JPH08266279A - 新規チオニン - Google Patents

新規チオニン

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JPH08266279A
JPH08266279A JP7074158A JP7415895A JPH08266279A JP H08266279 A JPH08266279 A JP H08266279A JP 7074158 A JP7074158 A JP 7074158A JP 7415895 A JP7415895 A JP 7415895A JP H08266279 A JPH08266279 A JP H08266279A
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cys
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祐子 大橋
Takanao Iwai
孝尚 岩井
Shigeo Nakamura
茂雄 中村
Masahiro Oshima
正弘 大島
Ryozo Motokura
良三 本蔵
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NORINSUISANSHO NOGYO SEIBUTSU
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NORIN SUISANSYO NOGYO SEIBUTSU SHIGEN KENKYUSHO
NORINSUISANSHO NOGYO SEIBUTSU
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 葉由来の新規チオニンおよびその遺伝子を提
供し、さらには、これら遺伝子を発現させて高い抗植物
病原細菌活性および抗植物病原糸状菌活性を有する有用
植物を作成する。 【構成】 既知のチオニンとはアミノ酸組成が異なるエ
ンバク葉由来の新規チオニン、これをコードする配列を
有するDNA、これを含む発現カセット、この発現カセ
ットを導入された形質転換細胞、および該チオニンの生
産方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物、動物細胞ある
いはその培養細胞(例えばガン細胞)の生育の阻害活
性、あるいは血圧降下作用等の薬理作用を有するチオニ
ンに関し、さらに詳しくは、エンバク由来のチオニンに
関する。本発明はまた、上記チオニンに基づく抗菌性を
有する植物体の作成に関する。
【0002】
【従来の技術】チオニンは、最初、小麦粉に存在する酵
母の増殖を抑制する作用を有する物質として見いだされ
( P.W.Allen 編、W.Jagoら、"Industrial Fermentatio
n"、128頁、(1926))、その後、酵母以外の微生物、動
物あるいはその培養細胞にも毒として作用することが知
られた塩基性タンパク質である。チオニンまたはそれに
類似の一次構造を有するタンパク質(例えば、ヤドリギ
(Loranthaceae)由来のビスコトキシン)は、抗菌作用、
血圧降下作用等、種々の薬理作用を有すると考えられて
いる(和田および尾崎、植物細胞工学、3(3)、200-207
頁、(1991))。一般にチオニンは強い塩基性を有し、酸
および熱に対して安定である。
【0003】チオニンの代表的なものとして、ピュロチ
オニンが知られている。小麦の胚乳から得られたピュロ
チオニンは、アミノ酸45残基からなり、4個のジスル
フィド結合を有する。上記45個のアミノ酸残基のう
ち、酸性アミノ酸はアスパラギン酸1残基のみであり、
10残基のリジンとアルギニンを有し、これが強い塩基
性の原因と考えられている(Hase, T、Matsubara, H
ら、J. Biochem.、83、1671-1678頁、(1978))。
【0004】チオニンには、種々の種類が知られてお
り、それらのアミノ酸配列も知られている。例えば、前
出の植物細胞工学、3(3)、200-207頁、(1991)には、以
下の表1に示す8種類のチオニンとそのアミノ酸配列が
紹介されている。
【0005】
【表1】
【0006】穀類の葉に由来するチオニンは、一般的に
46アミノ酸残基からなる、分子量が約5kDaのシステ
インに富むタンパク質である(Bohlmann, H.およびApe
l, K.、Mol. Gen. Genet.、207、446-454頁、(198
7))。このうちオオムギの葉由来のものは、インビトロ
で種々の植物病原糸状菌に対して抗菌活性を有している
ことが知られている(Bohlmann, H.ら、EMBO J.、7、1
559-1565頁、(1988))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、チオニ
ンは種々の生物および細胞に対して薬理効果を有するも
のであるが、毒性が少なく、より薬理作用が高い新規な
チオニンが求められている。
【0008】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、優れた抗菌性を有する葉
由来の新規チオニンおよびその遺伝子を提供し、さらに
は、これら遺伝子を発現させて高い抗植物病原細菌活性
および抗植物病原糸状菌活性を有する有用植物の作成法
およびそれに関する手段を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規なエンバ
ク葉由来のチオニンを提供するものである。さらに詳し
くは、配列番号1によって示される以下のアミノ酸配
