JPH08279041A - 筆記者識別装置 - Google Patents

筆記者識別装置

Info

Publication number
JPH08279041A
JPH08279041A JP7080061A JP8006195A JPH08279041A JP H08279041 A JPH08279041 A JP H08279041A JP 7080061 A JP7080061 A JP 7080061A JP 8006195 A JP8006195 A JP 8006195A JP H08279041 A JPH08279041 A JP H08279041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
signature
writer
handwriting data
handwriting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7080061A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizou Kameshiro
泰三 亀代
Yuichi Okano
祐一 岡野
Takenori Kawamata
武典 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP7080061A priority Critical patent/JPH08279041A/ja
Publication of JPH08279041A publication Critical patent/JPH08279041A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Collating Specific Patterns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 署名の筆跡を用いて筆記者を識別する装置に
おいて、署名が不明確な場合でも、高精度に筆記者識別
ができるようにする。 【構成】 筆記者は筆跡データ収集手段(1)に署名を筆
記する。また、データ入力手段(2)を用いて筆跡データ
以外の別データを入力する。署名識別手段(5)は筆跡デ
ータ収集手段(1)が収集した筆跡データ、及びデータ入
力手段(2)から得られた筆跡データ以外の別データと、
辞書(5)の内容とを照合することにより、筆記者を識別
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、筆記した署名の筆跡
を用いて筆記者を識別する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】筆跡を用いて個人を識別する装置として
は、座標を検出するタブレット等にペンを用いて書いた
署名等の筆跡から、座標データ、筆圧、ペンの傾き、筆
記時間等の筆跡データを検出し、検出したデータと標準
データの相違を求めて個人を識別するオンライン筆記者
識別装置がある。図33及び図34は、例えば特開平1
−114987号公報に示された従来の筆記者識別装置
を示す図で、図33は全体構成図、図44は筆記者識別
動作フローチャートである。
【0003】図33において、(51)は筆記者が署名を入
力する筆跡データ収集手段、(52)は筆跡データ収集手段
(51)で得た筆跡データを格納するバッファ、(53)はIC
カード等に個人の筆跡データを格納した辞書、(54)は筆
記データ収集手段(51)から入力された筆跡データと辞書
(53)内の標準データとを照合する署名識別手段、(55)は
照合結果等を表示する表示手段である。
【0004】次に、筆記者識別動作を図34により説明
する。まず、ステップS61で筆跡データ収集手段(51)
は筆記者が手書き入力した筆跡データをバッファ(52)に
格納する。次に、ステップS62で署名識別手段(54)は
辞書(53)内に格納されている各個人を識別するための標
準データと、バッファ(52)内に格納した筆跡データとを
照合し、筆記者が記入した筆跡データと合致する標準デ
ータが存在するかを判定する。そして、最後にステップ
S63で照合結果を表示手段(55)に表示する。
【0005】筆跡データと辞書(53)内の標準データの照
合手順としては、例えば特開昭62−287387号公
報に示されたDP(ダイナミックプログラミング)マッチ
ングによる方式によって実現されている。具体的には、
記入された筆跡データの各サンプル点と、辞書(53)内に
登録されている標準データの各代表点との対応付けを、
DPマッチング手法を用いて行い、どの程度正しく対応
がついたかを示す相違度を求め、この相違度が所定のし
きい値よりも大きい場合は棄却し、小さい場合は本人で
あると同定することにより筆記者を識別している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の筆
記者識別装置では、署名の筆跡だけから個人を識別する
ようにしているが、実際に署名する際の状況によって入
力する筆跡データ又は筆圧情報は大きく変動するため、
正確に識別することが困難になる。例えば、携帯して利
用する携帯形情報端末等で筆者を識別する場合では、携
帯形情報端末を片手に持ち、立ちながら記入する必要が
あるため、記入された筆跡データは不安定な筆跡になり
やすい。
【0007】また、電車、自動車等で使用する場合は、
振動等により不安定な署名になる。更に、安定した筆跡
情報の取得は携帯形情報端末のハードウエアの材質にも
大きく影響を受け、紙に比べて滑りやすい材質であるプ
ラスチック等で作られたタブレットに常に安定した筆跡
を署名することは非常に困難である。
【0008】このように、筆跡データを安定して収集で
きない状況において署名する場合、本人が署名しても本
人と判定せずに棄却される確率が高くなるという問題点
がある。また、その対策として、本人判定のための相違
度のしきい値を上げ、署名が棄却される確率を低くする
ことも提案されているが、この場合、署名を他人と誤認
識する確率が増加する結果となり、筆記者識別の信頼性
に欠けるという問題点がある。
【0009】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、署名を安定して筆記できない状況におい
ても、筆記者識別性態の低下を防止できるようにした筆
記者識別装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の第1発明に係
る筆記者識別装置は、署名として筆記された筆跡パター
