JPH08316989A - 転送データ量制御方法及び装置 - Google Patents

転送データ量制御方法及び装置

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JPH08316989A
JPH08316989A JP12108395A JP12108395A JPH08316989A JP H08316989 A JPH08316989 A JP H08316989A JP 12108395 A JP12108395 A JP 12108395A JP 12108395 A JP12108395 A JP 12108395A JP H08316989 A JPH08316989 A JP H08316989A
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JP
Japan
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area network
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Application number
JP12108395A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
克彦 佐藤
Shinichi Mizuno
真一 水野
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Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 データ転送先の広域網に輻輳等の状況が発生
した場合であっても、転送データ量の制限によって大量
のデータ又は重要なデータが廃棄されないようにする。 【構成】 転送データ量監視部40−1,40−2,…
40−nによって各VC(仮想回線)毎に転送データ量
を監視する。転送データ量が転送可能データ量を超える
までは転送要求データ30をファーストキュー26にキ
ューイングし、超えた後はセカンドキュー28−1,2
8−2,…28−nにキューイングする。セカンドキュ
ー28−1,28−2,…28−nが限界に至った場合
は一般キュー38−1,38−2,…38−n内のデー
タから先に廃棄する。転送周期が終了した時点でセカン
ドキュー28−1,28−2,…28−n上のデータを
ファーストキュー26にキューイングする。キューイン
グの際には、転送要求データ30の優先レベルに応じて
優先キュー又は一般キューのいずれかにキューイングす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】例えばLAN(Local Area Netwo
rk)とLANの間やLANと広域網を接続する際には、
ブリッジ/ルータと呼ばれる装置が使用される。この種
の装置は、接続に係るネットワーク間のインタフェース
機能を有している。例えば、あるLANをある広域網を
介し他のLANと接続しようとする場合に、LANと広
域網の間にそれぞれブリッジ/ルータを設ける。本発明
は、ブリッジ/ルータにて利用され、広域網へのデータ
転送量を制御する転送データ量制御方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような手段によって広域網とLAN
を接続する場合には、広域網における回線の輻輳の発生
が問題となる。例えば、広域網を介しLANとLANと
を接続する場合、広域網において輻輳が発生するとLA
N間でデータ転送を好適に実行できなくなる。このよう
な事態を防止するため又はこのような事態から早急に回
復するためには、広域網へデータを転送する際、単位時
間当りのデータ転送量、すなわちデータの転送速度を制
限してやればよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このデ
ータ転送量の制限を単純に実行してしまうと、例えば次
のような不都合が発生する。
【0004】まず、データ転送量を制限する際には、必
然的に、本来は転送すべきであるデータを廃棄しなけれ
ばならなくなる。これは、ブリッジ/ルータによる中継
データの廃棄であるから、データ転送元及びデータ転送
先のネットワークに設けられている各端末間で見た場合
に、伝送効率の低下となって現れる。特開平5−227
210号公報の図11に示されている待機バッファを上
記用途に適用することとすれば、この問題点は克服でき
る。しかし、その構成においては、1個の仮想回線(Vi
rtual Connection:VC )上で複数種類のプロトコル上の
通信が同時に行われた場合、伝送遅延に弱いプロトコル