列: Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys 5 10 15 Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys 20 25 30 Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys 35 40 45 を有するチオニン(以下、本発明のチオニンという)に
関する。
【0010】本発明はまた、本発明のチオニンの成熟体
のN末端から7番目のイソロイシン、8番目のメチオニ
ン、15番目のバリン、18番目のイソロイシン、19
番目のプロリン、21番目のトレオニン、22番目のプ
ロリン、29番目のトレオニン、38番目のアスパラギ
ンを有し、かつ、1または複数の欠失および/または置
換を有する、チオニンに関する。
【0011】さらに、本発明は、上記本発明のチオニン
をコードするDNA配列に関する。好ましくは、本発明
のDNA配列は、配列番号2によって示される以下の塩
基配列: AAG AGT TGC TGC AAG GAT ATC ATG GCA AGA AAC TGC TAC AAC GTG TGC 48 Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys 5 10 15 CGT ATT CCT GGT ACT CCT AGG CCT GTC TGT GCA ACT ACA TGT CGT TGC 96 Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys 20 25 30 AAA ATC ATT AGT GGA AAT AAG TGC CCA AAG GAT TAT CCT AAA 138 Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys 35 40 45 を有する。
【0012】さらに、本発明は、本発明のチオニンをコ
ードするDNA配列を有するベクターに関する。
【0013】本明細書中で使用する用語「発現カセッ
ト」とは、上記チオニンが発現し得るように、上記チオ
ニンをコードするDNA配列とその発現を調節するプロ
モーター、エンハンサー等、種々の調節エレメントとが
宿主細胞中で作動し得る状態で連結されているDNA断
片をいう。
【0014】用語「ベクター」とは、上記発現カセット
を、宿主細胞中に伝達する媒体をいう。
【0015】上記ベクターのタイプおよび使用される各
調節エレメントの種類が、宿主細胞に応じて変更し得る
ことは、当該分野における周知事項である。
【0016】本発明のベクターの好ましいタイプは、プ
ラスミドベクターである。好ましい本発明のベクター
は、微生物、動物細胞、または植物細胞に上記発現カセ
ットを伝達可能なものである。植物細胞に伝達し得るも
のが特に好ましい。
【0017】また、本発明は、前記ベクターで形質転換
された細胞に関する。好ましい宿主細胞は植物細胞であ
る。組織培養法および細胞またはカルスからの再分化技
術が確立している高等植物、例えば、タバコ、イネ、ム
ギ、ジャガイモ、トウモロコシ等の細胞が特に好まし
い。
【0018】また、本発明は、前記ベクターで形質転換
された形質転換細胞を培養する工程、該細胞中で発現さ
れたチオニンを回収する工程を包含する、チオニンの生
産方法に関する。
【0019】本発明のチオニンは、上記形質転換細胞に
おいては、チオニン成熟体、チオニン前駆体、または該
チオニンと他のタンパク質との融合体のいずれかによっ
て生産され得る。本発明のチオニンはまた、化学合成法
(例えば、メリフィールト゛法)によっても生産され得る。
【0020】以下、本発明について詳細に説明する。
【0021】本発明者らは、エンバクがオオムギ等の商
業的穀類植物と異なり、人為的な操作(育種)がほとん
ど加わっていない植物であるので、エンバクに特異的に
存在し得る葉由来チオニンの薬理作用(特に抗菌活性)
は、従来知られているものより優れたものであることを
想到し、エンバク(Avena sativa L)から新規チオニン
をコードするcDNAを単離することにより、本発明を
完成するに至った。
【0022】本発明のチオニンは、配列番号1に示され
る以下のアミノ酸配列: Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys 5 10 15 Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys 20 25 30 Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys 35 40 45 を有する。
【0023】本発明のチオニンは、天然の植物体におい
ては、配列番号3に示される以下のアミノ酸配列: Met Gly Ser Ile Lys Gly Leu Lys Ser Val Val Ile Cys Val Leu Val 5 10 15 Leu Gly Ile Val Leu Glu Gln Val Gln Val Glu Gly Lys Ser Cys Cys 20 25 30 Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys Arg Ile Pro Gly 35 40 45 Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys Lys Ile Ile Ser 50 55 60 Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys Leu His Gly Asp Pro Asp 65 70 75 80 Ala Gly Thr Pro Asn Ala Ile Glu Phe Cys Asn Thr Gly Cys Met Ser 85 90 95 Ser Ile Cys Asp Asn Met Asn Asn Ala Tyr Asn Val Glu Asp Lys Glu 100 105 110 Ile Asp Val Glu Leu Cys Gly Asn Ala Cys Thr Ser Phe Cys Asn Gln 115 120 125 Ile Ile Val Arg Ala Ser Val Ala Ala 130 135 を有するチオニン前駆体タンパク質として発現される。
