JPH08285122A - 比例制御弁装置 - Google Patents
比例制御弁装置Info
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- JPH08285122A JPH08285122A JP7126999A JP12699995A JPH08285122A JP H08285122 A JPH08285122 A JP H08285122A JP 7126999 A JP7126999 A JP 7126999A JP 12699995 A JP12699995 A JP 12699995A JP H08285122 A JPH08285122 A JP H08285122A
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Abstract
に大気(空気)を溜めることによって作動液体がソレノ
イド内の油通路を実質的に通過しないようにして比例ソ
レノイド内での液体による質量効果の発生とまた非線形
な粘性摩擦係数効果の発生とを排除すると共に、速度検
出器によってソレノイドのプランジャの速度を検出して
ドライバにフィードバックして見かけの粘性摩擦係数を
プランジャに付加して、これによって作動液体の種類と
その状態に広く適応する安定範囲の広い、かつ応答性の
良い電磁式の種々の比例制御弁装置を提供する 【構成】 比例ソレノイドの内空に通じる圧抜き室を弁
体と比例ソレノイドとの間に設けて、これをタンクに開
放する一方、密封型の可動部を有する電気的な速度検出
器によって比例ソレノイドのプランジャの速度を検出し
てドライバとでマイナーなフィードバックを構成するこ
とを特徴とする比例制御弁装置。
Description
圧装置に使用されて流量や圧力また方向流量を電気的に
制御する比例制御弁装置に関する。
えば図4に示すごとき油圧用の比例切換弁装置が知られ
ている。この比例切換弁装置は、主管路用ポート(3、
…)につながる弁室(2′′′)を持つ本体
(1′′′)、ランド(16′′′、…)と環状溝(1
7′′′ )を持つスプール型弁体(5′′′)、この
弁体(5′′′)によって区画される制御室
(6′′′)、電磁式の比例ソレノイド(1
0′′′)、この比例ソレノイド(10′′′)に隣接
する位置検出器(27)、スプリング(26)、スプリ
ング受(25)、及びドライバ(13′′′)等より構
成される一方、主管路用ポート(3、…)には油圧源に
つながるPポート、タンクにつながるTポート、制御用
アクチュエータにつながるAポート、及び同Bポートが
あり、4ポート型の比例切換弁装置を形成している。さ
らに詳しくは図4の比例切換弁装置はシングルソレノイ
ドでオールポートブロック型である。図5は上記比例切
換弁装置用の上記比例ソレノイド(10′′′)の詳細
図で(雑誌:油圧と空気圧、Vol.22、No.1、
52頁参照)、これは、プランジャ内油通路(29)を
持つプランジャ(11′′′)、このプランジャ(1
1′′′)を納めるヨーク(30)、油通路(28)を
持つ固定子(31)、このヨーク(30)及びこの固定
子(31)等で形成する外部から密閉されたソレノイド
室(9)、コイル(32)、磁気漏洩部(36)、スペ
ーサ(35)、ベアリング(33)、及びプッシュロッ
ド(34)等で構成されている。図6は上記ドライバ
(13′′′)の機能ブロック線図で(例えば特許出願
公開:平2−256981参照)、これは、外部からの
指令信号(37)を受けるための接続部と、フィードバ
ック信号(39)のための接続部と、比例ソレノイド
(10′′′)に電流信号(40)を与えるための接続
部とからなる一方、内部に、フィードバック信号(3
9)の信号取り込み部(42)と、この信号取り込み部
(42)の出力Vfとこの指令信号(37)との加え合
わせ点(43)と、偏差信号Veのための補償回路(4
4)と、及びこの補償回路(44)からの信号を受けて
ディザ等を含む動力用の電流を出力する電圧/電流変換
器(45)等とよりなる。比例切換弁装置は、以上の構
成によってドライバ(13′′′)から供給される電流
が比例ソレノイド(10′′′)内を流れることによっ
てソレノイド電磁力を発生し、スプール型弁体
(5′′′)の変位(弁開度)を比例的に制御する、す
なわちスプール型弁体(5′′′)の変位はスプリング
(26)の力とスプール型弁体(5′′′)への操作力
となるこのソレノイド電磁力とが釣り合った位置で静止
し、これによって複数個の可変絞りすなわち弁開閉部
(8)、(8)を形成して、P→A、B→T流れを制御
し、方向切換機能と同時に弁通過流量を電気的にアナロ
グ量として制御する。この際ソレノイド室(9)は作動
液体で満たされていて、比例切換弁装置の可動部に適度
の粘性ダンピング効果を与えている。ここでスプール型
弁体(5′′′)を別の形式例えばABTポートオープ
ン型(図示せず)と交換してすることによって別の色々
の切換シンボル(非励磁時のP、T、A、Bポート間の
連通、遮断の状態を表したもの)を持つ比例切換弁装置
の得られることは言うまでもない。なお位置検出器(2
7)は、スプール型弁体(5′′′)の変位制御精度を
高める為にドライバ(13′′′)に対して変位フィー
ドバック信号を発生するもので、あって好ましいもので
ある。この比例切換弁装置はその電磁力がほぼ電流に
比例する、3mm程度の比較的大きな弁ストローク区
間において、電流一定の条件の下でその電磁力は変化し
ない、可動部は直線運動をし構造簡単、堅牢である、
比例ソレノイドはオンオフ用のソレノイドと構造が類
似で扱い安い等の特徴がある。このために上記比例切換
弁装置はダイレクト型として構成されて、ノズル・フラ
ッパ型の如く流体増幅部を持つパイロット型とは区別さ
れた特徴を持つ。また上記比例切換弁装置は油中のコン
タミナントに対して強い抵抗力を発揮する特徴もある。
例切換弁装置はより強力な電磁力を要求するため、前記
した比例ソレノイド(10′′′)のプランジャ(1
1′′′)はこの比例ソレノイド(10′′′)のコイ
ル(32)のほぼ中央に位置せざるを得ず、従って、こ
のプランジャ(11′′′)の移動と共にこのプランジ
ャ(11′′′)の周辺の液体はソレノイド内油通路
(固定子内の油通路(28)とプランジャ内油通路(2
9)と)を通って入れ換わるように移動せざるを得ず、
これによってソレノイド内油通路(28)(29)の油
柱の作用による大きな質量効果(弁可動部の質量をほぼ
倍加する)を生じてしまう欠点があり、また弁可動部に
作用する粘性摩擦係数(図7の勾配)もソレノイド内油
通路(28)(29)すなわちチョークとしての非線形
性の影響を受けて、プランジャ(11′′′)の速度に
よって都度大きく変化する(すなわち図7で速度0の点
の勾配が弁可動部の安定性に強くかかわっているが他の
点での勾配が必要以上に大きくなりこれによる粘性摩擦
力も過大に変化してしまう)欠点が生ずる。これらの欠
点は弁体(5′′′)を電磁力で制御するときに大きな
障害となるもので比例切換弁装置の高性能化すなわち高
速化、高安定化を妨げている。また従来の比例ソレノイ
ド(10′′′)では作動前にソレノイド室(9)の空
気抜きをほぼ完全に行なう必要があり、そうでなければ
比例切換弁装置の作動が十分安定しない欠点がある。ま
た作動中においてTポートの圧力が低くソレノイド内油
通路(28)(29)内とソレノイド室(9)内とにキ
ャビテーション気泡が発生するようになれば上記粘性摩
擦によるダンピング効果がキャビテーション気泡の圧縮
作用のため薄れこれの比例切換弁装置への影響例えば周
波数特性への影響は免れない。また比例ソレノイド(1
