JPH08318101A - 超臨界流体抽出方法及び装置 - Google Patents

超臨界流体抽出方法及び装置

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JPH08318101A
JPH08318101A JP7127741A JP12774195A JPH08318101A JP H08318101 A JPH08318101 A JP H08318101A JP 7127741 A JP7127741 A JP 7127741A JP 12774195 A JP12774195 A JP 12774195A JP H08318101 A JPH08318101 A JP H08318101A
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JP
Japan
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extraction
sample
fluid
elution
carrier
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JP7127741A
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Inventor
Aogu Yamagami
仰 山上
Tokuhiro Sakui
徳広 佐久井
Kenji Yamaguchi
憲治 山口
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Yokogawa Analytical Systems Inc
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Yokogawa Analytical Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水をマトリックスとする流体状の分析試料
に、超臨界流体抽出法が安定的に適用できるようにす
る。 【構成】 水をマトリックスとする流体状の分析試料を
担体と混合して固定した後、超臨界状態の抽出溶媒を用
いて、目的成分を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超臨界状態の抽出溶媒
(例えば二酸化炭素)を用いて、分析試料から目的成分
を抽出する試料前処理に用いられる超臨界流体抽出方法
及び装置に係り、特に、水をマトリックスとする液体状
の分析試料から目的成分を抽出することが可能な、超臨
界流体抽出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超臨界二酸化炭素の浸透力と溶媒強度
(化合物を溶解する力)により、従来の抽出法(ソック
スレイ抽出等)に比べて短時間で抽出が可能な超臨界流
体抽出法が知られている。この超臨界流体抽出法によれ
ば、抽出を低温で行うので、熱的に不安定な成分にも適
用可能であり、又、抽出溶媒として、人体に無害な二酸
化炭素を使用しているため、安全であり、更に、ほとん
どの化合物を高回収率で抽出可能であるという特徴を有
しており、例えば、コーヒー豆中のカフェイン、ホップ
中の苦み成分、パルプミルスラッジ中の脂肪酸類、市販
薬の成分、土壌中の農薬、海底底質中の多環系芳香族、
火薬中の安定剤等の抽出に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この超臨界流体抽出法
は、水を含まない試料に対しては、優れた抽出技術であ
るが、マトリックスとして水を含む、水の多い試料(水
系試料と称する)では、抽出時に、試料自体が抽出部か
ら流出してしまうこと、及び、抽出効率に対する水の影
響(ほとんどの場合負)が大きいため、水系試料に対し
ては、抽出効率がばらついたり、抽出そのものが実用上
不可能であった。
【0004】従って、これまでは水系試料に対して超臨
界流体抽出法がほとんど適用されておらず、近年、海外
にて散見される程度である。
【0005】なお、水系試料の一般的抽出法としては、
極性溶媒による抽出を行った後、濾過、濃縮し、非極性
溶媒に逆抽出する方法や、凍結乾燥法も考えられるが、
前者の方法は手順が複雑で手間がかかり、又、後者の方
法は、装置が大掛かりとなる等の問題点を有していた。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、水をマトリックスとする液体状の分
析試料に対しても、超臨界流体抽出法を安定的に適用で
きるようにすることを目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、超臨界状態
