JPH08298897A - ルアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】より充実したルアーフィッシングを演出するた
めに、新しく優れた性能のルアーを提供すること。 【構成】下部に船底型の形状を持ったボディーが前部と
後部に分割され、ジョイントによって揺動自在に連結さ
れることにより、特有のアクションをする他機能多目的
ルアー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、下部に船底型の形状を
持つボディーの前部と後部をジョイントにより連結する
ことで、特有な性能を発揮することに成功した多機能、
多目的なルアーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のルアーは総じて重量とアクション
は対立するものであり、両立しえないものであった。即
ち、キャストしやすい重さで、しかもアクションが大き
くて良い、というルアーは皆無であったのである。アク
ションを大きくするためには、リップ等の抵抗物を作る
ことになり、大きな空気抵抗ともなってキャストの妨げ
になるとともに、アクションを単調にし、複雑で微妙な
アクションが作りにくくなる。リップはボディーを振動
させるためには最も簡単な方法であり、世界のメーカー
は数１０年もの間、追求して来た。しかし、アクション
に複雑な変化を付けにくくしてしまうし、キャストの障
害にもなる。従来のルアーに関する文献は、 ルアー＆フライフィッシング アメリカ淡水魚釣りのす
べて 監修・翻訳：西山 徹 ブティク社 ブラックバス釣りの楽しみ方 著：則 弘祐 産報出版 Ａｎｇｌｉｎｇ １９９０ 月刊７月号 株式会社廣済堂出版

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ロングキャストと正確
なキャストをする上で必要な重量を持つとともに新しい
大胆且つ鋭いアクションと複雑で微妙なアクションをす
ることができる。多機能多目的なルアーを作ること。

【０００４】

【発明を解決するための手段】リップに頼らず水流を捕
らえる新しい構造を作る。即ち、下部に船底型の形状を
持つボディーを前部と後部に分割し、ジョイントにより
複数の接点で揺動自在に連結し、水流の方向を連続的に
変化させる構造とする。ボディーの前部のＶ字型の切れ
込みの最深部にリーダーアイを取り付ける。ボディーに
は相当量の重量を与える。これは惰力を持たせるためと
滑走を防ぐためである。これらの条件により、特有のＵ
ターンアクション、蛇行アクション、その他複雑で微妙
なアクションをすることができる。加えて、ロングキャ
スト、正確なキャストという課題までも同時に解決して
しまう。

【０００５】

【作用】図５に示すＵアクションを行うには、キャスト
の後、１５ｃｍから３０ｃｍ程の小さいロッドチップア
クションを与えると同時に糸ふけを与える。するとルア
ーは惰力で直進しようとする。この直後、ボディー前部
に水の抵抗を受け、ボディーはジョイント部分から折れ
曲がる。ボディー後部は尚も前方に直進しようとする力
でボディー前部を押し続ける。折れ曲がったボディー下
部は水流を的確に捕らえ、ボディーの進行方向を換え
る。こうしてボディーは円弧を描きながら進み続け、１
８０°前後の方向転換をして静止する。この操作を繰り
返すことにより、短い距離の間でルアーをポイントから
遠ざけることなく小きざみなＵターンアクションを行う
ことができる。図６に示す蛇行アクションを行うには、
ロッドチップを下げて８０ｃｍ以上のリーリング、又は
５０ｃｍ以上のジャークを行う。するとボディーが連続
的に揺動し折れ曲がったボディー下部が水流を捕らえ振
幅を増大し蛇行アクションを生む。その他、数ｃｍきざ
みで細かくアクションを与えると首振りアクションをす
る。又、フローティングにした場合のみであるが、鋭く
強いジャークをすると、音と水しぶきをあげて水面を滑
り、直ちにＵターンアクションに移り小魚の逃げ惑う姿
を表現できる。これらのアクションを組み合わせること
にで、より複雑なアクションを行うことも可能である。

【０００６】

【実施例】以下、添付図に従って、実施例を説明する。
図１において、ボディーの全長は５ｃｍから２５ｃｍと
する。ボディー前部１、ボディー後部２はバルサをはじ
めとする木材や合成樹脂など、既存の材料を利用するこ
とができる。ボディー下部は図２に示すような船底型に
加工する。この部分は最も重要である。

【０００７】ボディー前部とボディー後部の連結は、ジ
ョイント部分３、４に真鍮線か、小型のヒートンを用い
る。ボディーが折れ曲がった時、最大で４０°から５０
°になるように取り付ける。

【０００８】ボディー前後部に鉛の重りを取り付ける。
安定したアクションになるよう、なるべく下方に取り付
ける。重りの調節はフローティングタイプの場合、図４
に示すように水面９とボディーの中心線１０が平行にな
り、且つ図示の位置までボディーが水没するようにす
る。サスペンドタイプ、シンキングタイプの場合は、１
５°の範囲内で前さがり、後さがりでも良い。なお既存
の重心移動システム、ラトルルームなどを設置すること
もできる。

【０００９】リーダーアイ５、フックアイ６、スプリッ
トリング７、フック８は、適宜な形大きさを用いること
ができるが、フックは１ケ所にして且つバーブレスフッ
クを用い、魚の口や目を傷つけることのないように心が
ける。

【００１０】

【発明の効果】本発明のルアーは前述の新しい構造によ
り、大胆且つ鋭いＵターンアクションと蛇行アクション
その他複雑なアクションをすることが可能であると同時
に、ロングキャストと正確なキャストを実現する重量を
備えている。こうした特性は、ほぼあらゆるルアーフィ
ッシングで使用することを可能にするものである。例え
ば、ダム湖の枯れ立木などの障害物の際に付いたバス
を、トップに誘いだすには、フローティングタイプのＵ
ターンアクションが効果的である。又、サスペンドタイ
プやシンキングタイプを用いロングキャストしてリーリ
ングするか、ハーリングやトローリングで蛇行アクショ
ンさせると、トラウトなどの回遊魚に効果がある。その
他、海、湖、川のほぼあらゆるルアー対象魚に利用する
ことができる。以上により、本発明は日本特有の新しい
ルアーフィッシングを確立する上で、大きな役割を担う
ことができる。一方、海外での需要も充分期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のルアーの実施例を示す側面図である。

【図２】本ルアーのボディーの正面図である。

【図３】本ルアーの上面図である。

【図４】本ルアーが水面に浮く姿勢を示す図である。

【図５】本ルアーのＵターンアクションを示す図であ
る。

【図６】本ルアーの蛇行アクションを示す図である。

【符号の説明】

１ ボディー前部 ２ ボディー後部 ３ ジョイント部分 ４ ジョイント部分 ５ リーダーアイ ６ フックアイ ７ スプリットリング ８ フック ９ 水面 １０ ボディーの中心線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】図２に示すような、下部に船底型の形状を
   持つボディーが前部と後部に分割され、針金又は金具等
   のジョイントにより、複数の接点で揺動自在に連結され
   た構造を持ち、ボディー前部の前方がＶ字型に切れ込ん
   だ形状であり、その最深部にリーダーアイを有するルア
   ー。