ンの座標、筆圧等を筆跡データとして取得する筆跡デー
タ収集手段と、上記筆跡データ以外の別データを入力す
るデータ入力手段と、筆跡データ収集手段で取得した筆
跡データを表示する表示手段と、筆記者の筆跡データ及
びこの筆跡データ以外の別データをあらかじめ格納した
辞書と、筆跡データ収集手段で得られた筆跡データ及び
データ入力手段から入力された別データを辞書の内容と
比較して筆記者を識別する署名識別手段とを備えたもの
である。
【0011】また、第2発明に係る筆記者識別装置は、
第1発明のものにおいて、筆跡データ以外の別データ
を、署名筆記時に表示手段によって表示される線幅及び
線の色としたものである。
【0012】また、第3発明に係る筆記者識別装置は、
第1発明のものにおいて、筆跡データ以外の別データ
を、文字と記号とを組み合わせた文字コード列としたも
のである。
【0013】また、第4発明に係る筆記者識別装置は、
第1発明のものにおいて、署名識別手段を、筆跡データ
収集手段で得られた筆跡データを辞書の内容と比較して
筆記者を識別する第1の識別手段と、この第1の識別手
段による識別結果の信頼性が低いと判定すると筆跡デー
タ以外の別データを辞書の内容と比較して筆記者を識別
する第2の識別手段とで構成したものである。
【0014】また、第5発明に係る筆記者識別装置は、
第1発明のものにおいて、署名識別手段を、筆跡データ
収集手段で得られた筆跡データ及びデータ入力手段から
入力された別データのどちらか一方を用い、これを辞書
の内容と比較して筆記者を識別する構成としたものであ
る。
【0015】また、第6発明に係る筆記者識別装置は、
署名として筆記された筆跡パターンの座標、筆圧等を筆
跡データとして取得する筆跡データ収集手段と、この筆
跡データ収集手段で取得した筆跡データを表示する表示
手段と、筆記者の筆跡データ及び上記署名の記入位置を
あらかじめ格納した辞書と、筆跡データ収集手段で得ら
れた筆跡データ及び署名の記入位置を辞書の内容と比較
して筆記者を識別する署名識別手段とを備えたものであ
る。
【0016】また、第7発明に係る筆記者識別装置は、
署名として筆記された筆跡パターンを筆跡データとして
取得する筆跡データ収集手段と、この筆跡データ収集手
段で取得した筆跡データを表示する表示手段と、筆記者
の筆跡データをあらかじめ格納した辞書と、筆跡データ
収集手段で得られた複数の筆跡データに対し辞書の内容
と比較して筆記者を識別する署名識別手段とを備えたも
のである。
【0017】また、第8発明に係る筆記者識別装置は、
第7発明のものにおいて、筆記者の識別に用いる筆跡パ
ターン数を入力する署名数入力手段を設けたものであ
る。
【0018】
【作用】この発明の第1発明においては、筆跡データ及
びこの筆跡データ以外の別データを辞書の内容と比較し
て筆記者を識別するようにしたため、筆跡データ及びこ
の筆跡データ以外の別データがそれぞれ照合される。
【0019】また、第2発明においては、筆跡データ及
びこの筆跡データ以外に署名筆記時に表示される線幅及
び線の色からなる別データを辞書の内容と比較して筆記
者を識別するようにしたため、筆跡データ並びに線幅及
び線色データがそれぞれ照合される。
【0020】また、第3発明においては、筆跡データ及
びこの筆跡データ以外に文字と記号とを組み合わせた文
字コード列からなる別データを辞書の内容と比較して筆
記者を識別するようにしたため、筆跡データ及び文字コ
ード列がそれぞれ照合される。
【0021】また、第4発明においては、筆跡データを
辞書の内容と比較して筆記者を識別した結果、信頼性が
低いと判定すると、筆跡データ以外の別データを辞書の
内容と比較して筆記者を識別するようにしたため、筆跡
データの変動が大きいときには別データが照合される。
【0022】また、第5発明においては、筆跡データ及
びこの筆跡データ以外の別データのどちらか一方を用い
て辞書の内容と比較して筆記者を識別するようにしたた
め、両データの一方だけで識別が可能になる。
【0023】また、第6発明においては、筆跡データ及
び署名の記入位置を辞書の内容と比較して筆記者を識別
するようにしたため、筆跡データ及び署名の記入位置が
それぞれ照合される。
【0024】また、第7発明においては、複数の筆跡デ
ータに対し辞書の内容と比較して筆記者を識別するよう
にしたため、複数の署名がそれぞれ照合される。
【0025】また、第8発明においては、筆記者の識別
に用いる筆跡パターン数を入力するようにしたため、署
名数を使用者が任意に設定することが可能となる。
【0026】
【実施例】
実施例1.図1〜図6はこの発明の第1及び第2発明の
一実施例を示す図で、図1は全体構成図、図2は署名記
入画面の構成図、図3は辞書の内容図、図4は相違度結
果説明図、図5及び図6は署名識別動作フローチャート
であり、図中同一符号は同一又は相当部分を示す(以下
の実施例も同じ)。
【0027】図1において、(1)は表示一体形タブレッ
ト等により署名の筆跡データを入力する筆跡データ収集
手段、(2)は筆跡データ以外のインク幅、インク色等の
データを選択して入力するためのデータ入力手段、(3)
は筆跡データ収集手段(1)から入力された筆跡データを
表示する表示手段、(4)は筆跡データ収集手段(1)から入
力された筆跡データの座標、筆圧及び入力手段(2)から
入力されたインク幅及びインク色データを格納するバッ
ファ、(5)は筆記者の筆跡データとインク幅及びインク
色データがあらかじめ登録された辞書、(6)は入力され
たデータと辞書(5)内のデータを照合して筆記者を識別
する識別手段である。
【0028】図2において、(7)は氏名を筆記するため
の署名記入部、(8)は複数のインク幅を表示するインク
幅選択ボタン、(9)は同じくインク色を表示するインク
色選択ボタン、(10)は入力の完了を示す終了ボタンであ
る。図3にはあらかじめ格納された筆記者の筆跡データ
とインク幅及びインク色データが示されており、図4に
は辞書(5)中の筆跡データと入力筆跡データとを、従来
装置と同様なDPマッチング手法を用いて得た相違度の
例が示されている。
【0029】次に、この実施例の動作を図5を参照して
説明する。ここで、ステップS1で署名識別手段(6)は
筆跡データ収集手段(1)から筆跡データを、データ入力
手段(2)からインク幅及びインク色データを得る。筆記
者がインク幅選択ボタン(8)を押すと、データ入力手段
(2)は図2に示すようにプルダウンメニューを表示す
る。筆記者はメニューの中からインク幅を選択するが、
このとき登録された筆記者は登録されたインク幅を選択
