JPH08323404A - 熱間粗圧延方法および熱間粗圧延装置 - Google Patents
熱間粗圧延方法および熱間粗圧延装置Info
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- JPH08323404A JPH08323404A JP7136618A JP13661895A JPH08323404A JP H08323404 A JPH08323404 A JP H08323404A JP 7136618 A JP7136618 A JP 7136618A JP 13661895 A JP13661895 A JP 13661895A JP H08323404 A JPH08323404 A JP H08323404A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱間粗圧延において、加工発熱による問題を
回避しつつ、圧延能率の向上を達成すること。 【構成】 逆転式粗圧延機10による往復圧延によって
圧延材14が温度上昇した際、粗圧延を中断して圧延材
14を温度調節帯24に導いて冷却した後、再び往復圧
延することにより、粗圧延を複数段階に分割して行うと
共に、かかる圧延材14を温度調節帯24で温度調節し
ている間に、別の圧延材を逆転式粗圧延機10によって
粗圧延するようにした。
回避しつつ、圧延能率の向上を達成すること。 【構成】 逆転式粗圧延機10による往復圧延によって
圧延材14が温度上昇した際、粗圧延を中断して圧延材
14を温度調節帯24に導いて冷却した後、再び往復圧
延することにより、粗圧延を複数段階に分割して行うと
共に、かかる圧延材14を温度調節帯24で温度調節し
ている間に、別の圧延材を逆転式粗圧延機10によって
粗圧延するようにした。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、加熱された圧延材を仕上げ圧延
に適した板厚にまで熱間圧延する粗圧延の技術に関する
ものであり、特に、逆転式粗圧延機によって往復圧延す
るに際して高圧延能率を実現せしめ得る熱間粗圧延方法
および熱間粗圧延装置に関するものである。
に適した板厚にまで熱間圧延する粗圧延の技術に関する
ものであり、特に、逆転式粗圧延機によって往復圧延す
るに際して高圧延能率を実現せしめ得る熱間粗圧延方法
および熱間粗圧延装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】熱間圧延による各種鋼板等の製造は、一般
に、加熱炉等で加熱した材料スラブを、先ず熱間粗圧延
機で複数パス粗圧延した後、得られた粗圧延材を仕上げ
圧延機で複数パス仕上げ圧延して目的の板厚とすること
によって行われる。
に、加熱炉等で加熱した材料スラブを、先ず熱間粗圧延
機で複数パス粗圧延した後、得られた粗圧延材を仕上げ
圧延機で複数パス仕上げ圧延して目的の板厚とすること
によって行われる。
【0003】ところで、熱間圧延を行うに際しては、圧
延材が高温になり過ぎると材質に悪影響が及ぼされ、例
えばMg量が5%を超える材料では高温化によって耳割
れが発生する等の欠陥が生ずる。特に、材料厚さが数十
mmを超える粗圧延時には、加工発熱によって圧延材が高
温となり易いことに加えて、クーラント等で冷却すると
圧延材に局部的な温度差が生じて材質欠陥の原因となる
ために急速な冷却が極めて困難であるという問題があっ
た。
延材が高温になり過ぎると材質に悪影響が及ぼされ、例
えばMg量が5%を超える材料では高温化によって耳割
れが発生する等の欠陥が生ずる。特に、材料厚さが数十
mmを超える粗圧延時には、加工発熱によって圧延材が高
温となり易いことに加えて、クーラント等で冷却すると
圧延材に局部的な温度差が生じて材質欠陥の原因となる
ために急速な冷却が極めて困難であるという問題があっ
た。
【0004】そこで、従来、粗圧延時には、圧延材の温
度上昇を防ぐために、粗圧延を途中で中断して圧延材の
温度を下げたり、圧延速度を遅く設定したり、或いは加
工発熱量を抑えるために1パスの圧延での板厚減少量
(圧下量)を制限するなどの対応をとっている。
