JP2735154B2 - 集光型太陽電池モジュール - Google Patents

集光型太陽電池モジュール

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JP2735154B2
JP2735154B2 JP7158389A JP15838995A JP2735154B2 JP 2735154 B2 JP2735154 B2 JP 2735154B2 JP 7158389 A JP7158389 A JP 7158389A JP 15838995 A JP15838995 A JP 15838995A JP 2735154 B2 JP2735154 B2 JP 2735154B2
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忠 齋藤
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  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、年間を通して高い集光
倍率を得るようにした、非追尾型太陽電池に適用可能な
集光型太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、結晶シリコン太陽電池が高効率化
したことにより、結晶シリコン等の太陽電池を利用した
太陽光発電が脚光を浴びる時代となりつつある。しか
し、現状では太陽光発電のコストは、一般の商用電力の
コストと比較して割高であり、今後太陽光発電の底コス
ト化をいかに推進していくかが重要な課題となってい
る。コスト低減化のための研究は、これまでにもいくつ
か行なわれてきたが、その1つがレンズや反射鏡などの
集光用デバイスを用いた集光型太陽電池モジュールに関
するものである。
【0003】ところで、集光型太陽電池モジュールに不
可欠な機能は、時々刻々と位置を変える太陽からの光線
群をなるべく長時間、そして適度の倍率で一定の領域内
に集光させることである。したがって、通常の高倍率の
結像型集光器を用いる場合には、太陽光を追尾しなけれ
ばならない。しかも、その際に高倍率を維持するために
は、極めて精度の高い追尾が要求される。無論、年中好
天が期待できる地域での使用を想定するのであれば、追
尾方式であっても、装置のコストを吸収できるだけの発
電量を期待することができる。実際、欧米諸国において
は追尾方式の集光型太陽電池モジュールについては盛ん
に研究されて来た。しかしながら、日本のような曇天日
の多い地域においては追尾方式の集光型太陽電池モジュ
ールを採用しても、採算が合わない。したがって、この
ような曇天日の多い地域における太陽光発電用の集光デ
バイスすなわち集光型太陽電池モジュールとしては、設
置経費の安い非追尾方式の集光型太陽電池モジュールで
ある必要がある。過去に、この問題を解決すべく複合放
物型集光器(CPC:Compound Parabo
lic Concentrator)が研究された。こ
の集光器は、集光可能な許容入射角度を持った、いわば
最初の非追尾方式の集光器であり、ミラーコーティング
をした複合放物面により許容入射角度内の入射光線を集
光すべき領域に集めるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の複合放物型集光
器(CPC)は、非追尾方式の集光器としては光学的ロ
スの少ない極めて理想的な光学特性を持った集光器であ
るが、放物形状を維持するための補強材が必要なこと、
集光倍率の割に系自体が大きくなること、またそのため
に重量が多くなって実用上問題となることがある等のた
め、太陽電池モジュールのコスト低減を図る上では期待
できない。そこで、本発明者らは、先に屈折型非結像集
光器を発明し(特開平6−37344号公報)、上記の
複合放物型集光器の欠点を解消した。しかしながら、低
コスト化をさらに推進してゆくためには、さらに可能な
限りの集光倍率の向上が必要である。
【0005】上述の実情にかんがみ、本発明は、安価
で、しかも高い集光倍率を持つ非追尾型太陽電池モジュ
ールとして好適な集光型太陽電池モジュールを提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の集光型太陽電池モジュールは、集光レンズ
