JPH08297752A - 有限要素分割データの誤り検出方法 - Google Patents

有限要素分割データの誤り検出方法

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JPH08297752A
JPH08297752A JP7103969A JP10396995A JPH08297752A JP H08297752 A JPH08297752 A JP H08297752A JP 7103969 A JP7103969 A JP 7103969A JP 10396995 A JP10396995 A JP 10396995A JP H08297752 A JPH08297752 A JP H08297752A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 解析者の負担を少なくして誤りを容易に発見
・分類し、一部については自動修正できるチェック時間
の短縮された有限要素分割図のデータ誤り検出方法を提
供する。 【構成】 解析モデルを有限要素に分割した有限要素分
割図のデータ誤り検出方法において、節点を取り巻く要
素の境界がいくつの要素の境界となっているかをカウン
トすることにより(P3)、該節点が要素分割図の内部
または外周のいずれに位置するかを判定し、この位置情
報を利用して要素分割図のデータ誤り検出を行う。ま
た、注目する節点を取り巻く要素の前記節点回り内角の
和を求め(P7,P62,)、該内角の和に基づいて、
前記節点が有限要素からなる解析モデルの内部または外
周のいずれに位置するかを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは有限要素法を用
いた解析プログラムのデータ作成に関し、具体的には作
成した要素分割図のデータ誤りを検出する誤り検出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ性能の向上と共に、
有限要素法を主体とした数値実験が設計のための一手段
として広く行われ、その重要性は年々増大している。有
限要素法を用いた解析データでは、解析モデルを有限要
素に分割した有限要素分割データが必要である。有限要
素分割データは、一般にコンピュータ(特にEWS)を
利用して解析者と対話的に作成される。そして、作成さ
れた分割データは、形状等の入力ミスは別にしても、要
素分割データそのものに誤りがある場合が多い。
【0003】一般に、要素分割データの誤りには、解析
ソルバーによる計算誤差を増大させるが、計算自体には
支障をきたさない非致命的誤りと、解析ソルバーが実行
できないまたは解析者の意図とは別の条件で解かれてし
まう要因となる等の致命的誤りとがある。前者は、一般
に各要素の形状に起因し、扁平な要素、ゆがんだ要素等
がこれらに該当する。これらは個々の要素の形状をチェ
ックすることによって行われる。一方後者は、要素間の
結合の不整合等に起因するものである。ここで、後者の
誤りについてもう少し詳しく説明しておく。
【0004】なお、ここでは、全節点が2次元平面上に
ある薄板状の要素を2次元要素、体積を持ち3次元形状
をした要素を3次元要素と呼び、また2次元要素からな
るモデルを2次元モデル、3次元要素からなるモデルを
3次元モデルと呼ぶことにする。
【0005】一般に、要素分割データは次の条件を満た
している必要がある。 (1)要素の重複がない。 (2)解析領域が要素で満たされている。 (3)同じ位置に重複した節点がない。 (4)要素の辺上(3次元要素の場合は面上)に節点が
ない。 (5)1節点(3次元モデルの場合は1辺)で解析モデ
ルが接続しているような、くびれがない。 (6)要素の構成に使用されない節点(以後、浮遊節点
と呼ぶ)がない。
【0006】これらの項目を図で示したのが図8,図9
である。図中、白丸,黒丸は節点を示し、n1 ,n2
等は節点の番号、e1 ,e2 …等は要素の番号を示す。
【0007】図8は2次元モデルにおける不適当な要素
分割の例を示す。図8の各々は、以下の理由により、各
要素分割図が不適当である。
【0008】図8(a)は、要素e1 ,e2 がそれぞれ
節点(n123 ),(n341 )からなる3角
形要素、e3 は節点(n1234 )からなる4角
形要素である。従って、要素e3 は要素e1 ,e2 と重
複している(上記項目(1))。
【0009】図8(b)は、要素e1 ,e2 ,e3 ,e
4 がそれぞれ節点(n235 ),(n34
5 ),(n124 ),(n245 )からなる3
角形要素である。本誤りは、本来図中の星印の位置にあ
るべき節点n5 が要素e3 の内部にあるために発生した
ものである。要素e1 ,e2 ,e4 が要素e3 と一部重
複している(上記項目(1))。
【0010】図8(c)は、節点(n123 )から
なる斜線部分の要素が抜けている。(上記項目
(2))。
【0011】図8(d)は、要素e1 ,e2 ,e3 ,e
4 がそれぞれ節点(n125 ),(n23
5 ),(n346 ),(n416 )からなる3
角形要素である。節点n5 とn6 とが同一位置にある
(上記(3))。
【0012】図8(e)は、要素e1 ,e2 ,e3 がそ
れぞれ節点(n124 ),(n 235 ),(n
345 )からなる3角形要素である。要素e1 の辺
上に節点n5 がある(上記項目(4))。
【0013】図8(f)は、2つの3角形要素e1 ,e
2 を含む要素分割図において、節点n1 の部分でくびれ
となっている(上記項目(5))。
【0014】また、図9は3次元モデルにおける不適当
な要素分割の例を示す。図9の各々は、以下の理由によ
り、各要素分割図は不適当である。
【0015】図9(a)は、要素e1 ,e2 がそれぞれ
節点(n123567 ),(n134
578 )からなる3角柱要素、e3 が節点(n1
2 345678 )からなる6面体要素であ
る。要素e3 は要素e1 ,e 2 と重複している(上記項
目(1))。
【0016】図9(b)は、要素e1 ,e2 ,e3 ,e
4 ,e5 がそれぞれ節点(n1234 ),(n3
465 ),(n4165 ),(n13
6 5 ),(n1345 )からなる4面体要素で
ある。ここでの誤りは、本来4面体(n134
6 )の内部にあるべき節点n5 が要素e3 の内部にある
