JPH08313352A - 液体測色方法と装置、及びこれを用いた色合わせ方法と装置 - Google Patents

液体測色方法と装置、及びこれを用いた色合わせ方法と装置

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JPH08313352A
JPH08313352A JP29474795A JP29474795A JPH08313352A JP H08313352 A JPH08313352 A JP H08313352A JP 29474795 A JP29474795 A JP 29474795A JP 29474795 A JP29474795 A JP 29474795A JP H08313352 A JPH08313352 A JP H08313352A
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JP
Japan
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liquid
integrating sphere
film layer
light
dark box
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Application number
JP29474795A
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English (en)
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Shinichi Tozawa
伸一 戸沢
Takao Taguchi
貴雄 田口
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキを一度紙に印刷し、分光反射率計によ
る測定値をその光学特性の代用値とすることなく、直接
に且つ簡単に広範囲濃度域の透明液体の真の光学特性を
得ることを課題とする。 【解決手段】 半透明液体10に浸漬された暗箱本体8
に対し積分球5を近接させて積分球5と暗箱本体8との
間に半透明液体の膜層7を形成し、積分球5から膜層7
を透過する光を暗箱本体8を通して測定部9に導き、そ
の透過光を分光・測光処理することにより半透明液体1
0の分光透過率を測定する。また、膜層7の反射光を積
分球5から測定部9に導き、この反射光を分光・測光処
理することにより半透明液体10の分光透過率を測定す
る。そして、分光反射率及び分光透過率から半透明液体
の吸収係数と散乱係数との比を求め、この比と目標試料
液体の吸収係数と散乱係数の比とが一致するように半透
明液体の配合量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば印刷分野に
おいて、グラビアインキ等の半透明の着色液体(濃厚
系)の光学特性(その透過光及び反射光)を測定する液
体測色装置及びその方法、ならびに、その光学特性の測
定値を用いて配合計算する色合わせ装置及び色合わせ方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、インキ、プラスチック等の
着色溶液の調色プロセスにおける色彩管理は製造中の上
記着色溶液を簡易校正機にて刷り、乾燥状態で測色する
事により行っていた。すなわち、この測定された色と目
標とする色との差より着色剤の配合比を算出したり、調
色条件を変更するなどの方法が採られていた。又、測色
用セルに塗料、インキ、プラスチック等の着色溶液をサ
ンプリングして溶液状態で測色を行う方法も試みられ
た。このような着色溶液を測色する方法としては、特開
昭61−56923号、特開昭61−65123号公報
などに光ファイバーを着色溶液中に浸漬して測定する方
法が開示されている。
【0003】特開平6−50819号公報には、隠蔽性
の高い塗料等の場合に、液面に対し所定の入射角で光を
入射させ垂直方向の反射光をカラーセンサーで検知する
方法が開示されている。