0′′′)内の温度は電気的な動力損失によってかなり
の高温にもなる(80℃にも達し得る)ので水性系作動
流体では比例ソレノイド(10′′′)内で蒸発が起こ
りこれもまたソレノイド室(9)内でのキャビテーショ
ンの原因と成り得る。また作動液体の粘度は温度によっ
て大きく左右されるから作動液体の種類によってもこの
比例切換弁装置の粘性摩擦係数への影響は免れない。そ
こで、本発明の目的は、比例ソレノイド内に恒常的に大
気(空気)を溜めることによって油などの作動液体がソ
レノイド内の油通路を実質的に通過しないようにして上
記従来の比例切換弁装置の欠点である比例ソレノイド内
での液体による質量効果の発生とまた非線形な粘性摩擦
係数効果の発生とを排除すると共に、新たにクーロン摩
擦を付与しないように、速度検出器によってソレノイド
のプランジャの速度を検出してこれをドライバにフィー
ドバックして電気的な適度の見かけの粘性摩擦係数をプ
ランジャに付加して、以上によって従来の比例制御弁装
置の特徴を失うことなしに、作動液体の種類とその状態
に広く適応する安定範囲の広い、かつ応答性の良い電磁
式の種々の比例制御弁装置を提供するものである。
め、本発明の比例制御弁装置は基本的には図1に例示す
るように、本体(1)内の弁室(2)に複数個の主管路
用ポート(3、…)と少なくとも一個の圧抜きポート
(4)とを開口する一方、上記弁室(2)に上記主管路
用ポート(3、…)を流れる作動液体を制御する弁体
(5)を摺動自在に嵌め合わせ、これによって上記主管
路用ポート(3、…)に通じる制御室(6)と上記圧抜
きポート(4)に通じる圧抜き室(7)とを区画すると
共に、上記制御室(6)に上記作動液体を制御する可変
の弁開閉部(8)を上記本体(1)と上記弁体(5)に
よって形成する一方、上記圧抜き室(7)に隣接して密
封型のソレノイド室(9)を持つ電磁式の比例ソレノイ
ド(10)とこの比例ソレノイド(10)のプランジャ
(11)の速度を検出する密封型の可動部室(14)を
持つ速度検出器(12)とを連ねて設けると共に、上記
ソレノイド室(9)と上記可動部室(14)とを上記圧
抜き室(7)に連通して、上記ソレノイド室(9)と上
記可動部室(14)とを上記作動液体で充満しないよう
にする一方、指令信号(37)と上記速度検出器(1
2)からの信号とを受けて上記比例ソレノイド(10)
に制御された電流を供給するドライバ(13)を設けた
ことを特徴とする。また、本発明の比例制御弁装置は、
図1に例示するように、上記弁体(5)にランド(1
6、…)と環状溝(17、…)とを設けてスプール型の
弁体(5)とすると共に、上記制御室(6)内に上記弁
体(5)と上記本体(1)とで絞り切換機能のある摺動
式の弁開閉部(8)を形成してなるスプリング対抗型で
ある比例切換弁装置とすることもできる。また、本発明
の比例制御弁装置は、図2に例示するように、弁体
(5′)にポペット部(19)とロッド状ランド(1
8)とを設けてポペット型の弁体(5′)とすると共
に、制御室(6′)内に上記弁体(5′)と本体
(1′)とでシート機能のある弁開閉部(8′)を形成
してなる制御圧力対抗型である比例リリーフ弁装置とす
ることもできる。また、本発明の比例制御弁装置は、図
3に例示するように、弁体(5′′)にランド(20、
…)と環状溝(21)とを設けてスプール型の弁体
(5′′)とすると共に、制御室(6′′)の一部に上
記弁体(5′′)と本体(1′′)とで絞り機能のある
摺動式の弁開閉部(8′′)を形成する一方、上記弁体
(5′′)上の比例ソレノイド(10)の対抗側一端面
(22)と上記制御室(6′′)の残る一部とで主管路
用ポート(3、…)の一つである制御ポート(24)に
連通するパイロット室(23)を形成してなる制御圧力
対抗型である比例減圧弁装置とすることもできる。
比例ソレノイド(10)の電磁力はドライバ(13)か
ら供給される電流の大きさに比例的であり、弁体
(5)、(5′)、(5′′)に作用するこの電磁力以
外の力が原因でソレノイドのプランジャ(11)のスト
ロークがかなり変化してもこの電磁力は静的にはほとん
ど影響を受けないから、この電磁力は種々の比例制御弁
装置の弁開閉部(8)、(8)、(8′′)をアナログ
的に形成するのに好都合に作用する。つまりこの電磁力
から得られる弁体(5)、(5′)、(5′′)に作用
する操作力は、スプリング力または制御圧力との釣り合
い関係で、時には弁開閉部(8)、(8′)、
(8′′)に働く流体力も加わって、弁体(5)、
(5′)、(5′′)を静止させ適度の開度の弁開閉部
(8)、(8′)、(8′′)を形成するように作用す
ると共に、時として弁体(5)、(5′)、(5′′)
のストロークは比較的大きく変位して主管路用ポート
(3、…)間での圧力差が低い時でも大流量の制御が得
られる能力を持つように作用する一方、プランジャ(1
1)も一つの静止位置から次の静止位置へ絶えず移動し
てこれも力の釣り合った位置で静止するように作用す
る。またこの際、弁室(2)、(2′)、(2′′)内
の弁体(5)、(5′)、(5′′)によって区画され
る一方の部屋すなわち制御室(6)、(6′)、
(6′′)から同じく他方の部屋すなわち圧抜き室
(7)に向けて内部で漏れた液体は圧抜きポート(4)
からタンク(15)に向けてその液面上の空気中に絶え
ず開放されると同時に、圧抜き室(7)と連通するソレ
ノイド室(9)内の液体もまた同様開放されるのでソレ
ノイド室(9)内は液体で充満するようなことは無い。
つまり比例制御弁装置のいかなる動作中においても比例
ソレノイド(10)内に液体を充満させず大気(空気)
を溜めることによって油などの作動液体がソレノイド内
油通路(28)、(29)を実質的に通過しないように
して比例ソレノイド(10)内での液体による質量効果
の発生と非線形な粘性摩擦係数効果の発生とを排除する
もので、特に注意すべきことはソレノイド室(9)内に
かなりの液体が残っていても(つまりプランジャ(1
1)を納める比例ソレノイド(10)内空の約80%程
度まで液体があっても)比例ソレノイド(10)内の空
気の圧縮性によって液体の影響を実質的に排除すること
ができるものである。従って必ずしも比例ソレノイド
(10)内から液体を完全に抜き取る必要のないこは言
うまでも無い。むしろ少量の液体は潤滑上好ましいもの
である。また一方で密封型の可動部室(14)を持つ速
度検出器(12)によって新たにクーロン摩擦を付与す
ることなくソレノイドのプランジャ(11)の速度を検
出してこれによってドライバ(13)に速度フィードバ
ック信号を送信するので電気的に調節された見かけの粘
性摩擦係数をソレノイドのプランジャ(11)に与える
ことができる。以上によって限りなく好ましい動的な特
性(すなわち小さな質量効果と、粘度の影響を極力避け
た理想のダンピング効果)を持った液体の流量や圧力ま
た方向流量を制御する電磁式の種々の比例制御弁装置を
提供することができる。
に説明する。図1は比例制御弁装置の基本的実施例であ
る比例切換弁装置を示しており、この比例切換弁装置
は、本体(1)内の弁室(2)に、Pポート、Tポー
ト、Aポート及びBポートからなる主管路用ポート
(3、…)と分岐路とつながる圧抜きポート(4)とを
開口する一方、上記弁室(2)にランド(16)、(1
6)、(16)、(16)と環状溝(17)、(1
7)、(17)とを持つスプール型の弁体(5)を摺動
自在に嵌め合わせ、これによって上記主管路用ポート
(3、…)に通じる制御室(6)と上記圧抜きポート
(4)に通じる二つの圧抜き室(7)、(7)とを区画
すると共に、上記制御室(6)に上記主管路用ポート
