JPH082806B2 - ジクロロブテンの製造方法 - Google Patents

ジクロロブテンの製造方法

Info

Publication number
JPH082806B2
JPH082806B2 JP2308943A JP30894390A JPH082806B2 JP H082806 B2 JPH082806 B2 JP H082806B2 JP 2308943 A JP2308943 A JP 2308943A JP 30894390 A JP30894390 A JP 30894390A JP H082806 B2 JPH082806 B2 JP H082806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
butadiene
dichlorobutene
reactor
chlorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2308943A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03220139A (ja
Inventor
アレクサンダー・トマス・ハリス
Original Assignee
イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー filed Critical イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー
Publication of JPH03220139A publication Critical patent/JPH03220139A/ja
Publication of JPH082806B2 publication Critical patent/JPH082806B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/013Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of halogens
    • C07C17/02Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of halogens to unsaturated hydrocarbons

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の技術的背景 本発明は高収量、優れた特異性、低い操作温度を特徴
とし、未反応の1,3−ブタジエン及び溶剤を容易、且つ
経済的に除去して反応系中で再使用することが可能であ
る、1,3−ブタジエンの3,4−ジクロロブテン−1及びト
ランス−1,4−ジクロロブテン−2への液相塩素化の改
良方法に関する。
本発明を要約すれば、本発明により事実上酸素を含ま
ない雰囲気中で25−100℃の温度において溶剤、即ち、
ブタン又はペンタン又は式 (CR3)(CR′(CR″nR 上式中Rは独立に水素、弗素、塩素又は臭素であり、
R′は水素であり、R″は独立に弗素、塩素又は臭素で
あり、m及びnは0−3であり、但し末端炭素原子は独
立に過ハロゲン化又は完全に水素化されている、 により表される弗素化溶剤であり、大気圧で約−15℃な
いし40℃の沸点を有し、元素状塩素との反応に対し事実
上不活性である、溶剤中で1,3−ブタジエン及び元素状
塩素を接触させ、反応混合物を分離手段、例えばストリ
ッパーに供給し、1,3−ブタジエン及び溶剤を再循環さ
せ、ジクロロブテンを回収することによる、1,3−ブタ
ジエンの3,4−ジクロロブテン−1及びトランス−1,4−
ジクロロブテン−2への液相塩素化方法が提供されるこ
とである。
1,4−ジクロロブテン−2はナイロン66のような或種
の重要なポリアミドの製造の有価な中間体であるが、3,
4−ジクロロブテン−1はネオプレンとして知られる重
要な合成ゴムの部類の製造における基本的な単量体であ
る、クロロプレンの製造において等しく有価な中間体で
ある。
液相中でハロゲン化溶剤の存在において、例えば英国
特許第1,435,826号に記載されたような可溶性の第四ア
ンモニウム、ピリジニウム、ホスホニウム、及び塩化ス
