JPH08273685A - 燃料改質器の温度制御装置 - Google Patents

燃料改質器の温度制御装置

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JPH08273685A
JPH08273685A JP7078527A JP7852795A JPH08273685A JP H08273685 A JPH08273685 A JP H08273685A JP 7078527 A JP7078527 A JP 7078527A JP 7852795 A JP7852795 A JP 7852795A JP H08273685 A JPH08273685 A JP H08273685A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原燃料を過熱する過熱管と、これに接続し、触
媒層を有する改質管とを備える燃料改質器において、燃
料電池からのオフガスを燃焼し、バーナ用燃料流量の制
御,燃焼空気流量の制御による触媒層の温度制御を負荷
変動に対しても安定した制御ができるようにする。 【構成】改質管8の入口マニホールド7の改質原料の温
度を温度検出器40で検出し、温度検出器41,42,
43での触媒層の検出温度の平均温度を平均温度演算器
45で算出し、この触媒平均温度により修正温度演算器
46で算出した修正温度を負荷に対応する触媒層6の制
御すべき設定温度を補正し、この補正した補正設定温度
と前記入口マニホールド7内の改質原料の検出温度との
偏差かから触媒層6の温度制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池発電装置に組
込まれる燃料改質器において、過熱管にて過熱された原
燃料が通流する改質管に充填された改質触媒からなる触
媒層を加熱して原燃料を水蒸気改質するのに適する温度
に制御する燃料改質器の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電装置は、燃料改質器と燃料
電池とを主要構成部として構成されている。燃料改質器
は、メタノールや天然ガス等の原燃料を過熱管及びこれ
に接続し、改質触媒が充填された触媒層を有する改質管
に通流し、バーナでの燃焼による燃焼熱により前記過熱
管及び改質管を加熱して原燃料を水素リッチなガスに水
蒸気改質する。燃料電池は、燃料改質器から供給される
改質ガスと別に供給される空気とにより電池反応を起こ
して発電する。なお、発電時、燃料電池から排出される
電池反応に寄与しない燃料オフガスは燃料改質器のバー
ナでの燃料として使用されている。
【0003】ところで、燃料電池を効率よく、かつ安定
に運転するには、燃料改質器からの改質ガスの安定した
供給が必要であり、このために改質管内の触媒層の温度
を負荷変動に関係なく常に適正温度に保持する必要があ
り、従来図2に示す制御系統により触媒層の温度を制御
している。図6において、燃料改質器1は、容器2と、
容器2の上部に設けられるバーナ3と、バーナ3からバ
ーナ口を囲んで吊下る隔壁筒4と、隔壁筒4内に設けら
れる過熱管5と、過熱管5に接続し、改質触媒が充填さ
れた触媒層6を有し、外壁に図示しない伝熱フィンを備
え、かつ下部に原燃料が流入する入口マニホールド7を
備える環状の改質管8とを備えている。なお、9は触媒
層6の原燃料に水蒸気を付加した改質原料の入口部、1
0は改質ガスの出口部の温度を検出する温度検出器であ
る。
【0004】燃料電池12は電解質層と、これを挟持す
る燃料極14、及び空気極15とを備えている。原燃料
供給系17は図示しない原燃料供給源と燃料改質器1の
過熱管5の入口に接続して流量制御弁18と流量検出器
19とを備えて設けられ、原燃料、この原燃料に水蒸気