し、末登録の筆記者は好みのインク幅を選択することに
なる。図2では0.2mmを選択している。同様にして筆
記者はインク色選択ボタン(9)を押して、プルダウンメ
ニューの中からインク色を選択する。図2では「赤」を選
択している。
【0030】次に、筆記者は署名筆記部(7)に文字又は
パターンの氏名を筆記する。図2では「山田太郎」と署名
している。そして、筆跡データ収集手段(1)は署名筆記
部(7)に筆記された署名の座標及び筆圧をバッファ(4)に
格納する。
【0031】ここで、表示手段(3)は図2に示すよう
に、「山田太郎」の筆跡データをインク幅0.2mm及びイ
ンク色「赤」で表示するが、筆跡データ収集手段(1)が収
集する座標及び筆圧データの分解能は、表示手段(3)が
表示するインク幅及びインク色に影響を受けないように
構成されている。
【0032】署名終了後、筆記者は終了ボタン(10)を押
す。これで、データ入力手段(2)はインク幅0.2mm及び
インク色「赤」のデータを、筆跡データ収集手段(1)はバ
ッファ(4)の筆跡データを署名識別手段(6)へ渡す。次
に、ステップS2へ進み、署名識別手段(6)は辞書(5)に
格納された標準データと従来装置で示したDPマッチン
グ等の手法により、両者の相違度を計算する。
【0033】相違度は署名識別手段(6)でバッファ(4)内
の座標及び筆圧データを、一定数Lに間引きしてから、
図3に示す既に登録してある辞書(5)内の標準データ「山
田太郎」「山田太朗」及び「山田一郎」とDPマッチングを
行うことにより相違度を計算する。相違度計算の結果を
図4に示す。図4ではDPマッチングの結果、「山田太
朗」が相違度最小となっている。
【0034】次に、ステップS3へ進み、署名識別手段
(6)は図3に示す辞書(5)の内容と、入力データのインク
幅及びインク色に関して一致度を計算する。一致度は例
えば辞書(5)の内容と入力データのインク幅及びインク
色が両方共一致した場合だけ一致度βを与え、これ以外
は一致度零として計算する。図3の例では、「山田太郎」
及び「山田一郎」はインク幅0.2及びインク色「赤」で、
入力データと一致するため一致度βを与え、「山田太朗」
はインク幅0.3及びインク色「黒」で、入力データと一
致しないため、一致度零を与える。
【0035】次に、ステップS4へ進み、署名識別手段
(6)は確信度を計算する。確信度は以下のように定義す
る。DPマッチングでの入力パターンと辞書(5)内の標
準データの相違度をdとすると、 筆跡データにおける類似度=γ−d(γ:正の定数) 確信度=α×(筆跡データにおける類似度)+(1−α)×
(β又は0) とする。ただし、αは0≦α≦1とする。入力筆跡デー
タと辞書(5)内の標準データが全く同一の場合は、相違
度零であるから、筆跡データにおける類似度はγとな
る。
【0036】この実施例では、α=0.4、β=10、
γ=100とした例を示している。この場合、辞書(5)
内の筆跡データ「山田太郎」の確信度は42、「山田太朗」
の確信度は36.4、「山田一郎」の確信度は40.8とな
る。
【0037】次に、ステップS5へ進み、署名識別手段
(6)は確信度の最も高いものを識別結果として出力す
る。この例では「山田太郎」が出力される。DPマッチン
グだけでは「山田太朗」が1位になるが、インク幅及びイ
ンク色データも用いて筆記者を識別することによって、
「山田太郎」が1位となり、信頼性の高い筆記者識別が可
能となる。なお、実施例では、α=0.4、β=10、
γ=100とした場合について説明したが、α、β、γ
の値は筆記者を統計的に正しく判定できるように調節し
て決定される。
【0038】実施例では筆記者識別のステップを図5の
ように設定したが、これを図6のようにステップS2と
ステップS3の順序を入れることも可能である。更に、
図6でステップS3を実行し、一致する署名が辞書(5)
にない場合、ステップS2に進まずにステップS3で処
理を終了するように制御することも可能である。
【0039】また、確信度を計算することによって、筆
記者を識別するようにしているが、これを相違度を計算
することにしてもよい。相違度計算の場合は、インク幅
及びインク色が異なる場合に相違度Bを与え、インク幅
及びインク色が一致する場合には相違度零を与えること
により、 相違度=α×(筆跡データにおける相違度)+(1−α)×
(B又は0) とする。ただし、αは0≦α≦1とする。
【0040】また、インク幅及びインク色が共に一致す
る場合だけ一致度を与えるものとしたが、これをどちら
か一方が一致する場合に一致度を与えるようにしてもよ
い。この実施例では、インク幅及びインク色における一
致度βの値は、筆記者が自由に設定することが可能であ
り、DPマッチングにおける確信度と一致度βの比及び
αを自由に設定することにより、署名を重視したり、イ
ンク幅及びインク色の筆跡データ以外のデータを重視し
たりすることが可能になる。
【0041】αを零に設定すると、インク幅及びインク
色だけによって筆記者を識別することも可能になる。こ
れにより、署名パターンを安定して筆記できない状態で
も、常に安定して入力可能な情報であるインク幅及びイ
ンク色データを筆記者識別の補助データとして用いるこ
とにより、筆記者の正確な識別が可能となる。
【0042】実施例2.図7〜図11はこの発明の第1
及び第3発明の一実施例を示す図で、図7は全体構成
図、図8は署名及びパスワード入力画面の構成図、図9
は辞書の内容図、図10は相違度結果説明図、図11は
署名識別動作フローチャートである。
【0043】図7において、(11)はパスワードを入力す
るためのデータ入力手段、(12)は筆記者の筆跡データと
パスワードがあらかじめ登録された辞書、(13)は入力さ
れたデータと辞書内のデータを照合して筆記者を識別す
る署名識別手段である。上記以外は図1と同様である。
図8において、(14)は入力したパスワードの文字数だけ
記号「*」を表示するパスワード表示部、(15)はパスワー
ドを入力するためのソフトウェアキーボードである。上
記以外は図2と同様である。
【0044】また、図9には各筆記者についてあらかじ
め登録された筆跡データとパスワードが示されており、
図10には辞書(12)内の筆跡データと入力筆跡データと
を用いて、従来装置と同様なDPマッチング手法を用い
て計算した結果の相違度の例が示されている。
【0045】次に、この実施例の動作を図11を参照し
て説明する。筆記者は署名筆記部(7)に氏名を筆記す
る。図8では「山田太郎」と署名している。ここで、ステ
ップS11で署名識別手段(13)は筆跡データ収集手段
