JPH0832823B2 - ポリフェニレンエーテル―ポリアミド組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル―ポリアミド組成物

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JPH0832823B2
JPH0832823B2 JP62501406A JP50140687A JPH0832823B2 JP H0832823 B2 JPH0832823 B2 JP H0832823B2 JP 62501406 A JP62501406 A JP 62501406A JP 50140687 A JP50140687 A JP 50140687A JP H0832823 B2 JPH0832823 B2 JP H0832823B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、改良されたポリフェニレンエーテル−ポリ
アミドブレンド組成物に係る。特に、本発明は、そのよ
うな改良を与えることのできるフェノール類、より特定
的にはモノフェノール、ビスフェノールまたはポリマー
性フェノールを配合することによって吸水性と水による
膨張とが減少したポリフェニレンエーテル−ポリアミド
ブレンドに関する。
ポリフェニレンエーテルとポリアミドとのブレンドは
よく知られている。フィンホルト(Finholt)(米国特
許第3,379,792号)は、25重量%までのポリアミドを配
合することにより改良された加工性をもつポリフェニレ
ンエーテルを教示している。同様に、マルヤマ(Maruya
ma)ら(米国特許第4,338,421号)は、5〜70重量%の
ポリフェニレンエーテルを配合することによってポリア
ミドの性質を改良する方法を教示している。続いて、ウ
エノ(Ueno)ら(米国特許第4,315,086号)ならびにそ
の他の何人かの研究者達は、各種の相溶化剤を配合する
ことによってポリフェニレンエーテル−ポリアミドブレ
ンドの物理的性質がさらに改良されることを見出した。
そのような相溶化されたブレンドは、優れた応力−強度
特性と高い耐熱性とを共に示した。その結果、これらの
相溶化されたブレンドは、優れた強度特性と共に塗装オ
ーブンの熱に耐えられる能力が要求される自動車用途お
よびその他の用途に特に適していることが判明してい
る。
これらのポリフェニレンエーテル−ポリアミドブレン
ド組成物は優れた物理的特性を示しはしたが、湿気にさ
らされると劣化した。貯蔵の際これらの樹脂材料は湿気
を極めて吸収し易い傾向があり、そのため、物理的性質
が損われ、さらに重大なことには、成形の前に長時間に
渡ってその樹脂を乾燥させる必要が起こった。それより
さらに重要なことに、この樹脂材料から成形された部品
は、環境の湿度が増加したり減少したりするとそれに応
じて膨潤したり収縮したりし、また断続的に水にさらさ
れると膨潤したり収縮したりする傾向があった。これ
は、部品サイズの許容公差が臨界的な意味をもつ自動車
用途では特に有害である。
本発明の目的は、組成物の物理的性質にひどい影響を
与えることなく吸水傾向の低下したポリフェニレンエー
テル−ポリアミドブレンド組成物を提供することであ
る。
また、成形品における膨張の許容公差が低い用途に使
用できるような改良された寸法安定性を有する前記のよ
うなブレンド組成物を提供することも本発明の効果であ
る。
発明の概要 この度、減少した吸水性と改良された寸法安定性をも
ち、物理的性質の損失はあったにしてもほんの僅かであ
り、しかもブレンドの相溶性を損っていないポリフェニ
レンエーテル−ポリアミドブレンドが、その改良を示す
ことのできる1種以上のフェノール系化合物をその中に
配合することによって製造できることが判明した。
特に、相溶化剤を含むかまたは含まず、補助的な衝撃
改良剤樹脂を含むかまたは含まないポリフェニレンエー
テル−ポリアミドブレンド組成物は、下記式で表わされ
るフェノール系化合物を少なくとも1種前記組成物中に
配合することによって、吸水と湿気による膨張に対する
感受性が低下する。
および ここで、nは1、2または3に等しく、mは3、4また
は5に等しく、(n+m)=6であり、pは1または2
に等しく、各rはそれぞれ独立して0、1または2に等
しく、各sはそれぞれ独立して適宜0、1、2、3また
は4に等しく、tは0、1、2、3または4に等しく、
各Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲンたとえば臭
素、塩素、フッ素など、C1〜C16のアルキル、C6〜C18
アリールもしくはC7〜C20のアリールアルキル基(これ
らはいずれも、C1〜C12のアルキル基またはハロゲン原
子で置換されていてもよい。そして、アリール基は、も
しこれが存在する場合、−O−、C1〜C3のアルキレンも
しくはアルキリデン、または−SO2−の橋架け基によっ
て結合されていてもよい)、またはヒドロキシアリール
もしくはアルキルヒドロキシアリール基であり、各R′
は、それぞれ独立して、炭素−炭素直接結合、または二
価のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヒドロキ
シアリールもしくはアルキルヒドロキシアリール基(各
々のハロゲン置換された誘導体)を含む)、二価のエス
テルおよびアミド基、ならびに−O−、 などを含めたヘテロ含有橋架け基からなる群から選択さ
れる橋架け基の一員より成る群の中から選択される。た
だし、第三級α−炭素原子を有するフェノール環には、
ふたつのアルキル基が隣接するフェノール性ヒドロキシ
基は存在しない。
詳細な説明 本発明の実施の際に使用するのに適したポリフェニレ
ンエーテルは業界でよく知られており、対応するフェノ
ール類またはその反応性誘導体から、多くの触媒および
非触媒法のいずれかによって製造できる。ポリフェニレ
ンエーテルの例とその製法は米国特許第3,306,874号、
第3,306,875号、第3,257,357号、第3,257,358号、第3,3
37,501号および第3,787,361号に開示されている。簡潔
にするために、本明細書と添付の請求の範囲を通じて使
用する「ポリフェニレンエーテル」という用語は、(フ
ェノールから製造した)置換されてないポリフェニレン
エーテルばかりでなく、さまざまな置換基によって置換
されたポリフェニレンエーテルも包含するものとする。
またこの用語は、ポリフェニレンエーテルコポリマー、
グラフトコポリマーおよびブロックコポリマー、特に以
下に開示されているようなアルケニル芳香族化合物、と
りわけビニル芳香族化合物とポリフェニレンエーテルと
のグラフトコポリマーも包含する。
ポリフェニレンエーテルの製造に適したフェノール化
合物は次の一般式で表わすことができる。
ここで、各Qは、水素、ハロゲン、第三級α−炭素原子
をもたない脂肪族および芳香族の炭化水素基および炭化
水素オキシ基ならびに第三級α−炭素原子をもたずハロ
ゲン原子とフェニル核との間に少なくとも2個の炭素原
子を有するハロ炭化水素基およびハロ炭化水素オキシ基
より成る群の中から個々に選択される一価の置換基であ
る。ただし、少なくとも1個のQは水素である。
上の式で表わされるフェノール化合物の特定例として
は、フェノール、o−、m−およびp−クレゾール、2,
6−、2,5−、2,4−および3,5−ジメチルフェノール、2
−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニル
フェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−
6−エチルフェノール、ならびに2,3,5−、2,3,6−およ
び2,4,6−トリメチルフェノールを挙げることができ
る。コポリマーが所望であれば2種以上のフェノール化
合物を組合せて使用すればよい。また、上の一般式のフ
ェノール化合物と、上の一般式では表わされないフェノ
ール化合物、たとえばビスフェノール−A、テトラブロ
モビスフェノール−A、レゾルシノールまたはヒドロキ
ノンなどのような二価フェノールとから、コポリフェニ