ルホニウムを触媒とした系中で、又は3,4−ジクロロブ
テン−1及び1,4−ジクロロブテン−2を製造するため
に、ドイツ特許第2,317,194号に記載されたように塩化
鉄触媒の存在において、1,3−ブタジエンを塩素化する
ことは既知である。気相法は再循環が要求される大過剰
の1,3−ブタジエンを必要とする。反応は低収量、非特
異性及び225−300℃の程度の高温を要することを特徴と
している。液相塩素化は所望の3,4−ジクロロブテン−
1及びトランス−1,4−ジクロロブテン−2を気相法に
較べて高収量で与えるという事実にも拘らず、液相塩素
化は工業的に魅力あるものではなかった。これは主とし
て低温ボイラーから溶剤を除去し、幾つかの蒸留カラム
中でジクロロブテン生成物を取り出す装置のために要求
される作業経費、及び設備に必要な大きい投資によるも
のである。
本発明の目的は有価なジクロロブテン生成物及び未反
応1,3−ブタジエンの回収を単純化する液相塩素化方
法、特にジクロロブテンから大量に溶剤を除去するため
の二次蒸留設備の必要性を除外する方法を提供すること
である。又本発明の方法は他の液相法及び気相法の両方
法に較べて所望のジクロロブテンの収量の増加を伴っ
て、1,3−ブタジエンの塩素化の際に生じる副産物の量
を減少させる。
本発明の総括 本発明は溶剤が塩素化生成物から容易に除去される、
1,3−ブタジエンの低温液相塩素化反応を提供する。よ
り詳細には、本発明は、 1,3−ブタジエンの液相塩素化による3,4−ジクロロブ
テン−1およびトランス−1,4−ジクロロブテン−2の
混合物の製造方法であって、1,3−ブタジエンを元素状
塩素と、溶剤および未反応の1,3−ブタジエンの蒸発に
よって冷却される反応器中で、炭化水素溶剤又は下記式 CR3(CR′(CR″nR 上式中、Rは独立に水素、弗素、塩素又は臭素であり、
R′は水素であり、R″は独立に弗素、塩素又は臭素で
あり、m及びnは0−3であり、但し、末端炭素原子は
独立に過ハロゲン化間は完全に水素化されている、 により表される弗素化溶剤であって、大気圧で−15℃な
いし40℃の沸点を有し、溶剤対ジクロロブテンの重量比
は2.5:1ないし10:1であり、及び反応条件で元素状塩素
との反応に対し実質的に不活性である溶剤中で、実質的
に酸素を含まない雰囲気中で、塩素化触媒の存在におい
て、25−100℃の温度で、かつ得られる反応混合物に25
−100℃の沸点を付与するのに充分な圧力で接触させ、
反応器の底部から反応混合物を抜き出し、反応混合物を
溶剤分離器に供給し、未反応の1,3−ブタジエンと溶剤
の蒸気を凝縮することによって、未反応の1,3−ブタジ
エンと溶剤をジクロロブテンから分離し、未反応の1,3
−ブタジエンと溶剤を単一流として反応器に再循環さ
せ、そしてジクロロブテンを回収することを特徴とする
方法を提供する。
本発明の詳述 本発明の方法は、特定の溶剤を含有し蒸発によって冷
却される反応器に、元素状塩素及び1,3−ブタジエンを
供給することを含んで成る方法である。遊離基反応及び
過剰量の塩化水素の形成を少なくし又は排除するため
に、少量の遊離基抑制剤(遊離の酸素及び空気を除く)
を添加する。ジクロロブテンの生成速度及びその収量を
増やすために、触媒、又はその場所で塩素化触媒を形成
する触媒先駆体を添加する。反応器は約25−100℃の温
度で操作される。1,3−ブタジエン及び元素状塩素は液
相で反応してジクロロブテンを生成する。反応熱は溶剤
の一部及び未反応の1,3−ブタジエンが蒸発することに
よって除去される。蒸発した未反応の1,3−ブタジエン
及び溶剤の蒸気は還流凝縮器中で凝縮し、反応器に戻
る。ジクロロブテン、未反応の1,3−ブタジエン及び溶
剤を含む生成物流は、反応器の底部からストリッパー・
カラム又はフラッシャー(flasher)に供給され、そこ
で塔頂で低沸点の溶剤及び1,3−ブタジエン(約2重量
%)をストリップすることにより粗製のジクロロブテン
が分離される。少量の低沸点及び高沸点の副産物を含む
粗製のジクロロブテンは精製のために精製カラムに供給
される。ストリッピング・カラムからの溶剤及び未反応
の1,3−ブタジエンの塔頂留出蒸気は凝縮され、再使用
のために反応器に戻る。
元素状塩素、例えば気体状塩素と1,3−ブタジエンの
反応は極めて発熱的である。工程に使用される溶剤は収
