JPH08277407A - 冶金用炉の炉体保護壁 - Google Patents

冶金用炉の炉体保護壁

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JPH08277407A
JPH08277407A JP10695195A JP10695195A JPH08277407A JP H08277407 A JPH08277407 A JP H08277407A JP 10695195 A JP10695195 A JP 10695195A JP 10695195 A JP10695195 A JP 10695195A JP H08277407 A JPH08277407 A JP H08277407A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炉体保護壁の製造を容易とすると共に長寿命
化を図る。 【構成】 炉内側が耐火煉瓦3、4で、かつ炉外側が鋳
鉄等の金属材料からなり、ステーブ本体1の厚さ方向に
長さを変更した炉内側が狭幅の台形状の前記耐火煉瓦
3、3a、4、4aを複数積層し、耐火煉瓦3、3a、
4、4a間および各層間に目地状マトリックスの金属材
料層で界面13a、14b、14dを形成してステーブ
本体1を構成し、該ステーブ本体1内の鉄皮6側に冷却
水を通す鋼管2を複数配設して一体的に鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高炉等の冶金炉の炉
壁を炉内からの熱負荷に対して長期間保護する炉体保護
壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高炉鉄皮を炉内からの熱負荷に対
して保護する炉体保護壁としては、「第4世代ステー
ブ」と称せられる炉体保護壁、すなわち、図7に示すと
おり、煉瓦支持金物102および冷媒通路を形成する鋼
管103を有する状態でステーブ本体101を鋳造後、
煉瓦支持金物102間に炉壁煉瓦104または予め成形
した耐火物を挟込み支持した炉体保護壁、または冷媒通
路を形成する鋼管103を有する状態でステーブ本体1
01を鋳造後、該ステーブ本体101に煉瓦支持金物1
02をはめ込み、該煉瓦支持金物102間に炉壁煉瓦1
04または予め成形した耐火物を挟込み支持した炉体保
護壁(特開昭63−35708号公報)、ステーブ本体
101に冷媒通路を形成する鋼管103と、勾配を形成
した炉壁煉瓦104または予め成形した不定形耐火物を
一体的に鋳込んだ炉体保護壁、またはステーブ本体10
1に冷媒通路を形成する鋼管103を鋳込み、さらに勾
配を形成した炉壁煉瓦104または予め成形した不定形
耐火物を煉瓦支持金物102で挟込み支持した炉体保護
壁(特開昭63−35709号公報)が用いられてい
る。この炉体保護壁は、炉内側の内張り煉瓦積みを行な
うことなく、プロフィールの安定化と建設工事の簡素
化、低廉化を意図した薄壁化を図ることができる。
【0003】前記炉体保護壁は、従来のステーブクーラ
の内側に築造される内張り煉瓦が2〜3年で消耗して消
失するのに対し、さらに4〜5年は炉壁煉瓦104の寿
命延長を期待したものである。しかしながら、この炉体
保護壁は、煉瓦支持金物102をステーブ本体101に
鋳込むか挾み込む構造であり、炉壁煉瓦104に対する
煉瓦支持金物102の煉瓦保持機能が十分でなく、該煉
瓦支持金物102へのステーブ本体101からの伝熱に
よる冷却効果が悪く、炉内の600〜1200℃の高温
ガスにより溶損または脆化するなど炉壁煉瓦104の支
持機能を失い、炉壁煉瓦104が脱落する場合がある。
この炉体保護壁は、炉壁煉瓦104が脱落すると、炉内
側全面のステーブクーラの鋳物部分が露出し、当該部位
の表面が炉内熱負荷に直接さらされ、鋳込み煉瓦105