レンエーテルを製造することもできる。
適切なポリフェニレンエーテルを例示すると、たとえ
ば、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(3−メチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−アリル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテルなどを挙げることができる。さらに、上で
述べたように、フェノール化合物のコポリマーを使用し
てもよい。
好ましいポリフェニレンエーテルは次式を有する。
ここで、Qは上で定義した通りであり、nは少なくとも
50、好ましくは約50〜約200である。上の式に対応する
ポリフェニレンエーテルの例は、すでに引用した特許に
見出すことができ、特に、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メトキシ−6−エ
トキシ−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6
−ステアリルオキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポ
リ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2−メトキシ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フェニレン)エーテルなど
が包含される。
本発明の目的にとって特に好ましい1群のポリフェニ
レンエーテルには、エーテル酸素原子に対してオルトの
ふたつの位置にC1〜C4のアルキル置換基を有するものが
ある。この種のものの代表例は、ポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−
エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプ
ロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテルなどで
あり、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ルが最も好ましい。
本発明の実施の際に使用するのに適したポリアミド
は、よく知られており、広く市販されている。基本的
に、これらは、アミノ基とカルボン酸基との間に少なく
とも2個の炭素原子を有するモノアミノ−モノカルボン
酸またはそのラクタムを重合させるか、あるいは、アミ
ノ基間に少なくとも2個の炭素原子を含有するジアミン
とジカルボン酸とをほぼ等分子割合で重合させるか、あ
るいは、上に定義したモノアミノカルボン酸またはその
ラクタムをほぼ等分子割合のジアミンおよびジカルボン
酸と一緒に重合させることによって得ることができる。
このジカルボン酸は、その官能性誘導体、たとえばエス
テルまたは酸塩化物の形態で使用してもよい。
(ジアミンとジカルボン酸の)「ほぼ等分子」割合と
いう用語は、厳密な等分子割合と、得られるポリアミド
の粘性を安定化させるための常用の技術に伴う多少の逸
脱との両者を含めて使用する。
ポリアミドの製造に有用な上記モノアミノ−モノカル
ボン酸またはそのラクタムの例としては、アミノ基とカ
ルボン酸基の間に2〜16個の炭素原子を含有する化合物
があり、これらの炭素原子はラクタムの場合には−CO-N
H−基と共に環を形成する。アミノカルボン酸とラクタ
ムの特定の例としては、6−アミノカプロン酸、ブチロ
ラクタム、ピバロラクタム、カプロタクタム、カプリル
ラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ド
デカノラクタムならびに3−および4−アミノ安息香酸
を挙げることができる。
ポリアミドの製造の際に使用するのに適したジアミン
としては、アルキルジアミン、アリールジアミンおよび
アルキル−アリールジアミンがある。そのようなジアミ
ンにはたとえば次の一般式 H2N(CH2)nNH2 (ただし、nは2から16までの整数である)で表わされ
るものが包含され、たとえばトリメチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、特にヘキサメチレンジアミン、な
らびにトリメチルヘキサメチレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、m−キシリレンジアミンなどがある。
ジカルボン酸は芳香族、たとえばイソフタル酸および
テレフタル酸でもよいし、または脂肪族でもよい。ただ
し、この脂肪族ジカルボン酸は次式のものである。
HOOC−Y−COOH ここで、Yは少なくとも2個の炭素原子の含有する二価
の脂肪族基を表わす。このような酸の例はセバシン酸、
オクタデカン二酸、スベリン酸、グルタル酸、ピメリン
酸およびアジピン酸である。
ポリアミドまたはナイロン(こういわれることが多
い)の代表例としては、たとえば、ポリピロリドン(ナ
イロン4)、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリ
カプリルラクタム(ナイロン8)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン6,6)、ポリウンデカノラクタム
(ナイロン11)、ポリドデカノラクタム(ナイロン1
2)、ポリヘキサメチレンアゼライアミド(ナイロン6,
9)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,1
0)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン
6,I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロ
ン6,T)、ヘキサメチレンジアミンとn−ドデカン二酸
のポリアミド(ナイロン6,12)、ならびにテレフタル酸
および/またはイソフタル酸とトリメチルヘキサメチレ
ンジアミンとから得られるポリアミド、アジピン酸とm
−キシレンジアミンとから得られるポリアミド、アジピ
ン酸、アゼライン酸および2,2−ビス−(p−アミノシ
クロヘキシル)プロパンから得られるポリアミド、およ
びテレフタル酸と4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキシル
メタンとから得られるポリアミドがある。
上記のポリアミドまたはそのプレポリマーのコポリマ
ーもまた、本発明の実施の際に使用するのに適してい
る。そのようなコポリアミドには次のコポリマーが含ま
れる。すなわち、ヘキサメチレンアジパミド/カプロラ
クタム(ナイロン6,6/6)、ヘキサメチレンアジパミド
/ヘキサメチレン−イソフタルアミド(ナイロン6,6/6,
I)、ヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチレン−テ
レフタルアミド(ナイロン6,6/6,T)、ヘキサメチレン
アジパミド/ヘキサメチレン−アゼライアミド(ナイロ
ン6,6/6,9)、ヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチ
レンアゼライアミド/カプロラクタム(ナイロン6,6/6,
9/6)である。
2種以上の上記のポリアミドまたはそのプレポリマー
の混合物および/またはコポリマーもまたそれぞれ本発
明の範囲内に入る。
特に好ましいポリアミドはポリアミド6、6,6、11、1
2および少なくとも1種の結晶性ポリアミド、たとえば
6、6,6、ならびに少なくとも1種の非晶質ポリアミ
ド、たとえば6,I、6,I,Tであり、ポリアミド6,6がもっ
も好ましい。
また、本明細書および添付の請求の範囲において「ポ
リアミド」という用語を使用する際には強靱化ポリアミ
ドまたはスーパータフポリアミドを含めることを意図し
ているとも理解されたい。スーパータフポリアミドまた
はスーパータフナイロン(こういわれる方が普通であ
る)は、たとえば、中でもイー・アイ・デュポン(E.I.
