JPH08286002A - マイクロレンズの製造方法 - Google Patents

マイクロレンズの製造方法

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JPH08286002A
JPH08286002A JP9274595A JP9274595A JPH08286002A JP H08286002 A JPH08286002 A JP H08286002A JP 9274595 A JP9274595 A JP 9274595A JP 9274595 A JP9274595 A JP 9274595A JP H08286002 A JPH08286002 A JP H08286002A
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JP
Japan
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mask
microlens
film
manufacturing
coated glass
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JP9274595A
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Toshio Ito
敏雄 伊東
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 簡単な製造プロセスによりレンズ形状を任意
に制御できかつ耐久性および透明性に優れたマイクロレ
ンズを製造する方法を提供する。 【構成】 Si基板10上に、ポリ(ジ−t−ブトキシ
シロキサン)2.1g、ピロガロールの1,2−ジアゾ
ナフトキノン−4−スルホン酸エステル0.05gをメ
チルイソブチルケトンに溶解した感光性塗布ガラス溶液
を塗布して感光性塗布ガラスの膜12を形成する。その
後、プリベーク、露光、熱処理、および現像を行いマイ
クロレンズを製造した。ただし、露光する際に、複数の
マスクパターンを具え、中央領域からマスクパターンに
垂直な方向に沿って外側に向かうに従って隣接する2つ
のパターン間の空隙の幅が少なくとも段階的に小さくな
っており、かつマスクパターンのピッチが、マスクが用
いられる露光装置の光学系の解像限界となる長さより小
さいマスクを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マイクロレンズの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、固体撮像素子の高性能化の要求に
伴い、マイクロレンズにより集光し、これをフォトダイ
オードへ導く方式が採用されている。このような方式で
は、レンズを用いるために感度の向上が図れるという利
点、フォトダイオードの微細化によって解像度の向上が
図れるという利点などがある。このような素子に用いら
れるマイクロレンズは耐熱性、耐溶剤性、耐光性など優
れていること、素子の微細化への対応および集光能力の
確保という観点から屈折率が大きいこと、カラー化のた
め可視光域で透明であることなどの特性を有する必要が
ある。
【0003】このようなマイクロレンズの製造方法は、
例えば、文献1:「特開平6−95386号」および文
献2:「特開平5−55535号」に記載されている。
【0004】文献1および文献2では、先ず、レンズ形
成用材料パターン(文献1ではレジストパターン、文献
2ではマイクロレンズ用ガラスパターンと称してい
る。)を形成し、その後、熱処理によりレンズ様に変形
する。このようにして、マイクロレンズを製造してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以下に、文献1および
文献2のマイクロレンズの製造方法を詳細に説明する。
文献1では、先ず、α−メチルスチレンとマレイン酸誘
導体との共重合体、感光材として用いるR1,2−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸エステル、エポキシ系熱硬
化剤および溶剤から成るポジ型感光材料を、g線縮小投
影露光装置を用いてパターニングする。次に、UV光に
て全面露光を行った後、170℃程度の温度で加熱し、
流動と硬化とを同時に行い、レンズパターンを形成す
る。このようにして、可視光域での透明性と、200℃
までの耐熱性とを有する屈折率1.6程度のレンズを製
造した。
【0006】また、文献2では、先ず、通常の微細加工
法により、ホウ素入りリンケイ酸膜をマイクロレンズ用
ガラスパターンに加工する。次に、ホウ素入りリンケイ