【0004】しかし、上記の簡易校正機で印刷した刷り
物を測色する方法は、見本インキの光学特性を一度印刷
物にして評価する為、作業効率が悪いうえに印刷のバラ
ツキにより測定精度が低下するという問題がある。
【0005】上記の光ファイバーを用いて溶液状態で測
色する方法は、セルを速やかに洗浄する事ができない
為、測色セルのガラスに着色成分が固着しこれを完全に
除去するのが難しく、また付着した着色成分により色そ
のものが変色して検知される為、正しい測色ができない
という問題があった。
【0006】又、上記の簡易校正機で印刷した刷り物を
測定する方法及び反射光をカラーセンサーで検知する方
法は、塗料等隠蔽性の高い場合に限られるものであり、
グラビアインキ等の透過性の高い液体には適用できな
い。なぜなら、隠蔽性の高い液体の場合は、紙等の支持
体上に塗布された色と溶液状態での色が一致するため反
射光の測定でもよいが、透過性の高い液体の場合は、支
持体上の色が下地の影響を受けるため、理論式から算出
した配合量が実際に配合された量とは一致しなくなると
いう問題がある。
【0007】従って、真の目標である支持体上の色を予
測するには、反射光だけではなく同一膜厚での透過光も
測定する必要がある。また、測定後の色合わせは、別作
業となり、そのマッチングを台紙と比較して行うように
していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑みなされたもので、インキを一度紙に印刷し、分光反
射率計による測定値をその光学特性の代用値とするので
はなく、広範囲濃度域の半透明液体の真の光学特性を得
るために、直接にかつ簡単に透過光及び反射光を測定で
きる液体測色方法及び液体測色装置を提供することを目
的とする。
【0009】また、本発明の他の目的は、透過光及び反
射光の測定からその測定値を用いた原着色材の配合量の
算出までの作業を自動化して作業効率を向上させること
が可能な色合わせ方法及び色合わせ装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、グラビアインキ等の半透明液体の色を測定
する液体測色方法であって、前記半透明液体に浸漬され
た暗箱本体に対し積分球を近接させて該積分球と暗箱本
体との間に半透明液体の膜層を形成し、前記積分球から
前記膜層を透過する光を暗箱本体を通して測定手段に導
き、前記透過する光を分光・測光処理することにより半
透明液体の分光透過率を測定し、前記膜層の反射光を前
記積分球から測定手段に導き、前記反射光を分光・測光
処理することにより半透明液体の分光透過率を測定する
ことを特徴とする。また、本発明は、前記膜層の厚さを
調整する駆動手段を設けてなるものである。
【0011】本発明は、グラビアインキ等の半透明液体
の色を測定する液体測色装置であって、積分球と、前記
積分球内に光を照射する光源と、前記半透明液体に浸漬
される暗箱本体と、前記積分球を前記暗箱本体に対して
接近及び離間する方向に移動させ、前記積分球と前記暗
箱本体間に形成される半透明液体の膜層の厚さを調整す
る駆動手段と、前記積分球から前記膜層を透過し前記暗
箱本体を通して導かれる透過光及び前記積分球を通して
導かれる前記膜層からの反射光を分光・測光処理するこ
とにより半透明液体の分光反射率及び分光透過率を測定
する測定手段とを備えてなるものである。また、本発明
は、前記積分球から前記測定手段への反射光の出射口
に、前記膜層の透過光を測定する時に該出射口を一時的
に遮断するシャッタ機構を更に設けたものである。ま
た、本発明は、前記積分球から前記測定手段への前記反
射光が、前記出射口と前記測定手段間を接続する光ファ
イバーにより導かれるようにしたものである。
【0012】本発明は、目標試料液体に対してグラビア
インキ等の半透明液体の色合わせを行う色合わせ方法で
あって、前記半透明液体に浸漬された暗箱本体に対し積
分球を近接させて該積分球と暗箱本体との間に半透明液
体の膜層を形成し、前記積分球から前記膜層を透過する
光を暗箱本体を通して測定手段に導き、前記透過する光
を分光・測光処理することにより半透明液体の分光透過
