JPH08296645A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JPH08296645A
JPH08296645A JP7104313A JP10431395A JPH08296645A JP H08296645 A JPH08296645 A JP H08296645A JP 7104313 A JP7104313 A JP 7104313A JP 10431395 A JP10431395 A JP 10431395A JP H08296645 A JPH08296645 A JP H08296645A
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JP
Japan
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magnetic bearing
magnetic
rotary shaft
flange
permanent magnets
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JP7104313A
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English (en)
Inventor
Hiromasa Fukuyama
寛正 福山
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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    • F16C32/0474Active magnetic bearings for rotary movement
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/55Flywheel systems

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない消費電力で大きな負荷容量を実現す
る。 【構成】 回転軸2と同心のフランジ22の上面に鋼板
25を固定する等により強磁性体部分を設ける。ハウジ
ング26を構成する天板部29の下面に固定した磁気軸
受ユニット28の下面を、上記強磁性体部分の上面に対
向させる。この磁気軸受ユニット28は、同心で互いに
逆方向に着磁された1対の永久磁石30a、30bと、
両永久磁石30a、30bの上端面同士を磁気的に導通
させるバックヨーク31と、着磁コイル32とから成
る。変位センサ34、34により検出されるフランジ2
2の位置が動かない様にすべく、上記着磁コイル32へ
の通電方向と通電量とを調節する。この調節により、上
記強磁性体部分と磁気軸受ユニット28との間に作用す
る磁気吸引力を変化させ、上記フランジ22及び回転軸
2の位置を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る磁気軸受装置は、
例えば夜間の余剰電力を運動エネルギに変換して貯蔵
し、昼間にこの運動エネルギを電気エネルギに変換して
取り出す電力貯蔵装置を構成する超電導フライホイール
装置等、各種超高速回転機械装置に組み込んだ状態で使
用する。
【0002】
【従来の技術】小規模事業所や一般家庭に設置して夜間
の余剰電力を貯蔵できる装置として、回転軸にモーメン
トの大きなフライホイールを固定すると共に、この回転
軸に発電機兼用モータを組み付けた電力貯蔵装置が研究
されている。この電力貯蔵装置の場合、夜間には上記発
電機兼用モータに余剰電力を供給する事により、上記回
転軸及びフライホイールを回転させ、上記余剰電力を運
動エネルギに変換して、フライホイールの回転運動エネ
ルギとして貯蔵する。そして昼間には、この回転運動エ
ネルギに基づいて、上記発電機兼用モータにより発電
し、電力を取り出して使用する。
【0003】この様なフライホイールを使用した電力貯
蔵装置の効率を高める為には、上記フライホイールを回
転支持する為の軸受装置として、回転抵抗が少なく、し
かも運転に要するエネルギが少ないものを使用する必要
がある。この為従来から、特開平5−248437号公
報に記載されている様に、軸受装置として超電導磁気軸
受装置を使用した電力貯蔵装置が提案されている。図1
4は、この公報に記載された、超電導磁気軸受装置を組
み込んだ電力貯蔵装置を示している。
【0004】密閉された真空ハウジング1の中心部に回
転軸2を、鉛直方向に配設している。上記真空ハウジン
グ1の内面には、この回転軸2の周囲を囲む様にして保
持筒3を固定している。そして、この保持筒3の下半部
内周面と上記回転軸2の中間部外周面との間に、それぞ
