JPH08285726A - 光学系のシミュレーション装置 - Google Patents
光学系のシミュレーション装置Info
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- JPH08285726A JPH08285726A JP9274995A JP9274995A JPH08285726A JP H08285726 A JPH08285726 A JP H08285726A JP 9274995 A JP9274995 A JP 9274995A JP 9274995 A JP9274995 A JP 9274995A JP H08285726 A JPH08285726 A JP H08285726A
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- Japan
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- screen
- optical system
- psf
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- optical
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 カメラ等の光学機器の光学系において投影さ
れる像をシミュレーションすることができるようにす
る。 【構成】 先ずスクリーンに投影する物体の像が描かれ
る光源画面を想定する。この光源画面上には、格子状に
整列した点が設定されている。この各点に対応してPS
F(Point Spread Function )算出部10,20,30
が設けられている。各PSF算出部10,20,30に
は、対応する点における光がスクリーンに達するまでの
径路上における光学系データが設定されている。PSF
演算手段12,22,32は、光学系データ13,2
3,33を基にPSF11,21,31を求める。スク
リーン投影図演算手段2は、光源画面上に描かれる画像
データ1をPSF11,21,31によって、たたみ込
み積分を行い、スクリーン投影図データ3を求める。表
示制御手段4は、スクリーン投影図データ3から得られ
る像を表示装置5に表示する。これにより、この光学系
のスクリーンに投影される像が画面上に表示され、その
像を客観的に認識することができる。
れる像をシミュレーションすることができるようにす
る。 【構成】 先ずスクリーンに投影する物体の像が描かれ
る光源画面を想定する。この光源画面上には、格子状に
整列した点が設定されている。この各点に対応してPS
F(Point Spread Function )算出部10,20,30
が設けられている。各PSF算出部10,20,30に
は、対応する点における光がスクリーンに達するまでの
径路上における光学系データが設定されている。PSF
演算手段12,22,32は、光学系データ13,2
3,33を基にPSF11,21,31を求める。スク
リーン投影図演算手段2は、光源画面上に描かれる画像
データ1をPSF11,21,31によって、たたみ込
み積分を行い、スクリーン投影図データ3を求める。表
示制御手段4は、スクリーン投影図データ3から得られ
る像を表示装置5に表示する。これにより、この光学系
のスクリーンに投影される像が画面上に表示され、その
像を客観的に認識することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学系のシミュレーショ
ン装置に関し、特に望遠鏡、カメラ等の各種光学機器で
投影される像をシミュレーションする光学系のシミュレ
ーション装置に関する。
ン装置に関し、特に望遠鏡、カメラ等の各種光学機器で
投影される像をシミュレーションする光学系のシミュレ
ーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学レンズを用いた光学機器には様々な
ものがある。例えば、眼鏡、コンタクトレンズ等の眼光
学系や、顕微鏡、カメラ等の光学機器もある。これらの
光学系を設計する際には、その光学系の特性を設計の段
階で客観的に認識することが困難であるため様々な不都
合が生じている。
ものがある。例えば、眼鏡、コンタクトレンズ等の眼光
学系や、顕微鏡、カメラ等の光学機器もある。これらの
光学系を設計する際には、その光学系の特性を設計の段
階で客観的に認識することが困難であるため様々な不都
合が生じている。
【0003】例えば、眼鏡、コンタクトレンズ等の眼光
学系では、眼鏡等の装用者が実際に眼鏡を掛けたときに
どのように見えるかが事前に分からない。そのため、装
用する眼鏡等を選択する際には、眼鏡店の店員等の第3
者の意見に従わざるを得なかった。
学系では、眼鏡等の装用者が実際に眼鏡を掛けたときに
どのように見えるかが事前に分からない。そのため、装
用する眼鏡等を選択する際には、眼鏡店の店員等の第3
者の意見に従わざるを得なかった。