ために発生したものである。要素e1 〜e5 が一部重複
している(上記項目(1))。
【0017】図9(c)は、3角柱要素e1 ,e2 と6
面体要素e3 を含む要素分割図が1つの辺n12 だけ
で接し、くびれとなっている(上記項目(5))。
【0018】図9(d)は、要素e1 ,e2 ,e3 ,e
4 がそれぞれ節点(n123 4 ),(n16
25 ),(n7541 ),(n852
4 )からなる4面体要素である。節点(n152
4 )からなる部分の要素が抜けている(上記項目
(2))。
【0019】図9(e)は、要素e1 ,e2 ,e3 ,e
4 がそれぞれ節点(n129 5611),(n
2396711),(n341078
12),(n41108512)からなる3角柱要
素である。節点n9 とn10,n11とn12が同一位置にあ
る(上記項目(3))。
【0020】図9(f)は、要素e1 ,e2 ,e3 がそ
れぞれ節点(n1295610),(n23
96710),(n134578 )か
らなる3角柱要素である。要素e3 の面上に節点n9
10がある(上記項目(4))。
【0021】図9(g)は、要素e1 ,e2 はそれぞれ
節点(n123456 ),(n376
8910)からなる3角柱要素である。要素e1 の面
上に節点n7 がある(上記項目(4))。
【0022】図9(h)は、図9(c)と同様に、要素
1 ,e2 を含む要素分割図において1つの辺n12
だけで接し、くびれとなっている(上記項目(5))。
【0023】なお、上記項目(6)については、図によ
る説明を省略した。
【0024】これら要素分割データの致命的誤りを検出
するための従来方法として、一般に次の5つの方法があ
る。
【0025】(1)自由辺を描かせる方法 要素分割図のうち、1つの要素だけに使用されている辺
(2つ以上の要素に共有されていない辺。3次元要素の
場合、稜線。以後自由辺と呼ぶ)を抽出し、それを表示
させる。要素分割図の内部に要素間の整合がとれていな
い部分がある場合は、整合がとれていない辺を表示し、
誤りがあることを示す。従って、この方法によれば、上
記項目(2),(3),(4),(5)の誤りを発見す
ることができる。
【0026】(2)面積(体積)・重心を計算する方法 要素分割図における各要素の面積(3次元要素の場合、
体積)を積算し、解析領域から計算される値と比較す
る。また要素分割図における各要素の面積(体積)およ
び重心から要素分割図全体の重心を求め、それを解析領
域から計算されるものと比較する。本方法によって、上
記項目(1),(2)の誤りを発見することができる。
【0027】(3)重複要素を抽出する方法 同一の節点から構成される要素を抽出する。ここで抽出
された要素は重複要素である。本方法によって、上記項
目(1)の誤りを発見することができる。
【0028】(4)浮遊節点の抽出 各節点が、要素の構成に使用されていることをチェック
する。本方法によって、上記項目(6)の誤りを発見す
ることができる。
【0029】(5)要素を縮小して表示する方法 各要素を要素の重心を中心に縮小して表示する。そして
表示された分割図から、すべての要素について誤りをチ
ェックする。本方法によって、上記すべての誤りを発見
することができる。
【0030】これら5つの方法のうち、(1)の方法は
最も成果が大きく、また処理も簡単であることから一般
的によく使用される。ここで(1)の方法のアルゴリズ
ムについて具体的に説明しておく。
【0031】図10は(1)の2次元モデルにおけるア
ルゴリズムを説明するためのフローチャート図である。
図中、R1〜R6は処理を示し、流れに対して上向きの
矢印は反復を示す。矢印横の記号en ,li ,lj は反
復数を示し、それぞれ要素分割図中の総要素数、要素番
号ei を構成する辺の総数、要素番号ej を構成する辺
の総数である(以後同様)。
【0032】自由辺を抽出,表示するプロセスは次のよ
うになる。
【0033】(1)処理R1によりチェックを行う要素
i の設定を行い、処理R2によりチェックを行う辺の
設定を行う。
【0034】(2)処理R3により比較を行う要素ej
の設定を行い、処理R4にて比較を行う辺の設定を行う
(ei ≠ej )。
【0035】(3)次に処理R5により、各辺の両端の
節点番号の比較を行い、同じ辺かどうかを調べる。同じ
辺があれば処理R3,R4,R5の反復を終了し、
(1)の処理R1に戻って新たなチェックを行う辺を設
定する。
【0036】(4)同じ辺がなければ自由辺であると判
定し、処理R6で図形表示を行う。
【0037】(5)(1)〜(4)の処理R1〜R6の
操作をすべての要素について繰り返す。
【0038】なお、3次元モデルの場合には、本処理の
辺を要素の稜線に置き換えて同様の処理を行う。
【0039】1つの要素を構成する辺(稜線)の数がl
n で一定とするとき、本処理を行うための総反復数は次
式で表される。
【0040】 (en ×ln2 /2 (式1) 分割図が単一の要素形状からなるとき、2次元モデルの
3,4角形要素、3次元モデルの4,5,6面体要素の
総反復数は、(式1)より図11の従来の欄のように計
算される。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上説明した
従来の要素分割データ誤り検出方法を実行して、要素分
割データの誤りを発見するには、各々以下のような問題
があった。
【0042】前記(1)の方法では、最終的に自由辺を
グラフィック端末、プロッタ等に出力して解析者自身が
それを目でみて判断する必要があるが、そのため表示装
置が必要であった。また、解析者自身の判断がはいるた
め、見落しの可能性があった。特に、大規模要素分割デ
ータや解析領域中に微少寸法部分がある場合には、解析
領域の大きさに対して辺の寸法が相対的に小さくなるた
め、そのような辺を確実に検出することは極めて困難で
あった。また有限要素法をよく知らない一般ユーザに本
処理の意味を理解させるため、教育に時間を要した。
【0043】前記(2)の方法では、面積(体積)また
は重心の位置が異なっていた場合、どの要素に誤りがあ
るのかわからなかったため、誤りのある要素を捜し出す
のに長時間の手間を要していた。また、後述するような
致命的欠点も有した。
【0044】前記(5)の方法では、すべての要素につ