(1)から筆跡データを得る。はじめに、筆跡データ収集
手段(1)は筆跡データのx、y座標及び筆圧データをバ
ッファ(4)に格納し、表示手段(3)は図8に示すように
「山田太郎」を表示する。
【0046】次に、筆記者はデータ入力手段(11)である
ソフトウェアキーボード(15)上の文字、数字又は記号を
押してパスワードを入力する。パスワードは何文字でも
よい。表示手段(3)はパスワード表示部(14)に筆記者が
入力した文字数の記号「*」を表示する。筆記者はパスワ
ードとして「MONDAY」と入力したとすると、パスワ
ード表示部(14)には6文字の記号「*」が表示される。
【0047】署名とパスワードの入力が終了すると、筆
記者は終了ボタン(10)を押す。これで、データ入力手段
(11)はパスワードを、筆跡データ収集手段(1)はバッフ
ァ(4)の筆跡データを署名識別手段(13)へ渡す。次に、
ステップS12へ進み、署名識別手段(13)は入力した署
名と、辞書(12)に格納された標準データとで、従来装置
で示したDPマッチング手法により両者の相違度を計算
する。
【0048】図10に相違度の結果を示す。図10では
「山田太郎」との相違度が最も小さくなっている。次に、
ステップS13へ進み、署名識別手段(13)はパスワード
の一致度を計算する。入力されたパスワードと辞書(12)
内のパスワードを調べ、一致しているものに対しては一
致度βを与える。一致していないものに対しては一致度
零とする。この実施例では「山田太郎」のパスワード「M
ONDAY」だけが一致しており、一致度βを与え、他
は一致度零を与える。
【0049】次に、ステップS14へ進み、署名識別手
段(13)は確信度を計算する。実施例1と同様に、DPマ
ッチングでのパターンとの相違度をdとすると、 筆跡データにおける類似度=γ−d(γ:正の定数) 確信度=α×(筆跡データにおける類似度)+(1−α)×
(β又は0) とする。ただし、αは0≦α≦1とする。
【0050】この実施例では、α=0.5、β=20、
γ=50とする。この場合、署名「山田太郎」との確信度
は32.5、「山田太朗」との確信度は20.5、「山田一
郎」との確信度は16となる。最後に、ステップS15
へ進み、署名識別手段(13)は確信度の最も高い識別結果
を出力する。この場合、「山田太郎」の確信度が一番高い
ので、「山田太郎」との一致が得られたことになる。な
お、実施例では、α=0.5、β=20、γ=50とし
た場合について説明したが、α、β、γの値は筆者を統
計的に正しく判定できるように調節して決定される。
【0051】実施例2では筆跡データとパスワードの双
方を用いて個人を識別しているが、単にパスワードだけ
による個人識別を行うものに対して優れている点を有し
ている。それは、単にパスワードだけによる識別では、
他人のパスワードを覚えると、だれでも簡単に使用でき
るが、個人の筆記データを筆記者自身の筆記の特徴であ
る筆順、筆跡及び筆圧とともに加えることによって、筆
記者固有のデータとなり、容易に使用できなくなるから
であり、守秘性の高いものとなる。
【0052】また、立ちながらの利用等で、署名を安定
して入力できない場合等で、筆記者の署名識別の精度が
低下する場合でも、パスワードを入力することによっ
て、識別性能の不足を補うことが可能となる。
【0053】実施例3.図12及び図13はこの発明の
第1及び第4発明の一実施例を示す図で、図12は署名
識別動作フローチャート、図13は署名及びパスワード
入力画面の構成図である。なお、図7、図9及び図10
は実施例3にも共用する。
【0054】この実施例の動作を図12を参照して説明
する。筆記者は署名記入部(7)に氏名を筆記する。図1
3では「山田太郎」と署名している。ここで、ステップS
21で署名識別手段(13)は筆跡データ収集手段(1)から
筆跡データを得る。そして、筆跡データ収集手段(1)は
筆跡データの座標及び筆圧データをバッファ(4)に格納
し、表示手段(3)は図13に示すように「山田太郎」を表
示する。
【0055】次に、ステップS22へ進み、署名識別手
段(13)は入力した署名と、辞書(12)に格納された標準デ
ータとの相違度を、従来装置で示したDPマッチング手
法により計算する。その結果を図10に示す。ステップ
S23へ進み、署名識別手段(13)は図10に示す筆跡デ
ータと辞書(12)内の標準データとの相違度を用いて、両
者の類似度を計算する。ここで、筆跡データにおける類
似度=γ−d(γ:定数)である。
【0056】次に、ステップS24へ進み、署名識別手
段(13)は入力した署名と辞書(12)に格納された標準デー
タとの照合の結果得られた類似度の中で、最も高い値が
所定値TH1以上であるかを判定する。今、TH1=4
0、γ=50とする。図10において、署名「山田太郎」
の類似度が50−5=45、署名「山田太朗」の類似度が
50−9=41となり、所定値TH1以上のデータが辞
書(12)内に存在するので、ステップS25へ進む。
【0057】ステップS25では第1位の類似度と第2
位の類似度との差が、所定値TH3以上かを判定する。
ここで、TH3=5とすると、図9を用いた場合、第1
位の類似度と第2位の類似度との差は45−41=4と
なり、TH3未満であり、ステップS27へ進む。ここ
で、データ入力手段(11)は「パスワードを入力してくだ
さい」というメッセージを出力し、表示手段(3)によりパ
スワード表示部(14)に表示される。これに従って、筆記
者はソフトウェアキーボード(15)を用いてパスワード
「MONDAY」を入力する。
【0058】次に、ステップS28へ進み、署名識別手
段(13)は第1位の類似度のデータとのパスワードが一致
するかを判定する。この場合一致するので、ステップS
29へ進み、署名識別手段(13)は識別結果として「山田
太郎」を出力する。
【0059】この実施例では、ステップS24で類似度
が所定値TH1以上のデータが存在するので、ステップ
S25へ進んだが、所定値TH1以上のデータが辞書(1
2)に存在しない場合はステップS26へ進み、第1位の
類似度が所定値TH2以上かを判断する。所定値TH2
はパスワードと署名の類似度を組み合わせて個人を識別
する場合のしきい値であり、TH1>TH2の関係があ
る。所定値TH2以上の値の類似度のデータが辞書(12)
内に存在する場合はステップS27へ進み、署名識別手
段(13)はデータ入力手段(11)から入力したパスワードと
第1位の類似度のデータのパスワードが一致するかを判
定する。
【0060】一致する場合は第1位の類似度のデータを
識別結果とするが、パスワードが一致しない場合はステ
