JPH08302332A - 防水材、それを用いる施工法及び防水構造体 - Google Patents

防水材、それを用いる施工法及び防水構造体

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JPH08302332A
JPH08302332A JP10856095A JP10856095A JPH08302332A JP H08302332 A JPH08302332 A JP H08302332A JP 10856095 A JP10856095 A JP 10856095A JP 10856095 A JP10856095 A JP 10856095A JP H08302332 A JPH08302332 A JP H08302332A
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JP
Japan
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waterproof
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waterproof material
urethane prepolymer
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JP10856095A
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Susumu Takahashi
進 高橋
Koji Yamazaki
孝二 山崎
Masaichi Kaneko
正市 金子
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根基盤、既存防水層の改修に発泡がなく、
プライマー処理をすることなく塗布できる防水材、それ
を塗布する施工法、防水構造体を提供する。 【構成】 (A)(a)活性水素化合物、(b)ポリイソシア
ネートとからなる末端イソシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマー100重量部に対して、(B)有機ナト
リウム塩及び有機カリウム塩の単独あるいは混合物
0.001〜10重量部、(C)第三級アミン化合物
0.01〜10重量部、(D)減粘剤5〜100重量部
未満からなることを特徴とする防水材及び同防水材を施
工することを特徴とする防水施工法と防水構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、土木建築分野におけ
る建築物や構造物の特に防水塗装、壁面塗装、床面塗
装、舗装面塗装に適した発泡がなく、プライマー処理の
いらない防水材、それを用いる防水施工法及び防水構造
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、構造物は建築直後より地震や
基礎地盤の不等沈下などのさまざまな作用により、屋上
部、床版部、躯体部、柱部、天井部等のあらゆる箇所に
亀裂が発生し、雨水、地下水、海水等が漏水、湧水する
ことが多い。
【0003】これらの構造物の亀裂部分に対して、エポ
キシ樹脂を注入する工法や各種シーリング材をコーキン
グする工法を実施し、かかる表面を処理した後防水塗
装、壁面塗装、床面塗装、舗装面に適したポリウレタン
防水材、アスファルト防水材、シート防水材、FRP防
水材等の防水材を施工している。
【0004】あるいは特開平1−249883号の如く
有機ポリイソシアネート化合物(A)、(B)有機ナト
リウム塩、及び有機カリウム塩の単独あるいは混合物か
らなるもの、(C)第三級アミン化合物を混合してなる
ものを構造物の亀裂部に注入する構造物の亀裂封止工法
が知られている。
【0005】しかしながら、ポリウレタン防水材やFR
P防水材を施工する際に、かかる表面がコンクリートや
モルタルのごとき下地の場合、プライマー塗布処理を実
施せずに塗装すると防水材が完全には接着せず、施工後
防水層の膨れ現象となって現れる欠点がある。
【0006】また、特開平1−249883号公報の組
成物は、防水塗装、壁面塗装、床面塗装、舗装面等に塗
装した場合、発泡現象が著しくこのままでは防水材とし
ての機能を具備しない事が判った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
イマー処理なしで使用でき、発泡現象がなく、下地との
密着性に優れる防水材、それを用いる施工法及び防水構
造体にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記実状
に鑑みて鋭意検討したところ、(A)(a)活性水素化合
物、(b)ポリイソシアネートからなる末端イソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマー、(B)有機ナトリ