率を測定し、前記膜層の反射光を前記積分球から測定手
段に導き、前記反射光を分光・測光処理することにより
半透明液体の分光透過率を測定し、前記測定した分光反
射率及び分光透過率から半透明液体の吸収係数と散乱係
数との比を求め、前記比と前記目標試料液体の吸収係数
と散乱係数の比とが一致するように半透明液体の配合量
を算出することを特徴とする。また、本発明は、前記膜
層の厚さを調整する駆動手段を設けてなるものである。
【0013】本発明は、目標試料液体に対してグラビア
インキ等の半透明液体の色合わせを行う色合わせ装置で
あって、積分球と、前記積分球内に光を照射する光源
と、前記半透明液体に浸漬される暗箱本体と、前記積分
球を前記暗箱本体に対して接近及び離間する方向に移動
させ、前記積分球と前記暗箱本体間に形成される半透明
液体の膜層の厚さを調整する駆動手段と、前記積分球か
ら前記膜層を透過し前記暗箱本体を通して導かれる透過
光及び前記積分球を通して導かれる前記膜層からの反射
光を分光・測光処理することにより半透明液体の分光反
射率及び分光透過率を測定する測定手段と、前記測定手
段で測定した分光反射率及び分光透過率から半透明液体
の吸収係数と散乱係数との比を求め、この比と目標試料
液体の吸収係数と散乱係数の比とが一致するように半透
明液体の配合量を算出する演算手段とを備えてなるもの
である。また、本発明は、前記積分球から前記測定手段
への反射光の出射口に、前記膜層の透過光を測定する時
に該出射口を一時的に遮断するシャッタ機構を更に設け
たものである。また、本発明は、前記積分球から前記測
定手段への前記反射光が、前記出射口と前記測定手段間
を接続する光ファイバーにより導かれるようにしたもの
である。
【0014】上記構成の液体測色方法及び装置において
は、被測色試料である半透明液体に浸漬し暗箱本体に対
し積分球を近接させることにより、積分球と暗箱本体と
の間に半透明液体の膜層を形成し、シャッタ機構を閉動
作させた状態で積分球から膜層を透過する光を測定手段
で分光・測光処理することにより半透明液体の分光透過
率を測定する。そして、膜層で反射される光を測定手段
に導き、その反射光を測定手段で分光・測光処理するこ
とにより半透明液体の分光透過率を測定する。これによ
り、被測色試料である半透明液体(インキ)を一度紙に
印刷し、分光反射率計による測定値をその光学特性の代
用値とすることなく、積分球と暗箱本体との間に形成さ
れる同一の膜層を利用して、広範囲濃度域の半透明液体
の真の光学特性を得るための分光透過率及び分光反射率
を連続して測定することができる。また、積分球と暗箱
本体との間に形成された半透明液体の膜層の透過光量を
検知し、その大小に応じて膜層の厚さを駆動手段で変化
させることにより、濃厚系の半透明液体でも一定の透過
光量を得ることができる。
【0015】上記構成の色合わせ方法及び装置において
は、液体測色方法または装置で得られた分光透過率及び
分光反射率から演算手段により、半透明液体の吸収係数
と散乱係数との比を求め、その比が目標とする半透明液
体の吸収係数と散乱係数の比と同一となるように原着色
半透明液体の配合量を算出する。これにより、透過光及
び反射光の測定からその測定値を用いた原着色材の配合
量の算出までの作業を自動化できるとともに、透過性の
高い半透明液体であっても、算出した配合量が実際と一
致する色合わせを行うことができ、現場での色管理を容
易に実現し得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
かかる液体測色装置の実施の形態例について説明する。
図1は、本発明に係る液体測色装置の構成例を示す概念
図であり、図2はシステムの概略をブロック図で表した
ものである。
【0017】図1において、液体測色装置は、光源4及
びこの光源4と一体化された積分球5と、グラビアイン
キ等の測色用試料液体である半透明液体10を貯留する
インキタンク11と、インキタンク11内に、その半透
明液体10中に浸漬した状態に固設された、液密でかつ
遮光された暗箱構造の容器からなる暗箱本体8と、この
暗箱本体8内に配設され、積分球5からの半透明液体の