度上昇を防ぐために、粗圧延を途中で中断して圧延材の
温度を下げたり、圧延速度を遅く設定したり、或いは加
工発熱量を抑えるために1パスの圧延での板厚減少量
(圧下量)を制限するなどの対応をとっている。
【0005】しかしながら、このような従来の対応策で
は、何れも、仕上げ圧延に適した板圧まで粗圧延するた
めに要する時間が長くなってしまい、圧延能率が低くな
ってしまうという問題があったのである。
は、何れも、仕上げ圧延に適した板圧まで粗圧延するた
めに要する時間が長くなってしまい、圧延能率が低くな
ってしまうという問題があったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、加工発熱による圧延材の温度上昇を回避し
つつ、高い圧延能率で熱間粗圧延することの出来る熱間
粗圧延方法および熱間粗圧延装置を提供することにあ
る。
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、加工発熱による圧延材の温度上昇を回避し
つつ、高い圧延能率で熱間粗圧延することの出来る熱間
粗圧延方法および熱間粗圧延装置を提供することにあ
る。
【0007】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、加熱された圧延材を逆転式
粗圧延機に供給して往復圧延するに際して、往復圧延に
より前記圧延材が温度上昇した際に往復圧延を中断して
該圧延材を温度調節した後、再び往復圧延することによ
り、粗圧延を複数段階に分割して行うと共に、かかる圧
延材を往復圧延している間および温度調節している間、
それぞれ、別の圧延材を温度調節および往復圧延するよ
うにした熱間粗圧延方法にある。
発明の特徴とするところは、加熱された圧延材を逆転式
粗圧延機に供給して往復圧延するに際して、往復圧延に
より前記圧延材が温度上昇した際に往復圧延を中断して
該圧延材を温度調節した後、再び往復圧延することによ
り、粗圧延を複数段階に分割して行うと共に、かかる圧
延材を往復圧延している間および温度調節している間、
それぞれ、別の圧延材を温度調節および往復圧延するよ
うにした熱間粗圧延方法にある。
【0008】また、本発明は、加熱された圧延材を搬送
手段により逆転式粗圧延機に供給して往復圧延するよう
にした熱間粗圧延装置において、前記搬送手段における
前記圧延材の前記逆転式粗圧延機への供給路上に、該圧
延材を収容して温度調節する温度調節帯を設けると共
に、該温度調節帯に収容された前記圧延材が前記搬送手
段により前記逆転式粗圧延機に搬送されるのに対応し
て、該逆転式粗圧延機による圧延途中の圧延材を再び該
温度調節帯に導く移送手段を設けた熱間粗圧延装置を
も、特徴とする。
手段により逆転式粗圧延機に供給して往復圧延するよう
にした熱間粗圧延装置において、前記搬送手段における
前記圧延材の前記逆転式粗圧延機への供給路上に、該圧
延材を収容して温度調節する温度調節帯を設けると共
に、該温度調節帯に収容された前記圧延材が前記搬送手
段により前記逆転式粗圧延機に搬送されるのに対応し
て、該逆転式粗圧延機による圧延途中の圧延材を再び該
温度調節帯に導く移送手段を設けた熱間粗圧延装置を
も、特徴とする。
【0009】なお、かかる熱間粗圧延装置の好ましい第
一の態様においては、前記温度調節帯での前記圧延材に
対する冷却速度が調節可能とされる。
一の態様においては、前記温度調節帯での前記圧延材に
対する冷却速度が調節可能とされる。
【0010】
【作用・効果】本発明方法に従えば、各圧延材に対する
粗圧延が、1乃至数パスずつの複数の粗圧延段階に分け
て実施され、それら各粗圧延段階の間の中断時間で圧延
材が冷却等の温度調節されることから、加工発熱による
温度上昇に起因する材質欠陥等の悪影響が防止され得
る。
粗圧延が、1乃至数パスずつの複数の粗圧延段階に分け
て実施され、それら各粗圧延段階の間の中断時間で圧延
材が冷却等の温度調節されることから、加工発熱による
温度上昇に起因する材質欠陥等の悪影響が防止され得
る。
【0011】しかも、本発明に従えば、圧延材が温度調
節されている間の粗圧延機の空き時間を利用して、別の
