JPH0826441B2 - 快削焼結材 - Google Patents

快削焼結材

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JPH0826441B2
JPH0826441B2 JP61237747A JP23774786A JPH0826441B2 JP H0826441 B2 JPH0826441 B2 JP H0826441B2 JP 61237747 A JP61237747 A JP 61237747A JP 23774786 A JP23774786 A JP 23774786A JP H0826441 B2 JPH0826441 B2 JP H0826441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は快削焼結材用粉末に関する。
(従来の技術及びその問題点) 種々の金属粉末、例えば純鉄粉、合金鋼粉末、鉄及び
/又は非鉄金属の複合金属粉末の焼結材はこれらの溶解
材に比べて一般に機械的強度が低いにも拘わらず被削性
が悪く、工具寿命が短いものが多い。焼結材が溶解材よ
り切削し難い理由としては、粉末表面の酸化被膜が硬い
こと、焼結材中に空隙が存在するために熱伝導性が悪く
工具温度が上昇し易いこと、前記の空隙が切削加工中に
工具に微小な繰り返し衝撃を与えること等が考えられ、
これらにより工具が摩耗し易く寿命が短くなるものと考
えられている。従来、これらの焼結材の被削性を改善す
るために焼結用粉末にPb、Cu等の被削性改善金属元素粉
末を添加している。
本発明は、上記のようなPb、Cu等の被削性改善金属元
素粉末を添加せずに被削性を向上させ、且つ、機械的強
度に悪影響を及ぼすことがない快削焼結材を提供するこ
とを目的とする。
(問題点を解決するための手段及び作用) 上述の目的を達成するために、本発明者は金属粉末に
種々の被削性改善粉末を添加・混合して焼結材を作製
し、これらの焼結材の被削性並びに機械的強度を調整・
研究することにより新たな知見を得た。本発明は斯かる
知見に基づくもので、本発明の快削焼結材は、金属粉末
に、平均粒径40〜100μmのガラス、前記ガラスと窒化
ホウ素、前記ガラスとタルク、または、前記ガラスと窒
化ホウ素とタルクとからなる非金属粉末のいずれかを10
体積%以下添加し、混合し、該混合粉末を焼結させたこ
とを特徴とするものである。
金属粉末としては種々のものが適用でき、例えば純鉄
粉末、ステンレス鋼、高速度鋼等の合金鋼粉末、Ti,W等
の非鉄金属又は非鉄合金粉末、これらの一種又は二種以
上の複合粉末等であってもよい。
非金属粉末としては、ソーダガラス(以下、これを単
に「ガラス」という)、ガラスと窒化ホウ素、ガラスと
タルク(滑石)、またはガラスと窒化ホウ素とタルクな
どの非金属粉末のいずれかを使用することができる。
また、上記ガラスは鉛ガラスでも構わない。
更に、上記混合粉末に、FeS、MnS、MnTe、TeO2、Sn
O2、SiO2、Ca3(PO4)、B2O3、Li2O、β−Al2O3等の非
金属粉末群から選ばれる一種または二種以上を添加する
ことが好ましい。
金属粉末に添加する非金属粉末量は一概に決定され得
ず、金属粉末の種類、使用する切削工具、工具形状、切
削条件等に応じ、10体積%程度以下の範囲の適量値に設
定される。
適宜の大きさに微粒化された非金属粉末を金属粉末に
添加し、十分に攪拌混合して快削焼結材用粉末とされ
る。そして、この混合粉末を用いて圧縮成形、焼結等の
通常の工程により焼結材が作製される。
金属粉末に添加する非金属粉末は、例えば1200℃程度
の焼結温度では溶融偏折せず、焼結材中に均一に分布し
ており、この添加物が切削時に工具の表面を潤滑乃至は
保護被覆を形成し工具の摩耗を防止しているものと考え
られ、これにより工具寿命を著しく延長させることが出
来る。
尚、本発明は焼結材の快削性を改善することを目的と
するものであるが、上述したように本発明の快削焼結材
の非金属添加物が工具表面を潤滑乃至は保護被膜を形成
する点に着目すれば、本発明の焼結材は単なる被削材と
して使用されるだけでなく、例えば機械要素の摺動摩擦
