JPH08273885A - 除電器 - Google Patents

除電器

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JPH08273885A
JPH08273885A JP7215295A JP7215295A JPH08273885A JP H08273885 A JPH08273885 A JP H08273885A JP 7215295 A JP7215295 A JP 7215295A JP 7215295 A JP7215295 A JP 7215295A JP H08273885 A JPH08273885 A JP H08273885A
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JP
Japan
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electrode
electrodes
high voltage
coupling ring
coupling
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JP7215295A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hijikata
康裕 土方
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Yokogawa Denshikiki Co Ltd
Original Assignee
Yokogawa Denshikiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 除電能力が向上した除電器を得る。 【構成】 この発明による除電器は、高圧電極13、1
3と、これら高圧電極13、13を貫通させた結合リン
グ17と、結合リング17の下部に取り付けられた針状
の放電電極14と、放電電極14と対向するように空隙
をもたせて配置された接地電極15、15とを有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フィルムシートや半
導体デバイス等の静電気を帯びた物体から静電気を除去
する除電器に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルムシートや半導体デバイス等の物
体は静電気を帯び易いため、その保管や製造工程におい
て、帯電した静電気を除去する必要がある。このため、
従来から、上記物体の製造工程等においては、例えば、
図4に示すような除電器が使用されていた。
【0003】図4において、10は電源部であり、交流
電源1と、電源スイッチ2と、昇圧トランス3とから構
成されている。昇圧トランス3の一次側には、電源スイ
ッチ2を介して交流電源1(100V)が接続されてお
り、一次側に印加された電圧100Vを昇圧して二次側
に高電圧(例えば、7kV)を出力する。また、昇圧ト
ランス3の二次側は、その一端が同軸ケーブル11の中
心導体11aの一端に接続され、その他端が同軸ケーブ
ル11の外部導体11bに接続されるとともに、接地さ
れている。同軸ケーブル11の中心導体11aの他端
は、除電電極12内において、所定長さ分が高圧電極1
3として使用されている。
【0004】次に、除電電極12の構成について図4お
よび図5を参照して説明する。図5(A)は除電電極1
2の一部裁断正面図、図5(B)は図5(A)のX−
X’方向における断面図である。図5において、19は
ポリエステル等からなる樹脂成形部であり、その断面が
略H字状に形成され、除電電極12を保護している。樹
脂成形部19の左右両側面下部の長手方向には、それぞ
れL字状および逆L字状の断面を有する接地電極15,
15が対向して取り付けられている(図5(B)参
照)。この接地電極15,15は、図4に示すように、
同軸ケーブル11の外部導体11bと接続されている。
【0005】また、図5において、樹脂成形部19の上
部溝部の略中央には、中空円筒状の真鍮等の導体で製作
された複数の結合リング17,17,・・・が所定間隔
を置いて設けられている(図5(A)参照)。そして、
各結合リング17の中を絶縁部材16で被覆された高圧
電極13が貫通している。各結合リング17の下部に
は、それぞれ針状の放電電極14が取り付けられてい
る。放電電極14の先端部は樹脂成形部19の下面から
突出し、かつ、接地電極15,15と対向している。高
圧電極13と各放電電極14とは、前述した絶縁材料を
介して静電結合されている。さらに、樹脂成形部19の
上部溝部には、ポリウレタン樹脂等からなるモールド部
18が充填されている。
【0006】上記構成において、除電電極12の下方
に、これと非接触に帯電物体を対置した後、電源スイッ
チ2をオンにすると、交流電源1の出力電圧100Vが
昇圧トランス3により、例えば、7kVに昇圧されて高
圧電極13に印加される。この高圧電極13に印加され
た高圧電圧は、静電結合作用により結合リング17を介
して放電電極14に印加される。
【0007】これにより、放電電極14の先端部と接地
電極15,15との間に絶縁破壊が生じてコロナ放電が
発生し、周囲の空気が正イオンと負イオンにイオン化さ
れる。したがって、帯電物体の帯電電荷の極性に応じて
いずれかの極性のイオンが帯電物体に引き寄せられて帯
電物体の帯電電荷と結合することにより、帯電電荷が中
和され、この結果、帯電物体が除電される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の除電電極12において、1個の結合リング17付近