圧延材が粗圧延されることから、粗圧延機は実質的に連
続して稼働することとなり、全体として高い圧延能率が
発揮されるのである。
節されている間の粗圧延機の空き時間を利用して、別の
圧延材が粗圧延されることから、粗圧延機は実質的に連
続して稼働することとなり、全体として高い圧延能率が
発揮されるのである。
【0012】また、本発明に従う構造とされた熱間粗圧
延装置においては、続いて粗圧延加工される二つの圧延
材の搬送手段における供給路上での並びを移送手段によ
って変更することにより、粗圧延機と温度調節帯との間
で圧延材を入れ換えたりすることが出来ることから、本
発明方法に従う熱間粗圧延が有利に実施され得る。
延装置においては、続いて粗圧延加工される二つの圧延
材の搬送手段における供給路上での並びを移送手段によ
って変更することにより、粗圧延機と温度調節帯との間
で圧延材を入れ換えたりすることが出来ることから、本
発明方法に従う熱間粗圧延が有利に実施され得る。
【0013】更にまた、かかる熱間粗圧延装置の好まし
い第一の態様においては、圧延材の冷却速度を調節し、
別の圧延材の粗圧延加工時間内に温度調節帯に収容され
た圧延材が目的とする温度まで冷却されるようにするこ
とにより、全体として一層高い圧延能率が実現可能とな
る。
い第一の態様においては、圧延材の冷却速度を調節し、
別の圧延材の粗圧延加工時間内に温度調節帯に収容され
た圧延材が目的とする温度まで冷却されるようにするこ
とにより、全体として一層高い圧延能率が実現可能とな
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0015】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
た熱間粗圧延装置を備えた熱間圧延装置の概略構成が示
されている。本実施例の熱間圧延装置は、粗圧延機10
と仕上げ圧延機12を備えており、図示しない加熱炉に
よって所定温度に加熱された材料スラブとしての圧延材
14が、搬送テーブル16によって、順次、粗圧延機1
0に供給されて粗圧延加工されるようになっていると共
に、粗圧延加工が施された圧延材は、搬送テーブル16
によって仕上げ圧延機12に供給されて目的とする板厚
となるように仕上げ圧延された後、巻取機18によって
巻き取られてホットコイルが形成されるようになってい
る。
た熱間粗圧延装置を備えた熱間圧延装置の概略構成が示
されている。本実施例の熱間圧延装置は、粗圧延機10
と仕上げ圧延機12を備えており、図示しない加熱炉に
よって所定温度に加熱された材料スラブとしての圧延材
14が、搬送テーブル16によって、順次、粗圧延機1
0に供給されて粗圧延加工されるようになっていると共
に、粗圧延加工が施された圧延材は、搬送テーブル16
によって仕上げ圧延機12に供給されて目的とする板厚
となるように仕上げ圧延された後、巻取機18によって
巻き取られてホットコイルが形成されるようになってい
る。
【0016】より詳細には、粗圧延機10は、正逆回転
が可能で、搬送テーブル16により供給された圧延材1
4をリバース方式で複数パス往復圧延する逆転式粗圧延
機であり、本実施例では4段ロール式のものが用いられ
ている。また、仕上げ圧延機12としては、従来から公
知の各種のものが適宜に採用され得るが、本実施例で
は、搬送テーブル16により粗圧延機10を経て導かれ
た圧延材14を、直列的に配列された3つのスタンド1
9,20,21によって、一方向に連続的に圧延するこ
とにより目的とする板厚まで仕上げる連続式圧延機が採
用されている。
が可能で、搬送テーブル16により供給された圧延材1
4をリバース方式で複数パス往復圧延する逆転式粗圧延
機であり、本実施例では4段ロール式のものが用いられ
ている。また、仕上げ圧延機12としては、従来から公
知の各種のものが適宜に採用され得るが、本実施例で
は、搬送テーブル16により粗圧延機10を経て導かれ
た圧延材14を、直列的に配列された3つのスタンド1
9,20,21によって、一方向に連続的に圧延するこ
とにより目的とする板厚まで仕上げる連続式圧延機が採
用されている。
【0017】また、加熱炉で加熱された圧延材14を粗
