JPH0829224A - 流量検出装置 - Google Patents

流量検出装置

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JPH0829224A
JPH0829224A JP6162390A JP16239094A JPH0829224A JP H0829224 A JPH0829224 A JP H0829224A JP 6162390 A JP6162390 A JP 6162390A JP 16239094 A JP16239094 A JP 16239094A JP H0829224 A JPH0829224 A JP H0829224A
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JP
Japan
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flow rate
semiconductor substrate
temperature control
heat generating
constant temperature
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JP6162390A
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English (en)
Inventor
Koji Tanimoto
考司 谷本
Mikio Bessho
三樹生 別所
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一の半導体基板上に形成された温度検出素
子および複数個の発熱素子の平均温度の差が略一定なる
ようにし、空気の流速検出範囲の拡大を図って、平均化
した流量信号を出力可能にする。 【構成】 半導体基板10上に熱絶縁部を介して導電材
料層11からなる架橋構造の発熱素子40a〜40dお
よび温度検出素子41a〜41dを備え、少なくとも上
記発熱素子40a〜40dを、上記半導体基板10上に
一定間隔を離して複数個並設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業用の利用分野】この発明はエンジンの吸入空気な
ど空気の流量を測定するのに利用する流量検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のエンジンの電子制御式
燃料噴射装置においては、空燃比制御のためエンジンへ
の吸入空気量を精度良く計測することが重要である。こ
の空気流量の検出装置として、従来ベーン式のものが主
流であったが、最近、小形で質量流量が得られ、応答性
の良い熱式流量検出装置が普及している。
【0003】この熱式流量検出装置は流体通路内部に設
置され、電気的に加熱した発熱素子の吸気の流れによる
冷却効果と抵抗値が温度に対して変化する特性を利用し
て、流体通路内を通過する流速や流量を検出するもので
ある。
【0004】また、昨今、写真製版およびエッチング等
半導体製造プロセスを利用して、半導体基板上に発熱素
子や温度検出素子を形成した流量検出装置が盛んに研究
されており、特に、発熱素子の殆ど大部分を半導体基板
と非接触状態になる架橋構造とすることによって、発熱
素子から半導体基板への熱伝導損失を低減することによ
り、高い流量感度および高速応答特性が実現できるもの
が提案されている。
【0005】そして、上記のような流量検出用チップを
有する流量検出装置について記述した論文として、アー
ル・ジー・ジョンソン(R.G.Johnson )とアール・イー
・ヒガシ(R.E.Higashi )による「ア ハイ センシテ
ィブ シリコン チップ マイクロトランスデューサー
フォー エア フロー アンド ディファレンシャル
プレッシャー センシング アプリケーション,セン
サーズ アンド アクチュエーターズ(“A High Sensi
tive Silicon Chip Microtransducer for AirFlow and
Differential Pressure Sensing Application”,Senso
rs and Actuators )」(11,1987,PP63−
72)があり、この論文に対応するものとして、特開昭
60−142268号公報に流量検出装置の構成および
流量検出用チップの構造が示されている。
【0006】図15および図16は上記従来の流量検出
用チップの断面図および平面図をそれぞれ示し、図にお
いて、28,29は1対の薄膜の温度検出素子、26は
これらの温度検出素子28,29に設けられた発熱素
子、27は温度補償用の温度検出素子である。
【0007】そして2個の温度検出素子28,29は発
熱素子26の両側面に対向して配置され、さらにこれら
の温度検出素子28、29および発熱素子26は、半導
体基板10の上にパーマロイからなる薄膜抵抗を窒化シ
リコンからなる絶縁膜12,18で被覆した薄膜部材と
して形成されている。
【0008】また、ここでは図15に示すように、温度
検出素子28と発熱素子26の半分とからなる薄膜部材
と、温度検出素子29と発熱素子26の半分とからなる
薄膜部材は、半導体基板10とは熱絶縁された状態で、
エッチング処理などにより形成された凹部20上に配置
されている。また、発熱素子26は温度検出素子27よ
り約200℃高い一定の温度に加熱される。なお、22
は開口部である。
【0009】次に動作について説明する。いま、空気流
が図16の矢印A方向に流れた場合には、上流に位置す
る温度検出素子28はその空気により冷却されるのに対
して、発熱素子26の下流側に位置する温度検出素子2
9は発熱素子26の熱が空気流に乗って伝わり熱せられ
る。
【0010】これによって温度検出素子28と29に温
度差が生じ、これによるそれぞれの抵抗値の差が電圧差
となって、これを流速または流量として測定することが
できる。
【0011】なお、温度検出素子27,28,29と発
熱素子26から構成されるセンシング部は半導体基板1
0上に1組だけ形成される。
【0012】その他、流量検出装置のセンサに関する論
文として、“ア シーモス サーマル アイソレーテッ
ド ガス フローセンサ(“A CMOS Thermal Isolated
GasFlow Sensor ”)」(エム・パラメスワラン(M.Para
meswaran),センサーズ アンド マテリアルズ(Sensor
s and Materials) 第12巻,No.1,1990,P
P17−26)および「ファブリケーション アンド
モデリング オブ シーモス マイクロブリッジ ガス
―フロー センサーズ(“Fabrication and modeling o
f CMOS microbridge gas-flow sensors ”」(ディー・
モサー(D.Moser) ,センサーズ アンド アクチュエー
ターズ,ビー,No.6(Sensors and Actuators,B,No.