を付加した改質原料を過熱管5に供給する。
【0005】改質ガス供給系20は燃料改質器1の改質
管8の出口と燃料電池12の燃料極14とに接続して設
けられ、改質ガスを燃料極14に供給する。燃料オフガ
ス供給系21は燃料電池12の燃料極14と燃料改質器
1のバーナ3とに接続して設けられ、燃料極14から排
出される燃料オフガスを燃料としてバーナ3に供給す
る。なお、22は燃料電池12の空気極15に空気を供
給する空気供給系、23は空気極15から排出される排
空気を外部に排出する排空気排出系である。
【0006】燃焼空気供給系24はブロワ25と流量検
出器26とを備えてバーナ3に接続して設けられ、燃焼
空気をバーナ3に供給する。バーナ燃料供給系27は図
示しないバーナ燃料供給源とバーナ3とに接続し、燃料
ポンプ28と燃料流量検出器29とを備えて設けられて
いる。燃焼排ガス排出系30は燃料改質器1の容器2の
上部に接続して設けられ、バーナ3での燃焼による燃焼
排ガスを外部に排出する。
【0007】このような構成により、原燃料は流量制御
弁18により負荷指令の負荷に対応する流量に制御さ
れ、この原燃料と水蒸気改質用の水蒸気とを含む改質原
料は原燃料供給系17を経て燃料改質器1の過熱管5に
流入し、過熱管5及び入口マニホールド7を経て改質管
8を通流する。一方、燃料電池12の発電時燃料極14
から排出される電池反応に寄与しない水素を含む燃料オ
フガスは燃料オフガス供給系21を経て燃料改質器1の
バーナ3に供給され、この燃料オフガスはバーナにてブ
ロワ25の駆動により送気され、燃焼空気供給系24を
経る燃焼空気により燃焼される。このバーナ3での燃焼
による燃焼ガスは隔壁筒4内を下方に流れて過熱管5を
加熱した後、隔壁筒4の下方でUターンして隔壁筒4と
容器2の側壁との間を上方に流れ、改質管8を加熱して
燃焼排ガス排出系30から外部に排出される。
【0008】したがって、過熱管5,改質管8を通流す
る改質原料は過熱管5にて加熱された後、改質管8の触
媒層6の改質触媒の下に原燃料は水素リッチなガスに水
蒸気改質され、この改質ガスは改質ガス供給系20を経
て燃料電池12の燃料極14に供給される。燃料電池1
2はこの改質ガスと空気供給系22を経て供給される空
気とにより電池反応を起こして発電する。この際、電池
反応に寄与しない水素を含む燃料オフガスは燃料オフガ
ス供給系21を経て燃料改質器1のバーナ3に供給さ
れ、燃料として使用される。
【0009】なお、電池反応後の燃料電池12の空気極
15から排出される排空気は排空気排出系23を経て外
部に排出される。このようにして改質原料はバーナ3で
の燃料オフガスの燃焼による燃焼ガスにより過熱管5で
加熱され、改質管8にて原燃料は水蒸気改質されるが、
改質管8内の触媒層6の温度を水蒸気改質反応に適切な
温度に制御する必要がある。このため燃料オフガスの燃
焼による燃焼熱が不足する場合には、バーナ燃料供給系
27の燃料ポンプ28を駆動してバーナ3にバーナ燃料
を供給して燃料オフガスとともに燃焼する。また、燃料
オフガスの燃焼による燃焼熱が過剰の場合は、バーナ燃
料をバーナ3に供給せず、燃料オフガスの燃焼空気量を
多くして改質管8に与える燃焼熱を少なくする。
【0010】次に、上記のような改質管8の触媒層6の
温度制御について説明する。負荷指令の負荷信号は原燃
料量演算器31に入力され、この演算器にて負荷指令に
よる負荷に対応する原燃料流量が演算される。そして、
原燃料量演算器31から出力される原燃料流量の信号は
流量調節器32に入力される。一方、原燃料供給系17
を通流する原燃料の流量は流量検出器19にて検出さ
れ、この検出原燃料流量の信号は流量調節器32に入力
される。そして流量調節器32により原燃料量演算器3