このチオニン前駆体のうち、アミノ酸配列のN末端から
数えて1位(メチオニン)から28位(グリシン)まで
がリーダーペプチド領域、同29位(リジン)から74
位(リジン)までが成熟チオニン領域、そして同75位
(ロイシン)から137位(アラニン)までが酸性タン
パク質領域である。
【0024】本発明のチオニンは、以下のようにして、
生産され得る。
【0025】本発明の実施は、特に記載がない限り、分
子生物学、生化学、遺伝学、遺伝子工学、および植物育
種学の従来技法を用いて実施し得る。
【0026】(1)cDNAライブラリーの調製 エンバク(Avena sativa L)の葉および根から常法によ
り、mRNAを抽出、精製する。得られたmRNAを鋳
型としてcDNAを合成後、種々のDNAアダプター
(例えば、EcoRIアタ゛フ゜ター)またはリンカーを連結し、ラ
ムダファージ(例えばλgt10)等のクローニングベクタ
ーにクローニングし、cDNAライブラリーを作製す
る。
【0027】(2)チオニンをコードするDNA断片の
単離および塩基配列決定 既知のチオニンの開示されている配列を基に一組のプラ
イマーを作製し、エンバク(Avena sativa L)の葉から
常法により抽出したゲノムDNAを鋳型として、PCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)(Saikiら、Science、230、1
350-1354頁、(1988))を実施し、増幅されたチオニン領
域の部分遺伝子断片(以下、PCR断片という)を得
る。
【0028】得られたPCR断片をプローブとして用い
たハイブリダイゼーションアッセイによって、上記
(1)で得られたcDNAライブラリーから陽性クロー
ンを単離する。得られた陽性クローンよりcDNAを取
得し、当該分野で公知の塩基配列解析法(例えば、Sang
erらのジデオキシ法)または市販されている自動シーケ
ンサー(例えば、Dye Terminater法に基づく、ABI社の
モデル373A)により、各cDNAの塩基配列を決定し得
る。
【0029】(3)チオニンのアミノ酸配列をコードす
るDNA配列 本発明のチオニンのアミノ酸配列をコードするDNAと
して、上記単離されたcDNA断片の全鎖長、すなわ
ち、本発明のチオニンの前駆体をコードする全領域を含
むDNA配列、またはその一部を欠失させたDNA配列
が用いられ得る。あるいは、配列番号1に示されるチオ
ニン成熟体に相当する配列のみを切り出して使用しても
よい。公知のDNA合成法(例えば、ホスホアミダイト
法)により、本発明のチオニンのアミノ酸配列をコード
するように化学的に合成されたDNA断片もまた用いら
れ得る。これらの配列をプローブに用いて得られた、本
発明のチオニンをコードするゲノムDNA配列もまた好
適に用いられ得る。
【0030】これらはそのままもしくは適切なリンカー
を連結させて以下に示す発現カセットの構築に利用され
る。
【0031】本発明のチオニンのアミノ酸配列をコード
するDNAの調製においては、当該技術の範囲内での、
本発明のチオニンの上記得られたネイティブなアミノ酸
配列内の1または複数のアミノ酸残基の欠失および/ま
たは置換、あるいは1または複数のアミノ酸残基の付加
も意図され得る。そして、本発明のチオニンの抗菌活性
が維持される限り、これらの変更も本発明の技術的範囲
に含まれ得るものである。このような変更は、本願出願
前に周知の技術、例えば、所望の変更が得られるように
限定されたヌクレオチド配列の不一致を含む相補的なプ
ライマーを用いてのPCR法または部位特異的変異誘発
法により達成し得る。
【0032】(4)チオニン発現カセットおよびベクタ
ーの構築 本発明のチオニンまたはその前駆体をコードするDNA
配列および上述のような種々の調節エレメント(プロモ
ーター、リボゾーム結合部位、ターミネーター、エンハ
ンサー、発現レベルを制御する種々のシスエレメントを
包含する)を含有するベクターの構築においては、当該
分野でよく理解されている種々の制限酵素によるポリヌ
クレオチドの切断技法(restriction)およびポリヌク
レオチド断片の連結技法(ligation)が用いられ得る。
【0033】ベクターおよびその構築に使用される調節
エレメントの種類は、宿主細胞のタイプに依存してい
る。
【0034】植物細胞を宿主とした場合のチオニン発現
カセットおよびベクターの構築例を以下に説明する。
【0035】好ましい高発現プロモーターとして、カリ
フラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモ
ーター、ノパリン合成プロモーター等が一般的に使用さ
れているがこれらに限定されない。植物体の部位特異的
発現プロモーター、植物体もしくは細胞に対するある種
のストレス(物理的な傷害または化学物質による刺激
等)により発現が誘導されるプロモーターも好適に使用
され得る。後者の好ましいプロモーターは、特開平2−
109992に記載されているタバコ由来の感染特異的
タンパク質(PR)1aおよび1b遺伝子プロモーター
である(Ohshimaら、The Plant Cell、2、95-106頁、
(1990))。
【0036】エンハンサー領域は、発現の最適化におい
て重要である。本発明の実施に用いられ得る好ましいエ
ンハンサー領域は、上記35Sプロモーターの上流の配
列を含むエンハンサー領域(En35S)を1または複
数個タンデムに連結したものである(光原ら、「CaMV35