には、図6に示すように、高圧電極13と結合リング1
7と間に結合容量C1が、結合リング17と接地電極1
5,15と間に接地容量C2がそれぞれ存在すると考え
られる。したがって、図4および図5に示す除電器は、
例えば、図7に示す等価回路で表される。なお、図6お
よび図7において、C1’、C2’、V1’およびV2’に
ついては後述する。
【0009】図7において、1’は電圧源であり、昇圧
トランス3の二次側電圧に相当する。この電圧源1’に
は、結合容量C1と接地容量C2とが直列に接続されてい
る。したがって、電圧源1’の電圧Vは、結合容量C1
と接地容量C2とによってV1とV2とに分圧される。こ
れらのうち、分圧V2は(1)式で示される。 V2=C1・V/(C1+C2) =k1・V・・・・・・・・(1) k1=C1/(C1+C2)・・・(2) (2)式に示す定数k1は、除電器の除電能力を左右す
る重要な要素であることが知られている。これは、定数
k1が大きければ、(1)式より分圧V2が大きくなるの
で、コロナ放電が発生する量が増加してイオンの発生量
も増加し、この結果、除電能力も高くなるからである。
そこで、除電器の除電能力を高くするためには、定数k
1を大きくすればよいが、そのためには、(2)式から
わかるように、結合容量C1を大きくするか、接地容量
C2を小さくすればよい。
【0010】しかしながら、従来の除電器においては、
以下の理由により結合容量C1を約1〜10pF程度ま
でしか大きくすることができず、接地容量C2もあまり
小さくすることができないという問題があった。まず、
高圧電極13と結合リング17との間を同心円筒コンデ
ンサとみなせば、結合容量C1は、(3)式で示され
る。 C1=2πε0・L/loge(b/a)・・・(3) (3)式において、ε0は真空中の誘電率、Lは結合リ
ング17の軸方向長さ、aは高圧電極13の半径、bは
結合リング17の内径である。なお、実際には、高圧電
極13と結合リング17との間に絶縁部材16が存在す
るが、説明を簡略化するために絶縁部材16の誘電率は
考慮していない。
【0011】(3)式より、結合容量C1を大きくする
ためには、以下の3つの手法が考えられる。 (イ)結合リング17の軸方向長さLを長くする。 (ロ)高圧電極13の半径aを大きくする。 (ハ)結合リング17の内径bを小さくする。
【0012】まず、手法(イ)について考察すると、結
合リング17の軸方向長さLを長くすることにより、結
合容量C1は大きくなるが、以下の理由により接地容量
C2も大きくなってしまう。結合リング17と接地電極
15、15との間を平行コンデンサとみなせば、接地容
量C2は、(4)式で示される。 C2=εS・ε0・S/d・・・・・・・・・・(4) (4)式において、εSはモールド部18および樹脂成
形部19の比誘電率、ε0は真空中の誘電率、Sは結合
リング17と接地電極15、15との対向面積、dは結
合リング17と接地電極15、15との間の距離であ
る。結合リング17の軸方向長さLを長くすれば、当
然、結合リング17の表面積も大きくなる。すなわち、
(4)式における、対向面積Sが大きくなるので、接地
容量C2も大きくなる。これにより、除電能力はさほど
向上しない((2)式参照)。また、結合リング17の
軸方向長さLを長くすれば、除電器の形状、重量も大き
くなることから、コストが高くついてしまう。
【0013】つぎに、手法(ロ)について考察すると、
高圧電極13の半径aを大きくすれば、高圧電極13の
表面と結合リング17の内面との距離が小さくなる。し
かしながら、両面間の絶縁耐力も小さくなるため、絶縁
破壊が生じないように高圧電極13に印加する電圧V
(図7参照)を下げなければならず、逆に除電能力が低
下してしまう。
【0014】つづいて、手法(ハ)について考察する
と、結合リング17の内径bを小さくすれば、手法
(ロ)の場合と同様に、高圧電極13の表面と結合リン
グ17の内面との距離が小さくなることから実施するこ
とができない。また、上述した手法(イ)、(ロ)およ
び(ハ)以外に複数の除電電極12を並列に配置するこ
とも考えられるが、除電器全体が大型化するとともに、
コストが高くついてしまう。
【0015】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、簡単な構成で高い除電能力が得られる除電器
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の第1
の電極と、前記複数の第1の電極を貫通させた中空円筒
状の導体の下部に取り付けられた針状の第2の電極と、
前記第2の電極と対向するように空隙をもたせて配置さ
れた第3の電極とを有し、前記第1の電極と前記第3の
電極との間に高電圧を印加し、前記第2の電極と前記第
3の電極との間でコロナ放電を発生させて周囲の空気を
イオン化させることにより、前記第2の電極と非接触に
対置される帯電物体の帯電電荷を除去することを特徴と
している。
【0017】
【作用】上記構成によれば、複数の第1の電極を中空円
筒状の導体に貫通させたことにより、第1の電極と中空
円筒状の導体との間に存在すると考えられる結合容量の
値が大きくなる。これにより第2の電極と第3の電極と
の間に印加される電圧値が大きくなることでイオン発生
量が増加する。そして、帯電物体からより多くの帯電電
荷の除去が可能となる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
について説明する。図1はこの発明の一実施例による除
電器の電気的構成を表すブロック図、図2は同実施例に
