JPH08295538A - 光学デバイス・光学デバイス製造方法 - Google Patents
光学デバイス・光学デバイス製造方法Info
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- JPH08295538A JPH08295538A JP10199395A JP10199395A JPH08295538A JP H08295538 A JPH08295538 A JP H08295538A JP 10199395 A JP10199395 A JP 10199395A JP 10199395 A JP10199395 A JP 10199395A JP H08295538 A JPH08295538 A JP H08295538A
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Abstract
良く、容易且つ効率的に製造できる新規な光学デバイス
製造方法を実現する。 【構成】所望の光学形状に対応する形状13を型表面に
1以上有する母型12を用いて1以上の形状13を転写
材11の表面に転写して、1以上の転写形状を表面形状
として持つ転写材11の層をデバイス材料10の表面上
に形成する転写工程と、転写材11およびデバイス材料
10に対して異方性のドライエッチングを行い、1以上
の転写形状をデバイス材料10に掘り写し、デバイス材
料に所望の光学形状を1以上形成するエッチング工程と
を有する。
Description
の製造方法に関する。この発明はマイクロ光学デバイス
やその製造方法として好適に利用できる。
分野では、光ファイバ−や発光素子からの光の平行光束
化や集光、ビ−ム整形や、ビームの発散角や収束角の角
度調整等、種々の光学作用を行う必要が有り、このよう
な光学作用を、マイクロレンズやマイクロレンズアレ
イ、マイクロプリズムやマイクロプリズムアレイ、マイ
クロフレネルレンズやマイクロ回折格子の微小な「光学
デバイス」を用いて行っている。
「光学デバイス」は、その微小性のため、通常の光学素
子のような研磨や機械加工では製作が困難である。
ングを利用する方法が次第に実用化されつつある。
面形状のレジスト材料を形成し、レジスト材料とガラス
基板とに対してエッチングを行い、レジスト材料の表面
形状をガラス基板に彫り写して屈折面形状とするような
方法である。
する方法としては、例えば、ガラス基板等のデバイス材
料の表面にフォトレジスト層を形成し、フォトリソグラ
フィにより円柱状のフォトレジストを形成し、この円柱
状のフォトレジストを熱処理して表面張力の作用と熱流
動とにより表面を凸球面に熱変形させる方法(以下、熱
変形法という)や、電子ビームレジストやフォトレジス
トに電子描画やレーザー描画により表面形状を形成する
方法(以下描画法という)が知られている。
度に制御するのが必ずしも容易でなく、光学デバイスに
高性能が要求される場合には歩留まりの良い生産が困難
である。この点、描画法ではレジスト材料の表面に所望
の形状を高精度に形成できるが、描画装置が非常に高価
であるし、描画工程に長時間を要するため、量産性の面
で問題がある。
情に鑑みてなされたものであって、所望の光学系状を精
度良く形成された新規な光学デバイスの提供を目的とす
る(請求項8)。
有する光学デバイスを、精度良く、容易且つ効率的に製
造できる新規な光学デバイス製造方法を提供することに
ある(請求項1〜7)。
製造方法は「所望の光学形状を1以上有する光学デバイ
スを製造する方法」であって、転写工程と、エッチング
工程とを有する(請求項1)。
る形状を型表面に1以上有する母型を用いて上記1以上
の形状を転写材の表面に転写して、1以上の転写形状
(上記母型の形状を転写された形状)を表面形状として
持つ転写材の層をデバイス材料の表面上に形成する工程
である。
写材およびデバイス材料」に対して異方性のドライエッ
チングを行い、転写材における1以上の転写形状をデバ
イス材料に掘り写し、デバイス材料に所望の光学形状を
1以上形成する工程である。
材表面の転写形状と対応する形状をデバイス材料の表面
形状として形成する」ことを意味する。掘り写された形
状は、転写材表面の転写形状と同一でも良いし、形状が
異なっていても良い。