6),1992,PP165−169)等がある。
【0013】いずれもセンシング部は架橋構造からなる
発熱素子および温度検出素子から構成され、発熱素子が
気流により冷却され、発熱素子近傍に設けた温度検出素
子の抵抗値が変化し、電圧変化が生じることを利用して
流量または流速を測定する。なお、ここには明確な記載
はないものの、流量検出装置は、流量検出用チップに形
成した1組のセンシング部と検出回路から構成されてい
る。
【0014】図14は流量検出装置を含む一般的なエン
ジンの吸気系を示すレイアウト図である。図において、
83は流量検出装置で、これが流量検出用チップ30を
有し、ダクト87,検出用ダクト84,および整流器8
2を含む吸気系に設けられ、そのダクト87が検出用ダ
クトのエアクリーナ81の下流側において、吸気管85
に接続されている。
【0015】流量検出用チップ30の上流側には流速分
布を均一化するために、例えば線径が0.2mmで、メ
ッシュピッチが1.5mmからなる金網、あるいは格子
ピッチが5mmで、厚さが10mmからなるモールド格
子等の上記整流器82が配設されている。
【0016】また、エアクリーナ80から吸入された空
気は、エアクリーナエレメント81,整流器82,流量
検出用チップ30,スロットルバルブ86を通過してエ
ンジンの吸入ポートに至る。
【0017】上記のように、従来の流量検出装置83は
流量検出用チップ30の半導体基板10上に熱絶縁され
た発熱素子26および少なくとも1個の温度検出素子2
8または29からなる1組のセンシング部と図示しない
検出回路とから構成されている。
【0018】また、発熱素子26および温度検出素子2
8,29は架橋構造により半導体基板10と熱絶縁さ
れ、その架橋部のサイズは厚さが約0.5〜3μm、幅
および長さが数10μm〜数100μm程度のサイズと
されている。よって流量感度が高く、また熱容量が小さ
いため流量変化に対する応答性も比較的良好である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来の流量検出装置は
以上のように構成されているので、これを自動車用エン
ジンの吸入空気流量検出用装置として使用する場合、以
下のような問題点が挙げられる。
【0020】(1)一般に、流量検出装置83はエアク
リーナ80の下流側に設置され、塵埃,ダスト等はエア
クリーナエレメント81によりトラップされるが、サイ
ズの小さいパーティクルはエアクリーナエレメント8を
通過して流量検出用チップに至る。流量検出用チップ3
0上の発熱素子26や温度検出素子28,29が形成さ
れている架橋部は非常に薄いため、架橋部へのパーティ
クルの付着により放熱特性が変化し、流量検出装置83
で検出される流量特性の精度劣化を招く可能性がある。
【0021】(2)発熱素子26と温度検出素子28,
29からなるセンシング部のサイズが小さいため、流量
検出装置83の上流側の流速分布の僅かな変化に対して
も感度が高く、よって、流量検出用チップ30の上流側
に配置された整流器82やエアクリーナエレメント81
に付着したダストなどによる流速分布の変化に対しても
感度が高く、流量検出装置83で検出される流量特性の
精度劣化を招く。
【0022】(3)また、上記(2)の理由により、整
流器82と流量検出用チップ30との位置関係が流量特
性に大きい影響を及ぼすため、整流器82および流量検
出用チップ30の取付については、高い取付精度が要求
され、この取付精度を確保するのに困難を伴う。
【0023】(4)センシング部のサイズが小さくかつ
応答性が良好であるため、流量検出用チップ30の表面
に形成される、吸気の小さな乱れに対しても応答し、出
力変動が大きくなる。
【0024】請求項1の発明は同一の半導体基板上に形
成された温度検出素子および複数個の発熱素子の平均温
度の差が略一定なるようにし、空気の流速検出範囲の拡
大を図って、平均化した流量信号を出力できる流量検出
装置を得ることを目的とする。
【0025】請求項2の発明はエッチングにより半導体
基板に凹部を形成することで、簡単に上記発熱素子と半
導体基板との間に熱絶縁部を形成できる流量検出装置を
得ることを目的とする。
【0026】請求項3の発明はエッチングにより発熱素
子および半導体素子間の犠牲層を除去して空隙部を形成
することで、簡単に発熱素子と半導体基板との間に熱絶
縁部を形成できる流量検出装置を得ることを目的とす
る。
【0027】請求項4の発明は各発熱素子どうしの熱的
影響を回避し、平均的な熱伝達率に応じた流量信号を得
ることができる流量検出装置を得ることを目的とする。
【0028】請求項5の発明は発熱素子および温度検出
素子をそれぞれ複数設けて、これらを直列接続または並
列接続し、これらの各発熱素子および温度検出素子をブ
リッジ回路の一辺として、平均化した空気流量測定値を
得ることができる流量検出装置を得ることを目的とす
る。
【0029】請求項6の発明は複数の定温度制御回路を
用いてさらに精度の高い流量検出を行える流量検出装置
を得ることを目的とする。
【0030】請求項7の発明は各定温度制御回路の出力
