JPH08273804A - ヒーターボード及びヒーターボードを用いた浴室の床暖房装置 - Google Patents

ヒーターボード及びヒーターボードを用いた浴室の床暖房装置

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JPH08273804A
JPH08273804A JP7083790A JP8379095A JPH08273804A JP H08273804 A JPH08273804 A JP H08273804A JP 7083790 A JP7083790 A JP 7083790A JP 8379095 A JP8379095 A JP 8379095A JP H08273804 A JPH08273804 A JP H08273804A
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JP
Japan
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heater board
plate
heating element
heater
heat equalizing
Prior art date
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Application number
JP7083790A
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English (en)
Inventor
Hide Nakanishi
秀 中西
Yuzuru Kawazoe
譲 川副
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水パンへの取り付けが簡単で取付強度が大
きく、組立加工の容易なヒーターボード、及び防水パン
の床面温度を迅速且つ均一な温度に加熱することがで
き、防水パンから容易に剥離しない浴室の床暖房装置を
提供する。 【構成】 ヒーターボード3は、補強板31、均熱板3
2及び連続したコードヒーター34aを屈曲させた発熱
体34よりなり、発熱体34が、均熱板32に形成され
た発熱体収容溝32a内に敷設され、補強板31と均熱
板32との間に挟持されて一体に組み立てられている。
また、補強板31と均熱板32との間の間隙には、接着
樹脂による接着樹脂層37が形成されている。浴室の床
暖房装置は、ヒーターボード3が防水パン4に接着樹脂
5で接着して取り付けられており、接着樹脂5はヒータ
ーボード3を貫通するアンカー孔3aを満たし補強板3
1の裏面に達して硬化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床暖房等に用いられる
ヒーターボード及び同ヒーターボードを用いた浴室の床
暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、浴室の床部分の防水性が高く、且
つ現場施工が簡単・容易で施工期間を短縮できるものと
して、防水パンを用いたユニット式浴室が多く用いられ
るようになっている。このようなユニット式浴室の床は
厚さが3〜6mm程度であり、そのままでは床としての
強度が不足し、撓みや反りが大きくなるので、通常その
裏面側に合板等の補強板を成形時に一体に貼り合わせて
浴室の床を形成している。
【0003】一方、冬期の入浴時は足が冷たく、また入
浴後の浴室内の乾燥が遅いので、浴室の床の暖房と乾燥
を早める目的で電熱ヒーター等の加熱手段が組み込まれ
たヒーターボードを防水パンの床の裏面に設置し、加熱
手段に通電・発熱させて防水パンを加熱する構造とした
ものが知られている。例えば、実開平3−87117号
公報には、底の浅い上方が開口した容器状の合成樹脂製
ケース内に、補強板材と、微粒子が成形されてなる微細
多孔体よりなる断熱材と、裏面にヒーターを設けた均熱
板とを内装したヒーターボードが開示されている。そし
て、実開平3−87378号公報には、防水パンの裏面
の補強板に上記のヒーターボードを固着した浴室の暖房
床構造が開示されている。
【0004】また、実開平5−71267号公報には、
防水パン裏面と平板状の補強板との間または防水パン裏
面に取り付けた平板状の補強板とヒーターボードとの間
に、補強板とほぼ同等の面積を有する均熱板を配設した
