JPH08277565A - 簡易トイレ - Google Patents

簡易トイレ

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Publication number
JPH08277565A
JPH08277565A JP10785295A JP10785295A JPH08277565A JP H08277565 A JPH08277565 A JP H08277565A JP 10785295 A JP10785295 A JP 10785295A JP 10785295 A JP10785295 A JP 10785295A JP H08277565 A JPH08277565 A JP H08277565A
Authority
JP
Japan
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water tank
tank
wash water
toilet
ptc heater
Prior art date
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Pending
Application number
JP10785295A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniyuki Nakayama
邦之 中山
Masayuki Kanda
正之 神田
Takashi Mitsuoka
高志 光岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP10785295A priority Critical patent/JPH08277565A/ja
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  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランニングコストおよび製品コストが共に低
く、しかもコンパクトで運搬および設置の容易な簡易ト
イレを提供する。 【構成】 扉9を備えた筐体8の内部に便器7が設置さ
れるとともに、その便器7の下側に汚水タンク17が設
けられ、さらにその便器7を洗浄する洗浄水Wを貯溜し
かつ加熱手段18で保温された洗浄水タンク12および
洗浄水Wを汲み上げて便器7に噴射するポンプ13なら
びに配管14,15を備えた簡易トイレにおいて、汚水
タンク17の上方部に筐体8の底面部としての第一フロ
アー面10が設けられている。また、便器7の上端部よ
りも低くかつ第一フロアー面10よりも高い位置に第二
フロアー面11が設けられ、その第二フロアー面11と
第一フロアー面10との間の空間部Sに、洗浄水タンク
12とポンプ13とが設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工事現場やイベント
会場等の屋外に設置される仮設用の簡易トイレに関し、
特に水洗式の簡易トイレに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の簡易トイレの一例を図示すれ
ば、図11の通りである。すなわち、内部空間に便器1
を備えた本体2が、金属パネルもしくはFRPパネル等
により中空構造の直方体として構成されている。その本
体2の一側面には開閉自在の扉(図示せず)が設けられ
ている。そしてこの本体2の底面部は、設置面(グラン
ド面)より一段高くしたフロアー面として構成され、こ
こにいわゆる和式の便器1が備え付けられている。
【0003】またそのフロアー面には、便器1の周囲を
囲むようにステップ部21が形成されている。このステ
ップ部21は、便器1を跨ぐ際の踏み台となる部分であ
って、フロアー面と平行にかつ便器1の縁部と同じ高さ
に設置した板状体によって構成されている。したがっ
て、ステップ部21の下方には空間部分が形成されてい
る。他方、フロアー面の下側には、便器1を洗浄した後
の排水を溜める汚水タンク3が設置されており、その汚
水タンク3に前記便器1の排出口部分が連通されてい
る。
【0004】また前記本体2の外側面(図11における
本体2の右側外壁面)には、所定量の洗浄水を内部に溜
めた洗浄水タンク4が設置されている。この洗浄水タン
ク4は、FRPやポリプロピレン樹脂などからなる中空
容器であり、例えば開閉自在の蓋部を備えた注入口から