や再送機能を備えていないプロトコル上の通信に係るデ
ータが無差別に廃棄され、転送元及び転送先の各ネット
ワークにおいて当該プロトコルに則ったデータ通信を実
行することができなくなるという問題が生じる。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、データ転送量を制
限するに当って、実際に廃棄されるデータの量を低減す
ることにより良好な伝送効率を維持することを可能にす
ると共に、転送の必要性の高いデータを優先的に転送可
能とすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る転送データ
量制御方法は、現在の転送周期が始まってから広域網へ
転送したデータの累積量が制限値に達したことを検出す
る第1のステップと、制限値に達した場合に現在の転送
周期が終了するまで広域網へのデータ転送を禁止する第
2のステップと、広域網へのデータ転送が禁止されてい
る状態で当該転送が要求された場合に、転送すべきデー
タをその優先レベル毎に分類しながらキューイングする
第3のステップと、転送周期が終了した時点でキューイ
ングされているデータを、次の転送周期において転送に
供する第4のステップと、を広域網のVC毎に実行し、
所定の転送周期当りのデータ転送量を制限すると共に、
この制限の結果転送されないこととなったデータを次の
転送周期にて広域網へ転送することを特徴とする。
【0007】本発明に係る転送データ量制御方法は、第
3のステップが、キューイングされているデータの量が
キューの容量から見て限界に達している場合に、キュー
イングされているデータをその優先レベルが最も低いデ
ータから順に廃棄することによりキューイングの余地を
確保するステップを含み、第4のステップが、その優先
レベルが最も高いデータから順に次の転送周期における
転送に供するステップを含むことを特徴とする。
【0008】本発明に係る転送データ量制御方法は、所
定の合計キュー容量のうち未使用のキュー容量を、キュ
ーイングすべきデータを有する各VCにて使用すること
を特徴とする。
【0009】本発明に係る転送データ量制御方法は、広
域網において輻輳が発生したことを示す当該広域網から
の通知の有無又は多少に応じて、上記制限値を増減し、
また、少なくとも直前の転送周期において転送が要求さ
れたデータの量に応じて、上記制限値を増減することを
特徴とする。
【0010】本発明に係る転送データ量制御装置は、そ
れぞれ異なる優先レベルに割り当てられた複数のレベル
別キューを含み、広域網への転送が要求されたデータの
うち単位時間当りデータ転送量に基づく制限の対象とさ
れなかったデータが、VC毎に設けられ、広域網への転
送に当たってキューイングされるファーストキューと、
広域網への転送が要求されたデータのうち単位時間当り
データ転送量に基づく制限の対象とされたデータが、最
長で現在の転送周期が終了するまでキューイングされる
セカンドキューと、その優先レベルによって分類されて
おりかつ広域網への転送が要求されているデータを、現
在の転送周期が始まってからファーストキューを介し広
域網に転送したデータの累積量が制限値に達するまでは
ファーストキューのうち対応する優先レベルが割り当て
られているレベル別キューへ、当該累積量が制限値に達
した後現在の転送周期が終了するまではセカンドキュー
へ、それぞれキューイングさせ、セカンドキューにキュ
ーイングされているデータを転送周期が終了した時点で
ファーストキューにキューイングさせる手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0011】本発明に係る転送データ量制御装置は、広
域網への転送が要求されたデータのうち単位時間当りデ
ータ転送量に基づく制限の対象とされなかったデータ
が、広域網への転送に当たってキューイングされるファ
ーストキューと、それぞれ異なる優先レベルに割り当て
られた複数のレベル別キューを含み、VC毎に設けら
れ、広域網への転送が要求されたデータのうち単位時間
当りデータ転送量に基づく制限の対象とされたデータ
が、最長で現在の転送周期が終了するまでキューイング
されるセカンドキューと、その優先レベルによって分類
されておりかつ広域網への転送が要求されているデータ
を、現在の転送周期が始まってからファーストキューを
介しネットワークに転送したデータの累積量が制限値に
達するまではファーストキューへ、当該累積量が制限値
に達した後現在の転送周期が終了するまでは対応するV
Cのセカンドキューのうち対応する優先レベルが割り当
てられているレベル別キューへ、それぞれキューイング
させ、キューイングに当たってその余地がない場合には
