JPH08275207A - 画像表示方法及び画像表示システム - Google Patents

画像表示方法及び画像表示システム

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JPH08275207A
JPH08275207A JP7098124A JP9812495A JPH08275207A JP H08275207 A JPH08275207 A JP H08275207A JP 7098124 A JP7098124 A JP 7098124A JP 9812495 A JP9812495 A JP 9812495A JP H08275207 A JPH08275207 A JP H08275207A
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JP
Japan
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image
display
display device
eye
displayed
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Withdrawn
Application number
JP7098124A
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English (en)
Inventor
Kentaro Yamaguchi
兼太郎 山口
Masakatsu Morisugi
政勝 森杉
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Namco Ltd
Original Assignee
Namco Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示装置の種類を異ならせた場合にも立体感
を損なわない画像表示方法及び画像表示システムを提供
すること。 【構成】 左目用、右目用の画像が表示装置14の有す
る1又は複数の表示画面16に対して表示され立体画像
が形成される。表示装置14が第1の表示装置から第2
の表示装置に変更された場合、例えば表示画面サイズの
変更、1の表示画面を有するものから複数の表示画面を
有するもの(HMD等)への変更、光軸と画面中心との
位置関係の変更等がなされた場合において、第1の表示
装置において無限遠点に表示される表示物が第2の表示
装置において無限遠点に表示されるように、画像変換部
12が、左目用、右目用の画像の表示位置を左右方向に
シフトする。これにより立体感の維持が可能となる。ま
た立体感を更に正確に維持するためには、観者から見た
表示画面の画角を一定にすることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体画像を形成するた
めの画像表示方法及び画像表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゲーム装置、映画等の分野におい
て、より臨場感溢れる画像を表示するシステムとして、
立体画像の形成が可能な画像表示システムが知られてい
る。このような画像表示システムにおいては、左目用・
右目用の画像を用意し、これらを表示画面上に所定期間
毎に交互に表示する。そして観者は専用の眼鏡を装着
し、この眼鏡の左右の視界は上記所定期間毎に開閉され
る。これにより観者の左目は上記左目用の画像のみを、
右目は上記右目用の画像のみを見ることになり、立体視
が実現できる。この他に、ヘッドマウントディスプレー
(以下、HMDと呼ぶ)と称される表示装置を含む画像
表示システムでは、左目用専用、右目専用の表示画面が
用意され、これらに左目用、右目用の画像を表示するこ
とで立体視が実現できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな画像表示システムにおいては以下のような問題があ
った。
【0004】第1に、この画像表示システムにおいて使
用される表示画面には、例えば15インチ、29イン
チ、33インチ等の種々のサイズのものがあり、どのサ
イズの表示画面を使用するかはユーザの好み等に依存す
る。一方、画像表示システムで使用される映像ソースを
供給するにあたっては、これらの画面サイズの全てに対
応した汎用的な映像ソースを供給することは困難であ
り、従って標準サイズの表示画面に最適な映像ソースが