いてチェックしなくてはならないため、長時間の手間を
要した。しかも、要素が縮小化された要素分割図は基本
的に2次元平面上にグラフィック表示されるため、3次
元モデルには適用が困難であった。
【0045】また、完璧なチェックを行うためには、基
本的に前記5つの方法すべてを実行する必要があり、長
い計算時間と作業時間を要した。また上記5つの方法だ
けでは、いくつかのケースについて誤りを発見できない
場合があった。このことを以下に簡単に説明する。
【0046】一般に図8,図9の(a)に示す、3角形
(3角柱)要素を4角形(6面体)要素が含んでいるよ
うな場合、有効なのは前記方法のうち(2)と(5)の
方法だけである。そして(2)の方法では、本要素e1
〜e3 の面積(体積)が、他の最も大きい要素に対して
非常に小さい場合に問題となる。すなわち、これらの要
素の体積または重量が、各要素の面積(体積)または重
量を積算する過程で計算機中で桁落ちしてしまい、誤り
を発見できない場合があった。これが(2)の方法の致
命的欠点である。また(5)の方法では要素数がきわめ
て多い場合、または3次元的にはチェックが不可能であ
った。このことは、図8,図9の(b)の誤りに対して
も同様である。
【0047】また前記(1)による方法では、2次元モ
デルにおいては自由辺と解析モデルの外形線が1対1に
対応しているため、誤り部分の位置を容易に知ることが
できたが、3次元モデルにおいては、外形線は必ずしも
自由辺で表示されないため、誤り部分の位置を認識する
過程でしばしば混乱を生じていた。このことを図12を
用いて以下に説明する。
【0048】図12において要素e1 ,e2 はそれぞれ
節点(n123567 ),(n134
578 )からなる3角形要素であり、破線部分すな
わち節点n15 は外形線である。外形線が1つの要素
のみによって形成される場合はよいが、このように2つ
の要素に共有される場合には、本外形線は表示されず混
乱を起こす。特に、外形線部分が本理由により表示され
ないことが多い予想分割図においては、要素の誤りが表
示されてもどこの部分であるかわからず困っていた。
【0049】以上説明したように、従来例においては、
要素分割データの誤りを検出するために、細心の注意と
多大な労力を要したにもかかわらず、確実な誤り検出が
困難であるという欠点があった。
【0050】本発明は以上の問題を鑑みてなされたもの
であり、上記要素分割データの誤りを容易に発見・分類
し、一部については自動的に修正できるようにするもの
である。
【0051】
【課題を解決するための手段】上記課題を克服するため
に、本発明では以下の3つの項目をすべての節点につい
てチェックする。 (1)節点を取り巻く要素(以後、取巻要素と呼ぶ)の
境界が、それぞれいくつの要素の境界となっているか。 (2)取巻要素の、節点まわりの角度の総和 (3)取巻要素の境界のうち、1つの要素だけからなる
境界面を抽出したとき(本面を以後自由面と呼ぶ)、該
自由面がすべて辺でつながっているか(3次元モデルの
場合のみ)。
【0052】また、解析モデルの外形の最大角φmax
最小角φmin をチェックのための入力データとして使用
する。
【0053】
【作用】上記3つの項目のうち(1),(2)それぞれ
によって、各節点の解析モデル中における位置を知る。
そして、その2つの方法による結果が矛盾している場
合、該節点によって構成される要素の一部に誤りがある
と判断する。また、上記3項目の(3)で3次元モデル
の外形の誤りを発見する。また、解析モデルの外形の最
大角φmax と最小角φmin を入力データとして使用する
ことにより、上記角度の範囲外の角度を有する外形線が
発見された場合に、その部分を誤りとみなす。すなわち
解析モデルに応じて誤りの判断基準を変えられるように
したものである。
【0054】
【実施例】以下、本発明を一実施例を用いて詳細に説明
する。
【0055】(実施例1)本発明の実施例1として、2
次元モデルに本発明を適用した場合について説明する。
【0056】図1〜図3は本実施例を説明する図であ
る。図1は要素分割図の誤りを発見するための処理の流
れ図である。図1の中で、P1,P2…等は処理を示
し、nnは総節点数、rj ,rn は図3のテーブルの行
数を示し、en ,li は図10と同じく要素及び辺によ
る反復数を示す。なお、図1では図10の処理R1,R
2等に相当する各反復における新しい要素設定処理と節
点の設定処理とは省略した。図2,図3は、図1の処理
の流れを具体的に説明するためのものである。図2は例
としてあげた要素分割図、図3は図2の要素分割図にお
いて図1の処理P1で作成されるテーブルの作成過程を
示す。図2,図3の中で、要素e1 ,節点n 0 等は図8
における要素e1 ,節点n0 と同じである。なお、図3
のテーブルにおいて、節点ni ,nj の欄は、節点n0
を構成節点に持つ要素en の辺n0 i ,n0j によ
って節点n0 と直接つながっている節点の番号である。
また辺n0i ,n0j の欄は、当該辺の登場回数を
示す。図3に示す数値は図1におけるメモリに記憶され
る。
【0057】節点n0 のまわりの要素分割図は、図1に
示す要素分割図の誤りを発見する流れ図に示す過程でチ
ェックする。
【0058】[処理P1]処理P1では、図2に示す節
点n0 を取り巻く要素の境界線(以後、取巻辺と呼ぶ)
がいくつの要素の辺であるかをカウントする。本操作は
次に説明する処理を行い、図3のP1-(4)に示すテーブ
ルを作成することにより行われる。
【0059】P1-(1) 節点n0 を構成節点に持つ要素e1 を抽出し、辺によっ
てn0 と直接つながっている2節点の番号n1 ,n2
i ,nj の欄に記憶する。また辺n01 ,n02
が1回登場したことを辺n0i ,n0j の欄に記憶
し、図3のP1-(1)のテーブルを得る。
【0060】P1-(2) 節点n0 を構成節点に持つ2番目の要素e2 について、
辺によってn0 と直接つながっている2節点の番号n
2 ,n3 を新たにni ,nj の欄に追加する。そして辺
02 ,n03 がこれまでに登場しているかどうか
を、これまでに本テーブルに記憶された要素、すなわち
P1-(1)で記憶された要素e1 について調べる(従って
図1でrj =1)。辺n02 が1度登場しているの
で、それぞれ2,1として記憶する。このとき要素e1