ウム塩、及び有機カリウム塩の単独あるいは混合物から
なるもの、(C)第三級アミン化合物、(D)減粘剤か
らなるものを混合しそれを構造物に塗布することにより
亀裂部の処理やプライマー処理することなく、かかる問
題が解決されることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】即ち、本発明は、(A)(a)活性水素化合
物、(b)ポリイソシアネートとからなる末端イソシアネ
ート基を有するウレタンプレポリマー100重量部に対
して、(B)有機ナトリウム塩及び有機カリウム塩の単
独あるいは混合物 0.001〜10重量部、(C)第
三級アミン化合物 0.01〜10重量部、(D)減粘
剤5〜100重量部未満からなることを特徴とする防水
材、好ましくはウレタンプレポリマー(A)の遊離イソ
シアネート基が、塗膜防水層とする場合、3.5〜10
重量%で、FRP防水層とする場合、10〜30重量%
であること、基体上に請求項1記載の防水材を塗布し、
必要により繊維強化材を施工することを特徴とする防水
施工法、請求項1記載の防水材を防水層とすることを特
徴とする防水構造体を提供するものである。
【0010】(構成)
【0011】本発明の(A)(a)活性水素化合物、(b)ポ
リイソシアネートからなる末端イソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーとは、(a)活性水素化合物とポ
リイソシアネート化合物とをイソシアネート基過剰の条
件で反応せしめた末端イソシアネート基プレポリマーの
ことを示し、NCO/OH当量比が1.5以上、より好ま
しくは1.5〜15の比率で反応させた末端イソシアネート
基含有プレポリマーである。
【0012】プレポリマー(A)のNCO%は、通常
3.5〜30重量%、より好ましくは4〜25重量%の
もので、1分子中の平均イソシアネート基数が1より多
く有するもので、それ自身単独で、あるいはプレポリマ
ー(A)と(b)ポリイソシアネートとの混合物として供
給され、常温で液状のものが好ましい。
【0013】本発明で使用するプレポリマー(A)のN
CO%は、合成樹脂防水層として供する場合には3.5
〜10重量%未満が好ましく、FRP化防水層として供
する場合には10〜30重量%が好ましい。プレポリマ
ー(A)のNC0%が3.5%より少ない場合には得ら
れる硬化防水層の硬度が低くなり、一方NCO%が30
%より多くなると硬化防水層は非常に脆いものとなり防
水材として好ましく無い。
【0014】本発明のウレタンプレポリマー(A)を得
る際に用いる(a)活性水素化合物としては、例えばポリ
エステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポ
リエステルポリアミドポリオール類、ポリカーボネート
ポリオール類、ポリカプロラクトンポリエステルポリオ
ール類、ポリブタジエンポリオール類、ポリペンタジエ
ンポリオール類、ひまし油系ポリオール、低分子量ジオ
ール類、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビ
トール、マンニトール、ズルシトールなどより選ばれる
ものである。
【0015】上記低分子量ジオール類とは、分子量20
0以下のもので、例えばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル,1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ビスフェノールA等が挙げられる。
【0016】上記ポリエーテルポリオール類としては、
例えば該低分子量ジオール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミ
ン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、トリレ
ンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラメチロ
ールシクロヘキサン、メチルグルコシド、2,2,6,6-テト
ラキス(ヒドロキシルメチル)シクロヘキサノール、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、メタフェニレ
ンジアミン、4、4’−メチレンジアニリン、ジエチル
アミノプロピルアミン、キシリレンジアミンソルビトー
ル、マンニトール、シュクロース等を出発物質としてア
ルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド等を付加せしめたものである。
【0017】ポリブタジエンポリオール類としては、例
えば商品名polybd R−45HT、同R−45
M、R−15HT(出光石油化学工業(株)製品)、N
ISSO−PB G-1000、G-2000(日本曹達株)等が挙
