JPH08288571A - 原子炉炉内処理装置及び処理方法 - Google Patents

原子炉炉内処理装置及び処理方法

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JPH08288571A
JPH08288571A JP7095443A JP9544395A JPH08288571A JP H08288571 A JPH08288571 A JP H08288571A JP 7095443 A JP7095443 A JP 7095443A JP 9544395 A JP9544395 A JP 9544395A JP H08288571 A JPH08288571 A JP H08288571A
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JP
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laser
reactor
laser oscillator
oscillator
laser light
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JP7095443A
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English (en)
Inventor
Kiwamu Takehisa
究 武久
Koji Kuwabara
皓二 桑原
Toshimi Matsumoto
俊美 松本
Keiichi Urashiro
慶一 浦城
Hisataka Satsuta
寿隆 薩田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉炉内構造物に生じた腐食割れのひびが深
い場合でもレーザ溶接により修復し、また、原子炉炉内
構造物の表面改質部を改質する原子炉炉内処理装置及び
処理方法を提供する。 【構成】原子炉の格納容器外に設置されレーザ光を発振
させるための電気的エネルギー源を供給する電源部1
と、格納容器内に配置されレーザ光を発振し構造物の処
理対象部分を照射するレーザ発振器2とで構成されてい
る。レーザ発振器2はスラブレーザであり、励起光源で
ある半導体レーザ7は電源部1の上に2次元的に多数配
置されている。半導体レーザ7から発振したレーザ光
は、光ファイバ8によってレーザ発振器2内に導かれ
る。レーザ発振器2から発振したレーザ光9はシュラウ
ド104に生じた腐食割れ14に集光し照射され、溶接が施
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉の炉内構造物で
あるシュラウドなどに生じた腐食割れの修復、またはシ
ュラウドなどの内面の改質を行う原子炉炉内処理装置及
び原子炉炉内処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、原子炉の炉内構造物であるシュラ
ウドなどに生じる腐食割れに溶接を施して修復したり、
あるいは表面処理を施して腐食割れを予防する技術があ
った。これらの技術には、複雑に入り組んだ構造をした
原子炉格納容器内の圧力容器内までレーザ光を導く必要
があるため、フレキシブルに曲げることができる光ファ
イバを用いたYAGレーザ装置が利用されていた。
【0003】図7および図8に示したように、電源部11
0とレーザ発振器111とで一体構成されるYAGレーザ装
置500を原子炉建屋101の外部に設置して、長さ100〜200
mの光ファイバ112を利用して、レーザ光を原子炉内の
炉内構造物である、例えばシュラウド104の内面まで導
き、光ファイバ112から出射するレーザ光を集光レンズ1
13で腐食割れの部分に集光させて溶接することで修復し
ていた。
【0004】すなわち、光ファイバ112を原子炉建屋101
内の原子炉格納容器102内に挿入して、サービスフロア
ー105(あるいはオペレーティングフロアーと呼ばれ
る。)内に設けられた蓋105'を開いて、圧力容器の蓋10
3'を取り出すことで、光ファイバ112を圧力容器103内に
挿入でき、上部格子板106の開口部を通してシュラウド1
04内まで導いていた。なお、図7において、109は圧力
容器の蓋103'を取り出したり、あるいは光ファイバ112
を吊り下げるためのクレーンであり、108はクレーン109
のレールであり、107は圧力容器103を支える柱である。
【0005】また、特にYAGレーザ装置が利用されて
いる理由としては、YAGレーザ装置から取り出される
レーザ光は、耐光強度の高い石英系の光ファイバで伝送
させることが可能であるからであり、これにより、1〜
2kW程度のレーザ光を伝送させて修復に利用してい
た。なお、このようなYAGレーザには、一般に、YA
G結晶体から成るロッド状固体レーザ媒質(以下、ロッ
ドと呼ぶ。)を数本直列に並べることで、1〜2kWの
高出力が得られるロッド型レーザが利用されていた。
なお、原子炉炉内構造物の修復に関しては、例えば、溶
接技術、1991年、11号、第68頁から第74頁において説明
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の原子炉炉内修復装置では、炉内構造物に生じた腐食
割れのひびが深くなると、以下の理由から、修復できな
いという問題があった。深いひびに対しては、照射する
レーザ出力を高めるだけでなく、炉内構造物の厚み方向
の深いところまでレーザ光強度が高くなるように、レー
ザ光を細長く集光させて、アスペクト比(溶接では、一
般に、被加工物の厚みを溶接幅で割った値である。)の
大きな深い溶け込み溶接を施す必要がある。
【0007】一方、レーザ出力を高くする場合、光ファ
