JPH08292104A - 青果物の温度計測方法及び温度計測装置 - Google Patents

青果物の温度計測方法及び温度計測装置

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JPH08292104A
JPH08292104A JP9842095A JP9842095A JPH08292104A JP H08292104 A JPH08292104 A JP H08292104A JP 9842095 A JP9842095 A JP 9842095A JP 9842095 A JP9842095 A JP 9842095A JP H08292104 A JPH08292104 A JP H08292104A
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JP
Japan
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vegetables
fruits
wavelength
light
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JP9842095A
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English (en)
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Seiichi Takizawa
精一 瀧澤
Chiaki Sakai
千明 酒井
Keisuke Igarashi
慶介 五十嵐
Ryogo Yamauchi
良吾 山内
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/02Food
    • G01N33/025Fruits or vegetables

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 青果物の内部の温度を非破壊で計測すること
ができる青果物の温度計測方法及び温度計測装置を提供
する。 【構成】 青果物に測定用光線束を照射し、青果物から
の反射光又は透過光から、青果物の成分に影響を受けず
且つ青果物の温度に影響を受ける温度計測用波長の光の
分光スペクトルを得る分光手段Mと、その分光手段Mが
得た分光スペクトルの大きさに基づいて、青果物の温度
を判定する温度判定手段Cが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物の温度計測方法
及び温度計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、青果物の温度は、青果物から放射
される赤外線の波長に基づいて計測したり、あるいは、
熱電対等の温度検出センサを青果物に接触させて計測し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、青果物の内
部の温度を計測することが必要とされる場合がある。例
えば、青果物の鮮度を保つために、青果物を急速に冷却
する、いわゆる予冷を行うが、この予冷においては、青
果物が内部まで所定の温度に冷却されているか否かを判
定するために、青果物の内部の温度を計測する必要があ
る。上記従来の技術において、青果物の内部の温度を計
測するためには、青果物から放射される赤外線の波長に
基づくものでは、青果物を切断して、切断面から放射さ
れた赤外線に基づいて計測せざるを得ず、又、温度検出
センサを青果物に接触させて計測するものでは、青果物
を切断して、切断面に温度検出センサを接触させるか、
あるは、温度検出センサを青果物に差し込んで計測せざ
るを得ず、いずれも青果物を破壊しての計測であり、非
破壊で青果物の内部の温度を計測することができなかっ
た。従って、一旦破壊した青果物は商品価値が失われる
ため、改善が望まれていた。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、青果物の内部の温度を非破壊で
計測することができる青果物の温度計測方法及び温度計
測装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴構成
は、青果物の温度計測方法を示すものであって、青果物
に測定用光線束を照射し、青果物からの反射光又は透過
光から、青果物の成分に影響を受けず且つ青果物の温度
に影響を受ける温度計測用波長の光の分光スペクトルを