の抽出溶媒を用いて、分析試料から目的成分を抽出する
超臨界流体抽出方法において、水をマトリックスとする
液体状の分析試料を担体と混合して固定した後、前記抽
出溶媒を用いて、目的成分を抽出するようにして、前記
目的を達成したものである。
【0008】又、超臨界流体抽出装置において、水をマ
トリックスとする液体状の分析試料を担体と混合して固
定する手段と、該固定された試料が装入される抽出部
と、該抽出部に超臨界状態の抽出溶媒を導入して、目的
成分を抽出する手段とを備えることにより、前記目的を
達成したものである。
【0009】又、前記担体をポリアクリルアミドとした
ものである。
【0010】又、前記抽出溶媒を二酸化炭素を主体とす
るガスとしたものである。
【0011】
【作用】本発明においては、水をマトリックスとする液
体状の分析試料を、例えばポリアクリルアミド等のアク
リルアミド系吸水ポリマーと混合して固定した後、超臨
界状態の抽出溶媒(例えば二酸化炭素を主成分とするガ
ス)を用いて、目的成分を抽出するようにしている。従
って、分析試料中の水分が、担体で支持あるいは吸収さ
れて固定されると共に、非抽出成分との相互作用が低減
され、抽出が可能となる。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0013】本発明が適用される超臨界流体抽出装置の
実施例の構成を図1に示す。図1において、10は、分
析試料が装入又は導入される、所定の内容積(例えば7
ml)を有する抽出管である。
【0014】この抽出管10に導入される抽出溶媒は、
例えば抽出流体ボンベ12内の100%二酸化炭素ガ
ス、抽出流体ボンベ14内の、二酸化炭素を主成分と
し、例えばメタノール等が混合された混合ガスA、抽出
流体ボンベ16内の、同じく二酸化炭素を主成分とし、
例えばアセトン等が混合された混合ガスBのいずれかか
ら、抽出流体選択弁18によって選択される。この抽出
流体選択弁18としては、オンオフ弁や、4ポート弁が
使用される。通常は、抽出流体ボンベ12の100%二
酸化炭素ガスが用いられる。
【0015】前記抽出流体選択弁18の出側に設けられ
た、抽出流体が各ボンベに逆流するのを防止するための
抽出流体逆止弁20を通った二酸化炭素ガス等の抽出流
体は、抽出流体を高圧で送るための高圧ポンプ24から
流体が逆流するのを防止するポンプ逆止弁22を通って
高圧ポンプ24で加圧される。
【0016】該高圧ポンプ24出側のポンプ逆止弁26
を通った高圧流体は、所定の内容積を有してダンパの役
目を果たすパルスダンパ28、圧力を検出し、その圧力
が、予め定められた一定圧を超えたときに、前記高圧ポ
ンプ24を停止させる信号を、図示しない演算装置(マ
イクロコンピュータ等)に送る加圧変換器30、下流側
のバルブ34、36にゴミ等が入るのを防止するプレバ
ルブフィルタ32を経た後、バイパスバルブ34及びチ
ャンバーバルブ36に流入する。このバイパスバルブ3
4及びチャンバーバルブ36は、前記抽出流体選択弁1
8と同じく、通常はオンオフ弁が用いられるが、4ポー
ト弁が用いられることもある。
【0017】バイパスバルブ34又はチャンバーバルブ
36を経た抽出用の高圧流体は、プレヒータ(通常は電
気ヒータ)38、40によって加熱された後、制御圧変
換器42又は前記抽出管10に流入する。
【0018】前記制御圧変換器42は、圧力を検出し、
その圧力を前記演算装置に送って信号処理し、その出力
信号によって、後段の分析トラップ50内に設けられた
ノズル52等のリストリクタにより流体抵抗を調整して
圧力を制御し、最終的に流体の密度を制御する。
【0019】抽出用加圧流体によって抽出管10から抽
出された目的成分は、流体の逆流を防止するための圧力
隔離弁(又は圧力遮断弁)44、及び、ノズル52にゴ
ミ等が入るのを防止するプレノズルフィルタ46を経
て、抽出された成分を一旦保持するための分析トラップ
50に保持される。
【0020】前記圧力隔離弁44には、溶出時に、例え
ばジクロロメタンが入れられた溶出溶媒タンク60、又
は、例えばクロロホルムが入れられた溶出溶媒タンク6
2から、溶出用の溶媒が導入される。即ち、溶出溶媒タ
ンク60、62の出側に設けられた溶出溶媒選択弁64
により選択された溶出溶媒は、溶出ポンプ68から溶出
溶媒が逆流するのを防止するために設けられた、通常は
オンオフ弁からなる溶出ポンプ入力弁66を経て溶出ポ
ンプ68に送られ、例えばデュアルピストン型ポンプか
らなる溶出ポンプ68によって圧力隔離弁44に圧送さ
れる。
【0021】前記分析トラップ50に保持された抽出成
分は、前記溶出ポンプ68から供給される溶出溶媒によ
り搬送され、トレイに搭載された容器70に貯留され
る。
【0022】以下実施例の作用を説明する。
【0023】水系試料に対しては、そのままでは抽出時