【0004】眼光学系に関しては、このような問題点を
解決するために光学レンズを装用した時の網膜像をシミ
ュレーションできる眼光学系のシミュレーション装置が
ある。眼光学系のシミュレーション装置では、まず光源
画面からの平行光線を光学レンズ及び角膜等の光学系内
において追跡し、PSF(Point Spread Function )を
求める。PSFとは、物体上の一点から発した光が像面
上どのように分布するかを表す関数である。このPSF
と画像データとから網膜像データを演算する。このよう
にして得られた画像データに対する網膜像データを、表
示装置の画面に表示することによって、どのような画像
が見えるかを客観的に判断することができる。このよう
な例として本出願人は特願平7−26936号を出願し
ている。
解決するために光学レンズを装用した時の網膜像をシミ
ュレーションできる眼光学系のシミュレーション装置が
ある。眼光学系のシミュレーション装置では、まず光源
画面からの平行光線を光学レンズ及び角膜等の光学系内
において追跡し、PSF(Point Spread Function )を
求める。PSFとは、物体上の一点から発した光が像面
上どのように分布するかを表す関数である。このPSF
と画像データとから網膜像データを演算する。このよう
にして得られた画像データに対する網膜像データを、表
示装置の画面に表示することによって、どのような画像
が見えるかを客観的に判断することができる。このよう
な例として本出願人は特願平7−26936号を出願し
ている。
【0005】一方、カメラ等の光学機器の複雑な光学系
の設計を行う場合にも、設計に基づきカメラを試作して
みなければ、実際の写真の写り具合を検証することがで
きない。そのため、光学系の設計の際には、所望の倍率
が得られるようなレンズの光学設計値および使用するレ
ンズの枚数、レンズと物体との距離、レンズとスクリー
ンとの距離等から、設計者が光学計算により光学系の設
計値を求めていた。
の設計を行う場合にも、設計に基づきカメラを試作して
みなければ、実際の写真の写り具合を検証することがで
きない。そのため、光学系の設計の際には、所望の倍率
が得られるようなレンズの光学設計値および使用するレ
ンズの枚数、レンズと物体との距離、レンズとスクリー
ンとの距離等から、設計者が光学計算により光学系の設
計値を求めていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光学レンズの
特性を左右する要素には、パワー、コマ収差、球面収差
等の様々な要素があり、光学レンズに関する全ての要素
を考慮して光学計算を行い、最適な光学系を得るのは困
難である。しかも、前述の眼光学系のシミュレーション
装置は眼光学系にしか対応していないため、カメラ等の
光学機器に対するシミュレーションを行うことはできな
い。そのため、カメラ等の光学機器の試作品が作成され
るまでは、設計者、あるいは光学設計に関する高度な知
識を有する者しかスクリーン像を想像することができ
ず、他の者は試作品が作成された後でなければスクリー
ン像を認識することができなかった。
特性を左右する要素には、パワー、コマ収差、球面収差
等の様々な要素があり、光学レンズに関する全ての要素
を考慮して光学計算を行い、最適な光学系を得るのは困
難である。しかも、前述の眼光学系のシミュレーション
装置は眼光学系にしか対応していないため、カメラ等の
光学機器に対するシミュレーションを行うことはできな
い。そのため、カメラ等の光学機器の試作品が作成され
るまでは、設計者、あるいは光学設計に関する高度な知
識を有する者しかスクリーン像を想像することができ
ず、他の者は試作品が作成された後でなければスクリー
ン像を認識することができなかった。
【0007】ところが、製造されるカメラの写真等の善
し悪しは一般需要者が判断するものであり、しかもその
判断基準は数値計算だけでは判断しきれない要素も多く
含まれている。従って、光学系の設計の段階で、光学設
計に熟練した者だけでなく、他の者も光学系の特性の善
し悪しについての討議に参加できるようにする必要があ
る。
し悪しは一般需要者が判断するものであり、しかもその
判断基準は数値計算だけでは判断しきれない要素も多く
含まれている。従って、光学系の設計の段階で、光学設
計に熟練した者だけでなく、他の者も光学系の特性の善
し悪しについての討議に参加できるようにする必要があ
る。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、カメラ等の光学機器の光学系において投影さ
れる像をシミュレーションすることができる光学系のシ
ミュレーション装置を提供することを目的とする。
のであり、カメラ等の光学機器の光学系において投影さ
れる像をシミュレーションすることができる光学系のシ
ミュレーション装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、各種光学機器で投影される像をシミュレ