酸ガラスのガラス転移点(軟化点)以上の温度(800
〜900℃)に加熱して熱処理を行い、マイクロレンズ
用ガラスパターンを軟化させ、レンズ様に変化させる。
このようにして、集光用マイクロレンズを製造した。
【0007】文献1のようにして、マイクロレンズを製
造した場合、有機ポリマーをレンズ形成用材料として用
いるため、過酷な条件では、必ずしもその特性を維持す
ることが出来ない。例えば、ビニルフェニル系重合体や
スチレン系重合体で良く知られている様に、これらの重
合体は光酸化を受けるため、紫外線や、可視光の短波長
域の光が照射された場合には、透過率の低下や屈折率の
変化が生じる。また、硬化されたマイクロレンズは、溶
解性の強い溶剤、例えばジメチルホルムアミド(DM
F)などに対して不溶であるが、膨潤が生じる。
【0008】また、文献2の様にして、マイクロレンズ
を製造した場合、パターニングされたホウ素入りリンケ
イ酸膜を高温、すなわちガラス転移点(軟化点)以上の
温度に加熱しなければならない。
【0009】また、文献1および文献2では、レンズ形
成用材料パターンを熱処理することによりレンズ様に変
形する。このため、レンズ形状を任意に制御することは
困難であった。
【0010】従って、簡単な製造プロセスによりレンズ
形状を任意に制御することが可能であり、かつ耐久性お
よび透明性に優れたマイクロレンズを製造する方法の出
現が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、この発明のマイ
クロレンズの製造方法によれば、シリカガラスを主要な
構成成分とするマイクロレンズを製造するに当たり、基
板上に感光性塗布ガラスの膜を形成する工程と、所定の
マスクを用いて露光装置の光強度を制御して基板上の感
光性塗布ガラスの膜を露光する工程と、露光済み感光性
塗布ガラスの膜を加熱する工程と、加熱後の露光済み感
光性塗布ガラスの膜を現像する工程とを含むことを特徴
とする。
【0012】そして、この発明の好適実施例では、マス
クとして、光透過領域となる空隙を隔てて平行に設けら
れた遮光領域としての複数のマスクパターンを具え、複
数のマスクパターンの中央領域からマスクパターンに垂
直な方向に沿って外側に向かうに従って隣接する2つの
パターン間の前記空隙の幅が少なくとも段階的に小さく
なっており、かつマスクパターンのピッチが、マスクが
用いられる露光装置の光学系の解像限界となる長さより
小さいマスクを用いるのが良い。
【0013】また、この発明の他の好適実施例では、マ
スクとして、光透過領域となる空隙を隔てて同心円状ま
たは同心多角形状に設けられた遮光領域としての複数の
マスクパターンを具え、同心円または同心多角形の中心
点から放射線方向に沿って外側に向かうに従って隣接す
る2つのパターン間の空隙の幅が少なくとも段階的に小
さくなっており、かつマスクパターンの、放射線方向に
沿う方向のピッチが、マスクが用いられる露光装置の光
学系の解像限界となる長さより小さいマスクを用いるの
が良い。
【0014】また、この発明の別の好適実施例では、感
光性塗布ガラスの膜として、ポリ(シロキサン)誘導体
と露光により酸を発生する酸発生剤とを含む混合物の膜
や、ポリ(シロキサン)誘導体、露光により酸を発生す
る酸発生剤およびけい素以外の金属元素を含む金属アル
コキシドを含む混合物の膜を用いるのが良い。
【0015】なお、ここで、ピッチとは、マスクパター
ンの最外側から隣接するマスクパターンの最外側までの
放射線方向に沿う方向の長さをいい、この長さはマスク
パターンの幅と空隙の幅との和の長さに等しい。また、
「解像する」とは、隣接する2つのマスクパターンが重
なることなくレジスト表面に転写することをいい、従っ
て、「解像限界となる長さ」とは、マスクパターンが重
なることなくレジスト表面に転写することができる最小
のピッチのことである。
【0016】
【作用】上述したこの発明のマイクロレンズの製造方法
によれば、基板上に形成された感光性塗布ガラスの膜
を、露光装置を用いて露光する際に、所定の形状のマス
クにより露光装置の光強度を制御する。そして、露光済
み感光性塗布ガラスの膜を加熱する。この際、感光性塗
布ガラスの膜の露光された部分がガラス化する。なお、
ガラス化の程度は露光量により異なる。次に、加熱後の
露光済み感光性塗布ガラスの膜を現像する。現像後に形
成されるマイクロレンズの厚さは、ガラス化の程度が大
きい露光量の大きい部分ほど大きい。このように、マス
クを用いているので、このマスクの形状を制御すること
により、形成すべきレンズの形状に適合した光強度分布
で感光性塗布ガラスの膜を露光でき、従って、簡単な製
造プロセスを用いてレンズ形状を任意に制御することが