得て、その分光スペクトルの大きさに基づいて、青果物
の温度を計測する点にある。
【0006】本発明の第2の特徴構成は、青果物の温度
計測方法を示すものであって、前記温度計測用波長が、
690nm〜695nmの範囲、784nm〜792n
mの範囲、又は、885nm〜902nmの範囲に含ま
れる点にある。
【0007】本発明の第3の特徴構成は、青果物の温度
計測方法を示すものであって、前記温度計測用波長が、
885nm〜902nmの範囲に含まれる点にある。
【0008】本発明の第4の特徴構成は、青果物の温度
測定装置の構成を示すものであって、青果物に測定用光
線束を照射し、青果物からの反射光又は透過光から、青
果物の成分に影響を受けず且つ青果物の温度に影響を受
ける温度計測用波長の光の分光スペクトルを得る分光手
段と、その分光手段が得た分光スペクトルの大きさに基
づいて、青果物の温度を判定する温度判定手段が設けら
れている点にある。
【0009】本発明の第5の特徴構成は、青果物の温度
測定装置の構成を示すものであって、前記分光手段は、
前記温度計測用波長を含む波長毎の吸光度スペクトルを
得るように構成され、前記温度判定手段は、前記分光手
段が得た吸光度スペクトルの大きさに基づいて、青果物
の温度を判定するように構成されている点にある。
【0010】本発明の第6の特徴構成は、青果物の温度
測定装置の構成を示すものであって、前記分光手段は、
光源と測定用光線束を青果物に照射する照射部とを接続
する光ファイバを備えて構成されている点にある。
【0011】本発明の第7の特徴構成は、青果物の温度
測定装置の構成を示すものであって、前記温度計測用波
長が、690nm〜695nmの範囲、784nm〜7
92nmの範囲、又は、885nm〜902nmの範囲
に含まれる点にある。
【0012】本発明の第8の特徴構成は、青果物の温度
測定装置の構成を示すものであって、前記温度計測用波
長が、885nm〜902nmの範囲に含まれる点にあ
る。
【0013】
【作用】第1の特徴構成による作用は、以下の通りであ
る。青果物に測定用光線束を照射すると、照射された光
は、青果物に含まれる成分に特有の波長において、その
成分量に応じて吸収されるという特性を示すということ
は、従来から一般的に知られている。一方、本発明の発
明者らは、青果物に測定用光線束を照射すると、照射さ
れた光は、特定の波長において、青果物に含まれる成分
にほとんど影響を受けずに、光が通過した箇所の温度に
応じて吸収されるという特性を示すことを見出した。本
発明は、上述の如き観点に基づいて成されたものであ
る。つまり、青果物に測定用光線束を照射し、青果物か
らの反射光又は透過光から、青果物に成分に影響を受け
ず且つ青果物の温度に影響を受ける特定の温度計測用波
長の光の分光スペクトルを得る。その温度計測用波長の
光の分光スペクトルは、光が通過した箇所の青果物の温
度についての情報を持っているので、その温度計測用波
長の光の分光スペクトルの大きさに基づいて、青果物が
通過した箇所、つまり、青果物の内部の温度を計測する
ことができる。
【0014】第2の特徴構成による作用は、以下の通り
である。690nm〜695nmの範囲、784nm〜
792nmの範囲、又は、885nm〜902nmの範
囲の波長の光は、青果物を通過する際の吸収において、
青果物に含まれる成分による影響が小さく、光が通過し
た箇所の温度との相関が強いことがわかった。そこで、
690nm〜695nmの範囲、784nm〜792n
mの範囲、又は、885nm〜902nmの範囲の波長
を、温度計測用波長として使用することができる。
【0015】第3の特徴構成による作用は、以下の通り
である。885nm〜902nmの範囲の波長の光は、
青果物を通過する際の吸収において、青果物に含まれる
成分による影響が極めて小さく、光が通過した箇所の温
度との相関が極めて強いことがわかった。従って、88
5nm〜902nmの範囲の波長は、温度計測用波長と
して特に好ましい。
【0016】第4の特徴構成による作用は、以下の通り
である。青果物に測定用光線束を照射すると、分光手段
により、青果物からの反射光又は透過光から前記温度計
測用波長の光の分光スペクトルが得られる。そして、温
度判定手段により、分光手段により得られた分光スペク
トルの大きさに基づいて、温度が判定される。
【0017】第5の特徴構成による作用は、以下の通り
である。青果物に照射された光は、青果物に含まれる成
分に特有の波長においてその成分量に応じて吸収される
特性を示すことを利用して、青果物の成分を分析する分
光分析装置は、既に実用化されている。その分光分析装