反射光及び積分球5から半透明液体10を透過した透過
光を分光し、その波長毎の光量を求めて分光透過率及び
分光反射率を測定する測定部9と、暗箱本体8上に鉛直
に立設した支持部材6と、この支持部材6に設置され、
光源4及び積分球5を暗箱本体8の上面に対し上下方向
に移動させて積分球5と暗箱本体8の上面間に形成され
る距離、すなわち半透明液体10の膜層7を、十分な透
過光量が得ることを考慮して、数十ミクロン〜数ミクロ
ンの範囲に調整する駆動装置3を備える。なお、本実施
の形態では、測定部9を暗箱本体8内に設けたが、本発
明はこれに限らず、暗箱本体8外に設けてもよい。
【0018】駆動装置3は、膜層7が数十ミクロン〜数
ミクロンの範囲に調整できる1ミクロン/パルスでステ
ップ駆動されるサーボモータ3aと、このサーボモータ
3aにより回転される送りねじ3bと、この送りねじ3
bに螺合され、積分球5の外側部に固着されたナット部
材3cとから構成される。積分球5には、光源4からの
光を積分球5内に導入する入射口12が形成されている
とともに、暗箱本体8の上部側には半透明液体10の膜
層7で反射される反射光を導出させる反射光出口13が
形成され、さらに、半透明液体10の膜層7が形成され
る暗箱本体8との対向する箇所には、積分球5からの光
を膜層7に向けて出射する透過光出口14が形成されて
おり、この透過光出口14から半透明液体10の膜層7
を透過した光は暗箱本体8内に設けた反射ミラー14a
を介して測定部9に導かれる構成になっている。
【0019】また、反射光出口13には、透過光出口1
4から半透明液体10の膜層7の部分を透過する透過光
を測定部9を測定する時に反射光出口13を一時的に閉
じる自動シャッター機構2が設けられており、この自動
シャッター機構2から出射する反射光は、支持部材6内
を通して暗箱本体8と反射光出口13間に配設された光
ファイバー1を通して測定部9に導かれる構成になって
いる。
【0020】光源4には、タングステンランプ、キセノ
ンランプが使用され、これらは比較的ブロードであり好
ましいが、超高圧水銀灯、ハロゲンランプも使用でき
る。また、測定部9は、フォトマルのような受光素子、
分光機器としてのグレーティング、CCDアレイ等から
構成される。ただし、分光機器は光源側にあってもよ
い。
【0021】図1及び図2において、制御部15は、サ
ーボモータ3a、光源4及び自動シャッター機構2等の
液体測色装置全体を制御するとともに配合計算機能を有
するもので、キーボード、ディスプレイ、CPU、RO
M、RAM等を具備するパソコン等から構成される。
【0022】次に、上記のように構成された本実施形態
による測色方法について説明する。まず、クベルカ・ム
ンクの理論について説明する。このクベルカ・ムンクの
理論は、隠蔽不十分な層が色のついた下地の上に置かれ
たときの色を予測するものである。ある散乱係数Sと吸
収係数Kをもった厚さXなる着色層において、下地が完
全に黒の場合の反射率R0 及び厚さX=0における透過
率Tは次式で表される。 R0 =sinh(bSX)/(a*sinh(bSX) +b*xosh(cSX)) ・・・(1) T =b/(a*sinh(bSX)+b+cosh(bSX)) ・・・(2) a,bはS,Kの関数であり、 a=(S+K)/S ・・・(3a) b=(a2 - 1) ・・・(3b) と表される。上記(1)、(2)式から、T、R0 、a
のみの関係式を次式(4)の如く得る。 T2 + b2 = (a−R0 )2 ・・・(4) 従って、同一試料(同一膜層)の反射率及び透過率を連
続的に測定できれば次式(5)により着色層のK/Sの
値を求めることができる。 K/S=((1+R02- T2)/2/R0 )−1 ・・・(5)
【0023】この実施の形態では、液体の下を暗箱(暗
箱本体8)にし、まず測定部9によって積分球5を通し
て膜層7から反射する光を分光し、その波長毎の光量を
求め、これから分光反射率を測定する。この反射率は、
黒下地(ブラックバッキング)のときの反射率に相当す
る。次に制御部15は、自動シャッター機構2を動作さ