と太陽電池セルとが一体化されて全体がモジュール構造
となされ、上記集光レンズは、縦方向断面が入射する平
行光線に対して第1の許容入射角度内で非結像集光をす
形状とされ、横方向断面が入射する平行光線に対して
第2の許容入射角度内で非結像集光をする形状とされて
いることを特徴としている。また、本発明の集光型太陽
電池モジュールは、上記集光レンズの正面視輪郭および
側面視輪郭が、それぞれその屈折面に入射する許容入射
角度内の平行光線に対して、受光部において非結像集光
するように、まず長軸が鉛直方向を向いている2つの
楕円を仮定して、1つは反時計方向に最大許容入射角度
だけ回転させた後の図形の頭頂部より右側の部分を、も
う1つは時計方向に最大許容入射角度だけ回転させた後
の図形の頭頂部より左側の部分を組み合わせた複合楕円
形状となっていることを特徴としている。さらに、本発
明の集光型太陽電池モジュールは、バスバー電極部がレ
ンズの受光部の外側に配置されていることを特徴として
いる。
【0007】
【作用】上記本発明の集光型太陽電池モジュールによれ
ば、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断面形状が設
計され、集光レンズの縦方向を例えば南北方向に一致さ
せるとともに横方向を東西方向に一致させるようにして
設置すると、集光レンズの縦方向および横方向から集光
レンズの屈折面を通して許容入射角度内で入射し屈折さ
れた太陽光線は、それぞれ非結像集光されて太陽電池
セルに到達し、太陽電池セルにおいて、太陽の年間の赤
緯の変動幅および日中の時角の変動幅を網羅しつつ、高
い集光倍率で発電が行なわれる(請求項1)。また、本
発明の集光型太陽電池モジュールによれば、集光レンズ
は、同集光レンズの正面視輪郭および側面視輪郭が、そ
れぞれその屈折面に入射する許容入射角度内の平行光線
に対して、受光部において非結像集光するように、ま
ず長軸が鉛直方向を向いている2つの楕円を仮定して、
1つは反時計方向に最大許容入射角度だけ回転させた後
の図形の頭頂部より右側の部分を、もう1つは時計方向
に最大許容入射角度だけ回転させた後の図形の頭頂部よ
り左側の部分を組み合わせた形状となっている複合楕円
形状レンズであることにより、許容入射角度の異なる2
種類のレンズ断面形状が容易に設計され、集光レンズの
縦方向を例えば南北方向に一致させるとともに横方向を
東西方向に一致させるようにして設置すると、集光レン
ズの縦方向および横方向から集光レンズの屈折面を通し
て許容入射角度内で入射し屈折された太陽光線は、それ
ぞれ少ない光学的ロスで集光されて太陽電池セルに到達
し、太陽電池セルにおいて、太陽の年間の赤緯の変動幅
および日中の時角の変動幅を網羅しつつ、高い集光倍率
で発電が行なわれる(請求項)。さらに、本発明の集
光型太陽電池モジュールによれば、バスバー電極部がレ
ンズの受光部の外側に配置されていることにより、集光
レンズにより集光された太陽光線は無駄なく太陽電池セ
ルにより捕捉されて光電変換効率が高まり、高い集光倍
率で発電が行なわれる(請求項)。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例としての集
光型太陽電池モジュールについて説明する。まず、集光
レンズの設計の概念について説明する。集光レンズの設
計に際しては、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断
面形状を設計し、これらを用いてレンズの縦方向および
横方向の双方向に湾曲を持たせることによって、集光レ
ンズの縦方向および横方向の双方向からの集光を可能と
し、集光比の向上を図るようにする。一般に、太陽光発
電において、比較的多くの発電量を期待することのでき
る時間帯は、太陽の南中時から±3〜4時間である。し
たがって、非追尾式の集光器においては、その時間帯お
よび春夏秋冬の太陽の南中高度を網羅することができる
集光器の設計が必要である。しかも、実用上、集光器と
しては光学的ロスの少ない安価な集光器であることが要
求される。そこで、レンズの材料としては、光の内部吸
収による光学的ロスの少ないものを用いる。また、レン
ズの曲面については、例えば図5に示されるように、太
陽の年間の赤緯の変動幅を網羅することのできる非結像