セカンドキュー上のデータをその優先レベルが最も低い
データから順に廃棄させ、セカンドキューにキューイン
グされているデータを転送周期が終了した時点でファー
ストキューにキューイングさせる手段と、を備えること
を特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の転送データ量制御方法においては、各
転送周期における広域網へのデータ転送量が上述の制限
値に従い制限される。この制限の結果転送されないこと
となったデータは一旦キューイングされ、現在の転送周
期が終了し次の転送周期が始まる時点で転送に供され
る。従って、本発明においては、広域網へのデータ転送
量を制限する際に廃棄の対象となるデータの量が低減さ
れる結果、当該広域網を介したデータ伝送の効率が改善
される。
【0013】本発明に係る転送データ量制御方法におい
ては、制限の結果広域網へ転送されないこととなったデ
ータが、その優先レベル毎に分類された上でキューイン
グされる。例えば、優先レベルが低いデータは当該低い
優先レベルに割り当てられているキューへ、また優先レ
ベルが高いデータは当該高い優先レベルに割り当てられ
ているキューへと、それぞれキューイングされる。従っ
て、本発明においては、例えばキューイングされている
データの量がキューの容量から見て限界に達している場
合に、キューイングされているデータのうち最も優先レ
ベルが低いデータを廃棄しキューイングの余地を確保す
ることが可能になり、また、最も高い優先順位を有する
データから順に次の転送周期における転送に供するとが
可能になる。これにより、例えば同時に複数種類のプロ
トコル上の通信が発生した場合に、伝送遅延に厳しいプ
ロトコルや再送機能を有していないプロトコル上の通信
等において優先的に中継されるべきデータが廃棄される
といった不都合は生じにくくなる。
【0014】また、本発明に係る転送データ量制御方法
は、複数のVCを有する広域網(例えばフレームリレー
ネットワーク)に適用される。その際、上述の各ステッ
プを各VC毎に実行されるため、各VC毎に独立してデ
ータ転送量の制御を行うことが可能になる。更に、全V
C合計でのキュー容量を、全VCにて共用すれば、キュ
ーイングすべきデータのないVCでキュー容量を占有し
ている一方でキューイングすべきデータのあるVCでキ
ューを利用できない状況は生じなくなる。
【0015】本発明に係る転送データ量制御方法におい
ては、更に、上述の制限値が所定の条件下で増減され
る。例えば、広域網において輻輳が発生したことを示す
通知があった場合や当該通知が多数あった場合にこの制
限値を低減させることにより輻輳からの回復を支援する
ことができ、逆にこの種の通知がないか又は少ない場合
に増加させることにより、輻輳からの回復状況に応じた
制御が可能になる。また、輻輳が発生した旨の通知がな
くかつ直前の転送周期において大量のデータ転送が要求
された場合に制限値を増加させれば、転送周期を追う毎
に制限値が徐々に増加することになるため、広域網への
バースト的転送を抑制でき、その結果輻輳防止につなが
る。更に、直前の転送周期でのデータ転送量が制限値に
比べて少い状態が数周期続いた場合に制限値を減少させ
れば、一旦バースト的転送がおさまり再びバースト的転
送要求が発生したときも低い制限値から徐々に増加する
ことになるため、輻輳防止に寄与できる。
【0016】本発明に係る転送データ量制御装置におい
ては、キューとしてファーストキュー及びセカンドキュ
ーが使用される。ファーストキューには、広域網への転
送に当ってデータがキューイングされ、セカンドキュー
には、制限の結果ファーストキューへキューイングされ
ないこととなったデータがキューイングされる。このよ
うなキュー構造を使用することにより、本発明に係る転
送データ量制御方法を好適に実施することに可能とな
る。
【0017】本発明に係る転送データ量制御装置におい
ては、ファーストキュー又はセカンドキューが、複数の
レベル別キューから構成される。各レベル別キューは、
互いに異なる優先レベルに割り当てられている。従っ
て、このようなキュー構造を使用することにより、優先
レベルに応じたデータのキューイングが可能となり、従
って、例えば優先レベルが低いデータから順に廃棄する
処理や、優先レベルが高いデータから順に転送する処理
が可能になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0019】図1には、本発明に係るブリッジ/ルータ
の利用環境の一例が示されている。この図に示されるよ
うに、本実施例に係るブリッジ/ルータ10は、LAN
12をフレームリレーネットワーク14に接続するイン
タフェースとして使用されている。各LAN12に接続