を嵌込んだステーブ凹部106に熱応力が集中し、ステ
ーブ本体101の亀裂発生が助長され、長期間に亘って
健全な炉体保護壁を維持することができなくなり、炉内
装入物が過度に冷却される過冷却部が生じる、いわゆる
不活性化が進行して炉況不調に陥ることがある。
【0004】前記のようなステーブクーラの炉壁煉瓦支
持の安定性を高めた炉体保護壁としては、ステーブ本体
の上端に煉瓦押さえ金物を、中腹部および下端に冷却板
を、それぞれステーブ前面より炉内側へ突出させてステ
ーブ本体に固設し、該煉瓦押さえ金物と冷却板との間お
よび冷却板相互間に予め成形した炉壁煉瓦を嵌込み支持
した炉体保護壁(特開平2−47211号公報)が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−472
11号公報に開示の炉体保護壁は、ステーブ本体鋳造
後、ステーブ本体の上端部に煉瓦押さえ金物、中腹部お
よび下端に冷却板を固設し、該煉瓦押さえ金物と冷却板
との間および冷却板相互間に予め成形した炉壁煉瓦を嵌
込み支持となるため、炉壁煉瓦をステーブ本体に安定的
に保持するのが難しい。また、この炉体保護壁は、ステ
ーブ本体と付属金物の組合せのため、構造が複雑で、か
つ組合わせ面の製作上の精度が要求される。さらに、こ
の炉体保護壁は、高炉鉄皮にステーブ本体冷却用鋼管、
冷却板用鋼管の他、取付ボルト等多数の開孔が必要で、
ステーブ本体の高炉鉄皮への据付け精度が要求されるば
かりでなく、鉄皮の強度の面からも不利である。前記の
ごとく、従来の炉体保護壁には種々の欠点があり、また
それらの欠点を除くために改良されたステーブクーラに
も製造上の問題があり、より完成した炉体保護壁の出現
が望まれている。
【0006】この発明の目的は、かかる現状に鑑み、従
来の炉体保護壁の欠点である製造上の問題を解決し、耐
火煉瓦の保持機能を大幅に向上させ、耐火煉瓦の遮熱特
性と金属材料の機械的特性とを生かし、積層複合層を形
成させることによって長寿命化を図ると共に、製造が容
易な炉体保護壁を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため種々試験研究を行った。その結果、炉内
面側が耐火煉瓦で、かつ炉外側が鋳鉄等の金属材料から
ステーブ本体の厚さ方向に、長さを変更した耐火煉瓦、
あるいは厚さ方向に異なる熱伝導特性や化学的耐侵食特
性の機能を有する耐火煉瓦を複数積層し、各層の間に目
地状マトリックスの金属材料層で界面を形成してステー
ブ本体を構成し、該ステーブ本体内の鉄皮側に冷却水を
通す鋼管を複数配設して一体的に鋳造することによっ
て、炉内面側の耐火煉瓦をステーブ本体に強固に保持で
き、長寿命化が達成できると共に、容易に一体鋳造でき
ることを究明し、この発明に到達した。
【0008】すなわちこの発明は、炉体鉄皮を炉内熱負
荷から保護するステーブに予め耐火物を埋設してなる冶
金用炉の炉体保護壁おいて、炉内側が耐火煉瓦で、かつ
炉外側が鋳鉄等の金属材料からなり、ステーブ本体の厚
さ方向に長さを変更した炉内側が狭幅の台形状の前記耐
火煉瓦を複数積層し、耐火煉瓦間および各層間に目地状
マトリックスの金属材料層で界面を形成してステーブ本
体を構成し、該ステーブ本体内の鉄皮側に冷却水を通す
鋼管を複数配設して一体的に鋳造したことを特徴とする
冶金用炉体保護壁である。
【0009】また、炉体鉄皮を炉内熱負荷から保護する
ステーブに予め耐火物を埋設してなる冶金用炉の炉体保
護壁おいて、炉内面側が耐火煉瓦で、かつ炉外側が鋳鉄
等の金属材料からなり、ステーブ本体の厚さ方向に異な
る機能を有する炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦を複数
積層し、耐火煉瓦間および各層の間に目地状マトリック