ーションする光学系のシミュレーション装置において、
所定の位置に置かれた光源画面に複数の点が定められ、
前記点からの光がスクリーンに焦点を結ぶまでの経路上
での光学レンズに関する光学系データに基づいて、前記
点ごとのPSF(Point Spread Function )を演算する
PSF演算手段と、所定の位置に置かれた画像データと
それぞれの前記点における前記PSFとに基づいて、前
記スクリーン上に映し出されるスクリーン投影図を演算
するスクリーン投影図演算手段と、を有することを特徴
とする光学系のシミュレーション装置が提供される。
決するために、各種光学機器で投影される像をシミュレ
ーションする光学系のシミュレーション装置において、
所定の位置に置かれた光源画面に複数の点が定められ、
前記点からの光がスクリーンに焦点を結ぶまでの経路上
での光学レンズに関する光学系データに基づいて、前記
点ごとのPSF(Point Spread Function )を演算する
PSF演算手段と、所定の位置に置かれた画像データと
それぞれの前記点における前記PSFとに基づいて、前
記スクリーン上に映し出されるスクリーン投影図を演算
するスクリーン投影図演算手段と、を有することを特徴
とする光学系のシミュレーション装置が提供される。
【0010】
【作用】所定の位置に置かれた光源画面に複数の点が定
められ、PSF演算手段は、前記点からの光がスクリー
ンに焦点を結ぶまでの経路上での光学レンズに関する光
学系データに基づいて、前記点ごとのPSF(Point Sp
read Function )を演算する。スクリーン投影図演算手
段は、所定の位置に置かれた画像データとそれぞれの前
記点における前記PSFとに基づいて、前記スクリーン
上に映し出されるスクリーン投影図を演算する。
められ、PSF演算手段は、前記点からの光がスクリー
ンに焦点を結ぶまでの経路上での光学レンズに関する光
学系データに基づいて、前記点ごとのPSF(Point Sp
read Function )を演算する。スクリーン投影図演算手
段は、所定の位置に置かれた画像データとそれぞれの前
記点における前記PSFとに基づいて、前記スクリーン
上に映し出されるスクリーン投影図を演算する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の光学系のシミュレーション装置の
原理図である。このシミュレーション装置では、先ずス
クリーンに投影する物体の像が描かれる光源画面を想定
する。この光源画面上には、格子状に整列した点が設定
されている。この各点に対応してPSF(Point Spread
Function )算出部10,20,30が設けられてい
る。例えば、光源画面を縦方向をm、横方向をnに分解
する場合にはm×n個のPSF算出部が設けられる。
する。図1は本発明の光学系のシミュレーション装置の
原理図である。このシミュレーション装置では、先ずス
クリーンに投影する物体の像が描かれる光源画面を想定
する。この光源画面上には、格子状に整列した点が設定
されている。この各点に対応してPSF(Point Spread
Function )算出部10,20,30が設けられてい
る。例えば、光源画面を縦方向をm、横方向をnに分解
する場合にはm×n個のPSF算出部が設けられる。
【0012】各PSF算出部10,20,30には、対
応する点における光がスクリーンに達するまでの経路上
における光学系データが設定されている。この光学系デ
ータ13,23,33は、対応する点の位置データ、各
光学レンズの曲率、屈折率等のデータ、光学レンズの位
置データ、及び像が投影されるスクリーンの位置データ
である。光学レンズに関するデータは、そのレンズの設
計値を用いる。
応する点における光がスクリーンに達するまでの経路上
における光学系データが設定されている。この光学系デ
ータ13,23,33は、対応する点の位置データ、各
光学レンズの曲率、屈折率等のデータ、光学レンズの位
置データ、及び像が投影されるスクリーンの位置データ
である。光学レンズに関するデータは、そのレンズの設
計値を用いる。
【0013】PSF演算手段12,22,32は、光学
系データ13,23,33を基にPSF11,21,3
1を求める。PSF11,21,31はある点から発し
た光が像面上にどのように分布するかを表す関数であ
る。
系データ13,23,33を基にPSF11,21,3
1を求める。PSF11,21,31はある点から発し
た光が像面上にどのように分布するかを表す関数であ
る。
【0014】スクリーン投影図演算手段2は、光源画面
上に描かれる画像データ1をPSF11,21,31に
よって、たたみ込み積分を行い、スクリーン投影図デー
タ3を求める。表示制御手段4は、スクリーン投影図デ
ータ3から得られる像を表示装置5に表示する。これに
より、この光学系のスクリーンに投影される像が画面上
に表示され、その像を客観的に認識することができる。
上に描かれる画像データ1をPSF11,21,31に