されているパーソナルコンピュータ(PC)16は、他
のLANに接続されている他のPCに対しデータを転送
する際に、そのデータを自己が接続されているLAN1
2を介しブリッジ/ルータ10に供給する。ブリッジ/
ルータ10は、フレームリレーネットワーク14におけ
る輻輳の発生状況等を監視しながら、このデータを後述
するフレームにてフレームリレーネットワーク14上の
VCに送出する。
【0020】図2には、この実施例におけるブリッジ/
ルータ10のハードウェア構成のうち本発明の方法を実
施するための部分が示されている。CPU18は、転送
データ量を制御しまたブリッジ/ルータ10の全体の動
作を制御する。メモリ20は、キューヘッダ、メモリに
おかれるデータの位置を示すポインタその他を記憶す
る。メモリ22は、フレームリレーネットワーク14上
に転送すべきデータを格納する。回線I/F24は、フ
レームリレーネットワーク14との接続に係る。
【0021】図3には、ブリッジ/ルータ10をLAN
12とフレームリレーネットワーク14とのインタフェ
ースとして使用する際にブリッジ/ルータ10からフレ
ームリレーネットワーク14上に送出されるフレームの
フォーマットが示されている。この図に示されるよう
に、フレームリレーネットワーク14におけるフレーム
フォーマットは、フラグ、フレームヘッダ、情報フィー
ルド及びFCS(フレームチェックシーケンス)から構
成されている。これらのうちフレームの始まりと終りと
にそれぞれ配置されているフラグは互いに同内容のビッ
トシーケンスであり、このような内容のフラグを設ける
ことによってフレームの始まりと終りを認識している。
情報フィールドは、ユーザ(例えばPC16)から供給
されるデータが含まれる部分であり、整数オクテットに
て構成されている。FCSは誤り検出のためのシーケン
スであり、その長さが2オクテットのCRC(巡回冗長
符号)である。
【0022】フレームヘッダは、DLCI(データリン
ク接続識別子)を送信するため使用される2オクテット
のアドレスフィールドである。フレームヘッダ中の第1
のオクテットは、DLCIの他、ユーザによって使用さ
れるCR(コマンド/レスポンスビット)及びDLCI
のビット数を拡張するためのEA(アドレスフィールド
拡張ビット)を含んでいる。2番目のオクテットは、D
LCIの他、FECN(順方向明示的輻輳通知ビッ
ト)、BECN(逆方向明示的輻輳通知ビット)、DE
(廃棄可能表示ビット)及びEAを含んでいる。これら
のうちDEは、そのフレームリレーネットワーク14に
おいて輻輳が発生した場合にこのフレームを優先的に廃
棄してよいか否かを示すビットである。また、FECN
及びBECNには、フレームリレーネットワーク14に
おいて輻輳が発生した場合に当該フレームリレーネット
ワーク14により“1”がセットされる。従って、図4
に示されるように、フレームリレーネットワーク14に
おいて輻輳が発生した場合であっても、輻輳によって阻
害されたフレームの内この輻輳を潜り抜けて転送された
フレーム中のFECN又はBECNをチェックすること
により、フレームリレーネットワーク14における輻輳
の発生をブリッジ/ルータ10側において知ることがで
きる。また、これらFECN及びBECNの他、フレー
ムリレーネットワーク14において準備されている特別
のメッセージ(CLLMメッセージ;統合リンクレイヤ
管理メッセージ)をチェックすることによっても、フレ
ームリレーネットワーク14における輻輳の発生をブリ
ッジ/ルータ14において知ることができる。
【0023】フレームリレーネットワーク14は、更
に、単一の物理回線上を複数のVCにて利用する構成を
有している。すなわち図5に示されるように、フレーム
中のDLCIによって、1本の物理回線上に複数のVC
が設定される。このDLCIにより、フレームリレーネ
ットワーク14内の交換機は、そのVCにより接続され
た転送先へとフレームを中継する。
【0024】本実施例の特徴は、このようにLAN12
とフレームリレーネットワーク14の間のインタフェー
スとして使用されるブリッジ/ルータ10において、後
述する構成のキューを使用して、単位時間あたりデータ
転送量の制限に伴うデータの廃棄を極力回避し、かつ、
データ転送量が厳しく制限されている場合であってもそ
の内特定のプロトコルに係る通信については優先的に中
継転送可能にすることにある。
【0025】図6には、そのような機能を実現するため
本実施例において採用されるキューの構成が概念的に示
されている。この図に示されるキューはメモリ20上に
構成され、CPU18の管理下におかれる。メモリ20
上のキュー容量は全VCにより共用されているため、メ
モリ20上に空きがある限り、キューイングの必要が生