スの金属材料層で界面を形成してステーブ本体を構成
し、該ステーブ本体内の鉄皮側に冷却水を通す鋼管を複
数配設して一体的に鋳造したことを特徴とする冶金用炉
体保護壁である。
【0010】
【作用】この発明においては、炉内面側が耐火煉瓦で、
かつ炉外側が鋳鉄等の金属材料からなり、ステーブ本体
の厚さ方向に長さを変更した炉内側が狭幅の台形状前記
耐火煉瓦を複数積層し、耐火煉瓦間および各層の間に目
地状マトリックスの金属材料層で界面を形成してステー
ブ本体を構成し、該ステーブ本体内の鉄皮側に冷却水を
通す鋼管を複数配設して一体的に鋳造して炉体保護壁を
形成することによって、工期の大幅短縮が可能となると
共に、ステーブ本体の厚さ方向に複数積層された炉内側
が狭幅の台形状の耐火煉瓦は、耐火煉瓦間および各層の
間に形成された機械的強度特性を有する目地状マトリッ
クスの金属材料層でより強固に保持され、耐火煉瓦の支
持力が強化した分長期間に亘ってプロフィールの安定化
を図ることができ、かつ炉高方向でステーブ本体の厚さ
を炉内熱負荷域に対応させて任意に変更することも可能
で、設備費を大幅に低減することができる。
【0011】また、この発明においては、複数積層する
耐火煉瓦がステーブ本体の厚さ方向に、熱伝導特性や化
学的耐侵食特性の異なる機能を有することによって、炉
内の温度変動に対して熱応力緩和機能を遺憾なく発揮
し、クラック発生を著しく抑制することができる。さら
に、この発明の炉体保護壁は、耐火煉瓦か目地状マトリ
ックスの金属材料で強固に保護されているので、炉内側
面の損耗に対して十分な耐久性を発現するが、炉内面側
が消耗しても、厚さ方向の傾斜機能特性は変化せず、炉
体鉄皮内面が露出する恐れがなく、炉内を過度に冷却す
ることがないため、炉壁近傍の温度低下を来たすことが
なく、炉体熱損失を抑制できる。
【0012】前記耐火煉瓦は、炉内側で高温ガス流にさ
らされるため、遮熱特性、低熱伝導性、耐熱性、非酸化
特性および装入物降下に対応すべき耐摩耗性を有するこ
とが必要である。また、繰り返し加熱を受ける場合に
は、非弾性歪による熱疲労破壊に耐えられなければなら
ない。以上の観点から炉内側の最表面層には、アルミナ
(Al23)系もしくは炭化けい素(SiC)系耐火物
材料を配するのが望ましい。このアルミナ(Al23
系には、その機械的特性を向上させるために、炭化けい
素(SiC)系を強化材として添加するのが望ましい。
一方、炉外側(鉄皮側)に配される金属材料としては、
高炉のステーブクーラなどの母材として豊富な使用実績
のあるねずみ鋳鉄FC150(JIS−G5501)、
球状黒鉛鋳鉄FCD440(JIS−G5502)等が
好適である。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の詳細を、実施の一例を示す
図1ないし図6に基づいて説明する。図1はこの発明の
炉体保護壁で高炉炉壁を構築した場合の部分側断面図、
図2は図1の炉内側の正面図、図3は耐火煉瓦と鋳鉄の
目地状マトリックスの界面取合いを示す図1のA−A断
面図、図4は図3と別断面での耐火煉瓦と鋳鉄の目地状
マトリックスの界面取合いを示す図1のB−B断面図、
図5の(a)図は図1のステーブ本体縦断面部の焼成煉
瓦の鋳鉄目地寸法を保持するための金属製特殊ケレンの
配置状況を示す断面図、(b)図はその金属製特殊ケレ
ンの形状の一例を示す斜視図、図6の(a)図は図4な
いし図5のステーブ本体横断面部の焼成煉瓦の鋳鉄目地
寸法を保持するための金属製特殊ケレンの配置状況を示
す断面図、(b)図はその金属製特殊ケレンの形状の一
例を示す斜視図である。
【0014】図1ないし図6において、1はステーブ本
体で、冷却水を通す複数の鋼管2および長さの異なる炉