供給されることになる。ところが後述するように、同じ
映像ソースからの画像を異なるサイズの表示画面に表示
すると立体感が変化したり立体視自体が不可能になると
いう問題が生じ、これを解決することが大きな技術的課
題となる。
【0005】第2に、映像ソースが、1の表示画面を用
いて立体視を実現するシステム用に開発されたものであ
る場合、この映像ソースを、上記のHMD等の複数の表
示画面を有する表示装置において使用することは困難で
あるという問題もあった。
【0006】このように、従来の立体視可能な画像表示
システムにおいては、表示装置が異なる種類のものに変
更された場合に、立体感が損なわれたり映像ソースを共
通化できない等の問題があった。
【0007】本発明は、以上のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、表示装置の
種類を異ならせた場合にも立体感を損なわない画像表示
方法及び画像表示システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために請求項1の発明は、表示装置の有する1又は
複数の表示画面に対して左目用、右目用の画像を表示し
立体画像の形成を行う画像表示方法であって、前記立体
画像を表示する表示装置が第1の表示装置から第2の表
示装置に変更された場合に、前記第1の表示装置におい
て無限遠点に表示される表示物が前記第2の表示装置に
おいて無限遠点に表示されるように前記左目用、右目用
の画像の表示位置を左右方向にシフトすることを特徴と
する。
【0009】また請求項8の発明は、表示装置の有する
1又は複数の表示画面に対して左目用、右目用の画像を
表示し立体画像の形成を行う画像表示システムであっ
て、前記左目用、右目用の画像を生成する画像生成手段
と、前記立体画像を表示する表示装置が第1の表示装置
から第2の表示装置に変更された場合に、前記第1の表
示装置において無限遠点に表示される表示物が前記第2
の表示装置において無限遠点に表示されるように前記左
目用、右目用の画像の表示位置を左右方向にシフトする
手段を有することを特徴とする。
【0010】請求項1又は8の発明によれば、1の表示
画面を有する表示装置又はHMD等の複数の表示画面を
有する表示装置を用いて立体画像の形成が行われる。そ
して表示装置の種類が第2の表示装置に変更され、表示
画面サイズ、表示画面の数等が変更された場合に、第2
の表示装置においても無限遠点が正しく表示されるよう
に画像のシフト動作が行われる。これにより表示装置が
変更されたことに起因する、立体感を損なう・立体視が
不可能になるという問題を解決できる。
【0011】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、観者から見た前記表示画面の画角の大きさが前記第
1の表示装置と前記第2の表示装置とで等しくなるよう
に設定することを特徴とする。
【0012】また請求項9の発明は、請求項8におい
て、観者から見た前記表示画面の画角の大きさが前記第
1の表示装置と前記第2の表示装置とで等しくなるよう
に設定することを特徴とする。
【0013】請求項2又は9の発明によれば、表示装置
が変更されても表示画面の画角が一定に保たれるため、
有限距離にある表示物についても正確な立体視を維持で
きる。この場合、画角の大きさを一定にする手法として
は、観者の視点位置を実際に移動させる、あるいは光学
系の機器を用いることによって観者の視点位置を擬似的
に移動させる等の種々の手法が考えられる。
【0014】また請求項3の発明は、請求項1又は2の
いずれかにおいて、前記第1の表示装置と前記第2の表
示装置とでは表示画面のサイズが異なっていることを特
徴とする。
【0015】請求項3の発明によれば、第1のサイズの
表示画面を有する第1の表示装置から、第2のサイズの
表示画面を有する第2の表示装置に変更された場合に、
第1のサイズの表示画面において無限遠点に表示される
表示物が第2のサイズの表示画面においても無限遠点に
表示されるように画像の表示位置がシフトされる。これ
により、立体感が損なわれる・立体視が不可能になると
いう問題を解決できる。なおHMD等のように複数の表
示画面を有する表示装置においても、表示画面サイズの
変更に伴う画像のシフト処理は有効である。
【0016】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、前記第1の表示装置と前記第2の表
