JPH08289779A - 無血清培地及び体外受精卵の生産方法 - Google Patents

無血清培地及び体外受精卵の生産方法

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JPH08289779A
JPH08289779A JP7124480A JP12448095A JPH08289779A JP H08289779 A JPH08289779 A JP H08289779A JP 7124480 A JP7124480 A JP 7124480A JP 12448095 A JP12448095 A JP 12448095A JP H08289779 A JPH08289779 A JP H08289779A
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culture
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Hiroyoshi Hoshi
宏良 星
Takeshi Sato
威 佐藤
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KINOUSEI PEPUCHIDO KENKYUSHO K
KINOUSEI PEPUCHIDO KENKYUSHO KK
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KINOUSEI PEPUCHIDO KENKYUSHO K
KINOUSEI PEPUCHIDO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受精卵の体外培養に好適に使用される無血清
培地及び体外受精卵の生産方法を目的とする。 【構成】 本発明の無血清培地は、乳酸類、ピルビン酸
類、塩基性線維芽細胞成長因子及び腫瘍成長因子−β1
を含有する低グルコース濃度TCM199培地からな
り、本発明の体外受精卵の生産方法は、上記の無血清培
地を用いた受精卵の生産方法である。本発明の無血清培
地は、受精卵の発生率が高く、また血清成分を含有して
いないので安定した培養成績が得られる。また、本発明
の生産方法によれば、受精卵移植に用いられる胚盤胞期
胚を受精卵から高率で発生させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無血清培地及び体外受
精卵の生産方法に関する。より詳細には、受精卵の体外
培養に好適に使用される無血清培地、ウシから採取され
た卵子の体外成熟、体外受精、体外受精卵培養システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、優良種家畜の大量生産、人為
的操作を加えた受精卵からの産仔を目的として、受精卵
(胚)移植法が利用されている。受精卵移植法として
は、体内受精卵移植、即ち、ドナー(受精卵の供給動
物)から受精卵を採取し、その受精卵を同期化処置(受
精卵を子宮に着床させる目的で、レシピエントをホルモ
ンなどで処理し、擬妊娠状態にする処置)をしたレシピ
エント(受精卵の受容動物)に移植して妊娠させ、産仔
を得ることが行われている。このような体内受精卵移植
方法は、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジなどの動物(家畜)
では技術的に確立されており、一般に、ドナーにFSH
(卵胞刺激ホルモン)などのホルモン剤の投与を行って
過排卵を誘起した後、交配又は人工授精により受精させ
る。次いで、受精卵を採取した後、受精した正常分割卵
であることの確認を行い、必要に応じて所定期間の体外
培養を行った後、黄体ホルモンなどの投与により同期化
処置を施したレシピエントの子宮(又は卵管)に移植
し、レシピエントを妊娠・分娩させて仔を産生すること
が行われている。
【0003】このような体内受精卵移植法においては、
受精卵を低コストで且つ安定的に供給することが困難で
あるため、体外受精卵移植法が研究されている。即ち、
体外受精卵移植法(一般に、屠殺された雌家畜から卵子
を採取し、体外成熟、体外受精、受精卵の発生を行った
後にレシピエント家畜に移植する方法)によれば、体内
受精卵のコスト高要因であるドナー家畜の導入、飼育、
過排卵処理等の操作を行う必要がないので、低コストで
受精卵を生産することができる。また、体外受精卵の生
産では、屠殺された家畜から卵子を採取するので、肉質
等の特性が判明した家畜の卵子を利用することができる
利点がある。更に、体外受精卵生産技術は、核移植、受
精卵の性判別、遺伝子導入等の新しい家畜バイオテクノ
ロジーの基幹技術であり、また発生学や家畜繁殖学の基
礎研究の重要な手段であることからも、当該技術の確立
が要望されている。しかし、体外受精卵の生産には卵子
の体外成熟、体外受精及び受精卵(胚)の体外培養技術
が不可欠であるが、卵子の体外成熟、体外受精、受精卵
の発生は複雑で効率が悪いという問題があり、また体外
受精卵移植による受胎率は、体内受精卵移植に比べて低
いことが知られている。上記の卵子の体外成熟及び受精