内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦3、3a、4、4a、5
を一体的に鋳鉄で鋳込んで構成されている。このステー
ブ本体1を高炉の上下方向および円周方向に一定間隔で
高炉鉄皮6に取付けボルト7を用いて複数個取付ける。
この場合、ステーブ本体1と高炉鉄皮6間および隣接す
るステーブ本体1の間には、キャスタブルのような不定
形耐火物からなる充填材8、9を充填する。上記ステー
ブ本体1は、上端の耐火煉瓦5と水平冷却鋼管10を配
した煉瓦支持棚11と下部の煉瓦支持棚12の間に、炉
内側Iおよび炉外側Oのステーブ本体1厚さ方向に長さ
の異なる炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦3、3a、
4、4aを互い違いに2層配置し、煉瓦積みのように水
平段積み積層した一例を示す。
【0015】炉内側Iに積層された厚さtaの炉内側が
狭幅の台形状の耐火煉瓦3、3aの各々水平方向の間に
は、目地状の厚さC1の鋳鉄の界面13(リブ)が形成
されている。また、炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦
3、3aと炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦4、4aの
各々垂直方向の間には、目地状の厚さC2の鋳鉄の界面
13aが形成されている。さらに、耐火煉瓦3、3aの
炉外側に積層された厚さtbの炉内側が狭幅の台形状の
耐火煉瓦4と4aの各々水平方向の間には、目地状の厚
さC3の鋳鉄の界面13bが形成されている。また、炉
内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦3、3aの各々垂直方向
の間には、炉外側が厚さC4で炉内側が厚さC5の目地状
の鋳鉄の傾斜界面14aが形成されている。さらに、炉
内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦4、4aの各々垂直方向
の間には、炉外側が厚さC6で炉内側が厚さC7の目地状
の鋳鉄の傾斜界面14bが形成されている。
【0016】したがって、炉内側が狭幅の台形状の耐火
煉瓦3、3aおよび炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦
4、4aは、目地状の鋳鉄の傾斜界面14a、14bが
4〜C5、C6〜C7のテーパー形状を形成してステーブ
本体1への支持力が強化されている。このため、炉内側
が狭幅の台形状の耐火煉瓦3、3aは、例えクラックが
入ったり、炉内側Iの鋳鉄の界面13、14aが損傷し
ても、ステーブ本体1の水平方向、すなわち炉内側Iに
抜け難くなるように構成されている。
【0017】目地状の鋳鉄の界面13、13a、13b
の厚さC1〜C3は、図5(a)に示すとおり、当該厚さ
に合わせた金属製の特殊ケレン21、22を耐火煉瓦
3、3a、4、4a間に適宜配置して組込み、一体鋳造
することによって確保する。この特殊ケレン21、22
は、図5(b)に示すとおり、鋳鉄の界面13、13
a、13bの厚さC1〜C3およびC8に合わせて金属製
円形プレート23を金属製継ぎ棒24で接続したもので
ある。この金属製の特殊ケレン21、22のC1〜C8
寸法は、一体鋳造の時の鋳鉄溶湯の湯回りを確保するた
め、8mm以上とすることが望ましい。また、この鋳鉄
の界面13、13a、13bの厚さC1〜C3は、大きす
ぎると耐火煉瓦3、3a、4、4aの拘束割れとか、炉
内面の鋳物面積拡大による伝熱量過多が懸念されるの
で、8〜30mm程度に極力薄肉化を図る必要がある。
ただし、金属製の特殊ケレン21、22を耐火煉瓦3、
3a、4、4a間に配置する作業は、指先で取付けるの
で20〜30mmが現実的である。