およびこの出力の加算平均値から簡単な演算によって、
各定温度制御回路の出力流量特性が大きく変化した場合
にも流量特性を小さく抑えることができる流量検出装置
を得ることを目的とする。
【0031】請求項8の発明は定温度制御回路の出力か
ら得た流量およびこの流量の加算平均値から演算によっ
て、出力流量特性の変化に対しても、略一定の流量信号
を出力できる流量検出装置を得ることを目的とする。
【0032】請求項9の発明は流量検出用チップ上に発
熱素子,温度検出素子および定温度制御回路を一体に形
成して、構成のコンパクト化と組み付け工程の容易化を
図ることができる流量検出装置を得ることを目的とす
る。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る流
量検出装置は、半導体基板上に熱絶縁部を介して導電材
料層からなる架橋構造の発熱素子および温度検出素子を
備え、少なくとも上記発熱素子を、上記半導体基板上に
一定間隔を離して複数個並設したものである。
【0034】請求項2の発明に係る流量検出装置は、熱
絶縁部を、半導体基板上に上記架橋構造とともにエッチ
ング形成された凹部としたものである。
【0035】請求項3の発明に係る流量検出装置は、熱
絶縁部を、半導体基板とこれの上に形成された導電材料
層との間の犠牲層をエッチングにより除去して形成した
空隙としたものである。
【0036】請求項4の発明に係る流量検出装置は、複
数の発熱素子のそれぞれを空気の流れ方向に対して重な
らないように配置したものである。
【0037】請求項5の発明に係る流量検出装置は、複
数個の発熱素子および温度検出素子の各合成抵抗値が略
一定となるように制御する定温度制御回路を設けたもの
である。
【0038】請求項6の発明に係る流量検出装置は、定
温度制御回路を複数設け、これらの各出力を加算平均し
て流量信号としたものである。
【0039】請求項7の発明に係る流量検出装置は、複
数の定温度制御回路の各出力と該各出力の加算平均値と
の偏差を求め、該各偏差の上記加算平均値に対する割合
が設定値を超えたとき、上記出力を除外した後の加算平
均値を流量信号とする演算手段を設けたものである。
【0040】請求項8の発明に係る流量検出装置は、複
数の定温度制御回路の各出力から流量変換した各流量値
と該各流量値の加算平均値との偏差を求め、該偏差の上
記加算平均値に対する割合が設定値を超えたとき、上記
流量値を除外した後の加算平均値を流量信号とする演算
手段を設けたものである。
【0041】請求項9の発明に係る流量検出装置は、定
温度制御回路を発熱素子および温度検出素子とともに流
量検出用チップ上に設けたものである。
【0042】
【作用】請求項1の発明における流量検出装置は、同一
の半導体基板上に複数個の発熱素子を並設することで、
空気の流速検出領域を拡大し、これらの各平均温度の差
を略一定として、エンジンの吸気系などに入る空気の平
均値的な流量を検出可能にする。
【0043】請求項2の発明における流量検出装置は、
半導体基板上にエッチング形成した凹部を熱絶縁部とし
て、これを介して上記半導体基板と架橋構成の発熱素子
とを熱絶縁する。
【0044】請求項3の発明における流量検出装置は、
導電材料層下部の犠牲層をエッチングすることで、その
導電材料層の下部に空隙を形成し、半導体基板に対し発
熱素子をその空隙によって熱絶縁する。
【0045】請求項4の発明における流量検出装置は、
複数の発熱素子のそれぞれが上流から流れる空気熱の影
響を受けるのを回避して、各発熱素子の温度管理を高精
度に行えるようにする。
【0046】請求項5の発明における流量検出装置は、
複数の温度検出素子および発熱素子をブリッジ回路上の
一辺として、所期の定温度制御を高精度かつ容易に実施
可能にする。
【0047】請求項6の発明における流量検出装置は、
複数の定温度制御回路で得られた出力の加算平均値を流
量信号として出力可能にし、一部の定温度制御回路の出
力が変動しても、流量信号への影響を小さくする。
【0048】請求項7の発明における流量検出装置は、
複数の定温度制御回路で得られた出力とこの出力の加算
平均値との偏差を求めて、この偏差の上記加算平均値に
対する割合が一定値を超えた場合には、上記出力を除い
てN回積算を行い、その積算量を積算回数で除して新た
に平均流量を演算により求める。
【0049】請求項8の発明における流量検出装置は、
複数の定温度制御回路で得られた流量とこの流量の加算
平均値との偏差を求めて、この偏差の上記加算平均値に
対する割合が一定値を超えた場合には、上記流量を除い
てN回積算を行い、その積算量を積算回数で除して新た
に平均流量を演算により求める。
【0050】請求項9の発明における流量検出装置は、
定温度制御回路を発熱素子および温度検出素子とともに
流量検出用チップ上に設けて、これらの構成のコンパク
ト化および組み付け工程数の削減およびローコスト化を
実現する。
【0051】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、30は流量検出用チップで、これ