用を実現するための面形状であり、例えば、凸や凹の球
面・楕円面・非球面(屈折面や反射面として用いる)、
微小なプリズム面形状・プリズム面アレイ形状、フレネ
ルレンズ形状やグレーテイング面形状等である。
ンレス等の各種金属、石英や合成石英等の各種ガラス、
またはセラミックス等を材料として形成出来る。母型の
表面に形成される1以上の形状は、光学デバイスに形成
するべき所望の1以上の光学形状に対応した光学形状を
有している。
スに形成される「光学形状」とが対応するとは、「母型
から転写された転写材表面の転写形状と、デバイス材料
に最終的に形成される光学形状」とがエッチング工程の
初期形状と最終形状として対応することを意味し、前述
のように転写形状と光学形状は合同的に対応する場合
(両形状が実質的に同一である場合)もあるし、両形状
が互いに異なる場合もある。
成方法としては、例えば、従来から知られた「機械加工
法」を初め、「熱変形エッチング法」、「多層熱変形エ
ッチング法」や「電子ビーム描画法」や「レーザー描画
法」を適宜利用出来る。これらの形成方法を光学形状に
応じて使いわけることにより種々の形状を精度良く形成
することが可能である。
スの本体となる材料である。
以上の光学形状に従って変形し、母型の分離後、変形状
態を維持出来、異方性のエッチングが可能なものであれ
ば何でもよい。
デバイス材料に転写材の層を形成したものに母型を押し
当てて形状転写を行っても良いし、母型の表面に転写材
を塗布してからデバイス材料の光学形状を形成したい面
を押し当てても良い。また、デバイス材料の表面もしく
は母型の表面の少なくとも一方の表面に、流動性の転写
材を適下し、これをデバイス材料と母型で挟んだ後に圧
力を加え、余剰な転写材と転写材に含まれた気泡とを押
し出しても良い。
母型の1以上の形状が形成された型表面と、デバイス材
料の光学形状を形成したい面とを、近接対向させて固定
保持して両者間に転写材充填用空間を形成し、この転写
材充填用空間に流動性の転写材を注入充填して転写工程
を行ってもよい。
後、母型と転写材の層とを剥離させるが、この剥離を容
易にするために、離型剤入りの転写剤を用いたり、母型
の表面に、金属化合物や有機フッ素化合物のように「表
面で分子間力の大きな物質からなる材料」を真空蒸着等
で形成したり、あるいはフッ素化合物ガスを導入した雰
囲気条件下で母型表面をプラズマ処理し、表面をフッ素
化して表面での接触角度の大きな状態に処理する等の表
面処理を行った母型を利用することが出来る。或いはま
た、上記剥離の際に、母型と転写材の層との間に「温度
差」与えることを利用して剥離を行っても良い。
化型樹脂等の各種「光硬化性材料」を挙げることが出来
る(請求項3)。
を内部に有し、光が照射されるとラジカルを発生する物
質によって硬化反応が進行する構成物質からなる有機高
分子材料」であり、この中には、光を照射することによ
って硬化反応が進行するものも含まれる。
は、転写工程において、転写材に光照射しつつ、母型か
ら1以上の形状の転写を行う「光照射工程」を有する。
ためには、母型およびデバイス材料のうちの、少なくと
も一方は、光硬化性樹脂を硬化せしめる光の波長に対し
て透明である必要があり、これらのうちの透明なものを
介して、硬化用の光を光硬化性樹脂に「硬化に必要な
量」だけ照射する。
はデバイス材料の間に、所望の開口部を有する遮光性材
料による遮光部材を介在させたまま光照射を行い、光硬
化性樹脂の硬化させるべき部分のみに選択的な光照射を
行うようにしても良い。
透過率を順次変化させた所謂グレーテイング状の遮光部
を配置し、光の透過量(即ち「積算照射量」)を場所的
に変えて収縮の大きな部分により多くの光が照射される
ようにすることにより、光硬化性材料が硬化する個所
が、光硬化性材料の厚い部分から順次薄い部分へと時間
的に変化するようにし、上記収縮の大きな部分から優先
的に硬化させるようにすることができる(請求項4)。
硬化性材料」や「熱可塑性材料」を挙げることが出来る
(請求項5)。
熱により高分子材料の橋かけ反応が進行し、加熱時の形
状がそのまま保存される有機高分子材料」である。
は、転写工程において、転写材を加熱しつつ母型の1以
上の光学形状の転写を行う。
あり、母型の形状に応じて変形させた後、もしくは変形