ップS30へ進み、辞書(12)との一致がとれなかったも
のとする。また、ステップS26で第1位の類似度の値
が所定値TH2未満の場合も、署名識別手段(13)は辞書
(12)との一致がとれなかったものとする。ここで、ステ
ップS22、S23は第1の識別手段を、ステップS2
4〜S28は第2の識別手段を構成している。
【0061】この実施例では、筆記者がパスワードを常
に入力する必要はなく、筆記者が入力した署名と辞書(1
2)内の標準データとのDPマッチングによる相違度から
計算した署名の類似度が低い場合だけ、パスワードを入
力することにより、入力の簡易化と識別の高性能化を図
ることが可能となる。また、実施例2と同様に、署名を
安定して入力できない場合等で、筆者署名識別が劣る場
合でも、所定値TH1、TH2の値を低く設定し、パス
ワードを入力することにより、識別性能の不足を補うこ
とが可能になる。
【0062】実施例4.図14及び図15はこの発明の
第1及び第5発明の一実施例を示す図で、図14は署名
及びパスワード入力画面の構成図、図15は署名識別動
作フローチャートである。なお、図7及び図9は実施例
4にも共用する。
【0063】実施例4はパスワード及び署名のどちらか
一方だけの入力によって識別するようにしたものであ
る。電子手帳等では、通常筆記者は重要データをアクセ
スする場合等に個人識別のためのパスワードを設定し、
それを入力することによって個人を識別してデータをア
クセスするようにしている。しかし、例えばパスワード
を忘れてしまった場合は、データの参照ができなくな
る。実施例4はその不具合をなくするためのものであ
る。
【0064】次に、この実施例の動作を図15を参照し
て説明する。ステップS31でデータを入力する。例え
ば署名識別手段(13)は筆記者に署名入力かパスワード入
力かの選択をさせるため、「署名又はパスワードを入力
してください」というメッセージ(16)を出力し、表示手
段(3)により署名表示部(7)に表示される。ここで、筆記
者は署名又はパスワードを入力する。そして、終了ボタ
ン(10)を押すと、筆跡データ収集手段(1)及びデータ入
力手段(11)は署名識別手段(13)へ入力データを出力す
る。
【0065】次に、ステップS32で署名識別手段(13)
は、バッファ(4)が格納している座標数及びデータ入力
手段(11)からの文字数を調べることにより、パスワード
だけの入力かを判定する。パスワードだけの入力である
場合はステップS33へ進み、署名識別手段(13)は辞書
(12)内のパスワードと照合し、入力したパスワードと辞
書(12)内のパスワードが一致する署名を調べ、ステップ
S35で識別結果を出力する。
【0066】ステップS32でパスワードだけの入力で
ないと判定すると、ステップS34へ進み、署名識別手
段(13)は辞書(12)内の標準データと従来装置で述べたD
Pマッチング法等によって比較し、ステップS35で識
別結果を出力する。このように、署名とパスワードのど
ちらを入力するかは筆記者の自由であるが、例えば通常
パスワードを用いて重要データにアクセスし、パスワー
ドを忘れてしまった場合には、署名を筆記することによ
り、重要データにアクセスすることも可能となる。
【0067】実施例5.図16〜図23はこの発明の第
6発明の一実施例を示す図で、図16は全体構成図、図
17は署名記入画面の構成図、図18は署名記入図、図
19は辞書の内容図、図20は相違度結果説明図、図2
1は記入位置決定の判定説明図、図22及び図23は署
名識別動作フローチャートである。
【0068】図16において、(21)は筆跡者の筆跡デー
タとその記入位置があらかじめ登録された辞書、(22)は
入力されたデータと辞書(21)内のデータとを照合して筆
記者を識別する署名識別手段である。図17において、
(23)は署名記入部で、横の破線(23a)と縦の破線(23b)に
よって領域A〜Dに分けられている。
【0069】次に、この実施例の動作を図22を参照し
て説明する。筆記者は署名記入部(23)に氏名を筆記す
る。図18では「山田太郎」と署名している。ステップS
41で筆跡データ収集手段(1)は筆記者が入力した署名
の座標及び筆圧データをバッファ(4)に格納し、表示手
段(3)は「山田太郎」を表示する。
【0070】ここで、終了ボタン(10)を押すと、筆跡デ
ータ収集手段(1)は署名識別手段(22)にバッファ(4)内の
筆跡データを渡す。次に、ステップS42へ進み、署名
識別手段(22)はバッファ(4)内の筆跡データと辞書(21)
内の標準データについて、例えばDPマッチング手法を
用いて相違度を計算する。DPマッチングの結果の相違
度の例を図20に示す。
【0071】次に、ステップS43で記入位置の一致度
を計算する。すなわち、署名識別手段(22)はバッファ
(4)内のパターンの座標点ごとのx、y座標を調べ、筆
記者の署名が署名記入部(23)の領域A〜Dのどこに記入
されているかを判定する。この判定条件の例を図21に
示す。署名識別手段(22)は図21に示す9個の条件の上
から順に条件に適するかを判定する。図18の場合、筆
記者は領域A内に署名しているので、「左上」と判定す
る。
【0072】次に、署名識別手段(22)は入力データと辞
書(21)内のデータの記入位置が一致しているかを判定す
る。記入位置が一致する場合、一致度βを与えるが、一
致しない場合は一致度を零とする。図17では筆記者は
「左上」に記入しているので、図18では署名「山田太郎」
だけに一致度βを与え、他は零とする。
【0073】次に、ステップS44へ進み、署名識別手
段(22)は確信度を計算する。DPマッチングでのパター
ンとの相違度をdとすると、 筆跡データにおける類似度=γ−d(γ:正の定数) 確信度=α×(筆跡データにおける類似度)+(1−α)×
(β又は0) ここで、0≦α≦1である。
【0074】この実施例の場合、α=0.5、β=2
0、γ=50に設定してあるため、図18の署名の例で
は、署名「山田太郎」に対しては確信度30、「山田太朗」
に対しては確信度20.5、「山田一郎」に対しては確信
度18.5となる。次に、ステップS45へ進み、署名
識別手段(22)は確信度の最も高いデータを識別結果とし
て出力する。この場合、「山田太郎」が識別結果として出
力される。
【0075】このように、記入位置の情報を用いること
によって、DPマッチングの結果「山田太朗」の相違度が
小さい場合でも、記入位置を考慮することによって「山
田太郎」を識別結果とすることが可能となる。
【0076】実施例5では図22を用いて説明したが図