イバの入出射面にダメージが生じないように、コア径の
大きな光ファイバを用いて、入出射面でのレーザ光強度
が高くならないようにしなければならない。ところが、
コア径が大きくなると、光ファイバから出射するレーザ
光のビーム拡がり角が増大することから、レーザ光を細
長く集光させたり、あるいはコア径よりも小さなスポッ
ト径になるように強く集光させることが困難になる。し
たがって、深い溶け込み溶接を施すことが困難になった
り、溶接速度が遅くなることなどが問題であった。
【0008】本発明の目的は、原子炉炉内構造物に生じ
た腐食割れのひびが深い場合でもレーザ溶接により修復
し、また、原子炉炉内構造物の表面改質部を改質する原
子炉炉内処理装置及び原子炉炉内処理方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、原子炉の格納容器内構造物の処理対象部
分に、レーザ光を照射することにより改質処理する原子
炉炉内処理装置において、前記格納容器外に設置され前
記レーザ光を発振させるための電気的エネルギー源を供
給する電源部と、前記格納容器内に配置され前記レーザ
光を発振し前記処理対象部分を照射するレーザ発振器を
有することを特徴とする。
【0010】また、本発明の他の特徴は、原子炉の格納
容器内構造物の処理対象部分に、レーザ光を照射するこ
とにより改質処理する原子炉炉内処理方法において、前
記格納容器外に設置された電源部から前記レーザ光を発
振させるための電気的エネルギー源を供給し、前記格納
容器内に配置されたレーザ発振器で前記レーザ光を発振
し前記処理対象部分を照射することにある。
【0011】
【作用】本発明によれば、電源部は、原子炉の格納容器
外に設置され前記レーザ光を発振させるための電気的エ
ネルギー源を供給する。レーザ発振器は、格納容器内に
配置され前記レーザ光を発振し構造物の処理対象部分を
照射する。
【0012】これにより、レーザ発振器から取り出され
たレーザ光を直接処理対象部分の損傷部に集光し照射し
て溶接をすることができる。すなわち、このレーザ光は
光ファイバを通していないため、ビーム拡がり角を遥か
に小さくできるため、このレーザ光を集光させると、極
めて細長くシャープに集光できる。
【0013】また、レーザ発振器から取り出されたレー
ザ光を直接処理対象部分の表面改質部に集光し照射して
改質を行うことができる。すなわち、このレーザ光を、
レーザ発振器に備えられたシリンドリカルレンズ,円筒
凹面鏡,集光レンズなどの光学系によって集光させるこ
とができる。
【0014】また、レーザ発振器に固体レーザを用いる
ことで、レーザ発振器をコンパクトにまとめることがで
き、格納容器内の圧力容器の内部に挿入することも可能
になる。特にシュラウドなどを修復する場合は、シュラ
ウドの上部に配置された上部格子板を取り外さなくて
も、レーザ発振器を、その格子である約30cm角の開口
部に通してシュラウド内面近くまで導くことができる。
【0015】また、シュラウドの周辺では、極めて強い
放射線が発生するが、固体レーザの発振器の励起光源と
して半導体レーザのレーザ光を用いることで、通常の固
体レーザの励起光源として用いられる励起用ランプのよ
うな、放射線により短時間で劣化しやすい放電ガスが不
要になる。しかも、半導体レーザからのレーザ光は、励
起用ランプとは異なり、光ファイバで伝送させることが
できる。したがって、励起光源も電源部と同様に原子炉
格納容器の外部に設置できることから、励起光源には放
射線をほとんど照射させずに、レーザ発振器をシュラウ
ド内面近くまで導くことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る原子炉炉内処理
装置及び原子炉炉内処理方法を、図面を用いて説明す
る。
【0017】本発明の第1の一実施例として、原子炉の
炉内構造物であるシュラウドに生じた腐食割れを修復す
る原子炉炉内修復装置100に関して、図1と図2を用い
て説明する。図1は、原子炉炉内修復装置100を用いて
修復作業を行う状況を示す断面図であり、図2は、原子
炉炉内修復装置100の全体構成を示す構成図である。
【0018】原子炉炉内修復装置100は電源部1とレー
ザ発振器2とに分離されており、レーザ発振器2には固
体レーザが用いられている。電源部1とレーザ発振器2
とはフレキシブルパイプ3でつながれており、電源部1
は原子炉建屋101の外部に設置され、レーザ発振器2の
みが原子炉格納容器102内に挿入され、クレーン109によ
って吊り下げられ、圧力容器103内のシュラウド104まで
導かれている。図1では、サービスフロアー105の穴の
蓋105'と圧力容器103の蓋103'が取り外されたところが
示されている。圧力容器103内には所定量の炉水120が満
たされている(以下の図面では炉水120の図示は省略す
る)。
【0019】図2に示すように、レーザ発振器2は多数
の半導体レーザ7を励起光源にしており(ただし、7は
多数の半導体レーザが一体化されたものを示す。)、各
半導体レーザ7は電源部1の上に2次元的に多数配置さ
れている。各半導体レーザ7から発振したレーザ光は、
フレキシブルパイプ3の内部に通された多数の光ファイ
バ8によってレーザ発振器2内に導かれ、レーザ媒質で
あるYAG結晶体からなるスラブ6に照射され(ただ
し、光ファイバ8はレーザ発振器2内では3本のみが描
かれている。)、スラブ6を励起している。すなわち、
レーザ発振器2の固体レーザはスラブレーザとなってい
る。
【0020】レーザ発振器2では、全反射鏡4と出力鏡
5とで共振器が組まれている。出力鏡5から取り出され
るレーザ光9は反射鏡10で反射し、集光レンズ11を通っ
て絞られながら進み、窓12を通過してシュラウド104に
生じた腐食割れ14に集光し、照射され、溶接が施され