れが磁性リング4、4と電磁石5、5とから成る能動型
磁気軸受6、6を設けて、上記回転軸2のラジアル方向
に亙る位置決めを図っている。又、上記保持筒3の上半
部内周面と上記回転軸2の上端部との間には、ロータ7
とステータ8とから成る発電機兼用モータ9を設けてい
る。
【0005】又、上記回転軸2の下端部には、回転部材
であるフライホイール10を固定し、このフライホイー
ル10の下面に円環状の永久磁石11を固定している。
この永久磁石11は、軸方向(図14の上下方向)に亙
って着磁されており、上記フライホイール10の回転中
心である、上記回転軸2の中心と同心に固定されてい
る。更に、上記真空ハウジング1の底面には、固定部材
を兼ねる冷却ジャケット12を固定し、この冷却ジャケ
ット12の上面に設けた超電導体13の上面を、上記永
久磁石11の下面に対向させている。この超電導体13
は、上記永久磁石11と同様に円環状とし、この永久磁
石11と同心に配置する事が望ましい。但し、円環状に
造る事が難しい場合には、それぞれが円板状、円弧状等
に造られた複数の超電導体を、上記永久磁石11と同心
の円弧上に等間隔に配置する。又、上記冷却ジャケット
12内には、液体窒素等の冷却剤を流通自在とし、上記
超電導体13を超電導状態にできる様にしている。超電
導体13が超電導状態にある場合には、ピン止め効果に
より、この超電導体13と上記永久磁石11との距離が
変化する事が阻止される。従って、これら超電導体13
と永久磁石11とが、非接触型の超電導スラスト磁気軸
受14を構成する。
【0006】上述の様に構成される従来の電力貯蔵装置
の作用は、次の通りである。夜間等に余剰電力を貯蔵す
る際には、発電機兼用モータ9のステータ8に余剰電力
を供給する事で、前記回転軸2及びフライホイール10
を回転させる。この際、前記能動型磁気軸受6により、
回転軸2のラジアル方向に亙る位置決めを図ると共に、
冷却ジャケット12内に冷却剤を送り込んで、超電導体
13を冷却しておく。超電導体13が冷却され、超電導
状態になると、永久磁石11から出た磁束が超電導体1
3内に拘束される、所謂ピン止め効果により、永久磁石
11が超電導体13に対して軸方向及び半径方向に移動
するのを阻止する力が作用する。この力によって、上記
回転軸2とフライホイール10とに作用する、スラスト
方向の力及びラジアル方向の力が支承される。この様
に、能動型磁気軸受6と超電導スラスト磁気軸受14と
を機能させた状態で、上記回転軸2とフライホイール1
0とは浮上状態で支持される。従って、これら両部材
2、10が回転する事に対する抵抗は極く小さくなる。
【0007】回転軸2とフライホイール10との回転速
度は、上記ステータ8への通電に伴って徐々に上昇する
為、電力を機械的運動エネルギに変換した状態で貯蔵で
きる。回転軸2及びフライホイール10は、真空ハウジ
ング1内に設けられている為、回転する部材の表面と空
気とが摩擦し合う事はなく、一度上昇したフライホイー
ル10の回転速度は、上記発電機兼用モータ9による電
力取り出しを行なわない限り、殆ど低下する事がなくな
る。昼間等、貯蔵したエネルギを取り出して使用する場
合には、上記ステータ8を負荷(電気設備)に接続す
る。この結果、上記フライホイール10の回転運動に基
づいて上記ステータ8に電力が惹起される。
【0008】高速回転する回転軸を浮上状態で支持する
磁気軸受装置としては、上述した従来の第1例の構造の
他にも、実開平2−87120号公報、同4−9711
9号公報に記載されたものが知られている。図15は、
このうちの実開平2−87120号公報に記載された磁
気軸受装置を示している。この従来の第2例の構造で
は、回転軸2の上下両端部にそれぞれ磁性材製で円輪状
のヨーク15a、15bを固定している。又、これら回
転軸2及びヨーク15a、15bを囲むハウジング16
の内周面に、上下1対の磁気軸受ユニット17a、17
bを固定している。そして、上側のヨーク15aの下面
と上側の磁気軸受ユニット17aの上面とを、下側のヨ
ーク15bの上面と下側の磁気軸受ユニット17bの下
面とを、それぞれ軸受隙間を介して対向させている。
【0009】上記各磁気軸受ユニット17a、17b
は、それぞれ軸方向(図15の上下方向)に着磁された
円環状の永久磁石18と、磁性材により断面J字形で円
筒状に造られたバックヨーク19とを備える。このバッ
クヨーク19により三方を囲まれた空間内には円環状の
着磁コイル20を納め、このバックヨーク19を着磁可
能にしている。又、上記回転軸2の下端面に対向させて
位置検出器21を設け、この回転軸2の軸方向位置を検
出自在としている。
【0010】この従来の第2例の構造で上記回転軸2
は、上記各磁気軸受ユニット17a、17bに組み込ま