SおよびタバコPR1a geneプロモーターを基本とした高発
現プロモーターカセット」、日本植物生理学会1992年度
年会および第32回シンポジウム講演要旨集、92頁、(199
2))。
【0037】本発明の実施に用いられ得るターミネータ
ーは、特に限定されない。上記PR1a遺伝子のターミ
ネーターが好適に使用され得る。
【0038】上記(3)で調製された本発明のチオニン
をコードするDNA配列は、それ単独、または、チオニ
ンとの融合タンパク質を作製するのに好適な他のタンパ
ク質をコードするDNA配列と連結して、上記各調節エ
レメントと宿主細胞内で作動可能なように連結して発現
カセットを作製する。
【0039】上記発現カセットには、目的の遺伝子に加
え、選択可能なマーカー遺伝子を含有し得る。選択可能
なマーカー遺伝子は上記発現カセットを有する宿主細胞
のみを選択するのに使用される。一般に使用される選択
可能なマーカー遺伝子は、カナマイシン耐性を付与する
ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(NTPII)
であるが、これに限定されない。
【0040】上記発現カセットを、例えばpBI系のよ
うなアグロバクテリウム属細菌を介して植物に発現カセ
ットを導入し得るプラスミド、あるいは、pUC系プラ
スミドに導入し、ベクターを構築する。
【0041】(5)宿主細胞の形質転換 使用する宿主細胞に依存して、その細胞に適する標準的
技法を用いて、上記ベクターによる宿主細胞の形質転換
を行う。
【0042】原核生物細胞の場合、Cohen, S. N.ら(Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA、69、2110頁、(1972))によ
り報告された塩化カルシウム処理法が用いられ得る。電
気穿孔法(エレクトロポレーション)は、動物細胞の
他、植物細胞および微生物のいずれにも適用できる。
【0043】ある種の高等植物細胞においては、アグロ
バクテリウム・チュメファシエンス(Agrobacterium tum
efaciens)を介する方法(Shaw, C. H.ら、Gene、23、3
15頁、(1983))が広く用いられる。この方法は、例えば
Nagelらの方法に従い、上記エレクトロポレーションに
よって、まず構築したベクター(pBI系等)をアグロ
バクテリウム・チュメファシエンスに導入し、次いで形
質転換された該細菌を、リーフディスク法(Horsch, R.
B.ら、Science、227、1229-1231頁、(1985))等の周知
の手法により、宿主植物細胞に上記発現カセットを導入
する。
【0044】発現カセットを構築するために特に好まし
く使用されるプラスミドベクターは、本発明者らにより
構築され、1993年度日本育種学会大会で報告した、
高発現プロモーターを含むpBI121(クロンテック
社)由来のベクターである。このプラスミドマップを図
1に示す。図中のPNOSは、ノパリンシンテターゼ遺伝
子のプロモーター領域、NPTIIはネオマイシンホスホ
トランスフェラーゼIIコーディング領域、TNOSはノパ
リンシンテターゼ遺伝子のターミネーター領域を表して
いる。En35SはCaMV35Sプロモーターのエン
ハンサー領域(−417〜−90位に相当する)を表
し、本ベクターでは該領域はタンデムに連結されている
(J.Biotechnology、14、333頁、(1990))。P35S
は、上記35Sプロモーター領域(−90〜−1位に相
当する)である。Ωは、タバコモザイクウイルスのオメ
ガ配列(Gene、217、217頁、(1987))を表す。図1のベ
クター中のP35Sを含むHindIII/BamHI断片が本発明
の実施に好ましい発現カセットのプロモーター配列とな
る。
【0045】(6)形質転換細胞による本発明のチオニ
ンの生産 上記の各工程によって得られた形質転換細胞を培養する
ことにより、本発明のチオニンを大量に生産することが
できる。好ましい培養形態は、上記形質転換した植物細
胞系または上記形質転換植物細胞から派生する分化した
あるいは未分化の植物組織培養系である。これらの培養
は用いた植物細胞の種により異なるが、当該分野で周知
の方法により、例えば、一般的なMS(Murashige & Sk
oog)培地を用いた固形または液体培養によって実施し
得る。
【0046】本発明のチオニンは、例えば培養物を緩衝
液中に懸濁して超音波処理などで物理的に細胞組織を破
砕することにより、あるいは細胞壁を酵素で処理して細
胞組織を破壊することにより、培養物から抽出され、次
いで、この抽出液を濾過または遠心分離にかけて培養物
残渣を除去することによって回収される。回収されたチ
オニンは、硫安分画(塩析)、透析、各種クロマトグラ
フィー、ゲル濾過などの一般的な精製工程を行うことに
より、さらに精製され得る。
【0047】(7)再分化した形質転換植物体における
本発明のチオニンの生産 本発明のチオニンはまた、上記形質転換された植物細胞
を、植物種に対応した公知の再分化法(例えば、タバコ
の場合、上記Horsch, R. B.ら、Science、227、1229-12
31頁、(1985))により再分化させて確立した形質転換植
物体においても生産し得る。
【0048】本発明のチオニンを発現する形質転換植物
体は、発現したチオニンの抗菌性により、広範な抗植物
病原細菌活性および抗植物病原糸状菌活性を有し得る。
【0049】以下の実施例にて、本発明をさらに詳細に
説明するが、これらはなんら本発明を限定するものでは
ない。
【0050】
【実施例】実施例1 (エンバクからのcDNAライブラリーの調製)自然条
件下で、第2葉展開時まで栽培したエンバク(Avena sa
tiva L)品種「前進」の第2葉および根、ならびに暗黒
条件下で発芽させて栽培した同じ品種の第1葉から、m
RNAを常法により抽出した。得られたmRNA5μg