ヒーターボードを用いた浴室の床暖房装置が開示されて
いる。さらに、特開平6−94251号公報には、補強
板に蛇行形状の凹溝を刻設し、この凹溝に絶縁被覆した
電熱線を補強板の上面と略同一となるように敷設して、
その上から均熱板を補強板に接着したヒーターボードが
開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記実開平3
−87117号公報、実開平3−87378号公報及び
実開平5−71267号公報記載の従来のヒーターボー
ドを用いた浴室の床暖房装置は、防水パンと暖房用パネ
ルとの間に合板など熱伝導率の低い材料よりなる補強板
が介在しているために、防水パンが暖まるまでに時間が
かかる上、熱損失が多く、従って消費電力が多いという
欠点がある。さらに、防水パンに補強板もしくは均熱板
を取り付けた後に複数個の小面積の暖房用パネルを取り
付けるため、製造あるいは取り付け工程が煩雑になり、
その結果コスト高となる。
【0006】また、実開平5−71267号公報記載の
ヒーターボードを用いた浴室の床暖房装置は、均熱板を
固着した補強板を防水パンの成形時のFRP硬化前に裏
面に取り付けるだけのため、密着性が不十分で剥離し
て、床鳴りが発生したり防水パンへの伝熱が不十分にな
ったりすることがある。
【0007】さらに、特開平6−94251号公報記載
のヒーターボードは、凹溝の深さを電熱線の直径と略同
一に形成して補強板と伝熱板とを貼着させる必要がある
ため、凹溝を精度よく加工する必要があり、電熱線を凹
溝に挿着する手間が煩雑である。また、木質系の補強板
に刻溝加工するのは時間を要し、その結果コスト高とな
る。
【0008】本発明は上記のような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであって、防水パンへの取り付けが
簡単で取付強度が大きく、組立加工の容易なヒーターボ
ード、及び防水パンの床面温度を迅速且つ均一な温度に
加熱することができ、防水パンから容易に剥離しない浴
室の床暖房装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明におけるヒーターボード
は、被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状の補強板と
熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間にスペーサ
ーを介して発熱体が挟持されて一体に組み立てられてい
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明におけるヒー
ターボードは、被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状
の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間
に発熱体が挟持され、頭部が外方へ突出する固定具によ
り前記均熱板が前記補強板と一体に組み立てられてい
る。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明におけるヒ
ーターボードは、被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板
状の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との
間に発熱体が挟持され、前記補強板と前記均熱板との間
に形成された間隙には弾力性を有する接着樹脂層が設け
られて一体に組み立てられている。
【0012】そして、請求項4に記載の発明におけるヒ
ーターボードは、上記に加え、均熱板には外方へ突出す
るバーリングが施されている。
【0013】また、請求項5に記載の発明におけるヒー
ターボードは、上記に加え、発熱体がシート状体もしく
は板状体から形成されている。
【0014】さらに、請求項6に記載の発明におけるヒ
ーターボードは、上記に加え、発熱体がコードヒーター
である。
【0015】そして、請求項7に記載の発明における浴
室の床暖房装置は、防水パンの裏面に請求項1、2、
3、4、5もしくは6に記載のヒーターボードが均熱板
を接着樹脂で接着されて取り付けられている。
【0016】
【作用】上記のように構成された請求項1に記載のヒー
ターボードは、補強板と均熱板との間にスペーサーを介