量を改善し、反応器を蒸発によって冷却する希釈剤とし
て作用する。過剰の溶剤及び/又は1,3−ブタジエンが
存在する限り、反応器の内容物は沸騰して反応熱を除去
する。反応は事実上酸素の不存在下に行われる。酸素、
例えば空気の存在は不安定な液状ブタジエン過酸化物の
形成を招き、従って空気は事実上排除されなければなら
ない。
求める結果を得るための重要な条件は工程中で特定の
溶剤の使用を必要とする。工程中で使用される溶剤はブ
タン又はペンタンのような炭化水素又は下記式 CR3(CR′(CR″nR 上式中、Rは独立に水素、弗素、塩素又は臭素であり、
R′は水素であり、R″は独立に弗素、塩素又は臭素で
あり、m及びnは0−3であり、但し、末端炭素原子は
独立に過ハロゲン化又は完全に水素化されている、 により表される弗素化溶剤であり、該溶剤は大気圧で約
−15℃ないし40℃の沸点を有し、溶剤対ジクロロブテン
比は2.5:1ないし10:1であり、及び該溶剤は反応条件で
元素状塩素との反応に対し事実上不活性である。
塩素化工程中で使用される溶剤は1,3−ブタジエンの
沸点(−4℃)に比較的近い沸点、即ち、40℃ないし−
15℃の沸点を有する。かような溶剤の選択により一工程
でストリッピングにより溶剤及び未反応の1,3−ブタジ
エンの両者を分離することが可能となる。弗素化溶剤は
R、R′、R″及びm及びnが上記のようである。式: CR3(CR′(CR″nR によって表すことができる。上式中のR及びR″は弗
素、塩素又は臭素であり、mが0に等しいことが好まし
い。R及びR″が弗素であり、mが0であるペルフルオ
ロ化溶剤が特に効果的であるが、環境的な規制の対象と
なる。溶剤の沸点が約40℃以上であると、蒸留装置に高
額な投資を行わなければ、溶剤は低沸点の副産物及び生
成物であるジクロロブテンから分離することが困難とな
る。他方、溶剤の沸点が低過ぎる、即ち−15℃以下であ
ると、凝縮することが困難となり、過剰の漏れによる損
失を避けるために高圧圧縮が要求される。本発明の方法
において使用される溶剤は炭化水素溶剤、例えばブタン
及びペンタン及び弗素化溶剤であり、代表的な弗素化溶
剤はジクロロジフルオロメタン、1,1−ジクロロテトラ
フルオロエタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタ
ン、1−クロロ−1,1−フルオロエタン、1−クロロヘ
プタフルオロプロパン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプ
ロパン、ペルフルオロブタン、2,3−ジ−クロロオクタ
フルオロブタン、及び2,2,3,3−テトラフルオロブタン
を含んでいる。好適な溶剤はブタン、ペンタン、1,1−
ジクロロ−1−フルオロエタン及び1,2−ジクロロテト
ラフルオロエタンを含む;後者は沸点が該ブタジエンの
沸点に極めて近く、工業的な量で入手できるから特に好
適である。反応器中における溶剤対粗製のジクロロブテ
ンの重量比は2.5:1ないし10:1であり、好適には少なく
とも6である。比率がより小さいと滞留時間が短くな
り、収量の減少をもたらす。例えば8の重量比は約10分
間の滞留時間となり、極めて満足すべきものである。
塩素化工程は25−100℃、好適には40−60℃で、及び
反応器中に1,3−ブタジエン、ジクロロブテン及び溶剤
から成る溶液、即ち反応混合物を与え、25−100℃、好
適には40−60℃の沸点を与えるのに充分な圧力において
行われる。反応が行われる圧力は使用される特定の溶剤
の沸点と共に変わる。いずれの場合にも、使用される圧
力は1,3−ブタジエン、ジクロロブテン及び溶剤の反応
混合物に約25−100℃の沸点を与えるのに充分な圧力で
ある。反応熱は、溶剤及び1,3−ブタジエンの沸騰及び
蒸発により除去される。蒸発した溶剤及び1,3−ブタジ
エンは凝縮され、反応器に戻される。連続法における反
応器中の滞留時間は一般に約1.5分ないし10分である。
1.5分間以下の滞留時間はジクロロブテンの収量の減少
をもたらし、10分間以上の滞留時間は工業的規模では経
済的に魅力がない。
イオン的塩素化反応を促進するために反応混合物に触
媒が添加される。こうした触媒はこの技術分野では周知
である。適当な触媒は塩化物塩の形態、又は反応混合物