れた永久磁石18、18の磁気吸引力に基づき、浮上状
態で支持される。これら各永久磁石18、18の磁気吸
引力は不安定である為、そのままでは上記回転軸2が軸
方向に変位する。そこで、上記位置検出器21の検出信
号に基づいて、上記各磁気軸受ユニット17a、17b
に組み込まれた着磁コイル20、20に所定方向に所定
の大きさの直流を流し、これら各磁気軸受ユニット17
a、17bの磁気吸引力を調節し、上記回転軸2が軸方
向に変位するのを防止する。
【0011】又、図16は、実開平4−97119号公
報に記載された磁気軸受装置を示している。この従来の
第3例の構造では、回転軸2の中間部外周面に磁性材製
のフランジ22を固定し、このフランジ22の上下両面
に磁気軸受ユニット23を対向させている。この磁気軸
受ユニット23は、断面が略C字形で全体が円環状に形
成された1個のヨーク24と、このヨーク24の両端部
に併設されて互いに同極同士を対向させた1対の永久磁
石18、18と、この永久磁石18、18と上記ヨーク
24の中間部との間に設けられた1対の着磁コイル20
a、20aとを備える。
【0012】この従来の第3例の構造で上記回転軸2
は、上記磁気軸受ユニット23に組み込まれた永久磁石
18、18の磁気吸引力に基づき、浮上状態で支持され
る。又、上記回転軸2が軸方向(図16の上下方向)に
変位した場合には、図示しない位置検出器の検出信号に
基づいて、上記各着磁コイル20a、20aに所定方向
に所定の大きさの直流を流し、この磁気軸受ユニット2
3の磁気吸引力を調節し、上記回転軸2が軸方向に変位
するのを防止する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば前述
の様に構成され作用する電力貯蔵装置の電力貯蔵能力を
向上させるべく、フライホイール10の重量を大きく
(重く)した場合には、前記超電導スラスト磁気軸受1
4の負荷容量を大きくする必要がある。又、各種機械装
置の回転軸に加わる大きなスラスト荷重を支持する場合
にも、やはり大きな負荷容量が必要になる。ところが、
現状に於いて実用可能な超電導スラスト磁気軸受14の
負荷容量には限度があり、超電導スラスト磁気軸受14
のみで支持可能なフライホイール10を使用して電力貯
蔵装置の性能向上を図ったり、或は大きなスラスト荷重
が加わる回転軸を支持する事は難しかった。
【0014】図15〜16に示した構造は、永久磁石1
8及び着磁コイル20、20aとして大きなものを使用
すれば、十分な負荷容量を得る事は可能である。しかし
ながら、これら図15〜16に示した構造では、十分な
負荷容量を得る為には、これら永久磁石18及び着磁コ
イル20、20aを大型化しなければならないだけでな
く、着磁コイル20、20aへの通電量も多くなる為、
運転経費が嵩んでしまう。例えば、電力貯蔵装置に組み
込んだ場合には、貯蔵可能な電力のうちの多くの部分を
磁気軸受装置の運転により消費してしまう為、現実的で
はなくなる。
【0015】即ち、図15に示した構造の場合には、下
側の磁気軸受ユニット17bが回転軸2に引き上げ方向
の力を付与するのに対して、上側の磁気軸受ユニット1
7aは引き下げ方向の力を付与する。従って、磁気軸受
装置全体としての負荷容量を確保する為には、少なくと
も上記下側の磁気軸受ユニット17bの磁気吸引力を十
分に大きくし、しかもこの磁気軸受ユニット17bを構
成する着磁コイル20に常に電流を流し続ける必要があ
る。この結果、消費電力が嵩む。
【0016】又、図16に示した構造の場合、上下1対
の永久磁石18、18の磁気吸引力の釣り合いで回転軸
2の軸方向位置を規制するが、これら各永久磁石18、
18の端面から出た磁力線のうちの多くがヨーク24を
流れ、上記回転軸2の浮上に寄与しない。従って、回転
軸2を浮上させる為には着磁コイル20aへの通電量を
十分に多くする必要があり、やはり消費電力が嵩んでし
まう。本発明の磁気軸受装置は、この様な不都合を解消
すべく発明したものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気軸受装置
は、回転軸と、この回転軸の一部にこの回転軸と同心に
設けられたフランジと、このフランジの少なくとも軸方
向片面に設けられた強磁性体部分と、この強磁性体部分
に対向する内壁面を有し、且つ上記フランジを囲むハウ
ジングと、このハウジングの一部に上記フランジの少な
くとも片面に対向して設けられ、このハウジングに対す
る上記フランジの軸方向位置を検出する変位センサと、
上記ハウジングの内壁面の一部に上記強磁性体部分に対
向して設けられた磁気軸受ユニットと、この磁気軸受ユ
ニットへの通電を制御する制御器とを備える。
【0018】そして、上記磁気軸受ユニットは、それぞ