る。
【0021】また、レーザ発振器2に備えられたテレビ
カメラ18によって、反射鏡10、集光レンズ11、及び窓12
を通して、レーザ発振器2の外部を撮影でき、これによ
って得られる映像から、腐食割れ14に対してレーザ光が
正確に集光できるようになっている。すなわち、光軸合
わせ用のHe-Neレーザ(但し、図示していない。)か
らの赤いレーザ光がシュラウド104の内面に当たる位置
を確認することができる。そのため、反射鏡10は、レー
ザ光9をほぼ全反射させるが、可視域の光を多少透過す
るような特性を有している。また、テレビカメラ18によ
って撮影した映像によって、腐食割れ14が適切に溶接さ
れたかどうかを判断することができる。
【0022】また、レーザ動作中に、スラブ6を冷却す
るための冷却水は、電源部1の隣に設置されたタンク22
から、フレキシブルな冷却チューブ23aを通って送り出
され、スラブ6に取り付けられた熱交換器24に入り、冷
却チューブ23bを通って、タンク22に戻るように循環し
ている。なお、これらは図1には図示していない。
【0023】また、レーザ発振器2は、鉛製のカバー19
に覆われているため、スラブ6、全反射鏡4、及び出力
鏡5に、シュラウド104から発生する放射線がほとんど
照射されないようになっている。なお、カバー19には防
水機構が設けられ、気密性が保たれている。
【0024】また、レーザ光を外部に取り出すための窓
12の外側には除水室15が付き出しており、シュラウド10
4の内面に密着する。除水室15内はレーザ光が透過でき
るように炉水120が排除される。すなわち、密着させる
時に除水室15内に入った炉水120は、レーザ発振器2内
の底に設置されたポンプ16により、チューブ17aから吸
い出され、チューブ17bからレーザ発振器2の外部に排
出される。
【0025】レーザ発振器2は、そのカバー19も含めた
寸法として、幅と奥行きが約20cm、長さは約1mの大
きさであるため、スラブ6が鉛直方向になるような向き
にすることで、圧力容器103の上部に設置されている通
常約30cm角の開口を有する上部格子板106の穴から、
伸縮可能なアーム20で吊り下げて、レーザ発振器2を炉
内に挿入させることができる。
【0026】すなわち、本実施例では、レーザ発振器2
として固体レーザが用いられており、しかも、励起光源
である半導体レーザ7が原子炉格納容器102の外部に設
置されるため、レーザ発振器2は一般の固体レーザのレ
ーザ発振器に比べてさらにコンパクトになる。したがっ
て、上部格子板106を外さずに圧力容器103の内部にレー
ザ発振器2を挿入できる。また、レーザ発振器2はアー
ム20により上下動と回転動ができるようになっているた
め、シュラウド104の内面の任意な場所に移動すること
ができ、任意な場所に生じた腐食割れを修復できる。
【0027】以上より、本発明のレーザ発振器2は、従
来の光ファイバを用いた修復作業と同程度のフレキシビ
リティがある。
【0028】本実施例では、YAG結晶体からなるスラ
ブを用いているため、波長800nm近傍の半導体レーザ
を励起光源にできる。この半導体レーザから発振するレ
ーザ光は光ファイバで伝送できるため、励起光源を原子
炉格納容器102外部に設置できる。
【0029】したがって、レーザ発振器2は、光ファイ
バを導びくだけでよく、多数の半導体レーザを用いて
も、レーザ発振器2が大きくならずに済むことから、フ
レキシビリティを落さずに高出力化を図ることができ
る。また、半導体レーザが寿命により交換する必要が生
じても、レーザ発振器2を圧力容器103から取り出さず
に交換することができる。
【0030】また、原子炉格納容器102内に励起光源を
入れずに済むため、励起光源が放射線によりダメージを
生じることがなく、励起光源の寿命が短くなることはな
い。
【0031】なお、本実施例では、スラブ6の寸法とし
て、従来から利用されている寸法である幅25mm、厚み
6mmで、幅と厚みの比が約4になっている。その結
果、以下で説明するように、同じ長さのロッドに比べ
て、熱破壊を起こす励起パワーのしきい値が2倍になる
ことから、1枚のスラブから約1kW以上の出力が得ら
れるようになり、シュラウド104に生じる腐食割れのひ
びが深くても、溶け込み溶接ができる。
【0032】一般に、ロッドの熱破壊のしきい値は、ロ
ッドの長さが一定の場合、ロッドの径によらずに定まっ
てしまうのに対して、スラブの熱破壊のしきい値は、ス
ラブの長さが一定でも、スラブの幅と厚みの比にも比例
し、この比が約2以上になると、熱破壊のしきい値は同
じ長さのロッドよりも高くなることが知られている。一
方、ロッドやスラブの長さの限界は、固体レーザ媒質の
種類によってほぼ定まっており、YAG結晶体では約20
cmである。この場合、ロッド1本から、レーザ出力1
kW以上を得ることは困難であった。これに対して、ス
ラブでは、幅と厚みの比を大きくすることで、理論的に
はいくらでも熱破壊のしきい値を高くできることから、
1枚のスラブを用いてもレーザ出力1kW以上を得るこ
とが容易になる。
【0033】したがって、本実施例では、固体レーザと
して、特にスラブレーザを用いることで、1kW以上の
高出力化が必要な深い溶け込み溶接が可能なスラブレー
ザがスラブ1枚を用いて達成でき、その結果、高出力化
と高いフレキシビリティとを両立することができる。
【0034】また、従来、ロッドを用いた固体レーザの
場合、1kW以上のレーザ出力を得るには、ロッドを4
〜6本直列に並べることが広く行われていた。ところ
が、このような複数本のロッドを用いた固体レーザで
は、ロッドの設定位置のずれなどがレーザ光のビーム質
などに強く影響するため、レーザ発振器を3次元的にフ
レキシブルに移動させると、ビーム質が悪化することが
あった。
