JPH08325266A - 新規なキニジン誘導体 - Google Patents

新規なキニジン誘導体

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JPH08325266A
JPH08325266A JP8135464A JP13546496A JPH08325266A JP H08325266 A JPH08325266 A JP H08325266A JP 8135464 A JP8135464 A JP 8135464A JP 13546496 A JP13546496 A JP 13546496A JP H08325266 A JPH08325266 A JP H08325266A
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quinidine
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tracer
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JP8135464A
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Mitali Ghoshal
ゴシャル ミタリ
Kathryn Sarah Schwenzer
サラ シュヴェンツァー キャスリン
Robert Sundoro Wu
サンドロ ウ ロバート
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F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/94Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving narcotics or drugs or pharmaceuticals, neurotransmitters or associated receptors
    • G01N33/9453Cardioregulators, e.g. antihypotensives, antiarrhythmics
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なキニジン誘導体を提供すること。 【解決手段】 式: 【化1】 〔式中、Lは直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和のいずれ
でもよく、ヘテロ原子0〜3個を含むことができるC1
−C10炭化水素連結基であり;Fはアミノ、カルボキシ
ル、スルフヒドリル、イミノ及びマレイミドから成る群
から選択される官能基である〕で示される化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は血清中のキニジンの
定量に用いる試薬に関する。特に、本発明は新規なキニ
ジン誘導体を用いる改良された蛍光偏光イムノアッセイ
と、このようなアッセイにおける試薬としての、前記新
規な誘導体から得られる、新規なハプテン、抗体及びト
レーサーとに関する。
【0002】
【従来の技術】キニジンは心臓不整脈の治療のために一
般に処方される薬剤であり、したがって患者の血液中の
その濃度は重要であり、その投与中に細心に監視され
る。1.5〜5mg/mlの血清キニジンレベルが、キ
ニジン代謝物並びにキニジンを測定する、非特異的方法
論に基づく治療法として報告されている〔Physic
ian Desk Reference,46版,Mo
ntvale,N.J.;Medical Econo
mic Data;1993:688〜689〕。キニ
ジンは治療的監視の効力が実証された最初の抗不整脈剤
であった。キニジンの治療濃度範囲は非常に狭く、過剰
投与量による有害な影響は心臓疾患の症状によく似るこ
とがある。治療血清レベルに達するために必要な投与量
は薬物の処方(formulation)、患者の年
齢、心臓障害の重症度と性質、及び薬物の吸収と代謝の
個人的多様性に依存する。したがって、血清キニジンレ
ベルの監視は、個々の患者に対する薬物投与量の判定に
おいて医師をガイドする直接の根拠を与える。
【0003】血清サンプル中のキニジンレベルは競合結
合イムノアッセイによって測定することができる。試験
サンプル中の、例えば薬物キニジンのような、分析物
(リガンドとも呼ぶ)の濃度を測定するための競合結合
イムノアッセイは、試験サンプル中のリガンドと標識試
薬(トレーサーと呼ぶ)との、リガンドとトレーサーと
に対して特異的な抗体上の限られた数の受容体結合部位
に関する競合に基づく。サンプル中のリガンドの濃度が
抗体と特異的に結合するトレーサー量を決定する。生成
されるトレーサー−抗体コンジュゲートの量を定量測定
することができ、この量は試験サンプル中のリガンド量
に反比例する。
【0004】蛍光偏光(FP)は競合結合イムノアッセ
イにおいて生成されるトレーサー−抗体コンジュゲート
の量を測定するための定量手段を与える。一般に、蛍光
偏光法は、蛍光標識化合物が直線偏光(linearl
y polarized light)によって励起さ
れたときにその回転速度に反比例する偏光度を有する蛍
光を放射するという原理に基づく。例えば蛍光標識を有
するトレーサー−抗体コンジュゲートのような分子は直
線偏光によって励起されるときに、蛍光団(fluor
ophore)が吸光時と発光時との間で回転を制限さ
れるので、放射光線は非常に偏光した状態である。“遊
離の”トレーサー化合物(すなわち、抗体に結合せず)
が直線偏光によって励起されるときには、その回転が対
応するトレーサー−抗体コンジュゲートよりも非常に迅
速になり、分子はよりランダムに配向するので、放射光
線は偏光解消する。
【0005】蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)で
は、蛍光偏光はリガンド又は薬物濃度の再現可能な関数
であり、したがって、治療的薬物監視の目的のための血
清中の薬物濃度の定量測定に適する。トレーサーと、被
測定薬物(例えば、キニジン)に特異的な抗体を含む血
清と、薬物を含まない患者血清とを一緒に混合すると、
トレーサーの大部分は抗体に結合する。この結果、結合
したトレーサーを489nmにおいて偏光によって励起
すると、520nmにおける放射光線は非常に偏光した
状態である。しかし、薬物が患者血清中に存在する場合
には、この薬物が抗体への結合に関してトレーサーと競
合する。したがって、トレーサーの多くが未結合に留ま
り、放射光線は偏光解消する。
【0006】本発明によるFPIAは自動化FPIA又
は手動FPIAのいずれでもよい。FPIAを自動化C
OBAS FARA II(登録商標)化学系(COB
ASFPアッセイ系,Roche Diagnosti
cs社,米国,ニュージャージー州,ソマービル)で実
施して、特異的抗体に対するフルオレセイン標識薬物
(トレーサー)の結合を測定することが好ましい〔Da
ndlikerとFeigen,Biochem.Bi
ophys.Res.Comm.5,299,196
1〕。
【0007】COBAS FPアッセイ系はフルオレセ
イン標識トレーサーと、抗体と、ヒト血清中の既知量の
薬物(例えば、キニジン)を含むキャリブレーターとの
相互作用から生ずる蛍光偏光を測定する。測定値から、
薬物濃度をミリ偏光単位(mP)に関連づける曲線を作
成する。薬物濃度測定の正確さは標準曲線の動的範囲
(dynamic span)と溶液中のトレーサーの
相対的強度(relative intensity)
とに関連する。トレーサーの最大量が血清中の薬物の不
存在下で抗体に結合するときに、mP単位での最大偏光
が測定される。“範囲(span)”(“動的曲線範
囲”としても知られる)は抗体に結合したトレーサーに
よって生じた最小ミリ偏光単位と最大ミリ偏光単位との
差を示す。大きい範囲はトレーサー性能の良好な精度と
感度とを表す。“強度(intensity)”はバッ
クグラウンド蛍光の強度を越える蛍光シグナルの強度の
尺度である。トレーサーの強度は試薬の寿命を通して一
定であることが好ましい。遊離トレーサーは光線を偏光
解消して、20〜75mPを生ずる。良好な動的範囲は
150〜250mPの範囲である。
【0008】次に、トレーサーと、抗体と、患者血清と
をキャリブレーション曲線を得たと同じ条件下で相互作
用させる。このようにして得られたmP単位は、このア
ッセイにおけるキャリブレーション曲線との比較によっ
て、患者血清中の薬物レベルに正確に相関することがで
きる。
【0009】知られているフルオレセイン標識キニジン
化合物は、例えば、5−アミノフルオレセイン標識キニ
ジン(米国特許第4,585,862号を参照)、DT
AF標識キニジン(米国特許第4,420,568号を
参照)、β−ガラクトシルーウンベリフェロン標識キニ
ジン(ヨーロッパ特許公開公報第87564号を参
照)、及び酵素標識キニジン(PCT特許公開公報第8
5/00605号を参照)である。しかし、これらの化
合物の幾つかは、加水分解を受け易く、トレーサーの貯
蔵寿命を短縮する種類の結合、例えば、キニジンのC−
9位置から誘導されるキニジントレーサー中のカルバメ
ートエステル結合及びO−トリアジニルエーテル結合を
含む〔米国特許第4,420,568号及び第4,58
5,862号を参照〕。
【0010】キニジン分子のC−6位置からキニジン誘
導体を製造する方法は、N−スクシンイミジル3−(2
−ピリイルジチオ)プロピオネート(SPDP)を用い
る酵素標識キニジンの製造に関しては述べられているが
〔PCT特許公開公報第85/00605号を参照〕、
フルオレセイン標識キニジンの製造に関しては述べられ
ていない。この方法はキニクリジン分子中のC−6位置
からジアルキル化生成物を製造するが、この生成物は、
キニクリジン環の正電荷のために、加水分解による開裂
を受け易い不安定なトレーサーを生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】それ故、キニジン分子