げられる。
【0018】本発明のウレタンプレポリマー(A)を得
る際に用いる(b)のポリイソシアネート化合物として
は、例えば2,4−トリレンジイソシアネ−ト(TDI
と略す)、65/35−TDI、80/20−TDI、
4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI
と略す)、ジアニシジンジイソシアネ−ト、トリデンジ
イソシアネ−ト、メタキシリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ポリメ
チレンポリフェニルポリイソシアネート、水添化MD
I、水添化TDIなどの如き芳香族ジイソシアネート
類、脂環族ジイソシアネート類の中より選ばれた有機ポ
リイソシアネート化合物、もしくは、これらの単独ある
いはこれらの混合物が挙げられる。
【0019】本発明で使用する有機ナトリウム塩、及び
有機カリウム塩の単独あるいは混合物からなるもの
(B)(以下化合物(B)と略す)としては、例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、オクチル酸、アリル酸、フタ
ル酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸、安息香酸、クエン酸、乳酸、
酪酸、吉草酸のごとき脂肪族酸、芳香族酸のなかより選
ばれたものの単独あるいはこれらの混合物と金属ナトリ
ウム、酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、金属カリウ
ム、酸化カリウム、水酸化カリウム、の中から選ばれた
単独あるいは混合物とでCOOH/Me(Meはナトリ
ウムまたはカリウム)=1/1当量比で反応させたもの
言う。
【0020】本発明で使用する化合物(B)の使用量
は、ウレタンプレポリマー(A)(以下化合物(A)と
略す)100重量部に対して、0.001〜10重量
部、好ましくは0.1〜7重量部である。
【0021】本発明で使用する第3級アミン化合物
(C)としては、イソシアネート基と活性水素原子との
反応を促進するも、エポキシ樹脂にて使用される硬化触
媒として公知のものがいずれも使用できる。例えばトリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
N−ジメチルラウリルアミン、N−ジエチルラウリルア
ミン、N,N'−メチルピペラジン、N,N'−ジメチルベンジ
ルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、
トリエチレンジアミン、N-ペンタメチルエチレントリア
ミン、N,N,N',N'ーテトラメチルプロピレンジアミン、N-
ポリメチルポリエチレンポリアミンなどの単独および混
合物よりなるものから選ばれたものであればいずれのも
のも使用できる。
【0022】本発明で使用する第3級アミン化合物
(C)の使用量は、(A)成分100重量部に対して
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部で
ある。
【0023】本発明で使用する(D)減粘剤とは、溶剤
類、プロセスオイル類、可塑剤類より選ばれる単独およ
び混合物よりなるものから選ばれたものであればいずれ
のものも使用できる。
【0024】溶剤類としては、例えばアセトン、セロソ
ルブアセテート、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、シクロヘキサノン、1、4ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、トルエン、ノルマルヘキサン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチ
ケトン、工業ガソリン、ソルベントナフサ、石油エーテ
ル、石油ナフサ、石油ベンジン、等が挙げられる。
【0025】プロセスオイル類としては、例えば天然テ
レピン油、サルフェートテレピン油、重テレピン油、α
ーピネン、アロオシメン、アロオシメンオキサイド、水
添テレピン低重合物、トール油、クマロン樹脂、インデ
ン樹脂、石油系パラフィン系高沸点留分、石油系ナフテ
ン系高沸点留分、石油系アロマ系高沸点留分等が挙げら
れる。
【0026】可塑剤類としては、例えばジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ
メチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニル
フタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフ
タレート、ジウンデシルフタレート、ベンジルフタレー
ト、等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジ
(2ーエチルヘキシル)イソフタレート等のイソフタル
酸誘導体;ジ(2ーエチルヘキシル)テトラヒドロフタ
レート、ジオクチルテトラヒドロフタレート等のテトラ
ヒドロフタル酸誘導体;ジブチルアジペート、ジオクチ
ルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニル
アジペート等のアジピン酸誘導体;ジイソオクチルアゼ
レート、ジイソオクチルアゼレート等のアゼライン酸誘
導体;ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート等の
セバシン酸誘導体;ジブチルマレート、ジメチルマレー
ト、ジオクチルマレート等のマレイン酸誘導体;ジブチ
ルフマレート、ジオクチルフマレート等のマレイン酸誘
導体;トリオクチルトリメリテート等のトリメリット酸
誘導体;クエン酸誘導体;イタコン酸誘導体;オレイン
酸誘導体;リシノール酸誘導体;ステアリン酸誘導体;
スルホン酸誘導体、グリコール誘導体;グリセリン誘導
体等が挙げられる。
【0027】本発明で使用する減粘剤(D)の使用量
は、(A)成分100重量部に対して5〜100重量部
未満で、好ましくは10〜60重量部である。100重
量部以上では、防水材層が発泡体になりやすいし、5重
量部より少ないと粘度の低減効果が少ないので好ましく
ない。
【0028】本発明で示す防水材には、本発明の効果を
損なわない範囲で消泡剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、
安定剤、充填材、顔料等を添加併用できる。
【0029】さらに本発明の防水材には、必要により補
強材として繊維類、例えばガラス繊維、ポリアミド、ポ
リアラミド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の
有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維、
或いはこれらを組合わせて用いる事ができ、施工性、経
済性を考慮した場合、好ましいのはガラス繊維、有機繊
維である。
【0030】また、繊維の形態は、平織り、朱子織り、
不織布、マット状等があるが、施工法、厚み保持等より
マット状が好ましい、また、ガラスロービングを20〜
100mmにカットしたチョップドストランドにして使用
することも可能である。その使用量は化合物(A)10
0重量部に対して15〜150重量部、好ましくは20
〜45重量部である。
【0031】本発明において使用する構造物の基体と
は、例えば家屋、ビル、橋、道路、陸上競技場、テニス
コート、等の構築物の屋根面、壁面、床面等があり、コ
ンクリート、モルタル、金属、合板、FRP板等で構成
されるものである。
【0032】本発明の防水材を家屋、ビル、橋、道路、
陸上競技場、テニスコート等の構築物の屋根面、壁面、
床面等の、コンクリート、モルタル、金属、合板、FR
P板等で構成される基体に塗装施工するに際しては、下
地面を特段にプライマー処理することなく実施できるの
で、施工時省力化できる。
【0033】すなわち、新設の場合には、下地面の凹凸
を修正後、ごみ、埃等を除去した面に本発明の防水材を
直接塗装して硬化させ、仕上げ用のトップコートを塗布
して仕上げることで得られる。
【0034】あるいは防水材を塗布後、補強材(繊維強
化材、ガラス繊維マット等)を張り付け繊維に防水材を
含浸させ、この上にさらに防水材を塗布して硬化させ、
仕上げ用のトップコートを塗布して仕上げる。
【0035】既設の場合には、下地の膨れ部分の切開除
去修正や、ごみ、埃等の除去や浮き水を排除して指触乾
燥を得た後、本発明の防水材を塗装して硬化させ、仕上
げ用のトップコートを塗布して仕上げる、あるいは防水
材を塗布後、補強材(繊維強化材、ガラス繊維マット)
を張り付け繊維に防水材を含浸させ、この上にさらに防
水材を塗布して硬化させ、仕上げ用のトップコートを塗
布して仕上げることで得られる。
【0036】
【実施例】本発明を実施例にて詳細に説明する。本発明
はこれら具体的に示された実施例のみに限定されるもの
ではない。又、文中「部」、「%」は、断わりのない限
り重量基準である。
【0037】実施例1 3Lフラスコにポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト(日本ポリウレタン工業(株)製商品名ミリオネート
MR−100)を1000g、分子量2000のポリエ
ーテルポリオール(大日本インキ化学工業(株)商品名
ハイプロックスDP−2000)1000g、プロセス
オイル(日本石油(株)製商品名SAS296)200
gを秤量して80℃にて4時間反応させたところ、褐色
の粘度4000cps(25℃)、遊離イソシアネート
基含量が12.4%を示すウレタンプレポリマーが得ら
れた。
【0038】このウレタンプレポリマー中に、酢酸ナト
リウム2g、トリエチルアミン2gを加えて混合したも