の成分と反応してその場所で塩化物塩を生成する物質の
形態、即ち触媒先駆体として反応混合物に添加できる塩
化物イオン給源である。反応に際し触媒として作用する
適当な化合物の代表的な例は第四アンモニウム塩化物、
第四ホスニウム塩化物及び第三スルホニウム塩化物であ
る。第一、第二又は第三アミンの塩酸塩も又使用するこ
とができる。添加されてその場所で触媒を生成できる物
質の例は第一、第二又は第三のいずれかのアミン、又は
類似の燐化物又は硫化物を含む。これらの化合物は反応
混合物中で一種又は多種の塩素−置換物質と、又は塩化
水素と反応して塩化物イオン給源を生成することができ
る。塩化物イオンの先駆体の他の例は陰イオンが塩化物
イオンではないが、反応媒体中でイオン交換を受けて塩
化物イオンを生じる塩である。第四アンモニウム塩化物
は界面活性剤として広く商業的に入手し得るので好適な
触媒種である。代表的な第四アンモニウム化合物はブチ
ルトリエチルアンモニウム塩化物、ジラウリルジメチル
アンモニウム塩化物、アミルトリエチルアンモニウム塩
化物、テトラオクチルアンモニウム塩化物、ヘキシルト
リメチルアンモニウム塩化物等を含む。適当な第四ホス
ニウム化合物は、例えばテトラブチルホスニウム塩化
物、メチルトリオクチルホスニウム塩化物、トリメチル
オクタデセニルホスニウム塩化物及びトリエチル(2−
ブロモエチル)ホスニウム塩化物を含んでいる。触媒と
して使用できるスルホニウム化合物はトリメチルスルホ
ニウム塩化物、ジヘキシルエチルスルホニウム塩化物、
メチルジオクタデシルスルホニウム塩化物、プロピルジ
ブチルスルホニウム塩化物、及びジメチルシクロヘキシ
ルスルホニウム塩化物を含んでいる。通常、例えば反応
により反応混合物中で塩化物イオン給源を形成すること
ができる遊離塩基としてアミンを添加することにより、
触媒をその場所で形成することが便利である。ピリジン
は触媒先駆体として特に有用である。反応媒体中で触媒
をその場所で形成する他の化合物はホルムアミド、アセ
トアミド、2−ピロリドン、2−ピペリドン、及びN−
ブチルアセトアミドのようなカルボン酸アミドである。
触媒先駆体濃度は存在する溶剤の量を基準として一般に
20−200ppmの範囲である。20ppm以下では収量が減少
し、200ppm以上の濃度では経済的に有効ではない。
工程は、必ずしも必要ではないが、遊離基抑制剤の存
在において行われることが好ましい。慣用の遊離抑制剤
は4−tert.−ブチルカテコールのようなフェノール、
フェニルアルファナフチルアミン、フェノチアジン、及
びN−ニトロソジフェニルアミンのような芳香族アミ
ン、及び硫黄のような他の抑制剤を含む。酸素はブタジ
エンと不安定な過酸化物を形成するから、本発明の方法
においては遊離基抑制剤として使用すべきではない。実
用的な抑制剤濃度は存在する溶剤を基準として約20−80
ppmであることが認められた。20ppm以下の濃度は収量の
減少を招き、一方80ppm以上の濃度は不経済である。
反応混合物又は塩素化反応器から出る流出物は、未反
応の1,3−ブタジエン及び溶剤を3,4−ジクロロブテン−
1及びトランス−1,4−ジクロロブテン−2から分離す
るために精製カラムに供給される。反応物の流れを二つ
の主な流れ、即ち、1,3−ブタジエン/溶剤及びジクロ
ロブテンに物理的に分離することは技術上周知の適当な
手段により行うことができる。反応混合物の物理的分離
は、例えば反応混合物がストリッパー・カラム中に供給
されるストリッパー中で実行することができる。カラム
の底部に供給された熱により反応成分の蒸発が起こる。
1,3−ブタジエン及び溶剤から成る低沸点成分は通常単
一の流れとして反応器に再循環するために塔頂に赴き、
ジクロロブテンを含む高沸点成分は更に精製するために
カラムの底から取り出される。又、反応器への1,3−ブ
タジエン/溶剤の再循環、及びジクロロブテンの回収を
目的として、反応混合物を分離するために慣用の一段式
フラッシャーを使用することができる。慣用の蒸留カラ
ムも使用できる。ストリッパー・カラムを用いる反応混
合物の分離が好適である。
下記の実施例は本発明を例示するものであり、特に断
らない限り部及びパーセントは重量部及び重量%であ
る。
実施例 1 撹拌手段を備え、及び高さ23cm、直径7.8cmの内部寸