じたVCがキュー容量を得ることができる。
【0026】図6に示されるキューには、大きく分け
て、ファーストキュー26とセカンドキュ28−1,2
8−2,…28−nの2種類がある。ファーストキュー
26は、LAN12側からフレームリレーネットワーク
14側への転送が要求されているデータ(転送要求デー
タ)30が、フレームリレーネットワーク14への転送
に当ってキューイングされるキューである。また、セカ
ンドキュー28−1,28−2,…28−nは、n個の
VCに対応して設けられており、データ転送量に制限が
施された結果ファーストキュー26へのキューイングが
行われないこととなった転送要求データ30が、VC毎
にキューイングされるキューである。また、ファースト
キュー26は、転送要求データ30の中でも優先的に転
送すべきデータがキューイングされる優先キュー32
と、それ以外のデータがキューイングされる一般キュー
34から構成されている。セカンドキュー28−1,2
8−2,…28−nも同様の優先キュー36−1,36
−2,…36−nと、一般キュー38−1,38−2,
…38−nから構成されている。転送要求データ30を
ファーストキュー26にキューイングする処理や、ファ
ーストキュー26へのキューイングを禁止しセカンドキ
ュー28−1,28−2,…28−nへのキューイング
を実行させる処理や、セカンドキュー28−1,28−
2,…28−nにキューイングされている転送要求デー
タ30をファーストキュー26へとキューイングする処
理は、各VC毎に設けられておりかつCPU18により
実現された転送データ量監視部40−1,40−2,…
40−nによって実行されている。
【0027】図7及び図8には、この実施例における輻
輳制御手順の概略が示されている。これらの手順は、V
C毎に実行される。
【0028】この実施例におけるブリッジ/ルータ10
は、まず、図7に示されるようにそのVCに係る初期設
定を実行する(100)。すなわちデータ転送量の制限
値である伝送可能データ量を各VC毎に初期設定すると
共に、そのVCに係る転送超過フラグ(後述)を“0”
に初期設定する。
【0029】ブリッジ/ルータ10は、その後フレーム
リレーネットワーク14における輻輳状況の監視を実行
する(102)。すなわち、前述のBECNに“1”が
セットされているか、フレームリレーネットワーク14
からCLLMメッセージを受けとっているか、またこれ
らは多いか少いか等を監視することにより、フレームリ
レーネットワーク14における輻輳の発生状況及び輻輳
の程度若しくは度合を検出する。同時に、ブリッジ/ル
ータ10は、転送要求データ30の量を監視する。ブリ
ッジ/ルータ10は、この監視動作を所定の時間周期
(転送周期)1周期の間実行する(104)。その間に
フレームリレーネットワーク14側へのデータ転送要求
がLAN12側で発生した場合には図8に示される処理
に移行する。
【0030】図8においては、まず、転送超過フラグが
“1”であるのか“0”であるのかが判定される(20
0)。その結果、転送超過フラグが“0”であると判定
された場合には、ブリッジ/ルータ10は、現在の転送
周期を開始した後ファーストキュー26にキューイング
したデータの量、すなわち現在の転送周期において既に
フレームリレーネットワーク14上に送出したデータの
量が、まだ転送可能データ量に至っていないと判断す
る。ブリッジ/ルータ10は、その場合、転送データ量
監視部40−1,40−2,…40−nのうちそのVC
に対応するものによって、転送されるデータの長さを計
測し、現在の転送周期において今までに転送したデータ
長の累積値に加算する(202)。その結果得られる累
積データ量が転送可能データ量を越えた場合、ブリッジ
/ルータ10は、転送超過フラグを“1”にセットする
(204)。ブリッジ/ルータ10は、その後、転送す
べきデータ、すなわちこれからファーストキュー26に
キューイングしようとしているデータの優先レベルを参
照する(206)。その結果、当該データが優先データ
であるとされた場合にはファーストキュー26の優先キ
ュー32に、そうではなく一般データであるとされた場
合にはファーストキュー26の一般キュー34に、それ
ぞれデータをキューイングする(208,210)。ブ
リッジ/ルータ10は、その後、ファーストキュー26
上のデータをフレームリレーネットワーク14上へ送出
する(212)。従って、転送超過フラグが“0”であ
る場合には、図9に示されるようなキューイング動作が
実行される。なお、この図は、1番目のVCを例として
表している。この図に示されるように、ファーストキュ
ー26内にキューイングされているデータに関しては、
優先キュー32内のデータの方が一般キュー34内のデ
