JPH082939A - 複合封着材料の製造方法 - Google Patents

複合封着材料の製造方法

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JPH082939A
JPH082939A JP13412694A JP13412694A JPH082939A JP H082939 A JPH082939 A JP H082939A JP 13412694 A JP13412694 A JP 13412694A JP 13412694 A JP13412694 A JP 13412694A JP H082939 A JPH082939 A JP H082939A
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JP
Japan
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glass
solder glass
mixed
sealing material
heating zone
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JP13412694A
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English (en)
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Osamu Asano
修 浅野
Shigeki Nakagaki
茂樹 中垣
Toshikazu Kondo
敏和 近藤
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Nippon Glass Fiber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 封着時に発泡、黒化するなどの不具合を生ず
ることなく、毛羽立ちを発生させないで強い結束が得ら
れ、かつ、はんだガラスの含有量を精度良く制御するこ
とができる、複合封着材料の製造方法を提供する。 【構成】 はんだガラスとは異なる組成のガラス長繊維
及び/又はセラミック長繊維とはんだガラス長繊維の混
合集束体を、はんだガラスの軟化点以上の温度に加熱し
て該混合集束体を融着一体化することを特徴とする複合
封着材料の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス、金属およびセ
ラミックの同種または異種の材料の接着ないし封着に用
いられる複合封着材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス、金属およびセラミックス
の同種および異種の材料の封着に用いられる封着材料と
して、粉末状はんだガラスがある。このような粉末状は
んだガラスによる封着においては、粉末状はんだガラス
の製造に当たって粉砕分級の工程を経るためコストが高
いこと、ビークルと混合してペースト状にしたとき、粉
末状はんだガラスの粒度を管理することが難しいため、
ペーストの粘度が安定せず封着部への塗布量が安定しな
いこと、また有機バインダーを用いるために加熱しても
バインダー成分が十分除去されず、封着部が発泡、黒化
するなどの不具合を生ずることが従来問題となってい
た。
【0003】このような不具合点を改良するために、本
出願人は、先に、はんだガラス組成のガラス長繊維を複
数本集束して得られる集束体を封着材料として用いる方
法を提案した(特願平6−42309号。以下「先願
1」という。)。
【0004】しかし、先願1に係る、はんだガラス組成
のみのガラス長繊維を複数本集束して得られる集束体で
は、長繊維化するときに重要視される温度−粘度特性や
曳き糸性などの特性を満足させるために、はんだガラス
として要求される封着物や被封着物との熱膨張係数の適
合性、封着部の強度、はんだガラスの流動性などの性能
を犠牲にする場合がある。
【0005】また、はんだガラス単身での組成改良で
は、封着物や被封着物の熱膨張係数の適合性、封着部の
強度、はんだガラスの流動性などの要求特性を十分に満
足し得ない場合があるという問題もある。
【0006】上記先願1の問題点を解決するために、本
出願人はさらに、はんだガラスとは異なる熱膨張係数を
有するガラス長繊維及び/またはセラミック長繊維とは
んだガラス長繊維との混合集束体よりなる複合封着材料