duPont)[ザイテル(Zytel )ST樹脂]から、ウィル
ソン−ファイバーフィル(Wilson-Fiberfill)[NY樹
脂]から、バディッシェ(Badische)[ウルトラミド
(ULTRAMID )樹脂]から、アライド(Allied)[カー
ピオン(CARPION )樹脂]から、およびセラニーズ(C
elanese)[7000シリーズ樹脂]から市販されており、
あるいは、特にエプスタイン(Epstein)の米国特許第
4,174,358号、ノバック(Novak)の米国特許第4,474,92
7号、ローラ(Roura)の米国特許第4,346,194号および
ジョフリオン(Joffrion)の米国特許第4,251,644号を
始めとする多くの米国特許に従って製造できる。これら
のスーパータフナイロンは、1種以上のポリアミドを1
種以上のポリマーまたはコポリマー性のエラストマー性
強靱化剤とブレンドすることによって製造される。適切
な強靱化剤は、上に挙げた米国特許の外にケイウッド・
ジュニア(Caywood,Jr.)の米国特許第3,884,882号およ
びスウィガー(Swiger)の米国特許第4,147,740号なら
びにジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエ
ンス(J.APPL.POLY.SCI.)第27巻、第425〜437頁(1982
年)のガルッチ(Gallucci)らの「エポキシ変性ポリエ
チレンの製造と反応(Preparation and Reactions of E
poxy-Modified Polyethylene)」に開示されており、以
下により詳細に記載する。通常、これらエラストマー性
のポリマーとコポリマーは、直鎖でも分枝でもよく、さ
らにはコア−シェルグラフトコポリマーを始めとするグ
ラフトポリマーおよびコポリマーでもよく、その特徴
は、ポリアミドポリマーの強靱性を高めるようにポリア
ミドマトリックスと相互作用したりまたはそのマトリッ
クスに接着したりすることができる官能性および/また
は活性であるかまたは極性の高い基を持つモノマーが、
共重合またはグラフト化によって、あらかじめ形成され
たポリマー上に取り込まれていることである。
ポリフェニレンエーテルとポリアミドのブレンド比
は、前者が5〜95重量%、好ましくは30〜70重量%で、
後者が95〜5重量%、好ましくは70〜30重量%である。
ポリアミドが5重量%未満であると耐溶剤性の改良効果
が小さく、95重量%を越えると熱変形温度などのような
熱的性質と寸法安定性が悪くなる傾向がある。
本発明の好ましい態様においては、組成物の製造の際
に相溶化剤を使用する。本明細書中および添付の請求の
範囲において使用する「相溶化剤」という用語は、化学
的に、たとえばグラフト化により、あるいは物理的に、
たとえば分散した相の表面特性を変えたり、および/ま
たはその分散を高めたりすることにより、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリアミドまたはこれら両者と相互作用を
して、その結果、特に高まった衝撃強さ、ウェルドライ
ン強度および/または伸びによって立証されるように樹
脂混合物の相溶性を改善する多官能性の非ゴム質化合物
を指している。ポリフェニレンエーテル−ポリアミドブ
レンド用に適した多くの相溶化剤が上に開示されている
ようによく知られており、またポリフェニレンエーテル
−ポリアミド系について次第に多くのことが知られて来
るにつれてさらに別の相溶化剤が確認されて来ている。
そのような相溶化剤はすべて本発明の最大限の範囲内に
あると考えられる。
本発明の実施の際に使用できるいろいろな相溶化剤の
例としては別のものが挙げられる。
a) 液体ジエンポリマー、 b) エポキシ化合物、 c) 参加されたポリオレフィンワックス、 d) キノン類、 e) オルガノシラン化合物、および f) 以下に記載する多官能性化合物。
本発明で使用するのに適した液体ジエンポリマー
(a)としては、共役ジエンのホモポリマー、ならびに
共役ジエンと、他の共役ジエン、ビニルモノマー(たと
えばスチレンおよびα−メチルスチレン)およびオレフ
ィン(たとえばエチレン、プロピレン、ブテン−1、イ
ソブチレン、ヘキセン−1、オクテン−1およびドデセ
ン−1)およびこれらの混合物より成る群の中から選択
された少なくとも1種のモノマーとのコポリマーがあ
り、数平均分子量が150〜10,000、好ましくは150〜5,00
0である。これらのホモポリマーとコポリマーは、たと
えば米国特許第4,054,612号、第3,876,721号および第3,
428,699号に記載されている方法によって製造すること
ができ、中でも、ポリブタンジエン、ポリイソプレン、
ポリ(1,3−ベンタジエン)、ポリ(ブタジエン−イソ
プレン)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリクロロ
プレン、ポリ(ブタジエン−α−メチルスチレン)、ポ
リ(ブタジエン−スチレン−イソプレン)、ポリ(ブチ
レン−ブタジエン)などがある。
本発明の実施の際に使用するのに適したエポキシ化合
物(b)としては、(1)多価フェノール(たとえばビ
スフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−A、
レゾルシノールおよびヒドロキノン)とエピクロロヒド
リンとを縮合させることによって製造されるエポキシ樹
脂、(2)多価アルコール(たとえばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペン
タエルスリトールおよびトリメチロールエタンなど)と
エピクロロヒドリンとを縮合させることによって製造さ
れるエポキシ樹脂、(3)一価のアルコール類および一
価のフェノール類のグリシジルエーテル化された生成
物、たとえばフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリ
シジルエーテルおよびクレジルグリシジルエーテル、
(4)アミノ化合物のグリシジル誘導体、たとえばアニ
リンのジグリシジル誘導体、ならびに(5)高級オレフ
ィンもしくはシクロアルケン、または天然の不飽和油
(たとえばダイズ)および前記の液体ジエンポリマーの
エポキシド化された生成物が挙げられる。
酸化されたポリオレフィンワックス(c)はよく知ら
れており、その詳細とその製造方法は米国特許第3,822,
227号および第3,756,999号ならびにドイツ特許公告第3,
047,915号および第2,201,862号に見られる。一般的にい
って、これらはポリオレフィンの酸化または懸濁酸化に
よって製造される。特に好ましいポリオレフィンワック
スは「ヘキストワックス(Hoescht Wacks)」である。
本発明で使用するのに適したキノン化合物(d)は、
非置換誘導体の分子中に、少なくとも1個の6員炭素
環、環構造中の少なくとも2個のカルボニル基(これら
は、同一の環中にあっても、あるいは1個より多くの環
がある場合には異なった環中にあることができるが、単
環式キノンの1,2−または1,4−配置に対応する位置を占
めなければならない)、および環構造中の少なくとも2
個の炭素−炭素二重結合を有する(ただし、前記炭素−
炭素二重結合とカルボニル炭素−酸素二重結合は互いに
共役している)のが特徴である。非置換キノン中に1個
より多くの環が存在する場合、それらの環は縮合してい
ても縮合していなくてもよく、あるいはこれらの両者で
もよい。非縮合環は直接炭素−炭素二重結合によって結
合されていてもよいし、あるいは=C−C=のような共
役不飽和を有する炭化水素基によって結合されていても
よい。
置換されたキノン類も本発明の範囲内である。置換が
望まれる場合置換の程度は1個から置換可能な水素原子
の最大数までとすることができる。非置換キノン構造上
に存在していてもよい各種の置換基の例としては、ハロ
ゲン、たとえば塩素、臭素、フッ素など、分枝および非
分枝で飽和および不飽和のアルキル、アリール、アルキ