法を有する円筒形の蒸発によって冷却されるニッケル製
の耐圧反応器に、気体状塩素の流れと1,2−ジクロロテ
トラフルオロエタン溶剤中に1,3−ブタジエンを含む第
二の流れを連続的に供給した。弗素化溶剤は大気圧にお
いて4℃の沸点を有していた。塩素は0.17g/秒の速度で
導入された。ブタジエン/溶剤流の添加速度は3.2g/秒
(ブタジエン0.21g/秒及び1,2−ジクロロテトラフルオ
ロエタン3g/秒)であった。ブタジエンは99.3%の純度
を有していた。反応器は使用された供給速度で3.2分の
滞留時間を与える15cmの液体水準で操作された。ピリジ
ン(塩素化触媒先駆体)に溶解した抑制剤、フェニルア
ルファーナフチルアミンを、溶剤1,2−ジクロロテトラ
フルオロエタンを基準として夫々100及び50ppmの濃度と
なるように反応器に添加した。溶剤対ジクロロブテンの
重量比は10であった。反応器は323K(50℃)及び445kPa
の圧力で操作された。3,4−ジクロロブテン−1及びト
ランス−1,4−ジクロロブテン−2、未反応の1,3−ブタ
ジエン及び溶剤を含む反応混合物はストリッパー・カラ
ムに供給された。未反応の1,3−ブタジエン及び溶剤を
蒸発し、ストリッパー・カラムの塔頂から取り出し、引
き続き凝縮し、反応系中で再使用するため反応器に再循
環した。ジクロロブテンはカラムの底から取り出され
た。60m×0.25mmの内径の、95%ジメチル、5%ジフェ
ニルシリコーンで被覆されたJ&W熔融シリカ・キャピ
ラリ(オールテック[Alltech]9385)DB−5“デュラ
ボンド[Durabond]”カラムを用い、250℃の最高温度
で操作されたガスクロマトグラフィーにより測定した
所、ジクロロブテンの収率は96.3%であった。生成物は
下記の重量%組成: 3,4−ジクロロブテン−1 46 % シス−1,4−ジクロロブテン−2 1 % トランス−1,4−ジクロロブテン−2 47 % トリクロロブテン 0.9% テトラクロロブテン 4.2% モノクロロブタジエン 0.6% その他 0.5% を有していた。
実施例 2 溶剤としてn−ペンタンを使用する以外は実施例1の
方法を繰り返した。気体状塩素及び99.3%の純度のn−
ペンタン溶剤に溶解した1,3−ブタジエンから成る第二
の流れが反応器に供給された。溶剤は36℃の沸点を有し
ていた。塩素を0.22g/秒の速度で導入した。ブタジエン
/溶剤流の添加速度は1.5g/秒(ブタジエン0.27g/秒及
びn−ペンタン1.2g/秒)であった。ブタジエンは99.8
%の純度を有していた。反応器は使用された供給速度で
3分間の滞留時間を与える14cmの液体水準で操作され
た。ピリジン(塩素化触媒先駆体)に溶解した抑制剤、
フェニルアルファーナフチルアミンを、溶剤ペンタンを
基準として夫々200及び100ppmの濃度となるように反応
器に添加した。溶剤対ジクロロブテンの重量比は3であ
った。反応器は330K(57℃)及び310kPaの圧力で操作さ
れた。ジクロロブテン、未反応の1,3−ブタジエン及び
溶剤を含む反応混合物はストリッパー・カラムに供給さ
れた。未反応の1,3−ブタジエン及び溶剤を蒸発し、ス
トリッパー・カラムの塔頂から取り出し、引き続き凝縮
し、反応系中で再使用するため反応器に再循環した。ジ
クロロブテンはカラムの底から取り出された。60m×0.2
5mmの内径の、95%ジメチル、5%ジフェニルシリコー
ンで被覆されたJ&W熔融シリカ・キャピラリ(オール
テック9385)DB−5“デュラボンド”カラムを用い、25
0℃の最高温度で操作されたガスクロマトグラフィーに
より測定した所、ジクロロブテンの収率は96.7%であっ
た。生成物は下記の重量%組成: モノクロロブタジエン 1.0% 3,4−ジクロロブテン−1 48 % シス−1,4−ジクロロブテン−2 1.3% トランス−1,4−ジクロロブテン−2 45 % トリクロロブテン 0.8% テトラクロロブタン 3.5% その他 0.5% を有していた。
実施例 3 直径5cm及び高さ15cmを有する、蒸発によって冷却さ
れる反応器に、マグネチックスターラー及び0.1平方m
の凝縮器を取り付けた。気体状塩素気流及び液状1,3−
ブタジエン及び純度99.7%の溶剤n−ブタンを反応器に
供給した。溶剤は−4℃の沸点を有していた。塩素は0.