が半導体基板10上に架橋構造よりなる発熱素子として
の発熱抵抗40a〜40dおよび吸気の温度検出素子と
しての温度検出用抵抗41a〜41dが適当な間隔を保
って並べたものからなり、各架橋構造の下は、従来と同
じく、エッチングにより形成した凹部20に対し半導体
基板10と熱的に絶縁された構造となっている。
【0052】また、上記凹部20の縦横サイズは例えば
300μm〜700μmであり、個々の凹部間ピッチは
0.6〜1.5mmに設定され、上記発熱抵抗40a〜
40dおよび温度検出素子41a〜41dは同一構造、
同一抵抗特性を有し、リード部19により集積回路70
に接続されている。この集積回路70は定温度制御回路
Kを有する。
【0053】さらに、流量検出用チップ30の一方端に
は電極31が形成され、これがパッド36およびボンデ
ィングワイヤを介して各一のインナーリード32にそれ
ぞれ接続されている。このインナーリード32およびア
ウターリード35は樹脂モールド34内に一体形成さ
れ、このアウターリード35はさらに図示しない外部電
極端子に接続される。
【0054】なお、流量検出用チップ30は樹脂モール
ド34に固定され、集積回路70および電極31の部分
は流体に曝されないようにパッケージングされている。
流量検出用チップ30は左右の端面が空気の流れ方向に
対して垂直となるように、かつ表面が流れ方向に対して
概ね平行になるように流体通路の中央部に設置されてい
る。
【0055】図2および図3は上記発熱抵抗40a〜4
0dの1つを示す平面図および断面図であり、10は半
導体基板、12は半導体基板10上に形成されたSi3
4またはSiO2 からなる誘電体層で、この誘電体層
12上にPt,Ni,パーマロイ等からなる導電材料層
11をスパッタまたは真空蒸着等により、発熱部16の
抵抗値を所定値にするよう所定部分がパターニングされ
ている。
【0056】また、18は上記誘電体層12と同様な材
料からなる他の誘電体であり、エッチングホールとなる
部分の誘電体層12および誘電体層18を除去し、KO
H,TMAH等のエッチャントを用いて表面よりエッチ
ングすることで、凹部20が形成されている。
【0057】また、導電材料層11両端のコンタクト部
25は各リード部19との接続部となる。誘電体層1
2,導電材料層11,および誘電体層18よりなる発熱
部16は、厚さが1μm〜3μm、幅が30μm〜20
0μmで、4本の支持梁17により、凹部20を介して
半導体基板10から浮いた架橋構造となっている。
【0058】次に上記発熱抵抗およびこれと同様の構成
を持った温度検出素子を備えた定温度制御回路Kについ
て、図4,図5を用いて説明する。同図において、40
a〜40dは発熱素子としての発熱抵抗、41a〜41
dは温度検出素子としての温度検出用抵抗であり、これ
らはいずれも抵抗が温度によって変化する感温抵抗から
なり、図4に示すように、これらは互いに並列接続さ
れ、または図4に示すように互いに直列に接続されてい
る。
【0059】43,44は発熱抵抗40a〜40dの両
端に接続された分圧回路の固定抵抗で、この分圧回路の
出力が増幅器50の非反転入力端子に接続されている。
この増幅器50はボルテージフォロアを構成し、増幅器
50の出力側は温度検出抵抗41a〜41dおよび固定
抵抗45,46に直列に接続されている。
【0060】また、上記発熱抵抗40a〜40dおよび
固定抵抗42の接続点および固定抵抗45,46の接続
点は増幅器51の各一の入力とされ、この増幅器51の
出力はトランジスタ52を介して発熱抵抗40a〜40
dに帰還される構成となっている。
【0061】さらに、固定抵抗43,44は発熱抵抗に
比べ十分大きい抵抗値になるように設定され、発熱抵抗
40a〜40dと温度検出用抵抗41a〜41dはほぼ
同じ抵抗値に設定する。
【0062】そして、上記増幅器50が理想的な特性を
有しており、かつ以上述べたブリッジ構成の定温度制御
回路Kが平衡状態にある時、R40=(R41+R45)(1
+R43/R44)R42/R46式が成立する。
【0063】ここで、Rは抵抗値を示し、添字は図示し
た符号の抵抗に対応する。またR40は発熱抵抗40a〜
40dの合成抵抗値を示し、R41は温度検出用抵抗41
a〜41dの合成抵抗値を示す。
【0064】また、発熱抵抗40a〜40dの合成抵抗
値R40を温度検出用抵抗41a〜41dの合成抵抗値R
41より大きい抵抗値になるように、R42,R43,R44,
R46の各抵抗値を設定することにより、発熱抵抗40a
〜40dはトランジスタ52から供給される加熱電流に
より発熱し、温度検出用抵抗41a〜41dより一定温
度高い温度に保持される。
【0065】この時、発熱抵抗40a〜40dの消費電
力が流速の関数となることを利用して流量を検出する。
加熱電流に比例する抵抗42の両端電圧が定温度制御回
路Kの出力62であり、かつ流量信号となる。
【0066】なお、R43≫R44、R46≫R42となるよう
各抵抗値を設定することで、温度検出用抵抗41a〜4
1dにおける消費電力は発熱抵抗における消費電力より