洗浄水を注入して内部に溜める構成となっている。ある
いは、上水道を接続させかつ密閉フロート式のメカニカ
ルトラップを内部に設けて、一定量の洗浄水を常に貯溜
するように構成されている。そしてこの洗浄水タンク4
は、ステップ部21の下方の空間部分のうち便器1の側
方に設置されたダイヤフラムポンプ6と配管5とを介し
て接続されている。またこのダイヤフラムポンプ6は、
便器1の近傍に備えられたペダル(図示せず)を踏み込
むことで作動するようになっている。
【0005】したがって、洗浄水タンク4からダイヤフ
ラムポンプ6により汲み上げられた洗浄水が、配管5に
導かれて便器1を洗浄し、汚水タンク3の内部に流れ込
むとともに、そのままそこに溜められる構成となってい
る。
【0006】ところで、上記の簡易トイレは屋外に単独
で設置されるものであるから、例えば冬期などの外気温
度が低い時期には、洗浄水タンク4内の洗浄水が凍結す
ることがある。そこで従来では、洗浄水タンク4を加熱
保温するための加熱手段として例えばPTCヒータを、
洗浄水タンク4の内部あるいは外部に設置する一方、洗
浄水タンク4の外部に適宜の断熱材を設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の簡易ト
イレにおいては、比較的大きい容積を占める洗浄水タン
4を本体2の外部に設置してあるから、本体2の内部の
いわゆる有効容積が大きくなる。しかしながら、洗浄水
タンク4を本体2の外部に設置しているために、たとえ
断熱材によって被覆してあるとしても外気による冷却が
激しく、洗浄水の凍結を防ぐためにはPTCヒータの出
力を大きくしなければならない。このように従来の構造
では、PTCヒータ容量を大きくし、また断熱被覆を厚
くしなければならないなど、コスト高になる要因が多
く、しかもPTCヒータによる消費電力が多いから、ラ
ンニングコストが嵩む不都合があった。
【0008】さらに、上記の簡易トイレでは本体2の外
側に別構成の洗浄水タンク4が突出した状態で備えられ
ているために、簡易トイレ全体として大型化するばかり
か、例えば車両に積載して運搬する際などに洗浄水タン
ク4や配管5が損傷しやすい不都合があった。
【0009】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであって、ランニングコストや設備コストの低廉
化を図ることができ、しかもコンパクトでかつ運搬・設
置が容易な簡易トイレを提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、扉を備えた筐体の内部に便器が設置
されるとともに、その便器の下側に汚水タンクが設けら
れ、さらにその便器を洗浄する洗浄水を貯溜しかつ加熱
手段で保温された洗浄水タンクおよびその洗浄水を汲み
上げて前記便器に噴射するポンプならびに配管を備えた
簡易トイレにおいて、前記汚水タンクの上方部に筐体の
底面部としての第一フロアー面が設けられるとともに、
前記便器の上端部よりも低くかつ前記第一フロアー面よ
りも高い位置に第二フロアー面が設けられ、その第二フ
ロアー面と前記第一フロアー面との間の空間部に、前記
洗浄水タンクと前記ポンプとが設置されていることを特
徴とするものである。
【0011】また、この発明では洗浄水タンクを、便器
の外側を囲む形状とすることができる。さらに、ポンプ
を洗浄水タンクの上面部に載せるとともに、配管のうち
洗浄水を汲み上げる部分を、洗浄水タンクの上面部を貫
通して内部に挿入することができる。
【0012】
【作用】この発明においては、洗浄水タンクとポンプと
が筐体の内部の第二フロアー面と第一フロアー面との間
の空間部に設置されていて、外気から遮蔽されているか
ら、冬期などに風雨雪の影響を受けにくく、過度に冷却
されることが防止される。その結果、この発明では加熱
手段の出力容量が小さくてよく、あるいはその運転時間
が短くなる。また、洗浄水タンクが筐体から外側に突設
されていないから、運搬や設置などが容易になる。
【0013】洗浄水タンクを便器の外側を囲む形状とす
れば、効率よく空間部を利用でき、これにより、タンク
容量が大きくなる。さらに、ポンプを洗浄水タンクの上
面部に載せるとともに、配管のうち洗浄水を汲み上げる
部分を、洗浄水タンクの上面部を貫通して内部に挿入す
れば、配管のその部分とポンプにはそれぞれ加熱手段を
備える必要がなくなる。
【0014】
【実施例】つぎに、この発明を図1ないし図10に示す