1g/秒の速度で導入された。ブタジエンの添加速度は0.1
2g/秒であった。触媒先駆体(ピリジン)及び抑制剤
(フェニルアルファーナフチルアミン)を含む溶剤の添
加速度は0.46g/秒であった。ブタジエンは99.3%の純度
を有していた。反応器は使用された供給速度で2.5分の
滞留時間を与える7.6cmの液体水準で操作された。ピリ
ジン(塩素化触媒先駆体)に溶解した抑制剤、フェニル
アルファーナフチルアミンを、溶剤n−ペンタンを基準
として夫々170及び40ppmの濃度となるように溶剤に添加
した。溶剤対ジクロロブテンの重量比は2.5であった。
反応器は320K(48℃)及び448kPaの圧力で操作された。
3,4−ジクロロブテン−1及びトランス−1,4−ジクロロ
ブテン−2、未反応の1,3−ブタジエン及び溶剤を含む
反応混合物はストリッパー・カラムに供給された。未反
応の1,3−ブタジエン及び溶剤を蒸発し、ストリッパー
・カラムの塔頂から取り出し、引き続き凝縮し、反応系
中で再使用するため反応器に再循環した。ジクロロブテ
ンはカラムの底から取り出された。60m×0.25mmの内径
の、95%ジメチル、5%ジフェニルシリコーンで被覆さ
れたJ&W熔融シリカ・キャピラリ(オールテック938
5)DB−5“デュラボンド”カラムを用い、250℃の最高
温度で操作されたガスクロマトグラフィーにより測定し
た所、ジクロロブテンの収率は98%であった。生成物は
下記の重量%組成: モノクロロブタジエン 1.8% 3,4−ジクロロブテン−1 54 % シス−1,4−ジクロロブテン−2 0.7% トランス−1,4−ジクロロブテン−2 43 % トリクロロブテン 痕跡量 テトラクロロブタン 痕跡量 その他 痕跡量 を有していた。
実施例 4 気体状塩素気流を3.6g/分の速度で導入し、1,3−ブタ
ジエンを4.1g/分の速度で反応器に供給した以外は実施
例3に記載された方法を繰り返して行った。使用された
溶剤は32℃の沸点を有する1,1−ジクロロ−1−フルオ
ロエタンであり、64g/分の速度で導入された。反応器は
使用された供給速度で2.5分の滞留時間を与える7.6cmの
液体水準で操作された。ピリジン(塩素化触媒先駆体)
に溶解した抑制剤、フェニルアルファーナフチルアミン
を、溶剤1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンを基準と
して夫々100及び40ppmの濃度となるように溶剤に添加し
た。溶剤対ジクロロブテンの重量比は10であった。反応
器は318K(45℃)及び178kPaの圧力で操作された。ジク
ロロブテン、未反応の1,3−ブタジエン及び溶剤を含む
反応混合物はストリッパー・カラムに供給された。未反
応の1,3−ブタジエン及び溶剤は蒸発し、ストリッパー
・カラムの塔頂から取り出し、引き続き凝縮し、反応系
中で再使用するため反応器に再循環された。ジクロロブ
テンはカラムの底から取り出された。60m×0.25mmの内
径の、J&W熔融シリカ・キャピラリカラムを用い、25
0℃の最高温度で操作されたガスクロマトグラフィーに
より測定した所、ジクロロブテンの収率は96.3%であっ
た。生成物は下記の重量%組成: 3,4−ジクロロブテン−1 45.37% シス−1,4−ジクロロブテン−2 0.99% トランス−1,4−ジクロロブテン−2 47.19% トリクロロブテン 0.75% テトラクロロブタン 3.73% モノクロロブタジエン 1.2 % その他 0.76% を有していた。
実施例 5−15 下記の第I表に示されたパラメーターを実施例1で使用
されたパラメーターの代わりに用いた以外は、上記の実
施例1に記載された方法を繰り返した。
本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。
1.1,3−ブタジエンの液相塩素化による3,4−ジクロロブ
テン−1およびトランス−1,4−ジクロロブテン−2の
混合物の製造方法であって、1,3−ブタジエンを元素状
塩素と、溶剤および未反応の1,3−ブタジエンの蒸発に
よって冷却される反応器中で、炭化水素溶剤又は下記式 CR3(CR′(CR″nR 上式中、Rは独立に水素、弗素、塩素又は臭素であり、
R′は水素であり、R″は独立に弗素、塩素又は臭素で
あり、m及びnは0−3であり、但し、末端炭素原子は
独立に過ハロゲン化又は完全に水素化されている、 により表される弗素化溶剤であって、大気圧で−15℃な
いし40℃の沸点を有し、溶剤対ジクロロブテンの重量比
は2.5:1ないし10:1であり、及び反応条件で元素状塩素
との反応に対し実質的に不活性である溶剤中で、実質的
に酸素を含まない雰囲気中で、塩素化触媒の存在におい
て、25−100℃の温度で、かつ得られる反応混合物に25
−100℃の沸点を付与するのに充分な圧力で接触させ、
反応器の底部から反応混合物を抜き出し、反応混合物を
溶剤分離器に供給し、未反応の1,3−ブタジエンと溶剤
の蒸気を凝縮することによって、未反応の1,3−ブタジ
エンと溶剤をジクロロブテンから分離し、未反応の1,3
−ブタジエンと溶剤を単一流として反応器に再循環さ
せ、そしてジクロロブテンを回収することを特徴とする
方法。
2.R及びR″が弗素、塩素又は臭素であり、及びmが0
に等しい、上記1に記載の方法。
3.R及びR″が弗素である、上記1に記載の方法。
4.R″が弗素である、上記1に記載の方法。
5.溶剤がn−ブタンである、上記1に記載の方法。
6.溶剤がペンタンである、上記1に記載の方法。
7.溶剤が1,2−ジクロロテトラフルオロエタンである、
上記1に記載の方法。 8.塩素化反応が遊離基抑制剤の
存在において行われる、上記1に記載の方法。
9.反応温度が40−60℃である、上記1に記載の方法。
10.元素状塩素が気体状塩素である、上記1に記載の方