の辺n02 の登場回数の欄も2に書き換える。これに
よって図3のP1-(2)のテーブルを得る。
【0061】P1-(3) 節点n0 を構成節点に持つ3番目の要素e3 について、
辺によってn0 と直接つながっている2節点の番号n
3 ,n4 を新たにni ,nj の欄に追加する。そして辺
03 ,n04 がこれまでに登場しているかどうか
を、これまでに本テーブルに記憶された要素、すなわち
1 ,e2 について調べる(rj =2)。辺n03
2 の辺として1度登場しているので、それぞれ2,1
として記憶する。このとき要素e2 の辺n03 の登場
回数の欄も2に書き換える。これによって図3のP1-
(3)のテーブルを得る。
【0062】P1-(4) 節点n0 を構成節点に持つすべての要素について、上記
操作を繰り返す。その結果、図3のP1-(4)を得る。な
お図1中rn は最終的なテーブルの行数を示す(ここで
はrn =5)。
【0063】[処理P2]処理P2では、取巻要素の節
点n0 まわりの内角を加算し、総和φを求める。すなわ
ち、図2における内角の総和φは次式となる。
【0064】 φ=φ1 +φ2 +φ3 +φ4 +φ5 (=2π) (2) なお、本内角を加算する過程は、図1に示すように処理
P1と同じen の反復内で処理すると早く処理できる。
【0065】[処理P3]処理P3では、処理P1で作
成された図3のP1-(4)から取巻辺の登場回数(図3の
P1-(4)の辺n0i ,辺n0j の欄)を調べ、次の
4つに分類する。 (1)取巻辺の登場回数が“0”、すなわち、図3のP
1-(4)に行がない(rn=0)。 (2)取巻辺の登場回数に“3”以上がある。 (3)取巻辺の登場回数が“1”のものがある。 (4)取巻辺の登場回数はすべて“2”。
【0066】なお、上記(3)に該当する場合、1回だ
け登場する取巻辺の本数も同時にカウントする。
【0067】図2の要素分割図では(4)に該当する。
【0068】なお、本処理は上記(2)に相当する場
合、反復を途中で抜けられるので、図1に示すように、
図3のP1-(4)の行数rn までの反復で終了する。
【0069】[処理P4]処理P4では、処理P3で行
われた分類のうち(1)の場合を分岐させる。
【0070】巻取辺の登場回数が“0”(すなわち取巻
辺がない)ということは、節点n0が浮遊節点であるこ
とを示す。従って処理P41に行き、浮遊節点である旨
のメッセージを出力し、次の節点のチェックに移る。
【0071】[処理P5]処理P5は、処理P3で行わ
れた分類のうち(2)の場合を分岐させる。
【0072】すなわち、“3”回以上登場する取巻辺が
あるということで、節点n0 の取巻要素に重複したもの
があるということを示す。図8(a)で説明した誤り
は、図中黒丸で示した節点について本チェックを行うこ
とにより発覚する(図8,図9における黒丸は誤りを発
見できる節点を示す)。分岐して、処理P51にて重複
要素がある旨のメッセージを出力し、次の節点のチェッ
クに移る。
【0073】[処理P6]処理P6は、処理P3で行わ
れた分類で(3)の場合を分岐させる。
【0074】すなわち、1回だけ登場する取巻辺がある
ということは、節点n0 が解析モデルの外周上に位置
し、1回だけ登場する取巻辺が外形線であることを示
す。そこで処理P61に移り、登場回数が“1”である
取巻辺の数(処理P3にてカウント済み)をチェック
し、それが“2”であることを確認する。“2”以外で
あるということは、図8(f)に示すくびれがあること
を示すので、この旨のメッセージを処理P64にて出力
し、次の節点のチェックに移る。
【0075】処理64では、取巻辺の登場回数が“1”
である巻取辺の数が2の場合は、次に処理P62にて、
節点n0 の回りの内角の加算値φをチェックする。φが
解析者の与えた解析モデルの外形の最大角φmax ,最小
角φmin の範囲外の場合、図8(c),(d),(e)
で示す誤りがあることを意味し、その旨のメッセージを
処理P63にて出力し、次の節点のチェックに移る。
【0076】φが解析者の与えたデータの範囲内にある
場合は、問題はないのでそのまま次の節点のチェックに
移る。
【0077】[処理P7]処理P7では、処理P3で行
われた分類のうち(4)の場合を処理する。
【0078】すなわち、取巻辺の登場回数がすべて
“2”であるということで、節点n0 が解析モデルの内
部に位置することを示す。そこで処理P7にて節点回り
の内角の加算値が2π(ラジアン)であるかどうかを判
定する。2πでない場合は、図8(b)で示す誤りに相
当するので、処理P71にてその旨のメッセージを出力
する。2πである場合は、問題はないのでそのまま次の
節点のチェックに移る。図2の分割図の場合、本処理に
て節点n0 に関する要素に異常はないと判断される。
【0079】以上、図1で説明した各処理P1〜P7の
処理をすべての節点について繰り換えし処理する。
【0080】本処理において、1つの要素を構成する辺
の数が1n で一定とするとき、総反復数は次式で近似さ
れる。
【0081】 nn ×rn ×(en ×1n /2+1) (3) 3角形要素において、nn をen /2,rn を6、4角
形要素においてnn をen ,rn を4とすると、本式よ
り要素分割図が3角形要素だけからなるとき(1n
3)、および4角形要素だけからなるとき(1n =4)
の、本実施例による総反復数は図11の2次元モデルの
欄に示すようになる。
【0082】なお、処理P62でφが解析者の与えたデ
ータの範囲内にある場合、登場回数1の取巻辺は解析モ
デルの外形線を表わす。そこで本取巻線を図形表示しチ
ェックすれば、一層確実なチェックを行うことができ
る。
【0083】また、ここでは要素分割図における各種の
誤りを発見し、そのメッセージを出力するにとどめた
が、以下の項目については自動的に修正することも可能
である。 (1)処理P41において、浮動節点のメッセージを出
した節点を消去する。 (2)処理P51において、重複要素のメッセージを出
した節点、すなわち3回以上登場する取巻辺を持つ要素
を表示し、解析者に該要素を消去してもよいかの質問を
出し、よいならば消去する。
【0084】(実施例2)以下、本発明の実施例2とし
て、3次元モデルに本発明を適用した場合について説明
する。
【0085】図4〜図7は本実施例を説明する図であ