と、はんだガラスとは異なる熱膨張係数を有するガラス
長繊維及び/またはセラミック長繊維が集束されると共
に該長繊維間にはんだガラスの融液が含浸されてなる混
合集束体よりなる複合封着材料を提案した(特願平6−
73240号。以下「先願2」という。)。
【0007】先願2に係る封着材料によれば、はんだガ
ラスの長繊維集束体単身では得られない熱膨張係数の適
合性、封着部の強度、はんだガラスの流動性などの要求
特性を満足する事ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記先願2に
係る封着材料には以下の問題点がある。ガラス長繊維及
び/またはセラミック長繊維とはんだガラス長繊維との
混合集束体よりなる複合封着材料の場合には、各繊維の
集束のために少量の有機バインダーが用いられることが
多い。このため封着の際に加熱してもバインダー成分が
十分除去されず、封着部が発泡、黒化するなどの不具合
を生ずることがある。通常の使用では粉末状はんだガラ
スの場合と比較するとバインダー量は少なくてよいの
で、発泡・黒化の程度は弱く問題にならないことが多い
が、特に大気圧よりも低い圧力の雰囲気内における封着
では、発泡が問題となる。
【0009】繊維を有機バインダーを使用せず水により
集束することも可能ではあるが、製品保管中に乾燥して
毛羽立ちが発生し易くなる。封着時に毛羽立った繊維が
折れて被封着物に付着すると被封着物製品の欠点となる
ので望ましくない。
【0010】一方、ガラス長繊維及び/またはセラミッ
ク長繊維集束体間にはんだガラスの融液が含浸されてな
る複合封着材料の場合には、熱膨張係数の適合性、封着
部の強度、はんだガラスの流動性などの要求特性を満足
するためには、はんだガラスがガラス長繊維及び/また
はセラミック長繊維集束体の中心部分まで十分に浸透
し、断面内に均一に分散する必要がある。そのために以
下の製造方法を採る。
【0011】有機バインンダーが塗布されていないかま
たは除去されている、はんだガラスと組成の異なるガラ
スまたはセラミックの長繊維集束体を溶解したはんだガ
ラスの融液にディッピングし引き上げる方法、ガラスの
融液をリップダイスからにじみ出させるか、或いは回転
ローラーの表面にはんだガラスの融液の液膜を形成し、
走行するはんだガラスと組成の異なるガラスまたはセラ
ミックの長繊維に、はんだガラスの融液を付着せしめる
方法等である。
【0012】この際、はんだガラスの含浸量は融液の粘
度すなわち温度により決まるが、実際には厳密な温度コ
ントロールが非常に困難で、含浸量を精度良く制御する
ことは難しい。また、はんだガラスが結晶質の場合に
は、融液の温度を失透温度以上に設定しなければなら
ず、含浸量コントロールの自由度がさらに低くなり、困
難となる。
【0013】本発明の目的は、前記課題を解決するため
に、発泡、黒化するなどの不具合を生ずることなく、毛
羽立ちを発生させないで強い結束が得られ、かつ、はん
だガラスの含有量を精度良く制御することができる、複
合封着材料の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の複合封
着材料の製造方法は、 (1)はんだガラスとは異なる組成のガラス長繊維及び
/又はセラミック長繊維 (以下、「異種長繊維」という。)と (2)はんだガラス長繊維 の混合集束体を、はんだガラスの軟化点以上の温度に加
熱して該混合集束体を融着一体化することを特徴とする
複合封着材料の製造方法である。請求項2の複合封着材
料の製造方法は、異種長繊維とはんだガラス長繊維の混
合集束体を、はんだガラスの軟化点以上の温度に加熱し
た後、押圧して所定厚みに融着一体化することを特徴と
する複合封着材料の製造方法である。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
基づく製造に供給される混合集束体を構成する異種長繊
維およびはんだガラスは、以下のようなものが適当であ
る。異種長繊維は、組み合わせるはんだガラスの溶解温
度以上の温度において、繊維としての形状を保持してい
る必要がある。従って、異種長繊維を構成するガラス又
はセラミックは、後述のはんだガラス長繊維を構成する
ガラスの軟化点(粘度が4.5×106Pa・sに対応す
る温度)に比して、少なくとも100℃、好ましくは少
なくとも200℃高い軟化点を有することが好ましい。
そして異種長繊維を構成するガラス又はセラミックは、