ルアリールおよびシクロアルキル基およびそれらのハロ
ゲン化誘導体を始めとする炭化水素基、ならびにヘテロ
原子、特に酸素、イオウまたはリンを有し、このヘテロ
原子がこの基をキノン環に接続せしめている(たとえば
酸素結合)ような類似の炭化水素がある。
各種のキノン類の例として、1,2−および1,4−ベンゾ
キノン、2,6−ジフェニルキノン、テトラメチルジキノ
ン、2,2′−および4,4′−ジフェノキノン、1,2−、1,4
−および2,6−ナフトキノン、クロルアニル類、2−ク
ロロ−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン
などを挙げることができる。
相溶化剤として適したオルガノシラン化合物(e)
は、(a)酸素結合を介して炭素に結合した少なくとも
1個のケイ素原子および(b)少なくとも1個の炭素−
炭素二重結合もしくは炭素−炭素三重結合および/また
はアミン基またはメルカプト基より成る群の中から選択
された官能基(ただし、この官能基はケイ素原子に直接
結合することはない)を分子内に有していることを特徴
としている。
このような化合物中で、C−O−Si成分は通常ケイ素
原子に直接結合したアルコキシル基またはアセトキシ基
として存在する。ここで、このアルコキシ基またはアセ
トキシ基は一般に15個未満の炭素原子を有しており、ま
たさらにヘテロ原子(たとえば酸素)を含有していても
よい。さらにまた、化合物中に1個より多くのケイ素原
子があってもよく、そのような多数のケイ素原子が存在
する場合、それらは酸素結合を介して(たとえばシロキ
サン)、ケイ素−ケイ素結合を介して、または二官能性
の有機基(たとえばメチレン基またはフェニレン基)を
介して結合している。
適切なオルガノシラン化合物の例として、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、2−(3−シクロヘキセ
ニル)エチルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテト
ラエトキシシラン、ビニルトリス−(2−メトキシエト
キシ)シラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキ
シシランおよびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランを挙げることができる。
最後に、本発明の実施の際に相溶化剤として使用でき
る多官能性化合物(f)には3つのタイプがある。第一
のタイプの多官能性化合物は、分子内に(a)炭素−炭
素二重結合または炭素−炭素三重結合と(b)少なくと
も1個のカルボン酸基、酸無水物基、酸ハロゲン化物
基、無水物基、酸ハロゲン化物無水物基、酸アミド基、
酸エステル基、イミド基、アミノ基、またはヒドロキシ
基との両方を有するものである。そのような多官能性化
合物の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイミド、マレイ
ンヒドラジド、ジアミンと無水マレイン酸、マレイン
酸、フマル酸などとから得られる反応生成物、ジクロロ
マレイン酸無水物、マレイン酸アミド、不飽和カルボン
酸(たとえばアクリル酸、ブテン酸、メタクリル酸、t
−エチルアクリル酸、ペンテン酸、デセン酸、ウンデセ
ン酸、ドデセン酸、リノール酸など)、以上の不飽和カ
ルボン酸のエステル、酸アミドもしくは無水物、不飽和
アルコール類(たとえばアリルアルコール、クロチルア
ルコール、メチルビニルカルビノール、4−ペンテン−
1−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3−ブ
テン、1,4−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−
2,5−ジオールならびに式CnH2n-5OH、CnH2n-7OHおよびC
nH2n-9OH(ただし、nは30までの正の整数)のアルコー
ル類、上記の不飽和アルコールの−OH基(1個以上)を
NH2基で置き換えて得られる不飽和アミン、ならびに官
能化されたジエンポリマーおよびコポリマーを挙げるこ
とができる。
本発明で使用するのに適した多官能性の相溶化剤の第
二の群は、(a)式OR)で表わされる基(式中、Rは
水素またなアルキル基、アリール基、アシル基もしくは
カルボニルジオキシ基である)と(b)各々がカルボン
酸、酸ハロゲン化物、酸無水物、無水物、酸ハロゲン化
物無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、アミノおよ
びこれらの塩の中から選択される同一でも異なっていて
もよい少なくとも2個の基の両者を有することを特徴と
している。このグループの相溶化剤の典型例は、次式で
表わされる脂肪族のポリカルボン酸、酸エステルおよび
酸アミドである。(RIO)mR(COORII)n(CONRIIIRIV)sここ
で、Rは炭素原子が2〜20個、好ましくは2〜10個の線
状か分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素であり、RIは水素、ま
たは炭素原子が1〜10個、好ましくは1〜6個、最も好
ましくは1〜4個のアルキル、アリール、アシルもしく
はカルボニルジオキシ基より成る群の中から選択され、
特に好ましくは水素であり、各RIIは、それぞれ独立し
て、水素または炭素原子が1〜20個、好ましくは炭素原
子が1〜10個のアルキルもしくはアリール基より成る群
の中から選択され、RIIIとRIVの各々は、それぞれ独立
して、本質的に水素または炭素原子が1〜10個、好まし
くは1〜6個、最も好ましくは1〜4個のアルキルもし
くはアリール基より成る群の中か選択され、mは1に等
しく、(n+s)は2より大きいか2に等しく、好まし
くは2または3に等しく、nとsは各々ゼロより大きい
かゼロに等しく、(ORI)はカルボニル基に対してαか
βであり、少なくとも2個のカルボニル基は炭素原子2
〜6個によって隔てられている。明らかなことである
が、RI、RII、RIIIおよびRIVはそれぞれの置換基の炭素
原子が6個未満であるとアリールになることができな
い。
適切なポリカルボン酸を例示すると、たとえば無水物
および水和酸などのような各種の市販形態を含むクエン
酸、リンゴ酸およびアガリシン酸を挙げることができ
る。本発明に有用な酸エステルの代表例としては、クエ
ン酸アセチルおよびクエン酸のモノおよび/またはジス
テアリルエステルなどがある。本発明に有用な適した酸
アミドには、たとえば、N,N′−ジエチルクエン酸アミ
ド、N,N′−ジプロピルクエン酸アミド、N−フェニル
クエン酸アミド、N−ドデシルクエン酸アミド、N,N′
−ジドデシルクエン酸アミドおよびN−ドデシルリンゴ
酸アミドがある。上記のポリカルボン酸の誘導体もまた
本発明の実施の際に使用するのに適している。特に好ま
しい誘導体は、その塩、たとえばアミンとの塩および、
好ましくはアルカリおよびアルカリ土類金属塩である。
適切な塩の例としてはリンゴ酸カルシウム、クエン酸カ
ルシウム、リンゴ酸カリウムおよびクエン酸カリウムが
ある。
本発明で使用するのに適した多官能性の相溶化剤化合
物の第三のグループは、分子内に、(a)酸ハロゲン化
物基、最も好ましくは酸塩化物基と(b)少なくとも1
個のカルボン酸基、カルボン酸無水物基、酸エステル基
または酸アミド基、好ましくはカルボン酸基もしくはカ
ルボン酸無水物基の両方を有するのが特徴である。この
群内に入る相溶化剤の例としては、トリメリト酸無水物
酸塩化物、クロロホルミルコハク酸無水物、クロロホル
ミルコハク酸、クロロホルミルグルタル酸無水物、クロ
ロホルミルグルタル酸、クロロアセチルコハク酸無水
物、クロロアセチルコハク酸、トリメリト酸塩化物およ
びクロロアセチルグルタル酸を挙げることができ、特に
好ましいのはトリメリト酸無水物酸塩化物である。さら
に、この群の相溶化剤をポリフェニレンエーテルの少な
くとも一部とあらかじめ反応させると特に好ましい。