る。図4は要素分割図の誤りを発見するための処理の流
れ図である。図4の中で、Q1,Q2等は処理を示し、
j ,rn は図6の行数を示す。li は要素を構成する
面の数を示し、nn ,en は図1と同じ総節点数と総要
素数を示す。なお、図1と同様、反復における新しい要
素と節点の設定処理とは省略した。図5〜図7は図4の
本処理の流れを具体的に説明するためのものである。図
5は例としてあげた要素分割図、図6は図5の要素分割
図において図4の処理Q1で作成するテーブルの作成過
程を示す。図5〜図7の中で、要素e1 ,節点n0 等は
図9における要素e1 ,節点n0 と同じである。なお、
図6のテーブルにおいて、節点ni ,nj ,nk の欄
は、節点n0を構成節点に持つ要素en の稜線によって
節点n0 と直接つながっている節点n i ,nj ,nk
番号である。また面n0ij ,n0jk ,n0
k i の欄は当該面の登場回数を示す。なおここで
は、3角錐,3角柱,6面体の形状をした要素に対応す
るチェックの例を説明し、4角錐の形状をした要素につ
いては考慮していない。図6に示す数値のテーブルは、
図4におけるメモリに記憶される。
【0086】節点n0 のまわりの要素分割は、図4に示
す要素分割図の誤りを発見する流れ図に示す過程でチェ
ックする。
【0087】以下、図4の各処理について説明する。
【0088】[処理Q1]処理Q1では、図6に示す節
点n0 を取り巻く要素の境界面(以後、取巻面と呼ぶ)
がいくつの要素の面となっているかをカウントする。本
操作は次に説明する処理を行い、図6のQ1-(4)に示す
テーブルを作成することにより行われる。
【0089】Q1-(1) 節点n0 を構成節点に持つ要素e1 を抽出し、稜線によ
って節点n0 と直接つながっている3節点の番号n1
2 ,n6 をni ,nj ,nk の欄に記憶する。また、
面n012 ,n026 ,n061 が1回登
場したことを面n0ij ,n0jk ,n0k
i の欄に記憶する。図6のQ1-(1)のテーブルを得
る。
【0090】Q1-(2) 節点n0 を構成節点に持つ2番目の要素e2 について、
稜線によって節点n0と直接つながっている3節点の番
号n2 ,n3 ,n6 を新たにni ,nj ,nkの欄に記
憶する。そして、面n023 ,n036 ,n0
62 がこれまでに登場しているかどうかを、これま
でに本テーブルに記憶された要素、すなわちQ1-(1)で
記憶された要素e1 について調べる(従って図4でrj
=1)。面n062 が1度登場しているので、それ
ぞれ1,1,2として記憶する。このとき要素e1 の面
062 の登場回数の欄も2に書き換える。これに
よって図6のQ1-(2)のテーブルを得る。
【0091】Q1-(3) 節点n0 を構成節点に持つ3番目の要素e3 について、
稜線によって節点n0と直接つながっている3節点の番
号n3 ,n4 ,n6 を新たにni ,nj ,nkの欄に記
憶する。そして、面n034 ,n046 ,n0
63 がこれまでに登場しているかどうかを、これま
でに本テーブルに記憶された要素、すなわちe1 ,e2
について調べる(rj =2)。面n063 がe2
面として1度登場しているので、それぞれ1,1,2と
して記憶する。このとき要素e2の面n063 の登
場回数の欄も2に書き換える。これによって図6のQ1
-(3)のテーブルを得る。
【0092】Q1-(4) 節点n0 を構成節点に持つすべての要素について、上記
操作を繰り返す。その結果、図6のQ1-(4)を得る。な
お、図4中、rn は最終的なテーブルの行数を示す(こ
こではrn =5)。
【0093】[処理Q2]処理Q2では、取巻要素の該
節点まわりの立体角を加算し、総和φを求める。すなわ
ち、図5においてn0 に対して、面n126 が作る
角度をφ1 、面n 236 が作る角度をφ2 、面n3
46 が作る角度をφ3 、面n45 6 が作る角度
をφ4 、面n516 が作る角度をφ5 とそれぞれの
立体角を定義するとき、それらの総和φは次式となる。
【0094】 φ=φ1 +φ2 +φ3 +φ4 +φ5 (4) なお、本立体角を加算する過程は、図4に示すように処
理Q1と同じen の反復内で処理すると早く処理でき
る。
【0095】[処理Q3]処理Q3では、処理Q1で作
成された図5のQ1-(4)から取巻面の登場回数を調べ、
次の5つに分類する。 (1)取巻面の登場回数が“0”、すなわち、図5のQ
1-(4)に行がない(rn=0)。 (2)取巻面の登場回数に“3”以上がある。 (3)取巻面の登場回数がすべて“1”。 (4)取巻面の登場回数がすべて“2”。 (5)取巻辺の登場回数が“1”と“2”からなる。
【0096】図5の要素分割図の場合は、(5)に該当
する。
【0097】なお、本処理は上記(2)に相当する場
合、反復を途中で抜けられるので、図4に示すように、
図5のQ1-(4)の行数rn までの反復で終了する。
【0098】[処理Q4]処理Q4では、処理Q3で行
われた分類のうち(1)の場合を分岐させる。
【0099】取巻面の登場回数が“0”(すなわち取巻
面がない)ということは、節点n0が浮遊節点であるこ
とを示す。従って処理Q41に行き、浮遊節点である旨
のメッセージを出力し、次の節点のチェックに移る。
【0100】[処理Q5]処理Q5では、処理Q3で行
われた分類のうち(2)の場合を分岐させる。
【0101】すなわち、3回以上登場する取巻面がある
ということで、節点n0 の取巻要素に重複したものがあ
るということを示す。図9(a)で説明した誤りは、図
中黒丸で示した節点について本チェックで行うことによ
り発覚する。分岐して、処理Q51にて重複要素がある
旨のメッセージを出力し、次の節点のチェックに移る。
【0102】[処理Q6]処理Q6では、処理Q3で行
われた分類で(3)の場合を分岐させる。
【0103】すなわち、取巻面の登場回数がすべて
“1”であるということは、節点n0 が図9(h)に示
すような、くびれに位置することを示す。従ってこの旨
のメッセージを処理Q61で出力し、次の節点のチェッ
クに移る。
【0104】[処理Q7]処理Q7では、処理Q3で行
われた分類で(4)の場合を分岐させる。
【0105】すなわち、取巻面の登場回数がすべて
“2”であるということは、節点n0 の解析モデルの内