させつつ加熱により硬化させて変形状態を固定する。
完全硬化させてもよい。
写材(上記光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂
等で有り得る)を注入充填して転写工程を行う場合に
は、流動性の転写材に圧力を加える「転写材加圧工程」
を転写工程中に有することができる(請求項6)。
材料の表面に形成しようとする光学形状の、大きさ・面
積・体積及び転写材が硬化するときに生ずる硬化収縮の
量に応じて調整され、硬化状態が所望の状態となるまで
加圧が続けられる。
ECRプラズマエッチング(導入ガスをイオン化し、生
じたイオンを電気的に加速し、基板に直交な方向もしく
は斜めな方向からエッチング面に衝突させることにより
エッチングを行う物理化学的なエッチング方式)等や、
RIE(平行平板型リアクティブ・イオン・ドライ・エ
ッチング)が好適である。
する基板材料に依存して適宜決定することができる。エ
ッチングの条件は、基板材料の表面に形成すべき微小光
学形状に依存する。ドライエッチングの場合、エッチン
グ中随時使用するガスの種類や使用量、流量、高周波出
力、閉じ込め磁場の強度、ガスイオンの加速電圧、エッ
チング時間等を連続的にまたは段階的に変えることによ
り変更することができる。
から出発してもエッチング条件が異なれば、最終的にデ
バイス材料に形成される光学形状は異なったものになる
し、またエッチング条件の連続的あるいは断続的な変化
により転写形状を変形させた形状を光学形状として実現
することもできる。
で「デバイス材料」は、ドライエッチングが可能なもの
であれば特に制限なく使用することができ、石英や合成
石英、BK−7等の光学ガラス、あるいはNd:YA
G,Nd:YAB,Nd:YVO4,Nd:YLiF
4等、公知の各種レ−ザ−材料、KNbO3、KTiOP
O4等の非線形物質等、或いは各種結晶等の透明材料を
用いることが出来ることはいうまでもないが、デバイス
材料として「金属材料もしくはセラミックス材料」を用
いることもできる(請求項7)。
項1〜7記載の何れかの方法により製造される光学デバ
イス自体である。
レンズやマイクロレンズアレイ、マイクロプリズムやマ
イクロプリズムアレイ、フレネルレンズやグレーティン
グ等として実現できるが、これらは、CCDやLEDあ
るいはLD、さらには光ファイバ−コネクタ−の先端な
ど、光学機能素子の光入射側あるいは光射出側に配置し
ても良いし、オンチップレンズ・アレイ等として光学機
能素子と一体に形成することもできる。
料に形成するべき所望の光学形状に対応する転写形状
が、転写材の表面形状として「母型からの形状転写」に
より形成される。
分から優先的に硬化させられる。
に対し、デバイス材料の表面に形成しようとする光学形
状の、大きさ・面積・体積及び転写材が硬化するときに
生ずる硬化収縮の量に応じて調整された圧力が、所望の
硬化状態となるまで印加される。
施例を説明するための図である。
材料」を示す。デバイス材料10の平坦な表面には、所
望の厚さに転写材11の層が形成されている。この例で
転写材11は「光硬化性材料」である紫外線硬化型樹脂
であり(請求項3)、(a)においては「軟質状態」に
ある。符号12は「母型」を示している。母型12はこ
の例において前述の合成石英などの透明な材料で形成さ
れ、その表面にはデバイス材料10に形成すべき凹曲面
形状(所望の光学形状)に対応する1以上の凸曲面形状
13が形成されている。
型12を押しつけた状態である。このとき転写材11は
軟質状態であり、転写材11の表面は、母型12の表面
の1以上の凸曲面形状13に従って変形する。この状態
で、母型12を介して紫外線UVを照射し、転写材11
を硬化させる。
る。このとき母型12と転写材11とに温度差を与える
「ヒ−トショック」を利用すると分離を容易に行うこと
ができる。あるいはまたデバイス材料10を透明材料と
し、硬化のための紫外線照射をデバイス材料10を介し
て行うようにする場合には、母型12の表面に前述の金
属薄膜などの離型膜を形成したり離型処理を施したりす
ることができる。
「1以上の転写形状(この例において凹曲面形状)を表
面形状として持つ転写材11の層」をデバイス材料10
の表面上に形成することができる。以上が「転写工程」
である。