以上の相溶化剤の各々は、米国特許第4,315,086号、1
984年11月7日、1985年5月20日および1984年9月26日
にそれぞれ出願された米国特許出願第669,130号、第73
6,489号および第780,151号、ならびにヨーロッパ特許出
願第04640号にさらに詳しく記載されている。
以上の相溶化剤は単独で使用してもよいし、または互
いに任意に組合せて使用してもよい。さらに、これら
は、直接溶融体ブレンドに添加してもよいし、あるいは
ポリフェニレンオキサイドおよびポリアミドのいずれか
または両者と、また本発明の組成物の製造の際に使用す
るその他の樹脂状材料とあらかじめコンパウンディング
(混合)してもよい。前記の相溶化剤の多く、特に多官
能性化合物の場合、その相溶化剤の少なくとも一部をポ
リフェニレンオキサイドの全部または一部とあらかじめ
コンパウンディングすると、相溶性の点でさらに大きな
改良が見られる。このような予備的コンパウンディング
によって相溶化剤がポリマーと反応し、その結果ポリマ
ーを官能化するものと信じられる。たとえば、ポリフェ
ニレンオキサイドをトリメリト酸クロライド無水物とあ
らかじめコンパウンディングして、無水物で官能化され
たポリフェニレンエーテルを形成することができ、この
官能化されたポリフェニレンエーテルは官能化されてい
ないポリフェニレンエーテルよりもポリアミドとの相溶
性が改善されている。
本発明の組成物の製造の際に相溶化剤を使用する場
合、使用する全量は、上記の文献で論じられているよう
に、選択した特定の相溶化剤およびこれを添加する特定
のポリマー系に依存する。明らかなことであるが、少な
くとも、ポリフェニレンエーテル−ポリアミドブレンド
の相溶性を高めるのに必要な量を使用するのが望まし
い。一般に、相溶化剤の量は、ポリフェニレンエーテル
とポリアミドのブレンドの100重量部当たり約0.01〜約3
0、好ましくは約0.1〜約10、最も好ましくは約0.1〜約
5重量部である。相溶化剤を組成物の一成分またはその
一部たとえばポリフェニレンオキサイドとあらかじめコ
ンパウンディングするかまたは反応させる場合、重量に
関係するのはもっぱら未反応の(予備的にコンパウンデ
ィングする前の)相溶化剤であって、官能化または予備
的にコンパウンディングした材料ではないことに注意さ
れたい。後者が相溶化剤そのものとして働くことがあり
得るにもかかわらずである。したがって、たとえば、も
し35重量部のポリフェニレンエーテルを0.7重量部のト
リメリト酸無水物酸塩化物とあらかじめコンパウンディ
ングし、その後追加のポリフェニレンオキサイド15重量
部およびポリアミド50重量部とブレンドしたとすると、
そのような組成物はやはり本発明の範囲内に入るであろ
う。その0.7部のトリメリト酸無水物酸塩化物が使用し
た相溶化剤の量であり、あらかじめコンパウディングし
た生成物の35.7部ではない。
上述の相溶化剤は単独で使用してもよく、第一級アミ
ンまたは第二級アミンと組合せて使用してもよい。上記
の相溶化剤のあるもの、特に多官能性化合物の場合、ア
ミンが存在するとしばしば組成物のいくつかの物理的性
質、特に光沢が高まることが判明した。適切なアミンと
しては、炭素原子を1〜約20個、好ましくは1〜約10個
有する第一級または第二級のアミンがある。この適した
アミンを例示すると、メチルエチルアミン、ジエチルア
ミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、アニリン、n−
オクダデシルアミンなどを挙げることができる。使用す
べき第一級または第二級のアミンの量は、ポリフェニレ
ンエーテルとポリアミドの組合せの100部を基準にし
て、通常約3重量部まで、好ましくは約0.35〜約1.5重
量部である。
本発明の利益は、ポリフェニレンエーテル−ポリアミ
ドブレンド内に、このブレンドの望ましくない有害な吸
水特性を低下することのできるフェノール系化合物また
はフェノールポリマーもしくはオリゴマーを有効量で配
合することによって実現される。適切なフェノール系の
化合物、オリゴマーおよびポリマーは、(a)次式のモ
ノフェノール類、ジフェノール類およびポリフェノール
および次式のビスフェノール類および高級フェノール類 ならびに(b)オリゴマー鎖もしくはポリマー鎖に沿っ
てまたはこのオリゴマーもしくはポリマー鎖に結合した
懸垂フェノール基中に遊離(すなわち未反応)のフェノ
ール性ヒドロキシ基を有することを特徴とするオリゴマ
ー性およびポリマー性のフェノール類より成る群の中か
ら選択される。ただし、上記式中、nは1、2または3
に等しく、mは3、4または5に等しく、(n+m)=
6であり、pは1または2に等しく、各rはそれぞれ独
立して0、1または2に等しく、各sはそれぞれ独立し
て適宜0、1、2、3または4に等しく、tは0、1、
2、3または4に等しく、各Rは、それぞれ独立して、
水素、ハロゲンたとえば臭素、塩素、フッ素など、C1
C16のアルキル基、C6〜C18のアリール基もしくはC7〜C
20のアリールアルキル基(これらはいずれも、C1〜C12
のアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよ
い。そして、アリール基は、もしこれが存在する場合、
−O−、C1〜C3アルキレンもしくはアルキリデン、また
は−SO2−の橋架け基によって結合されていてもよ
い)、またはヒドロキシアリール基もしくはアルキルヒ
ドロキシアリール基であり、各R′は、それぞれ独立し
て、炭素−炭素直接結合、または二価のアルキル基、ア
リール基、アリールアルキル基、ヒドロキシアリール基
もしくはアルキルヒドロキシアリール基(各々のハロゲ
ン置換された誘導体を含む)、二価のエステル基および
アミド基、ならびに−O−、 などを含めたヘテロ含有橋架け基からなる群の中から選
択される橋架け基の一員より成る群の中から選択され
る。ただし、第三級α−炭素原子を有するフェノール環
には、ふたつのアルキル基が隣接するフェノール性ヒド
ロキシ基は存在しない。
上の式Iに適合する適切なモノ−、ジ−およびポリフ
ェノール類の例としては、デカナフトール、2−ブチル
フェノール(secおよびtert)、4−t−ブチルフェノ
ール、チモール、4−t−ペンチルフェノール、オクチ
ルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノー
ル、4−ヒドロキシジフェニル、2−ヒドロキシジフェ
ニル、アルキル置換ヒドロキシフェニル(ドイツ出願第
1943230号に開示されている)、1−ナフトール、2−
ナフトール、ベンジルフェノール、ベンジルクレゾー
ル、2−フェニル−2−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒド
ロキシジフェニルエーテル、2−および4−シクロヘキ
シルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,2,
4−ベンゼントリオール、フロログルシノールならびに
これらの混合物を挙げることができる。特に好ましいの
は、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、2−ヒド
ロキシビフェニル、および2−フェニル−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンである。
式IIに適合する適切なビスフェノール類およびポリフ
ェノール類の例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタ
ン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4′−
(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビス(2,6−キ
シレノール)、4,4′−(p−フェニレンジイソプロピ
リデン)ビスフェノール、メチレンビスフェノール、ビ
フェノール、ナフタレンジオール、4,4′−シクロヘキ