法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,3−ブタジエンの液相塩素化による3,4−
    ジクロロブテン−1およびトランス−1,4−ジクロロブ
    テン−2の混合物の製造方法であって、1,3−ブタジエ
    ンを元素状塩素と、溶剤および未反応の1,3−ブタジエ
    ンの蒸発によって冷却される反応器中で、炭化水素溶剤
    又は下記式 CR3(CR′(CR″nR 上式中、Rは独立に水素、弗素、塩素又は臭素であり、
    R′は水素であり、R″は独立に弗素、塩素又は臭素で
    あり、m及びnは0−3であり、但し、末端炭素原子は
    独立に過ハロゲン化又は完全に水素化されている、 により表される弗素化溶剤であって、大気圧で−15℃な
    いし40℃の沸点を有し、溶剤対ジクロロブテンの重量比
    は2.5:1ないし10:1であり、及び反応条件で元素状塩素
    との反応に対し実質的に不活性である溶剤中で、実質的
    に酸素を含まない雰囲気中で、塩素化触媒の存在におい
    て、25−100℃の温度で、かつ得られる反応混合物に25
    −100℃の沸点を付与するのに充分な圧力で接触させ、
    反応器の底部から反応混合物を抜き出し、反応混合物を
    溶剤分離器に供給し、未反応の1,3−ブタジエンと溶剤
    の蒸気を凝縮することによって、未反応の1,3−ブタジ
    エンと溶剤をジクロロブテンから分離し、未反応の1,3
    −ブタジエンと溶剤を単一流として反応器に再循環さ
    せ、そしてジクロロブテンを回収することを特徴とする
    方法。
JP2308943A 1989-11-17 1990-11-16 ジクロロブテンの製造方法 Expired - Lifetime JPH082806B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US43854989A 1989-11-17 1989-11-17
US438549 1995-05-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03220139A JPH03220139A (ja) 1991-09-27
JPH082806B2 true JPH082806B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=23741055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2308943A Expired - Lifetime JPH082806B2 (ja) 1989-11-17 1990-11-16 ジクロロブテンの製造方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0429967B1 (ja)
JP (1) JPH082806B2 (ja)
CN (1) CN1026484C (ja)
BR (1) BR9005822A (ja)
DE (1) DE69013122T2 (ja)
RU (1) RU2051892C1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19643648A1 (de) * 1996-10-22 1998-04-23 Basf Ag Verfahren zur Umsetzung von Grignardverbindungen mit Carbonylverbindungen und anschließender Hydrolyse
WO2007125975A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 Showa Denko K.K. 1,2,3,4-テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法
JP5320684B2 (ja) * 2007-03-29 2013-10-23 東ソー株式会社 ジクロロブテンの製造方法
JP5482045B2 (ja) * 2008-09-25 2014-04-23 東ソー株式会社 ジクロロブテンの製造方法
JP5609043B2 (ja) * 2009-08-26 2014-10-22 東ソー株式会社 微粒径陰イオン交換樹脂及びその製造法、並びにそれを用いたジクロロブテンの製造方法
RU2533421C1 (ru) * 2013-05-31 2014-11-20 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Башкирский государственный университет" Способ жидкофазного хлорирования 1,3-бутадиена
CN110836930A (zh) * 2018-08-17 2020-02-25 万特制药(海南)有限公司 气质联用法测定左乙拉西坦中二氯丁烷含量
CN114505021B (zh) * 2022-01-14 2024-01-30 华东理工大学 用于丁二烯液相氯化制备二氯丁烯的螺旋板式多段反应器及二氯丁烯制备

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2369117A (en) 1940-03-09 1945-02-13 Du Pont Preparation of dichlorobutenes by the chlorination of butadiene

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2948760A (en) * 1956-05-15 1960-08-09 Distillers Co Yeast Ltd Production of dichlorbutene