実施例に基づいて説明する。便器7を設置する筐体とし
ての本体8は、例えばFRPパネルや樹脂パネルあるい
は波状断面の金属板等によって中空構造の直方体状に構
成されており、その一つの側面には蝶番いを回動中心と
して自在に開閉する扉9が設けられている。
【0015】また、本体8の底部には、第一フロアー面
としての床面部10が地面より高い位置にほぼ平行とな
るように形成されており、いわゆる和式の便器7がボル
トとナットとの締結あるいは嵌め込み等の手段によって
その床面部10に備え付けられている。この便器7は、
ポリプロピレン樹脂やFRPや陶器等のアンモニアや酸
に対する腐食性の高い材料からなるものである。なお、
和式に替えて、便器本体の上面に開閉式の弁座および蓋
部を備えた構成のいわゆる洋式を採用することもでき
る。
【0016】上記の床面部10の上方には、便器7の周
囲を囲むように第二フロアー面としてのステップ11が
形成されている。より具体的には、このステップ11は
便器7を跨ぐ際に踏み台となる部分であり、図2に示す
ように便器7の縁部とほぼ同じ高さに床面部10と平行
に配設された板状体と、扉9側の縁部に沿って配設され
た側壁部材とによって構成されている。すなわち板状体
の縁部は、外壁板である3枚のパネルの壁面に当接して
いる。したがって、このステップ11と床面部10との
間には、便器7の両側方から前方に繋がるような空間部
分Sが形成されている。
【0017】そして、ステップ11の下方の空間部分S
には、洗浄水タンク12が設置されている。この洗浄水
タンク12は、図3に示す通り空間部分Sに倣うような
形状、すなわち厚みがステップ11の裏面から床面部1
0までの寸法とほぼ等しく、また便器7の前縁部側に連
通しかつ便器7を挟むような形状で、かつその上面部が
後述のポンプや配管を収納するように窪まされて成型さ
れたFRPやポリプロピレン樹脂等の耐腐食性の材料か
らなる密閉容器である。そして、例えば密閉フロート式
のメカニカルトラップを内設して、上水道から供給され
る洗浄水Wを常に一定量だけ溜めるように構成されてい
る。またその他の構成としては、開閉自在の蓋部を適宜
箇所に設け、そこから洗浄水Wを適時注入する構成など
が挙げられる。なお、洗浄水タンク12をポリオレフィ
ン系の熱可塑性樹脂から作成すれば、射出成形などによ
る一体成形が容易であるばかりか、リサイクルに適する
利点もある。
【0018】洗浄水タンク12の外壁面の底面部および
側面部には、発泡ウレタンなどからなり比較的厚さの薄
い保温材20が配設されている。そして、その保温材2
0のうち洗浄水タンク12の底面部を被覆する面は、凹
状断面に加工されていて、その窪み部には加熱手段とし
て、自己温度制御型ヒータ例えばPTCヒータ18が洗
浄水タンク12の壁面に接触した状態に設けられてい
る。したがって、PTCヒータ18に移動や振れが生じ
にくく、その結果、接触不良などの不都合が未然に防止
される。なお、このPTCヒータ18は、要は洗浄水W
を効率よく加熱できればよいのであって、例えば洗浄水
タンク12の側面部に配設させるなどしてもよい。
【0019】ここで、PTCヒータ18の基本的な構成
を図示すれば、図4(a)の通りであり、カーボン粉末
や金属粉末等の導電性粉末が分散された帯状の樹脂材料
部31の両側縁部には電極線(導体)32が埋め込まれ
ており、その樹脂材料部31の外周部には、フッ素樹脂
系やポリオレフィン系樹脂からなる内層被覆33が施さ
れており、さらにその外周部にはフッ素樹脂系やポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ナイロン系、その他ポリオレ
フィン系樹脂などからなる外層被覆34が施されてい
る。また、図4(b)に示すように、内層被覆33と外
層被覆34との間にスズメッキ軟銅などからなる編組4
1を挟み込む構成としてもよく、特にこの編組41から
アース線(図示せず)を取れば、PTCヒータ18を洗
浄水タンク12の内部などに配設させる際に、別途にア
ース部材を設ける必要がない。
【0020】そして、このようなPTCヒータ18は、
電源線35と接続している。より具体的には、図5に示
すようにPTCヒータ18の電極線32は圧着端子36
によって電源線35の導体37と接続されており、また
それらの外周部には被覆部39が形成されている。この
接続部分は例えばインジェクションモールド法によって
形成することができるが、特にこのモールド処理の際の
絶縁不良を防止するためには、圧着端子36として絶縁