示装置の少なくとも一方が、前記左目用、右目用の画像
を前記表示画面に所定期間毎に交互に表示すると共に観
者の左右の視界を前記所定期間に同期して交互に遮断す
ることを特徴とする。
【0017】請求項4の発明によれば、観者の左目は左
目用の画像を、右目は右目用の画像を見ることになり、
1の表示画面を用いた立体視が可能となる。この場合、
視界を遮断する手段としては、液晶シャッター、偏光フ
ィルター等の種々のものを採用できる。
【0018】また請求項5の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、前記第1の表示装置と前記第2の表
示装置の少なくとも一方が、前記左目用の画像を表示す
るための第1の領域と前記右目用の画像を表示するため
の第2の領域とが混在するように前記表示画面が形成さ
れ、光学手段により、該第1の領域からの画像が左目に
入射され該第2の領域からの画像が右目に入射されるよ
うに光学処理を行うことを特徴とする。
【0019】請求項5の発明によれば、左目には、第1
の領域からの左目用の画像が入射され、右目には、第2
の領域からの右目用の画像が入射されるため、観者の左
目は左目用の画像を、右目は右目用の画像を見ることに
なる。これにより立体視が可能となる。なお本発明の光
学手段としては、凸レンズが横方向に連なったレンティ
キュラレンズ、あるいは、偏光フィルタ等を用いること
ができる。偏光フィルタを用いる場合には、例えば、偏
光方向が第1の方向となる偏光フィルタを第1の領域の
前に設け、偏光方向が第2の方向となる偏光フィルタを
第2の領域の前に設ければよい。
【0020】また請求項6の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、前記第1、第2の表示装置の一方
が、前記左目用、右目用の画像を1の表示画面に表示
し、他方が、前記左目用、右目用の画像を各々左目用、
右目用の表示画面に表示することを特徴とする。
【0021】請求項6の発明によれば、1の表示画面を
有する表示装置と、HMD等のように複数の表示画面を
有する表示装置とで、映像ソースを共通化することがで
きる。
【0022】また請求項7の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、前記第1、第2の表示装置は共に前
記左目用、右目用の画像を各々左目用、右目用の表示画
面に表示し、前記第1の表示装置と第2の表示装置とで
は目からの光軸と表示画面の中心との位置関係が異なっ
ていることを特徴とする。
【0023】請求項7の発明によれば、光軸と表示画面
の中心との位置関係が異なる表示装置に変更された場合
においても、立体感を維持できる。
【0024】
【実施例】
(第1の実施例)図1(A)、(B)には、本発明に係
る画像表示システムの構成の一例が示される。図1
(A)に示す画像表示システムは画像生成部10、画像
変換部12、表示装置14、眼鏡18を含む。画像生成
部10は、表示装置14に表示される左目用、右目用の
画像を生成するものであり、このような画像生成部10
としてはレーザディスクプレーヤ(LDプレーヤ)、ビ
デオディスクプレーヤ、家庭用ゲーム装置等が考えられ
る。画像変換部12は、画像生成部10から出力される
左目用、右目用の画像に後述する変換処理を施すもので
ある。この画像変換部12は、外付けの装置としてもよ
いし、画像生成部10、表示装置14に内蔵させてもよ
い。表示装置14は、表示画面16に画像表示を行うた
めのものであり、このような表示装置としてはTV映像
表示用のモニタ、LDプレーヤ等に専用のモニタ等が考
えられる。眼鏡18は左目用、右目用の液晶シャッター
19、20を有し、これらの液晶シャッター19、20
により観者の左右の視界を交互に遮断するものである。
【0025】図1(B)に示す画像表示システムは画像
生成部10を含まず、映像ソースは、TV、CATV信
号として画像変換部12に直接与えられる。
【0026】次に本実施例の動作を説明する。画像生成
部10では、図2に示す画像(元の画像)21が生成さ
れる。この画像21は、左目用の画像22、右目用の画
像24により構成される。NTSC方式を例にとれば、
偶数フィールドにおいては左目用の画像22(又は右目
用の画像24)が、奇数フィールドにおいては右目用の
画像24(又は左目用の画像22)が表示画面16上に
表示されるように、画像生成部10における画像生成処
理が行われる。そして眼鏡18に設けられた左目用、右