のもっぱらC−6位置において置換した、安定なキニジ
ン誘導体を提供することが、本発明の目的である。フル
オレセイン分子とキニジン誘導体との間にアミド結合を
有する6−置換キニジン誘導体に由来する安定なフルオ
レセイントレーサーを提供することが、本発明の他の目
的である。
【0012】本発明の他の目的は、体液サンプル中のキ
ニジンを定量するための改良蛍光イムノアッセイ用の、
キニジン誘導体に由来する試薬(例えば、抗体)を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】さらに詳しくは、本発明
は式:
【化11】 〔式中、Lは直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和のいずれ
でもよく、ヘテロ原子0〜3個を含むことができるC1
−C10炭化水素連結基であり;Fはアミノ、カルボキシ
ル、スルフヒドリル、イミノ及びマレイミドから成る群
から選択される官能基である〕で示される、新規なキニ
ジン誘導体に関する。
【0014】式I化合物は標識キニジントレーサーの製
造に有用であるばかりでなく、免疫原の製造におけるハ
プテンとしても有用である。本発明はまた、本発明の新
規なキニジン誘導体に対して産生される抗体にも関す
る。本発明はさらに、改良蛍光偏光イムノアッセイを実
施するための、本発明の試薬を含むキットに関する。以
下の図面を参照することによって、本発明はさらに容易
に理解されるであろう。化合物後ろの数字は図面に示す
数字と一致する。
【0015】“連結基(linking grou
p)”及び“官能基”なる用語は当業者に明白である
〔例えば、米国特許第4,160,016号を参照のこ
と〕。好ましくは、Lは炭素数1〜5、特に炭素数3の
炭化水素基である。炭素原子は不飽和であることが好ま
しく、不飽和基は例えばフェニルのような1個以上の芳
香族基を含む。ヘテロ原子は好ましくはO、N及びSを
含む。Fは最も好ましくはカルボキシル又はアミノであ
る。
【0016】本発明の新規なキニジン誘導体はキニジン
及びキニジン誘導体に対する抗体を産生するためのハプ
テンとして及び、体液サンプル中のキニジンを検出する
ための蛍光偏光アッセイに用いるためのトレーサーを形
成するためにデテクター分子に結合する中間体として用
いられる。
【0017】本発明はさらに、キニジン誘導ハプテンを
提供する。ハプテンは、FPIAに用いるための、例え
ばキニジン誘導体のような、化合物に対する抗体を産生
させるために試験(challenged)動物に免疫
応答を誘出することができる化合物である。キニジンF
PIAに用いる抗体はキニジンに特異的であり、例えば
キニンのような(以下に示す)キニジン類似化合物と反
応しないことが好ましい。本発明の好ましい免疫原の製
造に用いるハプテンはキニジン分子のC−6位置におい
て誘導体化される。
【化12】
【0018】キニジンのC−6位置の酸素原子にアルキ
ル基を結合させて、スペーサーを導入する。本発明のハ
プテン及び他のキニジン誘導体の製造に用いるアルキル
化試薬の好ましい量は1モル当量であり、最も好ましい
量は1モル当量未満である。ハプテンを用いて、抗体応
答を誘出するための免疫原、ハプテン−タンパク質キャ
リヤー分子のコンジュゲートを製造する。免疫原キャリ
ヤー分子は宿主動物に免疫応答を独立的に誘出すること
ができ、本発明のキニジン誘導体にカップリングするこ
とができるマクロ分子である。適当な免疫原キャリヤー
分子は、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリ
ムペット(keyhole limphet)ヘモシア
ニン(KLH)、ポリペプチド及びウシチログロブリン
(BTG)を含むタンパク質キャリヤーである。
【0019】本発明の免疫原の構造は、下記式:
【化13】 〔式中、LとFは上記で定義した通りであり;Yは免疫
原キャリヤー分子(例えば、タンパク質)、多糖(例え
ば、デキストラン若しくはオリゴ糖)、又は天然に生成
する若しくは合成のポリアミノカルボン酸(例えば、ポ
リリシン若しくはポリグリシン)である〕で示される。
【0020】本発明の好ましい免疫原では、Lは炭素数
3の炭化水素基であり、Fはアミノ又はカルボキシルで
あり、Yはタンパク質である。本発明の特に好ましい免
疫原は、式:
【化14】 〔式中、Zはタンパク質キャリヤーである〕で示され
る。Zはアルブミン、ウシ血清アルブミン(BSA)、
キーホールリムペットヘモシアニン(KLH)、ウシチ
ログロブリン(BTG)、卵オボアルブミン、ウシ−γ
−グロブリン、例えばグラミシジンのような小天然ポリ
ペプチド、及び種々な合成ポリペプチドを含むことがで
きる。Zは好ましくは、BTG又はポリペプチド グラ
ナマイシンから選択される。本発明の好ましい免疫原は
官能基Fとしてイミノ基を含み、タンパク質キャリヤー
ZとしてBTGを含む。抗体の産生のために好ましい宿
主動物はマウスを含む。
【0021】好ましいキニジン免疫原は、Lが炭素数3
の炭化水素基である一置換イミデートエステルを含むハ
プテンから製造される。本発明のキニジン免疫原の製造
方法を図1に示し、実施例1、2、3及び7において詳
述する。第1工程では、既知方法〔L.D.Small
等,J.Med.Chem.22巻,1014〜101
6頁,1979を参照〕によってキニジンを脱メチル化
して、6−ヒドロキシシンコニン(1)を得る。第2工
程では、6−ヒドロキシキニジン(1)をアルキル化し
て、(9S)−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−
6’イル)オキシ〕ブタンニトリル(2)にする。使用
可能なアルキル化剤は4−ブロモブチロニトリル、クロ
ロアセトニトリル、3−クロロプロピオニトリル、及び
3−(ブロモメチル)ベンゾニトリルを含む。Lが炭素
数4未満である誘導体の製造は実施例4、5及び12に
記載し;Lがフェニルを含む誘導体の製造は実施例6に
記載する。
【0022】アルキル化剤の好ましい使用量は、例えば
4−ブロモブチロニトリルの1モル当量である。最も好
ましくは、0.9モル当量のアルキル化剤を用いる。化
合物(2)は、好ましいモノクローナル抗体Q6−6C
5(MoAb Q6−6C5)を得るために用いられる
本発明の好ましい化合物である。
【0023】これに反して、1モル当量を越えるアルキ
ル化剤の使用は、以下に示すような、二置換キニジン誘
導体を生じる:
【化15】
【0024】アルキル化剤2モル当量を用いる、上記好
ましくない化合物、(S)−8−エテニル−2−〔ヒド
ロキシ−6−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−
4−キノリニルメチル〕−1−(2−エトキシ−2−オ
キソエチル)アゾニアビシクロ〔2.2.2〕オクタン
ヨージド(15)及び(9S)−1−(3−カルボキシ
プロピル)−6’−(3−カルボキシプロポキシ)シン
コニウムクロリド(16)の合成は、実施例9及び10
に述べる。
【0025】免疫原製造の第3工程では、ハプテンをタ
ンパク質にその後にカップリングさせるために、ハプテ
ン上のニトリルをイミデートエステルに転化させる。例
えばジメチルスベルイミデート二塩酸塩(Pierc
e)のような架橋剤を用いる、タンパク質へのカップリ
ングにイミデートエステル含有分子を用いることは公知
である。しかし、この架橋剤の使用はタンパク質の重合
を生じて、ハプテンコンジュゲートの沈殿を惹起する可
能性がある。アミジンを形成する、イミデートエステル
とアミンとの反応も公知である。しかし、本発明では、
最も効果的なタンパク質カップリングのためにハプテン
上に直接、一官能化(monofunctionali
zed)活性基(すなわち、イミデートエステル)を有
することが好ましい。
【0026】コカイン免疫原の製造には、コカインの一
官能化イミデートエステル誘導体が用いられている(米
国特許第4,045,420号を参照)。メタノール中
のナトリウムメトキシドを用いて、タンパク質カップリ
ングのためにニトリルをイミデートエステル含有ベンゾ
イルエクゴニンに転化させている。しかし、この方法
は、分子上のC−9ヒドロキシ基の存在が形成されるや
否やイミデートエステルと交差反応しうるために、本発
明のキニジン免疫原の製造に適さない。
【0027】それ故、本発明の好ましい免疫原製造方法
は酸触媒反応による方法である。メタノール中において
ニトリルをHClによって処理することによって、イミ
デートエステルを得る。得られたイミデートエステルは
分子上のアミノ基と塩酸塩を形成する。イミデートエス
テルは、その製造直後に、タンパク質カップリングに用
いることが好ましい。好ましい実施態様では、化合物
(2)をメタノール中の塩酸ガスによって処理して、
(9S)−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−
イル)ブタンイミド酸メチルエステル(3)を形成す
る。
【0028】キニジンハプテンの代替え製造方法は、官
能基Fがカルボキシルであるハプテンコンジュゲートの
形成を含む。典型的に、カルボジイミドを用いた、カル
ボキシル基とアミンとの直接カップリングが用いられ
る。シンコニンのヒドロキシル基にアルキル化剤を結合
させる(実施例12を参照)。DCC(ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド)とNHS(N−ヒドロキシスクシン
イミド)とを用いて、ヒドロキシルにおいてカルボキシ
末端を活性化させて、活性エステルを形成する。この活
性基を比較的緩和な反応条件下でタンパク質キャリヤー
にカップリングさせる(米国特許第5,101,015
号及び第4,329,281号を参照)。
【0029】選択的にチオールと反応して、チオエーテ
ル結合コンジュゲートを形成することが知られているス
ルフヒドリル反応性マレイミド−又はα−ハロアセトア
ミド−リンカーも広く用いられている。官能基Fがマレ
イミド基であるハプテンコンジュゲートはスルフヒドリ