置は、例えば、青果物からの反射光又は透過光から波長
毎の吸光度スペクトルを得る分光手段を備えて構成され
ている。そこで、このような分光分析装置に備えられて
いる分光手段を利用して、温度を計測することができ
る。つまり、温度判定手段を、分光手段により得られた
吸光度スペクトルから、前記温度計測用波長の光の吸光
度スペクトルを選定し、選定した吸光度スペクトルの大
きさに基づいて、青果物の温度を判定するように構成す
ればよい。
【0018】第6の特徴構成による作用は、以下の通り
である。光源からの測定用光線束は、光ファイバにより
照射部に導かれ、照射部から青果物に対して照射され
る。従って、測定対象の青果物を光源から離れた位置に
配置することができるので、光源から発生する熱によ
る、計測対象の青果物の温度変動を防止することができ
る。
【0019】第7の特徴構成による作用は、以下の通り
である。分光手段により、690nm〜695nmの範
囲、784nm〜792nmの範囲、又は、885nm
〜902nmの範囲の波長の光の分光スペクトルが得ら
れ、温度判定手段により、分光手段により得られた分光
スペクトルの大きさに基づいて、温度が判定される。
【0020】第8の特徴構成による作用は、以下の通り
である。分光手段により、885nm〜902nmの範
囲の波長の光の分光スペクトルが得られ、温度判定手段
により、分光手段により得られた分光スペクトルの大き
さに基づいて、温度が判定される。
【0021】
【発明の効果】第1の特徴構成によれば、青果物に測定
用光線束を照射し、青果物からの反射光又は透過光か
ら、光が通過した箇所の青果物の温度についての情報を
持っている温度計測用波長の光の分光スペクトルを得
て、その分光スペクトルの大きさに基づいて温度を判定
する。その結果、青果物の内部の温度を非破壊で計測す
ることができる温度計測方法を提供することができるよ
うになった。
【0022】第2の特徴構成によれば、690nm〜6
95nmの範囲、784nm〜792nmの範囲、又
は、885nm〜902nmの範囲の波長を、温度計測
用波長として使用することにより、青果物の内部の温度
の非破壊計測を高い精度で行える青果物の温度計測方法
を提供することができるようになった。
【0023】第3の特徴構成によれば、885nm〜9
02nmの範囲の波長を、温度計測用波長として使用す
ることにより、青果物の内部の温度の非破壊計測を更に
高い精度で行える青果物の温度計測方法を提供すること
ができるようになった。
【0024】第4の特徴構成によれば、青果物の内部の
温度を非破壊で計測することができる温度計測装置を提
供することができるようになった。
【0025】第5の特徴構成によれば、既に実用化され
ている、青果物の分光分析装置に備えられる分光手段を
用いて、本発明を実施することができるので、青果物の
内部の温度を非破壊で計測することができる温度計測装
置を低価格にて提供することができるようになった。
【0026】第6の特徴構成によれば、光源から発生す
る熱に起因した、計測対象の青果物の温度変動を防止す
ることができるので、光源から発生する熱に影響を受け
ずに青果物の内部の温度を非破壊で計測することができ
る温度計測装置を提供することができるようになった。
【0027】第7の特徴構成によれば、690nm〜6
95nmの範囲、784nm〜792nmの範囲、又
は、885nm〜902nmの範囲の波長を、温度計測
用波長として使用して、青果物の内部の温度の非破壊計
測を高い精度で行える青果物の温度計測装置を提供する
ことができるようになった。
【0028】第8の特徴構成によれば、885nm〜9
02nmの範囲の波長を、温度計測用波長として使用し
て、青果物の内部の温度の非破壊計測を更に高い精度で
行える青果物の温度計測方法を提供することができるよ
うになった。
【0029】
【実施例】以下、図1ないし図4に基づいて、本発明の
実施例を説明する。本実施例では、青果物の分光分析装
置を利用して、青果物の成分量の測定機能も備えた青果
物の温度計測装置を構成している。図1に示すように、
青果物の温度計測装置は、青果物に測定用光線束を照射
し、青果物からの透過光の分光スペクトルを得る分光部
1と、その分光部1が得た分光スペクトルの大きさに基
づいて、青果物の温度の判定、及び、成分量の算出を行
う演算部2と、各種の計測条件を設定する設定部3と、
演算部3の判定及び算出結果を出力する出力部4を設け
て構成してある。設定部3は、演算部2に対して各種の
計測条件を指示するようになっていて、計測条件とし
て、計測対象の青果物の品種、温度計測指示、成分量計