可能である。また、このようにして製造したマイクロレ
ンズは耐久性および透明性に優れている。
【0017】次に、特に、マスクとして、光透過領域と
なる空隙を隔てて平行に設けられた遮光領域としての複
数のマスクパターンを具え、複数のマスクパターンの中
央領域からマスクパターンに垂直な方向に沿って外側に
向かうに従って隣接する2つのパターン間の空隙の幅が
少なくとも段階的に小さくなっており、かつマスクパタ
ーンのピッチが、マスクが用いられる露光装置の光学系
の解像限界となる長さより小さいマスクを用いた場合に
ついて示す。
【0018】この場合、マスクパターンのピッチがこの
マスクが用いられる露光装置の光学系の解像限界となる
長さより小さいため、光強度のコントラストが小さくな
り、レジストを解像することができない。また、光強度
は光透過領域の長さが大きいほど大きい。従って、この
マスクを用いて、感光性塗布ガラスの膜を露光し、その
後、現像するとマイクロガラスは分離することなく連続
して厚さが変化し、隣接する2つのマスクパターン間の
光透過領域を透過した光の強度に対応した厚さのマイク
ロレンズが得られる。すなわち、現像して得られたマイ
クロレンズの表面が、全体的の凸状に湾曲する。このこ
とは、隣接する2つのマスクパターン間の間隔が中央領
域からマスクパターンに垂直な方向に沿って外側に向か
うに従って小さくなるようにマスクパターンを設計する
ことによりマスクの外側より中心側の方が光強度が強く
なるので、凸状に湾曲したマイクロレンズを形成するこ
とができる。そして、複数のマスクパターンは平行に設
けられているため、ロッド型のマイクロレンズが形成さ
れる。
【0019】また、特に、マスクとして、光透過領域と
なる空隙を隔てて同心円状または同心多角形状に設けら
れた遮光領域としての複数のマスクパターンを具え、同
心円または同心多角形の中心点から放射線方向に沿って
外側に向かうに従って隣接する2つのパターン間の空隙
の幅が少なくとも段階的に小さくなっており、かつマス
クパターンの、放射線方向に沿う方向のピッチが、マス
クが用いられる露光装置の光学系の解像限界となる長さ
より小さいマスクを用いた場合について示す。
【0020】この場合、マスクパターンのピッチがこの
マスクが用いられる露光装置の光学系の解像限界となる
長さより小さいため、光強度のコントラストが小さくな
り、レジストを解像することができない。また、光強度
は光透過領域の長さが大きいほど大きい。従って、この
マスクを用いて、感光性塗布ガラスの膜を露光し、その
後、現像するとマイクロレンズは分離することなく連続
して厚さが変化し、隣接する2つのマスクパターン間の
光透過領域を透過した光の強度に対応した厚さのマイク
ロレンズが得られる。すなわち、現像されて得られたマ
イクロレンズの表面が、全体的の凸状に湾曲する。この
ことは、隣接する2つのマスクパターン間の間隔が中央
領域からマスクパターンに垂直な方向に沿って外側に向
かうに従って小さくなるようにマスクパターンを設計す
ることによりマスクの外側より中心側の方が光強度が強
くなるので、凸状に湾曲したマイクロレンズを形成する
ことができる。そして、複数のマスクパターンは同心円
状または同心多角形状に設けられているため、同心円状
または同心多角形状のマイクロレンズが形成される。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。なお、説明に用いる各図は、この発明を理解
出来る程度に各構成成分の形状、大きさ、および配置関
係を概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用い
る各図において、同様な構成成分については同一の番号
を付して示している。また、以下の説明で述べる使用材
料、形成方法および膜厚等の数値的条件はこの発明の好
適例にすぎない。従って、この発明がこれらの条件にの
み限定されるものではないことは理解されたい。
【0022】1.第1実施例 図1は、第1実施例のマイクロレンズの製造工程図であ
る。図2は、第1実施例のマイクロレンズの製造方法に
おいて用いるマスクの上面図である。
【0023】シリカガラスを主成分とするマイクロレン
ズを製造する場合、この第1実施例では、先ず、ポリ
(シロキサン)誘導体であるポリ(ジ−t−ブトキシシ
ロキサン)(下記(1)式参照)2.1gと、露光によ
り酸を発生する酸発生剤であるピロガロールの1,2−
ジアゾナフトキノン−4−スルホン酸エステル(下記
(2)式参照)0.05gをメチルイソブチルケトン
(以下、MIBKと称する場合がある。)に溶解した感
光性塗布ガラス溶液を調製する。なお、(1)式中、m
は正の整数である。
【0024】
【化1】