ータよりも先に、かつ先にキューイングされたデータの
方が先に、フレームリレーネットワーク14上に送出さ
れる。
【0031】ステップ200において転送超過フラグに
“1”がセットされていると判定された場合、ブリッジ
/ルータ10は、対応するVCのセカンドキュー28に
このデータ30をキューイングすることができるか否
か、すなわちセカンドキュー28がその容量から見てキ
ューイングの限界に至っているか否かを判定する(21
4)。限界に至っていなければ、ブリッジ/ルータ10
は、当該データ30の優先レベルに関する判定を実行し
(216)、当該データが優先データである場合には優
先キュー36に(218)、そうではなく一般データで
ある場合には一般キュー38に(220)、それぞれデ
ータ30をキューイングする。従って、この場合のキュ
ーイング動作は、第1番目のVCを例として表すと図1
0に示されるような動作になる。この図に示されるよう
に、セカンドキュー28−1内にキューイングされてい
るデータに関しては、優先キュー36−1内のデータの
方が一般キュー38−1内のデータよりも先に、かつ先
にキューイングされたデータの方が先に、後述の動作に
おいてファーストキュー26にキューイングされる。
【0032】ステップ214においてセカンドキュー2
8が限界であると判定された場合、ブリッジ/ルータ1
0は、セカンドキュー28にキューイングされているデ
ータのうち優先レベルが低くかつ最先にキューイングさ
れたデータから順に廃棄し、当該これからキューイング
しようとしているデータ30をキューイングする余地を
確保する(222)。その後、ブリッジ/ルータ10は
ステップ216〜220を実行する。この場合のキュー
イング動作は、第1番目のVCを例として図11に示さ
れるような動作となる。この図においては、セカンドキ
ュー28−1にキューイングされているデータのうち優
先レベルが低いキュー、すなわち一般キュー38−1に
キューイングされているデータの中でも最先にキューイ
ングされたデータが廃棄の対象とされている。なお、一
般キュー38−1にデータが何もキューイングされてい
ない場合には、優先キュー36−1内のデータのうち最
先にキューイングされているデータから順に廃棄の対象
となる。
【0033】図7に示されるステップ102及び104
が、図8に示される動作と共に転送周期1周期の間繰り
返されると、その後、ブリッジ/ルータ10はフレーム
リレーネットワーク14における輻輳発生状況及び輻輳
の程度若しくは度合を検討する(106)。その結果、
輻輳が発生していることが判明した場合には、ブリッジ
/ルータ10は、転送可能データ量を小さくし制限を厳
しくする(108)。逆に、輻輳が発生していない又は
輻輳から回復したと判定された場合には、ブリッジ/ル
ータ10は、転送超過フラグの値を判定する(11
0)。転送超過フラグが0である場合には、ブリッジ/
ルータ10は、転送可能データ量の制限を維持し、逆に
1である場合には緩和する(112、113)。ブリッ
ジ/ルータ10は、ステップ108、112又は113
を実行した後、そのVCの転送超過フラグに“0”をセ
ットすると共に(114)、図12に示されるように、
セカンドキュー28−1からファーストキュー26へと
データを転送する(116)。その後、ブリッジ/ルー
タ10の動作はステップ102に戻る。従って、本実施
例においては、フレームリレーネットワーク14におい
て輻輳が発生するとブリッジ/ルータ10における転送
可能データ量が徐々に小さくなり制限が厳しくなる。逆
に、フレームリレーネットワーク14において輻輳が解
消されると、転送可能データ量が除々に大きくなりブリ
ッジ/ルータ10からフレームリレーネットワーク14
への転送データ量が除々に回復していく。加えて、ステ
ップ110において、直前の転送周期での転送要求デー
タ量に応じ転送可能データ量を増減することにより、輻
輳の発生防止に寄与できる。
【0034】このように、本実施例によれば、ブリッジ
/ルータ10におけるデータの廃棄が抑制されることに
なるため、異なるLAN12に接続されているPC16
間でデータ伝送を実行する場合にその伝送効率を好適に
維持することができる。
【0035】なお、本発明の適用対象はフレームリレー
ネットワーク14に限定されるものではない。更に、本
発明において高い優先レベルのフレームとしては、UD
P/IP(User Datagram Protocol/Internet Protoco
l)等再送機能を有していないプロトコルの他RIP(Ro
uting Information Protocol )、SNMP(Simple Ne
twork Monitoring Protocol)等経路情報、ネットワー