測指示等が設定可能なように構成してある。出力部4
は、CRTディスプレイ装置にて構成してある。
【0030】以下、分光部1について説明を加える。分
光部1は、光源11と、光源11からの光を測定用光源
束に成形する第一光学系12と、第一光学系12からの
光線束を試料Sとしての青果物に照射する照射部13
と、試料Sからの透過光を受光する受光部14と、照射
部13と受光部14との間に試料Sを支持する試料支持
部15と、受光部14が受光した透過光を導く第二光学
系16と、第二光学系16により導かれた透過光を反射
する反射鏡17と、反射鏡17により反射された透過光
を分光反射する凹面回折格子18と、凹面回折格子18
により分光反射された各波長毎の光線束強度を検出する
アレイ型受光素子19と、アレイ型受光素子19からの
出力信号を処理する信号処理手段21を備えている。図
中のPは、光源11からアレイ型受光素子16に至る光
路を示している。反射鏡17、凹面回折格子18及びア
レイ型受光素子19は、外部からの光を遮光するアルミ
ニウム製の暗箱20内に配置してある。
【0031】光源11は、赤外線光を放射するタングス
テン−ハロゲンランプにて構成してある。第一光学系1
2は、光源11からの測定用光源束を平行光線束に成形
するレンズ12aと、平行光線束を照射部13に導く照
射用光ファイバー12bにより構成してある。つまり、
光源11と照射部13とを照射用光ファイバー12bに
て接続してある。第2光学系16は、受光部14が受光
した透過光を暗箱20の入射孔20aに導く受光用光フ
ァイバー16aにより構成してある。照射部13は照射
用光ファイバー12bを保持する保持部13aと、試料
Sに密着して外部からの光を遮光する椀形状のゴム製パ
ッド13bにより構成してある。同様に、受光部14
も、受光用光ファイバー16aを保持する保持部14a
と椀形状のゴム製パッド14bにより構成してある。
【0032】アレイ型受光素子19は、凹面回折格子1
8にて分光反射された透過光を、同時に波長毎に受光す
るとともに波長毎の信号に変換して出力する。又、アレ
イ型受光素子19は、波長が0.6〜2.5μmの範囲
の近赤外線光を検出するように構成してある。
【0033】信号処理手段21は、マイクロコンピュー
タを利用して構成してあり、アレイ型受光素子19から
の出力信号を処理して、吸光度スペクトル、及び、吸光
度スペクトルの波長領域での二次微分値(以下、二次微
分スペクトルと略称する)を得るように構成してある。
吸光度は、光源の照射光量(基準光量)をI、透過光の
光量をTとすると、 Log(I/T) で定義される
【0034】演算部2について、説明を加える。演算部
2は、マイクロコンピュータを利用して構成してある。
演算部2は、青果物の品種毎に、青果物の品種に特有の
温度計測用波長、及び、その温度計測用波長での吸光度
スペクトルの二次微分値(以下、温度計測用波長二次微
分値と略記する)と温度との関係を記憶している。そし
て、演算部2は、信号処理手段21が得た二次微分スペ
クトルから、設定部3で設定された品種の温度計測用波
長に対応する値を選択し、その選択した値と、設定部3
で設定された品種に対応する温度計測用波長二次微分値
と温度との関係に基づいて、青果物の温度を判定する。
【0035】又、演算部2は、下記の式(以下、成分量
算出式と称する)による重回帰分析に基づいて、青果物
に含まれる成分量を算出する。 Y=K0 +K1 A(λ1 )+K2 A(λ2 )+K3
(λ3 )+…… 但し、 Y ;成分量 K0 ,K1 ,K2 ,K3 …… ;係数 A(λ1 ),A(λ2 ),A(λ3 )……;特定波長λ
における吸光度スペクトルの二次微分値 演算部2は、青果物の品種夫々について、成分量を算出
する成分毎に特定の成分量算出式を記憶している。つま
り、上記成分量算出式において、青果物の品種夫々につ
いて、成分毎に特定の係数K0 ,K1 ,K2 ,K3
…、及び、波長λ 1 ,λ2 ,λ3 ……を記憶している。
そして、設定部3で設定された品種に応じて、成分毎に
特定の成分量算出式を用いて、各成分の成分量を算出す
る。
【0036】次に、青果物の一例としてのトマトの温
度、及び、成分量を計測する場合について説明する。先
ず、温度計測用波長を選定する手順、及び、温度計測用
波長二次微分値と温度との関係を求める手順について説
明する。トマトに含まれる成分の一例として糖質があ
る。図2は、糖度(Brix)が一定の場合における、
温度と二次微分スペクトルとの単相関分布を示す。図2
に示す単相関分布は、糖度が夫々異なる複数の試料を用
いて、各試料について、温度を種々に変化させ、温度毎