スリーブ付きのものを採用するか、ホットメルトタイプ
の接着剤層を有した熱収縮チューブを圧着端子36の外
周面に被覆して収縮させた後に、上記処理を行えばよ
い。
【0021】他方、PTCヒータ18の先端部は、電極
線32同士の間が樹脂材料部31側に切り込まれてお
り、その上面には被覆部39が形成されている。このよ
うに、樹脂材料部31に切り込み部40を設けることに
よって、縁面短絡が生じにくくなり、その結果、加熱手
段として高い安全性を得ることができる。なお、被覆部
39は、上記同様にインジェクションモールド法によっ
て形成される。
【0022】ここで、PTCヒータ18の洗浄水タンク
12への取り付け手段の他の例としては、いわゆる投げ
込み式があり、例えばこれは図6に示すようにソリット
樹脂や樹脂繊維などからなる網状体(ネット状体)27
にPTCヒータ18を縫い付けるように、すなわち縦部
材や横部材の間に相互に絡ませて固着させた構成とすれ
ばよい。あるいは図7に示すように、樹脂成形板28の
底面側に一対の突出片29を複数形成し、この挟持部に
PTCヒータ18を挟み込ませるとともに、一方の突出
片29を折り曲げて保持させ、これらの網状体27や樹
脂成形板28を洗浄水タンク12の内底部に設置するこ
とによってPTCヒータ18を洗浄水タンク12に取り
付けるなどの構成であってもよい。また、必要に応じ
て、PTCヒータ18の外周部に後述のラミネートテー
プを巻回してもよく、このようにすればPTCヒータ1
8を洗浄水Wによる浸入からより効果的に保護すること
ができる。なお、上記のようにPTCヒータ18の取り
付けを投げ込み式で行う場合には、必要に応じて炭素棒
などのアース部材を洗浄水タンク12の内部に設置する
とともに、そのアース線を接地させたり、電源線35の
アース部分等に接続してもよい。
【0023】また洗浄水タンク12の上面でかつ便器7
の右側には、ダイヤフラムポンプ13とそれに接続され
た給水管14と排水管15が配設されている。すなわ
ち、前述の通り洗浄水タンク12の上面部に、ダイヤフ
ラムポンプ13と給水管14および排水管15の形状に
倣う窪み部が予め形成されていて、ここに上記の部材が
それぞれ収められている。したがって、洗浄水タンク1
2とダイヤフラムポンプ13と給水管と配水管とが前記
ステップ11の下方の空間部分Sに収納されている。
【0024】前記ダイヤフラムポンプ13は、作動ペダ
ル19が押し下げられると給水管14から洗浄水Wを吸
入するとともに、排水管15を経てその流出ノズル16
から便器7の内部に向けて洗浄水Wを噴射するようにな
っている(図8参照)。そして作動ペダル19は、例え
ば図2に示すようにステップ11の縁部から扉9側に突
出するように設けてよく、あるいはステップ11のうち
ダイヤフラムポンプ13の真上の箇所に突設させるなど
してもよい。なお、PTCヒータ18に加熱された洗浄
水Wによって効率よく暖められるから、このダイヤフラ
ムポンプ13自体には、専用の加熱手段を別途設ける必
要がない。
【0025】前記給水管14は、例えば円形断面の樹脂
や金属のパイプあるいはホースからなり、便器7の縁部
と平行となる方向に僅かに延ばされるとともに、その給
水口となる開口端が洗浄水タンク12の上面壁を貫通し
て内底部に配設されている。したがって、PTCヒータ
18の熱が洗浄水Wを介して良好に伝達されるから、こ
の給水管14にも上記のダイヤフラムポンプと同様に専
用の加熱手段を設ける必要がない。なお、図示しないが
洗浄水タンク12の被貫通部には適宜のパッキンが設け
られ、その液密性が担保されている。
【0026】他方、排水管15も給水管14と同様に、
円形断面の樹脂や金属のパイプあるいはホースからな
り、給水管14よりもさらに便器7の前方側に延ばされ
るととも、流路の途中部分でいわゆる二股に分岐されて
いる。そして、その開口端である2つの流出ノズル16
は、便器7の左右側壁部からその内側に向けて貫通し、
かつ便器7の長さ方向で前後にずらされて配設されてい
る。そして、この排水管15の上面部(ステップ11側
の面)には、PTCヒータ21が取り付けられている。
【0027】このPTCヒータ21の排水管15への取
り付け手段を例示すれば、図9に示す通りである。まず
排水管15の外周部にPTCヒータ21を直接添わせ、
その上面を熱伝導性に優れるアルミテープ22などを巻
き付けて固定する一方、その上面にラミネートテープ2
3を被覆させ、さらに必要に応じて、ラミネートテープ