(3、…)を流れる作動液体を制御するための可変型の
絞り機能を有する摺動型の弁開閉部(8)、(8)、
(8)、(8)を上記本体(1)と上記弁体(5)によ
って形成する一方、上記圧抜き室(7)に隣接して密封
型のソレノイド室(9)を持つ電磁式の比例ソレノイド
(10)とこの比例ソレノイド(10)のプランジャ
(11)の速度を検出する密封型の可動部室(14)を
持つ電磁石式の速度検出器(12)とを連ねて、上記本
体(1)をはさんで左右対で対称的に設けると共に、上
記ソレノイド室(9)と上記可動部室(14)とを油通
路(28)とプランジャ内油通路(29)を介して上記
圧抜き室(7)に連通して、上記ソレノイド室(9)と
上記可動部室(14)とを上記圧抜きポート(4)に対
称的に開放する一方、上記圧抜きポート(4)を液面上
の空気中に放出するごとくしてタンク(15)に接続す
る一方、外部からの指令信号(37)と上記速度検出器
(12)からの信号とを受けて上記比例ソレノイド(1
0)に制御された電流を供給するドライバ(13)を対
で対称的に設けたことを特徴とするダイレクト、4ポー
ト、オールポートブルック、ダブルソレノイド、スプリ
ングセンタ型の比例切換弁装置である。なおこの比例切
換弁装置のスプリング(26)はスプリング受(25)
と共に上記圧抜き室(7)内に予圧縮されて装着され、
上記Tポートは連絡路(48)につながると共に上記制
御室(6)の左右の位置で排出用の二つの弁開閉部
(8)、(8)とにつながり、上記A、Bポートはシリ
ンダ(38)につながり、上記速度検出器(12)の可
動部材(47)はスプリング(41)で押圧され上記プ
ランジャ(11)に当接し、上記プランジャ(11)と
上記弁体(5)との間にはプッシュロッド(34)が介
在する。上記構成の比例切換弁装置の動作について次に
述べる。仮に選択的に右の指令信号(37)が与えられ
たとする。すると右側のドライバ(13)が機能し、電
流を出力して右側の比例ソレノイド(10)が励磁され
る。電磁力に続いて弁体操作力が生じ弁体(5)は左向
きに動きP→A、B→Tの如く液体は流れる。弁体
(5)の開度は主として上記操作力とスプリング(2
6)との力との関係で決まる、すなわちスプリング対抗
型なので、この開度は比例ソレノイド(10)の電流に
比例的に制御され、シリンダ(38)の速度もまた電流
によって同様比例的にアナログ的に制御される。ここで
Tポート圧力は大気圧とは限らず高圧であってもよいの
であってサージ圧や戻り配管抵抗を考慮すれば大気圧よ
り高いのが一般的である。このTポートにつながる制御
室(6)から圧抜き室(7)に内部で漏れた液体は圧抜
きポート(4)からタンク(15)に向けてその液面上
の空気中に絶えず開放されると同時に、圧抜き室(7)
と連通するソレノイド室(9)内の液体もまた同様開放
されるのでソレノイド室(9)内は液体で充満するよう
なことは無い。つまり比例制御弁装置のいかなる動作中
においても比例ソレノイド(10)内に液体を充満させ
ず大気(空気)を溜めることによって油などの作動液体
がソレノイド内油通路(28)、(29)を実質的に通
過しないようにして比例ソレノイド内(10)での液体
による質量効果の発生と非線形な粘性摩擦係数効果の発
生とを排除するもので、特に注意すべきことはソレノイ
ド室(9)内にかなりの液体が残っていても(つまりプ
ランジャ(11)を納める比例ソレノイド(10)内空
の約80%程度まで液体があっても)比例ソレノイド
(10)内の空気の圧縮性によって液体の影響を実質的
に排除することができるものである。従って必ずしも比
例ソレノイド(10)内から液体を完全に抜き取る必要
のないこは言うまでも無い。むしろ少量の液体は潤滑上
好ましいものである。また一方で密封型の可動部室(1
4)を持つ速度検出器(12)によって新たにクーロン
摩擦を付与することなくソレノイドのプランジャ(1
1)の速度を検出してこれによってドライバ(13)に
速度フィードバック信号を送信するので電気的に調節さ
れた見かけの粘性摩擦係数をソレノイドのプランジャ
(11)に与えることができる。なおドライバ(13)
内には各種の増幅部、加算増幅部、補償回路、ディザ発
信回路、等があって上記速度フィードバックは装置全体
としてマイナーな状態で制御が行われている。また右の
指令信号(37)が切れて左の指令信号(37)が与え
られた場合はシリンダ(38)は逆向きに作動するだけ
で、上記の動作は対称的に繰り返される。また両方の指
令信号(37)が切れているときは両方のスプリング受
(25)、(25)によって弁体(5)は中立の位置で
静止し、シリンダ(38)もまた任意の位置で静止す
る。このようにして比例絞り切換機能を得たので、従来
比例切換弁装置の特徴を失うこと無しに、比例切換弁装
置としての好ましい特性(すなわち小さな質量効果と、
粘度の影響を最小限にした理想のダンピング効果のある
特性)が得られるのである。また、図2は、図1の比例
切換弁装置の本体(1)と弁体(5)をリリーフ弁とし
て構成した実施例で、比例リリーフ弁装置を示してお
り、図1と同一の部材には同一番号を付している。この
比例リリーフ弁装置は、本体(1′)内の弁室(2′)
にPポートとTポートとからなる主管路用ポート(3、
…)と一個の圧抜きポート(4)とを開口する一方、上
記弁室(2′)にポペット部(19)とロッド状ランド
(18)とを持つポペットの弁体(5′)を摺動自在に
嵌め合わせ、これによって上記主管路用ポート(3、
…)に通じる制御室(6′)と上記圧抜きポート(4)
に通じる圧抜き室(7)とを区画すると共に、上記制御
室(6′)に上記主管路用ポート(3、…)を流れる作
動液体を制御するための可変型のシート機能を有する弁
開閉部(8′)を上記本体(1′)と上記弁体(5′)
によって形成する一方、上記圧抜き室(7)に隣接して
密封型のソレノイド室(9)を持つ電磁式の比例ソレノ
イド(10)とこの比例ソレノイド(10)のプランジ
ャ(11)の速度を検出する密封型の可動部室(14)
を持つ電磁石式の速度検出器(12)とを連ねて設ける
と共に、上記ソレノイド室(9)と上記可動部室(1
4)とを油通路(28)とプランジャ内油通路(29)
を介して上記圧抜き室(7)に連通して、上記ソレノイ
ド室(9)と上記可動部室(14)とを上記圧抜きポー
ト(4)に開放する一方、上記圧抜きポート(4)を液
面上の空気中に放出するごとくしてタンク(15)に接
続する一方、外部からの指令信号(37)と上記速度検
出器(12)からの信号とを受けて上記比例ソレノイド
(10)に制御された電流を供給するドライバ(13)
を設けたことを特徴とする。なおこの比例リリーフ弁装
置の上記弁体(5′)は上記Tポートに開口する上記制
御室(6′)においてほぼ静圧バランスがとられる一
方、上記弁体(5′)はスプリング(49)を介してプ
ッシュロッド(34)で押圧される。図2の実施例の動
作は次の如くである。比例ソレノイド(10)にドライ
バ(13)を介して電流を流して励磁すると、プランジ
ャ(11)に電磁力が発生し、プランジャ(11)はプ
ッシュロッド(34)を介してスプリング(49)を押
圧する。これによって弁体(5′)に対して操作力が生
ずるが、ここでPポートに高圧液体が供給されればその
液体はこの操作力に見合う一定の圧力でTポートに向け
てリリーフし、その際Tポートには配管による低い背圧
が生じる。ここでこの操作力及び通過流量が一定であれ
ば弁体(5′)の変位(弁開度)は流量に見合うだけ開
いてその位置で静止する。またスプリング(49)は一
方で電磁力、他方で操作力を受けているのでその分だけ
たわんでいる。結果としてプランジャ(11)はこのた