はんだガラスを組み合わせて得られる複合封着材料の封
着温度において、少なくとも 105Pa・sの粘度を保
つものであることが好ましい。異種長繊維を構成するガ
ラスの組成としては、Sガラス、Eガラス、Cガラス、
Aガラスなどの比較的に軟化点が高い各種ガラスを用い
ることができる。
【0016】熱膨張係数を調整する場合には、異種長繊
維を構成するガラス又はセラミックとしては、その目的
に応じた適当な熱膨張係数を有するものが選択される。
また、封着部の強度向上を目的とする場合には、異種長
繊維として高強度の繊維を選択すれば良い。
【0017】一方、はんだガラスの組成としては多くの
組成が提案されており、適宜選択して用いれば良い。従
来、主に用いられている組成系は、PbO−B2O3系、
PbO−B2O3−ZnO系、PbO−B2O3−SiO2
系などをベースとした結晶性あるいは非結晶性のはんだ
ガラスであり、本発明にも適当である。
【0018】なお、混合集束体のはんだガラス長繊維と
異種長繊維の使用割合は、当該複合材料の使用形態や使
用目的等によっても異なるが、通常の場合、次のような
ものとするのが好ましい。平均繊維径3〜100μmの
はんだガラス長繊維100〜10000本と、平均繊維
径3〜100μmの異種長繊維10〜10000本とか
らなるもの。そしてはんだガラス長繊維と異種長繊維の
使用割合は、体積比で表して、2:8〜9:1、より好
ましくは5:5〜8:2である。
【0019】本発明に基づく製造法に供給される混合集
束体は以下のように製造される。それぞれの長繊維のモ
ノフィラメントが概ね交互に隣接する配置となるように
集束するのが、複合封着材料としての均一性を確保でき
るが、異種長繊維とはんだガラス組成の長繊維集束体と
が交互に隣接するように、通常のガラス長繊維の加工法
と同様の方法で、それぞれの集束体を組み合わせて引き
揃えたり、合撚したり、編組して組紐状にしたりして、
混合集束体としても良い。
【0020】なお、異種長繊維とはんだガラス組成の長
繊維との各々のモノフィラメントが概ね交互に隣接する
配置となるように集束された混合集束体は、通常のガラ
ス長繊維集束体の紡糸法に用いるブッシングを平行して
2台設置し、一方のブッシングに異種長繊維原料を供給
し、もう一方のブッシングにはんだガラス組成の原料を
供給して、それぞれのブッシングから紡糸されるモノフ
ィラメントを通常のガラス繊維を製造するのに用いられ
る集束器で同時に集束して、ワインダーに巻取ることに
より得ることができる。何れの集束においても、有機バ
インダーは使用しないことが必要であり、バインダーを
使用する場合には水を用いることが望ましい。
【0021】以上のようにして得られた混合集束体を一
体化する、本発明に基づく複合封着材料の製造方法は以
下のとおりである。混合集束体にその長さ方向に張力を
掛けながら加熱ゾーンを通過させる。加熱ゾーンの温度
をはんだガラスの軟化点以上に設定する事により、加熱
ゾーン通過中に混合集束体中のはんだガラスが軟化し、
はんだガラス長繊維同士及びはんだガラス長繊維と異種
長繊維が融着する。加熱ゾーン通過後、混合集束体中の
はんだガラスは冷却されて固化し、融着一体化した複合
封着材料が形成される。一体化した複合封着材料の断面
(混合集束体を横断する方向)の形状は軟化したはんだ
ガラスの表面張力のためほぼ円形になる。この断面直径
は通常0.3〜3.0mmである。
【0022】加熱ゾーン中の温度がはんだガラスの軟化
点(粘度が4.5×106Pa・sに対応する温度)未満
であると、はんだガラス長繊維同士及びはんだガラス長
繊維と異種長繊維の融着が起こらず、混合集束体は一体
化しない。また、はんだガラスが結晶性の場合には失透
生成を防止するために加熱ゾーンの温度は失透温度以下
である必要がある。はんだガラスが非結晶性の場合で
も、加熱ゾーンの温度が高すぎると、混合集束体中では
んだガラスが流動し混合集束体中のはんだガラスの分布
が片寄り、複合封着材料としての性能の均一性が損なわ
れるので好ましくない。従って、加熱ゾーンの温度は、
はんだガラスの軟化点以上で、はんだガラスの粘度が1
2 Pa・sに対応する温度以下で、かつはんだガラス
の失透温度以下の範囲である必要がある。さらに、加熱
ゾーンの温度ははんだガラスの粘度が105Pa・sに
対応する温度以上で、はんだガラスの粘度が104Pa
・sに対応する温度以下で、かつはんだガラスの失透温
度以下の範囲であることがより望ましい。
【0023】混合集束体が加熱ゾーンを通過する時間が