23に示すように、ステップS42とステップS43の
順番を変えてもよい。また、破線(23a)(23b)を表示する
ものを示したが、これを表示しないようにしてもよい。
なお、α=0.5、β=20、γ=50とした場合につ
いて説明したが、α、β、γの値は筆者を統計的に正し
く判定できるように調節して決定される。
【0077】実施例5では、位置に関する一致度β及び
筆跡データにおける類似度γを変えることによって記入
位置に関する一致度の重みを変えることができ、例えば
記入座標が一致しないと、どんなに似たパターンを書い
ても識別できないようにすることも可能である。これら
のパラメータを調整することにより、立ちながら利用す
る場合等で、署名パターンを安定して筆記できない状況
においても、識別精度を低下させることなく識別が可能
となる。
【0078】実施例6.図24〜図31はこの発明の第
7発明の一実施例を示す図で、図24は全体構成図、図
25は第1の署名記入画面の構成図、図26は第1の署
名記入図、図27は第2の署名記入画面の構成図、図2
8は第2の署名記入図、図29は辞書の内容図、図30
は相違度結果説明図、図31は署名識別動作フローチャ
ートである。
【0079】図24において、(30)は表示一体形タブレ
ット等の筆跡データ収集手段、(31)は第1の署名のバッ
ファ、(32)は第2の署名のバッファ、(33)は筆記者の筆
跡データがあらかじめ登録された辞書、(34)は入力され
たデータと辞書(33)内のデータとを照合して筆記者を識
別する署名識別手段である。
【0080】次に、この実施例の動作を図31を参照し
て説明する。まず、筆跡データ収集手段(30)は図25に
示す第1の入力画面を表示手段(3)により表示する。筆
記者は署名記入部(7)に第1の署名パターンを筆記す
る。図26では第1の署名パターン「山田太郎」と署名し
ている。ステップS51で筆跡データ収集手段(30)は筆
記者が入力した第1の署名パターンの座標及び筆圧デー
タをバッファ(31)に格納する。筆記者が終了ボタン(10)
を押すと、筆跡データ収集手段(30)は図27に示す第2
の入力画面を表示する。
【0081】筆記者は署名記入部(7)に第2の署名パタ
ーンを筆記する。図28では第2の署名パターン「神奈
川県」と署名している。筆跡データ収集手段(30)は第2
の署名パターンの座標及び筆圧データをバッファ(32)に
格納する。署名が終わって筆記者が終了ボタンを押すと
ステップS52へ進む。
【0082】ステップS52で署名識別手段(34)はバッ
ファ(31)内の第1の署名パターンの筆跡データと辞書(3
3)内の第1の標準データとのDPマッチング法による相
違度を計算する。図30に計算結果を示す。図30で第
1の署名パターン「山田太郎」との相違度5、「山田太朗」
とは相違度6、「山田一郎」とは相違度10となってい
る。次に、ステップS53へ進み、バッファ(32)内の第
2の署名パターンの筆跡データと辞書(33)内の第2の標
準データとのDPマッチング法による相違度を計算す
る。図30に計算結果を示し、第2の署名パターン「神
奈川県」との相違度は6、「山田太朗」との相違度は5
0、「一郎」との相違度は50となっている。
【0083】次に、ステップS54へ進み、署名識別手
段(34)は確信度を計算する。確信度計算はDPマッチン
グでの相違度をdとすると、辞書との確信度=第1の筆
跡データの類似度+第2の筆跡データの類似度とし、類
似度=γ−d(γ:定数)とする。今、γ=50とする
と、図30で「山田太郎」と「神奈川県」の類似度の和は8
9、「山田太朗」と「山田太朗」の類似度の和は44、「山
田一郎」と「一郎」の類似度の和は40になる。最後にス
テップS55へ進み、署名識別手段(34)は識別結果を出
力する。この場合、最も確信度の高い「山田太郎」を出力
する。
【0084】1パターンだけを署名して識別する場合、
本人の氏名を署名することは容易に想像できるが、複数
署名すると、第2の署名パターンは人によりさまざまに
異なり、第3者が想像することは困難である。個人の識
別に当たって、筆跡パターンを複数にすることにより、
第3者が個人の筆跡データの署名内容を調べ、更に筆跡
及び筆圧もまねて二つの署名パターンを登録順に筆記す
ることは、ほとんど不可能なため、DPマッチング法に
おいて、識別のためのしきい値を下げても、十分な筆記
者識別性能が得られる。
【0085】実施例7.図32はこの発明の第8の発明
の一実施例を示す全体構成図である。なお、図24〜図
30は実施例7にも共用する。図において、(35)は入力
する署名パターンの数を指定する署名数入力手段であ
る。実施例6では、署名数は2個に固定されているが、
これを署名数入力手段(35)により3個以上の署名を用い
るようにしたものである。これにより、第3者が他人の
登録パターンをまねる場合に、署名数、署名パターンの
内容及び順番、筆跡並びに筆圧を知る必要があり、容易
にまねすることは困難になる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1発明
では、筆跡データ及びこの筆跡データ以外の別データを
辞書の内容と比較して筆記者を識別するようにしたの
で、筆跡データ及びこの筆跡データ以外の別データがそ
れぞれ照合され、署名が不明確な場合でも、筆記者識別
の精度を向上させることができる効果がある。
【0087】また、第2発明では、筆跡データ及びこの
筆跡データ以外に署名筆記時に表示される線幅及び線の
色からなる別データを辞書の内容と比較して筆記者を識
別するようにしたので、筆跡データ並びに線幅及び線色
データがそれぞれ照合され、署名が不明確な場合でも、
筆記者識別の精度を向上させることができる効果があ
る。
【0088】また、第3発明では、筆跡データ及びこの
筆跡データ以外に文字と記号とを組み合わせた文字コー
ド列からなる別データを辞書の内容と比較して筆記者を
識別するようにしたので、筆跡データ及び文字コード列
がそれぞれ照合され、署名が不明確な場合でも、筆記者
識別の精度を向上させることができる効果がある。
【0089】また、第4発明では、筆跡データを辞書の
内容と比較して筆記者を識別した結果、信頼性が低いと
判定すると、筆跡データ以外の別データを辞書の内容と
比較して筆記者を識別するようにしたので、筆跡データ
の変動が大きいときには別データが照合され、署名が不
明確な場合でも、筆記者識別の精度を向上させることが
できる効果がある。
【0090】また、第5発明では、筆跡データ及びこの
筆跡データ以外の別データのどちらか一方を用いて辞書
の内容と比較して筆記者を識別するようにしたので、両