【0035】しかしながら、本発明のように固体レーザ
媒質としてYAG結晶体からなるスラブレーザを用いる
ことで、熱破壊の点だけでなく、ビーム質の点でも、ロ
ッド型レーザより優れることができる。
【0036】また、ロッド型レーザでは、数百W以上に
高出力化すると、ロッド内に生じる熱影響により、発振
するレーザ光のビーム拡がり角が20〜30mradに増大す
る。その結果、光ファイバを用いずに、レーザ光を直接
集光させても、細長く集光できないことがあった。
【0037】これに対しても、本実施例では、レーザ発
振器として利用する固体レーザに、特にスラブレーザを
用いることで、高出力時でもビーム拡がり角を小さくで
きるため、光ファイバを用いずに直接集光できる特徴が
一層活かされ、深い溶け込み溶接を実現することができ
る。
【0038】次に、本発明の第2の実施例として、原子
炉の炉内構造物であるシュラウドの内面をレーザ照射し
て表面改質することで腐食を予防する原子炉炉内予防保
全装置を、図3を用いて説明する。
【0039】図3は、原子炉炉内予防保全装置200の全
体構成図である。原子炉炉内予防保全装置200では、第
1の実施例と同様に、レーザ発振器30が電源部1'から
分離されている。レーザ発振器30内には、全反射鏡31と
出力鏡32とで組まれた共振器間にYAG結晶体からなる
スラブ33が配置されている。
【0040】レーザ発振器30の固体レーザの励起光源で
ある多数の半導体レーザ7'は電源部1'の上に配置され
ており、半導体レーザ7'から取り出されたレーザ光は
光ファイバ8'によってレーザ発振器30内に導かれ、ス
ラブ33に照射され、スラブ33を励起させる。発振するレ
ーザ光35は反射鏡36で反射して、シリンドリカルレンズ
37を通ることで、ビーム断面の長方形における短辺の方
向のみが絞られ、カバー43の窓38から外部に進み、シュ
ラウド104の内面に対して細長い線状に集光される。
【0041】したがって、レーザ発振器30のカバー43に
取り付けられた伸縮可能なアーム44により、レーザ発振
器30を、集光されたレーザ光の線に垂直な方向である上
下に移動させてレーザ照射位置をスキャンさせること
で、一度に広い面積を均質に表面改質させることができ
る。したがって、シュラウド104の全面を表面改質する
ための施工時間を短くすることができる。なお、40は、
除水室であり、除水室40に入った炉水120は、ポンプ41
によりチューブ42aから吸いだされ、チューブ42bより
レーザ発振器30の外部へ排水される。
【0042】なお、従来、原子炉の炉内構造物を表面改
質する場合、YAGレーザ装置のレーザ光を光ファイバ
で伝送し、光ファイバから出射するレーザ光を強く集光
せずに、ぼかすように照射してた。ところが、光ファイ
バから出射するレーザ光のビーム強度分布としては、中
心部が強く周辺部の弱いガウシャン分布になる。したが
って、この状態で表面改質させると、レーザ光が照射さ
れる部分の中央部と周辺部では、レーザ光強度が異なる
ため、均質に表面改質できなくなることがある。 ま
た、光ファイバから出射したレーザ光を、カライドスコ
ープなどのビーム強度分布を均一化する光学系に通す場
合もあるが、このような光学系にレーザ光を通すと、損
失を受けてレーザ出力が低下してしまうので、均一な強
度分布のレーザ光を照射することが困難であった。
【0043】これに対しては、本実施例のように、スラ
ブレーザを用いたレーザ発振器30を圧力容器103内に挿
入することにより、スラブレーザから発振する長方形断
面のレーザ光を、シリンドリカルレンズ37、あるいは
円筒凹面鏡などの一方向のみを集光する光学系を用いて
線状に集光することができ、ビーム強度を均一化する光
学系を用いずとも、レーザ光が均一な強度分布で照射さ
れることから、均質な表面改質を行うことができる。
【0044】また、本実施例では、スラブ33を冷却する
冷却管45の中に流す冷却水には、圧力容器内に満たされ
た炉水120を利用しており、ポンプ46で導いている。こ
れにより、電源部とレーザ発振器30とをつなぐフレキシ
ブルパイプの中に、冷却水を導くチューブなどを挿入す
る必要がなくなり、第1の実施例に比べて、フレキシブ
ルパイプのフレキシビリティがさらに向上し、アーム44
による伸縮動作が一層スムーズにできるようになる。
【0045】次に、本発明の第3の実施例として、原子
炉の炉内構造物であるシュラウドに生じた腐食割れを修
復する原子炉炉内修復装置300を、図4を用いて説明す
る。原子炉炉内修復装置300は、第1の実施例とは異な
り、レーザ光を外部に取り出すための窓部の炉水120を
排除せずに修復作業を行える装置である。原子炉炉内修
復装置300におけるレーザ発振器52は固体レーザが用い
られており、固体レーザ媒質としてチタンサファイア結
晶体からなるスラブ53が用いられている。
【0046】そのため、励起光源として銅蒸気レーザの
レーザ光を用いることができ、銅蒸気レーザ54は原子炉
建屋の外部に設置された電源部51の上に置かれている。
すなわち、第1の実施例と同様に、励起光源である銅蒸
気レーザ54からのレーザ光を、フレキシブルパイプ55中
に挿入された多数の光ファイバ56によって、レーザ発振
器52まで導くことができ、全反射鏡57と出力鏡58との間
に配置されたスラブ53を励起する。それ故、レーザ発振
器52は、レーザ発振器52内には励起光源を配置する必要
がないため、コンパクトにまとめることができる。
【0047】また、レーザ発振器52は、炉水120の中に
置かれるため、防水機構が設けられた気密性のカバー61
で覆われている。発振するレーザ光59は、集光レンズ60
を通り、カバー61の窓62から外部の水中に進む。レーザ
光の波長はチタンサファイアレーザで最も発振しやすい
800nm付近であるが、この波長は水中において高い透過