圧延機10に導く搬送テーブル16には、圧延材の供給
路上の所定箇所に温度調節帯24が設けられている。こ
の温度調節帯24は、図面上では必ずしも明らかでない
が、開閉可能な断熱性のカバー26を備えており、搬送
テーブル16によって搬送される圧延材14の上方を覆
うことによって圧延材14が保熱される一方、カバー2
6を開放することによって圧延材14が冷却されるよう
になっている。また、温度調節帯24には、その他、必
要に応じて、送風機等の冷却装置や、ヒータ等の加熱装
置が適宜に設けられる。即ち、かかる温度調節帯24に
おいては、圧延材14を冷却,保熱,加熱等することに
より、圧延材14が粗圧延に適した温度とされると共
に、保温されるようになっているのである。
圧延機10に導く搬送テーブル16には、圧延材の供給
路上の所定箇所に温度調節帯24が設けられている。こ
の温度調節帯24は、図面上では必ずしも明らかでない
が、開閉可能な断熱性のカバー26を備えており、搬送
テーブル16によって搬送される圧延材14の上方を覆
うことによって圧延材14が保熱される一方、カバー2
6を開放することによって圧延材14が冷却されるよう
になっている。また、温度調節帯24には、その他、必
要に応じて、送風機等の冷却装置や、ヒータ等の加熱装
置が適宜に設けられる。即ち、かかる温度調節帯24に
おいては、圧延材14を冷却,保熱,加熱等することに
より、圧延材14が粗圧延に適した温度とされると共
に、保温されるようになっているのである。
【0018】さらに、加熱炉で加熱された圧延材14を
粗圧延機10に導く搬送テーブル16の上方には、移送
装置28が設けられている。この移送装置28は、搬送
テーブル16と略平行に延びるレール30と、該レール
30によって案内されて、粗圧延機10と温度調節帯2
4の間で往復駆動される昇降可能なハンガ32を備えて
いる。そして、この移送装置28により、粗圧延機10
で往復圧延されて後方(加熱炉側)に戻し出された圧延
材14が把持されて、搬送テーブル16による供給路上
を反対方向に移送され、温度調節帯24の後方(加熱炉
側)に導かれて搬送テーブル16によって温度調節帯2
4に供給されるようになっている。また、特に本実施例
の移送装置28にあっては、逆に、搬送テーブル16に
よって温度調節帯24の後方まで導かれてきた圧延材1
4を把持し、搬送テーブル16の供給路上を同一方向に
移送することにより、かかる圧延材14を、温度調節帯
24をとばして、直接に粗圧延機10に導くことも出来
るようになっている。
粗圧延機10に導く搬送テーブル16の上方には、移送
装置28が設けられている。この移送装置28は、搬送
テーブル16と略平行に延びるレール30と、該レール
30によって案内されて、粗圧延機10と温度調節帯2
4の間で往復駆動される昇降可能なハンガ32を備えて
いる。そして、この移送装置28により、粗圧延機10
で往復圧延されて後方(加熱炉側)に戻し出された圧延
材14が把持されて、搬送テーブル16による供給路上
を反対方向に移送され、温度調節帯24の後方(加熱炉
側)に導かれて搬送テーブル16によって温度調節帯2
4に供給されるようになっている。また、特に本実施例
の移送装置28にあっては、逆に、搬送テーブル16に
よって温度調節帯24の後方まで導かれてきた圧延材1
4を把持し、搬送テーブル16の供給路上を同一方向に
移送することにより、かかる圧延材14を、温度調節帯
24をとばして、直接に粗圧延機10に導くことも出来
るようになっている。
【0019】以下に、このような構造とされた圧延装置
を用いて、加熱炉から順次送られて来る複数の圧延材に
圧延加工を施す方法について、説明する。なお、以下の
説明では、加熱炉から順次送られて来る複数の圧延材:
a,b,c,・・・に対して、それぞれ、前半と後半の
二段階に分けて粗圧延加工を施す場合について、図2に
示されたタイムチャートに従って説明する。
を用いて、加熱炉から順次送られて来る複数の圧延材に
圧延加工を施す方法について、説明する。なお、以下の
説明では、加熱炉から順次送られて来る複数の圧延材:
a,b,c,・・・に対して、それぞれ、前半と後半の