シリデンビスフェノール、α,α′,α″−トリス(4
−ヒドロキシフェニル)−1,2,5−トリイソプロピルベ
ンゼン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)スルホンなどを挙げることができる。特に好ましい
のは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンで
ある。
適したオリゴマー性およびポリマー性のフェノール類
としては、ポリビニルフェノール類とフェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂(たとえばノボラック樹脂およびレゾ
ール樹脂)が挙げられる。そのようなポリマー性のフェ
ノール類は数平均分子量が通常40,000まで、好ましくは
約400〜30,000である。
本発明の実施に際してフェノール化合物またはポリマ
ーを使用する量は、ポリフェニレンエーテル−ポリアミ
ド組成物に寸法安定性を付与しかつその吸水性を低下す
ることができる量、好ましくはこのフェノールを使わな
いで製造した類似の組成物と比較して少なくとも10%の
改良をもたらすことのできる量である。一般にフェノー
ルの量はポリフェニレンエーテルとポリアミドの混合物
の100重量部に対して約0.5〜約30重量部であり、約1〜
約20重量部が好ましく、約1.5〜約10重量部が最も好ま
しい。フェノール化合物またはポリマーの個々の使用量
は、そのフェノール自身の効率、樹脂混合物中のポリア
ミドとポリフェニレンエーテルの重量比、およびこの材
料の調整および/または加工の際のこのフェノールの抽
出し易さに多少依存する。
本発明の実施の際に、補助的な改質剤樹脂または樹脂
の組合せを添加して組成物の物理的性質、特に衝撃強さ
および/または加工性をさらに改良するとさらに望まし
いであろう。そのような改質剤樹脂は業界でよく知られ
ており、通常、オレフィン、ビニル芳香族モノマー、ア
クリル酸またはアルキルアクリル酸およびそれらのエス
テル誘導体ならびに共役ジエンより成る群の中から選択
された1種以上のモノマーから誘導される。特に好まし
い改質剤樹脂は室温で弾性を示す天然および合成のポリ
マー性材料を始めとするゴム質の高分子量材料である。
適切な改質剤樹脂としては、ホモポリマーと、ランダ
ム、ブロック、ラジアルブロック、グラフトおよびコア
−シェル型のコポリマーを含めたコポリマーとの双方が
包含され、またさらにそれらの組合せも包含される。
本発明の実施の際に使用可能なポリオレフィンまたは
オレフィンを基材とするコポリマーとしては、特に、低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、ポリ
(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、
プロピレン−エチレンコポリマーなどがある。別にオレ
フィンコポリマーとしては、1種以上のα−オレフィ
ン、特にエチレンと、たとえば酢酸ビニル、アクリル酸
およびアルキルアクリル酸ならびにたとえばエチレンア
クリル酸、エチルアクリレート、メタクリル酸、メタク
リル酸メチルなどを始めとするエステル誘導体を含めた
共重合可能なモノマーとのコポリマーがある。最後に、
本発明で使用するのに適したオレフィンを基材とするコ
ポリマーの別の1群として、金属イオンで全体または部
分的に中和され得るアイオノマー樹脂がある。
本発明で使用可能な改質剤樹脂の第二の群はビニル芳
香族モノマーから誘導されたものである。これらには、
たとえば、改質および未改質のポリスチレン、ABSタイ
プのグラフトコポリマー、ABおよびABAタイプのブロッ
クおよびラジアルブロックコポリマーならびにビニル芳
香族−共役ジエンコア−シェルグラフトコポリマーが含
まれる。改質および未改質のポリスチレンとしては、ホ
モポリスチレンと、別名耐衝撃性ポリスチレンまたはHI
PSといわれるブタジエンゴムで改質されたポリスチレン
などのようなゴムで改質されたポリスチレンとが含まれ
る。別の有用なポリスチレンとしては、たとえば、ポリ
(スチレン−アクリロニトリル)(SAN)、スチレン−
ブタジエンコポリマーならびに改質されたαおよびパラ
置換スチレンおよび米国特許第3,383,435号に開示され
ているスチレン樹脂のいずれかを始めとする、スチレン
と各種のモノマーとのコポリマーがある。ABSタイプの
グラフトコポリマーは、共役ジエン単独あるいはこれと
共重合可能なモノマーとの組合せから誘導されたゴム状
のポリマー骨格からなり、その上に、モノアルケニルア
レーンモノマーおよびその置換誘導体ならびにアクリロ
ニトリルおよびアクリル酸およびアルキルアクリル酸お
よびそれらのエステルなどのようなアクリル系モノマー
より成る群の中から選択された少なくとも1種のモノマ
ー、好ましくは2種のモノマーがグラフトされているも
のとして特徴付けられる。
ビニル芳香族モノマーから誘導された特に好ましい1
群のポリマー樹脂は、モノアルケニルアレーンブロック
と水素化、部分水素化および非水素化共役ジエンブロッ
クとからなり、ABおよびABAブロックコポリマーと表わ
されるブロックポリマーである。適したABタイプのブロ
ックコポリマーが、たとえば米国特許第3,078,254号、
第3,402,159号、第3,297,793号、第3,265,765号および
第3,594,452号ならびに英国特許第1,264,741号に開示さ
れている。典型的な種類のABブロックコポリマーの例と
して、ポリスチレン−ポリブタジエン(SBR)、ポリス
チレン−ポリイソプレンおよびポリ(α−メチルスチレ
ン)−ポリブタジエンを挙げることができる。このよう
なABブロックコポリマーは多くの入手源から、たとえば
フィリップス(Phillips)からソルプレン(Solprene)
という商標で商業的に入手可能である。
さらに、ABAトリブロックコポリマーおよびその製造
方法ならびに所望の場合の水素化は、米国特許第3,149,
182号、第3,231,635号、第3,462,162号、第3,287,333
号、第3,595,942号、第3,694,523号および第3,842,029
号に開示されている。
典型的な種類のトリブロックコポリマーの例として
は、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SB
S)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(S
IS)、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−
ポリ(α−メチルスチレン)およびポリ(α−メチルス
チレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレ
ン)が挙げられる。そのようなトリブロックコポリマー
の特に好ましい1群は、シェル(Shell)からカリフレ
ックス(CARIFLEX )、クレートンD(KRATON D )お
よびクレートンG(KRATON G )として市販されてい
る。
本発明で使用するのに適した第三の群の改質剤樹脂は
共役ジエンから誘導されたものである。共役ジエンを含
有する多くのコポリマーはすでに論じたが、別の共役ジ
エン改質剤樹脂としては、たとえばホモポリマーおよび
1種以上の共役ジエンのコポリマーがあり、たとえばポ
リブタジエン、ブタジエン−スチレンコポリマー、イソ
プレン−イソブチレンコポリマー、クロロブタジエンポ
リマー、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポ
リイソプレンなどがある。最後に、エチレン−プロピレ
ン−ジエンモノマーゴムもまた本発明の最大限の範囲内
に入ると考えられる。これらのEPDMは、主要なエチレン
単位、中位の量のプロピレン単位および少量だけの、す
なわち約20モル%までのジエンモノマー単位からなるも
のとして特徴付けられる。そのような多くのEPDMとその
製造方法が、米国特許第2,933,480号、第3,000,866号、