に二次微分スペクトルを得ることにより求めた。図2か
ら、例えば、690nm〜695nmの範囲、784n
m〜792nmの範囲、及び、885nm〜902nm
の範囲においては、温度と二次微分スペクトルとの相関
係数が大で、相関が強いことがわかる。一方、図示はし
ないが、温度が一定の場合における、糖度と二次微分ス
ペクトルとの単相関分布を求めた結果、前述の690n
m〜695nmの範囲、784nm〜792nmの範
囲、及び、885nm〜902nmの範囲においては、
糖度と二次微分スペクトルとの相関係数が小で、相関が
無いことが分かった。従って、例えば、690nm〜6
95nmの範囲、784nm〜792nmの範囲、及
び、885nm〜902nmの範囲の波長を、青果物の
成分に影響を受けず且つ青果物の温度に影響を受ける温
度計測用波長として使用することができることが分か
る。更に、上記各範囲のうちでも、特に、885nm〜
902nmの範囲は、温度と二次微分スペクトルとの相
関係数が大で、糖度と二次微分スペクトルとの相関係数
が小であるので、温度計測用波長として好適であり、本
実施例では、885nm〜902nmの範囲に含まれる
892.6nmをトマト用の温度計測用波長として使用
する。
【0037】尚、説明を省略するが、糖質以外の成分
(例えば、水分、クエン酸)についても、同様に、成分
量が一定の場合における、温度と二次微分スペクトルと
の単相関分布、及び、温度が一定の場合における、成分
量と二次微分スペクトルとの単相関分布を調べて、上記
各範囲では、温度と二次微分スペクトルとの相関係数が
大で、成分量と二次微分スペクトルとの相関係数が小で
あることが分かっている。又、図2に示すように、前述
の690nm〜695nmの範囲、784nm〜792
nmの範囲、及び、885nm〜902nmの範囲以外
でも、温度と二次微分スペクトルとの相関係数が大であ
る波長範囲があるが、これらの範囲では、糖度と二次微
分スペクトルとの相関係数が比較的大きいので、温度計
測用波長としては不適当である。
【0038】図3は、実測データに基づく、892.6
nmの波長での、温度、糖度及び吸光度スペクトルの二
次微分値夫々の間の関係を示し、図4は、実測データに
基づく、前述の各範囲のいずれにも含まれない761.
1nmの波長での、温度、糖度及び吸光度スペクトルの
二次微分値夫々の間の関係を示す。図3から分かるよう
に、892.6nmの波長では、温度が一定であれば、
糖度が異なっても、吸光度スペクトルの二次微分値は略
一定である。又、図4から分かるように、761.1n
mの波長では、温度が一定であっても、糖度が異なる
と、吸光度スペクトルの二次微分値が異なる。従って、
図3に示す関係に基づいて、トマト用の、温度計測用波
長二次微分値と温度との関係を設定して、演算部2に記
憶させてある。尚、トマト以外の青果物についても、上
述の手順と同様の手順にて、温度計測用波長を選定する
とともに、温度計測用波長二次微分値と温度との関係を
設定して、演算部2に記憶させてある。
【0039】トマトには、例えば、グルコース、フルク
トース、クエン酸、アスコルビン酸の各成分が含まれ
る。グルコースの成分量を算出する際の、上記成分量算
出式における特定波長λは、例えば、750、830、
915、1030、1080、1205、1260、1
380nmに設定する。フルクトースの成分量を算出す
る際の、上記成分量算出式における特定波長λは、例え
ば、750、830、915、1030、1080、1
205、1260、1380nmに設定する。クエン酸
の成分量を算出する際の、上記成分量算出式における特
定波長λは、例えば、775、1005、1060、1
170、1240、1375nmに設定する。アスコル
ビン酸の成分量を算出する際の、上記成分量算出式にお
ける特定波長λは、例えば、760、920、995、
1200、1265、1355nmに設定する。
【0040】従って、青果物に測定用光線束を照射し、
青果物からの透過光から、青果物の成分に影響を受けず
且つ青果物の温度に影響を受ける温度計測用波長の光の
分光スペクトルを得る分光手段Mは、分光部1により構
成してある。又、その分光手段Mは、温度計測用波長を
含む波長毎の吸光度スペクトルを得るように構成してあ
る。又、分光手段Mが得た分光スペクトルの大きさに基
づいて、青果物の温度を判定する温度判定手段Cを、演
算部2を利用して構成してある。又、温度判定手段C
は、分光手段Mが得た吸光度スペクトルの大きさに基づ
いて、青果物の温度を判定するように構成してある。