【0025】次に、この溶液を回転塗布法によりSi基
板10上に塗布して感光性塗布ガラスの膜12を形成す
る(図1(A))。次いで、この試料をホットプレート
上で、80℃の温度で2分間プリベークして厚さ2μm
の膜とする。
【0026】次に、この感光性塗布ガラスの膜12を露
光する(図1(B))。この場合、マスク14をi線縮
小投影露光装置(図示せず)にセットして、光強度を制
御する。この場合、マスク14は感光性塗布ガラスの膜
に対向するように、感光性塗布ガラスの膜の上側に位置
している。なお、図1(B)中に示した矢印の長さは光
強度を表わし、中央付近ほど光強度が大きいことを示し
ている。そして、この第1実施例では、図2に示すマス
ク14を用いた。このマスク14は、光透過領域18と
なる空隙を隔てて、複数のマスクパターンが平行に設け
られている。そして、複数のマスクパターンの中心領域
22から個々のマスクパターン20に垂直な方向に沿っ
て外側に向かうに従って隣接する2つのパターン間の空
隙の幅W、すなわち間隔が大きくなっている。また、こ
のマスク14のピッチPは、一定であり、このマスク1
4が用いられるi線縮小投影露光装置の光学系の解像限
界となる長さより小さい。ただし、図2中、遮光領域と
してのマスクパターン20にはハッチングを付して示し
ている。なお、符号18、20は光透過領域およびマス
クパターンの代表的な部分にのみ付している。
【0027】次に、露光済みの感光性塗布ガラスの膜1
2aを熱処理する。この第1実施例では、露光の済んだ
試料をホットプレート上で120℃の温度で2分間ポス
トエクスポージャベークを行った。この際、ポリ(ジ−
t−ブトキシシロキサン)は、露光により酸を発生する
酸発生剤であるピロガロールの1,2−ジアゾナフトキ
ノン−4−スルホン酸エステルから露光時に発生した酸
の作用でガラス化してシリカガラスが生成する。
【0028】その後、アニソールにより現像した。現像
後に形成されるマイクロレンズ16の厚さは、ガラス化
の程度によって異なる。要するに、露光量の大きい部分
ほど現像後に形成されるマイクロレンズ16の厚さは大
きい。この第1実施例では、マスク14のピッチは、マ
スク14が用いられる露光装置の解像限界となる長さよ
り小さい。このため、感光性塗布ガラスの膜12を解像
できるだけのコントラストが得られない。従って、感光
性塗布ガラスの膜12を露光した後、現像すると、マイ
クロレンズ16の厚さは連続して変化し、マスク14の
光透過領域18を透過した光の強度に対応した厚さのマ
イクロレンズ16が製造される。そして、この第1実施
例では、複数のマスクパターンは平行に設けられ、複数
のマスクパターンの中央領域22から個々のマスクパタ
ーン20に垂直な方向に沿って外側に向かうに従って隣
接する2つのパターン間の間隔が小さくなっている。こ
のため、光透過領域18の幅は外側に向かうに従って小
さくなる。従って、マスク14の光透過領域18を透過
した光の強度は、中央領域22から外側に向かうにした
がって小さくなる。その結果、この第1実施例では、凸
状に湾曲したロッド型のマイクロレンズ16が製造され
た。そして、このマイクロレンズ16は、シリカガラス
を主成分とし、その最大厚さは1.5μmであり、屈折
率は1.4〜1.5であった。
【0029】なお、これまで1つのマイクロセルを製造
する場合について説明するため、図2中には、マスクの
一部分のみを示していた。すなわち、1つのロッド型の
マイクロレンズ16に対応する部分のみが示されてい
る。しかし、実際には、1回の製造工程で、基板10上
に複数のロッド型のマイクロレンズを製造することがで
きる様に、マスクパターンが設けられている。そのた
め、この第1実施例では、マスクを透過する前の露光量
が350mJ/cmの場合、1.0μmL/S(ただ
し、L/Sはラインアンドスペースのことである。)で
複数のロッド型のマイクロレンズが製造された。
【0030】このようにして、マイクロレンズを製造し
た場合には、500℃の温度で1時間の加熱後において
も、マイクロレンズの形状は変化しなかった。また、D
MFに室温で1時間浸漬した後でも、マイクロレンズの
膨潤は生じなかった。また、可視光域(300〜800
nm)では98%以上の透明性を有していた。
【0031】以上のように、簡単な製造プロセスを用い
てレンズ形状を任意に制御することが可能であり、かつ
このようにして製造したマイクロレンズは耐久性および
透明性に優れている。
【0032】2.第2実施例 シリカガラスを主成分とするマイクロレンズを製造する
場合、この第2実施例では、先ず、ポリ(シロキサン)
誘導体であるポリ(ジ−t−ブトキシシロキサン)(上
記(1)参照)2.1g、露光により酸を発生する酸発