を用いてcDNA合成キット(ファルマシア社製)を添
付の使用説明書に従って使用し、cDNAを合成した。
本キットを用いて得られたcDNA断片は、その両末端
にEcoRIアタ゛フ゜ターが連結される。上記合成されたcDNA
全量の約5分の1を使用して、λgt10ファージのEcoRI
部位にクローニングし、約4×108pfuのcDNA
ライブラリーを作製した。
【0051】実施例2 (エンバクゲノムDNAからの新規チオニンをコードす
るDNA断片の単離)上記エンバク(前進)を自然条件
下で第2葉展開時まで栽培した緑葉を用いて、常法によ
り、ゲノムDNAを単離した。既知のチオニンの塩基配
列の保存された領域(5’側領域および酸性タンパク質
領域)に基づいて合成された、配列番号5および6によ
って示される以下の配列: (Forward): 5' AATCAAGCTTCCAAGTAGAAGGCAAGAGTTGC 3' (Reverse): 5' AGTCTCTAGAGTCCATGTTGTCACAGACGG 3'、 あるいは既知のチオニンのアミノ酸配列の保存された領
域(リーダー領域およびチオニン領域のC末端側)に基
づいて合成された、配列番号7および8によって示され
る以下の配列: (Forward): 5' GTTCCTGCAGTCATACTGGGTTTAGTTCTGGAGCC
3' (Reverse): 5' GTAGTCTAGAATTCAGTTTAGGATAGTCMCTAGRGC
3'(MはAまたはC、RはGまたはA) を有する2組のプライマーを用いて、上記単離されたゲ
ノムDNAを鋳型にしてPCRを行った。
【0052】このときのPCRは50μlの反応系で行
った。すなわち、TaqDNAポリメラーゼを0.5μ
l、10xバッファーを5μl、2.5mMのMgCl2
を4μl、dNTP(10mM)を4μl、上記いずれ
か1組の各プライマー(10ピコモル)を1.25μl
ずつ、およびゲノムDNAを約500ng加えて、反応
液全量を蒸留水で50μlにした。PCRの反応条件お
よび反応回数を、表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】本PCRの結果、アミノ酸配列から作成し
たプライマーから、予測された目的の断片が増幅され
た。このPCR断片を配列決定した結果、使用したプラ
イマーの3’末端に変更が認められるものの、チオニン
配列上の特徴を備えたものであることが確認された。一
方、配列番号5および6によって示される他の1組のプ
ライマーを使用した反応系では、表2に示したアニーリ
ング温度を40℃に低減して繰り返した場合のみ増幅産
物が検出された。
【0055】実施例3 (本発明のチオニンcDNAの単離)上記実施例1で得
たcDNAライブラリーのうちのおよそ15万クローン
から、上記実施例2で得たPCR断片をジゴキシゲニン
標識プローブとして用いてハイブリダイゼーションアッ
セイを行った。ハイブリダイゼーション反応は、5×S
SC、5×Denhardet、0.5%SDS、0.2mg/m
lのサケ精子DNAの条件下、60℃で20時間行っ
た。洗浄条件は、2×SSC、0.1%SDSの条件
下、室温で30分を2回、次いで、60℃で30分を2
回行った。その後、蛍光発色法による、1次および2次
スクリーニングで独立した17の陽性クローンが得られ
た。
【0056】実施例4 (本発明のチオニンcDNAの配列決定)上記得られた
17の陽性クローンのうち、制限酵素EcoRI処理を施し
ても、クローニングされているcDNA断片内部が切断
されない3クローン(LTH22、LTH31、LTH
92)を単離した。これら3クローンをpUC18にサ
ブクローニングした後、ABI社製DNAシーケンサー
モデル373Aを製造者の提供した使用説明書に準じて
使用して配列決定した。
【0057】その結果、いずれのクローンも断片内に1
個の411塩基に及ぶORFを含み、分子量15,00
0のタンパク質をコードしていることが明らかとなっ
た。得られた3クローンのうち、最も鎖長が長いクロー
ンLTH92のcDNA配列は、配列番号4で示される
塩基配列を有していた。
【0058】これらクローンが有しているORFから決
定されるアミノ酸配列により、単離された3クローン
は、リーダー、チオニン、および酸性タンパク質の3つ
の領域からなる同一のチオニン前駆体をコードしている
ことが確認された(配列番号3参照)。アミノ酸配列の
N末端から数えて1位(メチオニン)から28位(グリ
シン)までがリーダーペプチド領域、同29位(リジ
ン)から74位(リジン)までが成熟チオニン領域、そ
して同75位(ロイシン)から137位(アラニン)ま
でが酸性タンパク質領域である。
【0059】本発明のチオニンのアミノ酸配列と既知の
チオニンのアミノ酸配列との比較を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】表3の上段が葉由来チオニン、下段は種子
由来のチオニンである。表中のLAVTが本発明の新規
チオニンであり、DB4、DC4、DG3、HOTαお
よびHOTβはオオムギ由来、VSA2はヤドリギ由
来、ならびにAVTαおよびAVTβはエンバク由来の
既知のチオニンである。
【0062】最も鎖長が長いクローンLTH92とオオ
ムギの葉特異的チオニン(クローンDB4)との相同性
をアミノ酸レベルで比較した結果、配列全体では約58
%、リーダー領域では約75%、チオニン領域では約7
1%、そして酸性タンパク質領域では約41%の相同性
であり、既知の葉特異性チオニンとは全く異なるチオニ
ンであることが判明した。本発明のチオニン前駆体のア
ミノ酸配列に基づいて算出した等電点(pI)は、チオ
ニン領域で約9.0であり、酸性タンパク質領域では約
4.0である。pIに関するこの二極性が、細胞内での
チオニン部分の安定性に寄与しているものと考えられ