性を有する。したがって、レーザ光59は、ほとんど減衰
せずに、シュラウド104の内面まで進み、ここで集光さ
れる。レーザ光59は、スラブレーザから取り出されたも
のであるため、ビーム拡がり角は小さく、集光レンズ60
により細長く集光され、シュラウド104に発生した腐食
割れのひびを溶接することができる。
【0048】また、レーザ発振器52では、スラブ53を冷
却するための冷却水が、レーザ発振器52に設けられたタ
ンク63中に蓄えられている。冷却水は、ポンプ64により
コイル状の熱交換器65の中を通り、その際に圧力容器10
3内部の炉水120で冷される。第2の実施例と同様に、フ
レキシブルパイプ55中に冷却水を循環させるチューブを
挿入する必要がないため、フレキシブルパイプ55のフレ
キシビリティが高くなる。冷却水をレーザ発振器52に設
けられたタンク63中に蓄えるのは、修復する圧力容器内
部の炉水120が、長期間貯められてしまい、汚れてきて
純度が低くなり、スラブの冷却には適さない場合があ
る。そこで、レーザ発振器52自体で蓄えた冷却水を使用
するようにしたものである。
【0049】また、従来、水中においてレーザ加工を行
う場合、水中での透過性が高く、かつ数百W程度の高出
力化が比較的容易な銅蒸気レーザを用いる場合があっ
た。しかし、平均出力数百W級の銅蒸気レーザは、電源
部を除いたレーザ発振器だけでも、その体積は数m3
重量は数百kg以上もある。そのため、従来、フレキシ
ブルにレーザ加工を行うには、光ファイバを利用してい
たが、光ファイバから出射したレーザ光は、前述したよ
うに、集光性能が悪いため、深い溶け込み溶接を行うこ
とは困難であった。
【0050】したがって、本実施例のように、銅蒸気レ
ーザ54を励起光源として用いて、これによりレーザ動作
する固体レーザであるチタンサファイアレーザを適用さ
せることで、高出力のレーザ光を細長く集光させること
ができるようになり、腐食割れのひびが深い場合でも溶
接を施すことが可能になる。しかも、チタンサファイア
レーザのレーザ光は水中での透過性が高いため、炉水12
0を排除せずに施工でき、作業時間を短縮することがで
きる。
【0051】次に、本発明の第4の実施例として、第2
の実施例とは異なる原子炉炉内予防保全装置を説明す
る。
【0052】図5は、原子炉炉内予防保全装置400の全
体構成図であり、第2の実施例と同様に、レーザ発振器
が電源部から分離されている。ただし、ここで利用する
レーザ発振器はスラブ型の炭酸ガスレーザ発振器75であ
る。
【0053】なお、スラブ型の炭酸ガスレーザ発振器75
は、図6に示すように、全反射鏡122,出力鏡123とで組
まれた不安定共振器内に、炭酸ガスを含むレーザガスで
満たされたスラブ型の放電管121が配置され、該レーザ
ガスを放電させると、レーザ光82が出力鏡123側から取
り出される構造となっている。
【0054】スラブ型の炭酸ガスレーザのレーザ発振器
は、通常の放電型の炭酸ガスレーザのレーザ発振器に比
べて、同レベルのレーザ出力でもコンパクトな構造にま
とめやすい特徴があることが知られている。
【0055】それにより、原子炉炉内予防保全装置400
では、特にスラブ型の炭酸ガスレーザ発振器75を利用す
ることで、炭酸ガスレーザ発振器75を原子炉格納容器内
のサービスフロアー105まで持ちこむことが容易であ
る。
【0056】図7は、図5の原子炉炉内予防保全装置40
0の一部を示すと共に、レーザ光の伝搬通路を示す断面
図である。
【0057】炭酸ガスレーザ発振器75には、電源部76か
ら電源ケーブル74により電気エネルギーが供給され、そ
れによって炭酸ガスレーザ発振器75から発振されるレー
ザ光82は、第1のパイプ77中を伝搬して、反射鏡81aで
反射して、シュラウド104の円筒の中心軸上に配置され
た伸縮可能な第2のパイプ78,78'中を伝搬し、反射鏡8
1bで反射して、第3のパイプ79中を伝搬し、さらに、
図8に示すように、反射鏡81cで反射して、一方向のみ
を集光する凹面鏡83により縦線状に集光され、シュラウ
ド104内面を照射する。なお、パイプ78'は、シュラウド
104の円筒の中心軸を含む上部格子板106の開口部に挿入
されている。また、各パイプ77,78,78',79中には炉
水120が侵入しないように、窒素ガスが充満されてお
り、これによって、水中をほとんど伝搬できない炭酸ガ
スレーザのレーザ光82をシュラウド104内面まで導くこ
とができる。なお、パイプ79を上部格子板73の開口部に
挿入する際には、アーム80が駆動して、パイプ79はパイ
プ78'とほぼ平行になるように、それぞれの接続部が曲
がるようになっている。なお、図7はパイプ77とパイプ
79とが平行な場合の断面図である。
【0058】本実施例では、第2のパイプ78,78'がシ
ュラウド104の円筒の中心軸上に配置されているため、
パイプ78'を該中心軸を回転中心として回転させると、
第3のパイプ79の長さが一定であるため、第3のパイプ
79の先端部が常に、シュラウド104内面まで達して回転
するようになっている。その状態で、パイプ78'を伸縮
させる(すなわち、パイプ78'を移動させる)ことで、
第3のパイプ79が上下に移動する。したがって、パイプ
78'の回転と上下動とによって、第3のパイプ79の先端
部は、シュラウド104内面の任意な位置に移動させるこ
とができるため、シュラウド104内面の全面にレーザ照
射できるようになる。
【0059】以上より、本実施例では、上下方向にレー
ザ光を伝搬させる第2のパイプ78,78'をシュラウド104
の円筒の中心軸上に配置することで、全体が炉水120に
浸る第3のパイプ79を伸縮可能な構造にしなくても、第
3のパイプ79の先端部をシュラウド104内面の任意の位