わみと弁開度とに見合う分だけ変位して静止する。Pポ
ートに作用する圧力を変化させたい場合は比例ソレノイ
ド(10)の電流を変化させれば良く、すなわち制御圧
力対抗型であり、その際プランジャ(11)は再び次の
新しい位置に移動する。圧抜き室(7)の働きと比例ソ
レノイド(10)内部での働きは基本的に図1の場合と
同一なので、ここでもソレノイド内油通路(28)、
(29)に発生する液体の質量効果と非線形な粘度摩擦
係数効果を実質的に排除できる一方、電気的に任意に調
節された見かけの粘性摩擦係数を比例ソレノイド(1
0)に与えることができるのである。このようにしてプ
ランジャ(11)による安定にして高性能な電磁操作力
を得て弁体(5′)を押圧して電気的にリリーフ圧力を
制御するのであるから図1で説明したのと同様な好まし
い特性を有する電磁式の比例リリーフ弁装置が得られ
る。また、図3は、図1の比例切換弁装置の本体(1)
と弁体(5)を減圧弁として構成した実施例で、比例減
圧弁装置を示しており、図1と同一の部材には同一番号
を付している。この比例減圧弁装置装置は、図1の場合
と比べて次の点でその構成が異なる。すなわち主管路用
ポート(3、…)としてPポート、Tポート及びAポー
トの3ポートがあり、シングルソレノイド型で、制御圧
力対抗型である。さらに詳しくはスプール型の弁体
(5′′)には二つのランド(20)、(20)と一個
の環状溝(21)とがあり、制御室(6′′)の一部に
二つの弁開閉部(8′′)、(8′′)を形成し、上記
弁体(5′′)上の上記比例ソレノイド(10)の対抗
側一端面(22)と上記制御室(6′′)の残る一部と
でパイロット室(23)を形成する一方、このパイロッ
ト室(23)を上記Aポートである制御ポート(24)
と連通している。なおこの比例減圧弁装置装置のPポー
トは油圧供給ポートであり供給側弁開閉部(8′′)を
介して上記制御ポート(24)と通じ、Tポートは上記
制御ポート(24)から排出側弁開閉部(8′′)を介
して制御油を排出するためのポートである。さらに上記
制御ポート(24)とタンクとの間には絞り(46)が
介在するが、この絞り(46)は上記制御ポート(2
4)に連なる制御機器(図示無し)からの漏れを代表し
ている。図3の実施例の動作は次の如くである。比例ソ
レノイド(10)はすでに励磁されていて弁体
(5′′)に対して所定の操作力が発生しいてるとす
る。すなわち弁体(5′′)はP→A開、A→T閉の状
態にある。この状態でPポートは加圧されるが、この時
Aポートには供給側弁開閉部(8′′)を通して無制限
に油は流入する。しかしいずれAポートの圧力は上昇し
同時にパイロット室(23)内の圧力も上昇するので、
この圧力が弁体(5′′)上の一端面(22)に作用し
上記操作力に抗して弁体(5′′)を押し返す。ここで
弁体(5′′)は供給側弁開閉部(8′′)を閉じ傾向
とし、排出側弁開閉部(8′′)を開傾向とし、同時に
絞り(46)からもAポートの圧油は漏れとなって流出
する。ここで制御状態に達しAポートは制御された圧力
状態とる。すなわちPポートの圧力は電流に見合う制御
されたAポートの圧力まで減圧されるのであって、この
時P→AやA→Tの流量の有無とAポート制御圧力とは
ほとんど無関係である。なお絞り(46)からの漏れ流
量が充分大きいときにはTポートはプラグ状態で2ポー
ト弁として使用しても良い。以上この比例減圧弁装置装
置はプッシュロッド(34)と弁体(5′′)との間に
スプリングを介在させないで、制御圧力対抗型としたも
のであるが、ここでも図1で説明したのと同様な好まし
い特性が得られる。また、比例ソレノイド(10)は磁
気漏洩部(36)形状(図5参照)に限定しない、いわ
ゆる段付きプランジャ形状のものであってもよい。ま
た、プランジャ内油通路(29)を小さくしてプランジ
ャ(11)の有効磁路面積を広げることは電磁力を増大
さす上で好ましいことである。また、速度検出器(1
2)は可動電磁石式でなく可動コイル型であっても良
い。また、プランジャ(11)と可動部材(47)とは
圧入など適切な等価な方法で一体としても良い。また、
プッシュロッド(34)は必要に応じ弁体(5)、
(5′)、(5′′)かプランジャ(11)のいずれか
に固定しても良く、またいずれに固定しなくても良い。
また、必要に応じ例えば図1の実施例において比例ソレ
ノイド(10)と速度検出器(12)との間に図4に示
すごとき密封型の位置検出器(LVDT)を介在させて
もよく、この場合は更に高度な比例制御弁装置が得られ
る。また、図2の実施例においてスプリング(49)を
省いて弁体(5′)とプッシュロッド(34)とを直接
当接しても本発明の効果は失われない。また、速度検出
器(12)はLVDTを用いて、このLVDTの二次コ
イルからの出力信号を処理して速度信号とする様に代行
構成しても良い。ここで出力信号の処理は変位信号の微
分演算であっても良いし、一次コイルに直流分を重畳し
て得られる出力信号を処理して速度成分を分離取り出し
ても良い。また、速度検出器(12)は本発明の目的に
かなう速度信号を発生するものであれば、代行できる他
の方法であっても良い。また、本発明の比例制御弁装置
は、弁体と比例ソレノイドとの間にスプリングが介在し
ない直接操作(図1参照)もしくはスプリングが介在す
る間接操作(図2参照)に拘わらず、ドライバによって
供給された電流によって発生する比例ソレノイドの電磁
力で弁体操作力を得ると共に、この操作力によって弁体
を介してスプリング力または制御圧力と対抗するように
弁開閉部を制御できれば、本体と弁体の組み合わせから
なる主管路用ポート間の弁装置機能の如何を問わないで
実施できる。
比例制御弁装置は、比例ソレノイド内に恒常的に大気
(空気)を溜めるために圧抜き室を弁体と比例ソレノイ
ドとの間に設け、これによって油などの作動液体がソレ
ノイド内の油通路を実質的に通過しないようにし、比例
ソレノイド内での液体による質量効果の発生と、同じく
非線形な粘性摩擦係数効果の発生とを除去する一方、新
たにクーロン摩擦を付与することなしに速度検出器によ
ってソレノイドのプランジャの速度を検出し、これによ
ってドライバにフィードバック信号を与えて電気的な適
度の見かけの粘性摩擦係数をプランジャに付加したもの
である。従って従未の比例制御弁装置の特徴を失うこと
なしに、その種々の比例制御弁装置の作動は安定化され
更に高性能化される利点がある。また、電気的に外部で
調節された見かけの粘性摩擦係数を比例制御弁装置に与
えることができるので作動液体の種類毎にプランジャ内
油通路の径を変える必要が無い。また、作動液体の粘度
変化に対して安定範囲が広くなるので使用される作動液
体の種類が増大し、温度変化に対する適応能力も増大す
る。また、どのような作動状態下においても比例ソレノ
イド内でのキャビテーションの発生が皆無となるので作
動が安定し信頼性が増大する。また、試運転時、比例ソ
レノイド内からの空気抜きの作業が全く無くなるので、
その分不確定な作動要因が無ない。
比例切換弁装置を示す部分断面図
図
ク線図
(2′)、(2′′)…弁室、(3、…)…主管路用ポ
ート、(4)…圧抜きポート、(5)、(5′)、
(5,′)…弁体、(6)、(6′)、(6′′)…制
御室、(7)…圧抜き室、(8)、(8′)、
(8′′)…弁開閉部、(9)…ソレノイド室、(1
0)…比例ソレノイド、(11)…プランジャ、(1
2)…速度検出器、(13)…ドライバ、(14)…可
動部室、(15)…タンク、(37)…指令信号
えば図4に示すごとき油圧用の比例切換弁装置が知られ
ている。この比例切換弁装置は、主管路用ポート(3、