二段階に分けて粗圧延加工を施す場合について、図2に
示されたタイムチャートに従って説明する。
【0020】先ず、加熱炉から搬送テーブル16によっ
て供給された第一の圧延材:aに対して、粗圧延機10
による往復圧延を施すことにより、加工発熱による温度
上昇が問題とならない時間内で前半粗圧延:R1を行
う。
て供給された第一の圧延材:aに対して、粗圧延機10
による往復圧延を施すことにより、加工発熱による温度
上昇が問題とならない時間内で前半粗圧延:R1を行
う。
【0021】その後、かかる第一の圧延材:aを移送装
置28によって温度調節帯24に導いて冷却:Cを行
う。また、この第一の圧延材:aを移送装置28によっ
て温度調節帯24に導くと同時に、搬送テーブル16に
より、第二の圧延材:bを粗圧延機10に供給し、第一
の圧延材:aの冷却時間中に、該第二の圧延材:bに対
して、粗圧延機10による往復圧延を施すことにより、
加工発熱による温度上昇が問題とならない時間内で前半
粗圧延:R1を行う。即ち、第一の圧延材:aを温度調
節帯24に導いて冷却している間は、搬送テーブル16
における供給路上で、第一の圧延材:aと第二の圧延
材:bの並びが逆とされて、第二の圧延材:bが粗圧延
機10によって粗圧延されているのである。
置28によって温度調節帯24に導いて冷却:Cを行
う。また、この第一の圧延材:aを移送装置28によっ
て温度調節帯24に導くと同時に、搬送テーブル16に
より、第二の圧延材:bを粗圧延機10に供給し、第一
の圧延材:aの冷却時間中に、該第二の圧延材:bに対
して、粗圧延機10による往復圧延を施すことにより、
加工発熱による温度上昇が問題とならない時間内で前半
粗圧延:R1を行う。即ち、第一の圧延材:aを温度調
節帯24に導いて冷却している間は、搬送テーブル16
における供給路上で、第一の圧延材:aと第二の圧延
材:bの並びが逆とされて、第二の圧延材:bが粗圧延
機10によって粗圧延されているのである。
【0022】なお、特に本実施例では、第二の圧延材:
bに対する前半粗圧延:R1の時間と、温度調節帯24
によって第一の圧延材:aが粗圧延に適した温度まで冷
却する冷却:Cの時間とが、略同一となるように、温度
調節帯24による冷却速度が調節される。
bに対する前半粗圧延:R1の時間と、温度調節帯24
によって第一の圧延材:aが粗圧延に適した温度まで冷
却する冷却:Cの時間とが、略同一となるように、温度
調節帯24による冷却速度が調節される。
【0023】続いて、第二の圧延材:bを移送装置28
によって温度調節帯24に導いて適当な温度下で保温:
Hを行うと同時に、搬送テーブル16により、第一の圧
延材:aを粗圧延機10に供給し、該第一の圧延材:a
に対して、加工発熱による温度上昇が問題とならない時
間内で後半粗圧延:R2を行うことによって粗圧延を完
了する。
によって温度調節帯24に導いて適当な温度下で保温:
Hを行うと同時に、搬送テーブル16により、第一の圧
延材:aを粗圧延機10に供給し、該第一の圧延材:a
に対して、加工発熱による温度上昇が問題とならない時
間内で後半粗圧延:R2を行うことによって粗圧延を完
了する。
【0024】その後、粗圧延が完了した第一の圧延材:
aを搬送テーブル16によって仕上げ圧延機12に導い
て仕上げ圧延:Fを行うと同時に、第三の圧延材:c
を、移送装置28により、第二の圧延材:bが位置せし
められた温度調節帯24をとばして、粗圧延機10に供
給する。そして、第三の圧延材:cに対して粗圧延機1
0による往復圧延を施すことにより、加工発熱による温
度上昇が問題とならない時間内で前半粗圧延:R1を行
う。また、この第三の圧延材:cに対する前半粗圧延:
R1が行われている間に、温度調節帯24において、第
二の圧延材:bが粗圧延に適当な温度となるように、該
第二の圧延材:bに対して冷却:Cを行う。
aを搬送テーブル16によって仕上げ圧延機12に導い
て仕上げ圧延:Fを行うと同時に、第三の圧延材:c
を、移送装置28により、第二の圧延材:bが位置せし
められた温度調節帯24をとばして、粗圧延機10に供
給する。そして、第三の圧延材:cに対して粗圧延機1