集光レンズの断面の型Mと、南中時より±3〜4時間
の時角の変動幅を網羅することのできる非結像集光レン
ズの断面の型Mとを用意しておき、これらを用いてレ
ンズ素材Lを型Mに従って正面から打ち抜くととも
に、型Mに従って側面から打ち抜いたイメージの形状
のレンズLの曲面とすることができる。
【0009】非結像集光レンズの設計のベースとなるの
が、図1に示された光路長一定の原理に基づいて設計さ
れた楕円形状の結像レンズ1である。図1において、2
次元のxy平面上におけるy軸に平行な上方からの平行
光線群2を仮定するとともに、x軸と平行でレンズ1の
頭頂部3と接し、x軸からの距離がhである光の基面4
を仮定する。レンズ材料の屈折率をnとすると、頭頂部
3よりレンズ1の焦点Fまでの光学路長(OPL)は、
[数1]式で求められる。
【数1】OPL=n・h また、レンズ1の表面上の任意の点Aから焦点Fまでの
距離をr、空気の屈折率をn,点Aがy軸に対して焦
点Fを見込む角度をφとするとき、光路長一定の条
件、[数2]式を用いることによって、任意の角度φ
に対する距離rが一意的に定まり、[数3]および[数
4]式のようにして点Aの座標(x,y)が定まる。
【数2】n・h=n・r+n(h−rcosφ
【数3】x=r・sinφ
【数4】y=r・cosφ このようにして決定されたレンズ1は、焦点をFとする
楕円形状の結像レンズとなる。
【0010】次に、上記楕円形状の結像レンズすなわち
楕円レンズ1を用いて非結像集光レンズの断面を設計す
る手法について説明する。図1において楕円レンズ1と
して示される楕円を、図2に示されるようにx軸上にお
いて原点と一致する中心を有する太陽電池5の幅の半分
の長さdだけx軸の負、正の双方に平行移動してできた
新たな楕円をそれぞれc,cとする。非結像集光レ
ンズの設計における基本的な考え方は、最大許容入射角
度で入射してくる光線が、集光すべき領域の端点に像を
結ぶようにすることである。したがって、図2における
楕円cをその焦点−dの周りに時計方向に角度φ
け回転させたものをレンズ断面の左半分の形状とすると
ともに、楕円cをその焦点dの周りに反時計方向に角
度φだけ回転したものをレンズ断面の右側の形状とす
ると、y軸方向に対して±φの許容入射角度を持つ非
結像集光器を設計することができる。この場合、レンズ
設計に当たっての初期条件として、レンズ材料の屈折率
n、太陽電池の幅2dおよび設計許容入射角度φを与
えなければならない。
【0011】図3において、まずレンズを示す楕円c
の頭頂部Bにおける太陽光線の入射角度φが与えられ
ると、そのときの頭頂部Bにおけるレンズによる屈折角
をφとすれば、Snellの法則[数5]式が得ら
れ、頭頂部Bと焦点Fとの間の距離をrとして、[数
6]式より求められたrを用いると、[数1]および
[数2]式でφ=φと置くことにより、楕円c
その長軸との交点をSとしたときの交点Sと結像点に相
当する焦点Fとの間の距離hが決定される。
【数5】sinφ=n・sinφ
【数6】r=d/sinφ
【0012】レンズの左半分の断面形状は、図3に示さ
れるように、図2における楕円cを座標点(−d,
0)の周りの時計方向に角度φだけ回転したものとな
る。図3において、楕円c上の任意の点をPとし、∠
SFP=θ、PF=rとすると、[数7]式により線分
PFの長さrが決定され、点Pのx、y座標はそれぞれ
[数8]および[数9]式のようになる。
【数7】r=(n−1)/(n−|cosθ|)
【数8】x=r・sin(θ+φ)−d
【数9】y=r・cos(θ+φ) 一方、レンズの右半分の断面形状は、図2における楕円
を座標点(d,0)の周りの反時計方向に角度φ
だけ回転したものとなり、楕円cの焦点をF′、楕円
とその長軸との交点をS′、楕円c上の任意の点
をP′、∠S′F′P′=θ、P′F′=rとすると、
やはり[数10]式により線分P′F′の長さrが決定
されるので、点P′のx、y座標はそれぞれ[数11]
および[数12]式のようになる。
【数10】r=(n−1)/(n−|cosθ|)
【数11】x=r・sin(θ−φ)+d
【数12】y=r・cos(θ−φ) 図4において、点a、b、a′、d、−dに沿って太い
実線で描かれた形状が、上述の手法に従って描かれた実
際のレンズの断面の輪郭である。曲線abは楕円c