短いと、はんだガラスの温度が十分に上昇しないので融
着が起こりにくく、特に水をバインダーとして使用した
場合には水が十分蒸発除去されず融着が起こらない。こ
のため、加熱ゾーンでの加熱時間または加熱ゾーンの通
過時間は10秒以上必要である。
【0024】以上のプロセスにより一体化された混合集
束体は、切断工程を経て丸棒形状の複合封着材料にな
る。
【0025】一方、封着材料の形状として偏平形状が要
求される場合、あるいは封着材料をその厚みが一定にな
るように成形する必要がある場合には、請求項2の製造
方法を採ることができる。以下に請求項2に基づく封着
材料の製造方法について詳述する。
【0026】加熱ゾーンで混合集束体を加熱一体化する
ところまでは前述のプロセスと同様である。混合集束体
を加熱融着後、冷却固化する前に、押圧手段、例えば1
対の回転ロールで圧延し所定の厚みに一体成形する。成
形厚みはロール間隔により調整可能である。また、ロー
ルの材質としては、鉄・ステンレス等の金属、窒化珪素
・アルミナ等のセラミック、および使用温度で変形、腐
食を起こさないその他の材質が温度条件により選択でき
る。
【0027】ロールで圧延されるときの混合成形体の温
度が低く粘度が高い、及び/又はロール表面の温度が低
く圧延される混合成形体が冷え易い場合には、ロールに
よる圧延成形時に混合成形体が軟化変形せずにクラック
が生成したり粉々に砕けてしまうことがある。これを防
止するために、成形ロールを加熱ゾーン内の最後部に設
置するか、あるいは、加熱ゾーン出口直後に、加熱ヒー
ターを取り付けた成形ロールを設置する。ロールで圧延
されるときの混合成形体の温度が軟化点以上に高く、か
つロール表面の温度が十分に高ければ、軟化した混合成
形体をクラックが生成したり粉々に砕けてしまうことも
なく、所定の厚みに成形する事が可能である。
【0028】また、ロールの表面温度が高すぎると、軟
化した混合集束体がロール表面に付着し焼き付きを起こ
すので好ましくない。焼き付きを起こす温度はロール材
質、はんだガラスの組成により異なる。
【0029】加熱ゾーン出口直後に、加熱ヒーターを取
り付けた成形ロールを設置する場合には、加熱ゾーン出
口と成形ロールの間隔を狭くする必要がある。この間隔
が広いと加熱ゾーンを出た混合集束体が外気により冷却
されて固化し、ロール圧延成形時に混合成形体が変形せ
ずにクラックが生成したり粉々に砕けてしまう。加熱ゾ
ーンと成形ロールの適切な距離は、混合集束体の送り速
度・加熱ゾーンの温度・ロールの表面温度・はんだガラ
スの組成・混合集束体の太さ等により異なるが、混合成
形体が加熱ゾーンを出てから圧延されるまでの経過時間
(加熱ゾーン出口からロールまでの距離÷混合集束体の
送り速度)が2秒以下である必要がある。
【0030】以上のプロセスにより一体成形された混合
集束体は、切断工程を経て所定の厚みを持つ偏平形状の
複合封着材料になる。得られる複合封着材料の横断面に
おける長径と短径の比率は通常1.1〜5であり、横断
面の面積は通常0.07〜7平方mmである。
【0031】押圧手段は上記回転ロールに限らず、種々
のプレス型等も使用することができ、得られる複合封着
材料の外形が直線棒状のものに限らず、半円形、円形な
どの曲線状、「L」字形、「コ」の字形、「ロ」の字形
などの種々の形状、特に封着物の封着部の形状に合わせ
た形状になるように成形することができる。この場合は
混合集束体の中の異種長繊維としては直径が比較的小さ
いもの、具体的には3〜10μmのものを使用すること
が好ましい。また複合封着材料の断面形状も楕円形、多
角形などにすることができる。
【0032】本発明により製造された複合封着材料を用
いて封着を行うには、まず、封着物(または被封着物)
の上に封着部の形状に沿うように所定長さに切断した複
数個の前記複合封着材料を配置した後、封着物の封着部
に、この封着材料を介して、被封着物の封着部を当接
し、はんだガラスの軟化点以上の封着温度、例えば40
0〜550℃で10〜30分程度加熱すればよい。
【0033】
【作用】本発明に基づく製造方法により製造された複合
封着材料は、有機バインダーを全く含有しないので、封
着焼成時の発泡・黒化といった問題が全く起こらない。
また、はんだガラスにより溶着固化されているので複合
封着材料を構成する長繊維の毛羽立ちが起こらない。
【0034】はんだガラスに結晶性のものを用いた場合
でも、製造時の熱処理温度は失透温度以下なので、はん
だガラスが失透することはない。また、複合封着材料中