部に位置することを示す。そこで、処理Q71にて、節
点n0 まわりの要素の立体角の加算値が4π(ラジア
ン)であるかどうかを判定する。4πでない場合は、図
9(b)の誤りに相当するので、処理Q72にてその旨
のメッセージを出力する。4πである場合は問題はない
ので、そのまま次の節点のチェックに移る。
【0106】[処理Q8]処理Q8では、処理Q3で行
われた分類で(5)の場合を処理する。
【0107】ここで、取巻面の登場回数が“1”と
“2”からなるということは、節点n0が解析モデルの
外周面上に位置することを示す。そして、1回だけ登場
する取巻面が自由面である。そこで該自由面のつながり
を以下の方法によりチェックして、要素分割図のデータ
誤りを検出する。
【0108】図7は節点n0 に関連した自由面のつなが
りをチェックするテーブルを作成する過程を説明する図
である。テーブル中、節点ni ,nj は図6における自
由面のn0 を除く2節点の番号、辺n0i ,n0j
は自由面の辺n0i ,n0j の登場回数、代表要素
は該自由面を持つ要素の代表番号である。以下、図7に
従って過程を説明する。
【0109】Q8-(1) 図6のQ1-(4)の第1行目e1 について、自由面がある
かどうかを調べる。ここでは面n012 がこれに該
当するので、節点n1j の欄に節点番号n1,n2
記憶する。また辺n01 ,n02 の登場回数として
1を辺n0i,n0j の欄に記憶する。代表要素は
本自由面を持つ要素の番号であるe1 を記憶する。これ
によって図7のQ8-(1)を得る。
【0110】もし他にも要素e1 に自由面があれば、す
べての自由面について、同様の処理を施す。
【0111】Q8-(2) 図6のQ1-(4)の第2行目e2 について、自由面がある
かどうかを調べる。ここでは面n023 がこれに該
当するので、節点ni ,nj の欄に節点番号n 2 ,n3
を追加する。次に、辺n02 ,n03 が本テーブル
にこれまでに登場しているかどうかを、本テーブルに記
憶されたすべての辺について調べる。辺n02 は第1
行目で1回登場しているので、2,1をそれぞれ辺n0
i ,n 0j の欄に記憶する。このとき第1行目の辺
02 の欄も2に変更する。辺n02 が要素e1
自由面の辺としてすでに登場していたということは、面
023 が要素e1 の自由面n012 と辺n0
2 でつながっていることを示す。そこで、代表要素に
は本ひとつながりの面の1番はじめの面を持つ要素の番
号であるe1 を記憶する。これによって図7のQ8-(2)
を得る。
【0112】Q8-(3) 図6のテーブルQ1-(4)の第3行目e2 について、自由
面があるかどうかを調べる。ここでは面n034
これに該当するので、節点ni ,nj の欄に節点番号n
3 ,n4 を追加する。次に、辺n03 ,n04 が本
テーブルにこれまでに登場しているかどうかを、本テー
ブルに記憶されたすべての辺について調べる。辺n0
3 は第2行目で1回登場しているので、2,1をそれぞ
れ辺n0i ,n0j の欄に記憶する。このとき第2
行目の辺03 の欄も2に変更する。また上で述べたの
と同様の理由により、面n034 も要素e1 の自由
面n012 とひとつながりであると考えられるの
で、代表要素には要素番号e 1 を記憶する。
【0113】Q8-(4) 図6のQ1-(4)の、すべての自由面について、上記操作
を繰り返す。その結果図7のQ8-(4)を得る。
【0114】[処理Q9]作成された図7のQ8-(4)テ
ーブルから自由面の辺n0i ,n0j の登場回数を
調べる。
【0115】登場回数が“2”以外の辺があるならば、
該節点が図9(h)に示すような、くびれに位置するこ
とを示す。従って、この旨のメッセージを処理Q91に
て出力し、次の節点のチェックに移る。
【0116】登場回数がすべて“2”であれば処理Q9
2に移り、図7のQ8-(4)から代表要素がいくつあるか
を調べる。代表要素が2種類以上ある場合、要素分割図
は該節点によってくびれていることを示す。従って。こ
の旨のメッセージを処理Q95にて出力し、次の節点の
チェックに移る。
【0117】処理Q92において代表要素が1種類の場
合は、該節点回りの要素の立体角の加算値φを処理93
にてチェックする。φが解析者の与えた解析モデル外形
の最大角φmax ,最小角φmin の範囲外の場合、図9
(d),(e),(f),(g)の誤りがあることを示
すので、その旨のメッセージを処理Q94にて出力し、
次の節点のチェックに移る。
【0118】φが解析者の与えたデータの範囲内にある
場合は、問題はないのでそのまま次の節点のチェックに
移る。
【0119】以上、図4で説明した処理Q1〜Q9の処
理をすべての節点について繰り換えし施す。
【0120】本処理において、1つの要素を構成する面
の数がln で一定とするとき、総反復数は次式で近似さ
れる。
【0121】 nn ×rn ×(en ×ln /2+4) (5) 4面体要素においてnn をen /6,rn を16、5面
体要素においてnn をen /2,rn を12、6面体要
素においてnn をen ,rn を8とすると、本式より要
素分割図が各単一形状の要素だけからなるとき、本実施
例による総反復数は図11の3次元モデルの欄ようにな
る。
【0122】なお、実施例1と同様に、処理Q93で、
φが解析者の与えたデータの範囲内にある場合、登場回
数“1”の取巻面は解析モデルの外周を表わす。そこで
本取巻面を図形表示してチェックすれば、一層確実なデ
ータ誤り検出を行うことができる。
【0123】また、ここでは要素分割図における各種の
誤りを発見し、そのメッセージを出力するにとどめた
が、以下の項目については自動的に修正することも可能
である。 (1)処理Q41において、浮遊節点のメッセージを出
した節点を消去する。 (2)処理Q51において、重複要素のメッセージを出
した節点、すなわち3回以上登場する取巻面を持つ要素
を表示し、解析者に該要素を消去してもよいかの質問を
出し、Yesならば消去する。
【0124】また、ここでは4角錐を除く要素に限定し
たデータ誤り検出法について示したが、4角錐を含んだ
場合にも、図6で作成するテーブルの欄を1つ増すこと
により容易に対応できる。
【0125】尚、本実施例の図1及び図4のフローチャ
ートは本発明を実現する一例であって、特に要素の境界