…)につながる弁室(2′′′)を持つ本体
(1′′′)、ランド(16′′′、…)と環状溝(1
7′′′)を持つスプール型弁体(5′′′)、この弁
体(5′′′)によって区画される制御室
(6′′′)、電磁式の比例ソレノイド(1
0′′′)、この比例ソレノイド(10′′′)に隣接
する位置検出器(27)、スプリング(26)、スプリ
ング受(25)、及びドライバ(13′′′)等より構
成される一方、主管路用ポート(3、…)には油圧源に
つながるPポート、タンクにつながるTポート、制御用
アクチュエータにつながるAポート、及び同Bポートが
あり、4ポート型の比例切換弁装置を形成している。さ
らに詳しくは図4の比例切換弁装置はシングルソレノイ
ドでオールポートブロック型である。図5は上記比例切
換弁装置用の上記比例ソレノイド(10′′′)の詳細
図で(雑誌:油圧と空気圧、Vol.22、No.1、
52頁参照)、これは、ブランジャ内油通路(29)を
持つプランジャ(11′′′)、のプランジャ(1
1′′′)を納めるヨーク(30)、油通路(28)を
持つ固定子(31)、このヨーク(30)及びこの固定
子(31)等で形成する外部から密閉されたソレノイド
室(9)、コイル(32)、磁気漏洩部(36)、スペ
ーサ(35)、ベアリング(33)、及びプッシュロッ
ド(34)等で構成されている。図6は上記ドライバ
(13′′′)の機能ブロック線図で(例えば特許出願
公開:平2−256981参照)、これは、外部からの
指令信号(37)を受けるための接続部と、フィードバ
ック信号(39)のための接続部と、比例ソレノイド
(10′′′)に電流信号(40)を与えるための接続
部とからなる一方、内部に、フィードバック信号(3
9)の信号取り込み部(42)と、この信号取り込み部
(42)の出力Vfとこの指令信号(37)との加え合
わせ点(43)と、偏差信号Veのための補償回路(4
4)と、及びこの補償回路(44)からの信号を受けて
ディザ等を含む動力用の電流を出力する電圧/電流変換
器(45)等とよりなる。比例切換弁装置は、以上の構
成によってドライバ(13′′′)から供給される電流
が比例ソレノイド(10′′′)を流れることによって
ソレノイド電磁力を発生し、スプール型弁体
(5′′′)の変位(弁開度)を比例的に制御する、す
なわちスプール型弁体(5′′′)の変位はスプリング
(26)の力とスプール型弁体(5′′′)への操作力
となるこのソレノイド電磁力とが釣り合った位置で静止
し、これによって複数個の可変絞りすなわち弁開閉部
(8)、(8)を形成して、P→A、B→T流れを制御
し、方向切換機能と同時に弁通過流量を電気的にアナロ
グ量として制御する。この際ソレノイド室(9)は作動
液体で満たされていて、比例切換弁装置の可動部に適度
の粘性ダンピング効果を与えている。ここでスプール型
弁体(5′′′)を別の形式例えばABTポートオープ
ン型(図示せず)と交換することによって別の色々の切
換シンボル(非励磁時のP、T、A、Bポート間の連
通、遮断の状態を表したもの)を持つ比例切換弁装置の
得られることは言うまでもない。なお位置検出器(2
7)は、スプール型弁体(5′′′)の変位制御精度を
高める為にドライバ(13′′′)に対して変位フィー
ドバック信号を発生するもので、あって好ましいもので
ある。この比例切換弁装置はその電磁力がほぼ電流に
比例する、3mm程度の比較的大きな弁ストローク区
間において、電流一定の条件の下でその電磁力は変化し
ない、可動部は直線運動をし構造簡単、堅牢である、
比例ソレノイドはオンオフ用のソレノイドと構造が類
似で扱い安い等の特徴がある。このために上記比例切換
弁装置はダイレクト型として構成されて、ノズル・フラ
ッパ型の如く流体増幅部を持つパイロット型とは区別さ
れた特徴を持つ。また上記比例切換弁装置は油中のコン
タミナントに対して強い抵抗力を発揮する特徴もある。
例切換弁装置はより強力な電磁力を要求するため、前記
した比例ソレノイド(10′′′)のプランジャ(1
1′′′)はこの比例ソレノイド(10′′′)のコイ
ル(32)のほぼ中央に位置せざるを得ず、従って、こ
のプランジャ(11′′′)の移動と共にこのプランジ
ャ(11′′′)の周辺の液体はソレノイド内油通路
(固定子内の油通路(28)とプランジャ内油通路(2
9)と)を通って入れ換わるように移動せざるを得ず、
これによってソレノイド内油通路(28)(29)の油
柱の作用による大きな質量効果(弁可動部の質量をほぼ
倍加する)を生じてしまう欠点があり、また弁可動部に
作用する粘性摩擦係数(図7の勾配)もソレノイド内油
通路(28)(29)すなわちチョークとしての非線形
性の影響を受けて、プランジャ(11′′′)の速度に
よって都度大きく変化する(すなわち図7で速度0の点
の勾配が弁可動部の安定性に強くかかわっているが他の
点での勾配が必要以上に大きくなりこれによる粘性摩擦
力も過大に変化してしまう)欠点が生ずる。これらの欠
点は弁体(5′′′)を電磁力で制御するときに大きな
障害となるもので比例切換弁装置の高性能化すなわち高
速化、高安定化を妨げている。また従来の比例ソレノイ
ド(10′′′)では作動前にソレノイド室(9)の空
気抜きをほぼ完全に行なう必要があり、そうでなければ
比例切換弁装置の作動が十分安定しない欠点がある。ま
た作動中においてTポートの圧力が低くソレノイド内油
通路(28)(29)内とソレノイド室(9)内とにキ
ャビテーション気泡が発生するようになれば上記粘性摩
擦によるダンピング効果がキャビテーション気泡の圧縮
作用のため薄れこれの比例切換弁装置への影響例えば周
波数特性への影響は免れない。また比例ソレノイド(1
0′′′)内の温度は電気的な動力損失によってかなり
の高温にもなる(80℃にも達し得る)ので水性系作動
流体では比例ソレノイド(10′′′)内すなわちソレ
ノイド室(9)内と油通路(28)内とブランジャ内油
通路(29)内とで蒸発が起こりこれもまたソレノイド
室(9)内でのキャビテーションの原因と成り得る。ま
た作動液体の粘度は温度によって大きく左右されるから
作動液体の種類によってもこの比例切換弁装置の粘性摩
擦係数への影響は免れない。そこで、本発明の目的は、
比例ソレノイド内に恒常的に大気(空気)を溜めること
によって油などの作動液体がソレノイド内の油通路を実
質的に通過しないようにして上記従来の比例切換弁装置
の欠点である比例ソレノイド内での液体による質量効果
の発生とまた非線形な粘性摩擦係数効果の発生とを排除
すると共に、新たにクーロン摩擦を付与しないようにし
た速度検出器によってソレノイドのプランジャの速度を
検出してこれをドライバにフィードバックして電気的な
適度の見かけの粘性摩擦係数をプランジャに付加して、
以上によって従来の比例制御弁装置の特徴を失うことな
しに、作動液体の種類とその状態に広く適応する安定範
囲の広い、かつ応答性の良い電磁式の種々の比例制御弁
装置を提供するものである。
する比例ソレノイド(10)の電磁力はドライバ(1
3)から供給される電流の大きさに比例的であり、弁体
(5)、(5′)、(5′′)に作用するこの電磁力以
外の力が原因でソレノイドのプランジャ(11)のスト
ロークがかなり変化してもこの電磁力は静的にはほとん
ど影響を受けないから、この電磁力は種々の比例制御弁
装置の弁開閉部(8)、(8′)、(8′′)をアナロ
グ的に形成するのに好都合に作用する。つまりこの電磁
力から得られる弁体(5)、(5′)、(5′′)に作
用する操作力は、スプリング力または制御圧力との釣り
合い関係で、時には弁開閉部(8)、(8′)、
(8′′)に働く流体力も加わって、弁体(5)、