れが軸方向に且つ互いに逆方向に着磁され、それぞれが
上記回転軸と同心に配置された少なくとも1対の永久磁
石と、これら対となる永久磁石の着磁方向端面で上記フ
ランジと反対側の端面同士を磁気的に連結する磁性材製
のバックヨークと、上記1対の永久磁石の間の個所とこ
れら1対の永久磁石のうちの直径方向内側の永久磁石の
内周面の個所と直径方向外側の永久磁石の外周面の個所
との少なくとも1個所に配置された円環状の着磁コイル
とを備える。又、上記制御器は、上記変位センサの検出
信号に基づいて上記着磁コイルへの通電量と通電方向と
を制御して上記フランジの軸方向位置を一定に保つ。
【0019】
【作用】上述の様に構成される本発明の磁気軸受装置に
よれば、重量の嵩む回転軸を安定して支持できる。即
ち、対となる永久磁石の着磁方向端面でフランジと対向
する面とこのフランジの強磁性体部分との間に強い磁気
吸引力が作用するので、磁気軸受装置全体としての負荷
容量を十分に確保できる。又、ハウジングに対するフラ
ンジの位置が変化する傾向となった場合には、変位セン
サの検出信号に基づいて制御器が着磁コイルへの通電方
向及び通電量を制御し、磁気軸受ユニットと上記強磁性
体部分との間に作用する磁気吸引力を調節する。従っ
て、上記回転軸の軸方向位置を規制できる。
【0020】
【実施例】図1〜2は本発明の第一実施例を示してい
る。鉛直方向に配置された回転軸2の下端部にはフラン
ジ22を、この回転軸2の中心と同心に設けている。こ
のフランジ22は、フライホイールとして機能して大き
な運動エネルギを貯蔵できる様に、十分に大きな慣性質
量を有する。この様なフランジ22の上面外周側半部に
は鋼板25を、溶接、焼きばめ、ねじ止め、接着等によ
り固定し、この鋼板25を上記フランジ22の強磁性体
部分としている。そして、この鋼板25を含むフランジ
22の周囲を、アルミニウム合金、コンクリート等の非
磁性材製のハウジング26により囲んでいる。上記回転
軸2は、このハウジング26を構成する天板部29の中
央部に設けた円孔27を通じて、このハウジング26外
に突出させている。ハウジングの内壁面である上記天板
部29の下面に形成した円環状の凹部33の内側には、
磁気軸受ユニット28を固定し、この磁気軸受ユニット
28の下面と上記鋼板25の上面とを対向させている。
回転軸2及びフランジ22本体の材質は、十分な強度を
確保できさえすれば、特に問わない。
【0021】上記磁気軸受ユニット28は、1対の永久
磁石30a、30bと、それぞれ1個ずつのバックヨー
ク31及び着磁コイル32とを備える。このうちの永久
磁石30a、30bは、それぞれが円環状に形成され
て、軸方向(図1〜2の上下方向)に、且つ互いに逆方
向に着磁され、それぞれが上記回転軸2の中心と同心に
配置されている。又、上記バックヨーク31は、鋼板等
の強磁性材により円輪状に造られている。そして、この
バックヨーク31の下面内周寄り部分に、直径方向内側
の永久磁石30aの着磁方向一端面である上面を、同じ
く下面外周寄り部分に、直径方向外側の永久磁石30b
の着磁方向一端面である上面を、それぞれ突き当ててい
る。従って、これら1対の永久磁石30a、30bの着
磁方向一端面同士は、上記バックヨーク31により磁気
的に連結されている。更に、上記着磁コイル32は、導
線を巻回する事により全体を円環状に形成されて、上記
バックヨーク31の下面と上記1対の永久磁石30a、
30bの周面とで三方を囲まれる個所(1対の永久磁石
の間の個所)の空間内に配置されている。
【0022】一方、上記天板部29の下面複数個所に
は、それぞれ変位センサ34、34を固定し、この変位
センサ34、34によって、上記天板部29の下面と上
記鋼板25の上面との間の距離を検出自在としている。
これら各変位センサ34、34の検出信号は、図示しな
い制御器に入力している。そして、この制御器は、上記
各変位センサ34、34の検出信号に基づいて上記着磁
コイル32への通電量と通電方向とを制御し、上記鋼板
25を固定したフランジ22の軸方向位置である上下位
置を一定に保つ。
【0023】上述の様に構成される本発明の磁気軸受装
置によれば、フランジ22を固設する事で重量の嵩む回
転軸2を安定して支持できる。即ち、上記磁気軸受ユニ
ット28を構成する1対の永久磁石30a、30bの下
端面と上記フランジ22の上面に固定した鋼板25の上
面との間には、図2に実線αで示す主磁気回路が形成さ
れる。上記1対の永久磁石30a、30bは互いに逆方
向に着磁され、しかもそれぞれの上端面同士を上記バッ
クヨーク31により磁気的に導通させているので、上記
主磁気回路を構成する磁束の強度が十分に強く(磁束密
度が高く)なる。従って、上記磁気軸受ユニット28と
鋼板25との間に強い磁気吸引力が作用し、磁気軸受装