せ、反射光出口13を一時的に閉じる。この状態で測定
部9は、透過光出口14から半透明液体10の膜層7を
透過する光を分光し、その波長毎の光量を求め、これか
ら分光透過率を測定する。これにより、測定部9は、同
一試料(同一膜層7)の反射率及び透過率を連続して測
定する。また、膜厚を固定せず(反射率、透過率を同一
膜層で測定できれば、膜層自体を固定することはな
い)、透過光量を検知し、その大小に応じて液体膜層を
駆動装置3により変化させことで、濃厚系の液体でも一
定の透過光量を測定部9で受光できるようにし得る。
【0024】配合計算に際しては、上記クベルカ・ムン
クの式は、次式(6)に示すダンカンの式と組み合わせ
て用いる。 (K/S)mix=Σ(Ci*(K/S)i) ・・・ (6) ここで、Ci、(K/S)iは、i番目の着色材の配合
量及びK/Sであり、(K/S)mixは混合物のK/
Sである。通常のコンピュータ・カラーマッチングは混
合物のK/S、すなわち(K/S)mixを目標とする
着色物体のK/Sと同一に合わせるべくCiを算出する
ことに相当する。
【0025】実際の配合計算としては、目標色のK/S
を分光透過率及び分光反射率より求め、既に求められて
いる原着色材のCi*(K/S)iの加成性から(K/
S)mixを求める。次に、目標色のK/Sと(K/
S)mixを最小二乗法を用いて、波長毎に一致するよ
う配合量を決定する。
【0026】次に、測色方法について詳述する。測色を
行う前準備では、前述の液体測色装置を半透明液体10
に浸漬し、積分球5と暗箱本体8の間に半透明液体10
を満たす。この場合、積分球5と暗箱本体8間には、薄
い膜層7が形成され、その膜層7の厚さは、約10ミク
ロン程度である。
【0027】次いで、光源4から放射された標準光を積
分球5に入射すると、その光は半透明液体10により、
散乱、吸収を起こし、一部が透過光として、反射ミラー
14aを介して測定部9に送られる。この測定部9で
は、そのグレーティングで分光し、分光された波長毎の
光量は受光部であるフォトマルで検知され、これを制御
部15に出力する。制御部15では、その透過光量の大
小により積分球5と暗箱本体8間の垂直距離を計算し、
その垂直距離を示す信号を駆動装置3のサーボモータ制
御部にフィードバックして、サーボモータ3aを駆動す
ることにより送りねじ3bを回転し、積分球5及び光源
4を一体に上または下方向に移動して所定の透過光量を
受光できるように調整する。この位置調整は1ミクロン
の精度をもって行われる。上記操作の後に再度透過光を
測定部9により測定する。続いて、制御部15は自動シ
ャッター機構2を開制御し、測定部9に積分球5から反
射光出口13及び光ファイバー1を通して測定部9に導
かれる膜層7の反射光を測定する。
【0028】一例として、半透明液体10の膜層7の透
過光はミラー14a及び測定部9のレンズ系を通して測
定部9の受光部で受光され、また、膜層7の反射光は、
光ファイバー1を通して測定部9の受光部に集められ
る。測定部9では、内部に設けたグレーティングとCC
Dアレイを用いて半透明液体10の分光透過率及び分光
反射率を求める。この分光透過率及び反射率の求め方に
は、フィルターとCCDアレイを用いる方法もある。ま
た、積分球及び分光光度計は、例えば、株式会社島津製
作所製のものを用い、150Wのハロゲンランプから導
いた光ファイバーを光源とする。測定は400nm〜7
00nmの波長領域を20nm間隔でとればよい。分光
透過率及び分光反射率が求まると、前述の(5)式より
K/Sが算出される。
【0029】上記の操作により、例えば印刷現場の色合
わせ工程におけるインキの色評価を実際のラインで行う
ことが可能であり、コンピュータカラーマッチングシス
テムと組み合わせることによりインキの配合計算まで自
動的に行うことができる。
【0030】例えば、東洋インキ製造株式会社製の建装
材用グラビアインキ(PC252黄土、PC891茶及
びサブストとしてメジウムを使用)を#3のザーンカッ
プで16秒となるように粘度調整し、黄土:35g、
茶:38g(メジウム:27g)混色したものを目標イ