置に移動できる。これによって、パイプ79の気密性が高
くなり、炉水120が内部に侵入しにくい構造が容易に実
現できる。
【0060】次に、第4の実施例におけるレーザ光の光
路のみが異なった実施例を第5の実施例として、図9に
示す。
【0061】炭酸ガスレーザ発振器75から取り出された
レーザ光82は、第1のパイプ77中を伝搬して、反射鏡81
aで反射して、シュラウド104の円筒の中心軸上に配置
された回転可能な第2のパイプ78中を鉛直に伝搬し、反
射鏡81dで反射して、第3のパイプ84中を水平に伝搬
し、さらに、反射鏡81eで反射して、第4のパイプ85,
85'中を鉛直に伝搬し、凹面鏡86で反射してシュラウド1
04内面を照射する。なお、パイプ85'はパイプ85中に挿
入できるため、これらのパイプ85,85'は伸縮可能にな
っている。なお、本実施例では上部格子板106は取り外
されている。
【0062】本実施例では、第2のパイプ78がシュラウ
ド104の円筒の中心軸上に配置されているため、パイプ7
8を該中心軸を回転中心として回転させると、第4のパ
イプ85,85'は常にシュラウド104内面近くを移動するよ
うになる。そこで、パイプ85,85'を伸縮させる(すな
わち、パイプ85'を移動させる)ことで、凹面鏡86で反
射するレーザ光82は、シュラウド104内面の任意な場所
を照射できるようになる。
【0063】本第5の実施例では、第4のパイプ85,8
5'の伸縮部を炉水120より高い位置に配置することで、
炉水120に浸る部分は、第4のパイプ85'のみとなり、炉
水120がパイプ内部に一層侵入しにくい構造が容易に実
現できる。
【0064】また、第4の実施例、第5の実施例で示す
ように、レーザ発振器に炭酸ガスレーザ発振器75を用い
ることで、第2の実施例に示す固体レーザ発振器を用い
た場合に比べて、レーザ出力を1桁程度高くすることが
容易になるので、シュラウド104内面にレーザ照射する
施工時間を1/10程度短縮できるようになる。
【0065】また、レーザ発振器として、特にスラブ型
の炭酸ガスレーザを用いることで、以下の効果を得るこ
とができる。
【0066】スラブ型の炭酸ガスレーザは、レーザ動作
中にレーザガスを循環しなくても、高出力化が可能であ
ることが知られている。そこで、本発明のようにレーザ
発振器を電源部から分離してフレキシブルに移動させる
装置では、レーザガスを循環するためのポンプ(一般
に、ブロアーと呼ばれる)やレーザガスを冷却するため
の熱交換器などをレーザ発振器に設ける必要がないの
で、レーザ発振器をコンパクトにまとめるためには非常
に有利である。
【0067】さらに、レーザ動作中にレーザガスを補充
する必要もないため、レーザ発振器を封じ切り型と呼ば
れる方式にすることができ、図5に示すように、炭酸ガ
スレーザ発振器75には電源部76から動作源である電力の
みを供給すればよい。
【0068】なお、第4の実施例、第5の実施例の原子
炉炉内予防保全装置400は、シュラウド104内面をレーザ
照射により表面改質する装置であるが、同様な装置構成
として、シュラウド104に照射されるレーザ光を凹面鏡
などにより更に点状に集光させる構成とすれば、シュラ
ウド内面に発生した腐食割れのひびを溶接できる修復装
置として利用することもできる。この場合は、固体レー
ザを用いる第1の実施例の場合よりも、レーザ出力を1
桁程度高めることが容易であるため、より深いひびを修
復することができる。
【0069】次に、本発明の第6の実施例を図10を用い
て説明する。図10は炉内予防保全装置600の構成を示す
断面図である。第6の実施例は、従来と同様に光ファイ
バを用いて、シュラウド104の内面を表面改質するため
の炉内予防保全装置であるが、用いられるレーザ装置に
本発明の装置を適用したものである。すなわち、レーザ
装置としては電源部91とレーザ発振器92とに分離されて
おり、それらは電源ケーブル93でつながれている。レー
ザ発振器92は、半導体レーザを励起光源としたYAG結
晶体からなる固体レーザが用いられており、レーザ発振
器92は、原子炉格納容器102内まで持ち込まれ、サービ
スフロアー105上に設置されている。レーザ発振器92か
ら取り出されるレーザ光は、光ファイバ94によって、圧
力容器103内部のシュラウド104内面まで導かれる。
【0070】本実施例は、図11に示す従来の装置とは異
なり、光ファイバ94の長さを数mと、1/10程度に短縮で
きるため、光ファイバ中でのレーザ光の損失を少なくす
ることができる。従来の装置は、長さ200m程度の光フ
ァイバが利用されており、光ファイバ中での損失が10%
程度にもなることがあった。これに対して、本実施例で
は、損失を約1%程度に減少させることができる。
【0071】さらに、また、本実施例では、1本の光フ
ァイバ94を用いることで、2本以上の光ファイバを用い
る従来の装置に比べて、光ファイバの接続損失も抑制す
ることができる。
【0072】なぜなら、従来は、レーザ発振器111を原
子炉建屋101の外部に設置するため、光ファイバ112は、
例えば、圧力容器103の内に配置されるものと、圧力容
器103外に配置されるものと、2本またはそれ以上の光
ファイバを接続して用いていた。接続する理由は、圧力
容器103内部に配置される光ファイバ112は、圧力容器外
部に配置される光ファイバ112よりも放射線により劣化
しやすく、前者のみを交換できるようにするためであ
る。
【0073】そのため、接続部では、レーザ光が光ファ
イバから一度出射して次の光ファイバに入射するため、
この接続部における出射端と入射端において、レーザ光
が数%程度反射して損失が生じてしまうのである。した
がって、本実施例のように、接続部のない1本の光ファ
イバ94を用いることにより、接続損失を抑制することが