して発熱体が挟持されているので、補強板や均熱板に発
熱体を収納するための溝加工が不要で、補強板と均熱板
との間に発熱体が確実に挟持される。
【0017】また、請求項2に記載のヒーターボード
は、均熱板を防水パンの裏面に接着樹脂で接着する場
合、均熱板の外方へ突出する固定具の頭部が接着樹脂中
に食い込んでアンカー効果を発揮するので、均熱板(従
ってヒーターボード)と防水パンは強固に接着される。
また均熱板と補強板とが固定具により機械的に組み立て
られているので、ヒーターボード自体の強度も大きい。
【0018】さらに、請求項3に記載のヒーターボード
は、補強板と均熱板との間に形成された間隙に弾力性を
有する接着樹脂層が設けられているので、接着樹脂層が
補強板や均熱板に加わる衝撃や荷重を吸収し、発熱体に
力が加わらない。また、補強板や均熱板に発熱体の収納
溝を形成した場合、収納溝の深さが浅くて、発熱体が補
強板や均熱板の表面から飛び出して補強板と均熱板との
間に挟持されても、同様に、接着樹脂層が補強板や均熱
板に加わる衝撃や荷重を吸収し、発熱体に力が加わらな
い。
【0019】そして、請求項4に記載のヒーターボード
は、その均熱板を防水パンの裏面に接着樹脂で接着する
場合、均熱板に施されたバーリング(ギザギザ)が接着
樹脂中に食い込んでアンカー効果を発揮するので、均熱
板(従ってヒーターボード)と防水パンは強固に接着さ
れる。
【0020】また、請求項5に記載のヒーターボード
は、発熱体がシート状体もしくは板状体から形成されて
いるので、補強板と均熱板との間に容易に挟持すること
ができ、また、ヒーターボードの厚みを薄くできるの
で、防水パンの裏面に貼着しても防水パンの裏側のスペ
ースをとらない。
【0021】さらに、請求項6に記載のヒーターボード
は、発熱体がコードヒーターであるので、曲げ加工が容
易で、任意のパターンを容易に形成でき、また防水パン
の単位床面積当たり発熱量を広範囲に変化させることが
容易である。例えばコードヒーターを密に且つ均一に敷
設することによって単位面積当たり発熱量を大きく且つ
均一にすることができる。また、発熱体は、可撓性に富
み、被覆材自信も柔軟であるため、均熱板や補強板など
に形成した収納溝への装着が容易であり、また、均熱板
とよく密接し、均熱板は迅速に且つほぼ均一な温度に加
熱される。
【0022】そして、請求項7に記載のヒーターボード
を用いた浴室の床暖房装置は、防水パンの裏面にヒータ
ーボードの均熱板が接着樹脂によって接着され、防水パ
ンとヒーターユニットの間には熱伝導率の低い補強板が
介在しないので熱伝達が良く、防水パンが迅速に且つほ
ぼ均一な温度に加熱される。
【0023】他方、ヒーターボードの裏面側は熱伝導率
の低い補強板によって覆われているので、防水パンの裏
面側からの熱の損失が少ない。また、ヒーターボードが
防水パンに接着されている上、補強板は浴室床の最下層
に位置していて、上方からの垂直荷重をすべて受ける構
成となっているので、垂直方向の撓みが起こりにくく、
また防水パンとヒーターボードの層間での剥離が生じに
くい。更にヒーターボードが防水パンとほぼ同じ形状の
1枚物であるから、防水パンの成形と同時にヒーターボ
ードを接着することが容易である。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0025】図1は、本発明の請求項1及び請求項5に
記載のヒーターボードの実施例を示す一部切欠平面図、
図2は、図1に示すヒーターボードの構成を示す模式
図、図3は、図1に示すヒーターボードの部分拡大断面
図である。
【0026】図1、図2及び図3に示すように、ヒータ
ーボード1は、補強板11、均熱板12、及び、補強板
11と均熱板12との間に配設されたスペーサー13及
び発熱体14よりなり、スペーサー13に穿設された5
個の発熱体収容穴13a内に各1個、合計5個の発熱体
14が収容されて一体に組み立てられている。そして、
ヒーターボード1にはこれを貫通する多数個のアンカー
孔1aが、発熱体14にかからない位置に穿設されてい
る。
【0027】補強板11は、厚さが9〜18mmの耐水
合板製で、ヒーターボード1が取り付けられる図示され
ていない防水パン(図8参照)とほぼ同じ形状に形成さ
れている。
【0028】均熱板12は、熱伝導率の高い銅、アルミ
ニウム、真鍮、ステンレス鋼などの金属板製で、補強板
11とほぼ同じ形状に形成されている。その厚さは0.
