JPH08296075A - ハロゲン化水素酸の製造方法 - Google Patents
ハロゲン化水素酸の製造方法Info
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- JPH08296075A JPH08296075A JP7099073A JP9907395A JPH08296075A JP H08296075 A JPH08296075 A JP H08296075A JP 7099073 A JP7099073 A JP 7099073A JP 9907395 A JP9907395 A JP 9907395A JP H08296075 A JPH08296075 A JP H08296075A
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Abstract
オン交換膜で区画した電解槽の陰極室に、ハロゲンもし
くはハロゲンを溶存する水を供給し、多孔性陽極および
多孔性陰極を陽イオン交換膜と密着して電気分解を行
い、陰極室からハロゲン化水素酸を得る。 【効果】 ハロゲン化水素酸の使用箇所において高純度
ハロゲン化水素酸を得ることができる。
Description
造方法に関するものであり、とくに電気分解によってハ
ロゲンを原料に高純度のハロゲン化水素酸を製造する方
法に関するものである。
は、一般には塩素と水素との燃焼反応によって得られる
塩化水素を直ちに水に吸収させて製造している。高純度
な塩化水素あるいは塩酸が必要な場合には、工業用の塩
化水素を精製した高純度品と称される塩化水素あるいは
それらから製造した塩酸を入手して使用している。塩化
水素、塩酸はいずれも腐食性が大きく、容器に保存した
ものでは、保存中に容器による汚染等のおそれもあり、
使用場所において必要な量の高純度の塩化水素あるいは
塩酸を製造する方法が求められていた。ところが、従来
の塩化水素の合成方法では、高温の操作が必要となり、
大規模な設備を要するので少量のみを使用場所において
製造することはできなかった。
て、塩酸を電解液として、ガス拡散電極からなる水素酸
化極と塩素還元極を用い、水素および塩素を気相で供給
し、塩素と水素の電池反応によって、塩酸の合成と電気
エネルギーを得る方法が提案されている。この方法は、
製造量を制御しながら合成可能であるという利点もある
が、塩酸あるいは塩素に対して耐久性に優れたガス拡散
電極は得られておらず、またガス電極を透過した塩素が
塩酸中に溶解し、対極の水素極で還元されるという欠点
を有していた。
ロゲン化水素酸の製造方法を提供することを課題とする
ものであり、高度な分離精製操作を行うことなく高純度
のハロゲン化水素酸を得ることを課題とするものであ
り、使用場所において高純度のハロゲン化水素酸を製造
する方法を提供することを課題とするものである。
膜で区画した電解槽の陰極室に、ハロゲンもしくはハロ
ゲンを溶存する水を供給し、多孔性陽極および多孔性陰
極を陽イオン交換膜と密着して電気分解を行い、陰極室
からハロゲン化水素酸を得るハロゲン化水素酸の製造方
法である。すなわち、本発明の方法では、陽イオン交換
膜を電解質として使用しているので、陰極室にはハロゲ
ンまたはハロゲンを含有した水を供給し、陽極室もしく
は陰極室の少なくともいずれか一方に水を加えながら電
気分解を行ってハロゲン化水素酸を得ることができる。
したがって、ハロゲン以外のものが混入する可能性はな
く高純度のハロゲン化水素酸を得ることができる。
ベ等から供給あるいはアルカリ金属ハロゲン化物の水溶
液の電気分解によって得られるものを用いることができ
る。また、陽極室、陰極室の少なくともいずれか一方に
供給する水には超純水と称される純度の高いものを用い
ることによって高純度のハロゲン化水素酸を得ることが
できる。
図を参照して説明する。図1は、本発明のハロゲン化水
素酸の製造方法を説明する図である。ハロゲン1は、ハ
ロゲン溶解槽2で水中または薄いハロゲン化水素酸中に
溶解され、ハロゲン水を生成する。また、切換弁3およ
び4によって流路を切り換えてハロゲンをハロゲン溶解
槽を介さずに直接に電解槽に供給することもでき、この
場合は、水を直接に陰極室あるいは陽極室に供給する。
陽極室に供給した水は電気分解の電流によって陰極室に
運搬される。ハロゲンまたはハロゲン水は、陽イオン交
換膜5で陽極室6と陰極室7に区画した電解槽8の陰極
室7に導入する。多孔性の陽極9および多孔性の陰極1
0が陽イオン交換膜5と密着している。陽極室には水を
導入して電気分解をすると、陰極室にはハロゲン化水素
が生成し、ハロゲン化水素酸11として取り出される。
また、陰極室に水またはハロゲン含有水が加えられる場
合は、陰極室の水分が陽極室に供給されるために、陽極
室に水を加えなくても良い。このように、ハロゲンは気
体で供給するか低濃度のハロゲン化水素酸に溶解したハ
ロゲンの溶解水として供給できる。気体として供給する
場合は、1〜5気圧として、ガス拡散性の大きい陰極を
使用した方が良い。電流密度は10〜50A/dm2 が
好ましい。生成したハロゲン化水素酸、例えば塩化水素
酸や塩酸中には、未反応のハロゲンが混入している。こ
れを、水に吸収させた水溶液として再び電解槽に送り、
溶解度分のハロゲンの還元に必要な電気量以上を通電す
ることにより残留するハロゲンをほとんど分解すること
が可能である。
いる電解槽には、ハロゲン化水素酸等によって腐食を生
じにくい電極、イオン交換膜等の構成材料が必要であ
る。陽極基体には、イオン交換膜を透過してハロゲンイ
オンが泳動する可能性があるので、ハロゲンに対して安
定なチタン、ニオブ、タンタルおよびそれらの合金等の
材料が好ましく、酸やハロゲン中において安定な酸化チ
タン等の導電性のセラミックスを用いてもよい。これら
のなかでも、ニオブは導電性が大きく、ハロゲン中で安
定であるのでとくに好ましい。
ム等の貴金属、あるいはそれらの酸化物、又はそれらと
薄膜形成性金属との複合酸化物が耐食性の面から好まし
い。これらの触媒は粉末としてフッ素樹脂等の結着剤樹
脂を用いて基体上に固着したり、あるいは電析、共電
着、めっき、蒸着、熱分解被覆等により基体上に形成さ
せても良い。電極触媒としては酸化イリジウムが消耗速
度が小さいのでとくに好ましく、さらに、酸化イリジウ
ムと酸化タンタルまたは酸化チタンの複合酸化物が好ま