置全体としての負荷容量を十分に確保できる。
【0024】又、上記回転軸2が鉛直方向に変位する事
で、前記ハウジング26に対するフランジ22の位置が
変化する傾向となった場合には、変位センサ34の検出
信号に基づいて制御器が、着磁コイルへの通電方向及び
通電量を制御し、上記磁気軸受ユニット28と鋼板25
との間に作用する磁気吸引力を調節する。即ち、上記1
対の永久磁石30a、30bと鋼板25との間に作用す
る磁気吸引力だけでは、上記回転軸2を浮上状態に支持
する力が非常に不安定になる。例えば、上記1対の永久
磁石30a、30bの下端面と鋼板25の上面との距離
が所定値の場合に、上記フランジ22等を含む回転軸2
の重量と上記1対の永久磁石30a、30bによる磁気
吸引力とが釣り合うと仮定すると、上記距離が上記所定
値よりも大きい場合には上記1対の永久磁石30a、3
0bが回転軸2を支えられず、反対に上記距離が上記所
定値よりも小さい場合には回転軸2が上昇し切って、上
記鋼板25が1対の永久磁石30a、30bの下端面に
吸い付いてしまう。
【0025】これに対して本発明の磁気軸受装置の場合
には、上記着磁コイル32への通電により、上記磁気軸
受ユニット28と鋼板25との間に作用する磁気吸引力
を調節できるので、上記回転軸2の軸方向位置を規制
(鋼板25の上面と磁気軸受ユニット28の下面との距
離を所定値に維持)できる。即ち、上記着磁コイル32
への通電により上記磁気軸受ユニット28には、図2に
鎖線βで示す副磁気回路が形成される。この副磁気回路
を構成する磁束の向きと強さ(磁束密度)とは、上記着
磁コイル32に流す直流電流の向きと大きさとにより調
節できる。
【0026】そこで、上記回転軸2が下降傾向となった
場合には、上記着磁コイル32に所定方向に通電する事
で、上記副磁気回路に前記主磁気回路と同方向の磁束を
流す。この状態では、永久磁石30a、30bと鋼板2
5との間に作用する磁気吸引力に、上記副磁気回路に基
づく磁気吸引力が足された状態となる。この為、上記磁
気軸受ユニット28と鋼板25との間に働く磁気吸引力
が大きくなり、上記回転軸2の下降が阻止される。
【0027】反対に、上記回転軸2が上昇傾向となった
場合には、上記着磁コイル32に上記所定方向とは逆方
向に通電する事で、上記副磁気回路に前記主磁気回路と
逆方向の磁束を流す。この状態では、永久磁石30a、
30bと鋼板25との間に作用する磁気吸引力から、上
記副磁気回路に基づく磁気吸引力が引かれた状態とな
る。この為、上記磁気軸受ユニット28と鋼板25との
間に働く磁気吸引力が小さくなり、上記回転軸2の上昇
が阻止される。
【0028】本発明の磁気軸受装置の場合、フランジ2
2等を含む回転軸2の重量は、主として1対の永久磁石
30a、30bと鋼板25との間に形成される主磁気回
路で発生する磁気吸引力で支える。そして、着磁コイル
32に通電するのは、これら重量と磁気吸引力とのバラ
ンスが崩れた時に、このバランスを回復させるまでの間
だけである。従って、上記着磁コイル32への通電量は
少なくて済み、磁気軸受装置の運転時の消費エネルギは
僅少となる。
【0029】尚、上述した実施例では、回転軸2とハウ
ジング26との間に設けるラジアル軸受を省略している
が、例えば天板部29に形成した円孔27の内周面と回
転軸2の外周面との間に非接触型のラジアル軸受を設け
る事もできる。非接触型のラジアル軸受としては、従来
から周知の磁気軸受、或は流体軸受(静圧型、動圧型)
を使用できる。尚、上記回転軸2に加わるラジアル荷重
は小さいので、ラジアル軸受の消費エネルギは僅少であ
る。
【0030】次に、図3〜4は本発明の第二実施例を示
している。本実施例の場合には、直径が異なる2組の磁
気軸受ユニット28a、28bを、ハウジング26を構
成する天板部29の下面に、それぞれ回転軸2と同心に
固定している。そして、各磁気軸受ユニット28a、2
8bの下面と、フランジ22の上面に固定した鋼板25
の上面とを対向させている。従って、これら各磁気軸受
ユニット28a、28bと鋼板25との間に作用する磁
気吸引力を、上述した第一実施例の場合に比べて大きく
し、より重量の嵩む回転軸2を支承可能になる。尚、直
径方向内側の磁気軸受ユニット28aを構成する直径方
向外側の永久磁石30bと、直径方向外側の磁気軸受ユ
ニット28bを構成する直径方向内側の永久磁石30a
とは同方向に着磁して、これら両磁石30a、30bの
着磁方向端面同士の間で磁束が流れる事を防止してい
る。その他の構成及び作用は、上述した第一実施例と同
様である。
【0031】次に、図5〜6は本発明の第三実施例を示
している。本実施例の場合には、ハウジング26を構成
する天板部29の下面に、磁気軸受ユニット28と、こ