目用の液晶シャッター19、20は、フィールドの切り
替えに同期して交互に遮断される。これにより観者の左
目は左目用の画像22のみ、右目は右目用の画像24の
みを見ることになる。また左目用の画像22、右目用の
画像24は各々、図2に示すように同一の表示物を左
側、右側から見た画像となっている。以上により観者は
表示物を立体として認識できることになる。
【0027】さて本実施例では、画像21は、表示画面
16の大きさが標準サイズの場合(例えば29インチ)
の画像となっている。ところが図1(A)、(B)に示
すような画像表示システムにおいては、ユーザの好み等
に応じて、表示画面のサイズが異なる種々の表示装置が
使用される可能性がある。そして、標準サイズ用に生成
された画像21を、サイズの異なる表示画面に表示する
と、後述するように立体感が損なわれたり立体視自体が
不可能になる事態が生じる。そこで、本実施例では画像
変換部12を設け、この画像変換部12は、表示画面1
6の大きさが標準サイズよりも小さい場合(例えば15
インチ)には、例えば左目用の画像22を左側にシフト
し右目用の画像24を右側にシフトすることで画像26
(図2参照)を形成し、これを小さいサイズの表示画面
16に出力する。一方、表示画面の大きさが標準サイズ
より大きい場合(例えば40インチ)には、例えば左目
用の画像22を右側にシフトし右目用の画像24を左側
にシフトすることで画像28(図2参照)を形成し、こ
れを出力する。これにより適切な立体画像を得ることが
可能となる。
【0028】この場合の画像変換部12における画像変
換は例えば次のようにして実現できる。即ち画像の右へ
のシフトは水平同期信号に対して映像信号を遅らせるこ
とで、左へのシフトは水平同期信号に対して映像信号を
進めることで実現できる。また画像変換部12を表示装
置14に内蔵させる場合には、ブラウン管表示のための
電子ビームを偏向させる回路を制御することによっても
実現できる。
【0029】次に第1の実施例の原理について図3
(A)〜(C)、図4(A)〜(C)を用いて説明す
る。図3(A)〜(C)は、表示画面のサイズの変更に
伴い生じる不具合点を説明するための図である。正面方
向の無限遠点を表示した際、表示画面上に表示される点
をIL、IRとする。ここでILは左目用の画像でありIR
は右目用の画像である。またELは左目位置でありER
右目位置である。表示画面が標準サイズの場合には、図
3(A)に示すように視線VL、VRは平行になる。VL
とVRとの交点が虚像の位置となるので、この場合、図
3(A)から明らかなように虚像までの距離は無限大と
なる。
【0030】一方、表示画面が標準サイズよりも小さく
なった場合には、図3(B)に示すように、ILとIR
の間の距離も表示画面のサイズに比例して小さくなるた
め、視線VLとVRとは点Pで交差し、虚像までの距離は
Hとなる。逆に表示画面が標準サイズよりも大きい場合
には、図3(C)に示すように視線VL、VRは開く方向
となるため、立体視はほとんど不可能となる。以上の現
象は、無限遠点に表示されるべき表示物のみならず有限
距離に表示されるべき表示物においても同様に起こるも
のである。
【0031】このように従来の画像表示システムには、
表示画面のサイズが変更されると立体感が損なわれたり
立体視が不可能になるという問題があった。本実施例で
は、左目用の画像、右目用の画像の表示位置を左右にシ
フトさせることでこの問題を解決している。これを図4
(A)〜(C)を用いて説明する。図4(A)には、標
準サイズの表示画面に無限遠点にある表示物I1、I2
表示されている状態が示される。I1L、I2Lは左目用の
画像であり、I1R、I2Rは右目用の画像である。また視
線V1LとV1Rは平行となっており、視線V2LとV2Rも平
行になっている。これを標準サイズよりも小さい表示画
面に表示した場合、従来の画像表示システムでは図4
(B)に示すようにI1、I2の虚像は距離Hの位置に作
られ、虚像までの距離が無限大ではなくなってしまう。
そこで本実施例では、この場合には、左目用の画像を左
方向に、右目用の画像を右方向に適正量シフトし、これ
により図4(C)に示すようにI1、I2に対する視線は
ともに平行になり、虚像までの距離を正しく無限大とす
ることができる。標準サイズよりも大きな表示画面に表
示する場合は、左目用の画像、右目用の画像を上記と逆
方向に適正量シフトさせることにより、同様の効果が得
られる。 (第2の実施例)以上説明した第1の実施例によれば、