による分岐と内角の和に基づく分岐の手順の前後は、本
例に限定されない。又、本発明は、複数の機器から構成
されるシステムに適用しても、1つの機器から成る装置
に適用しても良い。また、本発明はシステム或は装置に
プログラムを供給することによって達成される場合にも
適用できることは言うまでもない。
【0126】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により、解析者の負担を少なくして誤りを容易に発見・
分類し、一部については自動修正できるチェック時間の
短縮された有限要素分割図のデータ誤り検出方法を提供
できる。
【0127】更に詳細には、以下の効果がある。 (1)グラフィック端末,プロッタ等の図形表示装置が
不要となる。 (2)解析者の判断が入らないため、見落としによる検
出ミスがなくなる。 (3)すべての過程が自動的に行われるため、有限要素
をよく知らない一般ユーザへの教育が不要。また、チェ
ックに要する手間がかからなくない。 (4)一部の誤りについて自動的に修正することが可能
となる。 (5)3次元モデルに対しても容易に対応できる。 (6)従来のデータ誤り検出方法では発見できなかった
誤りが発見できる。
【0128】また、図11からわかるように、処理に要
する計算時間は、従来の方法(1)だけを行った場合と
比較しても、ほとんど変わらないかそれ以下である。従
来の5つの方法すべてを行った場合と比較すると、格段
に少ない計算時間でチェックを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流れを説明するためのフロ
ーチャートである。
【図2】本発明の実施例1の処理の流れを具体的に説明
するための要素分割図である。
【図3】本発明の実施例1の処理の流れを具体的に説明
するための図である。
【図4A】本発明の実施例2の流れを説明するためのフ
ローチャートである。
【図4B】本発明の実施例2の流れを説明するためのフ
ローチャートである。
【図5】本発明の実施例2の処理の流れを具体的に説明
するための要素分割図である。
【図6】本発明の実施例2の処理の流れを具体的に説明
するための図である。
【図7】本発明の実施例2の処理の流れを具体的に説明
するための図である。
【図8】2次元モデルにおける分割図の誤り例を示す図
である。
【図9】3次元モデルにおける分割図の誤り例を示す図
である。
【図10】従来の2次元モデルにおける要素分割データ
誤りを検出するためのアルゴリズムおよび問題点を説明
するフローチャートである。
【図11】データ誤り検出に関する反復回数を従来法と
本発明とで比較した図である。
【図12】従来の要素分割データ誤り検出方法の処理の
流れおよび問題点を説明するための図である。
【符号の説明】 nn 総節点数 en 総要素数 li 要素を構成する辺(面)の数 rj ,rn 作成したテーブルの行数 P1,P2… 2次元モデルの要素分割をチェックする
処理 Q1,Q2… 3次元モデルの要素分割をチェックする
処理 R1,R2… 2次元モデルの要素分割をチェックする
処理 n0 ,n1 ,…,ni ,nj 節点番号 e1 ,e2 … 要素番号 φ1 ,φ2 … 要素の内角

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析モデルを有限要素に分割した有限要
    素分割データの誤り検出方法であって、 注目する節点を取り巻く要素の境界がいくつの要素の境
    界となっているかをカウントするカウント行程と、 前記カウント値に基づいて、有限要素分割データの誤り
    検出を行う誤り検出行程とを備えることを特徴とする有
    限要素分割データの誤り検出方法。
  2. 【請求項2】 前記誤り検出行程では、前記カウント値
    が零の場合に、前記注目する節点が浮遊点であると判断
    することを特徴とする請求項1記載の有限要素分割デー
    タの誤り検出方法。
  3. 【請求項3】 前記誤り検出行程では、前記カウント値
    の少なくとも1つが3以上の場合に、前記注目する節点
    を取り巻く要素の境界が重複していると判断することを
    特徴とする請求項1記載の有限要素分割データの誤り検
    出方法。
  4. 【請求項4】 前記解析モデルが3次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、前記カウント値が全て1の場合
    に、前記注目する節点がくびれに位置すると判断するこ
    とを特徴とする請求項1記載の有限要素分割データの誤
    り検出方法。
  5. 【請求項5】 解析モデルを有限要素に分割した有限要
    素分割データの誤り検出方法であって、 注目する節点が有限要素からなる解析モデルの内部また
    は外周のいずれに位置するかを判定する位置判定行程
    と、 前記節点の位置に対応する有限要素分割データの誤り検
    出を行う誤り検出行程とを備えることを特徴とする有限
    要素分割データの誤り検出方法。
  6. 【請求項6】 前記注目する節点を取り巻く要素の境界
    がいくつの要素の境界となっているかをカウントするカ
    ウント行程を更に備え、 前記位置判定行程では、前記カウント値に基づいて、前
    記節点が有限要素からなる解析モデルの内部または外周
    のいずれに位置するかを判定することを特徴とする請求
    項5記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  7. 【請求項7】 前記注目する節点を取り巻く要素の前記
    節点回り内角の和を求める内角加算行程を更に備え、 前記位置判定行程では、前記内角の和に基づいて、前記
    節点が有限要素からなる解析モデルの内部または外周の
    いずれに位置するかを判定することを特徴とする請求項
    5記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  8. 【請求項8】 前記誤り検出行程では、所定のカウント
    値に対応する内角の和に基づいて、有限要素分割データ
    の誤り検出を行うことを特徴とする請求項6記載の有限
    要素分割データの誤り検出方法。