0による往復圧延を施すことにより、加工発熱による温
度上昇が問題とならない時間内で前半粗圧延:R1を行
う。また、この第三の圧延材:cに対する前半粗圧延:
R1が行われている間に、温度調節帯24において、第
二の圧延材:bが粗圧延に適当な温度となるように、該
第二の圧延材:bに対して冷却:Cを行う。
【0025】さらに、第三の圧延材:cの前半粗圧延:
R1が終了したら、直ちに、該第三の圧延材:cを移送
装置28によって温度調節帯24に導いて保温:Hを行
うと同時に、搬送テーブル16により、第二の圧延材:
bを粗圧延機10に供給して後半粗圧延:R2を行う。
R1が終了したら、直ちに、該第三の圧延材:cを移送
装置28によって温度調節帯24に導いて保温:Hを行
うと同時に、搬送テーブル16により、第二の圧延材:
bを粗圧延機10に供給して後半粗圧延:R2を行う。
【0026】そして、第二の圧延材:bの後半粗圧延:
R2が終了して粗圧延が完了したら、該第二の圧延材:
bを搬送テーブル16によって仕上げ圧延機12に導い
て仕上げ圧延:Fを行う。また、それと同時に、第四の
圧延材:dを、移送装置28により、第三の圧延材:c
が位置せしめられた温度調節帯24をとばして、粗圧延
機10に供給して前半粗圧延:R1を行うと共に、温度
調節帯24において、第三の圧延材:cに冷却:Cを行
い、粗圧延に適した温度となるように調節する。
R2が終了して粗圧延が完了したら、該第二の圧延材:
bを搬送テーブル16によって仕上げ圧延機12に導い
て仕上げ圧延:Fを行う。また、それと同時に、第四の
圧延材:dを、移送装置28により、第三の圧延材:c
が位置せしめられた温度調節帯24をとばして、粗圧延
機10に供給して前半粗圧延:R1を行うと共に、温度
調節帯24において、第三の圧延材:cに冷却:Cを行
い、粗圧延に適した温度となるように調節する。
【0027】以下、このように、n番目の圧延材の後半
粗圧延:R2の直後に、(n+2)番目の圧延材の前半
粗圧延:R1が行われ、続いて(n+1)番目の圧延材
の後半粗圧延:R2,(n+3)番目の圧延材の前半粗
圧延:R1,(n+2)番目の圧延材の後半粗圧延:R
2,(n+4)番目の圧延材の前半粗圧延:R1,(n
+3)番目の圧延材の後半粗圧延:R2,・・・と、異
なる圧延材に対する前半粗圧延:R1と後半粗圧延:R
2が、実質的に連続して順次交互に行われるようにす
る。
粗圧延:R2の直後に、(n+2)番目の圧延材の前半
粗圧延:R1が行われ、続いて(n+1)番目の圧延材
の後半粗圧延:R2,(n+3)番目の圧延材の前半粗
圧延:R1,(n+2)番目の圧延材の後半粗圧延:R
2,(n+4)番目の圧延材の前半粗圧延:R1,(n
+3)番目の圧延材の後半粗圧延:R2,・・・と、異
なる圧延材に対する前半粗圧延:R1と後半粗圧延:R
2が、実質的に連続して順次交互に行われるようにす
る。
【0028】従って、このような圧延方法に従えば、粗
圧延機10における粗圧延が実質的に連続して行われる
こととなり、全体として、圧延材14に対する冷却が不
要な場合に略匹敵する、非常に高い圧延能率が実現され
得るのである。
圧延機10における粗圧延が実質的に連続して行われる
こととなり、全体として、圧延材14に対する冷却が不
要な場合に略匹敵する、非常に高い圧延能率が実現され
得るのである。
【0029】しかも、別の圧延材が粗圧延されている時
間を利用して、圧延材の冷却が行われることから、圧延
能率を低下させることなく、加工発熱に起因する材質低
下も有効に防止され得るのである。
間を利用して、圧延材の冷却が行われることから、圧延
能率を低下させることなく、加工発熱に起因する材質低
下も有効に防止され得るのである。
【0030】また、上述の如き圧延方法に従えば、圧延
能率を低下させることなく、圧延材を粗圧延に適する温
度に調節するための時間を十分に確保することが出来る
ことから、圧延材の温度調節乃至は管理を容易且つ高精
度に行うことが可能になり、それによって、圧延材の材
質の均一化および向上が、より効果的に図られ得るとい
った利点もある。
能率を低下させることなく、圧延材を粗圧延に適する温
度に調節するための時間を十分に確保することが出来る