卵の体外培養には、通常、血清培地が用いられている
が、血清培地は使用する血清のロットにより成分が異な
るので、培地組成が変動し、安定的な体外成熟及び受精
卵培養を行うことが困難である。また、受精卵の培養に
は、発生効率を高めるために、体細胞と受精卵との共培
養が広く行われているが、受精卵を培養するたびに体細
胞を準備しなければならず、操作が煩雑になる問題があ
る。このような問題から、血清成分を含まない培地(無
血清培地)を用いた体外成熟及び受精卵培養並びに体細
胞を用いない受精卵培養が種々研究されている。この分
野における最近の研究成果の概要を以下に示す。
【0004】これまで哺乳類の卵子の成熟に必要と考え
られている卵丘膨潤には、ゴナドトロピンが深く関与し
ていることが知られている(Linderら, Recent Prog. in
Hormone Res., 30, 79-138, 1974; Eppig, Biol. Repr
od., 23, 545-552, 1980; EppigとDowns, Biol. Repro
d., 30, 1-11, 1984)。一方、卵胞を構成する体細胞か
ら種々の細胞成長因子が合成・分泌され、これらの因子
が卵胞液中に発見されている。そして、細胞成長因子が
卵子の成熟に重要な役割を果たしていると考えられるよ
うになってきた。Dekelと Sherizly (Endocrinology.,
116, 406-409, 1985)は、上皮成長因子(EGF)が卵胞由来
細胞の存在下で培養ラット卵子の成熟を促進することを
報告している。同様に、卵丘細胞付着のマウス卵子にEG
Fを処理すると、卵子成熟の指標である卵核胞崩壊(germ
inal vesicle breakdown)が誘導されることが報告され
ている(Downsら, J. Exp. Zool., 245, 86-96, 1988; D
owns, Biol. Reprod., 41, 371-379, 1989)。また、EGF
と物質構造や生物学的機能の類似している腫瘍成長因子
-α(TGF-α)に卵丘細胞付着したマウス卵子の成熟促進
活性を見い出した(Bruckerら, Mol. Reprod. Dev., 28,
94-98, 1991)。最近、本研究において、EGFやTGF-αを
成分既知の基礎培地に添加しただけで、著しいウシ卵丘
膨潤と卵子の体外成熟が誘導されることがわかった(Kob
ayashiら, J. Reprod. Fertil.,100, 439-446, 1994)。
結果として、この細胞成長因子添加成分既知無血清培地
で体外成熟した卵子の体外受精率は有意に高く、通常体
外成熟用培地として用いられている血清培地に比べても
遜色のないことがわかった。
【0005】ウシ受精卵を体外培養すると、8細胞期か
ら16細胞期で発生が停止することが一般的に知られてい
る(WrightとBondioli, J. Anim. Sci., 53, 702-729, 1
981)。この受精卵の発生阻害を克服するためにいくつか
の工夫がなされてきた。ひとつは、受精卵と体細胞を共
培養する方法である。ウシ受精卵と卵管上皮細胞(Eyest
oneとFirst, J. Reprod.Fertil.,85, 715-720, 1989)、
卵丘/顆粒膜細胞(FukuiとOno, J. Reprod. Fertil.,
86, 501-506, 1989; Kobayashiら, In Vitro Cell. De
v. Biol., 28A, 255-259, 1992)、子宮由来細胞(Voekle
ら, Theriogenology., 24, 271-281, 1985)など種々の
体細胞との共培養により、受精卵(胚)の発生効率が増
加することがわかった。しかし、この方法では、胚を培
養する毎に体細胞を培養し準備しなければならず、大変
煩雑であるとの問題がある。
【0006】また、通常、受精卵の培養は5%炭酸ガス
/95%空気(酸素分圧は約20%)/加湿状態にある培養
用インキュベータで行なわれるが、培養酸素濃度を5〜
10%程度に減少させると発生率が上昇することが報告さ
れている(Tervitら, J. Reprod. Fertil., 30, 493-49
7, 1972; Thompsonら, J. Reprod. Fertil., 89,573-57
8,1990)。低酸素培養による効果としては、5〜10%酸
素分圧は生体内の酸素分圧とほぼ同程度であること、高
酸素状態では酸化作用が活発に起こり、生成されたラジ
カルにより受精卵が損傷を受けることが一因と考えられ
ている。
【0007】更に、本来、細胞のエネルギー代謝にはグ
ルコースが用いられる。それ故に市販されている動物細
胞培養用基礎培地には通常グルコースが添加されている
が、体外受精後8細胞期までの初期発生では、グルコー
スが発生阻害の原因となっていることが、マウス(Chat
otら, J.Reprod. Fertil., 86, 679-688, 1989)、ハム
スター(SheshagiriとBavister, Biol. Reprod., 40, 59
9-606, 1989)、ウシ(PinyopummintrとBavister, Biol.