十分小さくすることができ、温度検出用抵抗41a〜4
1dにおける自己発熱は無視できる。
【0067】図4,図5では発熱抵抗40a〜40dお
よび温度検出用抵抗41a〜41dを4個としたものを
示したが、これに限定されるものではない。また発熱抵
抗40a〜40dおよび温度検出用抵抗41a〜41d
として金属抵抗を用いたが、ポリ・シリコン或いは単結
晶シリコンからなる抵抗、トランジスタおよびダイオー
ドなど、温度により電気的特性の変化するその他の素子
を用いても、同様な効果が得られる。
【0068】上記のように構成された半導体式流量検出
装置においては、流量検出用チップ30に、半導体基板
10と熱絶縁された形態で、かつ複数個の架橋構造から
なる発熱抵抗40a〜40dの合成抵抗値R40を一定に
なるように制御する定温度制御回路Kを持った集積回路
70を設けている。したがって、発熱抵抗が1個で定温
度制御回路Kを構成していた従来の流量検出装置に比べ
て流速検出範囲が拡大され、かつ平均化された流量信号
が得られる。
【0069】なお、従来の流量検出装置の発熱素子サイ
ズを数mmオーダまで大きくしても同様な効果が得られ
るが、架橋部の厚さが数μm程度であるため、機械的強
度を考慮すると不可能である。また、架橋部を構成する
誘電膜等は通常CVD,スパッタ等の薄膜形成装置で作
成するため、数十μm程度まで厚膜化するのも困難であ
る。
【0070】実施例2.図6はこの発明の他の実施例を
示す。この実施例では架橋構造を形成する各凹部20に
発熱抵抗40a〜40dと発熱温度を検出する温度検出
用抵抗53a〜53dを近接して形成して、流量検出用
チップ30を構成している。
【0071】この流量検出用チップ30は長手方向の端
面が流れ方向に対してほぼ垂直になるように配置され、
チップ上流側に感温抵抗よりなる温度検出用抵抗54a
〜54dが形成されている。また、下流側に同様な特性
を有する温度検出用抵抗53a〜53dおよび発熱抵抗
40a〜40dが凹部20上に架橋構造で形成されてい
る。
【0072】また、これらの各抵抗54a〜54d,5
3a〜53d,40a〜40dは複数個の抵抗がそれぞ
れ直列に接続され、発熱抵抗40a〜40dおよび温度
検出用抵抗53a〜53dは空気の流れ方向に略同一距
離だけずれるように、千鳥状に並んで配置されている。
【0073】なお、架橋構造からなる発熱部である発熱
抵抗40a〜40dおよび温度検出用抵抗53a〜53
dと半導体基板10とは凹部20により熱絶縁されてい
るため、その発熱部の温度が空気温度より200℃高い
時でも半導体基板10は数℃程度であるため、吸気温度
検出用の温度検出用抵抗54a〜54dを半導体基板1
0上に直接形成しても問題はない。
【0074】図7は上記発熱抵抗40a〜40dの合成
抵抗値を一定値にするように制御する定温度制御回路を
示し、61は電源電圧、56は抵抗、55はツェナーダ
イオードで、これらは定電圧電源を構成し、この定電圧
電源に固定抵抗42,44,46および温度検出用抵抗
53a〜53d,54a〜54dから構成したホイース
トンブリッジ回路が接続されている。
【0075】また、50はホイーストンブリッジ回路の
中位電圧を入力とする増幅器で、この増幅器50の出力
がトランジスタ52のベースに接続され、トランジスタ
52のコレクタは発熱抵抗40a〜40dに接続されて
いる。
【0076】これらの発熱抵抗40a〜40dは例えば
Ni−Cr合金等から形成され、温度検出用抵抗53a
〜53d,54a〜54dはPt,Niの他ポリ・シリ
コンパーマロイ等から形成され、ほぼ同じ抵抗値に設定
されている。また、上記増幅器50は理想的な特性を有
しており、かつ以上述べた定温度制御回路が平衡状態に
ある時、R53=(R54+R44)R42/R46の式が成立す
る。
【0077】ここで、Rは抵抗値を示し、添字は図示し
た符号の抵抗に対応する。また、R53は温度検出用抵抗
53a〜53dの合成抵抗値、R54は温度検出用抵抗5
4a〜54dの合成抵抗値である。ここで、R53をR54
より大きい抵抗値になるようにR42,R44,R46の各抵
抗値を設定することにより、発熱抵抗40a〜40dは
トランジスタ52から供給される加熱電流により発熱さ
れ、温度検出用抵抗54a〜54dより温度検出用抵抗
53a〜53dが一定温度高い温度に保持される。
【0078】この時、発熱抵抗40の消費電力が流速の
関数となることから出力信号62を測定することにより
流量を検出する。
【0079】上記のように構成された半導体式の流量検
出装置においては、実施例1と同様に発熱抵抗を1個で
定温度制御回路を構成していた従来の流量検出装置に比
べて流速検出範囲が拡大され、かつ平均化された流量信
号が得られる。
【0080】また、架橋構造よりなる発熱部を千鳥状に
半導体基板上に配置したことにより、2次元的な流速分
布に対しても平均化された流量信号が得られる。なお、
図7では温度検出用抵抗53a〜53d,54a〜54
dおよび発熱抵抗40a〜40dをそれぞれ直列に接続
した例を示しているが、並列接続でも同様な効果を奏す