よって、たたみ込み積分を行い、スクリーン投影図デー
タ3を求める。表示制御手段4は、スクリーン投影図デ
ータ3から得られる像を表示装置5に表示する。これに
より、この光学系のスクリーンに投影される像が画面上
に表示され、その像を客観的に認識することができる。
【0015】次に、カメラの光学系を設計し、上記のよ
うな光学系のシミュレーション装置を用いてその光学系
で写した写真の像をシミュレーションする場合について
具体的に説明する。なお、以下の例ではトリプレット型
の光学系を用いる。
うな光学系のシミュレーション装置を用いてその光学系
で写した写真の像をシミュレーションする場合について
具体的に説明する。なお、以下の例ではトリプレット型
の光学系を用いる。
【0016】まず、シミュレーションによる表示対象と
なる画像データを光源画面上に設定する。図2は光源画
面を示す図である。光源画面6には、格子状に整列した
複数の点が設定されている。この光源画面6は、X軸に
垂直な平面であり、中心部がX軸上にある。そして、Y
軸方向にm個(y1 〜ym )に分解し、Z軸方向にn個
(y1 〜yn )に分解している。従って、光源画面6上
に、m×n個の点が設けられる。この光学画面6上の各
視点において光の強度を与えることにより、任意の形状
の画像データを設定する。なお、この際の光は、単色光
であっても、複数の波長の光であっても良い。
なる画像データを光源画面上に設定する。図2は光源画
面を示す図である。光源画面6には、格子状に整列した
複数の点が設定されている。この光源画面6は、X軸に
垂直な平面であり、中心部がX軸上にある。そして、Y
軸方向にm個(y1 〜ym )に分解し、Z軸方向にn個
(y1 〜yn )に分解している。従って、光源画面6上
に、m×n個の点が設けられる。この光学画面6上の各
視点において光の強度を与えることにより、任意の形状
の画像データを設定する。なお、この際の光は、単色光
であっても、複数の波長の光であっても良い。
【0017】さらに光源画面6に設定された各点に対応
する光学系から光学系データを設定する。トリプレット
型の光学系には、凸レンズ、凹レンズ、凸レンズの3枚
の光学レンズがあり、光学系データとしてこれらのレン
ズの屈折率、及び両面の曲率半径、厚さ、及び各光学レ
ンズの位置データを設定する。この時、光源画面6上の
点の位置に対応して個別の光学系が存在する。例とし
て、点の位置がY軸の上方の場合、中央部の場合、及び
下方部の場合を比較して説明する。
する光学系から光学系データを設定する。トリプレット
型の光学系には、凸レンズ、凹レンズ、凸レンズの3枚
の光学レンズがあり、光学系データとしてこれらのレン
ズの屈折率、及び両面の曲率半径、厚さ、及び各光学レ
ンズの位置データを設定する。この時、光源画面6上の
点の位置に対応して個別の光学系が存在する。例とし
て、点の位置がY軸の上方の場合、中央部の場合、及び
下方部の場合を比較して説明する。
【0018】図3は光源画面の上端の点に対する光学系
を示す図である。光源画面の上端からの光束51は、凸
レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過した
後、スクリーン44の下端に焦点を結ぶ。
を示す図である。光源画面の上端からの光束51は、凸
レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過した
後、スクリーン44の下端に焦点を結ぶ。
【0019】図4は光源画面の中央部の点に対する光学
系を示す図である。光源画面の中央部からの光束52
は、凸レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過
した後、スクリーン44の中央部に焦点を結ぶ。
系を示す図である。光源画面の中央部からの光束52
は、凸レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過
した後、スクリーン44の中央部に焦点を結ぶ。
【0020】図5は光源画面の下端の点に対する光学系
を示す図である。光源画面の下端からの光束53は、凸
レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過した
後、スクリーン44の上端に焦点を結ぶ。
を示す図である。光源画面の下端からの光束53は、凸
レンズ41、凹レンズ42、凸レンズ43を通過した
後、スクリーン44の上端に焦点を結ぶ。
【0021】以上の3つの光学系の光束の経路がそれぞ
れ異なるため、光線追跡をした場合の各光学レンズの曲
率半径、光学レンズの厚さ等は、その経路ごとに異な
る。また、スクリーンの周辺部に焦点を結ぶ光束は幅が
狭いため、周辺部では光の強度も弱くなる。
れ異なるため、光線追跡をした場合の各光学レンズの曲
率半径、光学レンズの厚さ等は、その経路ごとに異な
る。また、スクリーンの周辺部に焦点を結ぶ光束は幅が
狭いため、周辺部では光の強度も弱くなる。