ンキとする。目標インキの波長400〜700nmを2
0nm間隔で測定した。下記表1に目標色の分光透過
率、反射率及び(5)式により求めたK/Sを示す。一
方、各原色材の配合量を前述の(6)式を用いて、最小
二乗法により逆算した結果、 PC252黄土:36.7g PC891茶 :39.0g (メジウム:24.3g) が得られた。
【0031】その結果、グラビアインキのような高濃度
な液体でも好感度に分光透過率を測定でき、それにより
自動配合計算まで可能になった。別の目標色でも複数回
試みたが、配合計算の誤差は5%以内となった。
【0032】このように、上述した実施の形態によれ
ば、グラビアインキのような高濃度の着色液体を容易に
測定可能となり、測定対象となる半透明液体10に装置
を浸漬することで反射光、透過光を測定でき、現場での
色管理に用いることができるほか、コンピュータカラー
マッチングと組み合わせる事により色合わせ作業に伴う
調合計算まで自動化が可能となり、作業効率が向上す
る。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の液体測色方
法及び装置によれば、被測色試料である半透明液体に浸
漬し暗箱本体に対し積分球を近接させることにより、積
分球と暗箱本体との間に半透明液体の膜層を形成し、こ
の膜層を透過する光を測定手段で分光・測光処理するこ
とにより半透明液体の分光透過率を測定し、また、膜層
で反射される光を測定手段に導き、その反射光を測定手
段で分光・測光処理することにより半透明液体の分光透
過率を測定する構成にしたから、被測色試料である半透
明液体(インキ)を一度紙に印刷し、分光反射率計によ
る測定値をその光学特性の代用値とすることなく、積分
球と暗箱本体との間に形成される同一の膜層を利用し
て、広範囲濃度域の半透明液体の真の光学特性を得るた
めの分光透過率及び分光反射率を連続して測定すること
ができる。また、積分球と暗箱本体との間に形成された
半透明液体の膜層の透過光量を検知し、その大小に応じ
て膜層の厚さを駆動手段で変化させることにより、濃厚
系の半透明液体でも一定の透過光量を得ることができ
る。
【0035】また、本発明の色合わせ方法及び装置によ
れば、液体測色方法または装置で得られた分光透過率及
び分光反射率から半透明液体の吸収係数と散乱係数との
比を求め、その比が目標とする半透明液体の吸収係数と
散乱係数の比と同一となるように原着色半透明液体の配
合量を算出する構成にしたから、透過性の高い半透明液
体であつても、算出した配合量が実際と一致する色合わ
せを行うことができるとともに、現場での色管理を容易
に実現でき、さらに、コンピュータカラーマッチングと
組み合わせることにより色合わせ作業に伴う配合計算ま
で自動化でき、作業効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す液体測色装置の概略
図である。
【図2】本発明の実施の形態における液体測色装置のシ
ステムブロック図である。
【符号の説明】
1 光ファイバー 2 自動シャッター機構 3 駆動装置 3a サーボモータ 3b 送りねじ 3c ナット部材 4 光源 5 積分球 6 支持部材 7 膜層 8 暗箱本体 9 測定部 10 半透明液体 11 インキタンク 12 入射口 13 反射光出口 14 透過光出口 14a 反射ミラー 15 制御部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラビアインキ等の半透明液体の色を測
    定する液体測色方法であって、 前記半透明液体に浸漬された暗箱本体に対し積分球を近
    接させて該積分球と暗箱本体との間に半透明液体の膜層
    を形成し、 前記積分球から前記膜層を透過する光を暗箱本体を通し
    て測定手段に導き、 前記透過する光を分光・測光処理することにより半透明
    液体の分光透過率を測定し、 前記膜層の反射光を前記積分球から測定手段に導き、 前記反射光を分光・測光処理することにより半透明液体
    の分光透過率を測定する、 ことを特徴とする液体測色方法。