(5′)、(5′′)を静止させ適度の開度の弁開閉部
(8)、(8′)、(8′′)を形成するように作用す
ると共に、時として弁体(5)、(5′)、(5′′)
のストロークは比較的大きく変位して主管路用ポート
(3、…)間での圧力差が低い時でも大流量の制御が得
られる能力を持つように作用する一方、プランジャ(1
1)も一つの静止位置から次の静止位置へ絶えず移動し
てこれも力の釣り合った位置で静止するように作用す
る。またこの際、弁室(2)、(2′)、(2′′)内
の弁体(5)、(5′)、(5′′)によって区画され
る一方の部屋すなわち制御室(6)、(6′)、
(6′′)から同じく他方の部屋すなわち圧抜き室
(7)に向けて内部で漏れた液体は圧抜きポート(4)
から例えばタンクに向けてその液面上の空気中に絶えず
開放されると同時に、圧抜き室(7)と連通するソレノ
イド室(9)内の液体もまた同様開放されるのでソレノ
イド室(9)内は液体で充満するようなことは無い。つ
まり比例制御弁装置のいかなる動作中においても比例ソ
レノイド(10)内に液体を充満させず大気(空気)を
溜めることによって油などの作動液体がソレノイド内の
油通路等を実質的に通過しないようにして比例ソレノイ
ド(10)内での液体による質量効果の発生と非線形な
粘性摩擦係数効果の発生とを排除するもので、特に注意
すべきことはソレノイド室(9)内にかなりの液体が残
っていても(つまりプランジャ(11)をとりまく比例
ソレノイド(10)内空の約80%程度まで液体があっ
ても)比例ソレノイド(10)内の空気の圧縮性によっ
て液体の影響を実質的に排除することができるものであ
る。従って必ずしも比例ソレノイド(10)内から液体
を完全に抜き取る必要のないこは言うまでも無い。むし
ろ少量の液体は潤滑上好ましいものである。また一方で
密封型の可動部室(14)を持つ速度検出器(12)に
よって新たにクーロン摩擦を付与することなくソレノイ
ドのプランジャ(11)の速度を検出してこれによって
ドライバ(13)に速度フィードバック信号を送信する
ので電気的に調節された見かけの粘性摩擦係数をソレノ
イドのプランジャ(11)に与えることができる。以上
によって限りなく好ましい動的な特性(すなわち小さな
質量効果と、粘度の影響を極力避けた理想のダンピング
効果)を持った液体の流量や圧力また方向流量を制御す
る電磁式の種々の比例制御弁装置を提供することができ
る。
に説明する。図1は比例制御弁装置の基本的実施例であ
る比例切換弁装置を示しており、この比例切換弁装置
は、本体(1)内の弁室(2)に、Pポート、Tポー
ト、Aポート及びBポートからなる主管路用ポート
(3、…)と分岐路とつながる圧抜きボート(4)とを
開口する一方、上記弁室(2)にランド(16)、(1
6)、(16)、(16)と環状溝(17)、(1
7)、(17)とを持つスプール型の弁体(5)を摺動
自在に嵌め合わせ、これによって上記主管路用ポート
(3、…)に通じる制御室(6)と上記圧抜きポート
(4)に通じる二つの圧抜き室(7)、(7)とを区画
すると共に、上記制御室(6)に上記主管路用ポート
(3、…)を流れる作動液体を制御するための可変型の
絞り機能を有する摺動型の弁開閉部(8)、(8)、
(8)、(8)を上記本体(1)と上記弁体(5)によ
って形成する一方、上記圧抜き室(7)に隣接して密封
型のソレノイド室(9)を持つ電磁式の比例ソレノイド
(10)とこの比例ソレノイド(10)のプランジャ
(11)の速度を検出する密封型の可動部室(14)を
持つ磁石式の速度検出器(12)とを連ねて、上記本体
(1)をはさんで左右対で対称的に設けると共に、上記
ソレノイド室(9)と上記可動部室(14)とを油通路
(28)とプランジャ内油通路(29)を介して上記圧
抜き室(7)に連通して、上記ソレノイド室(9)と上
記可動部室(14)とを上記圧抜きポート(4)に対称
的に開放する一方、上記圧抜きポート(4)を液面上の
空気中に放出するごとくしてタンク(15)に接続する
一方、外部からの指令信号(37)と上記速度検出器
(12)からの信号とを受けて上記比例ソレノイド(1
0)に制御された電流を供給するドライバ(13)を対
で対称的に設けたことを特徴とするダイレクト、4ポー
ト、オールポートブルック、ダブルソレノイド、スプリ
ングセンタ型の比例切換弁装置である。なおこの比例切
換弁装置のスプリング(26)はスプリング受(25)
と共に上記圧抜き室(7)内に予圧縮されて装着され、
上記Tポートは連絡路(48)につながると共に上記制
御室(6)の左右の位置で排出用の二つの弁開閉部
(8)、(8)とにつながり、上記A、Bポートはシリ
ンダ(38)につながり、上記速度検出器(12)の可
動部材(47)は非透磁性材のロッド部と棒状の磁石と
よりなりスプリング(41)で押圧され上記プランジャ
(11)に当接し、上記プランジャ(11)と上記弁体
(5)との間には非透磁性材であるブッシュロッド(3
4)が介在する。上記構成の比例切換弁装置の動作につ
いて次に述べる。仮に選択的に右の指令信号(37)が
与えられたとする。すると右側のドライバ(13)が機
能し、電流を出力して右側の比例ソレノイド(10)が
励磁される。電磁力に続いて弁体操作力が生じ弁体
(5)は左向きに動きP→A、B→Tの如く液体は流れ
る。弁体(5)の開度は主として上記操作力とスプリン
グ(26)の力との関係で決まるので、スプリング対抗
型であり、つまりこの開度は比例ソレノイド(10)の
電流に比例的に制御され、シリンダ(38)の速度もま
た電流によって同様比例的にアナログ的に制御される。
ここでTポート圧力は大気圧とは限らず高圧であっても
よいのであってサージ圧や戻り配管抵抗を考慮すれば大
気圧より高いのが一般的である。このTポートにつなが
る制御室(6)から圧抜き室(7)に内部で漏れた液体
は圧抜きポート(4)からタンク(15)に向けてその
液面上の空気中に絶えず開放されると同時に、圧抜き室
(7)と連通するソレノイド室(9)内の液体もまた同
様開放されるのでソレノイド室(9)内は液体で充満す
るようなことは無い。つまり比例制御弁装置のいかなる
動作中においても比例ソレノイド(10)内すなわちソ
レノイド室(9)内と油通路(28)内とプランジャ内
油通路(29)内とに液体を充満させず大気(空気)を
溜めることによって油などの作動液体がソレノイド内油
通路(28)、(29)を実質的に通過しないようにし
て比例ソレノイド(10)内での液体による質量効果の
発生と非線形な粘性摩擦係数効果の発生とを排除するも
ので、特に注意すべきことはソレノイド室(9)内にか
なりの液体が残っていても(つまりプランジャ(11)
をとりまく比例ソレノイド(10)内空の約80%程度
まで液体があっても)比例ソレノイド(10)内の空気
の圧縮性によって液体の影響を実質的に排除することが
できるものである。従って必ずしも比例ソレノイド(1
0)内から液体を完全に抜き取る必要のないこは言うま
でも無い。むしろ少量の液体は潤滑上好ましいものであ
る。また一方で密封型の可動部室(14)を持つ速度検
出器(12)によって新たにクーロン摩擦を付与するこ
となくソレノイドのプランジャ(11)の速度を検出し
てこれによってドライバ(13)に速度フィードバック
信号を送信するので電気的に調節された見かけの粘性摩
擦係数をソレノイドのプランジャ(11)に与えること
ができる。なおドライバ(13)内には各種の増幅部、
加算増幅部、補償回路、ディザ発信回路、等があって上
記速度フィードバックは装置全体としてマイナーな状態
で制御が行われている。また右の指令信号(37)が切
れて左の指令信号(37)が与えられた場合はシリンダ