る。
【0063】特に本発明のチオニンは、N末端から7番
目がイソロイシン、8番目がメチオニン、15番目がバ
リン、18番目がイソロイシン、19番目がプロリン、
21番目がトレオニン、22番目がプロリン、29番目
がトレオニン、38番目がアスパラギンであることが特
徴的であり、これらの位置のアミノ酸残基は、オオムギ
由来のDB4、DC4、DG3、HOTαおよびHOT
β、エンバクの種子に由来するAVTα、AVTβとも
全く異なっていた。
【0064】実施例5 (本発明のチオニンに関するノーザン解析)温室で栽培
したエンバク(前進)植物体の第2葉、根、および暗黒
処理条件下で発芽生育させた実生からポリ(A)+RN
Aを抽出し、各2μgを1%変性アガロースゲル上で電
気泳動した。泳動終了後、20×SSCでハイボンドN
(アマシャム製)メンブレンに転写し、市販のUVクロ
スリンカーを用いて該メンブレン上に転写した上記RN
Aを架橋固定した。プレハイブリダイゼーションは5×
SSC、7%SDS、2%ブロッキング剤、0.02%
ラウリルザルコシン、50%ホルムアルデヒド条件下、
50℃で一晩行った。ハイブリダイゼーションは、上記
反応バッファー中に、上記実施例3で得たcDNAクロ
ーンLTH92のチオニン領域をPCRにより増幅した
断片をジゴキシゲニン標識したものをプローブとして、
最終濃度が100μg/mlとなるように加え、50℃
で20時間インキュベートして行った。その後、2×S
SC、0.1%SDSの条件下、室温で2回、15分づ
つ2回洗浄し、さらに0.1×SSC、0.1%SDSの
条件下、68℃で2回、15分づつ洗浄した。検出は蛍
光発色法によった。
【0065】ノーザン分析により本発明のチオニンをコ
ードするネイティブな遺伝子の発現を解析したところ、
暗黒条件下で発芽育成した植物体の葉で、チオニン遺伝
子のmRNAに相当すると考えられる約750塩基の大
きさのmRNAが認められた。通常の日周期の栽培環境
下の植物体の葉や根から抽出したレーンには、このよう
なシグナルは認められない。
【0066】次に、上記植物体から切り出した葉片を5
0μMのジャスモン酸水溶液に配置し、室温条件下でイ
ンキュベートした。その結果、インキュベーション開始
後、6時間で上記mRNAの増加が認められ、24時間
後に最大となった。一方、対照とした水のみでのインキ
ュベーションにおいてはこのようなmRNA増加は認め
られなかった。上記ジャスモン酸は、植物の遺伝子発現
における傷害ストレス誘導性に深く関与する物質であ
る。従って、上記結果は、本発明のチオニンをコードす
るネイティブな遺伝子の発現が、本来傷ストレス誘導性
であることを示している。
【0067】実施例6 (本発明のチオニンに関するサザン解析)上記エンバク
品種および近緑種2種についてゲノミックサザン解析を
行った。ハイブリダイゼーションアッセイ条件は上記実
施例2に記載した条件と同様であるが、洗浄工程につい
てはさらに1×SSC条件下で30分を2回、0.5×
SSC条件下で30分を2回行った。
【0068】その結果、いずれの種においても強い陽性
シグナルバンドが存在した。同じ制限酵素で切断した場
合での上記サザン解析においても、いずれの種でも類似
したバンドパターンを示した。このことから本発明のチ
オニンをコードするゲノム遺伝子はゲノムあたり1コピ
ー存在し、エンバク族内でよく保存されていることが示
された。
【0069】実施例7 (チオニン発現カセットを含むベクターの構築)上記単
離されたcDNAクローンLTH92から、通常のPC
R法により、チオニン前駆体をコードする領域の5’末
端にBamHI切断部位および3’末端にSacI切断部位を付
加した断片を調製した。得られたPCR断片を、図1に
示すpBI由来ベクターをBamHIおよびSacI酵素処理し
たものに連結した。
【0070】実施例8 (発現カセットのタバコへの導入) (1)アク゛ロハ゛クテリウム・チュメファシエンスの形質転換アク゛ロハ゛クテリウム・チュメファシエンス LBA4404株(クロンテック社より
購入)を250μg/mlのストレプトマイシンと50
μg/mlのリファンピシンを含むL培地中、28℃で
培養し、Nagelら(Microbiol. Lett.、67、325頁、(199
0))の方法に従って、細胞懸濁液を調製し、実施例7で
作成したプラスミドベクターをエレクトロポレーション
により、上記菌株に導入した。上記L培地で28℃,3
日培養し、形質転換体を得た。
【0071】(2)タバコの形質転換 上記(1)で得られた形質転換アク゛ロハ゛クテリウム・チュメファシエンスL
BA4404株をYEB培地(DNA cloning第2巻、78頁)で
振とう培養(28℃,200rpm)した後、滅菌水で
20倍に希釈し、タバコ(Nicotiana Tabacum Sammsun
NN)の葉片を共存培養した。2〜3日後、抗生物質を含
む培地で上記細菌を除去し、2週間ごとに選択培地で継
代し、上記導入された発現カセット由来のNPTII発現
によるカナマイシン抵抗性の有無で形質転換したタバコ
細胞を選抜し、常法によりカルスを誘導し、植物体に再
分化した。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、既知のチオニンとはア
ミノ酸配列が異なるエンバク葉由来の新規チオニンおよ
びそれをコードするDNAが提供される。本発明のチオ
ニンは、優れた抗菌性を有しているので、本発明のチオ
ニンをコードするDNAを植物体へ導入することによ
り、本発明のチオニンを発現して高い抗菌活性を有する
植物品種が提供される。
【0073】
【配列表】
【0074】