の磁気軸受ユニット28を抱持する様に配置された第二
の磁気軸受ユニット35とを設けている。第二の磁気軸
受ユニット35を構成する永久磁石30a´、30b´
は、それぞれ上記磁気軸受ユニット28を構成する永久
磁石30a、30bの直径方向内側又は直径方向外側に
配置し、隣り合うこれら各永久磁石30a、30bと同
方向に着磁している。そして、上記各永久磁石30a
´、30b´の上端面同士を、第二のバックヨーク36
により磁気的に接続している。そして、この第二のバッ
クヨーク36の中間部下面と次述するスぺーサ38との
間に、第二の着磁コイル37を添設している。この様に
構成される第二の磁気軸受ユニット35と上記磁気軸受
ユニット28との間には、非磁性材製のスペーサ38を
挟持して、これら両磁気軸受ユニット35、28同士を
磁気的に遮断している。
【0032】本実施例の場合も、上述した第二実施例と
同様に、上記両磁気軸受ユニット35、28と鋼板25
との間に作用する磁気吸引力を、上述した第一実施例の
場合に比べて大きくし、より重量の嵩む回転軸2を支承
可能になる。特に、本実施例の場合には、上記第二の磁
気軸受ユニット35により形成される主磁気回路及び副
磁気回路が、図6に実線α´及び鎖線β´に示す様に、
天板部29の下面から離れた部分にまで達する。従っ
て、この天板部29の下面と鋼板25の上面との距離が
大きい場合でも、十分に大きな負荷容量と軸受剛性とを
得られる。その他の構成及び作用は、前述した第一実施
例と同様である。
【0033】次に、図7は本発明の第四実施例を示して
いる。本実施例の場合には、ハウジング26を構成する
天板部29の下面に3組の磁気軸受ユニット28、28
を固定している。これと共に、フランジ22の下面と上
記ハウジング26を構成する底板部39の上面との間
に、反発式の磁気軸受を設けて、磁気軸受装置全体とし
ての負荷容量を十分に大きくしている。このうちの反発
式の磁気軸受は、それぞれが円環状に形成されて軸方向
(図7の上下方向)に亙って互いに逆方向に着磁された
2個の永久磁石40、40と1個のバックヨーク41と
から成るユニット42a、42bを、それぞれ3組ず
つ、上記フランジ22の下面と底板部39の上面とに固
定している。そして、上記フランジ22の下面に固定し
たユニット42a、42aを構成する永久磁石40、4
0の下端面と、上記底板部39の上面に固定したユニッ
ト42b、42bを構成する永久磁石40、40の上端
面とを、互いに同極同士で対向させている。
【0034】従って、本実施例の場合には、上記3組の
磁気軸受ユニット28、28と鋼板25の上面との間に
作用する磁気吸引力だけでなく、上記3組ずつのユニッ
ト42a、42b同士の間に作用する反発力によって
も、回転軸2の重量が支えられる。又、図示の実施例の
場合には、上記3組ずつのユニット42a、42bを構
成する永久磁石40、40同士が、直径方向に少しずれ
た状態で互いに対向している。従ってこれら各永久磁石
40、40の端面同士の間には、回転軸2の軸心に対し
て傾斜した、円錐方向(軸方向に対して少し直径方向
(図7の左右方向)にずれた方向)の反発力が作用す
る。従って、上記反発式の磁気軸受は、上記回転軸2の
重量を支えるだけでなく、このフランジ22のラジアル
方向の位置決めを図る機能も有する。従って、ラジアル
方向の荷重が小さければ、独立したラジアル軸受を省略
する事も可能になる。尚、この反発式の磁気軸受の負荷
容量は、上記回転軸2の重量を支えるには不足するもの
とし、上記3組の磁気軸受ユニット28、28により、
不足する負荷容量を確保する。その他の構成及び作用
は、前述した第一実施例と同様である。
【0035】次に、図8は本発明の第五実施例を示して
いる。本実施例は、前述の第三実施例の構造に反発式の
磁気軸受を負荷したものである。各磁気軸受のうち、フ
ランジ22の上側に設ける吸引式の磁気軸受の構造及び
作用は、前述した第三実施例と同様である。又、フラン
ジ22の下側に設ける反発式の磁気軸受の構造及び作用
は、上述した第四実施例と同様である。
【0036】次に、図9は本発明の第六実施例を示して
いる。本実施例の場合には、フランジ22の下面とハウ
ジング26を構成する底板部39の上面との間に、超電
導磁気軸受43を設けて、磁気軸受装置全体としての負
荷容量を十分に大きくしている。このうちの超電導磁気
軸受43を構成する為に上記フランジ22の下面には、
それぞれが軸方向(図9の上下方向)に亙って着磁され
た円板状若しくは円環状の永久磁石44a、44bとそ
れぞれが円板状若しくは円輪状に形成されたバックヨー
ク45a、45bとから成る永久磁石ユニット46a、
46bを固定している。又、上記底板部39の上面に
は、超電導体47を固定し、この底板部39内に設けた