る。
【0081】実施例3.図8および図9は架橋構造から
なる発熱抵抗または温度検出用抵抗の他の実施形態を示
すもので、図8が発熱抵抗40a〜40dの斜視図、図
9が発熱抵抗40a〜40dの断面図を示す。この発熱
抵抗40a〜40dは表面に誘電体膜12を有する半導
体基板10上に、両端が固定され、かつ絶縁層13で被
覆された導電材料層11が架橋構造として形成される。
【0082】導電材料層11はコンタクト部25におい
てリード部19と電気的に接続されており、さらにリー
ド部19表面は保護膜としての第2誘電膜18で被われ
ている。空隙21は例えばポリ・シリコンからなる犠牲
層を形成した後に、KOH,TMAH等によるウエット
エッチングにより除去して形成される。
【0083】発熱部16は半導体基板10および誘電体
層12と数μmの空隙21を介して離れることとなり、
発熱部16から半導体基板10への伝熱量を低減でき
る。
【0084】図10は図8に示すような架橋構造からな
る発熱抵抗40a〜40dを半導体基板10上に複数個
形成した流量検出用チップ30の平面図を示す。また、
温度検出用抵抗41a〜41dも発熱抵抗40a〜40
dと同様な架橋構造を形成し、発熱抵抗40a〜40d
から空気中へ伝熱した熱流の影響を受けない位置に形成
している。
【0085】発熱抵抗40a〜40dは互いに上流側か
らの熱影響を受けないようにシフトして、かつチップの
前縁から後縁にかけて流れ方向に適当な距離を保って配
置されている。
【0086】発熱抵抗40a〜40dから空気中への熱
伝達率はチップ前縁部付近が最も大きく、後縁にかけて
急激に減少する特性を示す。よって流量検出用チップ3
0上に2次元的に発熱抵抗40a〜40dを配置するこ
とにより、平均的な熱伝達率に応じた流量信号が得られ
る。
【0087】実施例4.図11は流量検出装置の定温度
制御回路63a〜63dを含む信号処理回路を示す。実
施例1,2,3の流量検出装置は1個の定温度制御回路
Kから構成したものを示したが、この実施例の流量検出
装置では、図11に示すように、複数個の定温度制御回
路63a〜63dおよび定温度制御回路63a〜63d
の出力信号62a〜62dを加算する加算器B、および
反転増幅回路Cから構成されている。
【0088】なお、定温度制御回路63a〜63dの出
力段には増幅器67からなるボルテージフォロアが構成
され、加算器Bへの入力電流を供給している。また、流
量信号68と各定温度制御回路63a〜63dの出力電
圧62a〜62dの関係は、V68=(R76/R78){V
59+(R75・Va/R71)+(R75・Vb/R72)+
(R75・Vc/R73)+(R75・Vd/R74)}で表さ
れる。
【0089】ここで、V68は流量信号68の電圧、V59
は定電圧信号59の電圧、Va,Vb,Vc,Vdはそ
れぞれ定温度制御回路63a〜63dの出力信号62
a,62b,62c,62dの電圧を示す。またRは抵
抗値を示し、添字は図示した符号の抵抗に対応する。
【0090】なお、図示していないが、それぞれの定温
度制御回路63b〜63dにも定温度制御回路63aと
同様に、発熱抵抗40b,40c,40dおよび温度検
出用抵抗41b,41c,41dが設けられている。図
1,図6および図10に示すように流量検出用チップ3
0上に適当な距離をおいて、発熱抵抗40a〜40dお
よび温度検出用抵抗41a〜41dを配置している。
【0091】したがって、各定温度制御回路63a〜6
3dの出力電圧を加算することで、流量検出用チップ3
0上の平均流速値が得られるため、多少の流速分布の変
化に対しても影響を受けにくい流量信号68が得られ
る。
【0092】実施例5.図12はこの発明の他の実施例
を示す。この実施例の流量検出装置は定温度制御回路6
3a〜63dと、これらの出力信号62a〜62dを切
り換えてA/D変換器65に接続するマルチプレクサ6
4と、あらかじめ定義した流量と出力信号の関係から流
量を求めるマイクロプロセッサ66とから構成される。
【0093】これらの各回路は流量検出用チップ30と
同一の半導体基板10上または電子回路基板上に、周囲
外気とは接しないようにシールされている。なお、実施
例4と同様に定温度制御回路を構成する発熱抵抗40a
〜40dおよび温度検出用抵抗41a〜41dは流量検
出用チップ30上に適当な距離をおいて形成されてい
る。
【0094】図13に上記マイクロプロセッサ66での
処理に関するフローチャートを示す。各定温度制御回路
63a〜63dの出力信号62a〜62dのA/D変換
後のデータをそれぞれX1 ,X2 ,X3 ,X4 とし、ま
た、予めマイクロプロセッサ66内部のROMに入力さ
れた出力信号と流量の関係から得た流量の値をそれぞれ
Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 と定義する。そして、Nは定温
度制御回路63a〜63dの個数を示し、図12の場合
N=4である。
【0095】まず、4個の上記出力信号X1 〜X4 を流
量Q1 〜Q4 に変換する(ステップST1)。その後、