【0041】〔別実施例〕次に別実施例を説明する。 トマト用の温度計測用波長は、上記実施例では、8
92.6nmに設定したが、これ以外にも、種々に設定
可能である。例えば、885nm〜902nmの範囲に
含まれる892.6nm以外の波長に設定してももよ
い。又、690nm〜695nmの範囲に含まれる波長
に設定してもよい。又、784nm〜792nmの範囲
に含まれる波長に設定してもよい。又、上述のように設
定した各波長の正数倍の波長に設定してもよい。 上記実施例では、照射部13と受光部14とを、受
光部14が試料Sからの透過光を受光する位置関係に配
置する場合について例示したが、これに代えて、照射部
13と受光部14とを、受光部14が試料Sからの拡散
反射光を受光する位置関係に配置してもよい。 上記実施例では、分光部1を、青果物からの反射光
又は透過光を凹面回折格子18により分光するように構
成する場合について例示したが、これに代えて、プリズ
ムにより分光するように構成してもよい。 上記実施例では、青果物の成分量の測定機能も備え
させて青果物の温度計測装置を構成する場合について例
示したが、成分量の測定機能は備えさせなくても良い。
この場合、温度判定手段Cを構成する演算部2は、成分
量を算出するための構成を省略して構成する。又、分光
手段Mは、光学フィルタにより温度計測用波長の光のみ
を分光するように構成することができる。従って、装置
構成を簡略化できるとともに、価格を低減できる。
【0042】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる温度計測装置のブロッ
ク図
【図2】糖度一定での、温度と二次微分スペクトルとの
単相関分布を示す図
【図3】892.6nmの波長での、温度、糖度及び吸
光度スペクトルの二次微分値夫々の間の関係を示す図
【図4】761.1nmの波長での、温度、糖度及び吸
光度スペクトルの二次微分値夫々の間の関係を示す図
【符号の説明】
11 光源 12b 光ファイバ 13 照射部 C 温度判定手段 M 分光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良吾 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青果物に測定用光線束を照射し、青果物
    からの反射光又は透過光から、青果物の成分に影響を受
    けず且つ青果物の温度に影響を受ける温度計測用波長の
    光の分光スペクトルを得て、その分光スペクトルの大き
    さに基づいて、青果物の温度を計測する青果物の温度計
    測方法。
  2. 【請求項2】 前記温度計測用波長が、 690nm〜695nmの範囲、 784nm〜792nmの範囲、又は、 885nm〜902nmの範囲に含まれる請求項1記載
    の青果物の温度計測方法。
  3. 【請求項3】 前記温度計測用波長が、885nm〜9
    02nmの範囲に含まれる請求項1記載の青果物の温度
    計測方法。
  4. 【請求項4】 青果物に測定用光線束を照射し、青果物
    からの反射光又は透過光から、青果物の成分に影響を受
    けず且つ青果物の温度に影響を受ける温度計測用波長の
    光の分光スペクトルを得る分光手段(M)と、 その分光手段(M)が得た分光スペクトルの大きさに基
    づいて、青果物の温度を判定する温度判定手段(C)が
    設けられている青果物の温度計測装置。
  5. 【請求項5】 前記分光手段(M)は、前記温度計測用
    波長を含む波長毎の吸光度スペクトルを得るように構成
    され、 前記温度判定手段(C)は、前記分光手段(M)が得た
    吸光度スペクトルの大きさに基づいて、青果物の温度を
    判定するように構成されている請求項4記載の青果物の
    温度計測装置。
  6. 【請求項6】 前記分光手段(M)は、光源(11)と
    測定用光線束を青果物に照射する照射部(13)とを接
    続する光ファイバ(12b)を備えて構成されている請
    求項4又は5記載の青果物の温度計測装置。
  7. 【請求項7】 前記温度計測用波長が、 690nm〜695nmの範囲、 784nm〜792nmの範囲、又は、 885nm〜902nmの範囲に含まれる請求項4、5
    又は6記載の青果物の温度計測装置。
  8. 【請求項8】 前記温度計測用波長が、885nm〜9
    02nmの範囲に含まれる請求項4、5又は6記載の青
    果物の温度計測装置。
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