ル基含有タンパク質と結合することができる(実施例1
8を参照)。他のスルフヒドリル残基含有分子との効果
的なカップリングのために、アミンをマレイミド誘導体
と反応させる。マレイミド−NHS活性エステル化合物
は、例えばスクシンイミジル4−(p−マレイミドメチ
ル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMC
C)、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスク
シンイミドエステル(MBS)、スクシンイミジル4−
(p−マレイミドフェニル)ブチレート(SMPB)及
びこれらの誘導体のような二官能性リンカーとして商業
的に入手可能である。
【0030】ハプテンとタンパク質とを一緒に結合させ
て、ジスルフィド含有コンジュゲートを形成するため
に、例えばSPDPのような、二官能性リンカーを用い
ることもできる。しかし、チオエーテル結合コンジュゲ
ート又はジスルフィド結合コンジュゲートのいずれの製
造も多段階方法であり、カルボキシル基のタンパク質へ
のカップリングがより直接的な方法である。
【0031】本発明のキニジン免疫原を用いて、例え
ば、新規なモノクローナル抗体 MoAb Q6−6C
5及びポリクローナル抗体P796のような、ポリクロ
ーナル抗体とモノクローナル抗体とを形成した。本発明
の新規なトレーサー(以下で説明)と共に新規なモノク
ローナル抗体を用いて、キニジンの検出と定量のための
改良イムノアッセイを得る。本発明の好ましい抗体の交
差反応性は、下記キニジン代謝産物化合物に対する下記
%:キニジン−N−オキシド 13.5%;3−S−ヒ
ドロキシキニジン11%;2’−オキソキニジン 3
%;及びO−デスメチルキニジン 43.5%を越える
べきではなく、動的曲線範囲は少なくとも150mP、
好ましくは少なくとも190mPである。
【0032】本発明の新規なトレーサーとの結合におけ
る効率を測定するために、抗体を試験した。図5はFP
IAにおける本発明のトレーサー(7)に対するポリク
ローナル抗体の使用とモノクローナル抗体の使用との比
較を示す。両方の抗体はトレーサーとの結合を示す。曲
線は、モノクローナル抗体が大きい動的範囲を有し、そ
のため、FPIAにおいて大きい感度を有することを実
証する。
【0033】表1はFPIAにおいて測定した、キニン
を含めた種々なキニジン代謝産物に対するMoAb Q
6−6C5の交差反応性を示す。キニンとの交差反応性
は重要でないことが示される、それ故、キニンはキニジ
ンアッセイの性能を妨害しない。MoAb Q6−6C
5は代謝産物に対して低い交差反応性(ジヒドロキニジ
ンを例外とする)を示すので、血清中のキニジンを監視
するための正確で、高度に特異的な方法を提供する。実
施例22に述べたような、アッセイプロトコールを用い
て、これらの結果を得た。
【0034】
【表1】 表1 FPIAによって測定した、キニジンの種々な代謝産物に対する交差反応性 添加した MoAbQ6-6C5 と トレーサー14を TDx 試験化合物 トレーサー7とを用い 用いた現在の の濃度 た新しいキット キット試験化合物 (μg/ml) 交差反応性% 交差反応性% 交差反応性% キニジン−N 10 13.5 30.5 31.9 −オキシド 100 4.9 高い 7.2 3−S−ヒドロ 10 11 21 18.8 キシキニジン 100 3.7 4.3 5.3 2’−オキソ 10 3 20 3.3 キニジン 100 1 3.7 1.1 500 0.53 1.55 0.58 1000 0.35 高い 0.39 O−デスメチル 1 55 55 206 キニジン 10 43.5 46.5 60.3 ジヒドロ 10 H 67 79 キニジン 5 160 76 88 2.5 156 76 96 10,11− 10 1 14.5 3.9 ジヒドロキニ 100 1.7 3.2 1.8 ジンジオール キニン 10 <0.1 試験せず 100 <0.1 <0.1 0.8 1000 <0.1 試験せず
【0035】本発明はまた、蛍光偏光イムノアッセイに
用いるための新規なキニジン誘導フルオレセイン標識ト
レーサーを提供する。フルオレセイン化合物は技術上周
知であり〔Molecular Probes Pub
lication、オレゴン州,オイゲン;Bioco
njugate Chemistry,1192,3,
430〜431,1992;米国特許第4,668,6
40号〕、フルオレセイン標識キニジン、例えば、5−
アミノフルオレセイン標識キニジン(米国特許第4,5
85,862号を参照)、DTAF標識キニジン(米国
特許第4,420,568号を参照)、β−ガラクトシ
ルーウンベリフェロン標識キニジン(ヨーロッパ特許公
開公報第87564号を参照)、及び酵素標識キニジン
(PCT特許公開公報第85/00605号を参照)を
製造するために用いられている。
【0036】公知のフルオレセイン標識キニジンはキニ
ジン分子のC−9位置から誘導され、カルバメートエス
テル及びO−トリアジニルエーテルのリンカーアームを
含む(米国特許第4,420,568号及び第4,58
5,862号を参照)。しかし、これらの種類の公知結
合は加水分解を受け易く、そのため、本発明のフルオレ
セイントレーサーの製造に適さない。
【0037】商業的に入手可能な、他のフルオレセイン
標識トレーサー、((3’,6’−ジヒドロキシ−3−
オキソスピロ(イソベンゾフラン−1(3H),9’−
(9H)キサンテン−5−イル)アミノ)−2−オキソ
エチル)−2−(ヒドロキシ(6−(2−エトキシ−2
−オキソエトキシ)−4−キノリンイル)メチル)−1
−アゾニアビシクロ(2.2.2)オクタンクロリド塩
酸塩(14)は、キヌクリジン環上に正の電荷を有し
(以下に示す)、化合物の不安定性を惹起する。
【化16】
【0038】本発明の蛍光偏光トレーサーの構造は式:
【化17】 〔式中、LとFは既述した通りであり;Xは化学発光団
(chemiluminophore)(例えば、ルシ
フェリン、ウンベリフェロン及びナフタレン−1,2−
ジカルボン酸ヒドラジド)(米国特許第4,331,8
08号);エネルギー供与体分子(例えば、以下で定義
するようなフルオレセイン“Q”又はTexas Re
d);及び放射能標識基(例えば、 125I−チラミン及
び例えばメチルヨージド又はアミノ酸のような14C−標
識化合物)から成る群から選択されるデテクター分子で
ある〕で示される。好ましくは、Lは炭素数3の炭化水
素基であり、XはフルオレセインQである。
【0039】本発明の好ましいトレーサーは、式:
【化18】 〔式中、Fはアミノ又はカルボキシルから選択され、Q
は例えば、5−カルボキシフルオレセイン、6−カルボ
キシフルオレセイン、5−アミノフルオレセイン、6−
アミノフルオレセイン、5−フルオレセインイソチオシ
アネート、6−フルオレセインイソチオシアネート、
4’−アミノメチルフルオレセイン、5−アミノメチル
フルオレセイン、及びアミノフルオレセイン誘導体(例
えば、グリシン化フルオレセイン)のような蛍光放射化
合物である〕で示される。アミノメチルフルオレセイン
及びカルボキシフルオレセインが最も好ましい。
【0040】基Qは多様な商業的に入手可能なデテクタ
ー分子(Molecular Probes社,オレゴ
ン州,オイゲン)から選択することができ、技術上周知
の方法によってキニジン誘導体に結合させて、種々なア
ッセイフォーマット(assay format)に有
用な試薬を形成する。フルオレセインの他に、例えば放
射能標識又は化学発光デテクター分子(例えば、チラミ
ン)のようなデテクター分子も用いることができる。
【0041】図2は、本発明の最も好ましい、新規なF
Pトレーサー、すなわち、(9S)−N−〔(3’,
6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフ
ラン−1(3H),9’−〔9H〕−キサンテン〕−5
イル)メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−
6’−イル)オキシ〕ブタミド(7)の製造方法を説明
する。このトレーサーの合成は実施例11〜13におい
て説明する。
【0042】ハプテンに関する、本発明のトレーサーの
合成の第1工程は、好ましくは1モル当量以下のアルキ
ル化剤を用いる6−ヒドロキシキニジンのアルキル化で
ある。この第1工程は、1モル当量のエチル 4−ブロ
モブチレートを用いる、最も好ましくは0.9モル当量
のエチル 4−ブロモブチレートを用いる、(9S)−
4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキ
シブタン酸エチルエステル(5)への6−ヒドロキシキ
ニジン(1)のアルキル化である。アルキル化生成物
(5)を加水分解して、対応する酸、(9S)−4−
〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシブ
タン酸(6)を得る。文献で周知の方法を用いて、この
酸を活性化して、N−ヒドロキシスクシンイミドを形成
する。この活性化エステルをピリジンの存在下で5−ア
ミノメチルフルオレセインとカップリングさせて、好ま
しいキニジントレーサー、(9S)−N−〔(3’,
6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフ
ラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテン〕−5イ
ル)メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−
6’−イル)オキシ〕ブタミド(7)を得る。
【0043】トレーサー中の抗原部分と蛍光部分との結
合は、新規なハプテン構造におけるように、アミジン結
合であることができる。しかし、トレーサー中の抗原の
キニジン部分とフルオレセイン部分との結合は、免疫原
の製造に用いられるアミジン結合とは異なることが好ま
しい。トレーサーの形成に用いる結合はアミド、尿素、