データの一方だけで識別が可能になり、登録した別デー
タを忘れてしまった場合でも筆跡データによる識別がで
きる効果がある。
【0091】また、第6発明では、筆跡データ及び署名
の記入位置を辞書の内容と比較して筆記者を識別するよ
うにしたので、筆跡データ及び署名の記入位置かそれぞ
れ照合され、署名のための条件が悪い場合でも、正しい
位置に書くことは可能であることから、署名が不明確な
場合でも、筆記者識別の精度を向上させることができる
効果がある。
【0092】また、第7発明では、複数の筆跡データに
対し辞書の内容と比較して筆記者を識別するようにした
ので、複数の署名がそれぞれ照合され、一つの署名を識
別するための類似度のしきい値を低くしても、識別の性
能は向上し、署名が不明確な場合でも、筆記者識別の精
度を向上させることができる効果がある。
【0093】また、第8発明では、筆記者識別に用いる
筆跡パターン数を入力するようにしたので、署名数を使
用者が任意に設定することが可能になり、一つの署名を
識別するための類似度のしきい値を低くしても、識別の
性能は向上し、署名が不明確な場合でも、筆記者識別の
精度を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示す全体構成図。
【図2】 この発明の実施例1を示す署名記入画面の構
成図。
【図3】 図1の辞書の内容図。
【図4】 この発明の実施例1を示す相違度結果説明
図。
【図5】 この発明の実施例1を示す署名識別動作フロ
ーチャート。
【図6】 この発明の実施例1を示す他の署名識別動作
フローチャート。
【図7】 この発明の実施例2を示す全体構成図。
【図8】 この発明の実施例2を示す署名及びパスワー
ド入力画面の構成図。
【図9】 図7の辞書の内容図。
【図10】 この発明の実施例2を示す相違度結果説明
図。
【図11】 この発明の署名識別動作フローチャート。
【図12】 この発明の実施例3を示す署名識別動作フ
ローチャート。
【図13】 この発明の実施例3を示す署名及びパスワ
ード入力画面の構成図。
【図14】 この発明の実施例4を示す署名及びパスワ
ード入力画面の構成図。
【図15】 この発明の実施例4を示す署名識別動作フ
ローチャート。
【図16】 この発明の実施例5を示す全体構成図。
【図17】 この発明の実施例5を示す署名記入画面の
構成図。
【図18】 図17の署名記入図。
【図19】 図16の辞書の内容図。
【図20】 この発明の実施例5を示す相違度結果説明
図。
【図21】 この発明の実施例5を示す記入位置決定の
判定説明図。
【図22】 この発明の実施例5を示す署名識別動作フ
ローチャート。
【図23】 この発明の実施例5を示す他の署名識別動
作フローチャート。
【図24】 この発明の実施例6を示す全体構成図。
【図25】 この発明の実施例6を示す第1の署名記入
画面の構成図。
【図26】 図25の第1の署名記入図。
【図27】 この発明の実施例6を示す第2の署名記入
画面の構成図。
【図28】 図27の第2の署名記入図。
【図29】 図24の辞書の内容図。
【図30】 この発明の実施例6を示す相違度結果説明
図。
【図31】 この発明の実施例6を示す署名識別動作フ
ローチャート。
【図32】 この発明の実施例7を示す全体構成図。
【図33】 従来の筆記者識別装置を示す全体構成図。
【図34】 従来の筆記者識別装置の署名識別動作フロ
ーチャート。
【符号の説明】
1,30 筆跡データ収集手段、2,11 データ入力
手段、3 表示手段、4,31,32 バッファ、5,
12,21,33 辞書、6,13,22,34 署名
識別手段、8 インク幅選択ボタン、9 インク色選択
ボタン、15ソフトウェアキーボード、35 署名数入
力手段、S22,S23 第1の識別手段、S24〜S
28 第2の識別手段。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 署名として筆記された筆跡パターンの座
    標、筆圧等を筆跡データとして取得する筆跡データ収集
    手段と、上記筆跡データ以外の別データを入力するデー
    タ入力手段と、上記筆跡データ収集手段で取得した筆跡
    データを表示する表示手段と、筆記者の筆跡データ及び
    この筆跡データ以外の別データをあらかじめ格納した辞
    書と、上記筆跡データ収集手段で得られた筆跡データ及
    び上記データ入力手段から入力されたデータを上記辞書
    の内容と比較して上記筆記者を識別する署名識別手段と
    を備えてなる筆記者識別装置。
  2. 【請求項2】 筆跡データ以外の別データを、署名筆記
    時に表示手段によって表示される線幅及び線の色とした
    ことを特徴とする請求項1記載の筆記者識別装置。
  3. 【請求項3】 筆跡データ以外の別データを、文字と記
    号とを組み合わせた文字コード列としたことを特徴とす
    る請求項1記載の筆記者識別装置。
  4. 【請求項4】 署名識別手段を、筆跡データ収集手段で
    得られた筆跡データを辞書の内容と比較して筆記者を識
    別する第1の識別手段と、この第1の識別手段による識
    別結果の信頼性が低いと判断すると上記筆跡データ以外
    の別データを上記辞書の内容と比較して筆記者を識別す
    る第2の識別手段とで構成したことを特徴とする請求項
    1記載の筆記者識別装置。
  5. 【請求項5】 署名識別手段を、筆跡データ収集手段で
    得られた筆跡データ及びデータ入力手段から入力された
    別データのどちらか一方を用い、これを辞書の内容と比
    較して筆記者を識別する構成としたことを特徴とする請
    求項1記載の筆記者識別装置。
  6. 【請求項6】 署名として筆記された筆跡パターンの座
    標、筆圧等を筆跡データとして取得する筆跡データ収集
    手段と、この筆跡データ収集手段で取得した筆跡データ
    を表示する表示手段と、筆記者の筆跡データ及び上記署
    名の記入位置をあらかじめ格納した辞書と、上記筆跡デ
    ータ収集手段で得られた筆跡データ及び上記署名の記入
    位置を上記辞書の内容と比較して上記筆記者を識別する
    署名識別手段とを備えたことを特徴とする筆記者識別装
    置。
  7. 【請求項7】 署名として筆記された筆跡パターンを筆
    跡データとして取得する筆跡データ収集手段と、この筆
    跡データ収集手段で取得した筆跡データを表示する表示
    手段と、筆記者の筆跡データをあらかじめ格納した辞書