生剤であるピロガロールの1,2−ジアゾナフトキノン
−4−スルホン酸エステル(上記(2)式参照)0.1
g、およびけい素以外の金属元素としてチタンを含む金
属アルコキシドであるテトライソプロポキシチタン(下
記(3)式参照)3.0gをMIBKに溶解した感光性
塗布ガラス溶液を調製する。
【0033】 Ti(OCH(CH324 ・・・・・(3) 以下、第1実施例と同様な方法を用いて、この溶液をS
i基板10上に塗布して感光性塗布ガラスの膜12を形
成した後、プリベーク、露光、熱処理、および現像を行
いマイクロレンズを製造した。
【0034】ただし、第2実施例の感光性塗布ガラスの
膜12中には、テトライソプロポキシチタンが含まれて
いる。このため、露光済みの感光性塗布ガラスの膜12
aを熱処理するとき、ポリ(ジ−t−ブトキシシロキサ
ン)およびテトラ−t−ブトキシチタンは、露光により
酸を発生する酸発生剤であるピロガロールの1,2−ジ
アゾナフトキノン−4−スルホン酸エステルから露光時
に発生した酸の作用でガラス化してチタン元素が取り込
まれたシリカガラスが生成する。従って、現像後に形成
されるマイクロレンズ16中にはチタン元素が含まれ、
このマイクロレンズ16の屈折率は1.8となった。な
お、このマイクロレンズは凸状に湾曲したロッド型をし
ており、シリカガラスを主成分としていることは、第1
実施例の場合と同じである。
【0035】また、この第2実施例では、第1実施例の
場合と同様に、1回の製造工程で、基板10上に複数の
ロッド型のマイクロレンズを製造することができる様
に、マスクパターンが設けられている。この第2実施例
では、マスクを透過する前の露光量が250mJ/cm
の場合、1.0μmL/Sで複数のロッド型のマイクロ
レンズが製造された。
【0036】このようにして、マイクロレンズを製造し
た場合には、第1実施例の場合と同様に、500℃の温
度で1時間の加熱後においても、マイクロレンズの形状
は変化しなかった。また、DMFに室温で1時間浸漬し
た後でも、マイクロレンズの膨潤は生じなかった。ま
た、可視光域(300〜800nm)では98%以上の
透明性を有していた。また、金属アルコキシドの添加量
にもよるが、マイクロレンズの屈折率を1.4〜2.0
とすることが出来る。
【0037】この発明は、上述した実施例に限定される
ものではないことは明らかである。例えば、第1および
第2実施例では、ポリ(シロキサン)誘導体としてポリ
(ジ−t−ブトキシシロキサン)を用いたが、ポリ(メ
チルシロキサン)やポリ(フェニルシロキサン)を用い
ても良い。
【0038】また、第2実施例では、けい素以外の金属
元素を含む金属アルコキシドとしてテトライソプロポキ
シチタンを用いたが、テトラ−t−ブトキシチタンを用
いることもできる。また、このようなオルトチタン酸エ
ステルに限らず、テトラ−t−ブトキシゲルマン(下記
(4)式参照)およびテトラエトキシスタナン(下記
(5)式参照)を用いることも出来る。
【0039】 Ge(OC(CH334 ・・・・・・(4) Sn(OC254 ・・・・・・・・・(5) また、第1および第2実施例では、凸状に湾曲したロッ
ド型のマイクロレンズを製造する場合について示してい
るが、マイクロレンズの形状はこの場合に限らない。例
えば、マスクの形状を制御することにより、同心円状や
同心多角形状のマイクロレンズを製造することが出来
る。また、凹型のマイクロレンズを製造することも可能
である。この場合には、外側に向かうに従って隣接する
2つのパターン間の空隙の幅が少なくとも段階的に小さ
くなっているマスクを用いれば良い。
【0040】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明のマイクロレンズの製造方法によれば、基板上に形
成された感光性塗布ガラスの膜を、露光装置を用いて露
光する際に、所定の形状のマスクにより露光装置の光強
度を制御する。そして、露光済み感光性塗布ガラスの膜
を加熱する。この際、感光性塗布ガラスの膜の露光され
た部分がガラス化する。なお、ガラス化の程度は露光量
により異なる。次に、加熱後の露光済み感光性塗布ガラ
スの膜を現像する。現像後に形成されるマイクロレンズ
の厚さは、ガラス化の程度が大きい露光量の大きい部分
ほど大きい。このように、マスクを用いているので、こ
のマスクの形状を制御することにより、形成すべきレン
ズの形状に適合した光強度分布で感光性塗布ガラスの膜
を露光でき、従って簡単な製造プロセスを用いてレンズ
形状を任意に制御することが可能である。また、このよ
うにして製造したマイクロレンズは耐久性および透明性
に優れている。
【0041】また、特に、マスクとして、光透過領域と