ク統計情報を伝送するプロトコルに係るフレームを挙げ
ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る転送
データ量制御方法によれば、広域網へのデータ転送量が
制限された結果転送されないこととなったデータをキュ
ーイングし、次の転送周期において転送に供するように
したため、転送先のネットワークに例えば輻輳等の状況
が発生した場合であってもデータの廃棄量を抑制するこ
とが可能になり、良好な伝送効率を得ることができる。
【0037】また、本発明に係る転送データ量制御方法
によれば、キューイングの際データを優先レベル毎に分
類するようにしたため、優先レベルが高いデータが廃棄
される頻度を低くすることができ、また優先レベルが高
いデータを優先的に転送することができる。従って、伝
送遅延に厳しいプロトコルや再送機能を有していないプ
ロトコル上の通信に係るデータについてできるだけ廃棄
の対象とせずかつできるだけ優先して転送の対象とする
ことができる。
【0038】本発明に係る転送データ量制御方法によれ
ば、さらに、上述の制御を広域網のVC毎に実行するこ
とができる。また、各VC間でキュー容量を共用してい
るため有効で効率的なキューイングを実行することが可
能になる。
【0039】更に、本発明に係る転送データ量制御方法
によれば、広域網からの通知や転送要求データ量に応じ
て制限値を増減するようにしたため、広域網における輻
輳発生及び回復状況を勘案しながらあるいは輻輳防止に
寄与しながら転送データ量制御を実行することが可能に
なる。
【0040】そして、本発明に係る転送データ量制御装
置によれば、ファーストキュー及びセカンドキューを設
けることにより上述の各効果を好適に得ることができる
と共に、ファーストキュー又はセカンドキューを複数の
レベル別キューによって構成し各レベル別キューに異な
る優先レベルを割り当てるようにしたため、データの優
先レベルに応じた制御を実行可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るブリッジ/ルータの
利用環境の一例を示す図である。
【図2】 この実施例におけるブリッジ/ルータのハー
ドウェア構成を示すブロック図である。
【図3】 フレームリレーにおけるフレームフォーマッ
トを示す図である。
【図4】 フレームリレーにおける輻輳制御の概要を示
す図である。
【図5】 フレームリレーにおけるVCの概念を示す図
である。
【図6】 この実施例におけるキュー構成を示す図であ
る。
【図7】 この実施例における輻輳制御の概略を示すフ
ローチャートである。
【図8】 この実施例におけるキューイング制御の流れ
を示すフローチャートである。
【図9】 その転送周期において転送されたデータが転
送可能データ量を超過する前におけるキューイング動作
の内容を示す図である。
【図10】 その転送周期において転送したデータ量が
転送可能データ量を超過した後におけるキューイング動
作の内容を示す図である。
【図11】 セカンドキューがキューイングの限界とな
った時のデータ廃棄の順序を示す図である。
【図12】 輻輳周期が終了した時実行されるセカンド
キューからファーストキューへのデータ転送の内容を示
す図である。
【符号の説明】 10 ブリッジ/ルータ,12 LAN,14 フレー
ムリレーネットワーク,16 PC,18 CPU,2
0 データメモリ,22 I/O用メモリ,24 回線
I/F,26 ファーストキュー,28−1,28−
2,…28−nセカンドキュー,30 転送要求デー
タ,32 優先キュー,34 一般キュー,36−1,
36−2,…36−n 優先キュー,38−1,38−
2,…38−n 一般キュー,40−1,40−2,…
40−n 転送データ量監視部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在の転送周期が始まってから広域網へ
    転送したデータの累積量が制限値に達したことを検出す
    る第1のステップと、 制限値に達した場合に現在の転送周期が終了するまで広
    域網へのデータ転送を禁止する第2のステップと、 広域網へのデータ転送が禁止されている状態で当該転送
    が要求された場合に、転送すべきデータをその優先レベ
    ル毎に分類しながらキューイングする第3のステップ
    と、 転送周期が終了した時点でキューイングされているデー
    タを、次の転送周期において転送に供する第4のステッ
    プと、 を広域網の仮想回線毎に実行し、 所定の転送周期当りのデータ転送量を制限すると共に、
    この制限の結果転送されないこととなったデータを次の
