JPH08275850A - 煙草陳列ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 万引きなどの盗難防止を万全とするばかりで
なく、陳列のための占有スペースをコンパクトにするこ
とができ、しかも、外観上の体裁を良好ならしめる煙草
陳列ケースを提供する。 【構成】 複数の仕切板にて内部を仕切って複数の収納
棚を多列多段に形成し、前面或いは前後両面が開口する
透明体から構成されたケース箱体と、前記ケース箱体の
前面開口部或いは前後両面開口部に設けられ、前記開口
部を開閉する透明体または半透明体から構成されたシャ
ッターと、前記ケース箱体の上方に設けられ、前記シャ
ッターを巻取る適宜手段とからなり、煙草を出し入れす
る場合以外はシャッターを閉じておくことにより、内部
に収容されている煙草は自由に触れられないようになっ
ているが、透明体から構成されたケース箱体および透明
体または半透明体から構成されたシャッターにより見透
すことができるようになっており、煙草を出し入れする
場合にはシャッターを開くことにより、店員または客が
煙草を出し入れすることができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばスーパーマーケ
ットのレジ前などに設置される煙草陳列ケースに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】例えばスーパーマーケットにおいては、
レジ前に煙草の陳列ケースを設置しておき、お客が精算
を待っている間に煙草を衝動的に購入したいという意欲
を起こさせる心理的効果を狙っている。

【０００３】従来、この種の煙草陳列ケースは、例えば
透明のアクリル樹脂から製作された前面が開口するケー
ス箱体の内部を、複数枚の仕切板にて仕切って複数の収
容棚を多列多段に形成し、この複数の収納棚に煙草を収
容し、必要な煙草をケース箱体の前面から取り出す構造
になっている。

【０００４】ところが、このような煙草陳列ケースで
は、煙草を出し入れするためにケース箱体の前面が開口
されているため、ケース箱体内に自由に手を入れて煙草
を容易に取り出すことができ、万引きなどの盗難に合う
場合が多い。特に、最近のように複数個（例えば５個）
の煙草がパックになって陳列・販売されている場合、そ
の被害が大きい。

【０００５】そこで、万引きなどの盗難防止を目的とし
て、ケース箱体の前面に、上方へはね上げて開閉するは
ね上げ扉または手前側へ引いて開閉する前開き扉を設け
た煙草陳列ケースが開発されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
煙草陳列ケースは、構造上においてはね上げ扉は上方に
はね上げて開閉し、また、前開き扉は手前側に引いて開
閉するため、ケース箱体の前方に扉を開閉するための大
きなスペースが必要であり、それによって陳列のための
大きな占有スペースを確保しなければならなかった。更
に、はね上げ扉および前開き扉を透明なアクリル樹脂で
製作した場合、アクリル樹脂は割れ易いという難点があ
り、加工上の観点からも問題があった。

【０００７】一方、はね上げ扉を上方にはね上げて開閉
する煙草陳列ケースにおいて、上方にはね上げたはね上
げ扉をケース箱体の天板裏に沿って収容する構成のもの
があるが、ケース箱体の上下幅に比べ奥行幅が狭い場
合、はね上げ扉がケース箱体の前面から食み出して外観
上の体裁を損ねるという不具合があった。尚、はね上げ
扉を上方にはね上げてケース箱体の天板裏に沿って収容
する場合でも、ケース箱体の前方に扉を開閉するための
大きなスペースが必要であり、陳列のための占有スペー
スを大きく確保しなければならないという問題は避けら
れない。

【０００８】また、ケース箱体の前面に、はね上げ扉お
よび前開き扉の代わりに布製スクリーン、塩化ビニール
樹脂製シートなどのカーテンを設けた煙草陳列ケースも
あるが、これは見た目が悪い上、確実な盗難防止が期待
できない。

【０００９】本発明は、上記問題点に鑑みて提案された
もので、万引きなどの盗難防止を万全とするばかりでな
く、陳列のための占有スペースをコンパクトにすること
ができ、しかも、外観上の体裁を良好ならしめる煙草陳
列ケースを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、次のような構成を採用したことを特徴として
いる。

【００１１】即ち、本発明に係る煙草陳列ケースは、複
数の仕切板にて内部を仕切って複数の収納棚を多列多段
に形成し、前面或いは前後両面が開口する透明体から構
成されたケース箱体と、前記ケース箱体の前面開口部或
いは前後両面開口部に設けられ、前記開口部を開閉する
透明体または半透明体から構成されたシャッターと、前
記ケース箱体の上方に設けられ、前記シャッターを巻取
る適宜手段とを具備したものである。