のはんだガラスの割合は混合集束体中のはんだガラスの
混合比により決まるので、従来法(先願2)の融液を含
浸させる方法に比べて、はんだガラスの割合をコントロ
ールし易い。
【0035】
【実施例】
実施例1 以下に実施例を挙げて本発明の請求項1をより具体的に
説明する。通常のガラス長繊維集束体の紡糸法に用いる
ブッシングを平行して2台設置し、一方のブッシングに
異種長繊維原料を供給し、もう一方のブッシングにはん
だガラス組成の原料を供給して、それぞれのブッシング
から紡糸されるモノフィラメントを通常のガラス繊維を
製造するのに用いられる集束器で同時に集束して、ワイ
ンダーに巻取ることにより、異種長繊維とはんだガラス
組成の長繊維との各々のモノフィラメントが概ね交互に
隣接する配置となるように集束された下記混合集束体を
得た。なお、バインダーとして水を使用した。
【0036】なお、はんだガラス長繊維と異種長繊維の
組成・平均繊維径、及び混合集束体の混合比・集束本数
は、当該複合封着材料の使用目的に応じて適当なものを
選択できる。
【0037】はんだガラス長繊維 組成:PbO−B2O3 系非結晶性ガラス (PbO 8
2.4、B2O3 11.9、ZnO 3.8、Al2O3
1.5、SiO2 0.4各重量%) ガラス軟化点:350℃ 比重:6 熱膨張係数:110×10ー7/℃ 平均繊維径:9.1μm 異種長繊維 組成 : Eガラス( SiO2 53.5、Al2O3 1
5.0、CaO 17.5、MgO 4.5、 Na2O
0.4、 B2O3 8.5、 Fe2O3 0.2各重量
%) ガラス軟化点:840℃ 比重:2.6 熱膨張係数:40×10-7/℃ 平均繊維径:9.1μm 混合集束体 混合比: はんだガラス長繊維:異種長繊維=1:1
(体積ベース) 封着温度:450℃ 比重:4.3(封着後) 熱膨張係数:75×10ー7/℃(封着後) 集束本数:12000本(6000本+6000本)
【0038】得られた細長い混合集束体を、図1に概念
図を示す装置にて加熱して一体化した。ボビン1に巻か
れた混合集束体2を、ガイドロール3に沿わせて垂下し
テンションロール4に送り、テンションロール4の回転
により加熱ゾーン5の中を通過させる。混合集束体2の
移動方向は鉛直、水平、傾斜の何れでも構わないが、鉛
直に配置すれば最初に混合集束体をテンションロール4
に送り込む際に重力で垂下すればよいので操作性に優れ
ている。加熱ゾーン5の内では混合集束体2が真っ直ぐ
に張られた状態でないと固化後の複合封着材料に反りが
発生するので、テンションロール4で引っ張りながら混
合集束体を送らなければならない。
【0039】加熱ゾーン5の加熱源は電気抵抗発熱体を
使用し、ゾーン内の温度は熱電対により検出しコントロ
ーラーにて温度制御した。加熱ゾーン内の温度は380
℃とした。この温度は、使用したはんだガラスの粘度で
3.2×104Pa・sに対応する。混合集束体の送り速
度は2.5cm/秒で、 加熱ゾーンの長さL1は60c
m、加熱ゾーンの通過時間は24秒である。この時間が
10秒以下であるとはんだガラスの軟化が十分でなく、
混合集束体の一体化が起こらない。
【0040】テンションロール4の下には切断装置6を
設け、複合封着材料7を所定の長さに切断し製品を採取
した。得られた複合封着材料7の断面形状は図2に示す
ように円形で、直径dは1.0mmであった。さらに、
断面の拡大図は図3の通りで、溶着一体化したはんだガ
ラス8の中に異種長繊維のモノフィラメント9がほぼ均
一に分散して融着している。このような断面構造を持つ
ため、複合封着材料の一体化は非常に強固で長繊維の毛
羽立ちは全く発生しない。また、当該複合封着材料は有
機バインダーを全く含有しないので、封着加熱時(焼成
時)の発泡・黒化の心配も無い。
【0041】実施例2 本発明の請求項2をより具体的に説明する。封着材料の
形状として偏平形状が要求される場合、あるいは封着材
料の厚みを一定に成形する必要がある場合の実施例につ
いて記す。
【0042】実施例1に記載のはんだガラス長繊維と異
種長繊維を混合集束し、両者のモノフィラメントがほぼ
隣接する構造の実施例1に記載と同じ混合集束体を得
た。得られた混合集束体を、図4に概念図を示す装置に
て加熱、一体成形した。ボビン11に巻かれた混合集束
体12をガイドロール13に沿わせて垂下し加熱ゾーン
15の直下に設置した成形ロール14に送り、成形ロー
ル14の回転で引っ張りながら混合集束体を加熱ゾーン