(38)は逆向きに作動するだけで、上記の動作は対称
的に繰り返される。また両方の指令信号(37)が切れ
ているときは両方のスプリング受(25)、(25)に
よって弁体(5)は中立の位置で静止し、シリンダ(3
8)もまた任意の位置で静止する。このようにして比例
絞り切換機能を得たので、従来比例切換弁装置の特徴を
失うこと無しに、比例切換弁装置としての好ましい特性
(すなわち小さな質量効果と、粘度の影響を最小限にし
た理想のダンピング効果のある特性)が得られるのであ
る。また、図2は、図1の比例切換弁装置の本体(1)
と弁体(5)をリリーフ弁として構成した実施例で、比
例リリーフ弁装置を示しており、図1と同一の部材には
同一番号を付している。この比例リリーフ弁装置は、本
体(1′)内の弁室(2′)にPポートとTポートとか
らなる主管路用ポート(3、…)と一個の圧抜きポート
(4)とを開口する一方、上記弁室(2′)にポペット
部(19)とロッド状ランド(18)とを持つポペット
型の弁体(5′)を摺動自在に嵌め合わせ、これによっ
て上記主管路用ポート(3、…)に通じる制御室
(6′)と上記圧抜きポート(4)に通じる圧抜き室
(7)とを区画すると共に、上記制御室(6′)に上記
主管路用ポート(3、…)を流れる作動液体を制御する
ための可変型のシート機能を有する弁開閉部(8′)を
上記本体(1′)と上記弁体(5′)によって形成する
一方、上記圧抜き室(7)に隣接して密封型のソレノイ
ド室(9)を持つ電磁式の比例ソレノイド(10)とこ
の比例ソレノイド(10)のプランジャ(11)の速度
を検出する密封型の可動部室(14)を持つ磁石式の速
度検出器(12)とを連ねて設けると共に、上記ソレノ
イド室(9)と上記可動部室(14)とを油通路(2
8)とブランジャ内油通路(29)を介して上記圧抜き
室(7)に連通して、上記ソレノイド室(9)と上記可
動部室(14)とを上記圧抜きポート(4)に開放する
一方、上記圧抜きポート(4)を液面上の空気中に放出
するごとくしてタンク(15)に接続する一方、外部か
らの指令信号(37)と上記速度検出器(12)からの
信号とを受けて上記比例ソレノイド(10)に制御され
た電流を供給するドライバ(13)を設けたことを特徴
とする。なおこの比例リリーフ弁装置の上記弁体
(5′)は上記Tポートに開口する上記制御室(6′)
においてほぼ静圧バランスがとられる一方、上記弁体
(5′)はスプリング(49)を介してプッシュロッド
(34)で押圧される。図2の実施例の動作は次の如く
である。比例ソレノイド(10)にドライバ(13)を
介して電流を流して励磁すると、プランジャ(11)に
電磁力が発生し、プランジャ(11)はプッシュロッド
(34)を介してスプリング(49)を押圧する。これ
によって弁体(5′)に対して操作力が生ずるが、ここ
でPポートに高圧液体が供給されればその液体はこの操
作力に見合う一定の圧力でTポートに向けてリリーフ
し、その際Tポートには配管による低い背圧が生じる。
ここでこの操作力及び通過流量が一定であれば弁体
(5′)の変位(弁開度)は流量に見合うだけ開いてそ
の位置で静止する,またスプリング(49)は一方で電
磁力、他方で操作力を受けているのでその分だけたわん
でいる。結果としてプランジャ(11)はこのたわみと
弁開度とに見合う分だけ変位して静止する。Pポートに
作用する圧力を変化させたい場合は比例ソレノイド(1
0)の電流を変化させれば良く、すなわち制御圧力対抗
型であり、その際プランジャ(11)は再び次の新しい
位置に移動する。圧抜き室(7)の働きと比例ソレノイ
ド(10)内空での働きは基本的に図1の場合と同一な
ので、ここでもソレノイド内油通路(28)、(29)
に発生する液体の質量効果と非線形な粘度摩擦係数効果
を実質的に排除できる。また図1の場合と同様にして電
気的に任意に調節された見かけの粘性摩擦係数を比例ソ
レノイド(10)に与えることができる。このようにし
てプランジャ(11)による安定にして高性能な電磁操
作力を得て弁体(5′)を押圧して電気的にリリーフ圧
力を制御するのであるから図1で説明したのと同様な好
ましい特性を有する電磁式の比例リリーフ弁装置が得ら
れる。また、図3は、図1の比例切換弁装置の本体
(1)と弁体(5)を減圧弁として構成した実施例で、
比例減圧弁装置を示しており、図1と同一の部材には同
一番号を付している。この比例減圧弁装置装置は、図1
の場合と比べて次の点でその構成が異なる。すなわち主
管路用ポート(3、…)としてPポート、Tポート及び
Aポートの3ポートがあり、シングルソレノイド型で、
制御圧力対抗型である。さらに詳しくはスプール型の弁
体(5′′)には二つのランド(20)、(20)と一
個の環状溝(21)とがあり、制御室(6′′)の一部
に二つの弁開閉部(8′′)、(8′′)を形成し、上
記弁体(5′′)上の上記比例ソレノイド(10)の対
抗側一端面(22)と上記制御室(6′′)の残る一部
とでパイロット室(23)を形成する一方、このパイロ
ット室(23)を上記Aポートである制御ポート(2
4)と連通している。なおこの比例減圧弁装置装置のP
ポートは油圧供給ポートであり供給側弁開閉部
(8′′)を介して上記制御ポート(24)と通じ、T
ポートは上記制御ポート(24)から排出側弁開閉部
(8′′)を介して制御油を排出するためのポートであ
る。さらに上記制御ポート(24)とタンクとの間には
絞り(46)が介在するが、この絞り(46)は上記制
御ポート(24)に連なる制御機器(図示無し)からの
漏れを代表している。図3の実施例の動作は次の如くで
ある。比例ソレノイド(10)はすでに励磁されていて
弁体(5′′)に対して所定の操作力が発生しいてると
する。すなわち弁体(5′′)はP→A開、A→T閉の
状態にある。この状態でPポートは加圧されるが、この
時Aポートには供給側弁開閉部(8′′)を通して無制
限に油は流入する。しかしいずれAポートの圧力は上昇
し同時にパイロット室(23)内の圧力も上昇するの
で、この圧力が弁体(5′′)上の一端面(22)に作
用し上記操作力に抗して弁体(5′′)を押し返す。こ
こで弁体(5′′)は供給側弁開閉部(8′′)を閉じ
傾向とし、排出側弁開閉部(8′′)を開傾向とし、同
時に絞り(46)からもAポートの圧油は漏れとなって
流出する。ここで制御状態に達しAポートは制御された
圧力状態とる。すなわちPポートの圧力は電流に見合う
制御されたAポートの圧力まで減圧されるのであって、
この時P→AやA→Tの流量の有無とAポート制御圧力
とはほとんど無関係である。なお絞り(46)からの漏
れ流量が充分大きいときにはTポートはプラグ状態で2
ポート弁として使用しても良い。以上この比例減圧弁装
置装置はプッシュロッド(34)と弁体(5′′)との
間にスプリングを介在させないで、制御圧力対抗型とし
たものであるが、ここでも図1で説明したのと同様な好
ましい特性が得られる。また、比例ソレノイド(10)
は磁気漏洩部(36)形状(図5参照)に限定しない、
いわゆる段付きプランジャ形状のものであってもよい。
また、プランジャ内油通路(29)を小さくしてプラン
ジャ(11)の有効磁路面積を広げることは電磁力を増
大さす上で好ましいことである。また、速度検出器(1
2)は可動磁石式でなく可動コイル型であっても良い。
また、プランジャ(11)と可動部材(47)とは圧入
など適切な等価な方法で一体としても良い。また、プッ
シュロッド(34)は必要に応じ弁体(5)、
(5′)、(5′′)かプランジャ(11)のいずれか
に固定しても良く、またいずれに固定しなくても良い。
また、必要に応じ例えば図1の実施例において比例ソレ