1からの原燃料流量と流量検出器19での検出原燃料流
量との偏差から流量制御弁18を制御して負荷に対応す
る流量の原燃料に水蒸気を付加した改質原料が燃料改質
器1に供給され、過熱管5及び改質管8を通流する。
【0011】また、負荷指令の負荷信号は燃焼空気量演
算器33に入力され、負荷指令による負荷に対応して燃
料電池12の燃料極14から排出されることが計算され
る流量の燃料オフガスを所定の空燃比で燃焼させるに必
要な燃焼空気流量が演算され、この流量に対応するブロ
ワ25の回転数が演算される。なお、バーナ燃料が補助
燃料としてバーナ3に供給されているときには、バーナ
燃料供給系27を流れるバーナ燃料の燃料流量検出器2
9で検出したバーナ燃料流量の信号が燃焼空気量演算器
33に入力され、バーナに供給されるバーナ燃料を所定
の空燃比で燃焼させるに必要なバーナ燃料用燃焼空気流
量が演算され、この流量に対応するブロワ25の回転数
が演算される。
【0012】したがって、バーナ燃料がバーナ3に供給
されてないときは、燃焼空気量演算器33から出力する
のは、燃料オフガス用燃焼空気流量の信号、すなわち、
この流量に対応するブロワ25の回転数の信号であり、
一方、バーナ燃料がバーナ3に供給されているときに
は、燃焼空気量演算器33から出力するのは、燃料オフ
ガス用燃焼空気流量とバーナ燃料用燃焼空気流量とを合
計した合計燃焼空気流量の信号、すなわち、この合計し
た流量に対応するブロワ25の回転数の信号である。
【0013】ところで、改質管8の触媒層6を通流する
改質原料はバーナ3での燃料オフガスやバーナ燃料の燃
焼により加熱されて原燃料は水蒸気改質されるが、その
ときの触媒層6の温度は水蒸気改質反応に適切な温度に
下記のようにして制御される。触媒層6の温度は、触媒
層6の入口部の温度検出器9で検出される温度の信号
と、触媒層6の水蒸気改質反応に適切な温度の設定値の
信号とが温度調節器35に入力される。そして、温度調
節器35により設定温度と温度検出器9での検出温度と
の偏差から後述するように燃料・燃焼空気演算制御器3
6を介して燃料ポンプ28,ブロワ25の回転数を制御
してそれぞれバーナ燃料流量,燃焼空気流量を制御す
る。次にこれらの制御について説明する。
【0014】バーナ3での燃料オフガスの燃焼による燃
焼熱が触媒層6にて水蒸気改質するのに必要な熱量より
小さい場合には、燃料ポンプ28が駆動され、バーナ燃
料がバーナ3に供給されて燃焼される。この場合、燃料
流量検出器29での検出バーナ燃料流量の信号は燃料・
燃焼空気演算制御器36に入力されており、温度調節器
35により触媒層6の設定温度と温度検出器9での検出
温度との偏差からバーナ燃料ポンプ28の回転数を制御
してバーナ3に供給するバーナ燃料流量を制御する。
【0015】一方、前記制御されたバーナ燃料流量を燃
料流量検出器29で検出したバーナ燃料流量の信号は燃
焼空気量演算器33に入力され、この演算器にて所定の
空燃比で燃焼するのに必要な燃焼空気流量が演算され
る。そして、この燃焼空気流量と前記負荷指令による燃
料オフガスを所定の空燃比で燃焼するに必要な燃焼空気
流量とを合計した合計燃焼空気量が演算され、この合計
燃焼空気流量に対応するブロワ25の回転数が演算さ
れ、この回転数の信号は燃料・燃焼空気演算制御器36
に入力される。この際、温度調節器35により触媒層6
の設定温度と温度検出器9での検出温度との偏差からブ
ロワ25を前記回転数をベースにして回転数制御するこ
とにより、ブロワ25が送気する燃焼空気流量を制御す
る。
【0016】したがって、燃料ポンプ28とブロワ25
との回転数制御により、燃料オフガスに流量制御された
バーナ燃料を付加した燃料を、流量制御された燃焼空気
流量により燃焼させた燃焼熱により触媒層6の温度を制