左目用、右目用の画像を左右方向にシフトすることによ
り、表示画面のサイズによらずに無限遠点を正しく表現
できる。第2の実施例ではこれに加えて、有限距離にあ
る表示物の立体感についても正確に表現しようとするも
のである。このため第2の実施例では、表示画面のサイ
ズが変更された場合に、左目用、右目用の画像を左右方
向にシフトすると共に表示画面の画角が常に一定になる
ようにする。より具体的には、表示画面の画角が一定と
なるように例えば観者の視点位置を実際に移動したり、
光学系の機器を用いることによって観者の視点位置を擬
似的に移動したりする。表示画面のサイズが例えば図5
(A)に示す大きさであって、このサイズの表示画面3
0において最も立体視を正確に行える視点位置が36で
あり画角がθであったとする。すると図5(B)に示す
ように、表示画面のサイズが大きくなって表示画面32
となった場合には、画角θが一定になるように視点位置
を後方に移動し視点位置38とする。逆に表示画面が小
さくなって表示画面34となった場合には画角θが一定
になるように視点位置を前方に移動し視点位置40とす
る。これにより、表示画面の大きさによらずに正確な立
体感を得ることが可能となる。
【0032】なお画角を一定にする手法としては、この
他、例えば図1の眼鏡18等にレンズ等から成る光学系
の機器を設け、この光学系により調整することも可能で
ある。
【0033】次に、第2の実施例の原理について図6を
用いて説明する。図6には、無限遠点が正しく立体視さ
れるように左目用、右目用の画像の表示位置を調整した
後の状態が示される。IL、IRは無限遠点にある表示物
の左目用、右目用の画像であり、PL、PRは有限距離に
ある表示物の左目用、右目用の画像である。表示画面の
サイズをS、観者(視点)から表示画面までの距離をH
S、観者の目の幅をDとする。観者の位置を基準にxy
座標系を設定し、PL、PRを立体視して得られる虚像P
の座標(xp,yp)を求める。
【0034】まず図6から明らかなように、 SR(yp/Hs)+SL(yp/Hs)=D が成り立ち、よって、 yp=(Hs×D)/(SR+SL) (1) となる。同様に図6より、 xp=1/2×{SL(yp/Hs)−SR(yp/Hs)} (2) となり、この(2)式に(1)式を代入すると、 xp=D/2×(−SR+SL)/(SR+SL) (3) となる。
【0035】ここで、表示画面サイズを変化させつつ、
観者からの画角が変わらないようにHsを同時に変化さ
せることを考える。
【0036】画角を一定とするので、 S/Hs=const (4) となる。また表示画面上に表示される画像の大きさは表
示画面サイズに比例するので、 SR/S=const SL/S=const (5) となる。式(4)、(5)より、 Hs/(SR+SL)=const (6) (−SR+SL)/(SR+SL)=const (7) となる。従って、式(3)、(7)より、 xp=const となり、式(1)、(6)より、 yp=const となる。従って表示画面サイズが異なっていても、画角
が等しくなるように観者の視点位置を設定すれば、立体
視による虚像は観者から見て同一の位置に作られ、正確
な立体画像が得られることになる。 (第3の実施例)ゲーム装置等の分野において、より臨
場感溢れる画像を表示する装置として図7(A)に示す
HMD50と称されるものが知られている。このHMD
50では、図7(B)に示すように左目用、右目用のデ
ィスプレイ52、54が設けられている。そして観者が
図7(A)に示すようにHMD50を装着すると、観者
の視野を覆うように観者の左目、右目の前に左目用、右
目用のディスプレイ52、54が配置される。そして、
これらのディスプレイ52、54にゲーム画像等を映し
出すことで、観者は立体画像を楽しむことができる。
【0037】第3の実施例は、表示装置が、1の表示画
面を有するものからHMDのように複数の表示画面を有
するものに変更された場合に、立体感を損なわずに映像
ソースを共通化するための実施例である。図8(A)、
(B)には、こような映像ソースの共通化にあたって生
じる不具合について説明するための図が示される。正面
方向の無限遠点を表示した際、表示画面上に表示される
点をIL、IRとする。ここでILは左目用の画像であり
Rは右目用の画像である。またELは左目位置でありE
Rは右目位置である。1の表示画面を有する表示装置用
に開発された映像ソースをこの表示装置に表示した場合