流量Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 の加算平均値Qmを求める
(ステップST2)。
【0096】次に上記加算平均値Qmと個々の流量信号
Qiとを比較するにあたり、初期値の設定を行う。ま
ず、個々の流量信号Qiのカウント値iと一定の条件を
満足する流量信号のカウント値Cntをクリアする(ス
テップST3)。
【0097】また、加算平均値Qmと各流量Q1 〜Q4
の絶対偏差の加算平均値Qmまたは流量Q1 〜Q4 に対
する割合が一定値A(例えば0.2)を越えるような場
合は(ステップST4)、その流量値を除いて、個々の
流量信号Qiのカウント値iをインクリメントし(ステ
ップST6)、続いてN回積算し(ステップST7)、
積算量を積算回数で除して新たに平均流量を求める(ス
テップST8)。
【0098】一方、ステップST4にて条件を満足する
場合には、流量加算値Qnに流量信号Qiを加算し、か
つ上記カウント値Cntを1増加させる(ステップST
5)。また、ステップST4にて条件を満足しない場合
には、このステップST5の処理は実行しない。
【0099】以上のようにして、偏差の大きい出力信号
を平均化データから除くことにより、信頼度の高い流量
信号が得られる。例えば、複数個の発熱抵抗の内、一部
の発熱抵抗にパーティクル等が付着し、その発熱抵抗を
有する定温度制御回路63a〜63dの出力流量特性が
大きく変化した場合でも、上記構成からなる流量検出装
置では流量特性変化を小さく抑えることができる。
【0100】なお、上記実施例では定温度制御回路63
a〜63dの出力Xiを流量Qiに変換後、平均化して
偏差を導いたが、XiとQiの関係が同一ならば出力X
iの平均値Xmと各出力Xiの偏差を求めて偏差の平均
値Xmに対する割合が一定値を越えるような場合は、そ
の出力Xiを平均化データから除いて新たにXmを算出
し、その後流量変換しても同様な効果が得られる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、半導体基板上に熱絶縁部を介して導電材料層からな
る架橋構造の発熱素子および温度検出素子を備え、少な
くとも上記発熱素子を、上記半導体基板上に一定間隔を
離して複数個並設するように構成したので、同一の半導
体基板上に形成された温度検出素子および複数個の発熱
素子の平均温度の差が略一定なり、空気の流速検出範囲
の拡大が図られて、平均化した流量信号を出力できるも
のが得られる効果がある。
【0102】請求項2の発明によれば、熱絶縁部を、半
導体基板上に上記架橋構造とともにエッチング形成され
た凹部とするように構成したので、簡単に上記発熱素子
と半導体基板との間に熱絶縁部を形成できるものが得ら
れる効果がある。
【0103】請求項3の発明によれば、熱絶縁部を、半
導体基板とこれの上に形成された導電材料層との間の犠
牲層をエッチングにより除去して形成した空隙とするよ
うに構成したので、簡単に発熱素子と半導体基板との間
に熱絶縁部を形成できるものが得られる効果がある。
【0104】請求項4の発明によれば、複数の発熱素子
のそれぞれを空気の流れ方向に対して重ならないように
配置するように構成したので、各発熱素子どうしの熱的
影響を回避でき、平均的な熱伝達率に応じた流量信号を
得ることができるものが得られる効果がある。
【0105】請求項5の発明によれば、複数個の発熱素
子および温度検出素子の各合成抵抗値が略一定となるよ
うに制御する定温度制御回路を設けたので、発熱素子お
よび温度検出素子をそれぞれ複数設けて、これらを直列
接続または並列接続し、これらの各熱素子および温度検
出素子をブリッジ回路の一辺として、平均化した空気流
量測定値を得ることができるものが得られる効果があ
る。
【0106】請求項6の発明によれば、定温度制御回路
を複数設け、これらの各出力を加算平均して流量信号と
するように構成したので、複数の定温度制御回路を用い
てさらに精度の高い流量検出を行えるものが得られる効
果がある。
【0107】請求項7の発明によれば、複数の定温度制
御回路の各出力と該各出力の加算平均値との偏差を求
め、該各偏差の上記加算平均値に対する割合が設定値を
超えたとき、上記出力を除外した後の加算平均値を流量
信号とする演算手段を設けるように構成したので、各定
温度制御回路の出力およびこの出力の加算平均値から簡
単な演算によって、各定温度制御回路の出力流量特性が
大きく変化した場合にも流量特性を小さく抑えることが
できるものが得られる効果がある。
【0108】請求項8の発明によれば、複数の定温度制
御回路の各出力から流量変換した各流量値と該各流量値
の加算平均値との偏差を求め、該偏差の上記加算平均値
に対する割合が設定値を超えたとき、上記流量値を除外
した後の加算平均値を流量信号とする演算手段を設ける
ように構成したので、定温度制御回路の出力から得た流
量およびこの流量の加算平均値から演算によって、出力
流量特性の変化に対しても、略一定の流量信号を出力で
きるものが得られる効果がある。
【0109】請求項9の発明によれば、定温度制御回路