Reprod., 45, 736-742, 1991)などについて報告されて
いる。他方、8細胞期から胚盤胞期にかけては、逆に受
精卵の発生にグルコースを有効に利用できることが、マ
ウス(Brinster, J.Anim. Sci., 27, (suppl. 1) : 1-1
4, 1968)、ウシ(Riegerら, J. Reprod. Fertil., 95, 5
85-595,1992)、ヒツジ(Thompsonら, Mol. Reprod. De
v., 31, 253-257, 1992)などについて報告されている。
【0008】また、ウシ体外受精卵の生産は、複数の雌
牛卵巣より採取した卵子をプールして体外成熟培養、体
外受精、体外受精卵培養による方法がほとんどである。
この理由として、各個体の卵巣から回収できる卵子の数
が大きく変動すること、通常の培養方法では、1ドロッ
プあたりの培養される卵子の数の違いにより、受精卵の
生産効率が著しく変化することが知られている。これま
でに個体別雌牛卵巣から回収した卵子を分別して、体外
成熟、体外受精、体外受精卵の作出する試みとして、Me
rmillodら(J. Reprod. Fertil. 96, 717-723, 1992)の
報告がわずかにあるだけである。そして、血清培地によ
って培養されたウシ卵管上皮細胞の培養上清をウシ体外
受精卵の発生培養に用いることにより、個体毎に選別さ
れた卵子から得られた体外受精卵と複数の雌牛卵子をプ
ールして得られた体外受精卵の胚盤胞期胚への発生率
は、ほぼ同等であると報告してある。しかし、この方法
では、胚盤胞期胚の発生率がどちらも低く、1頭あたり
供卵牛から得られる胚盤胞期胚の数は1.3個という数字
であった。そのため、個体別卵巣から採取した卵子を分
離培養して、効率的に体外受精卵を生産することが困難
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、受精卵
培養における至適な酸素濃度の選定や培地中にグルコー
スを添加するか否かは、受精卵だけを独自に培養するの
か、体細胞との共存下(共培養)で行うのかによって大
きく変化するものと考えられる。ごく最近、本発明者等
は、体細胞の共培養を必要としない系でウシ受精卵の無
血清培養を行った(K. Kobayashiら, In Vitro Cell De
v. Biol., 30A, 556-558,1994)。培養中の酸素分圧を5
%に減少させ、市販のTCM199培地(一般的にウシ受精卵
培養の基礎培地として使用されている)のグルコース濃
度を5.6mM(1mg/ml)から2.2mM(0.4mg/ml)に60%減少さ
せ、かわりにエネルギー源として乳酸ナトリウム(4.13
mM)、ピルビン酸ナトリウム(0.27mM)を添加した成分既
知無血清培地による胚盤胞期胚の発生率は、グルコース
濃度が5.6mMでは8.6%に対して、2.2mMグルコースでは2
3.7%と非常に高い値が得られた。この結果より、低酸
素培養と培地中のグルコース濃度を減少させることによ
り、これまでウシ受精卵培養に一般的に用いられている
体細胞との共培養、また血清培地を必要としない無血清
培養法が確立された。従来の体細胞との共培養による胚
発生効率の改善は、体細胞による基礎培地に含まれる高
濃度のグルコースを消費し、一部乳酸やピルビン酸に変
換すること、また酸素消費により受精卵に対する至適な
酸素分圧に低下させていたことがひとつの要因と考えら
れる。
【0010】このように、低グルコースTCM199培地に乳
酸ナトリウム及びピルビン酸ナトリウムを添加した無血
清培地による受精卵の体外培養が可能になったが、本発
明者等は、この培地について更に検討を重ねた結果、当
該培地に成長因子を添加すると、受精卵の胚盤胞期胚へ
の発生率を高めることができ、発生率のバラツキが少な
く且つ安定性が高いことを見出した。更に、本発明者等
は、上記の無血清培地を用いると、個体別卵巣から採取
された卵子より作出される体外受精卵の生産効率が、従
来の血清培地を用いた場合よりはるかに優れていること
を見出した。本発明は係る知見に基づいてなされたもの
で、本発明は、体外受精卵の培養に好適に使用される無
血清培地及び無血清培地を使用した体外受精卵の生産方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、 乳酸又はその可溶性塩、ピルビン酸又はその可溶性
塩、塩基性線維芽細胞成長因子(以下、bFGFとい
う)及び腫瘍成長因子−β1(以下、TGF−β1とい
う)を含有する低グルコース濃度TCM199培地から
なる無血清培地; ウシ受精卵の体外培養用培地である上記記載の無血