チオ尿素、アミジン、エーテル及びチオエーテルを含む
ことができる。本発明のトレーサーのために好ましい結
合は、トレーサーにより大きな安定性を与えるアミド結
合である。
【0044】新規なトレーサー、(9S)−N−
〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イ
ソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテ
ン〕−5イル)メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシン
コナン−6’−イル)オキシ〕ブタミド(7)は分子上
に中性電荷(neutral charge)を有する
が、これとは対照的に、既知トレーサー(14)はキヌ
クリジン環上に正電荷を有する。新規なトレーサーは図
8に示すように37℃において非常に安定であり、これ
はFPIAアッセイにおけるトレーサーの性能にとって
重要な性質である。45℃において4週間実施した促進
安定性試験は、曲線範囲の欠損がないことを実証した
(図7)。C−6トレーサーもMoAb Q6−6C5
と共に良好に機能した。このトレーサー−抗体対は大き
な動的曲線範囲(204mP)を示し、図6に示すよう
に、既知トレーサー化合物(14)(151mP)に比
べて分析物の測定における良好な精度と感度とを実証し
た。
【0045】図9は、本発明の新規なC−6トレーサー
(7)/MoAb Q6−6C5対と、キニジンに対す
る商業的に入手可能なFPIAキット(TDx,Abb
ott Laboratories)からのトレーサー
/抗体対とのFPIAにおける性能の比較を示す。図9
に示す標準曲線は、本発明のトレーサー(7)がTDx
アッセイによって得られるよりも大きい動的範囲を有す
ることを実証し、それ故、キニジン測定における良好な
精度と感度とを実証する。
【0046】キニジン分子上の代替え位置(例えば、C
−9位置)から合成されるトレーサーを製造することが
できる。図3はC−9トレーサー、(9S)−〔2−
〔〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ
〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕パン
テオン〕−5−イル)メチルアミノ〕−2−オキソエチ
ル〕カルバミン酸6’−メトキシシンコナン−9−イル
エステル(10)の製造方法を説明する。キニジンを室
温においてエチルイソシアナトアセテートによって処理
し、カルバメートエステル(8)を得る。このエステル
(8)を加水分解して、対応する酸(9)を得る。酸
(9)をジシクロヘキシルカルボジイミドとN−ヒドロ
キシスクシンイミドとの反応によって活性エステルに転
化した後に、ピリジン中での5−アミノメチルフルオレ
セインとのカップリングによってC−9キニジントレー
サー(10)を得る。この合成は実施例14〜16にお
いてさらに詳述する。
【0047】しかし、FPイムノアッセイにおいて試験
した場合に、C−9(10)トレーサーは好ましいキニ
ジン抗体MoAb Q6−6C5に結合しなかった。表
2はC−6トレーサー及びC−9トレーサーへのモノク
ローナル抗体MoAb Q6−6C5の結合能力を実証
する。この結合能力は、mP単位で表示される、抗原−
抗体複合体によって偏光が保持される程度として表現さ
れる。以下の表2が示すように、1:20タイター(t
iter)までのMoAb Q6−6C5の濃度上昇は
C−9トレーサーに影響を及ぼさず、したがって、抗体
へのトレーサーの結合は生じず、標準曲線を作成するこ
とはできなかった。これに比べて、C−6位置から誘導
されたトレーサーはモノクローナル抗体への良好な結合
と、高度な偏光が保持されることを示した。
【0048】
【表2】 表2 MoAb Q6−6C5に対するC−6(7)トレーサー対C−9(10)FP トレーサーの比較 MoAb Q6−6C5 (C−9トレーサー) (C−9トレーサー) タイター 1:20 28.6mP 1:40 25.3mP 1:525 − 240mP 1:550 − 238mP
【0049】表2の結果によって実証されるように、抗
体とトレーサーとの両方が、キニジン分子のC−6位置
から誘導された化合物から製造されることがFPIAの
性能にとって重要である。アミノメチルフルオレセイン
以外のフルオレセイン分子も本発明の新規なキニジン蛍
光偏光トレーサーの製造に用いることができる。5−カ
ルボキシフルオレセインの使用が他のFPIAにおいて
実証されている(米国特許第4,668,640号を参
照)。しかし、アミノリンカーアームを導入して、キニ
ジンをカルボキシフルオレセインに効果的に結合させる
ために、キニジンの大幅な修飾(modificati
on)が必要である。C−6位置からのカルボキシフル
オレセイン標識キニジン誘導体の製造方法は発表されて
いない。
【0050】本発明の好ましいカルボキシフルオレセイ
ントレーサーは、次式を有する:
【化19】
【0051】図4は、(9S)−3’,6’−ジヒドロ
キシ−N−〔3−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’
−イル)オキシ〕プロピル〕−3−オキソスピロ〔イソ
ベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテ
ン〕−5−カルボキサミド(13)の一般的な製造方法
を示し、実施例17〜19は化合物の合成を述べる。M
oAb Q6−6C5の製造に用いた同じキニジン免疫
原から誘導したポリクローナル抗体P796と共に、F
PIAに用いたカルボキシフルオレセイントレーサー
(13)は良好な動的範囲(例えば、>150mP)を
示した。表3に示すデータは、カルボキシフルオレセイ
ントレーサーが37℃において安定であり、このアッセ
イにおいて良好に機能することを実証する。
【0052】
【表3】 表3 キニジンポリクローナル抗体とカルボキシトレーサー(13)の 安定性(mP単位) 37℃ 37℃ 37℃ μg/ml 0日目 1週間 4週間 6週間 0 239.4 236.9 234.9 232.4 0.5 229.8 214.7 207.8 200.7 1 198 181.2 171 168.9 2 131.4 119.8 115.5 118.2 4 95.6 93 94.3 94.5 8 77.3 77.1 78.5 79.4
【0053】例えば血清のような、体液サンプル中のキ
ニジン量を測定するためのイムノアッセイキットに、本
発明の新規なトレーサーと抗体を用いることができる。
好ましい実施態様では、自動化COBAS FARAI
I(登録商標)化学系(COBAS FPアッセイ系,
Roche Diagnostics社,米国,ニュー
ジャージー州,ソマービル)でのイムノアッセイの実施
に、このキットを用いる。ヒト血清中のキニジン濃度を
測定するための蛍光偏光イムノアッセイの実施キット
は、式IVのトレーサー化合物(例えば、化合物(7)
又は(13))と、例えば、式II化合物から得られた
MoAb Q6−6C5のような抗体とを含む。
【0054】下記実施例は、本発明の新規なキニジン誘
導体の合成と、蛍光偏光イムノアッセイ系へのこれらの
化合物の使用とを説明する。見出しと実施例1〜19と
における化合物の数の指示は、図1〜4に示す構造式を
意味する。
【0055】本発明の免疫原、(9S)−4−〔(9−
ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシ〕−1−イ
ミノブチル−〔BTG〕(4)の合成の中間体と最終生
成物との化学構造を図1に示す。本発明のトレーサー、
(9S)−N−〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オ
キソスピロ〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−
〔9H〕キサンテン〕−5イル)メチル〕−4−〔(9
−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシ〕ブタミ
ド(7)の合成の中間体と最終生成物との化学構造を図
2に示す。比較用C−9トレーサー、(9S)−〔2−
〔〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ
〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕パン
テオン〕−5−イル)メチルアミノ〕−2−オキソエチ
ル〕カルバミン酸6’−メトキシシンコナン−9−イル
エステル(10)の合成の中間体と最終生成物との化学
構造を図3に示す。本発明のトレーサー、(9S)−
3’,6’−ジヒドロキシ−N−〔3−〔(9−ヒドロ
キシシンコナン−6’−イル)オキシ〕プロピル〕−3
−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1(3H),9’
−〔9H〕キサンテン〕−5−カルボキサミド(13)
の合成の中間体と最終生成物との化学構造を図4に示
す。
【0056】
【実施例】実施例1 6−ヒドロキシシンコニン(1)の製造 アルゴン雰囲気下で、冷却管(condenser)を
備えた1リットル−三つ口丸底フラスコにキニジン(9
7%、Aldrich)(5.0g,15.4mmo
l)と、ジクロロメタン(500ml)とを装入した。
フラスコ中の溶液を−78℃に冷却した。この冷却した
溶液に、ジクロロメタン中1.0M三臭化ホウ素(61
ml,61mmol)を45分間にわたって、徐々に加
えた。この反応混合物を2.5時間にわたって室温にま
で温度上昇させ、1時間還流加熱した。反応フラスコを
−20℃に冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液11
5mlを徐々に加えた。この添加中に、反応混合物の温
度を0℃に維持し、激しく撹拌した。混合物を2リット
ル−分液ロートに移した。フラスコ中に残留する残渣を