には、視線VL、VRは平行になる。VLとVRとの交点が
虚像の位置となるので、この場合、図8(A)から明ら
かなように虚像までの距離は無限大となる。
【0038】一方、HMDでは、図8(B)に示すよう
に、左目用、右目用のディスプレイが別に設けられてお
り、HMDに設けられた光学系により実際のディスプレ
イよりも遠くの距離に左目用表示画面(虚像)、右目用
表示画面(虚像)が映し出される。そして表示装置が、
1の表示画面を有する表示装置からHMD等に変更され
た場合には、図8(B)に示すように視線VL、VRは開
く方向となるため、立体視はほとんど不可能となる。従
って、立体視を可能とし無限点を正しく表示するため
に、この場合に第3の実施例では、ILを右側にIRを左
側にシフトする処理を行う。そして例えば画面中心が目
の正面に位置するタイプのHMDを用いる場合には、I
Lが左目の正面に、IRが右目の正面にくるように上記シ
フト処理を行う。以上により無限遠点の正しい表示が可
能となり、1の表示画面を有する表示装置用に開発され
た映像ソースを、HMD等を用いたシステムで有効利用
することが可能となる。
【0039】同様にして、HMD用の映像ソースを、1
の表示画面を有する表示装置を用いるシステムで有効利
用することもできる。この場合には、図8(A)、
(B)から明らかなように、左目用の画像を左にシフト
し右目用の画像を右にシフトすればよい。
【0040】なお、本発明は上記第1〜第3の実施例に
限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々
の変形実施が可能である。
【0041】例えば、上記実施例では、表示装置を異な
る種類のものに変更するものとして、表示画面サイズの
変更、1の表示画面を有するものからHMD等の複数の
表示画面を有するものへの変更等を例に挙げたが、本発
明が適用できるものはこれらに限らない。即ち、少なく
とも画像の表示位置のシフト処理、画角を一定に設定す
る処理が、表示装置を変更した際の立体感の維持等に有
効である場合には、あらゆる場合に適用できる。
【0042】また上記第1、第2の実施例で説明した表
示画面サイズを変更した際の画像のシフト処理・画角を
一定に設定する処理は、1の表示画面を有する表示装置
のみならず、HMD等の複数の表示画面を有する表示装
置に対しても有効である。例えば、画面中心が目の正面
(光軸)に位置しないようなHMDにおいては、表示画
面サイズが変更されると、立体感の維持のため画像の位
置をシフトする処理が必要になり、このような場合に本
発明を適用できる。同様にHMDの表示画面のサイズが
変更された場合には、画角を一定に設定する処理が、正
確な立体感の維持のために有効なものとなる。この場
合、画角を一定にする処理は、HMD等に設けられる光
学系の機器(レンズ等)を調整して行うことが望まし
い。
【0043】また画面中心が目の正面(光軸)に位置す
るHMDと、位置しないHMDとの間で映像ソースを共
通化する場合にも本発明の原理は適用できる。左目、右
目の画面を外側にシフトすると視野領域を広げることが
でき、内側にシフトすると両目で見ることができる領域
を広げることが可能となる。このため、HMDによって
は、画面中心が目の正面に位置しないタイプのものがあ
り、このような異なるタイプのHMD間においても、本
発明の原理を用いれば映像ソースを共通化できる。
【0044】また本発明は、図1(A)、(B)に示す
構成の画像表示システムに限らずあらゆる種類の画像表
示システムに適用できる。例えば画像の表示方式もNT
SC方式に限らずノンインターレス方式等の種々の方式
のものに適用できる。また表示装置も、CRTの他に、
液晶ディスプレイ、投射型ディスプレイ等の種々のもの
を用いることができる。また観者が装着する眼鏡の構成
も液晶シャッターを有するものには限られない。投写型
ディスプレイを用いる場合には、例えば第1の方向に画
像が偏光されて出力される左目用の投写型ディスプレイ
と、第2の方向に画像が偏光されて出力される右目用の
投写型ディスプレイを用意する。一方、観者は、偏光方
向が第1の方向となる偏光フィルターが左目に設けら
れ、偏光方向が第2の方向となる偏光フィルターが右目
に設けられた眼鏡を装着する。以上の構成により、観者
の左目は左目用の画像のみを、右目は右目用の画像のみ
を見ることになり、立体視が可能となる。
【0045】なおHMDを用いる画像表示システムの場
合には、上記のように偏光フィルターを設けたり、ある