【配列番号:1】 配列の長さ:46 配列の型:アミノ酸 配列の種類:蛋白質 配列 Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys 5 10 15 Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys 20 25 30 Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys 35 40 45
【0075】
【配列番号:2】 配列の長さ:138 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 AAG AGT TGC TGC AAG GAT ATC ATG GCA AGA AAC TGC TAC AAC GTG TGC 48 Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys 5 10 15 CGT ATT CCT GGT ACT CCT AGG CCT GTC TGT GCA ACT ACA TGT CGT TGC 96 Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys 20 25 30 AAA ATC ATT AGT GGA AAT AAG TGC CCA AAG GAT TAT CCT AAA 138 Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys 35 40 45
【0076】
【配列番号:3】 配列の長さ:137 配列の型:アミノ酸 配列の種類:蛋白質 配列 Met Gly Ser Ile Lys Gly Leu Lys Ser Val Val Ile Cys Val Leu Val 5 10 15 Leu Gly Ile Val Leu Glu Gln Val Gln Val Glu Gly Lys Ser Cys Cys 20 25 30 Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys Tyr Asn Val Cys Arg Ile Pro Gly 35 40 45 Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr Thr Cys Arg Cys Lys Ile Ile Ser 50 55 60 Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr Pro Lys Leu His Gly Asp Pro Asp 65 70 75 80 Ala Gly Thr Pro Asn Ala Ile Glu Phe Cys Asn Thr Gly Cys Met Ser 85 90 95 Ser Ile Cys Asp Asn Met Asn Asn Ala Tyr Asn Val Glu Asp Lys Glu 100 105 110 Ile Asp Val Glu Leu Cys Gly Asn Ala Cys Thr Ser Phe Cys Asn Gln 115 120 125 Ile Ile Val Arg Ala Ser Val Ala Ala 130 135
【0077】
【配列番号:4】 配列の長さ:745 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 GCAGGGCTTG CATGCCTGCA GGTCGACTCT AGAGGATCCC CGGGTACCGA GCTCGATTCG 60 CGGNCGATCA AGAAACTAGC GCCAACCAAC C ATG GGA AGT ATC AAA GGT CTT AAG 115 Met Gly Ser Ile Lys Gly Leu Lys 5 AGT GTA GTC ATT TGT GTC CTT GTA TTG GGG ATA GTT CTG GAG CAG GTC 163 Ser Val Val Ile Cys Val Leu Val Leu Gly Ile Val Leu Glu Gln Val 10 15 20 CAA GTA GAG GGA AAG AGT TGC TGC AAG GAT ATC ATG GCA AGA AAC TGC 211 Gln Val Glu Gly Lys Ser Cys Cys Lys Asp Ile Met Ala Arg Asn Cys 25 30 35 40 TAC AAC GTG TGC CGT ATT CCT GGT ACT CCT AGG CCT GTC TGT GCA ACT 259 Tyr Asn Val Cys Arg Ile Pro Gly Thr Pro Arg Pro Val Cys Ala Thr 45 50 55 ACA TGT CGT TGC AAA ATC ATT AGT GGA AAT AAG TGC CCA AAG GAT TAT 307 Thr Cys Arg Cys Lys Ile Ile Ser Gly Asn Lys Cys Pro Lys Asp Tyr 60 65 70 CCT AAA CTG CAT GGC GAC CCC GAT GCC GGT ACA CCA AAT GCC ATC GAG 355 Pro Lys Leu His Gly Asp Pro Asp Ala Gly Thr Pro Asn Ala Ile Glu 75 80 85 TTC TGC AAC ACG GGA TGT ATG TCC TCC ATC TGC GAC AAC ATG AAT AAC 403 Phe Cys Asn Thr Gly Cys Met Ser Ser Ile Cys Asp Asn Met Asn Asn 90 95 100 GCT TAT AAC GTT GAA GAT AAA GAA ATA GAT GTG GAA CTC TGC GGC AAT 451 Ala Tyr Asn Val Glu Asp Lys Glu Ile Asp Val Glu Leu Cys Gly