御する。一方、バーナ3での燃料オフガスの燃焼による
燃焼熱が触媒層6にて水蒸気改質するのに必要な熱量よ
り多い場合には、燃料ポンプ28が停止される。この
際、バーナ燃料流量検出器29での検出バーナ燃料流量
が零となり、燃料・燃焼空気演算制御器36には検出バ
ーナ燃料流量の信号が入力されてない。この場合、負荷
指令による負荷に対応する燃料オフガスを燃焼空気量演
算器33にて所定の空燃比で燃焼するに必要な燃焼空気
流量が演算され、この流量に対応するブロワ25の回転
数が演算される。そしてこの回転数の信号は燃料・燃焼
空気演算制御器36に入力され、温度調節器35により
触媒層6の設定温度と温度検出器9の検出温度との偏差
からブロワ25を前記回転数以上の回転数で回転数制御
することにより、ブロワ25の送気する燃焼空気流量を
制御する。
【0017】したがって、ブロワ25の回転数を制御し
て所定の空燃比以上の過剰な燃焼空気を送気し、触媒層
6に与える燃料オフガスの燃焼熱による熱量を小さくし
て触媒層6の温度を制御する。なお、触媒層6の温度制
御がバーナ燃料による制御から過剰燃焼空気による制御
にわたるときには、燃料流量検出器29の検出バーナ燃
料流量の零の信号による燃料・燃焼空気演算制御器36
内の切替操作により、燃料ポンプ28は停止してブロワ
25の回転数制御に移行し、一方、過剰燃焼空気による
制御からバーナ燃料による制御にわたるときには、流量
検出器26での検出燃焼空気流量が負荷指令の負荷に対
応する燃料オフガスを所定の空燃比で燃焼するに必要な
燃焼空気量になったとき、燃料・燃焼空気演算制御器3
6内の切替操作により、ブロワ25の回転数制御から燃
料ポンプ28を駆動して燃料ポンプ28の回転数制御に
移行する。
【0018】なお、前記従来例では触媒層6の入口部の
温度検出器9での検出温度と設定温度との偏差から触媒
層6の温度を制御しているが、触媒層6の出口部の温度
検出器10での検出温度により前述のように触媒層6の
温度を制御することも知られている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記のように改質管8
の触媒層6の改質原料の入口部を温度制御点としてこの
入口部に設けた温度検出器9で検出して触媒層6の温度
を水蒸気改質反応に適切な温度に制御するのは、水蒸気
改質反応が吸熱反応であるため、この温度制御点の温度
は改質負荷量に対応した変化が顕著でなく、また触媒層
の改質反応部が移動するために最適な位置ではないとい
う問題がある。
【0020】一方、触媒層6の改質ガスの出口部を温度
制御点としてこの出口部に設けた温度検出器10で検出
して触媒層6の温度を水蒸気改質するのに適切な温度に
制御するのは、前述のように触媒層6の入口から出口へ
と燃焼による燃焼ガスを流す場合、温度制御すべき温度
制御点は燃焼源のバーナ3から遠いため、制御性が悪い
という問題がある。
【0021】本発明の目的は、上記のような温度制御に
問題点のある触媒層の温度を直接温度制御点とせず、か
つ負荷変動に対しても触媒層の温度を水蒸気改質反応に
適正な温度に安定して制御できる燃料改質器の温度制御
装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明によれば原燃料を過熱管を経て改質触媒が
充填された触媒層を有し、伝熱フィンを備える改質管を
通流させ、過熱管及び改質管をバーナでの燃焼による燃
焼熱により加熱して水素リッチなガスに水蒸気改質する
改質管内の触媒層の温度を制御する燃料改質器の温度制
御装置において、触媒層入口の改質原料の温度を検出す
る改質原料温度検出器と、触媒層の改質原料の流れ方向
の複数箇所に配した触媒層の温度を検出する複数の触媒
層温度検出器と、これらの触媒層温度検出器での検出温