4〜2mm程度が好ましい。なお、均熱板12の表面
は、防水パンあるいは補強板11との接着を良好にする
ために、サンダー掛けなどの粗面加工がなされているこ
とが好ましい。
【0029】発熱体14は、銅線、ニクロム線など通電
によって発熱する電熱線をマイカ板などの絶縁材の周囲
に捲回し、電源接続ターミナルを付けたユニット状の発
熱体を、銅、アルミニウム、鉄などの金属保護ケースで
覆った薄いシート状体もしくは板状体のものであり、補
強板11の巾よりもやや短い長さと比較的狭い巾を有す
る細長い長方形に形成されている。
【0030】スペーサー13は、合板やハードボード
(硬質繊維板)など、可撓性が良く、加工しやすい材料
のものが好ましく、発熱体14と同じかやや大きい厚さ
を有し、補強板11とほぼ同じ形状に形成されている。
スペーサー4にはその巾方向を横断するように、発熱体
14がちょうど入る大きさの発熱体収容穴13aが穿設
されている。
【0031】また、発熱体14から均熱板12への熱伝
達を良好にする目的で、発熱体収容穴13a内の発熱体
14の上の隙間にシリコンゴムシート、シリコングリー
スなどの封入材15が封入されている。封入材15は、
発熱体14と均熱板12の両方に接触している。
【0032】なお、アンカー孔1aは、ヒーターボード
1を一体に組み立て後に穿孔するか、または、補強板1
1、スペーサー13、均熱板12のアンカー孔1aの位
置に各々予め貫通孔を穿孔しておき、これらを位置ずれ
の生じないようにして一体に組み立てて形成するなどの
方法により形成される。
【0033】上記ヒーターボード1の発熱体14に通電
すると、発熱体14で発生した熱は封入材15へ、封入
材15から均熱板12へと迅速に伝達され、且つ均熱板
12は熱伝導率が高いので、その表面の温度はほぼ均一
となる。一方、発熱体14の下面は熱伝導率の低い補強
板11に接しているので補強板11を透過して逃げる熱
損失は少なく、従って消費電力が少ない。また、発熱体
14がシート状体もしくは板状体であるので、スペーサ
ー13も薄い板状体のものでよく、発熱体収容穴13a
の加工が容易で発熱体14の収納も容易にでき、ヒータ
ーボード1も薄くすることができる。
【0034】次に、図4は請求項2記載のヒーターボー
ドの実施例を示す一部切欠平面図であって、図5は図4
に示すヒーターボードの部分拡大断面図である。
【0035】図4及び図5に示すヒーターボード2は、
スペーサーを使用せず、補強板21にシート状体もしく
は板状体の発熱体24がちょうど入る大きさの発熱体収
容穴21aが穿設されたもので、発熱体24が発熱体収
容穴21aに収納され、補強板21と均熱板22との間
に挟持されて、複数の木ねじ26により補強板21と均
熱板22とが固定されて一体に組み立てられている。
【0036】発熱体24は、巾広の長方形のもので、発
熱体収容穴21aは、補強板21の中央部に1個、左右
に各2個の計5個が穿設されており、その深さは、発熱
体24の厚みと略同じかやや大きく形成されている。ま
た、木ねじ26の頭26aは、均熱板22の外方ヘ突出
しており、発熱体収容穴21a内の発熱体24の上の隙
間には、封入材25が封入されている。
【0037】次に、図6及び図7は、本発明の請求項3
及び請求項6に記載のヒーターボードの実施例を示す説
明図であって、図6は、発熱体のパターンを示す模式
図、図7は、図6に示すヒーターボードの部分拡大断面
図である。
【0038】図6及び図7に示すように、ヒーターボー
ド3は、補強板31、均熱板32及び連続したコードヒ
ーター34aを屈曲させた発熱体34よりなり、発熱体
34が、均熱板32に形成された発熱体収容溝32a内
に敷設され、補強板31と均熱板32との間に挟持され
て一体に組み立てられている。そして、ヒーターボード
3にはこれを貫通する多数個のアンカー孔3aが、発熱
体34にかからない位置に穿設されている。
【0039】補強板31及び均熱板32は、図1から図
3までの補強板11及び均熱板12と同様に、各々、耐
水合板製及び金属板製で、ヒーターボード3が取り付け
られる防水パンとほぼ同じ形状に形成されている。
【0040】発熱体収容溝32aは、発熱体34の敷設