清培地; ウシから卵子を採取し、体外成熟した後、体外受精さ
せ、当該受精卵を上記記載の無血清培地中で体外培養
することからなるウシ体外受精卵の生産方法;である。
【0012】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明の無血清培地で使用される低グルコース濃度TCM1
99培地は、従来から用いられているTCM199培地
のグルコース濃度を低減した培地を意味する。TCM1
99培地は、一般にウシ受精卵培養の基礎培地として広
く使用されており、日本においては極東製薬(株)など
から販売されている。TCM199培地はグルコース濃
度が5.6mM(1mg/ml)であるが、本発明で使
用される低グルコース濃度TCM199培地において
は、グルコース濃度を0.56mM(0.1mg/m
l)〜3.4mM(0.6mg/ml)程度、好ましく
は1.12mM(0.2mg/ml)〜2.8mM
(0.5mg/ml)程度、より好ましくは1.68m
M(0.3mg/ml)〜2.2mM(0.4mg/m
l)程度に調整した培地が用いられる。かかる低グルコ
ース濃度TCM199培地は、TCM199培地を調製
する際にグルコース濃度を調整することにより得ること
ができる。
【0013】本発明の無血清培地においては、添加成分
として、乳酸又はその可溶性塩、ピルビン酸又はその可
溶性塩、bFGF及びTGF−β1を含有する。上記の
乳酸は、細胞培養の添加剤として使用できる程度に精製
されたものであれば何れのものも使用することができ
る。乳酸の可溶性塩としては、例えば、ナトリウム塩、
カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモ
ニウム塩などが例示される。乳酸とその可溶性塩を併用
してもよい。本発明の培地における乳酸及び/又はその
可溶性塩の含量は特に限定されないが、通常、2〜6m
M程度、好ましくは3〜5mM程度、より好ましくは4
mM程度に調整される。
【0014】ピルビン酸としては、細胞培養の添加剤と
して使用できる程度に精製されたものであれば何れのも
のも使用することができる。ピルビン酸の可溶性塩とし
ては、上記の乳酸の可溶性塩として例示されたような塩
が挙げられる。ピルビン酸とその可溶性塩とを併用して
もよい。本発明の培地におけるピルビン酸及び/又はそ
の可溶性塩の含量は特に限定されないが、通常、0.1
〜0.5mM程度、好ましくは0.15〜0.35mM
程度、より好ましくは0.2〜0.3mM程度に調整さ
れる。
【0015】bFGFは公知の成長因子であり、基本的
にはアミノ酸146個からなる分子量16kDaの蛋白
質性成長因子である(書籍「細胞成長因子partI及びII、
日本組織培養学会編、朝倉書店発行」参照)。なお、b
FGFには末端のアミノ酸が欠落したものなどが知られ
ているが、bFGFと同様な作用を示すものであれば、
全て本発明のbFGFに包含され、それを使用すること
ができる。bFGFは、動物(例えば、ヒト、ウシ、マ
ウス、ラット等)の組織・器官(例えば、脳下垂体、
脳、網膜、黄体、副腎、胎盤、前立腺等)から慣用の蛋
白質精製法に準じて精製することにより得ることができ
る。本発明においては、上記の方法で精製されたbFG
Fを使用してもよく、また遺伝子工学的方法で得られた
ものを使用してもよく、更に既に市販されているものを
使用してもよい。本発明の培地におけるbFGFの含量
は特に限定されないが、通常、1〜30ng/ml程
度、好ましくは5〜20ng/ml程度、より好ましく
は8〜15ng/ml程度に調整される。
【0016】TGF−β1も公知の成長因子であり、一
般的に11〜12.5kDaのポリペプチドがS−S結
合して23〜25kDaのホモダイマーを形成している
蛋白質性成長因子である(前掲の書籍参照)。なお、T
GF−β1には分子量の異なる前駆体ポリペプチドなど
が知られているが、TGF−β1と同様な作用を有する
ものであれば、全て本発明のTGF−β1に包含され、
またそれを使用することができる。TGF−β1は、動
物(例えば、ヒト、ウシ、ラット等)の組織・器官(例
えば、胎盤、腎臓、血小板等)から慣用の蛋白質精製法
に準じて精製することにより得ることができる。本発明
においては、上記の方法で精製されたTGF−β1を使
用してもよく、また遺伝子工学的方法で得られたものを
使用してもよく、更に既に市販されているものを使用し
てもよい。本発明の培地におけるTGF−β1の含量は
特に限定されないが、0.1〜3ng/ml程度、好ま
しくは0.5〜2ng/ml程度、より好ましくは0.