【００１２】

【作用】このような構成のものであれば、煙草を出し入
れする場合以外はシャッターを閉じておくことにより、
内部に収容されている煙草は自由に触れられないように
なっているが、透明体から構成されたケース箱体および
透明体または半透明体から構成されたシャッターにより
見透すことができるようになっている。そして、煙草を
出し入れする場合にはシャッターを開くことにより、店
員または客が煙草を出し入れすることができるようにな
っている。

【００１３】

【実施例】以下、図１乃至図４に基づいて本発明の一実
施例を説明する。

【００１４】図１は本発明の煙草陳列ケースのシャッタ
ーを閉じた状態の斜視図、図２は本発明の煙草陳列ケー
スのシャッターを開いた状態の斜視図であり、図３は本
発明の煙草陳列ケースの要部縦断側面図、図４は本発明
の煙草陳列ケースの図３におけるＡ−Ａ線に沿った部分
縦断正面図である。

【００１５】図１乃至図４において、（１）は透明体、
例えば透明なアクリル樹脂から製作された前面が開口す
るケース箱体で、透明体、例えば透明なアクリル樹脂か
らなる複数の仕切板（２）（２）…にて内部を仕切って
複数の収容棚（３）（３）…を多列多段、例えば２列４
段に形成している。

【００１６】（４）はケース箱体（１）の上面に適宜手
段で固着された広告体である上部枠体で、例えばアクリ
ル樹脂から矩形枠状に形成されており、その内部で、ケ
ース箱体（１）の前面開口部の上方付近にシャフト
（５）を回転しないように軸支している。

【００１７】（６）はケース箱体（１）の前面開口部を
開閉するシャッターで、透明体または半透明体、例えば
透明または半透明な塩化ビニール樹脂から押し出し成形
された複数のスラット（７）（７）…を連接して構成さ
れており、上端部がシャフト（５）に回転自在に支持さ
れた巻取りドラム（８）に適宜手段で固着されるととも
に、両側部がケース箱体（１）の前面部両側に上下方向
に立設されたガイドレール（９）（９）に嵌め込まれて
いる。上記スラット（７）は、図５に示すように、上下
両端縁に反対方向に巻曲する欠円状の大径嵌合縁（７
ａ）および小径嵌合縁（７ｂ）を各々折曲形成してい
る。そして、このスラット（７）の連接に際しては、大
径嵌合縁（７ａ）に他のスラット（７）の小径嵌合縁
（７ｂ）を互いに側縁から挿入して嵌合させ、また、小
径嵌合縁（７ｂ）に他のスラット（７）の大径嵌合縁
（７ａ）を互いに側縁から挿入して嵌合させて連接す
る。このように、複数のスラット（７）（７）…を順次
連接することによりシャッター（６）が組立てられてい
る。従って、シャッター（６）はガイドレール（９）
（９）にガイドさせて押し上げることによって巻取りド
ラム（８）に巻取られるとともに、押し下げることによ
って巻取りドラム（８）から繰出され得るようになって
おり、それによってケース箱体（１）の前面開口部を開
閉させ得るようになっている。

【００１８】（10）はシャフト（５）に巻装されたコイ
ルスプリングで、その一端をシャフト（５）に適宜手段
で固着し、他端を巻取りドラム（８）に適宜手段で固着
している。従って、コイルスプリング（10）はシャッタ
ー（６）を押し下げて巻取りドラム（８）から繰出すこ
とにより、巻取りドラム（８）に巻取り方向に付勢力を
付与させ得るようになっており、それによってシャッタ
ー（６）を小さな操作力で押し上げ得るようになってい
る。

【００１９】次に、この実施例の動作を説明する。

【００２０】まず、図１は、シャッター（６）が下りて
ケース箱体（１）の前面開口部が閉じられている状態
で、この状態のとき、内部の複数の収容棚（３）（３）
…に収容されている煙草を自由に手に取ることができな
いようになっているが、ケース箱体（１）が透明体から
構成され、シャッター（６）も透明体または半透明体か
ら構成されているので、内部の複数の収容棚（３）
（３）…に収容されている煙草をケース箱体（１）およ
びシャッター（６）を介して見透すことができるように
なっている。

【００２１】次に、図２は、シャッター（６）が上がっ
てケース箱体（１）の前面開口部が開かれている状態
で、この状態のとき、ケース箱体（１）の前面側で煙草
を出し入れすることができるようになっている。