に試料自体が抽出管10から流出してしまうこと、及
び、抽出効率に対する水の影響が大きいため、そのまま
では抽出不可能である。そこで本発明では、まず水系試
料とポリアクリルアミド等のアクリルアミド系ポリマ
(粉末、顆粒、繊維等)を混合して、ペーストあるいは
フレーク状にしてから抽出管10に入れる。
【0024】次いで、図2に示す如く、前記抽出流体選
択弁18により、例えば二酸化炭素100%の抽出流体
ボンベ12を選択し、チャンバーバルブ36をオンとし
て、抽出用の高圧流体を抽出管10に送り込む。この
際、試料は、担体と混合されて、ペーストあるいはフレ
ーム状に固定されているため、全体が抽出管10から流
出してしまうことがなく、目的成分のみが分析トラップ
50に捕らえられる。
【0025】次いで、図3に示す如く、前記チャンバー
バルブ36をオフとし、前記溶出溶媒選択弁64によ
り、例えば溶出溶媒タンク60を選択すると共に、溶出
ポンプ入力弁66をオンとし、溶出ポンプ68から分析
トラップ50に溶出溶媒を送り込み、分析トラップ50
に保持されている目的成分をトレイに搭載された容器7
0に送り出して回収する。
【0026】なお、前記実施例においては、担体として
ポリアクリルアミドが用いられたが、担体の種類はこれ
に限定されず、例えばエクストレート等を用いることも
可能である。
【0027】又、抽出溶媒も二酸化炭素に限定されな
い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
水をマトリックスとする流体状の分析試料を担体により
固定して、超臨界流体抽出法を安定的に適用することが
可能となるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施される超臨界流体抽出装置の実施
例の構成を示す流路図
【図2】前記実施例における抽出時の状態を示す流路図
【図3】同じく溶出時の状態を示す流路図
【符号の説明】
10…抽出管 12、14、16…抽出流体ボンベ 24…高圧ポンプ 36…チャンバーバルブ 44…圧力隔離弁 50…分析トラップ 52…ノズル 60、62…溶出溶媒タンク 68…溶出ポンプ 70…容器
フロントページの続き (72)発明者 山口 憲治 東京都武蔵野市中町一丁目15番5号 三鷹 高木ビル 横河アナリティカルシステムズ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超臨界状態の抽出溶媒を用いて、分析試料
    から目的成分を抽出する超臨界流体抽出方法において、 水をマトリックスとする液体状の分析試料を担体と混合
    して固定した後、 前記抽出溶媒を用いて、目的成分を抽出することを特徴
    とする超臨界流体抽出方法。
  2. 【請求項2】水をマトリックスとする液体状の分析試料
    を担体と混合して固定する手段と、 該固定された試料が装入される抽出部と、 該抽出部に超臨界状態の抽出溶媒を導入して、目的成分
    を抽出する手段と、 を有することを特徴とする超臨界流体抽出装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記担体がポリアクリ
    ルアミドであることを特徴とする超臨界流体抽出装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記抽出溶媒が二酸化
    炭素を主体とするガスであることを特徴とする超臨界流
    体抽出装置。
JP7127741A 1995-05-26 1995-05-26 超臨界流体抽出方法及び装置 Pending JPH08318101A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090833A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Miyazaki Prefecture 超臨界流体抽出方法
WO2016031008A1 (ja) * 2014-08-28 2016-03-03 株式会社島津製作所 分析装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090833A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Miyazaki Prefecture 超臨界流体抽出方法
WO2016031008A1 (ja) * 2014-08-28 2016-03-03 株式会社島津製作所 分析装置
JPWO2016031008A1 (ja) * 2014-08-28 2017-04-27 株式会社島津製作所 分析装置

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