を用いる場合には、加熱によって硬化させることは言う
までもない。
ち、図1(c)の状態から異方性のドライエッチング
を、転写材11とデバイス材料10とに行い、転写材1
1の表面の1以上の凹曲面形状をデバイス材料10に掘
り写す。かくして、図1(d)に示すように、所望の凹
曲面形状を1以上有する光学デバイス14(請求項7)
を得ることができる。
するエッチング速度とデバイス材料10に対するエッチ
ング速度の比、即ち「選択比」を1とすれば、母型12
の表面の凸曲面形状13をそっくり凹凸反転した凹曲面
形状をデバイス材料10に掘り写すことができる。
ることにより、デバイス材料10に形成される凹曲面形
状の曲率半径を大きく(小さく)することができ、また
エッチングの際に選択比を連続的および/または段階的
に変化させることにより、デバイス材料に掘り写される
凹曲面形状を「非球面化」することができる。
発明の1実施例を説明する。煩雑を避けるため、混同の
恐れがないと思われるものについては図2以下において
も図1におけると同一の符号を用いる。
示している。母型20はこの例において無酸素銅材料の
表面にNi鍍金した平板で形成され、その表面には、デ
バイス材料10に形成すべき所望の光学形状に対応する
1以上の凹楔形状21(図示の凹楔状は、図面に直交す
る方向へ均一である)が超精密加工形成されている。
状21が形成された型表面と、デバイス材料10の凸楔
形状を形成したい表面とを近接対向させて固定保持した
状態を示す。
とデバイス材料10の表面との間に、転写材充填用空間
22が形成されるように母型20のデバイス材料10へ
の当接面から1段奥まって形成されており、母型20に
は、転写材充填用空間22に「流動性の転写材」を注入
するための注入口(図示されず)が設けられている。
写材を注入する際に同空間から押し出されるガスを抜く
ガス抜き口、あるいは、余剰な転写材を押し出す転写材
出口を母型20に設けることもできる。あるいはまた、
母型の光学形状が形成された領域外の他の領域に、流動
性の転写材を注入滞留させる領域を設けることもでき
る。
さらには転写材を注入滞留させる領域は、デバイス材料
の側に形成することも可能である。
材充填用空間22に注入充填された転写材を示す。この
例では、転写材11は「光硬化性材料」である「紫外線
硬化樹脂」であり、紫外線照射前は「流動性」である。
転写材11は上記空間22に充填されると、その表面は
母型20の表面の1以上の凹楔形状21に従った形状に
なる。
材料10の光学形状を形成したい面とを近接対向させて
固定保持して両者間に転写材充填用空間を形成し、この
転写材充填用空間に流動性の転写材を注入充填して転写
工程を行うようにすると、以下のような効果がある。
填用空間22によって規制されるため、転写材11の層
の厚さの繰り返し再現性が良い。また、転写材11の注
入量が転写材充填用空間22によって規制されるため、
デバイス材料10の必要な表面部分のみに転写材の層を
形成でき、余剰な転写材を除去する工程が必要ない。
口から転写材を注入するので、転写材が一方向から流動
することになり、空気の取り込みによる泡の発生も少な
く、万が一発生しても転写材が押出してくれる。
(b)に示すように、紫外光に対して透明なデバイス材
料10を介して紫外線UVを照射して転写材11を硬化
させる。
る。このとき母型12と転写材11とに温度差を与える
「ヒ−トショック」を利用すると分離を容易に行うこと
ができる。あるいはまた母型20の表面に、前述の金属
薄膜などの離型膜を形成したり離型処理を施したりする
ことができる。
ように「1以上の転写形状(この例において凹曲面形
状)を表面形状として持つ転写材11の層」をデバイス
材料10の表面上に形成することができる。以上が「転
写工程」である。
は、加熱によって硬化させることは言うまでもない。
ら、異方性のドライエッチングを転写材11とデバイス
材料10とに行い、転写材11の表面の1以上の凸楔形
状をデバイス材料10に掘り写す(エッチング工程)
と、図2(d)に示すように、所望の凸の楔形状を1以
上有する光学デバイス23を得ることができる。
ば、光学デバイス23に形成された所望の光学形状であ
る凸楔形状は、母型20の表面の凹楔形状21をそのま
ま凹凸反転した形状である。