できる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、電源部から分離された
レーザ発振器を用いることで、該レーザ発振器のみを原
子炉格納容器内部に持ちこむことができるため、レーザ
光を細長く集光でき、照射することにより、腐食割れの
ひびが深い場合でも、深い溶け込み溶接を施して修復す
ることができる。
【0075】また、特に、レーザ発振器として固体レー
ザを用いることで、レーザ発振器をコンパクトにまとめ
ることができるため、圧力容器内にレーザ発振器を挿入
することができるようになり、一層フレキシブルな施工
が実現できる。
【0076】また、レーザ発振器として固体レーザを用
いて、さらに励起光源として半導体レーザのレーザ光を
用いることで、励起光源も電源と同様に原子炉格納容器
の外部に設置できるようになり、さらにレーザ発振器の
コンパクト化が図れるだけでなく、放射線により励起光
源の寿命を低下させることがない。また、例え励起光源
を寿命により交換する場合でも、励起光源にランプを用
いた固体レーザ発振器とは異なり、レーザ発振器を圧力
容器内から取り出す必要がない。
【0077】また、レーザ発振器として利用する固体レ
ーザにスラブレーザを用いることで、1kW以上の高出
力が要求されるような深いひびを溶接できるレーザ発振
器も、スラブ1枚で実現できるため、レーザ発振器をフ
レキシブルに移動することが可能になる。また、シリン
ドリカルレンズや円筒凹面鏡など一方向に集光する光学
系を併用すると、一度に広い面積に均質な表面改質がで
き、予防保全における施工時間を短縮することができ
る。
【0078】また、レーザ発振器として、チタンサファ
イア結晶体からなるスラブレーザを用いた固体レーザを
使用し、励起光源として銅蒸気レーザを用いることで、
レーザ光を外部に取り出すための窓部の水を排除せず
に、腐食割れのひび等の修復部修復が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る原子炉炉内修復装
置を用いて修復作業を行う状況断面図である。
【図2】図1の原子炉炉内修復装置の全体構成図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例に係る原子炉炉内予防保
全装置の全体構成図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る原子炉炉内修復装
置の全体構成図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る原子炉炉内予防保
全装置の全体構成図である。
【図6】図5のスラブ型の炭酸ガスレーザ発振器の構成
図である。
【図7】図5の原子炉炉内予防保全装置の一部を示すと
共に、レーザ光の伝搬通路を示す断面図である。
【図8】図7のA−A’断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例に係る原子炉炉内予防保
全装置のレーザ光の伝搬通路を示す断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例に係る原子炉炉内予防
保全装置の全体構成の断面図である。
【図11】従来の原子炉炉内修復装置を用いて修復作業
を行う状況断面図である。
【図12】図7の原子炉炉内修復装置の一部品である集
光レンズで、レーザ光をシュラウドの腐食割れの部分に
集光させて溶接する概略図である。
【符号の説明】
1,1',51,76,91,110…電源部、2,30,52,92,
111…レーザ発振器、3,3',55…フレキシブルパイ
プ、4,31,57,122…全反射鏡、5,32,58,123…出
力鏡、6,33,53…スラブ、7,7'…半導体レーザ、
8,8',56,94,112…光ファイバ、9,35,59,82…
レーザ光、10,36,81a,81b,81c,81d,81e…反射
鏡、11,60,106…集光レンズ、12,38,62…窓、14…
腐食割れ、15,40…除水室、16,41,46,64…ポンプ、
17a,17b,23a,23b,42a,42b…チューブ、18…テレビ
カメラ、19,43,61…カバー、20,44,80…アーム、22
…タンク、24,65…熱交換器、37…シリンドリカルレン
ズ、45…冷却管、54…銅蒸気レーザ、63…タンク、74,
93…電源ケーブル、75…炭酸ガスレーザ発振器、77,7
8,78',79,84,85,85'…パイプ、83,86…凹面
鏡、101…原子炉建屋、102…原子炉格納容器、103…圧
力容器、103'…圧力容器の蓋、104…シュラウド、105…
サービスフロアー、105'…サービスフロアー内の穴、10
6…上部格子板、107…圧力容器を支える柱、108…レー
ル、109…クレーン、120…炉水、100,300…原子炉炉内
修復装置、200,400,401,600…原子炉炉内予防保全装
置、500…YAGレーザ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦城 慶一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 薩田 寿隆 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉の格納容器内構造物の処理対象部分
    に、レーザ光を照射することにより改質処理する原子炉
    炉内処理装置において、 前記格納容器外に設置され前記レーザ光を発振させるた
    めの電気的エネルギー源を供給する電源部と、前記格納
    容器内に配置され前記レーザ光を発振し前記処理対象部
    分を照射するレーザ発振器を有することを特徴とする原