第3,407,158号、第3,093,621号および第3,379,701号に
開示されている。
本発明で使用可能な別の1群の改質剤樹脂はコア−シ
ェルタイクのグラフトコポリマーである。通常、これら
は、主要成分の共役ジエンゴム質コアまたは主要成分の
架橋アクリレートゴム質コアと、その上に重合された、
モノアルケニルアレーンおよび/またはアクリル系モノ
マー単独かまたは好ましくは他のビニルモノマーとの組
合せから誘導されている1個以上のシェルとを有するの
がその特徴である。このようなコア−シェルコポリマー
は広く、たとえばローム・アンド・ハース社(Rohm and
Haas Company)からKM-611、KM-653およびKM-330とい
う商標で市販されており、米国特許第3,808,180号、第
4,034,013号、第4,096,202号、第4,180,494号および第
4,292,233号に記載されている。
また、使用樹脂が相互貫入してなる網目構造がコアと
シェルとの間の界面を特徴付けているコア−シェルコポ
リマーも本発明の範囲内に入る。この点で特に好ましい
のは、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric
Company)から入手可能なASAタイプのコポリマーであ
り、ジェロイ(GELOYTM)樹脂として販売されており、
米国特許第3,944,631号に記載されている。
また、上に記載した直鎖のポリマーとコポリマーの外
に、官能基および/または極性もしくは活性の基を持つ
モノマーと共に共重合されているかまたはそのようなモ
ノマーがグラフトされている前記のようなポリマーとコ
ポリマーを使用してもよいことも理解されたい。そのよ
うな官能基としては、エポキシ基、アミン基、アミド
基、チオ基、エーテル基、エステル基、カルボキシ基、
無水物基、カルボニル基、カルボン酸無水物基およびそ
の他同様に極性の高い基を挙げることができる。このよ
うな官能化または活性化されたポリマーとコポリマー
は、強靱化されたポリアミドに対する議論に関して上で
引用した上述のエプスタイン(Epstein)、ノバック(N
ovak)、ローラ(Roura)、ジョフリオン(Joffrio
n)、ケイウッド(Caywood)、スウィガー(Swiger)お
よびカルッチ(Gallucci)の文献に記載されている。そ
のような官能化または活性化されたポリマーとコポリマ
ーはすべて、本発明の組成物に対する成分と直接ブレン
ドしてもよく、あるいは、上に記載したように、ポリア
ミドまたはポリフェニレンエーテルとあらかじめコンパ
ウディングしてもよい。この官能化または活性化された
ゴム質のポリマーやコポリマーをあらかじめポリアミド
とコンパウンディングして、強靱化されたポリアミドま
たはスーパータフポリアミドを製造し、次いでこれを本
発明のポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物の製
造に用いると特に好ましい。
最後に、本発明の実施の際に使用できるその他の適し
た改質剤樹脂と高分子量のゴム質材料としては、たとえ
ば、チオコールゴム、ポリスルフィドゴム、ポリウレタ
ンゴム、ポリエーテルゴム(たとえばポリプロピレンオ
キサイド)、エピクロロヒドリンゴム、エチレンプロピ
レンゴム、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑
性エーテル−エステルエラストマーなどがある。
ゴム質ポリマーの使用量は、ポリフェニレンエーテル
とポリアミドの混合物の100重量部を基準にして、約100
重量部まで、好ましくは約5〜約50重量部、最も好まし
くは約5〜約25重量部である。しかし、この量が2重量
部未満である場合には、ゴム質ポリマーが耐衝撃性を改
良する効果は小さい。この量が100重量部より多い場合
には、耐衝撃性は大きく改善されるが他の物理的性質が
多少損われることがある。したがって、耐衝撃性と他の
物質的性質のバランスをとるために、100重量部未満の
ゴム質ポリマーを使用するのが好ましい。また、上記の
改質剤樹脂を組合せて使用してもよく、このような組合
せは本発明の充分に意図された最大範囲内にあることも
理解されたい。
最後に、本発明のポリフェニレンエーテル−ポリアミ
ド樹脂組成物は、上記のものに加えて、ガラス繊維、炭
素繊維、鉱物質充填材などを始めとする他の強化用添加
剤、ならびに当業者には公知の各種の難燃剤、着色剤、
安定剤などをさらに含んでいてもよい。
本発明を実施する際に使用する場合、強化用添加剤は
全組成物を基準にしてせいぜい約50重量%まで、好まし
くは高々約30重量%までの量で使用すべきである。特に
好ましい強化用添加剤はフィラメント状ガラス繊維とチ
ョップトガラス繊維である。このようなガラス繊維は未
処理でもよく、あるいは、好ましくは、シランまたはチ
タネートカップリング剤で処理してあってもよく、これ
らは業界ではよく知られており、たくさんの製造業者か
ら広く市販されている。
本発明の実施の際に使用するのに適した安定剤として
は、一般に、ポリアミドかポリフェニレンエーテルのい
ずれかと共に使用するのに適した公知の熱安定剤と酸化
安定剤のほとんどあらゆるものが包含される。特に好ま
しいのはポリアミドと共に使用するのに適した安定剤で
ある。たとえば、液体のホスフェートおよびヒンダード
フェノール類、ならびにヒンダードフェノールとカリウ
ムおよび第一銅塩とを組合せて含んだ安定剤パッケージ
を使用することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は特に限定されること
はなく、通常の方法が良好に使用される。しかし、通常
は溶融ブレンド法が望ましい。溶融ブレンドに必要な時
間と温度は特に限定されることはなく、その材料の組成
に応じて適切に決定することができる。温度はポリフェ
ニレンエーテルのポリアミドに対するブレンド比と共に
多少変動するが、通常は270〜350℃の範囲内である。長
時間および/または高剪断速度が混合には望ましいが、
樹脂組成物の劣化が進む。したがって、これらの点を考
慮して時間を決定する必要がある。
溶融した粘性体を取扱うことができるのであればいか
なる溶融ブレンド法の使用できる。その方法はバッチ式
または連続式として適用できる。特に、エクストルーダ
ー、バンバリー(Bambury)ミキサー、ローラー、ニー
ダーなどを例示できる。
さらに、本発明の製造中の加工段階の順序もいろいろ
に変化でき、ある順序によるとその他の順序に比較して
最終生成物の優れた性質を得ることができる。たとえ
ば、すべての成分を最初に直接加工系に加えてもよく、
あるいはいくつかの成分もしくはその一部を成分の残り
とブレンドする前にひとつの成分とあらかじめコンパウ
ンディングしてもよい。この後者の方法によると、物理
的性質が損われることが多い。
本発明の組成物の正確な物理的形態は知られていない
が、一般にこれらの組成物はひとつのポリマー成分が他
のものの中に分散しているものと思われる。ありそうな
構造として、ポリフェニレンエーテルがポリアミドマト
リックス中に分散しているものを考えている。しかし、
特にポリアミド成分が少量でのみ存在する場合には逆も
また可能であろう。相溶化剤を使用した場合、これによ
って生じた生成物中には、相溶化剤が少なくとも部分的
にグラフト化を促進したり、および/または、グラフト
結合剤そのものとして機能したりし得るような、ある種
のグラフトポリフェニレンエーテル−ポリアミド生成物
が存在し得ると考えている。したがって、このような分
散物ならびにグラフト生成物、部分的にグラフト化され
た生成物およびグラフト化されてない生成物はすべて本
発明の充分に意図された最大の範囲内にある。
本発明をいかに実施するか当業者がより良く理解でき
るように以下に実施例を提示する。これらの実施例は単
に例示のために提示するだけであって、本発明をこれら
に限定する意図はまったくない。他に述べない限り、組
成はすべて重量部で表わされている。
ブレンドはすべて250〜300℃で単軸式または二軸式エ