ノイド(10)と速度検出器(12)との間に図4に示
すごとき密封型の位置検出器(LVDT)を介在させて
もよく、この場合は更に高度な比例制御弁装置が得られ
る。また、図2の実施例においてスプリング(49)を
省いて弁体(5′)とプッシュロッド(34)とを直接
当接しても本発明の効果は失われない。また、速度検出
器(12)はLVDTを用いて、このLVDTの二次コ
イルからの出力信号を処理して速度信号とする様に代行
構成しても良い。ここで出力信号の処理は変位信号の微
分演算であっても良いし、一次コイルに直流分を重畳し
て得られる出力信号を処理して速度成分を分離取り出し
ても良い。また、速度検出器(12)は本発明の目的に
かなう速度信号を発生するものであれば、代行できる他
の方法であっても良い。また、本発明の比例制御弁装置
は、弁体と比例ソレノイドとの間にスプリングが介在し
ない直接操作(図1参照)もしくはスプリングが介在す
る間接操作(図2参照)に拘わらず、ドライバによって
供給された電流によって発生する比例ソレノイドの電磁
力で弁体操作力を得ると共に、この操作力によって弁体
を介してスプリング力または制御圧力と対抗するように
弁開閉部を制御できれば、本体と弁体の組み合わせから
なる主管路用ポート間の弁装置機能の如何を問わないで
実施できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 本体(1)、(1′)、 (1′′)内
の弁室(2)、(2′)、(2′′)に複数個の主管路
用ポート(3、…)と少なくとも一個の圧抜きポート
(4)とを開口する一方、上記弁室(2)、(2′)、
(2′′)に上記主管路用ポート(3、…)を流れる作
動液体を制御する弁体(5)、(5′)、(5′′)を
摺動自在に嵌め合わせ、これによって上記主管路用ポー
ト(3、…)に通じる制御室(6)、(6′)、
(6′′)と上記圧抜きポート(4)に通じる圧抜き室
(7)とを区画すると共に、上記制御室(6)、
(6′)、(6′′)に上記作動液体を制御する可変の
弁開閉部(8)、(8′)、(8′′)を上記本体
(1)、(1′)、(1′′)と上記弁体(5)、
(5′)、(5′′)によって形成する一方、上記圧抜
き室(7)に隣接して密封型のソレノイド室(9)を持
つ電磁式の比例ソレノイド(10)とこの比例ソレノイ
ド(10)のプランジャ(11)の速度を検出する密封
型の可動部室(14)を持つ速度検出器(12)とを連
ねて設けると共に、上記ソレノイド室(9)と上記可動
部室(14)とを上記圧抜き室(7)に連通して、上記
ソレノイド室(9)と上記可動部室(14)とを上記作
動液体で充満しないようにする一方、指令信号(37)
と上記速度検出器(12)からの信号とを受けて上記比
例ソレノイド(10)に制御された電流を供給するドラ
イバ(13)を設け、以上のごとくして上記作動液体の
上記ソレノイド室(9)内における動的な影響を最小限
にした速度フィードバックのある液圧用の比例制御弁装
置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の比例制御弁装置におい
て、上記弁体(5)にランド(16、…)と環状溝(1
7、…)とを設けてスプール型の弁体(5)とすると共
に、上記制御室(6)内に上記弁体(5)と上記本体
(1)とで絞り切換機能のある摺動式の弁開閉部(8)
を形成してなるスプリング対抗型である方向流量制御機
能を有する比例制御弁装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の比例制御弁装置におい
て、上記弁体(5′)にポペット部(19)とロッド状
ランド(18)とを設けてポペット型の弁体(5′)と
すると共に、上記制御室(6′)内に上記弁体(5′)
と上記本体(1′)とでシート機能のある弁開閉部
(8′)を形成してなる制御圧力対抗型であるリリーフ
制御機能を有する比例制御弁装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の比例制御弁装置におい
て、上記弁体(5′′)にランド(20、…)と環状溝
(21)とを設けてスプール型の弁体(5′′)とする
と共に、上記制御室(6′′)の一部に上記弁体
(5′′)と上記本体(1′′)とで絞り機能のある摺
動式の弁開閉部(8′′)を形成する一方、上記弁体
(5′′)上の上記比例ソレノイド(10)の対抗側一
端面(22)と上記制御室(6′′)の残る一部とで上
記主管路用ポート(3、…)の一つである制御ポート
(24)に連通するパイロット室(23)を形成してな
る制御圧力対抗型である減圧制御機能を有する比例制御
弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7126999A JPH08285122A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | 比例制御弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7126999A JPH08285122A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | 比例制御弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08285122A true JPH08285122A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=14949173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7126999A Pending JPH08285122A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | 比例制御弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08285122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101490384B1 (ko) * | 2013-11-18 | 2015-02-05 | 한국항공우주연구원 | 솔레노이드 밸브 응답 속도 측정 장치 및 방법 |
JP2018179100A (ja) * | 2017-04-10 | 2018-11-15 | 森合精機株式会社 | 絞り制御付き電磁弁 |
CN116991095A (zh) * | 2023-06-30 | 2023-11-03 | 江苏汇智高端工程机械创新中心有限公司 | 一种can总线电控单元和控制方法 |
-
1995
- 1995-04-17 JP JP7126999A patent/JPH08285122A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101490384B1 (ko) * | 2013-11-18 | 2015-02-05 | 한국항공우주연구원 | 솔레노이드 밸브 응답 속도 측정 장치 및 방법 |
JP2018179100A (ja) * | 2017-04-10 | 2018-11-15 | 森合精機株式会社 | 絞り制御付き電磁弁 |
CN116991095A (zh) * | 2023-06-30 | 2023-11-03 | 江苏汇智高端工程机械创新中心有限公司 | 一种can总线电控单元和控制方法 |
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