ことから、圧延材の温度調節乃至は管理を容易且つ高精
度に行うことが可能になり、それによって、圧延材の材
質の均一化および向上が、より効果的に図られ得るとい
った利点もある。
【0031】因みに、図3に示されているように、粗圧
延機に供給される圧延材を、順番に一つずつ独立して粗
圧延加工し、仕上げ加工に移った後に、初めて、次の圧
延材を粗圧延機に供給するようにした、従来の圧延方法
に比較すると、図2に示された本実施例の圧延方法によ
り、約30%の粗圧延時間の短縮が達成されることとな
る。しかも、これは前半粗圧延によって加工発熱した圧
延材を冷却するために必要とされる冷却時間を、前半粗
圧延時間と同一と仮定した場合であり、実際の冷却時間
は、一般に、もっと長くなることから、より大きな粗圧
延時間の短縮効果が発揮され得るのである。
延機に供給される圧延材を、順番に一つずつ独立して粗
圧延加工し、仕上げ加工に移った後に、初めて、次の圧
延材を粗圧延機に供給するようにした、従来の圧延方法
に比較すると、図2に示された本実施例の圧延方法によ
り、約30%の粗圧延時間の短縮が達成されることとな
る。しかも、これは前半粗圧延によって加工発熱した圧
延材を冷却するために必要とされる冷却時間を、前半粗
圧延時間と同一と仮定した場合であり、実際の冷却時間
は、一般に、もっと長くなることから、より大きな粗圧
延時間の短縮効果が発揮され得るのである。
【0032】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0033】例えば、前記実施例では、粗圧延が前半と
後半の二段階に分割して実施されていたが、三段階以上
に分割して粗圧延を行う場合にも、本発明は適用可能で
ある。
後半の二段階に分割して実施されていたが、三段階以上
に分割して粗圧延を行う場合にも、本発明は適用可能で
ある。
【0034】また、温度調節帯を複数設けることも可能
であり、それによって、冷却時間が長時間となる場合
や、多段階に分割して粗圧延を行うような場合等にも、
有利に対処することが可能となる。
であり、それによって、冷却時間が長時間となる場合
や、多段階に分割して粗圧延を行うような場合等にも、
有利に対処することが可能となる。
【0035】さらに、移送装置28の具体的構造は、前
記実施例によって限定的に解釈されるものでなく、圧延
材を移送し得る公知の各種の移送手段が採用可能であ
る。
記実施例によって限定的に解釈されるものでなく、圧延
材を移送し得る公知の各種の移送手段が採用可能であ
る。
【0036】更にまた、前記実施例では、前半粗圧延に
対する保温:Hが行われた後に、粗圧延に適当な温度ま
で冷却されるようになっていたが、冷却速度を調節する
こと等により、必ずしも特別な保温時間を設ける必要は
ない。
対する保温:Hが行われた後に、粗圧延に適当な温度ま
で冷却されるようになっていたが、冷却速度を調節する
こと等により、必ずしも特別な保温時間を設ける必要は
ない。
【0037】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【図1】本発明の一実施例としての粗圧延装置を備えた
圧延装置の全体概略を示す説明図である。
圧延装置の全体概略を示す説明図である。
【図2】図1に示された圧延装置を用いた、本発明に従
う圧延方法を説明するためのタイムチャートである。
う圧延方法を説明するためのタイムチャートである。
【図3】従来の圧延方法の具体例を説明するための比較
例としてのタイムチャートである。
例としてのタイムチャートである。
【符号の説明】 10 粗圧延機 12 仕上げ圧延機 14 圧延材 16 搬送テーブル 24 温度調節帯 28 移送装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 45/00 8315−4E B21B 37/00 132B
Claims (3)
- 【請求項1】 加熱された圧延材を逆転式粗圧延機に供
給して往復圧延するに際して、 往復圧延により前記圧延材が温度上昇した際に往復圧延
を中断して該圧延材を温度調節した後、再び往復圧延す