図示しない冷却ジャケットにより、この超電導体47を
冷却自在としている。そして、上記各永久磁石ユニット
46a、46bの下面と、上記超電導体47の上面と
を、互いに対向させている。
【0037】本実施例の場合には上記超電導磁気軸受4
3部分で、上記各永久磁石ユニット46a、46bを構
成する永久磁石44a、44bの下端面同士の間を流れ
る磁束を超電導体47内に捕捉したままとする、所謂ピ
ン止め力が働く。このピン止め力は、上記フランジ22
が下降する事に対して抵抗となるだけでなく、上昇する
事に対しても抵抗となる。この為、超電導磁気軸受43
自体、上記フランジ22が軸方向に変位する事に対する
抵抗となる。前述の様に、この超電導磁気軸受43のみ
で必要な負荷容量を得る事は難しいが、本発明の磁気軸
受装置の場合には、鋼板25と磁気軸受ユニット28、
28との間に作用する磁気吸引力によっても、上記回転
軸2の重量を支える。従って、磁気軸受装置全体として
の負荷容量は十分に大きくなる。
【0038】しかも本実施例の場合には、十分とは言え
ないまでも、超電導磁気軸受43自体が回転軸2が軸方
向に変位する事に対して抵抗となるので、この回転軸2
の軸方向に亙る変位が少なくなる。この結果、上記各磁
気軸受ユニット28、28を構成する着磁コイル32、
32に通電する頻度が少なくなって、磁気軸受装置運転
時の消費電力が少なくなる。尚、上記超電導磁気軸受4
3は、上記回転軸2の重量を支えるだけでなく、フラン
ジ22のラジアル方向の位置決めを図る機能も有する。
従って、ラジアル方向の荷重が小さければ、ラジアル軸
受を省略する事も可能になる。
【0039】次に、図10は本発明の第七実施例を示し
ている。本実施例の場合には、ハウジング26の上部に
円筒部48を設け、この円筒部48の内周面と回転軸2
の外周面との間に、複数個(図示の例では2個)の制御
型ラジアル磁気軸受49、49と、1個の発電機兼用モ
ータ9とを設けている。この為に本実施例の場合には、
上記回転軸2の外周面上下3個所位置に鋼等の強磁性材
製で円筒状のロータ50、7を固定している。又、上記
円筒部48の内周面上下2個所位置で、上下両端のロー
タ50、50と対向する部分には、それぞれ電磁石5
1、51を固定している。これら各電磁石51、51は
それぞれ、円周方向に4分割された電磁石素子から成
る。そして、上記回転軸2の上下両端部外周面に対向し
て設けられた変位センサ52、52からの信号に基づい
て何れかの電磁石素子に通電する事により、上記回転軸
2のラジアル方向位置を規制する。更に、上記円筒部4
8の内周面中間部で上記両電磁石51、51の間部分に
はステータ8を固定し、上記ロータ7と共に上記発電機
兼用モータ9を構成している。本実施例の場合には、ラ
ジアル剛性の大きな制御型ラジアル磁気軸受49、49
を設ける事で、磁気軸受装置全体としてのラジアル軸受
剛性が向上する。その他の構成及び作用は、前述した第
四実施例と同様である。
【0040】次に、図11は本発明の第八実施例を示し
ている。本実施例の場合には、回転軸2の中間部外周面
にフランジ22を形成している。そして、上記回転軸2
の上半部外周面と円筒部48の内周面との間、並びに回
転軸2の下半部と底板部39に形成した円孔53の内周
面との間に、それぞれ制御型ラジアル磁気軸受49、4
9を設けている。そして、上記回転軸2の上下両端部の
ラジアル方向に亙る変位を検出する変位センサ52、5
2の検出信号により、これら各制御型ラジアル磁気軸受
49、49への通電を制御する様にしている。又、上記
回転軸2の中間部で上記フランジ22の直下部分と上記
円孔53の内周面との間に、発電機兼用モータ9を設け
ている。
【0041】本実施例の場合には、上下1対の制御型ラ
ジアル磁気軸受49、49の間隔が広い為、上記回転軸
2が傾斜する事を阻止するモーメントが大きくなり、こ
の回転軸2の傾斜防止をより確実に図れる。その他の構
成及び作用は、上述した第七実施例と同様である。
【0042】次に、図12〜13は本発明の第九実施例
を示している。本実施例の場合、バックヨーク31は断
面がコ字形状であり、バックヨーク31の半径方向(図
12〜13の左右方向)両側の端面即ち下端面は、鋼板
25と軸方向(図12〜13の上下方向)に対向する。
1対の永久磁石30a、30bの着磁方向一端面(図1
2〜13の上端面)はバックヨーク31の半径方向中間
部にそれぞれ当接している。1対の永久磁石30a、3
0bの間の個所は空間であり、非磁性体である。図13
に実線αで示される様に、三つの主磁気回路が1対の永
久磁石30a、30b、バックヨーク31及び鋼板25
から成る磁気軸受ユニット28cに形成される。従っ
て、本実施例に於ける主磁気回路は強い磁束となってい
る。