8〜1.5ng/ml程度に調整される。
【0017】本発明の無血清培地は上記の成分より構成
されるが、必要に応じて慣用の添加剤を添加してもよ
く、係る添加剤としては、例えば、ウシ血清アルブミン
(BSA)などが例示される。本発明の無血清培地は、
動物の受精卵、特にウシの受精卵の体外培養に好適に使
用される。本発明の培地においては、血清を含有してい
ないので、ロット間の成分のバラツキが少なく、安定し
た培養成績が得られる。また、体細胞の共培養を必要と
することなく、受精卵の体外培養を行うことができるの
で、操作の著しい簡便化を図ることができる。
【0018】本発明のウシ体外受精卵の生産方法は、ウ
シから卵子を採取し、体外成熟、体外受精を行った後、
得られた受精卵を請求項1記載の無血清培地中で体外培
養することからなる。上記のウシ卵子の採取は、通常、
屠殺されたウシの卵巣から行われる。卵子の体外成熟は
無血清培地中で行われ、卵子成熟に使用される無血清培
地としては、TCM199培地に腫瘍成長因子−α(TGF-α, 1
0ng/ml程度)、インシュリン(5μg/ml程度)及びBSA(1mg/
ml程度)を添加した培地等が好適に利用されるが、この
培地に限定されるものではなく、適当な基礎培地にEG
F、TGF−α等の成長因子、インシュリン、BSAな
どを添加した培地も使用できる。体外成熟は、採取した
卵子を、一般に、5%炭酸ガス/95%空気、飽和湿度の条件
で20-22時間程度培養することにより行われる。
【0019】卵子の体外受精は常法に準じて行うことが
でき、例えば、精子を適当な希釈液にて希釈し、精子数
の計測及び精子濃度の調整を行った後、カフェイン、ヘ
パリン、脂肪酸フリーBSAなどを含む希釈液に加えて精
子浮遊液を調製する。次いで、この浮遊液に卵子を加
え、38.5℃、5%炭酸ガス/95%空気、飽和湿度の条件で6
時間程度培養することにより行われる。
【0020】かくして得られた受精卵の体外培養は、本
発明の無血清培地を用いて行われる。培養は、通常、本
発明の無血清培地中、38.5℃程度の温度で、5%酸素/5%
炭酸ガス/90%窒素、飽和湿度の低酸素培養条件で7-8日
程度培養することにより行われる。低酸素培養条件下に
培養を行うことにより、受精卵の損傷を抑制することが
できる。なお、培養中、必要に応じて培地交換を行って
もよいが、通常、培地交換を行うことなく培養すること
ができる。この培養により、受精卵は胚盤胞期胚に発生
し、受精卵移植に用いられる。なお、受精卵は、必要に
応じて人為的処置を受けた受精卵を培養してもよく、人
為的処置としては、例えば、遺伝子導入、核移植、受精
卵分割、キメラ体を得るためのES細胞の導入等の処置
が例示され、これらの処置により改良種家畜、クローン
家畜、一卵性双仔、キメラ家畜などの産生を行うことが
できる。また、受精卵として、凍結保存等の胚保存法に
より保存されたものを用いてもよい。
【0021】本発明の体外受精卵の生産方法は、上記の
例に限定されるものではなく、適宜変更して実施するこ
とができる。本発明の体外受精卵の生産方法は、従来の
血清培地を用いた体外受精卵の生産方法より、体外受精
卵の生産効率がはるかに高い。それ故、従来法のように
採取した卵子をプールする必要がなく、個体卵巣から採
取した卵子を分離培養し、効率的に体外受精卵を生産す
ることができることから、将来、血統登録可能な受精卵
の生産を行うことができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。 実施例1a)ウシ卵胞卵子の採取 屠殺後、採取された成牛卵巣は、プラスチックバックに
入れ、30〜35℃の温水でまわりを温めて1〜2時間以内
に実験室に運び実験に用いた。38.5℃に保温しておいた
滅菌済カルシウム、マグネシウム不含リン酸緩衡液(PBS
-)で卵巣をよく洗った後、眼科用ハサミで卵巣を二分割
した。卵巣は、TCM199培地に25mM HEPES、ヘパリン(15
μg/ml)、ピルビン酸ナトリウム(1.25mM)、及び抗生物