10%水酸化ナトリウム(5ml)とジクロロメタン
(20ml)との混合物を用いて分液ロートに移した。
若干のガム状黄色半固体を含む、分液ロート中の混合物
を10分間、激しく振とうし、水層を有機相から徐々に
分離させた。有機層を廃棄し、水相をジクロロメタン
(100ml)によって洗浄し、0℃に冷却した。水相
に、濃塩酸(HCl)(12.5ml)を加えた。この
溶液のこのpHを濃水酸化アンモニウムによってpH1
0に調節した。得られた混合物をクロロホルム(12x
250ml)によって抽出し、無水硫酸ナトリウムによ
って乾燥させ、濃縮して、6−ヒドロキシシンコニン
(1)(3.1g)を得た。母液の水層をn−ブタノー
ル(2x200ml)によって抽出して、さらに1.0
gを得て、6−ヒドロキシシンコニン(1)の4.1g
の総収量(13.2mmol,86%)を得た。MS、
IR及びNMRデータによって化合物を同定した。
【0057】実施例2 (9S)−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−
イル)オキシ〕ブタンニトリル(2)の製造 無水アセトン(炭酸カリウム上で乾燥かつ蒸留したも
の)(25ml)と無水ジメチルホルムアミド(5m
l)中の6−ヒドロキシシンコナン(1)(400m
g,1.2mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(2
67mg,1.93mmol)を加え、次に4−ブロモ
ブチロニトリル(129ml,0.87mmol)と触
媒量(3mg)の18−クラウン−6とを加えた。この
反応混合物を18時間還流加熱し、冷却し、濾過した。
濾液を減圧下で濃縮し、クロロホルム(200ml)中
に再溶解した。有機層を5%水酸化ナトリウム水溶液
(2x50ml)によって洗浄し、ブラインによって洗
浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、(9
S)−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)オキシ〕ブタンニトリル(2)(310mg,0.
82mmol,66%)を淡黄色固体として得た。M
S、IR及びNMRデータによって化合物を同定した。
【0058】実施例3 (9S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)ブタンイミド酸メチルエステル(3)の製造 −10℃の無水メタノール(5ml)中の(9S)−4
−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキ
シ〕ブタンニトリル(2)(200mg,0.52mm
ol)の溶液に通して、塩酸ガスを15分間バブルさせ
た。反応混合物に蓋をして(stoppered)、4
℃において4日間放置し、乾固するまで濃縮し、(9
S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)
ブタンイミド酸メチルエステル(3)(220mg,
0.49mmol,93%)を固体として得た。HNM
Rは、(9S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−
6’−イル)ブタンイミド酸メチルエステル(3)の純
度が75%であり、残りの25%が加水分解された化合
物であることを実証した。
【0059】実施例4 9(S)−6’−シアノメチルオキシシンコナン−9−
オール(L=1C)の製造 6−ヒドロキシシンコニン(1)(0.5g,1.59
mmol)と乾燥DMSO(5ml)との溶液に、n−
ブチルリチウム(2.0ml,1.6M/ヘキサン,A
ldrich)を0.5時間にわたって徐々に加える。
反応フラスコを氷浴中で冷却してから、クロロアセトニ
トリル(96mg,1.27mmol)で処理する。反
応混合物の温度を2時間にわたって室温に上昇させ、混
合物を室温において1時間撹拌する。反応混合物を脱イ
オン水(25ml)と酢酸エチル(5ml)中に注入
し、この間に生成物の一部は溶解する(oil ou
t)。ジクロロメタン(100ml)を加えて、油状生
成物を溶解させ、2層を得る。不均質な褐色混合物を減
圧下で濃縮し、有機溶媒を除去し、この間に生成物が析
出される。混合物を冷蔵庫中で一晩放置する。沈殿を回
収し、ETOAcで洗浄し、乳白色固体(0.4g)を
得る。
【0060】実施例5 6’−シアノエチルオキシシンコニン(L=2C)の製
無水アセトン(炭酸カリウム上で乾燥かつ蒸留したも
の)(25ml)と無水ジメチルホルムアミド(5m
l)中の6−ヒドロキシシンコニン(1)(0.5g,
1.59mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(0.
329g,2.39mmol)を加え、次に3−クロロ
プロピオニトリル(Aldrich)(0.142g,
1.59mmol)と18−クラウン−6(3mg)と
を加える。この反応混合物を18時間還流加熱し、冷却
し、濾過する。濾液を減圧下で濃縮し、クロロホルム
(200ml)中に再溶解する。有機層を5%水酸化ナ
トリウム水溶液(2x50ml)によって洗浄し、ブラ
インによって洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾
燥させ、6’−シアノエチルオキシシンコニン(0.4
15g,1.13mmol,71%)を淡黄色固体とし
て得る。
【0061】実施例6 (9S)−6’−(3−シアノベンジルオキシ)シンコ
ナン−9−オール(L=ベンジル)の製造 無水アセトン(炭酸カリウム上で乾燥かつ蒸留したも
の)(25ml)と無水ジメチルホルムアミド(8m
l)中の6−ヒドロキシシンコニン(1)(0.6g,
1.91mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(0.
516g,2.87mmol)を加え、次に3−(ブロ
モメチル)ベンゾニトリル(Lancaster)
(0.329g,1.91mmol)と18−クラウン
−6(4mg)とを加える。この反応混合物を18時間
還流加熱し、冷却し、濾過する。濾液を減圧下で濃縮
し、クロロホルム(200ml)中に再溶解する。有機
層を5%水酸化ナトリウム水溶液(2x50ml)によ
って洗浄し、ブラインによって洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥させ、(9S)−6’−(3−シア
ノベンジルオキシ)シンコナン−9−オール(0.64
7g,1.51mmol,79%)を淡乳白色固体とし
て得る。
【0062】実施例7 キニジン免疫原(9S)−4−〔(9−ヒドロキシシン
コナン−6’−イル)オキシ〕−1−イミノブチル−
〔BTG〕(4)の製造 乾燥DMSO(1ml)中の化合物(9S)−4−(9
−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)ブタンイミド酸
メチルエステル(3)(166mg)の新たに調製した
溶液を、ウシチオグロブリン(BTG)(700mg)
を含む、DMSO(55.5ml)と0.1Mリン酸カ
リウム(KPi)pH7.5(3:1)の溶液混合物に
迅速に加えた。この反応混合物を4℃において一晩撹拌
した。得られたコンジュゲートを透析管(50,000
MWカットオフ)に入れ、DMSO/50mM KPi
(pH7.5)3:1混合物と、DMSO/50mM
KPi(pH7.5)1:1混合物と、DMSO/50
mM KPi(pH7.5)1:3混合物との中で透析
し、50mM KPi緩衝剤(pH7.5)中で2回透
析した。このコンジュゲートを取り出し、無菌濾過し
て、タンパク質アッセイ(Coomassie Blu
e)によって測定して、6.5mg/mlの溶液(11
0ml)を得た。残留リシン残基がトリニトロベンゼン
スルホン酸(TNBS)と反応する能力(abilit
y)によって、このコンジュゲートのリシン修飾度を測
定した。得られた黄色複合体を次に420nmにおいて
測定した。結果は、キニジン免疫原中の有効リシン(a
vailable lysine)の63%が修飾され
ていることを実証した。この物質を動物免疫化に用い
た。
【0063】実施例8 キニジン免疫原(9S)−4−〔(9−ヒドロキシシン
コナン−6’−イル)オキシ〕−1−イミノブチル−
〔BSA〕の製造 DMSO(57ml)を含むBSA(0.1M KPi
pH7.5(19ml)中の1.2g)の溶液に、
(9S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)ブタンイミド酸メチルエステル(3)(乾燥DMS
O(1ml)中の23mg)の新たに調製した溶液を迅
速に加えた。この反応を4℃において一晩撹拌した。得
られたコンジュゲートを透析管(10,000MWカッ
トオフ)に入れ、DMSO/50mM KPi(pH
7.5)3:1混合物と、DMSO/50mM KPi
(pH7.5)1:1混合物と、DMSO/50mM
KPi(pH7.5)1:3混合物との中で透析し、5
0mM KPi緩衝剤(pH7.5)中で2回透析し
た。このコンジュゲートを取り出し、無菌濾過して、タ
ンパク質アッセイ(Coomassie Blue)に
よって測定して、10.2mg/mlの溶液(115m
l)を得た。この物質はELISAによる抗体スクリー
ニングのためにコンジュゲート−キャプチャー(con
jugate−capture)として役立った。
【0064】実施例9 二置換キニジン誘導体(S)−8−エテニル−2−〔ヒ
ドロキシ−6−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)
−4−キノリニルメチル〕−1−(2−エトキシ−2−
オキソエチル)アゾニアビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ンヨージド(15)の製造 マグネチックスターラーを備えた1リットル−三つ口丸
底フラスコに、6−ヒドロキシシンコニン(1)(2.