ることにより、母型20の1以上の凹の楔形状21の傾
き角:θ0(図2(a))に対し、傾き角:θ1を小さ
く(大きく)した凸楔形状を1以上有する光学デバイス
24を得ることができる(図2e)。
続的および/または段階的に変化させることにより、デ
バイス材料に掘り写される凸楔形状を「曲面化」させた
光学デバイス25を得ることができる(図2(f))。
ング工程の当初において小さく、時間の経過とともに次
第に増大している。
説明するための図である。
流動性の転写材に、圧力を加えつつ母型の1以上の形状
の転写を行う「転写材加圧工程」を有する。
している。母型20Aは、この例において無酸素銅材料
の表面にNi鍍金した、やや厚手の平板で形成され、そ
の表面には、デバイス材料10に形成すべき所望の光学
形状に対応する1以上の凹楔形状21Aが超精密加工形
成されている。
10とは、母型20Aの型表面とデバイス材料10の凸
楔形状を形成したい表面とを近接対向させて固定保持さ
れ、両者の間に形成された転写材充填用空間に流動性の
転写材11が注入充填されている。この例では、転写材
11は光硬化性材料である「紫外線硬化型樹脂」であり
紫外線が照射される前は「流動性」を持ち「軟質状態」
である。
写材を注入するための注入口が図示の如くに形成されて
おり、図示のように、紫外線UVを照射して転写材11
を硬化させるとき、注入口から圧力30を加える。母型
20Aあるいはデバイス材料10には、図2の実施例で
も説明したように、必要に応じ、ガス抜き口や転写材出
口を設けることもできるが、圧力30を加える時点では
これらは閉じられる。
ことにはつぎのような効果がある。
写材11を、転写材充填用空間に隙間無く充填させるこ
とができ、転写材11に母型20Aの形状を容易に転写
せしめることができる。また、転写材11に紫外線UV
を照射して転写材11を硬化させる際に、転写材11の
体積収縮に起因して転写材11表面の楔形状部分に発生
するヒケを抑止することができる。
「平行平板」を使用した。形状転写するための転写材1
1の例として、エポキシ材料:9に対しアクリル材料:
1の割合で配合した「嫌気性の紫外線硬化材料」を使用
した。
後述する所定の凸曲面形状を加工・形成したものを使用
した。この母型は、Ar,CF4を導入ガスとして用い
たプラズマ処理によって母型合成石英の表面層がフッ素
処理されている。
型上の3箇所に厚さ:15μmのスペ−サ−を配置し、
母型上の面に上記の嫌気性の紫外線硬化性材料による転
写材を滴下塗布した後、デバイス材料である合成石英材
料の平行平板を転写材上に静かに乗せ、転写材とデバイ
ス材料の間および母型と転写材の間に含まれた気泡を泡
出しした。
したが、デバイス材料に滴下塗布しても良い。
材料に均一に加重をかけて、母型/スペ−サ−/デバイ
ス材料の三者が互いに接触して3層構造を形成するまで
押しつける。この時余分な転写材は母型とデバイスの間
から流れでる。
分な紫外線2500mj/cm2を照射する。この照射は
デバイス材料側から行っても良いし、母型の側から行っ
ても良い。流れでた転写材はアセトンで除去する。この
具体例で用いた転写材は嫌気性であるため、流れでた材
料は硬化しない。
℃の温度で30分間ポストキュア−してもよい。このよ
うにして転写材を完全硬化させる。その後、母型をデバ
イス材料の上の転写材から剥離する。その際、母型の表
面処理の効果のため容易に剥離できることが判った。勿
論、剥離の容易性のためには表面処理の効果だけではな
く、母型の「表面粗さ」が小さいことも必要である。ま
た、剥離の前に、母型とデバイス材料を共に裏打ちし、
専用の治具に冷却もしくは加熱機構によってヒ−トショ
ックを与えると剥離作業が容易である。
光硬化性の特性を強化すると、紫外線照射後に樹脂が収
縮して母型からの剥離性が増した。但し、この場合は転
写材が厚み方向に当初の15μmから14μmに収縮す
るため、転写された凹曲面形状は、母型の凸曲面形状よ
りも曲率の小さい形状となった。
Ar,CHF3,O2ガスを導入して、3〜5×10~4T
orrの条件下(選択比:1)でエッチングし、転写材
表面の凹曲面形状をデバイス材料に彫り写した。
通りである。
状:マイクロ凹曲面 近似球面の曲率半径:R=285.466μm 形状誤差 :PRt=1.213μm 母型のマイクロ凸曲面とデバイス材料のマイクロ凹曲面