  2. 【請求項2】 前記膜層の厚さを調整する駆動手段が設
    けられている請求項1記載の液体測色方法。
  3. 【請求項3】 グラビアインキ等の半透明液体の色を測
    定する液体測色装置であって、 積分球と、 前記積分球内に光を照射する光源と、 前記半透明液体に浸漬される暗箱本体と、 前記積分球を前記暗箱本体に対して接近及び離間する方
    向に移動させ、前記積分球と前記暗箱本体間に形成され
    る半透明液体の膜層の厚さを調整する駆動手段と、 前記積分球から前記膜層を透過し前記暗箱本体を通して
    導かれる透過光及び前記積分球を通して導かれる前記膜
    層からの反射光を分光・測光処理することにより半透明
    液体の分光反射率及び分光透過率を測定する測定手段
    と、 を備えてなる液体測色装置。
  4. 【請求項4】 前記積分球から前記測定手段への反射光
    の出射口に、前記膜層の透過光を測定する時に該出射口
    を一時的に遮断するシャッタ機構を更に設けた請求項3
    記載の液体測色装置。
  5. 【請求項5】 前記積分球から前記測定手段への前記反
    射光は、前記出射口と前記測定手段間を接続する光ファ
    イバーにより導かれる請求項4記載の液体測色装置。
  6. 【請求項6】 目標試料液体に対してグラビアインキ等
    の半透明液体の色合わせを行う色合わせ方法であって、 前記半透明液体に浸漬された暗箱本体に対し積分球を近
    接させて該積分球と暗箱本体との間に半透明液体の膜層
    を形成し、 前記積分球から前記膜層を透過する光を暗箱本体を通し
    て測定手段に導き、 前記透過する光を分光・測光処理することにより半透明
    液体の分光透過率を測定し、 前記膜層の反射光を前記積分球から測定手段に導き、 前記反射光を分光・測光処理することにより半透明液体
    の分光透過率を測定し、 前記測定した分光反射率及び分光透過率から半透明液体
    の吸収係数と散乱係数との比を求め、 前記比と前記目標試料液体の吸収係数と散乱係数の比と
    が一致するように半透明液体の配合量を算出する、 ことを特徴とする液体測色方法。
  7. 【請求項7】 前記膜層の厚さを調整する駆動手段が設
    けられている請求項6記載の色合わせ方法。
  8. 【請求項8】 目標試料液体に対してグラビアインキ等
    の半透明液体の色合わせを行う色合わせ装置であって、 積分球と、 前記積分球内に光を照射する光源と、 前記半透明液体に浸漬される暗箱本体と、 前記積分球を前記暗箱本体に対して接近及び離間する方
    向に移動させ、前記積分球と前記暗箱本体間に形成され
    る半透明液体の膜層の厚さを調整する駆動手段と、 前記積分球から前記膜層を透過し前記暗箱本体を通して
    導かれる透過光及び前記積分球を通して導かれる前記膜
    層からの反射光を分光・測光処理することにより半透明
    液体の分光反射率及び分光透過率を測定する測定手段
    と、 前記測定手段で測定した分光反射率及び分光透過率から
    半透明液体の吸収係数と散乱係数との比を求め、この比
    と目標試料液体の吸収係数と散乱係数の比とが一致する
    ように半透明液体の配合量を算出する演算手段と、 を備えてなる色合わせ装置。
  9. 【請求項9】 前記積分球から前記測定手段への反射光
    の出射口に、前記膜層の透過光を測定する時に該出射口
    を一時的に遮断するシャッタ機構を更に設けた請求項8
    記載の色合わせ装置。
  10. 【請求項10】 前記積分球から前記測定手段への前記
    反射光は、前記出射口と前記測定手段間を接続する光フ
    ァイバーにより導かれる請求項9記載の色合わせ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4665341B2 (ja) * 2001-05-24 2011-04-06 凸版印刷株式会社 液体測色装置を用いた色合わせ方法

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