0g,6.44mmol)と、モレキュラーシーブ上で
予め乾燥させたDMSO(10ml)とを装入した。撹
拌した溶液に、n−ブチルリチウム(2.8ml(7.
0mmol),2.5M/ヘキサン,Aldrich)
を0.5時間にわたって、非常にゆっくり加えた。反応
フラスコを氷−水浴によって冷却してから、ヨード酢酸
エチル(16ml,13.57mmol)によって処理
した。温度を2時間にわたって室温に上昇させ、混合物
を室温において1時間撹拌した。反応混合物を脱イオン
水(65ml)と酢酸エチル(15ml)中に注入し、
この間に生成物の一部は溶解した。ジクロロメタン(1
00ml)を加えて、油状生成物を溶解させ、2層を得
た。不均質な褐色混合物を減圧下で濃縮し、有機溶媒を
除去し、この間に生成物が析出された。混合物を冷蔵庫
中で一晩放置した。沈殿を回収し、酢酸エチルで洗浄
し、(S)−8−エテニル−2−〔ヒドロキシ−6−
(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−キノリニ
ルメチル〕−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)
アゾニアビシクロ〔2.2.2〕オクタンヨージド(1
5)(1.6g,41%)を乳白色固体として得た。N
MR、IR及びMSデータによって、化合物を同定し
た。
【0065】実施例10 二置換キニジン誘導体(9S)−1−(3−カルボキシ
プロピル)−6’−(3−カルボキシプロポキシ)シン
コニウムクロリド(16)の製造 乾燥アセトン(炭酸カリウム上で乾燥かつ蒸留したも
の)(75ml)とジメチルホルムアミド(25ml,
Aldrich,99%)中の(1)(2.7g,8.
7mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(2.5g,
18.1mmol)を加え、次にエチル−4−ブロモブ
チレート(2.49ml,17.4mmol)と18−
クラウン−6(25mg)とを加えた。この反応混合物
を18時間還流加熱し、冷却し、濾過し、濾液を減圧下
で濃縮した。残渣を溶離剤として酢酸エチル:メタノー
ル:水:アセトン(6:1:1:1)の混合物を用いる
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、
ジエチルエステル(2.7g)を褐色油状物として得
た。この油状物をメタノール(150ml)中の炭酸カ
リウム(1.4g)によって処理し、20時間還流加熱
した。反応混合物を濃縮し、水(15ml)中に再溶解
した。得られた溶液を1N HClによってpH5に調
節した。これを減圧濃縮し、褐色残渣を分取薄層クロマ
トグラフィーによって酢酸エチル:メタノール:水
(8:1:1)の混合物を用いて精製して、二酸(1
6)(2.34g,51%)を乳白色粉末として得た。
NMR、IR及びMSデータによって、化合物を同定し
た。
【0066】実施例11 (9S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)オキシブタン酸エチルエステル(5)の製造 乾燥ジメチルホルムアミド(6ml,Aldrich,
99%)中の(1)(250mg,0.80mmol)
の溶液に、無水炭酸カリウム(110mg,0.80m
mol)を加え、次にエチル−4−ブロモブチレート
(109ml,0.75mmol)と触媒量(4mg)
の18−クラウン−6とを加えた。この反応混合物を1
20℃において2時間加熱し、冷却し、減圧下に置い
て、ジメチルホルムアミドを除去した。残渣にジクロロ
メタン(50ml)を加え、混合物を濾過した。濾液を
5%水酸化ナトリウム(2x25ml)とブラインとに
よって洗浄し、乾燥させ(無水硫酸ナトリウム)、濃縮
した。残渣を分取薄層クロマトグラフィーによって酢酸
エチル:メタノール:水:濃水酸化アンモニウム(6:
1:1:1)の混合物を溶離剤として用いて精製して、
(5)(160mg,0.37mmol,45%)を褐
色油状物として得た。MS、IR及びNMRデータによ
って、化合物を同定した。
【0067】実施例12 (9S)−4−(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)オキシブタン酸(6)の製造 メタノール(35ml)中の(5)(150mg,0.
35mmol)と炭酸カリウム(80mg)との混合物
を20時間還流加熱した。この反応混合物を濃縮し、水
(15ml)中に再溶解した。得られた溶液を1N H
Clの添加によってpH5に調節した。これを減圧濃縮
し、褐色残渣を分取薄層クロマトグラフィーによって酢
酸エチル:メタノール:水(8:1:1)の混合物を用
いて精製して、(6)(85mg,0.21mmol,
61%)を乳白色粉末として得た。MS、IR及びNM
Rデータによって、化合物を同定した。
【0068】実施例13 本発明のトレーサー、(9S)−N−〔3’,6’−ジ
ヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1
(3H),9’−〔9H〕キサンテン〕−5−イル)メ
チル〕−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)オキシ〕ブタミド(7)の製造 (6)(50mg,0.12mmol)に、ジメチルホ
ルムアミド(5ml)を加えた。0℃に冷却した後に、
得られた溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3
0mg,0.14mmol)とN−ヒドロキシスクシン
イミド(25mg,0.21mmol)とを加えた。こ
の混合物を4℃において48時間撹拌させ、わきに置い
た。別のフラスコに、5−アミノメチルフルオレセイン
塩酸塩(60mg,0.15mmol)とピリジン(3
ml)とを室温において加えた。ピリジン塩酸塩の沈殿
が直ちに出現した。この懸濁液に、予め調製したN−ヒ
ドロキシスクシンイミド溶液を滴加した。この混合物を
室温において4日間撹拌させてから、減圧濃縮した。残
渣を分取薄層クロマトグラフィー(シリカ,2mm)に
よって、溶離剤として酢酸エチル:メタノール(9:
1)の混合物を用いて精製した。得られた橙色生成物は
不純物の存在を示し、薄層クロマトグラフィー(シリ
カ,0.25mm)によって、クロロホルム:メタノー
ル(5:1)の混合物を用いて再精製して、本発明のト
レーサー(7)(24mg,0.032mmol,26
%)を得た。MS、IR及びNMRデータによって、化
合物を同定した。
【0069】実施例14 (9S)−〔〔〔(6’−メトキシシンコナン−9−イ
ル)オキシ〕カルボニル〕アミノ〕酢酸エチルエステル
(8)の製造 乾燥ジクロロメタン(5ml)中のキニジン(200m
g,0.61mmol)の溶液に、エチルイソシアナト
アセテート(74ml,0.65mmol)を加えた。
混合物を室温において電磁気的に18時間撹拌させ、減
圧濃縮した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(シリ
カ,2mm)によって、溶離剤として酢酸エチル:メタ
ノール(9:1)の混合物を用いて精製して、(8)
(130mg,0.28mmol,46%)を得た。M
S、IR及びNMRデータによって、この化合物を同定
した。
【0070】実施例15 (9S)−〔〔〔(6’−メトキシシンコナン−9−イ
ル)オキシ〕カルボニル〕アミノ〕酢酸(9)の製造 メタノール(2ml)中の(8)(120mg,0.2
6mmol)の溶液に、炭酸カリウム(200mg)と
水(0.5ml)とを加えた。混合物を2時間還流加熱
し、室温に冷却した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮
して、メタノールを除去した。残渣を水(2ml)に再
溶解し、pH7になるまで、この溶液に1N HClを
滴加した。この水溶液を濃縮し、メタノール(100m
l)を加え、濾過した。濾液を濃縮し、(9)(95m
g,0.22mmol,85%)を得た。
【0071】実施例16 比較用C−9トレーサー、(9S)−〔2−
〔〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ
〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕パン
テオン〕−5−イル)メチルアミノ〕−2−オキソエチ
ル〕カルバミン酸 6’−メトキシシンコナン−9−イ
ルエステル(10)の製造 ジメチルホルムアミド(0.5ml)中の(9)(26
mg,0.061mmol)の溶液を0℃に冷却した。
この溶液に、DCC(N,N’−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド)(20mg,0.096mmol)とN−
ヒドロキシスクシンイミド(16mg,0.0139m
mol)とを加えた。この反応混合物を4℃において2
0時間撹拌し、わきに置いた。別のフラスコに、5−ア
ミノメチルフルオレセイン塩酸塩(30mg,0.07
5mmol)と無水ピリジン(3ml)とを加えた。ピ
リジン塩酸塩の沈殿が形成された。この懸濁液に、予め
(現場で)調製したN−ヒドロキシスクシンイミドエス
テル溶液を滴加した。この混合物を室温において48時
間撹拌させてから、減圧濃縮した。残渣を分取薄層クロ
マトグラフィー(シリカ,2mm)に供給した。このプ
レートを溶離剤としてのクロロホルム:メタノール
(8:2)の混合物を用いて展開させた。得られた黄色
生成物を上記溶離剤を用いて再精製し、比較用C−9ト
レーサー(10)(11mg,0.014mmol,2
4%)を橙色固体として得た。MS、IR及びNMRデ
ータによって、化合物を同定した。