パターンに合わせて均熱板32をプレス成形して形成さ
れており、その幅はコードヒーター34aの直径と略同
じかやや小さく、またその深さはコードヒーター34a
の半径よりやや大きく形成されている。このためコード
ヒーター34aは発熱体収容溝32a内に挟持され、そ
の上部は補強板31の上面よりやや飛び出している。コ
ードヒーター34aは、抵抗線の周囲に耐熱ビニル、耐
熱シリコンゴムなどの絶縁被覆を施した直径2〜5mm
のものが好適である。尚、発熱体収容溝32aの深さ
は、コードヒーター34aを発熱体収容溝32a内に仮
止めするに足りればよいが、勿論、コードヒーター34
aの直径と略同一かやや小さく形成して、補強板31の
上面からのコードヒーター34aの飛び出しが小さくな
るようにしてもよい。
【0041】そして均熱板32の上に弾力性を有する接
着樹脂を厚めに塗布し、さらに補強板31を載置して、
コードヒーター34aに補強板31を密着させながら、
接着樹脂により補強板31と均熱板32とが貼着されて
一体に組立てられている。尚、34bはヒーターボード
3の温度を調節するのためのサーモスタットである。
【0042】接着樹脂は、厚く塗布でき、瞬間的に硬化
せず、硬化に際しても殆ど収縮することのないウレタン
樹脂系の接着剤などが好適である。
【0043】このとき、補強板31と均熱板32との間
の間隙には、接着樹脂による接着樹脂層37が形成さ
れ、弾力性を有するので、ヒーターボード3に加わった
衝撃や荷重を吸収する。尚、図7は、説明の都合上、補
強板31が均熱板32の上側に位置しているが、防水パ
ンへの貼着にあったては、後述するように、防水パンの
裏側には均熱板32が貼着される。
【0044】次に、本発明の浴室の床暖房装置の実施例
について説明する。図8は、請求項1記載のヒーターボ
ードを使用した浴室の床暖房装置の実施例を示す斜視
図、図9はその部分拡大断面図である。
【0045】図8及び図9に示すように、浴室の水まわ
りは浴槽部Aとこれに続く洗い場床部BがFRPによっ
て形成されている。そして洗い場床部Bの防水パン4の
裏面には、図1乃至図3で示したヒーターボード1が、
均熱板12が接着樹脂5により接着されて取り付けられ
ている。接着樹脂5は、防水パン4を形成するFRPと
同じポリエテル樹脂、あるいはエポキシ樹脂など、固化
後の自己強度及び均熱板12との接着性に優れた熱硬化
性樹脂が好ましい。
【0046】この浴室の床暖房装置において、発熱体1
4を電源に接続し通電すると発熱体14が発熱し、その
熱は発熱体14から封入材15、均熱板12、防水パン
4の順に伝達されるが、均熱板12は熱伝導率が高く、
且つ防水パン4とほぼ同じ形状に形成されているので、
熱は迅速且つ均一に均熱板12内を伝わり、防水パン4
の温度は迅速且つほぼ均一に上昇する。また、ヒーター
ボード1の裏面側は熱伝導率の低い補強板11によって
覆われているので、ヒーターボード1の裏面側からの熱
の損失は少なく、従って消費電力は少ない。
【0047】また、この浴室の床暖房装置は、接着樹脂
5が防水パン4とヒーターボード1の間を満たし、次い
でヒーターボード1に穿設された多数個のアンカー孔1
aを満たした後、更に補強板11の裏面側へ流出して硬
化している。これによってヒーターボード1は防水パン
4に強く接着されるとともに、アンカー孔1a内の硬化
した接着樹脂6があたかもリベット接合のリベットのよ
うな働きをし、防水パン4とヒーターボード1、及びヒ
ーターボード1内の補強板11、スペーサー13、均熱
板12など各層はそれぞれ接触面間での移動が抑制され
る。その結果各層間での剥離や床鳴り等が防止される。
【0048】次に、図10は、請求項2記載のヒーター
ボードを使用した浴室の床暖房装置の実施例を示す部分
拡大断面図である。ヒーターボード2において、均熱板
22は多数本の木ねじ26で補強板21と一体に組み立
てられている。木ねじの頭部26aは均熱板22の外方
へ突出していて、防水パン4に均熱板22を接着樹脂5
で接着すると、木ねじの頭部26aが防水パン4と均熱
板22間の接着樹脂5に食い込み、アンカー効果によっ
て接着樹脂5と均熱板22とは強固に接着され、その結