【0022】このように、それぞれの点に対応する光学
系から光学系データを生成することにより、全ての点に
それぞれ対応するm×n個の光学系データが得られる。
これらの光学系データに基づき、各視点ごとにPSFを
求める。従って、m×n個のPSFが得られる。
系から光学系データを生成することにより、全ての点に
それぞれ対応するm×n個の光学系データが得られる。
これらの光学系データに基づき、各視点ごとにPSFを
求める。従って、m×n個のPSFが得られる。
【0023】スクリーン投影図演算手段は、光源画面上
に設定された画像データをPSFによって、たたみ込み
積分を行い、スクリーン投影図データ3を求める。像面
での理想像の光強度分布をf(y,z)、点(y,z)
におけるPSFをp(x,y,u,v)とすると、スク
リーン上の点(y,z)における光強度は、以下の式で
表すことができる。
に設定された画像データをPSFによって、たたみ込み
積分を行い、スクリーン投影図データ3を求める。像面
での理想像の光強度分布をf(y,z)、点(y,z)
におけるPSFをp(x,y,u,v)とすると、スク
リーン上の点(y,z)における光強度は、以下の式で
表すことができる。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、p(u,v,u−y,u−z)は
各点(u,v)から(u−y,v−z)離れた点におけ
るPSFの値である。また、aはPSFの広がり半径で
ある。この式を用い、スクリーン上の全ての位置のおけ
る光量が求められ、スクリーン投影図データを得ること
ができる。そして、スクリーン投影図データを表示装置
に表示させる。
各点(u,v)から(u−y,v−z)離れた点におけ
るPSFの値である。また、aはPSFの広がり半径で
ある。この式を用い、スクリーン上の全ての位置のおけ
る光量が求められ、スクリーン投影図データを得ること
ができる。そして、スクリーン投影図データを表示装置
に表示させる。
【0026】このようにして、実際にカメラの光学系を
作成することなく、フィルムに写る像を客観的に認識す
ることができる。この結果、非球面レンズのような複雑
な光学系のレンズの設計や評価をする際にも、そのレン
ズの光学系のデータを入力すれば、その光学系により投
影される像を表示装置の画面上で確認することができ
る。従って、光学設計の知識を持たない者であっても、
その光学系の特性を視覚的に認識することができる。そ
の結果、設計者においてはカメラの設計が容易となる。
また、他の者にとっては、カメラの試作品等がなくても
そのカメラの特性を理解することができ、その善し悪し
を判断することが可能となる。
作成することなく、フィルムに写る像を客観的に認識す
ることができる。この結果、非球面レンズのような複雑
な光学系のレンズの設計や評価をする際にも、そのレン
ズの光学系のデータを入力すれば、その光学系により投
影される像を表示装置の画面上で確認することができ
る。従って、光学設計の知識を持たない者であっても、
その光学系の特性を視覚的に認識することができる。そ
の結果、設計者においてはカメラの設計が容易となる。
また、他の者にとっては、カメラの試作品等がなくても
そのカメラの特性を理解することができ、その善し悪し
を判断することが可能となる。
【0027】さらに、表示装置に表示させる際には、仕
様の異なる複数の光学レンズの光学系データを用いて生
成された複数のスクリーン投影図を、同一の画面内に表
示することもできる。このように同一の画面内に表示す
ることにより、スクリーン投影図の違いを容易に比較す
ることができる。これにより、レンズの収差の違いに起
因する投影像の違いを比較することができるため、レン
ズの収差に関する学習に役立てることもできる。
様の異なる複数の光学レンズの光学系データを用いて生
成された複数のスクリーン投影図を、同一の画面内に表
示することもできる。このように同一の画面内に表示す
ることにより、スクリーン投影図の違いを容易に比較す
ることができる。これにより、レンズの収差の違いに起
因する投影像の違いを比較することができるため、レン
ズの収差に関する学習に役立てることもできる。
【0028】次に、上記のようなシミュレーションを行
うためのハードウェアについて簡単に説明する。図6は
上記のシミュレーションを行うワークステーションのハ
ードウェアのブロック図である。
うためのハードウェアについて簡単に説明する。図6は
上記のシミュレーションを行うワークステーションのハ
ードウェアのブロック図である。
【0029】図に示すように、ワークステーションは、
プロセッサ61、グラフィック制御回路64及び表示装
置65と、マウス66、キーボード67、ハードディス
ク装置(HDD)68、フロッピーディスク装置(FD
D)69、プリンタ70、磁気テープ装置71から構成
されている。これ等の要素はバス72によって結合され
ている。
プロセッサ61、グラフィック制御回路64及び表示装