DE2223806A1 (de) * 1971-07-27 1973-02-15 Du Pont Herstellung von dichlorbutenen
JPS4970910A (ja) * 1972-10-04 1974-07-09

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2369117A (en) 1940-03-09 1945-02-13 Du Pont Preparation of dichlorobutenes by the chlorination of butadiene

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03220139A (ja) 1991-09-27
DE69013122T2 (de) 1995-03-09
DE69013122D1 (de) 1994-11-10
BR9005822A (pt) 1991-09-24
EP0429967B1 (en) 1994-10-05
RU2051892C1 (ru) 1996-01-10
CN1052477A (zh) 1991-06-26
EP0429967A1 (en) 1991-06-05
CN1026484C (zh) 1994-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7094936B1 (en) Process for preparing halogenated alkanes
US4766258A (en) Process for producing hydrocarbon fluoride
US20080154072A1 (en) Production Vessel Mixtures
EP0429967B1 (en) Process for the liquid phase chlorination of 1,3-butadiene
EP1024125B1 (en) Process for producing 1,1,1,2,2-pentafluoroethane
WO2000024696A1 (en) Method of producing hydrofluorocarbons
US2579437A (en) Process for preparing solid polytrifluorochloroethylene
US2649472A (en) Process for producing acrylonitrile
US2361072A (en) Manufacture of trichlorethylene
US4551208A (en) Recovery of formic acid by distillation
US2231026A (en) Process for making alkenyl benzenes
US5367102A (en) Process for the preparation of 1,1-dichloro-1-fluoroethane
US5077443A (en) Process for the liquid phase chlorination of 1,3-butadiene
US20210040021A1 (en) Method for producing hexafluoro-1,3-butadiene
US4496760A (en) Process of decomposition of a complex of ortho-benzoyl benzoic acid, hydrogen fluoride and boron trifluoride
JP2004532206A (ja) ジフルオロメタンの精製
US5122235A (en) Process for the removal of chloroprene from, 1,2-dichloroethane
US8030531B2 (en) Process for production of 2,3-dichlorobutadiene-1,3
EP0143769B1 (en) Preparation of ortho-aminobenzotrifluoride
US3716576A (en) Oxidative dehydrogenation process for preparing unsaturated organic compounds
EP2231566B1 (en) Process for the purification of chlorinated butadienes
US4025545A (en) Hydrogen halide removal in halogenated aliphatic nitrile production
JPH11209316A (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの分離方法
US3711532A (en) Preparation of beta-halogenopropionitriles
EP0093579B1 (en) Process for fluorinating chlorofluoro telomers

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100117

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100117

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110117

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term