  9. 【請求項9】 前記解析モデルが2次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、カウント値が全て2で内角の和
    が2πでない場合に要素の重複であると判断することを
    特徴とする請求項8記載の有限要素分割データの誤り検
    出方法。
  10. 【請求項10】 前記解析モデルが2次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、カウント値が全て2でない場合
    に、カウント値が1である境界の出現回数に基づいて、
    有限要素分割データの誤り検出を行うことを特徴とする
    請求項8記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  11. 【請求項11】 前記誤り検出行程では、カウント値が
    全て2でなくカウント値が1である境界の出現回数が2
    でない場合に、前記注目する節点がくびれに位置すると
    判断することを特徴とする請求項10記載の有限要素分
    割データの誤り検出方法。
  12. 【請求項12】 前記誤り検出行程では、カウント値が
    全て2でなくカウント値が1である境界の出現回数が2
    である場合に、更に前記内角の和が前記解析モデルの外
    形の最大角と最小角との間にあるか否かに基づいて有限
    要素分割データの誤り検出を行い、前記間にない場合に
    要素の抜け,前記注目する節点の重複あるいはある節点
    が他の要素の境界上にあると判断することを特徴とする
    請求項10記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  13. 【請求項13】 前記解析モデルが3次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、カウント値が全て2で内角の和
    が4πでない場合に要素の重複であると判断することを
    特徴とする請求項8記載の有限要素分割データの誤り検
    出方法。
  14. 【請求項14】 前記解析モデルが3次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、前記注目する節点が有限要素か
    らなる解析モデルの外周に位置する場合に、前記要素の
    境界のつながりに基づいて、有限要素分割データの誤り
    検出を行うことを特徴とする請求項5記載の有限要素分
    割データの誤り検出方法。
  15. 【請求項15】 前記注目する節点を取り巻く要素の境
    界がいくつの要素の境界となっているかをカウントする
    カウント行程を更に備え、 前記位置判定行程では、前記カウント値に基づいて、前
    記節点が有限要素からなる解析モデルの内部または外周
    のいずれに位置するかを判定することを特徴とする請求
    項14記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  16. 【請求項16】 前記位置判定行程では、カウント値が
    全て2でない場合に前記注目する節点が有限要素からな
    る解析モデルの外周に位置すると判定し、 前記誤り検出行程では、カウント値が1の境界のつなが
    りに基づいて、有限要素分割データの誤り検出を行うこ
    とを特徴とする請求項15記載の有限要素分割データの
    誤り検出方法。
  17. 【請求項17】 前記誤り検出行程では、前記カウント
    値が1の境界を第2要素として、該第2要素の境界がい
    くつの第2要素の境界となっているかをカウントし、カ
    ウント値が全て2でない場合に前記節点がくびれに位置
    すると判断することを特徴とする請求項16記載の有限
    要素分割データの誤り検出方法。
  18. 【請求項18】 前記誤り検出行程では、前記カウント
    値が1の境界を第2要素として、該第2要素の境界がい
    くつの第2要素の境界となっているかをカウントし、カ
    ウント値が全て2あるが前記第2要素が1つの連続する
    要素群でない場合に、前記節点がくびれに位置すると判
    断することを特徴とする請求項16記載の有限要素分割
    データの誤り検出方法。
  19. 【請求項19】 前記誤り検出行程では、前記カウント
    値が1の境界を第2要素として、該第2要素の境界がい
    くつの第2要素の境界となっているかをカウントし、カ
    ウント値が全て2あり前記第2要素が1つの連続する要
    素群である場合に、更に前記内角の和が前記解析モデル
    の外形の最大角と最小角との間にあるか否かに基づいて
    有限要素分割データの誤り検出を行い、前記間にない場
    合に要素の抜け,節点の重複あるいはある節点が他の要
    素の境界上にあると判断することを特徴とする請求項1
    6記載の有限要素分割データの誤り検出方法。前記節点
    がくびれに位置すると判断することを特徴とする請求項
    16記載の有限要素分割データの誤り検出方法。
  20. 【請求項20】 解析モデルを有限要素に分割した有限
    要素分割データの誤り検出方法であって、 注目する節点を取り巻く要素の境界がいくつの要素の境
    界となっているかをカウントするカウント行程と、 前記カウント値に基づいて、有限要素分割データの誤り
    検出を行う第1誤り検出行程と、 前記カウント値に基づいて、注目する節点が有限要素か
    らなる解析モデルの内部または外周のいずれに位置する
    かを判定する位置判定行程と、 前記節点の位置に対応する有限要素分割データの誤り検
    出を行う第2誤り検出行程とを備えることを特徴とする
    有限要素分割データの誤り検出方法。
  21. 【請求項21】 前記解析モデルが3次元モデルであっ
    て、 前記誤り検出行程では、前記注目する節点が有限要素か
    らなる解析モデルの外周に位置する場合に、前記要素の
    境界のつながりに基づいて、有限要素分割データの誤り
    検出を行うことを特徴とする請求項21記載の有限要素
    分割データの誤り検出方法。
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