15の中を通過させる。
【0043】加熱ゾーン15の加熱源は電気抵抗発熱体
を使用し、ゾーン内の温度は熱電対により検出しコント
ローラーにて制御した。加熱ゾーン内の温度は380℃
とした。この温度は、使用したはんだガラスの粘度で
3.2×104Pa・sに対応する。混合集束体の送り速
度(成形ロールの周速度)は5cm/秒で、加熱ゾーン
の長さL2は60cm、加熱ゾーンの通過時間は12秒
である。加熱ゾーン出口から成形ロール14までの距離
L3は7.5cmで、 混合集束体がこの間を通過する時
間は1.5秒である。この時間が2秒以上であると、 混
合集束体が外気により冷却されて固化し、ロール圧延成
形時に混合成形体が軟化変形せずにクラックが生成した
り粉々に砕けてしまう。
【0044】成形ロール14の材質はステンレスで、
外径は5cmであり、 ロール間隔は0.5mmにセッ
トした。成形ロールの周囲の半面にはロール加熱ヒータ
ー16を設置し、成形ロールの表面を加熱する構造をと
った。ロール加熱ヒーターの形状は図示するものに限ら
ず、ロールを加熱できるものであれば、ロール内部にヒ
ーターを設置するなど他の構造・形状であっても差し支
えない。ロール表面温度は250℃に加熱した。
【0045】成形ロール14の直下にガイドロール1
7、及びその下には切断装置18を設け、複合封着材料
19を所定の長さに切断し製品を採取した。得られた複
合封着材料19の断面形状は図5に示すように押圧によ
り変形された形状で、厚みtは0.5mm、幅は約1.
6mm であった。さらに、断面の拡大図は実施例1と
同様に図3の通りで、溶着一体化したはんだガラス8の
中に異種長繊維のモノフィラメント9がほぼ均一に分散
している。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明に基づく製
造方法により、焼成時の発泡・黒化及び毛羽立ちといっ
た問題が無く、はんだガラスの含有量を精度良く制御す
ることができ、封着材料としての要求性能を満足する複
合封着材料が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の本発明の製造方法を実施する装置の
概念図である。
【図2】請求項1の本発明の実施例により製造された複
合封着材料の断面図である。
【図3】本発明の実施例により製造された複合封着材料
の断面拡大図である。
【図4】請求項2の本発明の製造方法を実施する装置の
概念図である。
【図5】請求項2の本発明の実施例により製造された複
合封着材料の断面図である。
【符号の説明】
1、11 ボビン 2、12 混合集束体 3、13 ガイドロール 4 テンションロール 5、15 加熱ゾーン 6、18 切断装置 7、19 複合封着材料 14 成形ロール
フロントページの続き (72)発明者 近藤 敏和 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだガラスとは異なる組成のガラス長
    繊維及び/又はセラミック長繊維とはんだガラス長繊維
    の混合集束体を、はんだガラスの軟化点以上の温度に加
    熱して該混合集束体を融着一体化することを特徴とする
    複合封着材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 はんだガラスとは異なる組成のガラス長
    繊維及び/又はセラミック長繊維とはんだガラス長繊維
    の混合集束体を、はんだガラスの軟化点以上の温度に加
    熱した後、押圧して所定厚みに融着一体化することを特
    徴とする複合封着材料の製造方法。
JP13412694A 1994-06-16 1994-06-16 複合封着材料の製造方法 Pending JPH082939A (ja)

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JP13412694A Pending JPH082939A (ja) 1994-06-16 1994-06-16 複合封着材料の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6939279B2 (en) 2001-05-01 2005-09-06 Ten Cate Enbi Tire for skew reducing roller

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