置65と、マウス66、キーボード67、ハードディス
ク装置(HDD)68、フロッピーディスク装置(FD
D)69、プリンタ70、磁気テープ装置71から構成
されている。これ等の要素はバス72によって結合され
ている。
【0030】プロセッサ61はワークステーション全体
を統括的に制御する。読み取り専用メモリ62には立ち
上げ時に必要なプログラムが格納される。メインメモリ
63にはシミュレーションを行うためのシミュレーショ
ンプログラム等が格納される。
を統括的に制御する。読み取り専用メモリ62には立ち
上げ時に必要なプログラムが格納される。メインメモリ
63にはシミュレーションを行うためのシミュレーショ
ンプログラム等が格納される。
【0031】グラフィック制御回路64はビデオメモリ
を含み、得られたスクリーン投影図データを表示信号に
変換して、表示装置65に表示する。マウス66は表示
装置上のマウスの制御、各種のアイコン、メニューを選
択するポインティングデバイスである。ハードディスク
装置68にはシステムプログラム、シミュレーションプ
ログラムが格納され、電源投入後にメインメモリ63に
ローディングされる。また、シミュレーションデータ等
を一時的に格納する。
を含み、得られたスクリーン投影図データを表示信号に
変換して、表示装置65に表示する。マウス66は表示
装置上のマウスの制御、各種のアイコン、メニューを選
択するポインティングデバイスである。ハードディスク
装置68にはシステムプログラム、シミュレーションプ
ログラムが格納され、電源投入後にメインメモリ63に
ローディングされる。また、シミュレーションデータ等
を一時的に格納する。
【0032】フロッピーディスク装置69は画像データ
等の必要なデータをフロッピィ69aから入力したり、
必要に応じてフロッピィ69aにセービィングする。プ
リンタ装置70はPSF、スクリーン投影図データをプ
リントアウトするのに使用する。
等の必要なデータをフロッピィ69aから入力したり、
必要に応じてフロッピィ69aにセービィングする。プ
リンタ装置70はPSF、スクリーン投影図データをプ
リントアウトするのに使用する。
【0033】磁気テープ装置71は必要に応じて、シミ
ュレーションデータを磁気テープにセービィングするの
に使用する。なお、ワークステーション以外に高性能の
パーソナルコンピュータ、あるいは一般の汎用コンピュ
ータを使用することもできる。
ュレーションデータを磁気テープにセービィングするの
に使用する。なお、ワークステーション以外に高性能の
パーソナルコンピュータ、あるいは一般の汎用コンピュ
ータを使用することもできる。
【0034】ところで、上記の実施例では色収差の影響
について考慮していないが、スクリーン投影図データを
波長ごとに求めそれらを合成することにより、色収差の
影響を含めたシミュレーションを行うことができる。こ
の際、スクリーン投影図データを波長ごとに求めるに
は、各光学系データもその波長に応じた屈折率を用い
る。また、波長を3原色以外の色に細分化した場合に
は、等色関数を用いて表示装置に表示可能な3原色の強
度を算出し、スクリーン投影図データを合成する。
について考慮していないが、スクリーン投影図データを
波長ごとに求めそれらを合成することにより、色収差の
影響を含めたシミュレーションを行うことができる。こ
の際、スクリーン投影図データを波長ごとに求めるに
は、各光学系データもその波長に応じた屈折率を用い
る。また、波長を3原色以外の色に細分化した場合に
は、等色関数を用いて表示装置に表示可能な3原色の強
度を算出し、スクリーン投影図データを合成する。
【0035】なお、上記の説明ではカメラの光学系にお
けるシミュレーションについて説明したが、望遠鏡や顕
微鏡についても同様にシミュレーションすることができ
る。
けるシミュレーションについて説明したが、望遠鏡や顕
微鏡についても同様にシミュレーションすることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、光源画
面上に設定された点ごとのPSFを求め、各点に対応す
るPSFを用いて、画像データから得られるスクリーン
投影画データを演算するようにしたため、カメラ等の光
学機器により投影される像をシミュレーションすること
ができる。この結果、光学機器を試作せずに、その光学
機器の特性を客観的に認識することができるようになっ
た。
面上に設定された点ごとのPSFを求め、各点に対応す
るPSFを用いて、画像データから得られるスクリーン
投影画データを演算するようにしたため、カメラ等の光
学機器により投影される像をシミュレーションすること
ができる。この結果、光学機器を試作せずに、その光学
機器の特性を客観的に認識することができるようになっ
た。
【図1】本発明の光学系のシミュレーション装置の原理
図である。
図である。
【図2】光源画面を示す図である。
【図3】光源画面の上端の点に対する光学系を示す図で
ある。
ある。
【図4】光源画面の中央部の点に対する光学系を示す図