【0072】実施例17 (9S)−2−〔3−〔(9−ヒドロキシシンコナン−
6’−イル)オキシ〕プロピル〕−1H−イソインドー
ル−1,3(2H)−ジオン(11)の製造 乾燥アセトン(75ml)中の6−ヒドロキシシンコニ
ン(1)(2.5g,8.06mmol)と、N−(3
−ブロモプロピル)フタルイミド(2.16g,8.0
6mmol)と、無水炭酸カリウム(1.3g,9.4
mmol)と、18−クラウン−6(5mg)との混合
物をアルゴン雰囲気下で16時間還流させた。反応を室
温に冷却し、メタノール(30ml)を加えて、均質な
溶液にした。得られた溶液を濃縮し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてクロ
ロホルム中5%メタノールを用いて部分的に精製した。
この生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
って、クロロホルム中10%メタノールを用いて再精製
して、(11)(1.08g,2.17mmol,27
%)を乳白色固体として得た。MS、IR及びNMRデ
ータによって、化合物を同定した。
【0073】実施例18 (9S)−6’−(3−アミノプロポキシ)シンコニナ
ン−9−オール(12)の製造 キニジンプロピルフタルイミド(11)(300mg,
0.60mmol)に、メチルアミンガスによって飽和
されたメタノール中のメチルアミン(2ml)を加え
た。反応フラスコに蓋をして、混合物を室温において1
6時間撹拌させた。反応混合物のアリコートを薄層クロ
マトグラフィー(ジクロロメタン中10%メタノール)
によって監視し、出発物質の完全な消失を実証した。反
応混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタン(30ml)
中に再溶解させた。有機層を等量の水によって2回抽出
した。水性部分を濃縮して、(12)(124mg,
0.33mmol,56%)を透明な油状物として得
た。MS、IR及びNMRデータによって、化合物を同
定した。
【0074】実施例19 本発明のトレーサー、(9S)−3’,6’−ジヒドロ
キシ−N−〔3−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’
−イル)オキシ〕プロピル〕−3−オキソスピロ〔イソ
ベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテ
ン〕−5−カルボキサミド(13)の製造 乾燥ピリジン(2.5ml)中のキニジンプロピルアミ
ン(12)(36mg,0.097mmol)と5−カ
ルボキシフルオレセインN−ヒドロキシスクシンイミド
エステル(37mg,0.098mmol)との混合物
を、アルゴン雰囲気下、室温において電磁気的に(ma
gnetically)3日間撹拌させた。反応を薄層
クロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール:水
(8:1:1))によって監視し、この監視は出発物質
のかなりの量(substantial quanti
ty)の存在を実証した。次に、これをアルゴン雰囲気
下、40〜45℃において3日間加熱した。混合物を室
温に冷却して、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチ
ル:メタノール:水(8:1:1)を用いて精製して、
(13)(4mg,5.5x10-3mmol,5.6
%)を橙色固体として得た。MS、IR及びNMRデー
タによって、化合物を同定した。
【0075】実施例20 ポリクローナル抗体P796の産生 ポリクローナル抗体を産生するために、ヒツジとヤギに
各免疫原(1mg)を注入した。完全Freund A
djuvantを用いた第1回免疫化は動物の背中全体
に実施した多数回の注入から構成された。1週間後に、
免疫原(1mg)と不完全Freund Adjuva
ntとを含む第2回免疫化を注入した。第3週間目と第
4週間目にも注入を繰り返した。その後に、動物に1か
月に1回免疫原(3mg)の注入を繰り返した。6か月
後に、動物から採血し、血液を凝固させ、凝血を約30
00rpmにおいて15〜20分間遠心分離し、血清を
デカンテーションによって分離した。
【0076】実施例21 モノクローナル抗体MoAb Q6−6C5の産生 モノクローナル抗体を産生するために、キニジンの免疫
原を雌Balb/cマウスに注入した。第1回免疫化は
完全Freund Adjuvantを含み、第2回免
疫化は不完全Freund Adjuvantを含有し
た。免疫化マウスからの脾臓細胞に、KohlerとM
ilstein,Nature,256,495〜49
7(1975)の改良方法に従って、ポリエチレングリ
コール(PEG)の存在下でNSO骨髄腫細胞を4:1
の比で融合させた(fused)。モノクローナル抗体
(MoAb)を含む、ハイブリドーマ細胞培養の上清を
BSA被覆プレートを用いるELISA法によってスク
リーニングして、アルカリホスファターゼにコンジュゲ
ートしたウサギ抗マウス Igによって検出した。モノ
クローナル抗体Q6−6C5の最終選択は、ELISA
とその後のFPIAアッセイ系での分析とによって実施
した。
【0077】実施例22 蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA) この出願に記載する、キニジンの蛍光偏光測定に合わせ
て形成された自動化COBAS FARA II(登録
商標)分析計(Roche Diagnostic S
ystems社,米国,ニュージャージー州,ソマービ
ル)において下記分析試薬とプロトコールとを用いた。
【0078】I.モノクローナルアッセイのための試薬
製剤 a.トレーサー試薬 50mM ACES(N−2−アセトアミド−2−アミ
ノエタンスルホン酸),,pH6.5 0.01%(w/v)ウシ−γ−グロブリン 0.09%(w/v)アジ化ナトリウム トレーサー濃度:6x10-7M b.モノクローナル抗体試薬 0.1M リン酸塩,pH7.5 150mM 塩化ナトリウム 0.09%アジ化ナトリウム 0.05%ウシ血清アルブミン 抗体希釈:抗体緩衝剤中で1:550 c.キニジンキャリブレータ 処理済み正常ヒト血清中の0,0.5,1,2,4,及
び8μg/mlのキニジン、5mM EDTA、0.0
9%アジ化ナトリウムを含む。 d.サンプル希釈剤:Cobas FP Sample
Dilution Reagent,コード4426
【0079】II.アッセイプロトコール サンプル(2.6μl)にサンプル希釈剤(23.4μ
l)を混合する。抗体試薬(200μl)を加え、バッ
クグラウンドを読み取る。トレーサー試薬(30μl)
を加える。30秒間インキュベートする。520nmに
おいて蛍光偏光を読み取る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による免疫原、(9S)−4−〔(9−
ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシ〕−1−イ
ミノブチルー〔BTG〕(4)の合成に関係する出発物
質及び中間体の式。
【図2】本発明によるトレーサー、(9S)−N−
〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イ
ソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテ
ン〕−5−イル)メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシ
ンコナン−6’−イル)オキシ〕ブタミド(7)の合成
に関係する出発物質及び中間体の式。
【図3】比較用C−9トレーサー、(9S)−〔2−
〔〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ
〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕パン
テオン〕−5−イル)メチルアミノ〕−2−オキソエチ
ル〕カルバミン酸 6’−メトキシシンコナン−9−イ
ル)エステル(10)の合成に関係する出発物質及び中
間体の式。
【図4】本発明によるトレーサー、(9S)−3’,
6’−ジヒドロキシ−N−〔3−(9−ヒドロキシシン
コナン−6’−イル)オキシ〕プロピル〕−3−オキソ
スピロ〔イソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9
H〕キサンテン〕−5−カルボキサミド(13)の合成
に関係する出発物質及び中間体の式。
【図5】トレーサー、(9S)−N−〔(3’,6’−
ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−
1(3H),9’−〔9H〕キサンテン〕−5−イル)
メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−
イル)オキシ〕ブタミド(7)に結合する、モノクロー
ナル抗体MoAb Q6−6C5とポリクローナル抗体
796との比較試験を示す図。
【図6】商業的に入手可能なトレーサー、(2(S)−
エクソ,シン)−8−エテニル−1−(2−((3’,
6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ(イソベンゾフ
ラン−1(3H),9’−(9H)キサンテン−5−イ
ル)アミノ)−2−オキソエチル)−2−(ヒドロキシ
(6−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−キ
ノリンイル)メチル)−1−アゾニアビシクロ(2.