一部であり、曲線a′bは楕円cの一部であって、頂
点bにおいて曲線abと曲線a′bとはなめらかに連続
している。各曲線abおよび曲線ab′の端部aおよび
a′はそれぞれその点における曲線の接線が完全にy軸
と平行となるような条件で決定されたものである。点
a,b,a′,dおよび−dに沿った太い実線で囲まれ
た部分がレンズの内部であり、単一の材料によって構成
される。そして、太陽電池は、点dと点−dとを結ぶ部
分上に装着される想定となっている。
【0013】図5において、図示されたものは、まず直
方体のレンズ素材Lを用意しておき、許容入射角度の
異なる2種類の集光レンズの断面型MおよびMを設
計し、これら断面型M、Mの形状がレンズの2方向
からの断面形状となるように直方体の素材Lを双方向
から打ち抜いたものと同じ形状の金型を作り、レンズ材
料を型に流し込んで重合したものである。2つのレンズ
断面の高さを揃える設計とするため、受光部である太陽
電池を接着する面は、長方形の形状となる。モジュール
に用いられる太陽電池は、受光部の寸法よりも数mm
マージン幅分だけ大きくされ、このマージン幅の部分を
バスバー部として割り当てる。このようにすることによ
って、もともと光が到達しない領域に電極を配置するこ
とができ、その結果、モジュール効率の向上につながる
こととなる。太陽電池と集光レンズとの間には、なるべ
く屈折率がレンズ材料の屈折率に近い充填材を用いる。
そして、このレンズ付き太陽電池を縦横に配置し、直列
あるいは並列につなぐことによりモジュールを形成す
る。このようにして、南北方向および東西方向に許容入
射角度を持った非結像方式レンズを用いた太陽電池モジ
ュールが得られる。
【0014】以下に、具体的な実施例を示す。 実施例1 上述の設計原理に基づき、図6に示されるような集光型
太陽電池セルを試作した。レンズの材料としてはアクリ
ル樹脂(屈折率1.44)を選んだ。レンズの製作の際
に必要な2つの断面の許容入射角度としては、南北方向
に沿う断面については秋春分時の南中高度の変化±2
3.4°を網羅できるように、許容入射角度が30゜、
受光部が2cmの条件で設計した。その結果、集光レン
ズの高さは2.78cmとなった。もう一方の東西方向
に沿う断面については、南中時から±3時間の集光を期
待して、許容入射角度を45°とし、さらに高さを許容
入射角度30゜の断面に合わせて2.78cmとして設
計した結果、この断面の受光部の幅は3.1cmとなっ
た。以上より、光入射口部が3.7cm×4.6cm、
太陽電池5と集光レンズLとの接着面部分は2.0cm
×3.1cmの寸法となった。集光レンズLの光入射口
部と受光部との面積比が3となることから、本発明によ
れば、モジュール内での太陽電池の面積を1/3に減ら
すことが可能となる。
【0015】試作に用いた太陽電池5は単結晶Sで、
寸法はレンズの受光部の寸法2.0cm×3.1cmに
合わせたものを用いた。太陽電池5を集光レンズLに接
着するに先立ち、I−V特性の測定を行なっておき、集
光レンズLに接着した後のI−V特性との比較を行なっ
た。測定は、定常光型ソーラーシミュレータの下で行な
い、100 W/cm、AM1.5の疑似太陽光を照
射した。[表1]には、疑似太陽光を真上から照射した
場合における上記両者の短絡電流およびそれらの比とし
て定義される光学的集光比について示されている。
【表1】
【0016】次に、太陽の天球上における位置が季節と
時刻とによって異なることを踏まえ、疑似太陽光を集光
レンズLに対して様々な角度で入射させて、何倍の集光
倍率を示すかを、レンズがない場合の太陽電池のI−V
特性およびレンズがある場合のI−V特性から、両者の
短絡電流比として求めた。図7において、実線により示
されたものは、許容入射角度を30°として設計した断
面7内のみで、入射角度を変えていった場合の光学的集
光比の変化を示したもので、仮にこの集光セルを設置し
た架台を天の赤道方向に向けて設置したとすると、許容
入射角度が30゜の断面は南北方向に沿うような配置を
想定しているため、冬至から夏至までの南中高度の変動
幅が±23.4゜内で、2.0倍の集光比を維持してい
ることが分かる。一方、図7において、破線により示さ
れたものは、許容入射角度が45゜として設計した断面
内のみで、入射角度をかえていった場合の光学的集光比