しい。ハロゲンをアルカリ金属ハロゲン化物水溶液の電
解によって製造する場合には、ハロゲンとともに併産す
る水素を、陽極として用いた水素拡散電極に供給するこ
とによって電解電圧を減少させることができる。
おいて安定な、炭素、ジルコニウム、ハフニウムニウム
等の多孔性基体を用いることが好ましく、電極触媒に
は、白金、パラジウム等の白金族の金属を用いることが
好ましい。陰極は、多孔体上に触媒粒子とフッ素樹脂お
よび界面活性剤を有機溶媒に混合した組成物を塗布し、
300〜370℃の温度において焼成して固着すること
によって作製することができる。溶液中に気体を溶解し
た溶液を使用した場合も、この陰極を使用することがで
きるが、多孔性材料上に電着により白金を担持したもの
も使用することができる。陰極基体としては、ジルコニ
ウムがとくに好ましく、電極触媒には白金がとくに好ま
しい。
水素酸に対して安定なフッ素樹脂系陽イオン交換膜が好
ましく、ナフィオン350(デュポン社)等を挙げるこ
とができる。陽極とイオン交換膜は水圧差或いは外部か
らの締付圧力により接触させるか、前もってホットプレ
ス等により接合させる。電解槽材料には、チタン等の金
属基体上にガラスライニング材料を被覆することが好ま
しい。また耐食性が大きなフッ素樹脂を用いても良い。
電解液温度は10℃〜100℃が好ましく、1A/dm
2〜100A/dm2の電流密度で運転することが好まし
い。圧力は1〜5気圧とすることが好ましい。
イオン交換膜の両面に多孔性陽極と多孔性陰極を密着し
た電解槽の陰極室にハロゲンもしくはハロゲン溶解水を
供給して電気分解をおこないハロゲン化水素酸を製造す
るものであり、原料にはハロゲンと水を使用しているの
みであり、陰極室からは不純物が含まれていない高純度
のハロゲン化水素酸を得る方法である。
タン製多孔体(東京製綱製の厚さ2mmのチタン繊維焼
結体)を、陰極基体にはジルコニウム製多孔体(東京製
綱製の厚さ2mmのチタン繊維焼結体)を用いた。平均
粒径10nmの白金微粉末(真空冶金製)とフッ素樹脂
の水懸濁液(三井・デュポンフロロケミカル製 30
J)を、白金とフッ素樹脂の固形分の体積が等量となる
ように界面活性剤(ローム&ハース製 トライトン)を
加えて混練し、陽極基体および陰極基体上に塗布し35
0℃において30分間焼成した。電極上の白金量は50
g/m2 であった。陽イオン交換膜(デュポン社製 ナ
フィオン117)の両側にそれらの電極を密着させた電
解セルを構成した。陽極液として純水を毎分1mlの流
量で供給し、陰極には毎分100mlの流量で塩素ガス
を供給した。温度を30℃とし、10Aの電流を通電し
たところ、0.5Vの電解電圧で、陰極室出口から毎分
0.7mlの塩化水素酸(35重量%)が回収された。
収率は80%であった。
陽極液として純水を毎分1mlで供給し、陰極室には毎
分100mlで臭素を供給したところ、0.7Vの電解
電圧で、陰極室出口から毎分0.7mlの臭化水素酸
(50重量%)が得られた。収率は75%であった。
度5g/lの塩素溶存水を毎分10mlで陰極室に供給
した点を除き実施例1と同様にして電気分解を行ったと
ころ、濃度0.5重量%の塩化水素酸が毎分10ml得
られた。
水素酸の使用箇所において高純度のハロゲン化水素酸を
得ることができる。
る図である。
5…陽イオン交換膜、6…陽極室、7…陰極室、8…電
解槽、9…多孔性の陽極、10…多孔性の陰極、11…
ハロゲン化水素酸
Claims (1)
- 【請求項1】 ハロゲン化水素酸の製造方法において、
陽イオン交換膜で区画した電解槽の陰極室に、ハロゲン
もしくはハロゲンを溶存する水を供給し、多孔性陽極お
よび多孔性陰極を陽イオン交換膜と密着して電気分解を
行い、陰極室からハロゲン化水素酸を得ることを特徴と
するハロゲン化水素酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09907395A JP3539701B2 (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | ハロゲン化水素酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09907395A JP3539701B2 (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | ハロゲン化水素酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08296075A true JPH08296075A (ja) | 1996-11-12 |
JP3539701B2 JP3539701B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=14237744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09907395A Expired - Fee Related JP3539701B2 (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | ハロゲン化水素酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3539701B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000188013A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 高耐熱性高分子電解質 |
-
1995
- 1995-04-25 JP JP09907395A patent/JP3539701B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000188013A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 高耐熱性高分子電解質 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3539701B2 (ja) | 2004-07-07 |
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