    子炉炉内処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記処理装置は、前記
    格納容器内構造物に生じた損傷部、または前記格納容器
    内構造物の表面改質部を処理するものであることを特徴
    とする原子炉炉内処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記レ
    ーザ発振器は、前記レーザ光が発振中に移動できること
    を特徴とする原子炉炉内処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3において、前記レ
    ーザ発振器に固体レーザを用いることを特徴とする原子
    炉炉内処理装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記固体レーザはスラ
    ブレーザであることを特徴とする原子炉炉内処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5において、前記レ
    ーザ発振器の励起光源は、前記格納容器外に設置された
    半導体レーザの半導体レーザ光であり、該半導体レーザ
    光を光ファイバで伝送して、前記レーザ発振器まで導く
    ことを特徴とする原子炉炉内処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6において、前記レ
    ーザ発振器から発振される前記レーザ光を、前記レーザ
    発振器に備えられたシリンドリカルレンズや円筒凹面鏡
    などの一方向のみを集光する光学系によって線状に集光
    させることを特徴とする原子炉炉内処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7において、前記ス
    ラブレーザのスラブを冷却する冷却水として、前記格納
    容器内の圧力容器の炉水を使用することを特徴とする原
    子炉炉内処理装置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項8において、前記レ
    ーザ発振器は、前記レーザ光を前記レーザ発振器の外部
    に取り出すために設けられた前記レーザ発振器の窓の外
    側に除水室を備えることを特徴とする原子炉炉内処理装
    置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし請求項7において、前記
    レーザ発振器の内部に、前記処理対象部分に前記レーザ
    光が照射される状態を撮影するテレビカメラを備えたこ
    とを特徴とする原子炉炉内処理装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし請求項6において、前記
    レーザ発振器の固体レーザがチタンサファイア結晶体か
    らなるスラブレーザであり、かつ前記励起光源が銅蒸気
    レーザのレーザ光であることを特徴とする原子炉炉内処
    理装置。
  12. 【請求項12】請求項1または請求項2において、前記
    レーザ発振器はスラブ型の炭酸ガスレーザを用いること
    を特徴とする原子炉炉内処理装置。
  13. 【請求項13】請求項1または請求項2または請求項1
    2において、前記レーザ発振器から発信された前記レー
    ザ光を前記処理対象部分まで伝送する伝送パイプは、前
    記格納容器内の圧力容器内に配置されたシュラウドの円
    筒の中心軸上に配置することを特徴とする原子炉炉内処
    理装置。
  14. 【請求項14】原子炉の格納容器内構造物の処理対象部
    分に、レーザ光を照射することにより改質処理する原子
    炉炉内処理方法において、 前記格納容器外に設置された電源部から前記レーザ光を
    発振させるための電気的エネルギー源を供給し、前記格
    納容器内に配置されたレーザ発振器で前記レーザ光を発
    振し前記処理対象部分を照射することを特徴とする原子
    炉炉内処理方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記照射すること
    により、前記格納容器内構造物の損傷部を修復すること
    を特徴とする原子炉炉内処理方法。
  16. 【請求項16】請求項14において、前記照射すること
    により、前記格納容器内構造物の表面改質部を改質する
    ことを特徴とする原子炉炉内処理方法。
  17. 【請求項17】請求項14または請求項16において、
    前記レーザ発振器を、前記レーザ光が発振中に移動させ
    ることを特徴とする原子炉炉内処理方法。
  18. 【請求項18】レーザ光を発振させるための電気的エネ
    ルギー源を供給する電源部と、前記レーザ光を照射対称
    物に照射するレーザ発振器とが分離され、該レーザ発振
    器は、発振中に移動でき、半導体レーザを励起光源とし
    た固体レーザを用いていることを特徴とする原子炉炉内
    処理用のレーザ装置。
  19. 【請求項19】請求項18において、前記励起光源は、
    前記原子炉の格納容器外に設置された前記半導体レーザ
    の半導体レーザ光であり、該半導体レーザ光を光ファイ
    バで伝送して、前記レーザ発振器まで導くことを特徴と
    する原子炉炉内処理用のレーザ装置。
  20. 【請求項20】請求項18または請求項19において、
    前記固体レーザはスラブレーザであることを特徴とする
    原子炉炉内処理用のレーザ装置。
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