【0043】更に、本実施例の場合、直径方向内側の永
久磁石30aの内周面とバックヨーク31との間の個所
と、直径方向外側の永久磁石30bの外周面とバックヨ
ーク31との間の個所とには円環状の着磁コイル32、
32がそれぞれ配設されている。1対の着磁コイル3
2、32には同方向に通電するが、変位センサ34の検
出信号に基づいて1対の着磁コイル32、32への通電
方向及び通電量を制御すると、永久磁石30a、30b
に形成される主磁気回路より強い磁束の副磁気回路が、
図13に鎖線βで示される様にバックヨーク31及び鋼
板25に形成される。その他の構成及び作用は、前述し
た第一実施例と同様である。
【0044】
【発明の効果】本発明の磁気軸受装置は、以上に述べた
通り構成され作用するので、運転時の消費電力が少なく
て済むにも拘らず、十分に大きな負荷容量を確保して、
回転部分に加わる大きな荷重を支承できる。又、軸方向
の振動を減衰させる機能も高い為、磁気軸受装置を組み
込んだ機械装置が運転時に振動する事を有効に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】本発明の第二実施例を示す縦断面図。
【図4】図3のB部拡大図。
【図5】本発明の第三実施例を示す縦断面図。
【図6】図5のC部拡大図。
【図7】本発明の第四実施例を示す縦断面図。
【図8】同第五実施例を示す縦断面図。
【図9】同第六実施例を示す縦断面図。
【図10】同第七実施例を示す縦断面図。
【図11】同第八実施例を示す縦断面図。
【図12】同第九実施例を示す縦断面図。
【図13】図12のD部拡大図。
【図14】従来から知られた磁気軸受装置の第1例を組
み込んだ電力貯蔵装置を示す縦断面図。
【図15】従来から知られた磁気軸受装置の第2例を示
す縦断面図。
【図16】同第3例を示す縦断面図。
【符号の説明】 1 真空ハウジング 2 回転軸 3 保持筒 4 磁性リング 5 電磁石 6 能動型磁気軸受 7 ロータ 8 ステータ 9 発電機兼用モータ 10 フライホイール 11 永久磁石 12 冷却ジャケット 13 超電導体 14 超電導スラスト磁気軸受 15a、15b ヨーク 16 ハウジング 17a、17b 磁気軸受ユニット 18 永久磁石 19 バックヨーク 20、20a 着磁コイル 21 位置検出器 22 フランジ 23 磁気軸受ユニット 24 ヨーク 25 鋼板 26 ハウジング 27 円孔 28、28a、28b、28c 磁気軸受ユニット 29 天板部 30a、30b、30a′、30b′ 永久磁石 31 バックヨーク 32 着磁コイル 33 凹部 34 変位センサ 35 第二の磁気軸受ユニット 36 第二のバックヨーク 37 第二の着磁コイル 38 スぺーサ 39 底板部 40 永久磁石 41 バックヨーク 42a、42b ユニット 43 超電導磁気軸受 44a、44b 永久磁石 45a、45b バックヨーク 46a、46b 永久磁石ユニット 47 超電導体 48 円筒部 49 制御型ラジアル磁気軸受 50 ロータ 51 電磁石 52 変位センサ 53 円孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、この回転軸の一部にこの回転
    軸と同心に設けられたフランジと、このフランジの少な
    くとも軸方向片面に設けられた強磁性体部分と、この強
    磁性体部分に対向する内壁面を有し、且つ上記フランジ
    を囲むハウジングと、このハウジングの一部に上記フラ
    ンジの少なくとも片面に対向して設けられ、このハウジ
    ングに対する上記フランジの軸方向位置を検出する変位
    センサと、上記ハウジングの内壁面の一部に上記強磁性
    体部分に対向して設けられた磁気軸受ユニットと、この
    磁気軸受ユニットへの通電を制御する制御器とを備え、
    上記磁気軸受ユニットは、それぞれが軸方向に且つ互い
    に逆方向に着磁され、それぞれが上記回転軸と同心に配
    置された少なくとも1対の永久磁石と、これら対となる
    永久磁石の着磁方向端面で上記フランジと反対側の端面
    同士を磁気的に連結する磁性材製のバックヨークと、上
    記1対の永久磁石の間の個所とこれら1対の永久磁石の
    うちの直径方向内側の永久磁石の内周面の個所と直径方
    向外側の永久磁石の外周面の個所との少なくとも1個所
    に配置された円環状の着磁コイルとを備え、上記制御器
    は、上記変位センサの検出信号に基づいて上記着磁コイ
    ルへの通電量と通電方向とを制御して上記フランジの軸
    方向位置を一定に保つ磁気軸受装置。
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