23の上面に発泡ウレタンなどからなる保温材24を被
覆させる。このようにすれば、発熱量が元来小さいPT
Cヒータ21に対して熱の有効利用が図られる。換言す
れば、ランニングコストの低廉化が実現される。なお、
前記ラミネートテープ23は、例えば金属箔や蒸着金属
などからなる金属層25の両面にポリオレフィン等の樹
脂層26が設けられたものであって、高度の熱伝導性と
遮水性とを兼備しているから、PTCヒータ21を水分
や酸およびアンモニアガス等の腐食から保護するととも
に、外部衝撃が緩和される利点も生じる。
【0028】前記本体8の床面部10の下側には、汚水
タンク17が設置されている。この汚水タンク17は、
便器7を洗浄済みの洗浄水Wが溜められる箇所であり、
汚水中に含まれるアンモニアガス等で腐食しない例えば
FRPやポリプロピレン樹脂等からなる中空容器であっ
て、本体8と一体化され、あるいは本体8とは別体に構
成されている。そしてこの汚水タンク17の上面には、
開口部が形成されており、この開口部でその上側の便器
7と連通している。すなわち、グランド面に設置された
汚水タンク17の上に本体8が乗った形になっている。
【0029】なお、汚水タンク17には、PTCヒータ
30が取り付けられている。この場合、PTCヒータ3
0は汚水タンク17の内部に装着してもよく、また外壁
の底面部や側面部に取り付けることもできるが、内部に
取り付ける場合には上述した網状体27や樹脂成形板2
8による投げ込み式を採用することが好ましく、このよ
うにすれば、汚れた洗浄水Wのバキュームによる汲み上
げ作業を支障なく行うことができるばかりか、運搬等の
際に取り外れるおそれがない。他方、外壁部にPTCヒ
ータを取り付けるにあたっては、例えば図10に示すよ
うにラミネートテープ23の粘着力によってPTCヒー
タ30を汚水タンク17の表面に直接に添わせて固定
し、さらにラミネートテープ23の上面部に発泡ウレタ
ンなどからなる保温材24が覆われている。
【0030】つぎに、上記のように構成された簡易トイ
レの作用について説明する。便器7の使用後に作動ペダ
ル19を足で踏み込むなどして押し下げると、ダイヤフ
ラムポンプ13によって洗浄水タンク12から汲み出さ
れた洗浄水Wが流出ノズル16から便器7内に噴射さ
れ、この洗浄水Wが渦を巻いて流れることによって便器
7の表面が洗浄される。そしてその排水は、便器7の下
側に設置してある汚水タンク17に流入し、ここに溜め
られる。
【0031】このように上記の簡易トイレは、洗浄手段
と排水貯留部とを備えていていわゆる閉じた系を構成し
ているので、単独で屋外に設置される。その場合、洗浄
水タンク12は、ステップ11と床面部10との間の空
間部分S、すなわち本体8の内部に設けられているの
で、洗浄水タンク12は外気や風雨雪の影響を直接には
受けない。より具体的には、洗浄水タンク12が外気や
風雨雪に直接晒されていなので、これらによって直接熱
を奪われて冷却されることがなく、そのため洗浄水タン
ク12の保温材20を過度に厚くしなくても、あるいは
PTCヒータ18による加熱を過度に行わなくても、そ
の内部の洗浄水Wが凍結することはない。
【0032】したがって保温材20を薄くして設備コス
トを下げることができ、またPTCヒータ18による消
費熱量が少なくなるために、ランニングコストを抑制す
ることできる。なお、この汚水タンク17にもPTCヒ
ータ30が取り付けられているので、その内部で汚物を
含む洗浄水Wが凍結しないばかりか、汚水タンク17と
地面とが強固に固着することが未然に防止される。
【0033】このように、洗浄水タンク12やダイヤフ
ラムポンプ13等の洗浄水Wが付着する部材を本体8の
内部に設置して、外気に晒されないように構成したの
で、PTCヒータ18に掛かるランニングコストを低く
抑えることができる。また、保温材20を薄くすること
ができるので製品コストを安価にすることができる。
【0034】また、上記の簡易トイレでは、ステップ1
1と床面部10との間の空間部分Sであって従来では利
用されていなかったスペースに、洗浄水タンク12とダ
イヤフラムポンプ13と給水管14と排水管15とを設
置したので、多量の洗浄水Wを保持し得るにも拘らず簡
易トイレが全体としてコンパクトになり、占有スペース
が小さくなる利点がある。そして、その洗浄水タンク1
2および排水管15が本体8の外側に突出していないか
ら、車両等による運搬の際にも洗浄水タンク12や給水
