JPH08313007A - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房運転時、室内ユニットで発生したドレン
を有効に利用することによって室外ユニットの熱交換器
９の熱交換性能を向上する。 【目的】 機械室３の上部に形成された配設スペース26
内に連結用冷媒配管19、20が接続される操弁17、18とド
レンホース21が接続される接続継手24を設置し、この接
続継手24の他端に熱交換器９の上部に沿って配設され、
下面に多数の小穴25を有するドレン散布管23を接続す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気調和機の室外ユニッ
トに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の室外ユニットの１例
が図２に示されている。室外ユニットの器筐１の内部は
仕切板２によって左右に仕切られ、その右側に機械室３
が、左側に熱交換室４が形成されている。

【０００３】熱交換室４内にはＬ字形の熱交換器９、送
風機10、モータ14等が配設され、機械室３内には圧縮機
５、アキュムレータ、絞り機構、四方弁、レシーバ等が
配設されている。

【０００４】このＬ字形熱交換器９は器筐１の後面1aに
形成された空気取入口11及び左側面1bに形成された空気
取入口12に対向するように設置されている。また、送風
機10は器筐１の前面1cに形成された吹出口13に臨むよう
に配設されている。

【０００５】機械室３の右側下部後方に位置するように
一対の操作弁17、18が配設され、これら操作弁17、18に
は室内ユニットとの連結用冷媒配管19、20が接続され
る。

【０００６】冷房運転時、熱交換器９には室内ユニット
からの冷媒が循環し、送風機10はモータ14によって回転
駆動される。すると、外気が空気取入口11及び12から熱
交換室４内に吸入され、熱交換器９を流過する過程で冷
媒と熱交換することによって昇温した後、送風機10に付
勢されて吹出口13から外部に排出される。

【０００７】室内ユニットに内蔵された室内熱交換器の
表面に結露した室内空気中の水分はドレンとなって図示
しないドレンホースを経て室外に排出される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の空気調和機
においては、その冷房運転時、室内ユニットで発生した
ドレンは何ら利用されることなく廃棄されていた。本発
明は上記に着目してなされたものであって、その目的と
するところは、上記ドレンを有効に利用することによっ
て室外ユニットの熱交換器の性能を向上しようとするに
ある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、器筐内を仕切板によって熱交換室と機械室とに仕
切り、上記熱交換室内に熱交換器、送風機等を配設する
とともに上記機械室内に圧縮機、室内ユニットとの連結
用冷媒配管を接続する操作弁等を配設してなる空気調和
機の室外ユニットにおいて、上記操作弁の配設スペース
を上記機械室の上部に形成し、この配設スペース内に上
記操作弁と室内ユニットからのドレンホースを接続する
接続継手を設置するとともにこの接続継手の他端に上記
熱交換器の上部に沿って設置され下面に多数の小穴を有
するドレン散布管を接続したことを特徴とする空気調和
機の室外ユニットにある。

【００１０】他の特徴とするところは、上記ドレンホー
スの接続継手を上記配設スペースに設置されたブラケッ
トの水平部からの立上りフランジ部に、上記操作弁を上
記ブラケットの水平部から下方に傾斜する傾斜部にそれ
ぞれ設置したことにある。

【００１１】

【作用】本発明の空気調和機においては、その冷房運転
時、室内ユニットで発生したドレンはドレンホース、接
続継手を経てドレン散布管内に入り、その小穴を通って
熱交換器にその上部から散布される。

【００１２】

【実施例】本発明の１実施例が図１に示されている。機
械室３の後方上部には操作弁17、18の配設スペース26が
形成され、この配設スペース26にはブラケット22が設置
されている。この配設スペース26は器筐１の後面1a、頂
面1d、右側面1e及びブラケット22によって囲まれ、後面
1aにはドレンホース21、連結用冷媒配管19、20を配設ス
ペース26内に引き入れるための開口が形成されている。

【００１３】ブラケット22は水平部22B と、この左端か
ら上方に立ち上がる立上りフランジ22A と、水平部22B
の右端から下方に傾斜する傾斜部22C からなる。

【００１４】この立上りフランジ22A には図示しない室
内ユニットからのドレンホース21の下端を接続するため
の接続継手24が取り付けられ、傾斜部22C には図示しな
い室内ユニットとの連結用冷媒配管19、20を接続するた
めの操作弁17、18が取り付けられている。

【００１５】接続継手24の他端にはドレン散布管23が接
続され、このドレン散布管23は熱交換器９の上部にこれ
に沿うようにＬ字形に設置されている。そして、このド
レン散布管23の下面にはその長さ方向に沿って所定の間
隔を隔てて多数の小穴25が穿設されている。他の構成は
図２に示す従来のものと同様であり、対応する部材には
同じ符号を付してその説明を省略する。

【００１６】しかして、空気調和機の冷房運転時、モー
タ14によって送風機10が回転駆動されるとともに図示し
ない室内ユニットからの冷媒が連結用冷媒配管19、20、
操作弁17、18を経て熱交換器９に循環する。そして、室
内ユニットで発生したドレンがドレンホース21、接続継
手24を経てドレン散布管23に入り、その多数の小穴25を
経て熱交換器９にその上部から散布され、熱交換器９の
表面に沿って流過する過程で蒸発する。

【００１７】かくして、空気取入口11、12から熱交換室
４内に吸入された外気が熱交換器９を流過し、かつ、熱
交換器９の表面に沿って流下するドレンが蒸発潜熱を奪
うので熱交換器９の熱交換性能が向上する。

【００１８】

【発明の効果】本発明においては、その冷房運転時、室
内ユニットで発生したドレンはドレンホース、接続継手
を経てドレン散布管内に入り、その小穴を通って熱交換
器にその上部から散布され、熱交換器の表面に沿って流
下する過程で蒸発する際、蒸発潜熱を奪うことによって
熱交換器を冷却する。この結果、従来無為に廃棄されて
いたドレンを有効に利用することによって熱交換器の熱
交換性能を向上しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示し、(A) は略示的横断面
図、(B) は(A) の部分的拡大図、(C) は(B) のＣ−Ｃ矢
に沿う矢視図である。

【図２】従来の室外ユニットの１例を示し、(A) は部分
的に破断して示す正面図、(B)は略示的横断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 器筐 ２ 仕切板 ４ 熱交換室 ３ 機械室 ９ 熱交換器 10 送風機 ５ 圧縮機 17、18 操作弁 26 配設スペース 22 ブラケット 22A 立上りフランジ 22B 水平部 22C 傾斜部 21 ドレンホース 24 接続継手 23 ドレン散布管 25 小穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 彰一 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町三丁目 １番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 器筐内を仕切板によって熱交換室と機械
   室とに仕切り、上記熱交換室内に熱交換器、送風機等を
   配設するとともに上記機械室内に圧縮機、室内ユニット
   との連結用冷媒配管を接続する操作弁等を配設してなる
   空気調和機の室外ユニットにおいて、 上記操作弁の配設スペースを上記機械室の上部に形成
   し、この配設スペース内に上記操作弁と室内ユニットか
   らのドレンホースを接続する接続継手を設置するととも
   にこの接続継手の他端に上記熱交換器の上部に沿って設
   置され下面に多数の小穴を有するドレン散布管を接続し
   たことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。
2. 【請求項２】 上記ドレンホースの接続継手を上記配設
   スペースに設置されたブラケットの水平部からの立上り
   フランジ部に、上記操作弁を上記ブラケットの水平部か
   ら下方に傾斜する傾斜部にそれぞれ設置したことを特徴
   とする請求項１記載の気調和機の室外ユニット。