度を平均して触媒平均温度を算出する平均温度演算器
と、この温度演算器から出力する触媒平均温度と触媒平
均基準温度とのずれから修正する修正温度を演算する修
正温度演算器と、負荷指令の負荷に対応して設定した設
定温度を修正温度演算器からの修正温度で補正した補正
設定温度を設定する温度設定器とを備え、負荷指令によ
る温度設定器からの補正設定温度と改質原料温度検出器
での検出改質原料温度との偏差から触媒層の温度を制御
するものとする。
【0023】
【作用】改質原料が過熱管を流れた後、改質触媒が充填
された触媒層を有す改質管を通流し、過熱管及び改質管
をバーナでの燃焼による燃焼熱により加熱して原燃料を
水素リッチなガスに水蒸気改質する反応は、例えば、メ
タノールにおいて下記の吸熱反応である素反応(1)と
発熱反応である素反応(2)とからなっている。
【0024】 CH3 OH → CO+2H2 −21.66kcal/mol (1) CO+H2 O → CO2 +H2 +9.84kcal/mol (2) この反応式から分るように改質全反応は吸熱反応であ
り、外部から熱を供給しないと、この反応は継続できな
い。この際の供給熱は改質原料が持ち込む熱量と触媒層
を内蔵する改質管の外壁面に取付けられた伝熱フィンか
ら供給されるものとの和である。
【0025】ところで、燃料改質器の構造から改質原料
が持ち込む熱とバーナでの燃焼による燃焼熱により伝熱
フィンを介して改質管に供給される熱は、常に同位相で
ある。すなわち、加熱時は触媒を共に加熱し、冷却時は
共に冷却する。上記のようにして水蒸気改質反応を行な
ったときの触媒層の温度は、触媒層の入口から出口に向
って一般に図3に示す温度の分布を有している。
【0026】次に、改質管内の触媒層への熱供給のメカ
ニズムについて図4を用いて説明する。図4において改
質原料は過熱管を流れてバーナでの燃焼による燃焼熱に
より過熱された後、改質管8を通流し、燃焼熱により加
熱された原燃料は水素リッチなガスに水蒸気改質され
る。ここで、改質に必要な熱量Qrfは改質原料が持込む
熱量Qs と、改質管からの熱量Qfin とで供給される。
この供給熱量Qs とQfin とはバーナでの燃焼ガスの温
度及びその流量で制御され、この燃焼ガスの温度はバー
ナで燃焼させるバーナ燃料の供給量や燃焼空気量で制御
する。
【0027】ここで、Qs ,Qfin は図4に示す記号及
びその他の記号を用いて下記の式で表される。 fin =K・S(Tc2−Trf) (4) ここで、 Tc1: 燃焼排ガス温度 Tc2: 燃焼ガス温度 Ts : 触媒層入口改質原料温度 Tin: 過熱管入口改質原料温度 Trf: 触媒平均温度 F: 改質原料流量 C: 改質原料比熱 また、改質に必要な熱量Qrfは下記の式で表される。
【0028】 Qrf=Qs +Qfin −Qout (5) ここで、 Qrf: 改質に必要な熱量 Qs : 改質原料が持込む熱量 Qfin : 伝熱管の伝熱フィンから持込む熱量 Qout : 改質ガスが持出す熱量 ここで、 Qrf>Qs +Qfin −Qout なら熱量過剰 Qrf=Qs +Qfin −Qout ならバランス Qrf<Qs +Qfin −Qout なら熱量不足 していることを示す。
【0029】この燃料改質器の構成では、バーナ燃料の
供給量を増加させると、熱量Qs 及び熱量Qfin はとも
に増加する。一方、冷却時はバーナ燃料の供給量を絞
り、または供給量を零にして燃焼空気量を増加させる
と、熱量Qs 及びQfin はともに減少する。以上のこと
は、過熱管の改質原料出口、すなわち触媒層入口の入口
マニホールド及び改質管の伝熱フィンは燃焼ガスの同じ
流路にあるからである。したがって、触媒層の温度は、
熱量Qs 又は熱量Qfin のどちらかを制御すればよいこ
とになる。