管14等を損傷させるおそれが少なく、総じて運搬が容
易になる利点もある。
【0035】なお、上記の実施例では、加熱手段として
PTCヒータ18を示したが、この発明で使用できる加
熱手段はPTCヒータ18に限定されないのであって、
他の任意のヒータを使用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、汚水
タンクの上方部に筐体の底面部としての第一フロアー面
が設けられるとともに、便器の上端部よりも低くかつ第
一フロアー面よりも高い位置に第二フロアー面が設けら
れ、その第二フロアー面と第一フロアー面との間の空間
部に洗浄水タンクとポンプとが設置され、すなわち、そ
れらが外気に直接晒されないように構成したので、外気
温度が低い冬期などにおいても加熱手段の運転を少なく
してランニングコストを低く抑えることができ、また必
要とする断熱材が少なくなるので製品コストの低廉化を
図ることができる。さらに、洗浄水タンクが筐体の外側
に突出していないので、コンパクト化が実現されるとと
もに、車両等での運搬が容易になる利点も生じる。
【0037】また、洗浄水タンクが便器の外側を囲む形
状であれば、タンク要領を可及的に大きくすることがで
きる。さらに、洗浄水タンクの上面部にポンプを載せ、
また配管のうち洗浄水を汲み上げる部分を洗浄水タンク
の上面部を貫通して内部に挿入させれば、配管のその部
分とポンプに加熱手段を設ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】ステップと洗浄水タンクおよびダイヤフラムポ
ンプの配置を示す断面概略図である。
【図3】洗浄水タンクを一部切り欠いて示す斜視図であ
る。
【図4】PTCヒータを示す断面図である。
【図5】PTCヒータと電源線との接続部分およびPT
Cヒータの先端部を一部切り欠いて示す概略図である。
【図6】網状体を示す断面概略図である。
【図7】樹脂成形板を示す概略図である。
【図8】ダイヤフラムポンプと給水管と排水管を示す図
である。
【図9】PTCヒータの排水管への取り付け状態を示す
断面図である。
【図10】PTCヒータが汚水タンクの外壁面に取り付
けられた状態を示す断面図である。
【図11】一般的な簡易トイレを示す概略図である。
【符号の説明】
7…便器、 8…本体、 9…扉、 10…床面部、
11…ステップ、 12…洗浄水タンク、 14…給水
管、 15…排水管、 17…汚水タンク、18…PT
Cヒータ、 21…PTCヒータ、 W…洗浄水、 S
…空間部分。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉を備えた筐体の内部に便器が設置され
    るとともに、その便器の下側に汚水タンクが設けられ、
    さらにその便器を洗浄する洗浄水を貯溜しかつ加熱手段
    で保温された洗浄水タンクおよびその洗浄水を汲み上げ
    て前記便器に噴射するポンプならびに配管を備えた簡易
    トイレにおいて、 前記汚水タンクの上方部に筐体の底面部としての第一フ
    ロアー面が設けられるとともに、前記便器の上端部より
    も低くかつ前記第一フロアー面よりも高い位置に第二フ
    ロアー面が設けられ、その第二フロアー面と前記第一フ
    ロアー面との間の空間部に、前記洗浄水タンクと前記ポ
    ンプとが設置されていることを特徴とする簡易トイレ。
  2. 【請求項2】 前記洗浄水タンクが、前記便器の外側を
    囲む形状であることを特徴とする請求項1に記載の簡易
    トイレ。
  3. 【請求項3】 前記ポンプが前記洗浄水タンクの上面部
    に載せられるとともに、前記配管のうち前記洗浄水を汲
    み上げる部分が、前記洗浄水タンクの上面部を貫通して
    内部に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載
    の簡易トイレ。
JP10785295A 1995-04-07 1995-04-07 簡易トイレ Pending JPH08277565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10785295A JPH08277565A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 簡易トイレ

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