のを、最大幅5mm×最大深さ50mm×長さ500m
mの亀裂を有しているコンクリート板(縦500mm×
横200mm×高さ100mm)の亀裂面を上にした状
態で1.5kg/m2で塗布する。更に380g/m2のガ
ラスマット500×200mmを先の樹脂面に張り付け
脱泡した後、1.0kg/m2を塗布して静置したところ
約2時間で下地に接着した褐色のFRP化した塗膜が得
られた。
【0039】この硬化表面にトップコートとしてアクリ
ルウレタン(大日本インキ化学工業(株)製商品名デイ
ックトップ500)を0.3kg/m2塗布して防水層構
造体を得た。
【0040】この防水層を亀裂方向に対して直角に切断
して亀裂部を観察したところ、亀裂底部から上部部分ま
で無発砲状態の硬化物であり、ガラスマットを含有させ
たところは強靱なFRP層であった。
【0041】実施例2 2LフラスコにTDI(三井東圧化学工業(株)製商品
名コスモネートT−80)261gを秤量し、この系に
2官能で分子量2000のポリエーテルポリオール(大
日本インキ化学工業(株)商品名ハイプロックスDP2
000)1000g、を加え、合成イソパラフィン系炭
化水素(エクソン化学(株)製商品名アイソパーG)6
00gを加えて80℃にて4時間反応させたところ、無
色の500cps(25℃)で、遊離イソシアネート基
含量が3.6%を示すウレタンプレポリマーが得られ
た。
【0042】このウレタンプレポリマー1000gにト
リエチレンジアミン2g、安息香酸カリウム2g、シリ
コン消泡剤(日本ユニカー(株)商品名シリコンSAG
−47)0.5gを加えて混合し、300×300×5
0mmの歩道板に1.5kg/m2一度に塗布し、更に
1.0kg/m2塗布して静置したところ約2時間で下地
に接着しやや褐色をした透明の弾性を有した塗膜防水構
造体が得られた。
【0043】この硬化表面に、更にトップコートとして
アクリルウレタン(大日本インキ化学工業(株)製商品
名デイックトップ500)を0.3kg/m2塗布して防
水層を得た。
【0044】実施例3 3LフラスコにHDI(日本ポリウレタン工業(株)製
商品名HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート))1
200gを秤量し、分子量1000のポリエーテルポリ
オール(大日本インキ化学工業(株)商品名ハイプロッ
クスDP−1000)1000g、1,3−ブタンジオ
ール(1,3−BG)45g、キシレン300gを加え
て60℃にて5時間反応させたところ、無色の900c
ps(25℃)で、遊離イソシアネート基含量が20%
を示すウレタンプレポリマーが得られた。
【0045】このウレタンプレポリマー1000gに、
N−ジエチルラウリルアミン2g、オクチル酸カリウム
2g、シリコン消泡剤(日本ユニカー(株)商品名シリ
コンSAG−3300)0.5gを加えて混合し、30
0×300×50mmの歩道板に1.5kg/m2塗布す
る。更に、380g/m2のガラスマット300×300
mmを先の樹脂面に張り付け脱泡した後、1.0kg/
m2塗布して静置したところ約3時間で下地に接着した透
明な弾性を有したFRP化防水塗膜構造体が得られた。
【0046】実施例4 3LフラスコにTDI(三井東圧化学工業(株)製商品
名コスモネートT−80)522gを秤量し、この系に
2官能で分子量2000のポリエーテルポリオール(大
日本インキ化学工業(株)商品名ハイプロックスDP2
000)1000g、1,3−BG90g、酢酸エチル
162gを加えて70℃にて4時間反応させたところ、
無色の3000cps(25℃)で、遊離イソシアネー
ト基含量が7%を示すウレタンプレポリマーが得られ
た。
【0047】このウレタンプレポリマー1000gにN,
N,N',N'ーテトラメチルプロピレンジアミン1g、オクチ
ル酸カリウム1g、シリコン消泡剤(日本ユニカー
(株)商品名シリコンSAG−3300)1gを加えて
混合し、300×300×50mmの歩道板に1.5k
g/m2塗布して静置したところ約1時間で下地に強固に
接着した、やや褐色の透明な弾性を有した塗膜防水層が
得られた。
【0048】この硬化表面に、更にトップコートとして
アクリルウレタン(大日本インキ化学工業(株)製商品
名デイックトップ500)を0.3kg/m2塗布して防
水層を得た。
【0049】比較例1 実施例1においてプロセスオイルを用いず合成したとこ
ろ、粘度13000cps(25℃)、遊離イソシアネ
ート基含量が、13.6%を示す樹脂が得られた。
【0050】この樹脂1000gを実施例1と同様の操
作をしたところ、乳褐色の硬質発泡化したFRP塗膜が
得られた。この成形物を亀裂方向に対して直角に切断し
て亀裂部を観察したところ、亀裂底部全体が乳褐色の硬
質フォーム状態あり、ガラスマットを含有させたところ
では緻密な発泡したFRP状態であり、防水材として気
泡を有し好ましくないものであった。