部に適用して無潤滑摺動部材、無潤滑ベアリング部材等
として利用することも可能である。
(実施例) 以下本発明の実施例を説明する。
実施例1 金属粉末として純鉄粉を用い、これに後述する種々の
非金属粉末を一種又は二種以上混合して焼結材用粉末と
した。純鉄粉は第1表に示す化学成分を有する、300メ
ッシュのアトマイズ粉を用いた。
第2表は添加する非金属粉末の物性値を示し、ガラス
Bは通常のソーダガラスを粉砕し、粒径50〜100μm
(平均粒径80μm)にしたものであり、その形状は鋭い
角をもった角形形状をしている。ガラスAはガラスBを
バーナで加熱して球状に加工したものである。ガラスC
は市販の球状粉末ガラスである。
上述の純鉄粉に第2表に示す添加物を後述する量だけ
添加し、これを十分均一に混合させた後、595MPaの成形
圧力で圧縮成形を行った。そして、この成形体を30分間
に亘り500℃に加熱してガラス抜きした後、真空中で2
時間に亘り1200℃に加熱して焼結し、外径63mm、内径20
mm、長さ52mmの円筒形の焼結材を作製した。
このようにして作製された焼結材を後述する各種の切
削工具を使用して被削性(工具寿命)を試験すると共
に、引張り強度及び仕上げ面粗さを測定して比較した。
被削性試験には4種類の工具、即ち超硬バイトP20(WC
+Co+(TiWTaNb)C、ビッカース硬度Hv1500Kgf/m
m2)、超硬バイトK10(WC+Co、ビッカース硬度Hv1650K
gf/mm2)、サーメット(10TaN+50TiN+他添加物、ビッ
カース硬度Hv1580Kgf/mm2)、セラミックス(Al2O3、ビ
ッカース硬度Hv1700Kgf/mm2)を用い、各供試焼結材
を、切り込み量:1mm、送り量:0.05mm/rev、切削速度:10
0〜250m/minの範囲内の一定速度の切削條件で切削し
た。そして、工具逃げ面の摩耗幅が0.2mmに達した時間
を工具寿命として、各工具の工具寿命を求めた。
第1図乃至第4図は、各添加物を体積含有率で0.5%
添加した焼結材を上述した4種類の工具で切削した場合
の切削速度と工具寿命との関係を示す。各図において、
基準材は純鉄粉のみの焼結材であり、この焼結材には非
金属粉末が添加されていない。
第1図に示す、切削工具P20で切削した場合にはガラ
スA,B、タルク、BN(窒化ホウ素)のいずれの添加も工
具寿命を著しく向上させ、特に、ガラスAを添加した焼
結材の工具寿命の改善が顕著である。第2図に示す、切
削工具K10で切削した場合にはタルク添加及びBN添加の
焼結材で、切削速度が200m/minにおいて工具寿命の改善
がみられるだけであるが、後述するように非金属粉末の
添加量を増加させると工具寿命を改善することができ
る。第3図に示す、切削工具としてサーメットを使用す
る場合には、切削工具P20の場合と同様に工具寿命は著
しく改善され、特に、ガラス又はタルク添加の焼結材の
工具寿命の改善が顕著である。第4図に示す。切削工具
としてセラミックスを使用する場合には、P20工具及び
サーメットに比べて工具寿命の改善効果は小さいが、ガ
ラスA,Bで工具寿命の改善が見られる。
第5図及び第6図はガラス、タルク及びBNの体積含有
率を0.3〜5%の範囲で変化させた焼結材をP20工具及び
K10工具を用いて切削した場合の工具寿命を示したもの
で、この場合、切削速度を200m/minとし、他の切削条件
は第1図乃至第4図の場合と同じである。尚、第5図及
び第6図に示す試験ではガラスCを用いた。又、第6図
において、BNを1.3%添加した焼結材をK10工具を用いて
切削すると、工具に凝集物が堆積し、逃げ面に構成刃先
の如きものが形成され、被削面が悪化し、工具摩耗はチ
ッピングによって進行するために、工具寿命値がばらつ
き、再現性のあるデータが得られなかった。又、第5図
及び第6図において、破線上にある試験点は工具寿命が
長いために、逃げ面摩耗幅が前述した0.2mmに達するま
で切削試験を行うことが出来ず、代わって、逃げ面磨耗
幅が0.2mmに達する前の逃げ面磨耗幅と切削時間との関
係から逃げ面磨耗幅が0.2mmに達した時の切削時間を予
測して工具寿命を推定したものである。