質としてゲンタマイシン(10μg/ml)を含む培地の入った
90mmシャーレの中に移した。3枚組み合わた外科用メス
で細切し、卵胞を切開した。卵子を含む液をメッシュで
ろ過し、卵丘/顆粒膜細胞が多層に付着している卵子を
回収し、実験に用いた。卵丘/顆粒膜細胞付着卵子は、
TCM199培地で数回洗った後、1ドロップあたり約30個ず
つ成熟培地に移した。なお、体外成熟培養には、無血清
培地、血清培地ともに60mmシャーレにミネラルオイルで
覆ったそれぞれの培地を1ドロップあたり350μlの培地
量とした。無血清培地による体外成熟では、TCM199培地
にTGF-α(10ng/ml)、インシュリン(5μg/ml)及びBSA(1m
g/ml)を添加したものを用いた。BSAは、調製された液体
培地に含まれるTGF-αやインシュリンが保存容器に吸着
されるのを防止するために添加した。血清培地は、TCM1
99培地にそれぞれロットの異なる牛胎児血清(FCS)を10
%になるように添加した。体外成熟は、5%炭酸ガス/95
%空気、飽和湿度の条件で20〜22時間培養した。
【0023】b)体外受精 黒毛和種1個体の凍結精液(0.5ml ストロー)を35℃の
温水中で融解し、ヘパリン(15μg/ml)及びカフェイン(5
mM)を含むBO液(BrakettとOliphant, Biol. Reprod., 1
2, 260-274, 1975)を6ml加えて、2回遠心操作を繰り返
し精子を洗浄した。精子をヘパリン、カフェイン添加の
BO液に再懸濁して、血球計算盤で精子を計測し、精子濃
度を1×107/mlに調整した。この精子液50μlをカフェイ
ン(5mM)、脂肪酸フリーの牛血清アルブミン(BSA 10mg/m
l)を含むBO液50μlに加えた。成熟培養を終了した卵子
をカフェイン(5mM)、BSA(10mg/ml)を含むBO液で3回洗
浄後、精子浮遊液に加えた。38.5℃で5%炭酸ガス/95%
空気、飽和湿度の条件で6時間培養することにより受精
させた。受精時の培養では、精子数5×106個/ml、カフ
ェイン(5mM)、ヘパリン(7.5μg/ml)、BSA(5mg/ml)の条
件である。
【0024】c)体外発生培養 体外受精後の卵子は、TCM199培地にインシュリン(5μg/
ml)を添加した培地の350μlドロップに移した。60mm培
養用シャーレは、あらかじめ100μg/mlのI型コラーゲ
ンで前処理したものを用いた。培養条件は、38.5℃、5%
炭酸ガス/95%空気、飽和湿度とした。無血清培地によ
る培養では、24〜30時間後にキャピラリーピペットで卵
丘/顆粒膜細胞を受精卵から除去し、38.5℃、5%酸素/
5%炭酸ガス/90%窒素、飽和湿度の低酸素培養条件で受
精後8日まで培地交換をせずに培養を行い、受精卵
(胚)の発生状況を調べた。無血清培地(本願培地)と
しては、低グルコース濃度199培地(LG199; この培地は
オリジナルのTCM199培地のグルコース濃度5.6mMを60%
減少させ、2.2mMとしたものである)に、乳酸ナトリウム
(4.13mM)、ピルビン酸(0.27mM)、bFGF(10ng/ml)及びTGF
-β1(1ng/ml)を添加した培地を用いた。本願培地の対照
培地として、LG199培地に、乳酸ナトリウム(4.13mM)及
びピルビン酸(0.27mM)を添加したものを用いた。本願培
地及び対照培地には、BSA(1mg/ml)を添加した。血清培
地の培養は、受精後卵丘/顆粒膜細胞の共培養下で38.5
℃、5%炭酸ガス/95%空気、飽和湿度の条件で培養を行
った。血清培地はTCM199培地に10%FCSを添加したもの
を用い、2日毎に半量づつの培地交換を行い、受精後8
日まで胚の発生状況を調べた。
【0025】実験結果1 無血清培地(本願培地と対照培地)と血清培地(4種類
のそれぞれロットの異なる血清)について胚の発生率を
比較した。その結果を表1に示す。表1に示されるよう
に、2細胞期胚の発生比率に両者の違いはみられなかっ
た。しかし、さらに発生の進んだ胚盤胞期胚の発生率を
みると、無血清培地である本願培地(39%)及び対照培地