いは液晶シャッターを設けたりする必要はなくなる。
【0046】また投写型ディスプレイを用いる場合に
は、左目用の投写型ディスプレイの投写位置と右目用の
投写型ディスプレイの投写位置とを左右にずらすことに
より、左目用、右目用の画像の表示位置を左右にシフト
することができる。
【0047】また液晶シャッター、偏光フィルターを用
いる以外にも、例えば図10に示すようにレンティキュ
ラレンズ202を用いた手法により立体視を実現するこ
とも可能である。この手法では、表示部200の前にレ
ンティキュラレンズ202が設けられている。このレン
ティキュラレンズ202(光学手段)は、複数の凸レン
ズを横方向に連ねることで構成される。表示部200に
は、左目用画像表示領域204と、右目用画像表示領域
206とが設けられる。そしてこれらの左目用画像表示
領域204、右目用画像表示領域206には、各々、左
目用の画像、右目用の画像が表示される。図10に示す
ようにレンティキュラレンズ202による光屈折作用に
より、左目の位置(EL)には左目用の画像が、右目の
位置(ER)には右目用の画像が入射される。従って観
者の左目は左目用の画像のみを、右目は右目用の画像の
みを見ることになり、立体視が可能となる。この場合に
用いられる光学手段は、レンティキュラレンズに限られ
るものではない。例えば図10においてレンティキュラ
レンズ202の代わりに、偏光方向を第1の方向にする
左目用偏光フィルタを左目用表示領域204の前に設
け、偏光方向を第2の方向にする右目用偏光フィルタを
右目用表示領域206の前に設ける。そして観者は、第
1の方向の偏光フィルターが左目に設けられ第2の方向
の偏光フィルターが右目に設けられた眼鏡を装着する。
以上の構成によっても立体視を実現できる。
【0048】また複数の表示画面を有する表示装置とし
ては、図7(A)に示すように観者の頭部に装着するタ
イプのものに限らず、あらゆる種類の表示装置を考える
ことができる。例えば図9(A)、(B)に示す表示装
置では、プレーヤ64は覗き窓66を覗きこむことによ
り覗き窓66の向こう側に表示される左目用、右目用の
画像を見ることができ、操作部68によりゲーム操作等
を行うことができる。本発明の原理は、このようなあら
ゆるタイプの表示装置に適用できる。
【0049】
【発明の効果】請求項1又は8の発明によれば、表示装
置が変更されても立体感を維持でき、映像ソースの共通
化等が可能となる。
【0050】また請求項2又は9の発明によれば、表示
装置が変更された場合にも正確な立体視が可能となり、
品質の高い立体画像を提供できる。
【0051】また請求項3の発明によれば、表示画面の
サイズによらず無限遠を正しく表現できる。これにより
例えばユーザーが所持する表示装置の種類に依存しな
い、汎用的な映像ソースを供給できる。
【0052】また請求項4の発明によれば、液晶シャッ
ター、偏光フィルター等を用いて観者の視界を遮断する
ことで立体視が可能となる。
【0053】また請求項5の発明によれば、レンティキ
ュラレンズ、偏光レンズ等の光学手段により光学処理を
行うことで立体視が可能となる。
【0054】また請求項6の発明によれば、1の表示画
面を有する表示装置用に作られた映像ソースをHMD等
に表示する、あるいはHMD等用に作られた映像ソース
を1の表示画面を有する表示装置に表示し、立体画像を
楽しむことが可能となる。
【0055】また請求項7の発明によれば、目からの光
軸と表示画面の中心との位置関係が異なる表示装置間に
おいて、映像ソースを共通化できる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示システムの構成の一例で
ある。
【図2】第1の実施例で生成される画像の一例である。
【図3】図3(A)〜(C)は、表示画面のサイズの変
更に伴い生じる不具合点を説明するための図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、第1の実施例の原理を
説明するための図である。
【図5】図5(A)〜(C)は、第2の実施例の原理を
説明するための図である。
【図6】第2の実施例の原理を説明するための図であ
る。
【図7】図7(A)、(B)はHMDについて説明する
ための図である。
【図8】図8(A)、(B)は、1の表示画面を有する
表示装置用に作られた映像をHMDに表示する場合に生
じる不具合点を説明するための図である。
【図9】図9(A)、(B)は、覗き窓により覗き込む
タイプの表示装置を示す図である。