第5図及び第6図から明白なように、P20及びK10工具
共にガラスを3〜4体積%含有させると工具寿命は夫々
略60倍,20倍改善される。そして、K10工具の場合、第2
図にも示したようにガラスを0.5%添加するだけでは工
具寿命の改善は見られなかったが体積含有率を2%を超
えて増加させると工具寿命を著しく延長させることが出
来る。このように、ガラス又はBNを添加した焼結材は工
具寿命が著しく改善されるが、BNを多量に含有させると
上述したように工具に凝集物は堆積して工具寿命が安定
せず、ガラスの添加も添加量に依っては工具寿命が却っ
て短縮される場合もある。
第7図及び第8図は非金属添加物を二種以上添加した
焼結材の工具寿命を示すもので、切削速度を200m/minに
設定し、他の切削条件はこれまでのものと同じに設定し
てある。これらの図において、ガラスとタルクを添加し
た焼結材(図中●印で示す)はガラスの体積含有率3.2
%の焼結材にタルクを夫々0.13%,1.3%,2.4%加えたも
ので、これらの工具寿命はガラス及びタルクの合計添加
量位置にプロットしてある。又、第7図及び第8図にお
いて、ガラス,タルク,及びBNを添加した焼結材はこれ
らの添加物を同体積宛添加したものであり、これらの工
具寿命は合計添加量位置にプロットしてある。
第7図及び第8図より明白なように、ガラス及びタル
クを添加した焼結材はガラスのみを添加した焼結材に比
べ工具寿命が2〜3倍改善されている。即ち、K10工具
の場合、工具寿命が基準材(非金属無添加)より略50
倍、P20工具の場合、基準材より略120倍延長された。
又、ガラス,タルク,BNの3種類を添加した焼結材の工
具寿命はこれらの複合添加量が増加するに従って増加し
ており、ガラスのみを添加した焼結材の工具寿命のよう
に添加量によっては却って工具寿命が悪化するという現
実は生じない。従って、このように3種の添加物を複合
添加する場合にはガラスのみを3〜4%添加した焼結材
より工具寿命が劣るものの、ガラスにBN及び/又はタル
クを含有させておくことにより、工具寿命が却って悪化
するという上述の現象を回避することができる。
第9図は、上述の切削試験に供試した焼結材の引張強
さ試験の結果を示すもので、図中各棒グラフは引張強さ
の平均値を示し、同棒グラフの斜線部は各12個の試験片
のデータのばらつき範囲を示すもので、このばらつき範
囲は標準偏差σの略3倍(±3σ)を示す。
第9図より明白なように、工具寿命の改善に効果のあ
るガラス,タルク,BNを添加した焼結材の張設強さは基
準材に比べ低下することはなく、寧ろ増加している。
第10図は焼結材の切削仕上げ面の表面粗さを触針式粗
さ計で測定した中心線平均粗さRaを示すもので、これに
よって仕上げ面性状を評価した。仕上げ面の表面粗さ
は、工具と被削材の組み合わせが同じであっても切削条
件によって異なるので、切削速度を200m/minの一定値に
設定し、他の切削条件は工具寿命試験の場合と同じに設
定した。更に、仕上げ面の表面粗さは、切削中の切削条
件を一定にしておいても切削時間と共に変化するので、
工具磨耗の少ない切削初期における表面粗さを測定し
た。
第10図に示されるように、ガラスを添加した焼結材の
表面粗さは基準材のそれより改善され、タルクを添加し
た場合にはサーメット工具で改善が見られるが、全体と
して表面粗さを添加させる傾向にある。
実施例2 金属粉末としてオーステナイト系ステンレス鋼粉末を
用い、これに実施例1と同様に窒化ホウ素(BN),ガラ
ス,及びタルクを非金属粉末として添加し、焼結材用粉
末とした。ステンレス鋼粉末の化学成分は第3表に示
し、その平均粒径は略20μmのものを使用した。尚、ガ
ラスは第2表に示すガラスCを使用し、ガラス及び他の
非金属粉末の物性値が第2表に示すものと同じである。
第3表に示すステンレス粉末に上述した種々の非金属
粉末を一種又は二種を添加し、前述した実施例1と同様
にして供試焼結材を作製した。そして、作製した供試焼
結材を実施例1で使用した切削工具と同じ切削工具、切
削速度を除く同じ切削条件で切削し、工具寿命を測定し
た。
第11図はステンレス粉末にBNを添加した焼結材のBN体