【0018】目地状の鋳鉄の傾斜界面14a、14bの
厚さC4〜C5、C6〜C7および傾きθ、θaは、図6
(a)に示すとおり、当該厚さおよび傾きに合わせた金
属製の特殊ケレン31、32を耐火煉瓦3、3a、4、
4a間に適宜配置して組込み、一体鋳造することによっ
て確保する。この特殊ケレン31、32は、図6(b)
に示すとおり、鋳鉄の傾斜界面14a、14bの厚さC
4〜C5、C6〜C7および傾きθ、θaに合わせて金属製
円形プレート33を金属製継ぎ棒34で接続したもので
ある。この金属製の特殊ケレン31、32のC2〜C7
寸法は、金属製の特殊ケレン21、22と同様に一体鋳
造の時の鋳鉄溶湯の湯回りを確保するため、8mm以上
とすることが望ましい。また、この鋳鉄の界面14a、
14bの厚さC4〜C5、C6〜C7および傾きθ、θa
は、大きすぎると耐火煉瓦3、3a、4、4aの拘束割
れとか、炉内面の鋳物面積拡大による伝熱量過多が懸念
されるので、8〜30mm程度に極力薄肉化を図る必要
がある。ただし、金属製の特殊ケレン90、91を耐火
煉瓦3、3a、4、4a間に配置する作業は、指先で取
付けるので20〜30mmが現実的である。上記金属製
の特殊ケレン21、22、31および32の材質は、S
S400(JIS G3101)を用い、その表面に錫
(Sn)めっきを施して防錆を図ると共に、鋳造時溶湯
との溶着が容易となるようにするのが望ましい。
【0019】また、炉内側Iの加熱側最表面部の耐火煉
瓦3、3aには、アルミナ(Al23)系を配して熱遮
断特性、耐酸化性、耐スポーリング性を付与し、2層目
の耐火煉瓦4、4aには、熱伝導性が良く、機械的強度
を有する炭化珪素(SiC)系を配することによって、
炉外側Oの鋳鉄との伝熱的、機械強度的結合構成を図る
ことによって、ステーブ本体1の炉体保護壁としての機
能向上および長寿命化を図ることができる。ステーブ本
体1の炉内側Iの正面は、耐火煉瓦3、3aの縦方向の
鋳鉄の界面14aが通し目地とならないよう配置する。
また、2層目の耐火煉瓦4、4aの配列は、前面の耐火
煉瓦3、3aと通し目地にならないよう配列すること
が、炉内側Iからの伝熱を遮断するうえで望ましい。前
記のとおり配列した耐火煉瓦3、3aの個々の周囲は、
ステーブ本体1の厚さ方向および平面方向に縦横マトリ
ックス状に巡らされた厚さC1の鋳鉄の界面13および
傾きC4〜C5の鋳鉄の傾斜界面14aによって包囲さ
れ、ステーブ本体1に強固に保持することができる。
【0020】上記のごとくして製造される各ステーブ本
体のサイズは、鋳型のサイズを変えることにより任意に
設定することができる。しかし、具体的には、製造上の
制約、製品の運搬や取り込み、および炉内面への配設バ
ランスなどを勘案して設定されるが、一般には厚さ:3
50〜600mm、幅:1000mm、長さ:2000
mm程度である。上記各炉体保護壁は、耐火煉瓦が一体
鋳造によってステーブ本体の厚さ方向および幅方向に縦
横マトリックス状に巡らされた鋳鉄のリブによって確
実、強固に保持されると共に、ステーブ本体の厚さ方向
に長さまたは長さと異なる性質を有する耐火煉瓦を積層
したことによって温度勾配が緩和される。その結果、各
炉体保護壁は、加熱・冷却の変動下でも発生熱応力が大
幅に軽減されて熱応力緩和機能が達成される。そのた
め、ステーブ本体のクラック発生が著しく抑制され、ま
た、ステーブ本体が炉内側から徐々に損耗して薄くなっ
ても、厚さ方向に耐火煉瓦が複数積層されているので、
厚さ方向の傾斜機能特性は変化せず、炉内を過度に冷却
することがないため、炉壁近傍の炉内原料の温度低下を
来たすことがなく、炉体熱損失を抑制できる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の炉体保護
