光レンズにより集光
された太陽光線は無駄なく太陽電池セルにより捕捉され
て電力への変換効率が高まり、高い集光倍率で発電が行
なわれる(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集光型太陽電池モジュールにおける集
光レンズの断面を説明するための説明図である。
【図2】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図3】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図4】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図5】本発明における集光レンズの製作の一例を説明
するための斜視概念図である。
【図6】本発明の集光型太陽電池モジュールを構成する
レンズ付き集光太陽電池で、バスバー電極部がレンズの
受光部内にある場合の1例を示す斜視図である。
【図7】光学的集光比と疑似太陽光の入射角度との関係
を示すグラフである。
【図8】本発明の集光型太陽電池モジュールを構成する
レンズ付き集光太陽電池で、モジュールの効率を向上さ
せるためにバスバー電極部をレンズの受光部の外側に配
置した場合の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明の集光型太陽電池モジュールの1例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 集光レンズ 2 光線群 3 集光レンズの頭頂部 4 光の基面 5,5′ 太陽電池 6,6′ バスバー電極部 7 架台 A 集光レンズの断面を表す楕円上の任意の点 B 集光レンズの断面を表す楕円の頭頂部 F 集光レンズの焦点 L0 集光レンズの素材 L 集光レンズ M1,M2 集光レンズの断面型 P 集光レンズの断面を表す楕円上の任意の点 S 集光レンズの断面を表す楕円とその長軸との交点 c1,c2 集光レンズの断面を表す楕円

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光レンズと太陽電池セルとが一体化さ
    れて全体がモジュール構造とされ、上記集光レンズは、
    縦方向断面が入射する平行光線に対して第1の許容入射
    角度を有する形状とされ、横方向断面が入射する平行光
    線に対して第2の許容入射角度を有する形状とされてい
    ることを特徴とする、集光型太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の集光型太陽電池モジュ
    ールにおいて、上記集光レンズは、任意の高さにおける
    水平断面の形状が矩形であることを特徴とする、集光型
    太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の集光型太陽電
    池モジュールにおいて、上記集光レンズは、同集光レン
    ズの正面視輪郭および側面視輪郭が、それぞれその屈折
    面に入射する許容入射角度内の平行光線に対して、受光
    部において非結像集光するように、まず長軸が鉛直方向
    を向いている2つの楕円を仮定して、1つは反時計方向
    に最大許容入射角度だけ回転させた後の図形の頭頂部よ
    り右側の部分を、もう1つは時計方向に最大許容入射角
    度だけ回転させた後の図形の頭頂部より左側の部分を相
    互に組み合わせた形状となっている複合楕円形状レンズ
    であることを特徴とする、集光型太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の集光型太陽電
    池モジュールにおいて、バスバー電極部が上記集光レン
    ズの受光部の外側に配置されていることを特徴とする、
    集光型太陽電池モジュール。
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