との差異 近似球面の曲率半径の差:ΔR=1.405μm 形状誤差 :ΔPRt=0.072μm このようにして、形成された光学デバイスは、上記凹曲
面形状を負の屈折面とするマイクロ凹レンズとして使用
できる。
「平行平板」を使用した。形状転写するための転写材2
3の例として、エポキシ材料:9に対しアクリル材料:
1の割合で配合した紫外線硬化材料を使用した。
Ni鍍金した平板に、予め、後述する所定の凹楔形状2
1を超精密加工形成したものを使用した。
間に流れ込むための注入口の溝と、ガス抜き用のガス抜
き口の溝を凹楔形状に付随して形成した。その他の面は
平面となっている。また、この母型は、Ar,CF4を
導入ガスとして用いたプラズマ処理によって母型の表面
層がフッ素処理されている。
と、デバイス材料の凸楔形状を形成したい面を近接対向
させて固定保持した。このとき、母型の凹楔形状を形成
した部分以外の面は平面であるためデバイス材料表面と
面接触している。
転写材充填用空間に転写材を充填した。この時、余剰な
転写材はガス抜き口から流れ出る。
が無いことを、デバイス材料側から目視で確認し、デバ
イス材料側から転写材の硬化に十分な紫外線2500m
j/cm2を照射して転写材を硬化した。
する側の面に「楔形状を形成したい範囲にあわせた開口
部を有する、紫外線遮光性材料による遮光部材」を取付
けており、転写材の注入口やガス抜き口に残っている転
写材は硬化しないように、その範囲の紫外線を遮光し
た。
の温度で30分間ポストキュア−してもよい。このよう
にして樹脂を完全硬化させる。
から剥離する。この際、母型の表面処理の効果のため容
易に剥離できることが判った。勿論、剥離の容易性のた
めには、表面処理の効果だけではなく、母型の「表面粗
さ」が小さいことも必要である。
Ar,CHF3,O2ガスを導入して、3〜5×10~4T
orrの条件下(選択比:1)でエッチングし、転写材
表面の凸楔形状をデバイス材料に彫り写した。
通りである。
をプリズム屈折面としたマイクロプリズムとして使用で
きる。
「平行平板」を使用した。形状転写するための転写材1
1の例として、エポキシ材料:9に対しアクリル材料:
1の割合で配合した紫外線硬化材料を使用した。
にNi鍍金した平板に、予め、後述の所定の凹楔形状2
1を超精密加工形成したものを使用した。
むための注入口の溝と、ガス抜き用のガス抜き口の溝を
凹楔形状に付随して形成した。その他の部分は平面とな
っている。母型は、Ar,CF4を導入ガスとして用い
たプラズマ処理によって母型の表面層がフッ素処理され
ている。
と、デバイス材料の凸楔形状を形成したい面を、近接対
向させて固定保持した。このとき、母型の凹楔形状部以
外の面は平面であるため、デバイス材料表面と面接触し
ている。
入し、楔形状を有する間隙に転写材を充填した。この
時、余剰な転写材はガス抜き口から出た。
材が母型の間隙に充填され泡が転写材にないことを確認
した後、ガス抜き口を閉じ、転写材注入口から転写材
に、3kg/cm2の圧力を加えた。
デバイス材料側から転写材の硬化に十分な紫外線250
0mj/cm2を照射し、転写材を硬化した。
照射する側の面に、楔形状を形成したい範囲にあわせた
開口部を有する「紫外線遮光性材料による遮光部材」を
取付けており、転写材の注入口やガス抜き口に残ってい
る転写材は硬化しないよう、その範囲の紫外線を遮光し
た。
られていた圧力を除去した。
の温度で30分間ポストキュア−してもよい。このよう
にして樹脂を完全硬化させる。
から剥離する。この際、母型の表面処理の効果のため容
易に剥離できることが判った。勿論、剥離の容易性のた
めには、表面処理の効果だけではなく、母型の「表面粗
さ」が小さいことも必要である。
形状を計測した結果、具体例2(転写材に圧力を加えず
に、転写材の硬化を実施した)の場合に比較して、母型
の楔形状をよく転写していることが確認された。
Ar,CHF3,O2ガスを導入して、3〜5×10~4T
orrの条件下(選択比:1)でエッチングし、転写材
表面の凸楔形状をデバイス材料に彫り写した。
通りである。
をプリズム屈折面としたマイクロプリズムとして使用で
きる。
光学デバイスおよび光学デバイス製造法を提供できる。