【0030】一方、改質に必要な改質熱量Qrfは改質原
料流量に比例する。また、熱量Qsもこの改質原燃料流
量によって変わる。改質原料流量は負荷指令により直接
制御されているので、改質に必要な熱量は負荷指令の負
荷に対応する熱量Qs 値、つまり触媒層入口の改質原料
温度Ts を制御することでQs 値を制御できる。さら
に、Qs 値とQfin 値は燃料改質器の伝熱構造で大凡そ
の比率は決まるので、負荷指令の負荷に合った必要な改
質熱量Qrfはこの触媒層入口改質原料温度Ts で制御で
きる。
【0031】したがって、制御すべき触媒層入口の改質
原料温度Ts と負荷率との関係は図5で示す制御曲線A
のように定められ、制御曲線Aで示す温度は負荷に対応
する触媒層の温度制御する設定温度となる。さらに、負
荷急変等があっても、触媒層の温度を適正範囲に制御す
るために触媒層の改質原料が流れる方向の複数点の温度
を温度検出器で検出し、この検出温度の平均温度を算出
し、これにより図5に示した負荷率に対応する設定温度
を補正する。
【0032】この補正は、前記平均温度の図5に示す基
準点となる水蒸気改質反応に適正な触媒層の触媒平均基
準温度To からのずれに対して行なわれ、図5に示した
制御曲線Aの温度に下記の修正温度を加算して温度制御
する際の補正設定温度とする。 修正温度▽T=−K(Trf−To ) (6) ここで、 Trf: 触媒実測平均温度 To : 触媒平均基準温度 K: 制御素数
【0033】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
説明する。図1は本発明の実施例による燃料改質器の温
度制御装置を備えた燃料電池発電装置の制御系統図であ
る。なお、図1ないし図4において図6の従来例と同一
部品には同じ符号を付し、その説明を省略する。図1に
おいて、燃料改質器1は図2に示す構造を有し、容器
2,バーナ3,隔壁筒4,過熱管5、及び入口マニホー
ルド7を備えて触媒層6を有する改質管8を備えてい
る。なお、改質管8の外壁面には複数列の伝熱フィン8
aが取付けられている。また、燃料改質器1には前述の
ように原燃料供給系17,燃料オフガス供給系21,バ
ーナ燃料供給系27,燃焼空気供給系24,燃焼排ガス
排出系30が接続して設けられている。
【0034】図1,図2において従来例と異なるのは次
記の通りである。改質管8の入口マニホールド7に過熱
管5から触媒層6に流入する改質原料の温度を検出する
d点,触媒層6の改質原料の入口部,中央部,出口部で
の触媒層の温度を検出するa,b,c点にそれぞれ温度
検出器40,41,42,43を設ける。平均温度演算
器45は触媒層6の改質原料の入口部,中央部,出口部
に設けられた温度検出器41,42,43での検出温度
の信号が入力され、これらの検出温度を平均し、触媒平
均温度を演算する。
【0035】修正温度演算器46は平均温度演算器45
から出力される触媒平均温度の信号が入力され、前記
(6)式による修正温度▽Tを演算する。温度設定器4
7は、図3に示した負荷と設定温度との制御曲線Aにお
ける負荷指令に基づく負荷に対応する設定温度に修正温
度演算器46からの修正温度▽Tを加算した補正設定温
度を演算する。
【0036】このような構成により、燃料電池発電装置
が運転されているとき、負荷指令による負荷に対応した
流量の原燃料からなる改質原料が燃料改質器1の過熱管
5を流れた後、入口マニホールド7に流入して改質管8
内の触媒層6を通流し、前述のようにバーナ3での燃焼
による燃焼熱により過熱管5,改質管8は加熱されて原
燃料は水素リッチなガスに水蒸気改質されて燃料電池1
2に送出されるが、この際の触媒層6の水蒸気改質反応
に適切な温度に対する温度制御は下記のようにして行な
われる。