果、防水パン4とヒーターボード2とは強固に接着され
る。尚、21aは発熱体収納穴、25は封入材である。
【0049】図11は、請求項4記載のヒーターボード
を使用した浴室の床暖房装置の実施例を示す部分拡大断
面図である。ヒーターボード7の均熱板72には外方へ
突出する多数個のバーリング72aが施されていて、防
水パン4に均熱板72を接着樹脂5で接着すると、バー
リング72aが防水パン4と均熱板72間の接着樹脂5
に食い込み、アンカー効果によって接着樹脂5と均熱板
72とは強固に接着され、その結果防水パン4とヒータ
ーボード7とは強固に接着される。尚、71aは発熱体
収納穴、75は封入材、7aはアンカー孔である。
【0050】図12は、請求項3記載のヒーターボード
を使用した浴室の床暖房装置の実施例を示す部分拡大断
面図である。ヒーターボード3は、図9に示す実施例と
同様に、均熱板32が接着樹脂5によって防水パン4の
裏面に接着されて取り付けられ、浴室の床暖房装置が形
成されている。
【0051】この実施例の浴室の床暖房装置は、防水パ
ン4の温度上昇は迅速且つほぼ均一であり、ヒーターボ
ード3の裏面側からの熱の損失は少なく、またヒーター
ボード3が防水パン4に強く接着され、各層間での剥離
や床鳴り等が防止されることについては図9に示す実施
例と同様であるが、更に以下に記すような特長を有す
る。
【0052】即ち、防水パン4の温度を迅速且つ均一に
上昇させるには、被加熱床面の単位面積当たり発熱体の
発熱量を大きく且つ均一化すること、均熱板を厚くして
熱伝導抵抗を大きくすることが有効である。その点コー
ドヒーター34aは直径が小さく且つ屈曲が容易である
から、任意のパターンの発熱体を容易に形成することが
できる。例えばコードヒーター34aを密に敷設するこ
とによって単位床面積当たり発熱量を大きく且つ均一に
することができる。また、それによって均熱板32の厚
さを薄くすることができるので、ヒーターボード3の重
量を軽くし、経済的にすることができる。更に、直径の
小さいコードヒーター34aを使用することが容易であ
り、その結果ヒーターボード3の厚さを薄くすることが
できる。
【0053】更に、アンカー孔3aの配置がより自由に
なり、その数を多くすることができるので、防水パン4
とヒーターボード3とはより強固に接着され、床鳴りの
問題は一層改善される。
【0054】なお、上記各実施例の浴室の床暖房装置
は、予め一体に組み立てられたヒーターボードを防水パ
ンに接着するものであるが、防水パンの成形と防水パン
へのヒーターボードの接着、あるいは、防水パンの成形
・ヒーターボードの組み立て・及び防水パンとヒーター
ボードの接着を同時に行うことも可能である。
【0055】以上、本発明の実施例について説明した
が、具体的な構成は上記実施例に限られるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等
も本発明に含まれる。例えば、実施例では発熱体に電熱
線をマイカ板などの巻芯の周囲に捲回したもの、コード
ヒーターなどを使用したが、炭素繊維などの導電性繊維
を熱硬化性樹脂で板状に固化したものや、温水配管など
を使用してもよい。
【0056】また、図1乃至図3に示す実施例のヒータ
ーボード1においては、発熱体14が断線した場合に抜
き出して交換可能とすることができるように、発熱体収
容穴13aの一端側が開放されているものとしてもよ
い。また、封入材としてシリコンゴムシート、シリコン
グリースなどを用いたが、金属箔を重ねたもの、金属板
を折曲したものなどとしてもよい。更に、発熱体と均熱
板の接触を良好にするために、発熱体と補強板の間に発
泡樹脂などよりなる弾性体を封入してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヒーター
ボードは、被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状の補
強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間にス
ペーサーを介して発熱体が挟持されて一体に組み立てら