である。
である。
【図5】光源画面の下端の点に対する光学系を示す図で
ある。
ある。
【図6】本発明のシミュレーションを行うワークステー
ションのハードウェアのブロック図である。
ションのハードウェアのブロック図である。
1 画像データ 2 スクリーン投影図演算手段 3 スクリーン投影図データ 4 表示制御手段 5 表示装置 10,20,30 PSF算出部 11,21,31 PSF 12,22,32 PSF演算手段 13,23,33 光学系データ
Claims (2)
- 【請求項1】 各種光学機器で投影される像をシミュレ
ーションする光学系のシミュレーション装置において、 所定の位置に置かれた光源画面に複数の点が定められ、
前記点からの光がスクリーンに焦点を結ぶまでの経路上
での光学レンズに関する光学系データに基づいて、前記
点ごとのPSF(Point Spread Function )を演算する
PSF演算手段と、 所定の位置に置かれた画像データとそれぞれの前記点に
おける前記PSFとに基づいて、前記スクリーン上に映
し出されるスクリーン投影図を演算するスクリーン投影
図演算手段と、 を有することを特徴とする光学系のシミュレーション装
置。 - 【請求項2】 前記スクリーン投影図を表示装置に表示
する表示制御手段をさらに有することを特徴とする請求
項1記載の光学系のシミュレーション装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9274995A JPH08285726A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 光学系のシミュレーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9274995A JPH08285726A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 光学系のシミュレーション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08285726A true JPH08285726A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=14063073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9274995A Pending JPH08285726A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 光学系のシミュレーション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08285726A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102216837A (zh) * | 2008-11-14 | 2011-10-12 | 杜比实验室特许公司 | 使用集簇光源的定制的点扩散函数 |
CN104880299A (zh) * | 2015-06-23 | 2015-09-02 | 深圳市时代华影科技股份有限公司 | 一种高光效3d投影系统的亮度均匀性检测系统 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP9274995A patent/JPH08285726A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102216837A (zh) * | 2008-11-14 | 2011-10-12 | 杜比实验室特许公司 | 使用集簇光源的定制的点扩散函数 |
US8860769B2 (en) | 2008-11-14 | 2014-10-14 | Dolby Laboratories Licensing Corporation | Custom PSFs using clustered light sources |
US9646548B2 (en) | 2008-11-14 | 2017-05-09 | Dolby Laboratories Licensing Corporation | Custom PSFs using clustered light sources |
US9964803B2 (en) | 2008-11-14 | 2018-05-08 | Dolby Laboratories Licensing Corporation | Custom PSFs using clustered light sources |
CN104880299A (zh) * | 2015-06-23 | 2015-09-02 | 深圳市时代华影科技股份有限公司 | 一种高光效3d投影系统的亮度均匀性检测系统 |
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