(27%)に対して血清培地(3〜15%)となり、無血清培
地の方が有意に発生率が高いことがわかった。また、血
清培地はロットにより胚盤胞期胚の発生率が著しく異な
ることもわかった。無血清培地に関し、本願培地と対照
培地における胚盤胞への発生率をみると、対照培地の27
%に対して本願培地では39%となり、本願培地の方が発
生率が高いことが明らかとなった。
【0026】
【表1】
【0027】実験結果2 本願培地と対照培地における胚盤胞への発生率のバラツ
キを比較するために、それぞれの培地で上記の実験を4
回行った。その結果を表2に示す。表2に示されるよう
に、本願培地では、胚盤胞期胚への発生率は41.9%〜35.
5%で平均38.7%となり、対照培地では40.0%〜20.7%で平
均27.1%となった。この結果から、対照培地に比べて本
願培地では胚盤胞期胚への発生率が高く、かつ実験毎の
発生率のバラツキが少なく安定していることがわかっ
た。
【0028】
【表2】
【0029】実施例2a)個体別の雌牛卵巣より採取した卵子の無血清培地に
よる体外受精卵の生産(本願方法) 35頭の雌牛卵巣を個体別に採取し、実験室に持ち帰っ
た。卵巣から卵子の採取は、実施例1のa)に従った。
体外成熟培養の培地は1ドロップあたり100μlとした。
実際に採取された卵子は、一頭あたり2〜34個であっ
た。無血清培地は、TCM199培地に、インシュリン(5μg/
ml)、TGF-α(10ng/ml)、BSA(1mg/ml)を添加したものを
用いた。BSAは、調製された液体培地に含まれるTGF-α
やインシュリンが保存容器に吸着を防ぐ目的で添加し
た。5%炭酸ガス/95%空気、飽和湿度の条件で20〜22時
間培養を行った。体外受精は、実施例1のb)方法によ
り行った。
【0030】体外発生培養は、まず、コラーゲン前処理
したシャーレに、卵丘/顆粒膜細胞の付着している受精
卵を移し、体外成熟用無血清培地を用いて、24時間培養
を行った。この時、1ドロップの培地量を100μlとし、
38.5℃、5%炭酸ガス/95%空気、飽和湿度の条件とし
た。次に、キャピラリーピペットで卵丘/顆粒膜細胞を
受精卵から除去し、38.5℃、5%酸素/5%炭酸ガス/90%
窒素、飽和湿度の低酸素培養条件で受精後8日まで培地
交換をせずに培養を行い、胚の発生状況を調べた。この
時の無血清培地は、低グルコース濃度のLG199培地に乳
酸ナトリウム(4.13mM)、ピルビン酸(0.27mM)、bFGF(10n
g/ml)、TGF-β1(1ng/ml)及びBSA(1mg/ml)を添加したも
のを用いた。BSAは、調製された液体培地に含まれるbFG
FやTGF-β1が保存容器の吸着を防ぐ目的で添加した。
【0031】b)個体別の雌牛卵巣より採取した卵子の
血清培地による体外受精卵の生産(比較例) 血清培地によるデータは、Mermillodら(J. Reprod. Fer
til. 96, 717-723, 1992)の結果を引用する。この文献
における手順の概要は以下のとおりである。35頭の雌牛
卵巣より個体別に卵子を採取して、1ドロップあたりの
培地量を100μlとし、1〜20個の卵子を各ドロップに移
した。体外成熟用培地は、TCM199培地にエストラジオー
ル(1μg/ml)、LH(黄体ホルモン、5μg/ml)、FSH(卵胞
刺激ホルモン、0.5μg/ml)、10%FCSを添加したものを
用いて、24時間培養した。体外受精は、50μlのドロッ
プに1〜10個の卵子を個体別に分けて移し、TALP液にヘ
パリン(10μg/ml)を添加し、精子濃度2×106/mlとなる
ように調整し、18時間培養した。体外胚発生培養には、
ウシ卵管上皮細胞の培養上清を用いた。ウシ卵管上皮細
胞は、EyestoneとFirst(J. Reprod. Fertil. 85, 715-7
20,1989)の方法で単離・培養された。TCM199培地に10%
FCSを添加し、4日間卵管上皮細胞を培養し、培地交換
を行い、さらに2日間培養し、培養上清を回収した。受
精卵に付着している卵丘/顆粒膜細胞を除去し、1ドロ