    と、上記筆跡データ収集手段で得られた複数の筆跡デー
    タに対し上記辞書の内容と比較して上記筆記者を識別す
    る署名識別手段とを備えたことを特徴とする筆記者識別
    装置。
  8. 【請求項8】 筆記者の識別に用いる筆跡パターン数を
    入力する署名数入力手段を設けたことを特徴とする請求
    項7記載の筆記者識別装置。
JP7080061A 1995-04-05 1995-04-05 筆記者識別装置 Pending JPH08279041A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7080061A JPH08279041A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 筆記者識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7080061A JPH08279041A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 筆記者識別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08279041A true JPH08279041A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13707725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7080061A Pending JPH08279041A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 筆記者識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08279041A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280039A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Dainippon Printing Co Ltd ユーザ認証システムおよび方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280039A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Dainippon Printing Co Ltd ユーザ認証システムおよび方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5513278A (en) Handwritten character size determination apparatus based on character entry area
US5315667A (en) On-line handwriting recognition using a prototype confusability dialog
US7206436B2 (en) Computer readable medium recording handwritten signature authentication program, and handwritten signature authentication method apparatus
TWI222032B (en) Hand-written input authentication apparatus, hand-written input authentication method and storage medium storing hand-written input authentication program
US6539113B1 (en) Radical definition and dictionary creation for a handwriting recognition system
JP3135747B2 (ja) 入出力装置
US10169558B2 (en) Enhancing biometric security of a system
US20070286486A1 (en) System and method for automated reading of handwriting
US20030194130A1 (en) Handwriting recognition method and apparatus having multiple selectable dictionaries
WO1995008158A1 (en) Universal symbolic handwriting recognition system
US20090267896A1 (en) Input device
CN103092500B (zh) 屏幕解锁方法、触摸屏和电子设备
US7911452B2 (en) Pen input method and device for pen computing system
EP1028391A1 (en) Method and system for checking digital signature
US6724936B1 (en) Handwriting input device and method using a single character set
JPH06325212A (ja) 手書き文字認識方法および装置
JPH08279041A (ja) 筆記者識別装置
KR100374339B1 (ko) 터치스크린을 구비하는 통신단말기의 문자 인식 장치 및방법
US5991440A (en) Method and apparatus for recognizing input handwritten characters associated with title information
JP3418053B2 (ja) 手書き文字入力表示装置
JP3346943B2 (ja) データベースの検索制御装置
JP3507720B2 (ja) オンライン手書き文字認識装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2003203200A (ja) 手書き入力表示装置
JPH05204291A (ja) 文字練習装置
JPH11126236A (ja) オンライン手書き文字認識装置およびオンライン手書き文字認識方法ならびにその方法を記録した記録媒体