壁によれば、炉内側(加熱側)での遮熱特性と炉外側
(冷却側)での温度変動に対して、熱応力緩和機能を遺
憾なく発揮してクラック発生を著しく抑制することがで
きると共に、炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦の4周部
を金属材料の目地状マトリックスで囲み、耐火煉瓦の保
持機能を大幅に向上させたことによって、炉壁の損耗防
止が可能であり、長期にわたり安定した炉壁プロフィル
を維持することができる。したがって、この発明の炉体
保護壁を備えた高炉等の冶金炉は、炉体の寿命を飛躍的
に増大させることができ、また、装入物の荷下がり変調
やガス流れの乱れもなく、長期に安定した操業が可能で
あり、生産性の向上、燃料費の削減等を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例による耐火物材料として耐火
煉瓦を用いた炉体保護壁で高炉炉壁を構築した場合の一
部を示す部分断面である。
【図2】図1の炉内部分正面図である。
【図3】耐火煉瓦と鋳鉄の目地状マトリックスの界面取
合いを示す図1のA−A断面図である。
【図4】図3と別断面での耐火煉瓦と鋳鉄の目地状マト
リックスの界面取合いを示す図1のB−B断面図であ
る。
【図5】(a)図は図1のステーブ本体縦断面部の焼成
煉瓦の鋳鉄目地寸法を保持するための金属製特殊ケレン
の配置状況を示す断面図、(b)図はその金属製特殊ケ
レンの形状の一例を示す斜視図である。
【図6】(a)図は図4ないし図5のステーブ本体横断
面部の耐火煉瓦の鋳鉄目地寸法を保持するための金属製
特殊ケレンの配置状況を示す断面図、(b)図はその金
属製特殊ケレンの形状の一例を示す斜視図である。
【図7】従来の高炉の炉体保護壁の一例を示す一部断面
図である。
【符号の説明】
1、101 ステーブ本体 2、103 鋼管 3、3a、4、4a、5 耐火煉瓦 6 高炉鉄皮 7 取付けボルト 8、9 充填材 10 水平冷却鋼管 11、12 煉瓦支持棚 13、13a、13b、13c 界面 14a、14b、14c、14d 傾斜界面 21、22、31、32 特殊ケレン 23、33 金属製円形プレート 24、34 金属製継ぎ棒 102 煉瓦支持金物 104 炉壁煉瓦 105 鋳込み煉瓦 106 ステーブ凹部 I 炉内側 O 炉外側

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体鉄皮を炉内熱負荷から保護するステ
    ーブに予め耐火物を埋設してなる冶金用炉の炉体保護壁
    において、炉内側が耐火煉瓦で、かつ炉外側が鋳鉄等の
    金属材料からなり、ステーブ本体の厚さ方向に長さを変
    更した炉内側が狭幅の台形状の前記耐火煉瓦を複数積層
    し、耐火煉瓦間および各層間に目地状マトリックスの金
    属材料層で界面を形成してステーブ本体を構成し、該ス
    テーブ本体内の鉄皮側に冷却水を通す鋼管を複数配設し
    て一体的に鋳造したことを特徴とする冶金用炉体保護
    壁。
  2. 【請求項2】 炉体鉄皮を炉内熱負荷から保護するステ
    ーブに予め耐火物を埋設してなる冶金用炉の炉体保護壁
    において、炉内面側が耐火煉瓦で、かつ炉外側が鋳鉄等
    の金属材料からなり、ステーブ本体の厚さ方向に異なる
    機能を有する炉内側が狭幅の台形状の耐火煉瓦を複数積
    層し、耐火煉瓦間および各層の間に目地状マトリックス
    の金属材料層で界面を形成してステーブ本体を構成し、
    該ステーブ本体内の鉄皮側に冷却水を通す鋼管を複数配
    設して一体的に鋳造したことを特徴とする冶金用炉体保
    護壁。
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