2.2)オクタンクロリド塩酸塩(14)と、本発明に
よるトレーサー、(9S)−N−〔(3’,6’−ジヒ
ドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1
(3H),9’−〔9H〕キサンテン〕−5−イル)メ
チル〕−4−〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イ
ル)オキシ〕ブタミド(7)とによる、モノクローナル
抗体MoAb Q6−6C5の比較試験を示す図。
【図7】45℃においてインキュベートしたトレーサ
ー、(9S)−N−〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3
−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1(3H),9’
−〔9H〕キサンテン〕−5−イル)メチル〕−4−
〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシ〕
ブタミド(7)の安定性を示す図。
【図8】37℃においてインキュベートしたトレーサ
ー、(9S)−N−〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3
−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1(3H),9’
−〔9H〕キサンテン〕−5−イル)メチル〕−4−
〔(9−ヒドロキシシンコナン−6’−イル)オキシ〕
ブタミド(7)の安定性を示す図。
【図9】本発明によるトレーサー、(9S)−N−
〔(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イ
ソベンゾフラン−1(3H),9’−〔9H〕キサンテ
ン〕−5−イル)メチル〕−4−〔(9−ヒドロキシシ
ンコナン−6’−イル)オキシ〕ブタミド(7)と、M
oAb Q6−6C5と、商業的に入手可能な試薬系と
を用いるFPIAにおける動的範囲の比較を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/76 8517−4H C07K 14/76 14/765 8517−4H 14/765 14/77 8517−4H 14/77 16/44 8517−4H 16/44 G01N 33/53 G01N 33/53 G (72)発明者 キャスリン サラ シュヴェンツァー アメリカ合衆国ペンシルバニア州ヤードリ ー,アップルウッド サークル 1557 (72)発明者 ロバート サンドロ ウ アメリカ合衆国ニュージャージー州ウエス ト オレンジ,ラルフ ロード 25

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、Lは直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和のいずれ
    でもよく、ヘテロ原子0〜3個を含むことができるC1
    −C10炭化水素連結基であり;Fはアミノ、カルボキシ
    ル、スルフヒドリル、イミノ及びマレイミドから成る群
    から選択される官能基である〕で示される化合物。
  2. 【請求項2】 Lが炭素数1〜5の炭化水素基である、
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Lが不飽和である、請求項1又は2に記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 Lが1個以上の芳香族基を含む、請求項
    1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 LがO、N及びSから成る群から選択さ
    れる1〜3個のヘテロ原子を含む、請求項1〜4のいず
    れかに記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Lが炭素数3であり、Fがカルボキシル
    又はアミノから選択される、請求項1〜5のいずれかに
    記載の化合物。
  7. 【請求項7】 式: 【化2】 〔式中、LとFは請求項1〜6のいずれかで定義された
    とおりであり;Yはタンパク質、多糖、及び天然に発生
    する若しくは合成のポリアミノカルボン酸から成る群か
    ら選択される免疫原キャリヤー分子である〕で示される
    化合物。
  8. 【請求項8】 Lが炭素数3の炭化水素基であり;Fが
    アミノ又はカルボキシルであり;Yがタンパク質であ
    る、請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 式: 【化3】 〔式中、Zはアルブミン、ウシ血清アルブミン、キーホ
    ールリムペットヘモシアニン、ウシチログロブリン(B
    TG)、卵オボアルブミン、ウシγ−グロブリン又はポ
    リペプチドから選択される〕で示される化合物。
  10. 【請求項10】 ZがBTG又はポリペプチドグラミシ
    ジンから選択される請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】 宿主動物に、ZがBTGである式II
    Iの免疫原を接種することによって産生され、下記キニ
    ジン代謝産物化合物に対して一定の%:キニジン−N−
    オキシド 13.5%;3−S−ヒドロキシキニジン
    11%;2’−オキソキニジン 3%;及びO−デスメ
    チルキニジン 43.5%を越えない交差反応性を有
    し;少なくとも150mPの動的曲線範囲を有する、キ
    ニジンに特異的な抗体。
  12. 【請求項12】 動的曲線範囲が少なくとも190mP
    である請求項11記載の抗体。
  13. 【請求項13】 式: 【化4】 〔式中、LとFは請求項1〜6のいずれかで定義された
    とおりであり;Xは化学発光団、エネルギー供与体分
    子、及び放射能標識基から成る群から選択されるデテク
    ター分子である〕で示される化合物。
  14. 【請求項14】 Xがルシフェリン、ウンベリフェロン
    又はナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジドから
    選択される化学発光団である、請求項13記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】 Xが 125I−チラミン及び14C−標識
    メチルヨージド又はアミノ酸から選択される放射能標識
    基である、請求項13記載の化合物。
  16. 【請求項16】 XがフルオレセインQ又はテキサスレ
    ッドから選択されるエネルギー供与体分子である、請求
    項13記載の化合物。
  17. 【請求項17】 XがフルオレセインQであり、Lが炭
    素数3の炭化水素基である、請求項16記載の化合物。
  18. 【請求項18】 式: 【化5】 〔式中、Fはアミノ、カルボキシル、スルフヒドリル、
    イミノ及びマレイミドから選択される官能基であり;Q
    は5−カルボキシフルオレセイン、6−カルボキシフル
    オレセイン、5−アミノフルオレセイン、6−アミノフ
    ルオレセイン、5−フルオレセインイソチオシアネー
    ト、6−フルオレセインイソチオシアネート、4’−ア
    ミノメチルフルオレセイン、5−アミノメチルフルオレ
    セイン、及びアミノフルオレセイン誘導体から選択され
    る蛍光放射化合物である〕で示される請求項13記載の
    化合物。
  19. 【請求項19】 Fはカルボキシル又はアミノから選択
    される請求項18記載の化合物。
  20. 【請求項20】 式: 【化6】 で示される蛍光偏光トレーサー。
  21. 【請求項21】 体液サンプル中のキニジン濃度を測定
    するための蛍光偏光イムノアッセイの実施キットであっ
    て、式: 【化7】 〔式中、LとFは請求項1で定義した通りであり;Xは
    化学発光団、エネルギー供与体分子及び放射能標識基か
    ら成る群から選択されるデテクター分子である〕で示さ
    れるトレーサー化合物と;式: 【化8】 〔式中、LとFは請求項1で定義した通りであり;Yは
    タンパク質、多糖、及び天然に発生する若しくは合成の
    ポリアミノカルボン酸から成る群から選択される免疫原
    キャリヤー分子である〕で示される化合物から得られる
    抗体とを含み;前記抗体が下記特徴:下記キニジン代謝
    産物化合物の各々に対して一定%:キニジン−N−オキ
    シド 13.5%;3−S−ヒドロキシキニジン 11
    %;2’−オキソキニジン 3%;及びO−デスメチル
    キニジン 43.5%を越えない交差反応性と、少なく
    とも150mPの動的曲線範囲とを有する前記キット。
  22. 【請求項22】 式: 【化9】 〔式中、ZはBTGである〕で示される免疫原を宿主動
    物に接種することによって産生される、キニジンに特異
    的な抗体を含み、前記抗体が下記特徴:キニジン代謝産
    物に対して下記のような交差反応性:キニジン−N−オ
    キシド 13.5%;3−S−ヒドロキシキニジン 1
    1%;2’−オキソキニジン 3%;及びO−デスメチ
    ルキニジン 43.5%と、少なくとも190mPの動
    的曲線範囲とを有する、請求項21記載のキット。
  23. 【請求項23】 式: 【化10】 で示されるトレーサーを含む、請求項21又は22に記
    載のキット。
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