クストルーダーで押出することによって製造した。全成
分を一緒に混合して供給した。乾燥後、ブレンド組成物
を射出成形して試験部品を生成した。吸湿性は、表示し
た温度で一定時間脱イオン水に浸漬したガードナー(Ga
rdner)試験片の重量増加として測定した。
実施例1〜2、比較例A〜B 相溶化されてないポリフェニレンエーテル−ポリアミ
ドブレンドで本発明を立証する一連の組成物を製造し
た。個々の組成とその性質は表1に示した。
実施例3〜6、比較例C〜F 相溶化されたポリフェニレンエーテル−ポリアミドブ
レンド組成物、衝撃改質された同様な組成物、および相
溶化されかつ衝撃改質された同様な組成物で本発明を立
証する一連の組成物を製造した。個々の組成とその物理
的性質は表2に示した。
表2から、特に実施例D、Eおよび4に示されている
ように、吸水性が低下するばかりでなく、ビスフェノー
ルを添加すると組成物の応力−強度特性も高められた。
実施例7〜12、比較例G 本発明の範囲内に入る各種のフェノール系化合物の有
効性を立証する一連の組成物を製造した。個々の組成と
その物理的性質は表3に示した。各々の組成物は、45重
量部のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、45重量部のポリアミド6,6、10重量部のスチレン一
水素化ブタジエン−スチレントリブロックコポリマー、
相溶化剤として0.7部のクエン酸−水和物(CAH)か0.35
部の無水マレイン酸(MA)(表中に表示)、および表示
したフェノール系化合物からなっていた。
実施例14〜17、比較例H〜J さらに、特にポリマー性フェノールすなわちポリビニ
ルフェノールを使用する組成物を含めた本発明のいろい
ろな態様を立証する一連の組成物を3種製造した。個々
の組成とその物理的性質は表4に示した。
さらに実施例17を比較例Jの組成物を評価したとこ
ろ、ほとんどの場合他の物理的特性、たとえば降伏時引
張強さ(7.8psiに対して7.9psi)、曲げ弾性率(250,00
0psiに対して246,000psi)およびダイナタップ(Dynatu
p)(49.8ft.1bに対して50.2ft.1b)は維持されたまま
ノッチ付きアイゾット(3.0に対して3.8)は少し失われ
ただけであった。伸び(45%に対して68%)は多少損わ
れるが、驚くべきことに、スパイラルフローは顕著に改
善された(525゜Fの1/8″フローで24.5inに対して20.8i
n)。
実施例18〜23、比較例K〜L 衝撃改質された相溶化されたポリフェニレンエーテル
−ポリアミドブレンドにノニルフェノールおよびビスフ
ェノールAをさまざまに添加した効果を立証する一連の
組成物を2種製造した。個々の組成とその性質は表5に
示した。
明らかに、以上の教示に照らして本発明の他の修正と
変形が可能である。したがって、記載した本発明の特定
の具体例において、添付の請求の範囲によって定義され
る本発明の充分に意図された最大の範囲内で変更をなし
うるものと理解されたい。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿気にさらされた際に減少した吸水性を示
    すとともに、膨潤に対する耐性が改良された、改良され
    たポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物であっ
    て、 a) 少なくとも1種のポリフェニレンエーテル、 b) 少なくとも1種のポリアミド、ならびに c) 吸水性を減少するに有効な量の少なくとも1種の
    有効な多価フェノール、 を含む上記ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物
    であって、 上記吸水性を減少する量は、上記(a)及び(b)の10
    0重量部当り0.5乃至30重量部の上記多価フェノールであ
    り、 上記多価フェノールは、 および で表される多価フェノール類から選択される、前記組成
    物 [式中、 nは2乃至3の値を有し、 mは3乃至4の値を有し、 (n+m)=6であり、 pは1または2に等しく、 各rはそれぞれ独立して0乃至2の値を有し、 各sはそれぞれ独立して2乃至4の値を有し、 tは0乃至4の値を有し、 各Rは、水素であり、 各R′は、それぞれ独立して、 炭素−炭素直接結合、または 二価のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヒドロ
    キシアリールもしくはアルキルヒドロキシアリール(各
    々のハロゲン置換された誘導体を含む)、二価のエステ
    ルまたは アミド基、ならびに−O−、 を含めたヘテロ原子含有橋架け基から選択される橋架け
    基の一員から選択される。 ただし、第三級α−炭素原子を有するフェノール環に対
    しては、ふたつのアルキル基が隣接するフェノール性ヒ
    ドロキシ基はない。]。
  2. 【請求項2】前記ポリフェニレンエーテルとポリアミド
    との混合物の100重量部当り1.5乃至10重量部の前記多価
    フェノールを含む、請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】前記多価フェノールは前記式IIにより表さ
    れる、請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】tはゼロである、請求項3の組成物。
  5. 【請求項5】pは1である、請求項4の組成物。
  6. 【請求項6】前記R′は、 炭素−炭素直接結合、または、 二価のアルキル、アリール、アリールアルキル、 −O−、 の内から選択される、請求項5の組成物。
  7. 【請求項7】前記R′は二価のアルキル基から選択され
    る、請求項6の組成物。
  8. 【請求項8】前記二価のアルキル基はイソプロピリデン
    基である、請求項7の組成物。
  9. 【請求項9】充填剤を更に含む、請求項1の組成物。
  10. 【請求項10】前記充填剤はガラスである、請求項9の
    組成物。
  11. 【請求項11】前記充填剤は無機充填剤である、請求項
    9の組成物。
  12. 【請求項12】難燃量の少なくとも1種の難燃化合物を
    更に含む、請求項1の組成物。
  13. 【請求項13】(a) 少なくとも1種のポリフェニレ
    ンエーテル、 (b) 少なくとも1種のポリアミド、ならびに (c) 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
    ンを含むポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物で
    あって、 上記(c)の量は、上記ポリフェニレンエーテルとポリ
    アミドとの組合せの100重量部当り、0.5乃至30重量部だ
    け存在し、 上記ポリフェニレンエーテルとポリアミドとの組合せに
    おいては、95乃至5重量%のポリアミドに対して5乃至
    95重量%の割合でポリフェニレンエーテルが配合されて
    いる、 請求項1のポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成
    物。
  14. 【請求項14】前記2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
    ル)プロパンは、前記ポリフェニレンエーテルとポリア
    ミドとの組合せの100重量部当り、1乃至20重量部だけ
    存在する、請求項13の組成物。
  15. 【請求項15】前記ポリアミドに対するポリフェニレン
    エーテルの配合割合は、70乃至30重量%のポリアミドに
    対して30乃至70重量%のポリフェニレンエーテルが配合
    されている、請求項14の組成物。
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