ることにより、粗圧延を複数段階に分割して行うと共
に、かかる圧延材を往復圧延している間および温度調節
している間、それぞれ、別の圧延材を温度調節および往
復圧延することを特徴とする熱間粗圧延方法。 - 【請求項2】 加熱された圧延材を搬送手段により逆転
式粗圧延機に供給して往復圧延するようにした熱間粗圧
延装置において、 前記搬送手段における前記圧延材の前記逆転式粗圧延機
への供給路上に、該圧延材を収容して温度調節する温度
調節帯を設けると共に、該温度調節帯に収容された前記
圧延材が前記搬送手段により前記逆転式粗圧延機に搬送
されるのに対応して、該逆転式粗圧延機による圧延途中
の圧延材を再び該温度調節帯に導く移送手段を設けたこ
とを特徴とする熱間粗圧延装置。 - 【請求項3】 前記温度調節帯において、前記圧延材に
対する冷却速度が調節可能とされている請求項2に記載
の熱間粗圧延装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7136618A JPH08323404A (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 熱間粗圧延方法および熱間粗圧延装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7136618A JPH08323404A (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 熱間粗圧延方法および熱間粗圧延装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08323404A true JPH08323404A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15179520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7136618A Pending JPH08323404A (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 熱間粗圧延方法および熱間粗圧延装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08323404A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200038A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-08-03 | Jfe Steel Kk | 加熱炉装入テーブルおよび加熱炉装入方法 |
JP2007098469A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-04-19 | Jfe Steel Kk | 圧延材の保持装置およびそれを備えた熱間圧延設備 |
JP2008194715A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延設備 |
-
1995
- 1995-06-02 JP JP7136618A patent/JPH08323404A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200038A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-08-03 | Jfe Steel Kk | 加熱炉装入テーブルおよび加熱炉装入方法 |
JP2007098469A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-04-19 | Jfe Steel Kk | 圧延材の保持装置およびそれを備えた熱間圧延設備 |
JP2008194715A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延設備 |
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