【0037】温度検出器41,42,43での触媒層6
の検出温度の信号は平均温度演算器45に入力され、こ
の演算器にて温度検出器41,42,43での検出温度
を平均して触媒平均温度が算出される。この触媒平均温
度の信号は修正温度演算器46に入力され、前記(6)
式による修正温度▽Tが算出される。修正温度▽Tの信
号は温度設定器47に入力され、この設定器にて負荷指
令に基づく負荷に対応する図3に示す制御曲線Aによる
設定温度に修正温度▽Tを加算して補正した補正設定温
度を出力する。この補正設定温度の信号と改質管8の入
口マニホールド7に流入する改質原料の温度を検出する
温度検出器40での検出温度の信号が温度調節器48に
入力され、この調節器からの偏差から燃料・燃焼空気演
算制御器36を介して触媒層の温度を制御するのは従来
技術の場合と同じであるので、説明を省略する。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば前述の構成により負荷指令による負荷に基づ
き、触媒層に流入する改質原料の温度と触媒層の複数箇
所で検出した温度の触媒平均温度により補正した負荷に
対応する補正設定温度との偏差から改質管の触媒層の温
度を制御するので、負荷変動に対しても水蒸気改質反応
に適正な温度に安定して制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による燃料改質器の温度制御装
置を備えた燃料電池発電装置の制御系統図
【図2】図1の燃料改質器の構造を示す断面図
【図3】図1の燃料改質器の改質管内の触媒層における
水蒸気改質時の温度分布を示す図
【図4】図1の燃料改質器の改質管内の触媒層に熱が出
入する状態を示す熱出入図
【図5】図1の燃料改質器の改質管内の触媒層の温度制
御を行なうときの負荷に対応する設定温度を示す設定温
度図
【図6】従来の燃料改質器の温度制御装置を備えた燃料
電池発電装置の制御系統図
【符号の説明】
1 燃料改質器 3 バーナ 5 過熱管 8 改質管 12 燃料電池 25 ブロワ 28 燃料ポンプ 31 原燃料量演算器 32 流量調節器 35 温度調節器 36 燃料・燃焼空気演算制御器 40 温度検出器 41 温度検出器 42 温度検出器 43 温度検出器 45 平均温度演算器 46 修正温度演算器 47 温度設定器 48 温度調節器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原燃料を過熱管を経て改質触媒が充填され
    た触媒層を有し、伝熱フィンを備える改質管を通流さ
    せ、過熱管及び改質管をバーナでの燃焼による燃焼熱に
    より水素リッチなガスに水蒸気改質する燃料改質器の改
    質管内の触媒層の温度を制御する燃料改質器の温度制御
    装置において、触媒層に流入する改質原料の温度を検出
    する改質原料温度検出器と、触媒層の改質原料の流れ方
    向に複数箇所に配した触媒層の温度を検出する複数の触
    媒層温度検出器と、これらの触媒層温度検出器での検出
    温度を平均して触媒平均温度を算出する平均温度演算器
    と、この平均温度演算器から出力する触媒平均温度と触
    媒平均基準温度とのずれから修正する修正温度を演算す
    る修正温度演算器と、負荷指令による負荷に対応する設
    定温度を修正温度演算器からの修正温度で補正した補正
    設定温度を設定する温度設定器とを備え、温度設定器か
    らの補正設定温度と改質原料温度検出器での検出改質原
    料温度との偏差から触媒層の温度を制御することを特徴
    とする燃料改質器の温度制御装置。
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