ップに10μlの卵管上皮細胞培養上清を作り、2〜38個
の受精卵を培養し、7日後まで発生状況を調べた。
【0032】実験結果3 上記の実験結果を表3に示す。表3に示されるように、
35頭の雌牛卵巣より採取された未成熟卵子の数は、本実
験(494個)と比較例(493個)とほぼ同数で、一頭あたりの
平均卵子数は14.1個であった。個体別の卵子回収数の分
布をみると、本実験(2〜34個)と比較例(0〜38個)は
ほぼ同様の結果であった。受精卵移植に用いられる胚盤
胞期胚の発生率は、無血清培地を用いた本願方法(24.7
%)が、血清培地を用いた比較例(9.5%)に比べて有意に高
いことがわかった。一頭当りの胚盤胞期胚生産個数をみ
ると、無血清培地を用いた本願方法(3.5個)は、血清培
地を用いた比較例(1.3個)より高いことが明らかになっ
た。このことから、本願方法は、個体別に採取された卵
子の数の影響を受けずに、体外受精卵を効率よくかつ安
定して生産できることが判明した。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の無血清培地においては、受精卵
の発生率が高く、また血清成分を含有していないので成
分のバラツキが少なく、安定した培養成績が得られる。
更に、体細胞の共培養を必要とすることなく、受精卵の
体外培養を行うことができるので、操作の著しい簡便化
を図ることができる。従って、本発明の無血清培地は、
動物の受精卵、特にウシの受精卵の体外培養に好適に使
用される。また、本発明の体外受精卵の生産方法によれ
ば、受精卵移植に用いられる胚盤胞期胚を受精卵から高
率で発生させることができ、特に従来の血清培地を用い
た体外受精卵の生産方法より、体外受精卵の生産効率が
はるかに高い。従って、個体卵巣から採取した卵子を分
離培養し、効率的に体外受精卵を生産することが可能と
なり、将来、血統登録可能な受精卵の生産を行うことが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳酸又はその可溶性塩、ピルビン酸
    又はその可溶性塩、塩基性線維芽細胞成長因子及び腫瘍
    成長因子−β1を含有する低グルコース濃度TCM19
    9培地からなることを特徴とする無血清培地。
  2. 【請求項2】 ウシ受精卵の体外培養用培地である
    請求項1記載の無血清培地。
  3. 【請求項3】 ウシから卵子を採取し、体外成熟を
    行った後、体外受精させ、当該受精卵を請求項1記載の
    無血清培地中で体外培養することを特徴とするウシ体外
    受精卵の生産方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009122541A1 (ja) * 2008-03-31 2009-10-08 Inui Hiroaki ヒト胚の体外受精及び培養用培養液及びヒト胚の体外受精及び培養方法
JP2016146823A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 公立大学法人秋田県立大学 哺乳動物の胚処理方法及び胚
US9962350B2 (en) 2014-07-11 2018-05-08 Sbi Pharmaceuticals Co., Ltd. Agent for improving normal development rate of fertilized eggs
JP2020028248A (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 国立大学法人京都大学 胚培養培地、及び胚培養方法
JP2021069366A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 浙江大学Zhejiang University 哺乳動物胚のインビボ生存率を向上する培養方法

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