の変化を示したもので、許容入射角度が45゜の断面
は、東西方向に沿うような配置を想定しているため、秋
春分時の南中時からその前後数時間の光学的集光比の変
化を示している。図7において15゜が1時間の角度に
相当するので、上述の結果よりみて、本発明によれば1
日のうち6時間は2倍以上の集光が期待できる。
【0017】実施例2 実施例1で用いたものと全く同じ寸法の集光レンズLを
用いて、図6に示されたように、集光レンズLの受光部
に、この受光部に丁度一致するように、寸法が2.0c
m×3.1cmで、変換効率が14.8%の単結晶S
の太陽電池5を接着した。上記寸法2.0cmのうちバ
スバー部6のバスバー幅が1mmである。もう一方は図
8に示されたように、バスバー電極部6′を集光レンズ
Lの受光部の外側になるようにするため、寸法が2.1
cm×3.1cmで、このうちバスバー電極部6′の寸
法が0.1cm×3.1cmであり、変換効率が14.
8%の単結晶Sの太陽電池5′を接着したものを用意
した。上記両者に対して実施例1の場合と同じように、
100mW/cm、AM1.5の疑似太陽光を真上か
ら照射してI−V特性を測定し、両者のモジュール変換
効率を求めた結果、図6に示されたタイプのものにおけ
る変換効率8.33%から、図8のタイプのものの変換
効率8.87%へと増加し、バスバー電極部6′を集光
レンズの外側に配置することにより、モジュールの変換
効率が向上されることが分かった。
【0018】実施例3 実施例1における集光型太陽電池セルの複数個を直列あ
るいは並列に接続して、図9に示されるように、架台7
に取り付けて、設置場所の緯度の角度だけ傾けた設置を
行なった結果、秋春分時のみならず、冬至夏至において
も正午からその前後±3時間にわたって2倍以上の集光
が可能となって、固定式パネルであるにもかかわらず、
季節に関係なく2倍以上の集光が可能となった。このこ
とにより、従来の平板型太陽電池モジュールと同一面積
を使用した場合、本発明の集光型太陽電池モジュールに
よれば、出力において従来のものの約80%となった
が、太陽電池の占有面積は約1/3と大幅に減少させる
ことができた。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の集光型太陽電池
モジュールによれば、以下のような効果が得られる。(1) 集光レンズと太陽電池セルとが一体化されて全体
がモジュール構造となされ、上記集光レンズの縦方向断
面が入射する平行光線に対して第1の許容入射角度内で
非結像集光をする形状とされ、横方向断面が入射する平
行光線に対して第2の許容入射角度内で非結像集光をす
形状とされているので、集光レンズは、金型を作るこ
とにより多量生産が可能であり、太陽電池と一体化して
モジュール化することにより、コストのかかる太陽電池
のモジュールに占める面積を削減することができ、結果
的に太陽電池モジュールの底コスト化を図ることができ
る。また、集光レンズは、許容入射角度内で非結像集光
をする集光レンズであるので、全天日射に占める散乱光
が比較的多い地域や国土において有効に使用することが
できる。特に、集光レンズの縦方向を例えば南北方向に
一致させるとともに横方向を東西方向に一致させるよう
にして設置すると、集光レンズの縦方向および横方向か
ら集光レンズの屈折面を通して許容入射角度内で入射し
屈折された太陽光線は、それぞれ非結像集光されて太
陽電池セルに到達し、太陽電池セルにおいて、太陽の年
間の赤緯の変動幅および日中の時角の変動幅を網羅しつ
つ、高い集光倍率で発電が行なわれる(請求項1) (2) 本発明の集光型太陽電池モジュールによれば、集
光レンズは、同集光レンズの正面視輪郭および側面視輪
郭が、それぞれその屈折面に入射する許容入射角度内の
平行光線に対して、受光部において非結像集光をするよ
うに、まず長軸が鉛直方向を向いている2つの楕円を仮
定して、1つは反時計方向に最大許容入射角度だけ回転
させることによってできる図形の頭頂部より右側の部分
を、もう1つは時計方向に最大許容入射角度だけ回転さ
せることによってできる図形の頭頂部より左側の部分を
組み合わせた形状となっている複合楕円形状レンズであ
ることにより、許容入射角度の異なる2種類のレンズ断
面形状が容易に設計され、集光レンズの縦方向を例えば