    転送周期にて広域網へ転送することを特徴とする転送デ
    ータ量制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の転送データ量制御方法に
    おいて、 第3のステップが、キューイングされているデータの量
    がキューの容量から見て限界に達している場合に、キュ
    ーイングされているデータをその優先レベルが最も低い
    データから順に廃棄することによりキューイングの余地
    を確保するステップを含み、 第4のステップが、その優先レベルが最も高いデータか
    ら順に次の転送周期における転送に供するステップを含
    むことを特徴とする転送データ量制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の転送データ量制御方法に
    おいて、所定の合計キュー容量のうち未使用のキュー容
    量を、キューイングすべきデータを有する仮想回線にて
    使用することを特徴とする転送データ量制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の転送データ量制御
    方法において、 広域網において輻輳が発生したことを示す当該広域網か
    らの通知の有無又は多少に応じて、上記制限値を増減
    し、 また少なくとも直前の転送周期において転送が要求され
    たデータの量に応じて、上記制限値を増減することを特
    徴とする転送データ量制御方法。
  5. 【請求項5】 それぞれ異なる優先レベルに割り当てら
    れた複数のレベル別キューを含み、広域網への転送が要
    求されたデータのうち単位時間当りデータ転送量に基づ
    く制限の対象とされなかったデータが、広域網への転送
    に当たってキューイングされるファーストキューと、 仮想回線毎に設けられ、広域網への転送が要求されたデ
    ータのうち単位時間当りデータ転送量に基づく制限の対
    象とされたデータが、最長で現在の転送周期が終了する
    までキューイングされるセカンドキューと、 その優先レベルによって分類されておりかつ広域網への
    転送が要求されているデータを、現在の転送周期が始ま
    ってからファーストキューを介し広域網に転送したデー
    タの累積量が制限値に達するまではファーストキューの
    うち対応する優先レベルが割り当てられているレベル別
    キューへ、当該累積量が制限値に達した後現在の転送周
    期が終了するまでは仮想回線別にセカンドキューへ、そ
    れぞれキューイングさせ、セカンドキューにキューイン
    グされているデータを転送周期が終了した時点でファー
    ストキューにキューイングさせる手段と、 を備えることを特徴とする転送データ量制御装置。
  6. 【請求項6】 広域網への転送が要求されたデータのう
    ち単位時間当りデータ転送量に基づく制限の対象とされ
    なかったデータが、広域網への転送に当たってキューイ
    ングされるファーストキューと、 それぞれ異なる優先レベルに割り当てられた複数のレベ
    ル別キューを含み、仮想回線毎に設けられ、広域網への
    転送が要求されたデータのうち単位時間当りデータ転送
    量に基づく制限の対象とされたデータが、最長で現在の
    転送周期が終了するまでキューイングされるセカンドキ
    ューと、 その優先レベルによって分類されておりかつ広域網への
    転送が要求されているデータを、現在の転送周期が始ま
    ってからファーストキューを介し広域網に転送したデー
    タの累積量が制限値に達するまではファーストキュー
    へ、当該累積量が制限値に達した後現在の転送周期が終
    了するまでは対応する仮想回線のセカンドキューのうち
    対応する優先レベルが割り当てられているレベル別キュ
    ーへ、それぞれキューイングさせ、キューイングに当た
    ってその余地がない場合にはセカンドキュー上のデータ
    をその優先レベルが最も低いデータが順に廃棄させ、セ
    カンドキューにキューイングされているデータを転送周
    期が終了した時点でファーストキューにキューイングさ
    せる手段と、 を備えることを特徴とする転送データ量制御装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009542113A (ja) * 2006-06-19 2009-11-26 ハリス コーポレイション フォルトトレラントQoSのための方法及びシステム
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