れているように構成したので、補強板や均熱板に発熱体
を収納するための溝加工が不要で、補強板と均熱板との
間に発熱体を確実に挟持できる効果を奏する。
【0058】また、被加熱面とほぼ同じ形状を有する平
板状の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板と
の間に発熱体が挟持され、頭部が外方へ突出する固定具
により前記均熱板が前記補強板と一体に組み立てられて
いるように構成したので、均熱板を防水パンの裏面に接
着樹脂で接着する場合、均熱板の外方へ突出する固定具
が接着樹脂中に食い込んでアンカー効果を発揮し、均熱
板(従ってヒーターボード)と防水パンとが強固に接着
され、また均熱板と補強板とが固定具により機械的に組
み立てられているので、ヒーターボード自体の強度も大
きくなる効果を奏する。
【0059】さらに、被加熱面とほぼ同じ形状を有する
平板状の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板
との間に発熱体が挟持され、前記補強板と前記均熱板と
の間に形成された間隙には弾力性を有する接着樹脂層が
設けられて一体に組み立てられているように構成したの
で、接着樹脂層が補強板や均熱板に加わる衝撃や荷重を
吸収し、発熱体に力が加わらず、また、補強板や均熱板
に形成した発熱体の収納溝の深さがばらついて発熱体が
補強板や均熱板の表面から飛び出して補強板と均熱板と
の間に挟持されても、同様に、接着樹脂層が補強板や均
熱板に加わる衝撃や荷重を吸収し、発熱体に力が加わる
ことがない効果を奏する。
【0060】そして、均熱板に外方へ突出するバーリン
グが施されているように構成することにより、均熱板を
防水パンの裏面に接着樹脂で接着する場合、均熱板に施
されたバーリング(ギザギザ)が接着樹脂中に食い込ん
でアンカー効果を発揮し、均熱板(従ってヒーターボー
ド)と防水パンは強固に接着される効果を奏する。
【0061】また、発熱体がシート状体もしくは板状体
から形成されているように構成することにより、補強板
と均熱板との間への挟持が容易で、ヒーターボードの厚
みを薄く出来る効果を奏する。
【0062】さらに、発熱体をコードヒーターで構成す
ることにより、均熱板または補強板への発熱体の装着が
容易であり、また、発熱体を任意のパターンを容易に形
成できるとともに単位床面積当たり発熱量を広範囲に変
化させることが容易にできる効果を奏するとともに、発
熱体と均熱板を密接でき、均熱板を迅速に且つほぼ均一
な温度に加熱できる効果を奏する。
【0063】一方、本発明の浴室の床暖房装置は、上記
のヒーターボードが均熱板を接着樹脂で直接接着されて
取り付けられているように構成することにより、防水パ
ンが迅速に且つほぼ均一な温度に加熱され、また、ヒー
ターボード裏面の補強板は断熱材として作用し、発熱体
の消費電力が少なくてすみ、更に防水パンの成形時にヒ
ーターボードを接着することが容易に行え、製造工程が
簡略になって、低コスト化が図れる効果を奏する。ま
た、ヒーターボードが防水パンに接着され、且つ上方か
らの垂直荷重をすべて受ける構成となっているので、防
水パンに対する水平方向の移動や垂直方向の撓みが起こ
りにくく、繰り返し荷重や移動荷重等によっても防水パ
ンとヒーターボード、及びヒーターボード内の各構成層
間の接着のゆるみが生じることがなく、床鳴りの発生も
防止される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒーターボードの実施例を示す一部切
欠平面図である。
【図2】図1に示すヒーターボードの構成を示す分解斜
視図である。
【図3】図1に示すヒーターボードの部分拡大断面図で
ある。
【図4】本発明のヒーターボードの他の実施例を示す一
部切欠平面図である。
【図5】図4に示すヒーターボードの部分拡大断面図で
ある。
【図6】本発明のヒーターボードの他の実施例の発熱体
のパターンを示す模式図である。
【図7】図6に示すヒーターボードの部分拡大断面図で
ある。
【図8】本発明の浴室の床暖房装置の実施例を示す斜視
図である。
【図9】本発明のヒーターボードを用いた浴室の床暖房
装置を示す、図8の部分拡大断面図。