南北方向に一致させるとともに横方向を東西方向に一致
させるようにして設置すると、集光レンズの縦方向およ
び横方向から集光レンズの屈折面を通して許容入射角度
内で入射し屈折された太陽光線は、それぞれ少ない光学
的ロスで非結像集光されて太陽電池セルに到達し、太
陽電池セルにおいて、太陽の年間の赤緯の変動幅および
日中の時角の変動幅を網羅しつつ、高い集光倍率で発電
が行なわれる(請求項)。(3) 本発明の集光型太陽電池モジュールによれば、バ
スバー電極部がレンズの受光部の外側に配置されている
ことにより、集光レンズにより集光された太陽光線は無
駄なく太陽電池セルにより捕捉されて電力への変換効率
が高まり、高い集光倍率で発電が行なわれる(請求項
)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集光型太陽電池モジュールにおける集
光レンズの断面を説明するための説明図である。
【図2】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図3】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図4】図1と同様に本発明における集光レンズの断面
を説明するための説明図である。
【図5】本発明における集光レンズの製作の一例を説明
するための斜視概念図である。
【図6】本発明の集光型太陽電池モジュールを構成する
レンズ付き集光太陽電池で、バスバー電極部がレンズの
受光部内にある場合の1例を示す斜視図である。
【図7】光学的集光比と疑似太陽光の入射角度との関係
を示すグラフである。
【図8】本発明の集光型太陽電池モジュールを構成する
レンズ付き集光太陽電池で、モジュールの効率を向上さ
せるためにバスバー電極部をレンズの受光部の外側に配
置した場合の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明の集光型太陽電池モジュールの1例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 集光レンズ 2 光線群 3 集光レンズの頭頂部 4 光の基面 5,5′ 太陽電池 6,6′ バスバー電極部 7 架台 A 集光レンズの断面を表す楕円上の任意の点 B 集光レンズの断面を表す楕円の頭頂部 F 集光レンズの焦点 L 集光レンズの素材 L 集光レンズ M,M 集光レンズの断面型 P 集光レンズの断面を表す楕円上の任意の点 S 集光レンズの断面を表す楕円とその長軸との
交点 c,c 集光レンズの断面を表す楕円

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光レンズと太陽電池セルとが一体化さ
    れて全体がモジュール構造となされ、上記集光レンズ
    は、縦方向断面が入射する平行光線に対して第1の許容
    入射角度内で非結像集光をする形状とされ、横方向断面
    が入射する平行光線に対して第2の許容入射角度内で非
    結像集光をする形状とされていることを特徴とする、集
    光型太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の集光型太陽電池モジュ
    ールにおいて、上記集光レンズは、同集光レンズの正面
    視輪郭および側面視輪郭が、それぞれその屈折面に入射
    する許容入射角度内の平行光線に対して、受光部におい
    て非結像集光するように、まず長軸が鉛直方向を向い
    ている2つの楕円を仮定して、1つは反時計方向に最大
    許容入射角度だけ回転させた後の図形の頭頂部より右側
    の部分を、もう1つは時計方向に最大許容入射角度だけ
    回転させた後の図形の頭頂部より左側の部分を組み合わ
    せた形状となっている複合楕円形状レンズであることを
    特徴とする、集光型太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の集光型太陽電
    池モジュールにおいて、バスバー電極部が上記集光レン
    ズの受光部の外側に配置されていることを特徴とする、
    集光型太陽電池モジュール。
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