よる除電器の外観構成を表す一部裁断正面図、図3は図
2のX−X’方向における断面図である。これらの図に
おいて、図4および図5の各部に対応する部分には同一
の符号を付け、その説明を省略する。図1〜図3に表す
除電器において、同軸ケーブル11の中心導体11aの
一端は、除電電極12’内において、所定長さ分の高圧
電極13,13に接続されている。すなわち、2本の高
圧電極13、13が、結合リング17内を貫通している
(図3参照)。なお、上記構成における動作は、従来の
除電器とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
【0019】次に、高圧電極13、13の2本を結合リ
ング17内に貫通させたことによって除電能力が、どれ
だけ向上するのかを、図6および図7を参照して説明す
る。図6において、高圧電極13、13と結合リング1
7との間に結合容量C1’と、結合リング17と接地電
極15、15との間に接地容量C2’とが、それぞれ存
在すると考えられ、図7の等価回路で示される。したが
って、電圧源1’の電圧VはV1’とV2’とに分圧さ
れ、V2’は、(5)式で示される。 V2’=C1’・V/(C1’+C2’) =k2・V ・・・・・・(5) k2 =C1’/(C1’+C2’) ・・・・・・(6) (6)式に示す定数k2は、(2)式に示す定数k1と同
様に、除電能力を左右する重要な要素である。そこで、
発明者は、これら定数k1と定数k2とを求めるために、
従来の除電器における結合容量C1および接地容量C2
と、本一実施例における除電器の結合容量C1’および
接地容量C2’とをLCRインピーダンスメータで測定
した。以下、測定結果を示す。 (従来の除電器(高圧電極1本)) 結合容量C1 :1.56[pF] 接地容量C2 :2.26[pF] (本一実施例による除電器(高圧電極2本)) 結合容量C1’:3.12[pF] 接地容量C2’:2.51[pF] そして、上記測定結果を(2)式および(6)式にそれ
ぞれ代入すると、 k1=0.408 k2=0.554(k1およびk2は小数点第4位にて四
捨五入) の値が得られた。そして、定数k1と定数k2との比を求
めると、定数k2は、定数k1の1.358倍(小数点第
4位にて四捨五入)になる。この結果より、本一実施例
における除電器は、従来例における除電器に比して除電
能力が向上していることがわかる。これは、放電電極1
4の一本あたりの除電能力が向上することを意味する。
これにより、各放電電極14間のピッチを小さくできる
ことから、該ピッチを小さくすることにより、除電器全
体としての除電能力も向上させることができる。
【0020】以上、この発明による実施例を図面を参照
して詳述してきたが、具体的構成はこの実施例に限られ
るものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計の変更等があってもこの発明に含まれる。たとえば、
上述した一実施例においては、結合リング17の中に高
圧電極13、13の2本を貫通させることにより、結合
容量C1’を増加させたが、結合リング17の内径を約
2倍にして高圧電極を3本以上貫通させることにより、
更に結合容量C1’を増加させてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、簡単な構成で除電器の除電能力を向上させることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における除電器の構成を表
す図である。
【図2】図1における除電器の除電電極12’の構造を
表す図である。
【図3】図2の除電電極12’におけるX−X’方向の
断面図である。
【図4】従来例の除電器の構成を表す図である。
【図5】図4における除電器の除電電極12の構造を表
す図である。
【図6】除電電極12、12’の結合容量C1、C1’お
よび接地容量C2、C2’を説明する図である。
【図7】除電電極12、12’の結合容量C1、C1’お
よび接地容量C2、C2’の等価回路を表す図である。
【符号の説明】
10 電源部 13 高圧電極 14 放電電極 15 接地電極 17 結合リング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の第1の電極と、 前記複数の第1の電極を貫通させた中空円筒状の導体の
    下部に取り付けられた針状の第2の電極と、 前記第2の電極と対向するように空隙をもたせて配置さ
    れた第3の電極とを有し、 前記第1の電極と前記第3の電極との間に高電圧を印加
    し、前記第2の電極と前記第3の電極との間でコロナ放
    電を発生させて周囲の空気をイオン化させることによ
    り、前記第2の電極と非接触に対置される帯電物体の帯
    電電荷を除去することを特徴とする除電器。
JP7215295A 1995-03-29 1995-03-29 除電器 Withdrawn JPH08273885A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7215295A JPH08273885A (ja) 1995-03-29 1995-03-29 除電器

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JP7215295A JPH08273885A (ja) 1995-03-29 1995-03-29 除電器

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Effective date: 20020604