積含有率と工具寿命との関係を示し、この場合の切削速
度は150m/minに設定した。
第11図より明白なようにK10,P20,サーメットのいずれ
の工具を使用してもBN体積含有率1.0%近傍で工具寿命
の改善効果が最大になっており、3種類の工具の内、特
にK10工具の工具寿命改善効果が最も著しい。
第12図はステンレス粉末にガラスを添加した焼結材の
ガラス体積含有率と工具寿命との関係を示し、この場合
の切削速度は120m/minに設定した。
第12図に示されるように、ガラス添加の焼結材をK10,
P20工具で切削した場合にはガラスの体積含有率が3%
近傍で工具寿命が最大となり、サーメット工具で切削し
た場合にはガラスの含有率が増加するにつれて工具寿命
も増加している。
第11図及び第12図に示される試験結果により、BNにつ
いてはその体積含有率が1%のときに、ガラスについて
はその体積含有率が3%のときに夫々工具寿命が最大と
なっているので、次に、BNの体積含有率を1%に、ガラ
スの体積含有率を3%に設定した焼結材を作製し、これ
らの焼結材を切削速度を変化させて切削した場合の工具
寿命曲線を求めた。尚、タルクを体積含有率で3%含有
させた焼結材についても工具寿命曲線を求めた。
第13図は切削工具としてK10を用いて各供試焼結材を
切削し、K10工具の工具寿命を求めたもので、図より明
白なようにステンレス粉にBN,ガラス,タルクを夫々添
加することにより、いずれの場合には工具寿命が著しく
改善される。しかも、その工具寿命改善効果は低切削速
度域で大きい。特に、BNを1%添加した焼結材をK10工
具で切削した場合には、基準材に比べ切削速度150m/min
で略17倍、100m/minで略100倍の工具寿命の改善が得ら
れた。
第14図及び第15は夫々切削工具P20及びサーメットを
使用した場合の工具寿命曲線であり、第13図と同様にス
テンレス粉にBN,ガラス,タルクを夫々添加することに
より、いずれの場合にも工具寿命が改善されている。サ
ーメット工具の場合にはタルクを添加することにより工
具寿命改善効果が大きい。
第16図はステンレス粉にガラスを3%添加したものに
更にBNを添加した焼結材を各種切削工具で切削したとき
の工具寿命とBN体積含有率との関係を示し、この場合の
切削速度は150m/minに設定し、他の切削条件は前述した
ものと同じである。図に示されるように、いずれの工具
を用いた場合でもガラスを3%添加した焼結材に更にBN
を0.5〜1%添加することにより工具寿命を更に延長す
ことが出来る。この場合にも、最も工具寿命の改善効果
があった切削工具はK10工具であり、切削速度150m/min
において、ガラスのみを3%添加した場合より工具寿命
が40倍以上改善され、基準材と比べると工具寿命改善効
果は60倍以上も改善されたことになる。
第17図は工具寿命改善効果が最も大きいK10工具を使
用し、基準材に対しガラス3%を添加した焼結材、BN1
%を添加した焼結材、BN1%及びガラス3%を添加した
焼結材を夫々切削して工具寿命を比較したものである。
図より明らかなように、BN1%及びガラス3%を添加し
た焼結材を切削した工具の寿命が最も長く、切削速度10
0m/minにおいて基準材と比較すると略300倍工具寿命が
延びている。
第18図は実施例1の第9図と類似のグラフであり、上
述の切削試験に供した各種ステンレス粉末焼結材の引張
強さ試験結果を示すもので、図中各棒グラフは引張強さ
の平均値を示し、同棒グラフの斜線部は各18個の試験片
のデータのばらつき範囲を示し、このばらつき範囲は標
準偏差σの3倍、即ち±3σを示すものである。
第18図より明らかなように、工具寿命の改善効果の著
しいBNとガラスを同時に添加した焼結材、及びBNのみを
添加した焼結材のいずれの引張強さも基準材と略等し
く、非金属粉末の添加による引張強さの劣化は見られな
い。
第19図は、上述の切削試験に供した各種ステンレス粉
末焼結材の衝撃試験結果を示し、図中各棒グラフは衝撃
強さの平均値を示し、同棒グラフの斜線部は各15個の試
験片のデータのばらつき範囲を示し、このばらつき範囲
は標準偏差σの3倍、即ち±3σを示すものである。