Asn 105 110 115 120 GCA TGT ACC AGT TTC TGT AAC CAG ATC ATC GTC CGT GCA TCA GTT GCA 499 Ala Cys Thr Ser Phe Cys Asn Gln Ile Ile Val Arg Ala Ser Val Ala 125 130 135 GCC TAATCATGCA TGCATGTGTA TGATGTCGAA GGCCAAGGTC ATGTTGTGGT 552 Ala TACCAGCGAA TAAATTTGGA TCCCATCAGT CACAACCAAG CCCGTGTGTC GTGTTAATTA 612 TGTATGTGTC AATGTTTGTG TGTTTTCCTT CCATGTTGCA ATAAAGGTTA CCATGATAAG 672 GATGTACTTG TACCCCTGGC CAAATACGAA CATGGTGGGA TGTCCAAAAA AAAAAAAAAA 732 AAAAAAAAAA AAA 745
【0078】
【配列番号:5】 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(プライマー) 配列 AATCAAGCTT CCAAGTAGAA GGCAAGAGTT GC 32
【0079】
【配列番号:6】 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(プライマー) 配列 AGTCTCTAGA GTCCATGTTG TCACAGACGG 3
【0080】
【配列番号:7】 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(プライマー) 配列 GTTCCTGCAG TCATACTGGG TTTAGTTCTG GAGCC 35
【0081】
【配列番号:8】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(プライマー) 配列 GTAGTCTAGA ATTCAGTTTA GGATAGTCMC TAGRGC 36
【図面の簡単な説明】
【図1】pBI121由来のベクターを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A01H 5/00 A01N 63/00 A A01N 63/00 9281−4B C12N 5/00 C A61K 38/00 ABU A61K 37/02 ABU ADU ADU ADX ADX (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 本蔵 良三 宮城県仙台市若林区一本杉町34−3

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1の1番目から46番目のアミノ
    酸配列を有するチオニン。
  2. 【請求項2】配列番号1の1番目から46番目のアミノ
    酸配列の、7番目のイソロイシン、8番目のメチオニ
    ン、15番目のバリン、18番目のイソロイシン、19
    番目のプロリン、21番目のトレオニン、22番目のプ
    ロリン、29番目のトレオニン、38番目のアスパラギ
    ンを有し、かつ、1または複数の欠失および/または置
    換を有する、チオニン。
  3. 【請求項3】配列番号1の1番目から46番目のアミノ
    酸配列を有するチオニンをコードする配列を含むDN
    A。
  4. 【請求項4】前記配列が、配列番号2の1番目から13
    8番目のDNA配列である、請求項3に記載のDNA。
  5. 【請求項5】請求項3に記載のDNAを有する、チオニ
    ンの発現カセット。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の発現カセットを含むベク
    ターで形質転換された細胞。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の形質転換細胞を培養する
    工程および該形質転換細胞で発現されたチオニンを回収
    する工程を包含する、チオニンの生産方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0902089A3 (en) * 1997-09-08 1999-08-04 Director General of National Institute of Agrobiological Resources, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Disease resistant plant including thionin gene

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AU718210B2 (en) * 1997-09-08 2000-04-13 National Institute Of Agrobiological Sciences Disease resistant plant including thionin gene
US6187995B1 (en) 1997-09-08 2001-02-13 Director General Of National Institute Of Agrobiological Resources, Ministry Of Agriculture, Forestry And Fisheries Method for producing disease resistant plant with thionin gene from Avena sativa

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