【図10】本発明のヒーターボードを用いた浴室の床暖
房装置の他の実施例を示す部分拡大断面図。
【図11】本発明のヒーターボードを用いた浴室の床暖
房装置の他の実施例を示す部分拡大断面図。
【図12】本発明のヒーターボードを用いた浴室の床暖
房装置の他の実施例を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
1,2,3,7 ヒーターボード 1a,3a,7a アンカー孔 11,21,31,71 補強板 12,22,32,72 均熱板 13 スペーサー 14,24,34,74 発熱体 13a,21a,71a 発熱体収容穴 26 木ねじ 26a 木ねじの頭部 32a 発熱体収容溝 34a コードヒーター 37 接着樹脂層 72a バーリング 4 防水パン 5 接着樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/20 335 H05B 3/20 335

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状
    の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間
    にスペーサーを介して発熱体が挟持されて一体に組み立
    てられていることを特徴とするヒーターボード。
  2. 【請求項2】 被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状
    の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間
    に発熱体が挟持され、頭部が外方へ突出する固定具によ
    り前記均熱板が前記補強板と一体に組み立てられている
    ことを特徴とするヒーターボード。
  3. 【請求項3】 被加熱面とほぼ同じ形状を有する平板状
    の補強板と熱伝導率の良好な材料よりなる均熱板との間
    に発熱体が挟持され、前記補強板と前記均熱板との間に
    形成された間隙には弾力性を有する接着樹脂層が設けら
    れて一体に組み立てられていることを特徴とするヒータ
    ーボード。
  4. 【請求項4】 均熱板には外方へ突出するバーリングが
    施されていることを特徴とする請求項1、2もしくは3
    記載のヒーターボード。
  5. 【請求項5】 発熱体がシート状体もしくは板状体から
    形成されていることを特徴とする請求項1、2、3もし
    くは4記載のヒーターボード。
  6. 【請求項6】 発熱体がコードヒーターであることを特
    徴とする請求項1、2、3、4もしくは5記載のヒータ
    ーボード。
  7. 【請求項7】 防水パンの裏面に請求項1、2、3、
    4、5もしくは6記載の発熱体が均熱板を接着樹脂で接
    着されて取り付けられていることを特徴とするヒーター
    ボードを用いた浴室の床暖房装置。
JP7083790A 1994-10-19 1995-04-10 ヒーターボード及びヒーターボードを用いた浴室の床暖房装置 Pending JPH08273804A (ja)

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JP6-253535 1995-01-31
JP7-13563 1995-01-31
JP1356395 1995-01-31
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007163068A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Toyox Co Ltd 浴室用暖房パネル
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KR101876348B1 (ko) * 2017-09-29 2018-07-09 에스로 주식회사 온돌식 난방패널
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