を発熱素子および温度検出素子とともに流量検出用チッ
プ上に設けるように構成したので、流量検出用チップ上
に発熱素子,温度検出素子および定温度制御回路を一体
化でき、構成のコンパクト化と組み付け工程の容易化を
図ることができるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による流量検出装置を示
す平面図である。
【図2】 この発明における発熱素子の取付構造を示す
平面図である。
【図3】 図2におけるX―X線断面図である。
【図4】 この発明の流量検出装置の定温度制御回路を
示す回路図である。
【図5】 この発明の流量検出装置の他の定温度制御回
路を示す回路図である。
【図6】 この発明における他の流量検出装置を示す平
面図である。
【図7】 この発明の流量検出装置のさらに他の定温度
制御回路を示す回路図である。
【図8】 この発明における他の発熱素子を示す斜視図
である。
【図9】 図8における発熱素子を詳細に示す断面図で
ある。
【図10】 この発明のまた他の流量検出装置を示す平
面図である。
【図11】 この発明の他の実施例による流量検出装置
を示す回路図である。
【図12】 この発明のまた他の実施例による流量検出
装置を示す回路図である。
【図13】 図12における流量検出装置のデータ処理
手順を示すフローチャート図である。
【図14】 この発明および従来の流量検出装置を搭載
した自動車の吸気系を示すレイアウト図である。
【図15】 従来の流量検出用チップを示す断面図であ
る。
【図16】 図15における流量検出用チップの平面図
である。
【符号の説明】
10 半導体基板、11 導電材料層、20 凹部、2
1 空隙、30 流量検出用チップ、40a〜40d
発熱抵抗、41a〜41d 温度検出用抵抗、53a〜
53d 温度検出用抵抗、63a〜63d 定温度制御
回路、66 マイクロプロセッサ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に熱絶縁部を介して導電材
    料層からなる架橋構造の発熱素子および温度検出素子を
    備えた流量制御装置において、少なくとも上記発熱素子
    が、上記半導体基板上に一定間隔を離して複数個並設さ
    れていることを特徴とする流量検出装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に熱絶縁部を介して導電材
    料層からなる架橋構造の発熱素子および温度検出素子を
    備えた流量制御装置において、上記熱絶縁部が上記半導
    体基板上に上記架橋構造とともにエッチング形成された
    凹部であり、少なくとも上記発熱素子が、上記半導体基
    板上に一定間隔を離して複数個並設されていることを特
    徴とする流量検出装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に熱絶縁部を介して導電材
    料層からなる架橋構造の発熱素子および温度検出素子を
    備えた流量制御装置において、上記熱絶縁部が上記半導
    体基板とこれの上に形成された上記導電材料層との間の
    犠牲層をエッチングにより除去して形成した空隙であ
    り、少なくとも上記発熱素子が、上記半導体基板上に一
    定間隔を離して複数個並設されていることを特徴とする
    流量検出装置。
  4. 【請求項4】 複数の発熱素子のそれぞれを空気の流れ
    方向に対して重ならないように配置した請求項1〜3に
    記載の流量検出装置。
  5. 【請求項5】 発熱素子および温度検出素子がそれぞれ
    直列または並列に複数個設けられ、該複数個の発熱素子
    および温度検出素子の各合成抵抗値が略一定となるよう
    に制御する定温度制御回路を設けた請求項1〜3に記載
    の流量検出装置。
  6. 【請求項6】 定温度制御回路が複数設けられ、これら
    の各出力を加算平均して流量信号とする請求項5に記載
    の流量検出装置。
  7. 【請求項7】 複数の定温度制御回路の各出力と該各出
    力の加算平均値との偏差を求め、該各偏差の上記加算平
    均値に対する割合が設定値を超えたとき、上記出力を除
    外した後の加算平均値を流量信号とする演算手段を設け
    た請求項5に記載の流量検出装置。
  8. 【請求項8】 複数の定温度制御回路の各出力から流量
    変換した各流量値と該各流量値の加算平均値との偏差を
    求め、該偏差の上記加算平均値に対する割合が設定値を
    超えたとき、上記流量値を除外した後の加算平均値を流
    量信号とする演算手段を設けた請求項5に記載の流量検
    出装置。
  9. 【請求項9】 定温度制御回路が発熱素子および温度検
    出素子とともに流量検出用チップ上に設けられている請
    求項5乃至8のいずれかに記載の流量検出装置。
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