光学形状に対応する形状を有する母型の使用により、型
の形状における曲率半径の大小や楔形状の高低等に拘ら
ず、常に正確な形状を再現性良く、転写材表面に転写形
状として転写でき、エッチング工程における出発形状が
常に精度の良い形状であるため所望の光学形状を有する
光学デバイスを精度良くまた効率的に製造できる。
料の厚い部分から薄い部分へと時間的にずれながら硬化
が進行するので、所謂「ヒケ」を少なくでき、極めて精
度の良い形状転写が可能である。
の転写材に圧力を加えながら転写を行うので、例えば熱
硬化性材料を転写材として用いる場合に、加圧状態で硬
化を行うことにより、上記「ヒケ」の発生を有効に防止
して、良好な形状転写を実現できる。
記請求項1〜7記載の発明の実施により製造されるか
ら、量産性に優れ、光学形状の精度が優れている。
の図である。
の図である。
の図である。
充填用空間 23 凸楔形状を有する光学デバイス 24 凸楔形状を有する光学デバイス 25 曲面部と楔形状を有する光学デバイス 30 転写材に加える圧力
Claims (8)
- 【請求項1】所望の光学形状を1以上有する光学デバイ
スを製造する方法であって、 所望の光学形状に対応する形状を型表面に1以上有する
母型を用いて上記1以上の形状を転写材の表面に転写し
て、1以上の転写形状を表面形状として持つ転写材の層
をデバイス材料の表面上に形成する転写工程と、 上記転写材およびデバイス材料に対して異方性のドライ
エッチングを行い、上記1以上の転写形状をデバイス材
料に掘り写し、デバイス材料に上記所望の光学形状を1
以上形成するエッチング工程とを有することを特徴とす
る光学デバイス製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の光学デバイス製造方法にお
いて、 母型の1以上の形状が形成された型表面と、デバイス材
料の光学形状を形成したい面とを、近接対向させて固定
保持して両者間に転写材充填用空間を形成し、この転写
材充填用空間に、流動性の転写材を注入充填して、転写
工程を行うことを特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項3】請求項1または2記載の光学デバイス製造
方法において、 転写材が光硬化性材料であり、転写工程において、転写
材に光照射しつつ、母型の1以上の形状の転写を行う光
照射工程を有することを特徴とする光学デバイス製造方
法。 - 【請求項4】請求項3記載の光学デバイス製造方法にお
いて、 光照射を行う側に、光透過率を順次変化させた遮光部を
配置し、収縮の大きな部分により多くの光が照射される
ようにし、上記収縮の大きな部分から優先的に硬化させ
ることを特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項5】請求項1または2記載の光学デバイス製造
方法において、 転写材が熱硬化性材料もしくは熱可塑性材料であること
を特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項6】請求項2または3または4または5記載の
光学デバイス製造方法において、 流動性の転写材料を光学デバイス製造用型に注入充填し
た後に、流動性の転写材料に圧力を加えつつ母型の1以
上の形状の転写を行う転写材加圧工程を、転写工程が有
することを特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項7】請求項1または2または3または4または
5または6記載の光学デバイス製造方法において、 デバイス材料として、金属材料もしくはセラミック材料
が用いられていることを特徴とする光学デバイス製造方
法。 - 【請求項8】請求項1または2または3または4または
5または6または7記載の光学デバイス製造方法により
製造される光学デバイス。
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- 1995-04-26 JP JP10199395A patent/JP3731017B2/ja not_active Expired - Lifetime
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