なる空隙を隔てて平行に設けられた遮光領域としての複
数のマスクパターンを具え、複数のマスクパターンの中
央領域からマスクパターンに垂直な方向に沿って外側に
向かうに従って隣接する2つのパターン間の空隙の幅が
少なくとも段階的に小さくなっており、かつマスクパタ
ーンのピッチが、マスクが用いられる露光装置の光学系
の解像限界となる長さより小さいマスクを用いた場合に
は、凸状に湾曲したマイクロレンズを形成することがで
きる。そして、複数のマスクパターンは平行に設けられ
ているため、ロッド型のマイクロレンズが形成される。
【0042】また、特に、マスクとして、光透過領域と
なる空隙を隔てて同心円状または同心多角形状に設けら
れた遮光領域としての複数のマスクパターンを具え、同
心円または同心多角形の中心点から放射線方向に沿って
外側に向かうに従って隣接する2つのパターン間の空隙
の幅が少なくとも段階的に小さくなっており、かつマス
クパターンの、放射線方向に沿う方向のピッチが、マス
クが用いられる露光装置の光学系の解像限界となる長さ
より小さいマスクを用いた場合には、凸状に湾曲したマ
イクロレンズを形成することができる。そして、複数の
マスクパターンは同心円状または同心多角形状に設けら
れているため、同心円状または同心多角形状のマイクロ
レンズが形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は第1実施例のマイクロレンズ
の製造工程図である。
【図2】第1実施例のマイクロレンズの製造方法におい
て用いるマスクの上面図である。
【符号の説明】
10:Si基板 12:感光性塗布ガラスの膜 12a:露光済み感光性塗布ガラスの膜 14:マスク 16:マイクロレンズ 18:光透過領域 20:マスクパターン 22:中央領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカガラスを主要な構成成分とするマ
    イクロレンズを製造するに当たり、 基板上に感光性塗布ガラスの膜を形成する工程と、 所定のマスクを用いて露光装置の光強度を制御して前記
    基板上の前記感光性塗布ガラスの膜を露光する工程と、 露光済み感光性塗布ガラスの膜を加熱する工程と、 加熱後の露光済み感光性塗布ガラスの膜を現像する工程
    とを含むことを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマイクロレンズの製造
    方法において、前記マスクとして、光透過領域となる空
    隙を隔てて平行に設けられた遮光領域としての複数のマ
    スクパターンを具え、前記複数のマスクパターンの中央
    領域から前記マスクパターンに垂直な方向に沿って外側
    に向かうに従って隣接する2つのパターン間の前記空隙
    の幅が少なくとも段階的に小さくなっており、かつ前記
    マスクパターンのピッチが、マスクが用いられる露光装
    置の光学系の解像限界となる長さより小さいマスクを用
    いることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のマイクロレンズの製造
    方法において、前記マスクとして、光透過領域となる空
    隙を隔てて同心円状または同心多角形状に設けられた遮
    光領域としての複数のマスクパターンを具え、前記同心
    円または同心多角形の中心点から放射線方向に沿って外
    側に向かうに従って隣接する2つのパターン間の前記空
    隙の幅が少なくとも段階的に小さくなっており、かつ前
    記マスクパターンの、前記放射線方向に沿う方向のピッ
    チが、マスクが用いられる露光装置の光学系の解像限界
    となる長さより小さいマスクを用いることを特徴とする
    マイクロレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のマイクロレンズの製造
    方法において、前記感光性塗布ガラスの膜として、ポリ
    (シロキサン)誘導体と露光により酸を発生する酸発生
    剤とを含む混合物の膜を用いることを特徴とするマイク
    ロレンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のマイクロレンズの製造
    方法において、前記感光性塗布ガラスの膜として、ポリ
    (シロキサン)誘導体、露光により酸を発生する酸発生
    剤およびけい素以外の金属元素を含む金属アルコキシド
    を含む混合物の膜を用いることを特徴とするマイクロレ
    ンズの製造方法。
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