【００２２】この実施例によれば、ケース箱体（１）の
前面を店員側に向け、かつ、煙草を出し入れする場合以
外はシャッター（６）を下げてケース箱体（１）の前面
開口部を閉じておくことにより、煙草はお客に触れられ
ることなく陳列することができ、しかも、煙草は店員の
みが出し入れすることができる。

【００２３】このように、本発明の煙草陳列ケースは、
ケース箱体（１）の前面開口部に、透明体または半透明
体から構成されたシャッター（６）を設け、このシャッ
ター（６）をケース箱体（１）の上方に設けられた巻取
りドラム（８）に対して巻取り・繰出させてケース箱体
（１）の前面開口部を開閉するようにしているから、ケ
ース箱体（１）の前方に扉などを開閉するためのスペー
スが不要であり、それによって陳列のための占有スペー
スをコンパクトにすることができるとともに、煙草をお
客に触れられることなく陳列が可能であり、それによっ
て万引きなどの盗難を抑制させることできる心理的効果
があり、しかも、シャッター（６）を透明体または半透
明体、例えば透明または半透明な塩化ビニール樹脂から
製作したことにより、見栄えが良いだけでなく、例えば
塩化ビニール樹脂は加工し易くてシャッター（６）をロ
ックするための鍵を取付けることができ、それによって
店員が煙草陳列ケースから離れたり、閉店後の盗難防止
を確実に保証できるという効果も得られる。

【００２４】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば、次
のような実施例も可能である。

【００２５】まず、前記実施例では、シャッター（６）
を巻取りドラム（８）に巻取るようにしているが、図６
に示すように、上部枠体（４）の両側内面にＵ字状をな
した巻取りレール（11）を設け、この収納レール（11）
に沿ってシャッター（６）を巻取るようにしたものでも
よい。この場合には、シャッター（６）と巻取りレール
（11）の終端部または上部枠体（４）の一部（巻取りレ
ール（11）の終端部近傍）との間にスプリング（図示せ
ず）を張設することにより、シャッター（６）を小さな
操作力で押し上げることもできる。

【００２６】また、前記実施例では、ケース箱体（１）
の前面を店員側に向けているが、ケース箱体（１）の前
面を客側に向けることにより、お客に店員の監視下で煙
草を取り出させるようにしてもよい。

【００２７】また、前記実施例では、ケース箱体（１）
の前面のみシャッター（６）により開閉し得るようにし
ているが、ケース箱体（１）の後面を開口して、この後
面開口部にシャッター（６）を設け、ケース箱体（１）
の前後両面とも夫々開閉し得ることにより、店員も煙草
を出し入れすることができるとともに、お客も店員の監
視下で煙草を取り出させるようにしてもよい。

【００２８】更に、ケース箱体（１）および仕切板
（２）（２）…は、透明なアクリル樹脂以外の透明体で
あってもよいとともに、シャッター（６）は、透明また
は半透明な塩化ビニール樹脂以外の加工が容易な透明体
または半透明体であってもよく、しかも、上部枠体
（４）はアクリル樹脂以外の樹脂であってもよい。尚、
ケース箱体（１）の天板および底板は透明体でなくても
よい。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケース箱体の前方に扉などを開閉するためのスペースが
不要で陳列のための占有スペースをコンパクトにするこ
とができるとともに、煙草を客に触れられることなく陳
列することが可能で万引きなどの盗難を確実に防止する
ことができ、しかも、シャッターにより見栄えが良好で
あるという著しく優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の煙草陳列ケースのシャッターを閉じた
状態の斜視図である。

【図２】本発明の煙草陳列ケースのシャッターを開いた
状態の斜視図である。

【図３】本発明の煙草陳列ケースの要部縦断側面図であ
る。

【図４】本発明の煙草陳列ケースの図３におけるＡ−Ａ
線に沿って部分縦断正面図である。

【図５】シャッターの部分縦断側面図である。

【図６】本発明の煙草陳列ケースの他の実施例の要部縦
断側面図である。

【符号の説明】

１ ケース箱体 ２ 仕切板 ３ 収納棚 ４ 上部枠体 ５ シャフト ６ シャッター ７ スラット ８ 巻取りドラム ９ ガイドレール 10 コイルスプリング 11 収納レール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の仕切板にて内部を仕切って複数の
   収納棚を多列多段に形成し、前面或いは前後両面が開口
   する透明体から構成されたケース箱体と、 前記ケース箱体の前面開口部或いは前後両面開口部に設
   けられ、前記開口部を開閉する透明体または半透明体か
   ら構成されたシャッターと、 前記ケース箱体の上方に設けられ、前記シャッターを巻
   取る適宜手段とを具備したことを特徴とする煙草陳列ケ
   ース。