【図10】レンティキュラレンズ等を用いて立体画像を
形成する場合について説明するための図である。
【符号の説明】
10 画像生成部 12 画像変換部 14 表示装置 16 表示画面 18 眼鏡 19、20 液晶シャッター 21 元の画像 22 左目用の画像 24 右目用の画像 26、28 変換後の画像 30、32、34 表示画面 36、38、40 視点位置 50 HMD 52、54 ディスプレイ 64 プレーヤ 66 覗き窓 68 操作部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示装置の有する1又は複数の表示画面
    に対して左目用、右目用の画像を表示し立体画像の形成
    を行う画像表示方法であって、 前記立体画像を表示する表示装置が第1の表示装置から
    第2の表示装置に変更された場合に、前記第1の表示装
    置において無限遠点に表示される表示物が前記第2の表
    示装置において無限遠点に表示されるように前記左目
    用、右目用の画像の表示位置を左右方向にシフトするこ
    とを特徴とする画像表示方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 観者から見た前記表示画面の画角の大きさが前記第1の
    表示装置と前記第2の表示装置とで等しくなるように設
    定することを特徴とする画像表示方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記第1の表示装置と前記第2の表示装置とでは表示画
    面のサイズが異なっていることを特徴とする画像表示方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 前記第1の表示装置と前記第2の表示装置の少なくとも
    一方が、前記左目用、右目用の画像を前記表示画面に所
    定期間毎に交互に表示すると共に観者の左右の視界を前
    記所定期間に同期して交互に遮断することを特徴とする
    画像表示方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 前記第1の表示装置と前記第2の表示装置の少なくとも
    一方が、前記左目用の画像を表示するための第1の領域
    と前記右目用の画像を表示するための第2の領域とが混
    在するように前記表示画面が形成され、光学手段によ
    り、該第1の領域からの画像が左目に入射され該第2の
    領域からの画像が右目に入射されるように光学処理を行
    うことを特徴とする画像表示方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、 前記第1、第2の表示装置の一方が、前記左目用、右目
    用の画像を1の表示画面に表示し、他方が、前記左目
    用、右目用の画像を各々左目用、右目用の表示画面に表
    示することを特徴とする画像表示方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 前記第1、第2の表示装置は共に前記左目用、右目用の
    画像を各々左目用、右目用の表示画面に表示し、前記第
    1の表示装置と第2の表示装置とでは目からの光軸と表
    示画面の中心との位置関係が異なっていることを特徴と
    する画像表示方法。
  8. 【請求項8】 表示装置の有する1又は複数の表示画面
    に対して左目用、右目用の画像を表示し立体画像の形成
    を行う画像表示システムであって、 前記左目用、右目用の画像を生成する画像生成手段と、 前記立体画像を表示する表示装置が第1の表示装置から
    第2の表示装置に変更された場合に、前記第1の表示装
    置において無限遠点に表示される表示物が前記第2の表
    示装置において無限遠点に表示されるように前記左目
    用、右目用の画像の表示位置を左右方向にシフトする手
    段を有することを特徴とする画像表示システム。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 観者から見た前記表示画面の画角の大きさが前記第1の
    表示装置と前記第2の表示装置とで等しくなるように設
    定することを特徴とする画像表示システム。
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