【0051】比較例2 実施例1において2Lフラスコの代わりに10Lフラス
コを用いプロセスオイルを5000g用いて合成したと
ころ粘度130cps(25℃)、遊離イソシアネート
基含量が3.2%を示す樹脂が得られた。
【0052】この樹脂1000gを実施例1と同様の操
作をしたところ、乳褐色のベトベトした爪の立つ脆いF
RP塗膜が得られた。この成形物表面はプロセスオイル
がブリードしていた。また下地から容易に剥離するもの
で防水材として好ましくないものであった。
【0053】比較例3 実施例2において使用した樹脂1000gに安息香酸カ
リウム2gを用いないでその他は実施例2と同様に混合
し、300×300×50mmの歩道板に1.5kg/
m2塗布する。更に380g/m2のガラスマット300×
300mmを先の樹脂面に張り付け脱泡した後、1.0
kg/m2塗布して静置したところ、直径1〜3mmの大
きな気泡を有した発泡体のFRP化した状態であり、防
水材として気泡を有し好ましくないものであった。
【0054】比較例4 実施例2において樹脂1000gにトリエチレンジアミ
ン2gを用いないでその他は実施例2と同様に混合し、
300×300×50mmの歩道板に1.5kg/m2
布する。更に380g/m2のガラスマット300×30
0mmを先の樹脂面に張り付け脱泡した後、1.0kg
/m2塗布して静置したところ、翌日でも表面は皮張りを
するものの内部は半流動性を有した状態であり、ガラス
繊維部分では大きな気泡を有する防水材として好ましく
なかった。
【0055】以上の実施例1〜4が示すように(A)
(a)活性水素化合物、(b)ポリイソシアネートからなる末
端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、
(B)有機ナトリウム塩、及び有機カリウム塩の単独あ
るいは混合物からなるもの、(C)第三級アミン化合
物、(D)減粘剤からなる特定組成を特徴とする防水材
は下地の処理をすることなく防水層を形成することが確
認された。
【0056】
【発明の効果】本発明は、従来の防水材施工に際して必
要としていた基体へのプライマー処理を実施することな
く防水層を形成し、あるいは強靱なFRP化した防水層
を形成することが行えるので新設の防水構造体の場合の
みならず、既存の各種防水層のように破壊して漏水を生
じ防水層の欠陥を生じた場合に特に有用で、既設の防水
層を撤去する事なく、その層上に本発明の防水体の改修
が行えるので、新設及び改修の両面に適応することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)活性水素化合物、(b)ポリイソ
    シアネートとからなる末端イソシアネート基を有するウ
    レタンプレポリマー100重量部に対して、 (B)有機ナトリウム塩及び有機カリウム塩の単独ある
    いは混合物 0.001〜10重量部、(C)第三級ア
    ミン化合物 0.01〜10重量部、(D)減粘剤5〜
    100重量部未満からなることを特徴とする防水材。
  2. 【請求項2】 ウレタンプレポリマー(A)の遊離イソ
    シアネート基が、塗膜防水層とする場合、3.5〜10
    重量%で、FRP防水層とする場合、10〜30重量%
    であることを特徴とする請求項1記載の防水材。
  3. 【請求項3】 基体上に請求項1記載の防水材を塗布
    し、必要により補強材を施工することを特徴とする防水
    施工法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の防水材を防水層とするこ
    とを特徴とする防水構造体。
JP10856095A 1995-05-02 1995-05-02 防水材、それを用いる施工法及び防水構造体 Pending JPH08302332A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010044590A (ko) * 2001-03-09 2001-06-05 박봉식 일액형 주입식 방수제 및 그 제조방법
JP2003003153A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Dainippon Ink & Chem Inc 構造物亀裂封止材及びそれを用いる施工法
JP2011168665A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 構造物の止水材及び止水工法
JP2016176004A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 横浜ゴム株式会社 二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物

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