第19図より明らかなように、タルクを添加した焼結材
の衝撃強さは著しく低下しているが、BN及びガラスを添
加した各焼結材の衝撃強さの低下は比較的小さく、これ
らの焼結材の衝撃強さの平均値及びばらつきの範囲は概
ね基準材の衝撃強さ値のばらつき範囲内にあり、第18図
及び第19図からこれらの焼結材の機械的強度は基準材の
機械的強度と略同じ値を保持していると見做すことが出
来る。
第20図は第10図と類似の、仕上げ面の表面粗さRa(μ
m)を示し、各値は切削速度150m/minにおける切削初期
の切削表面を測定して得たものである。添加物の種類、
使用切削工具等によって表面粗さが異なるが、BN1%及
びガラス3%を添加した焼結材を切削すると、いずれの
切削工具を使用しても仕上げ面粗さは基準材の場合より
改善されている。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明の快削焼結材に依れば、
金属粉末に、従前のPb,Cu等の被削性改善金属元素粉末
を添加することなく、非金属粉末を添加したことによ
り、機械的強度を維持しつつ工具寿命の改善、従って被
削性の改善を図ることが出来るという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を体積含有
率で0.5%添加した焼結材を超硬切削工具P20で切削した
場合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第2
図は純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を体積含有率で
0.5%添加した焼結材を超過切削工具K10で切削した場合
の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第3図は
純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を体積含有率で0.5
%添加した焼結材をサーメット切削工具で切削した場合
の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第4図は
純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を体積含有率で0.5
%添加した焼結材をセラミックス切削工具で切削した場
合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第5図
は純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を添加した焼結材
を超硬切削工具P20を使用し、切削速度200m/minで切削
した場合の工具寿命と体積含有率との関係を示すグラ
フ、第6図は純鉄粉末に図中に示す各非金属物質を添加
した焼結材を超硬切削工具K10を使用し、切削速度200m/
minで切削した場合の工具寿命と体積含有率との関係を
示すフラフ、第7図は純鉄粉末にガラス及び図中に示す
非金属物質を添加した焼結材を超硬切削工具P20を使用
し、切削速度200m/minで切削した場合の工具寿命と体積
含有率との関係を示すグラフ、第8図は純鉄粉末にガラ
ス及び図中に示す非金属物質を添加した焼結材を超硬切
削工具K10を使用し、切削速度200m/minで切削した場合
の工具寿命と体積含有率との関係を示すグラフ、第9図
は純鉄粉末に図中に示す非金属物質を添加した各焼結材
の引張強さを示すグラフ、第10図は純鉄粉末に図中に示
す非金属物質を添加した各焼結材を種々の切削工具で切
削した場合の表面粗さを示すグラフ、第11図はステンレ
ス鋼粉末に窒化ホウ素(BN)を添加し、図中に示す各種
切削工具を使用し、切削速度150m/minで切削した場合の
工具寿命とBN体積含有率との関係を示すグラフ、第12図
はステンレス鋼粉末にガラスを添加し、図中に示す各種
切削工具を使用し、切削速度120m/minで切削した場合の
工具寿命とガラス体積含有率との関係を示すグラフ、第
13図はステンレス鋼粉末に図中に示す各種非金属粉末を
添加した焼結材を、超硬切削工具K10を使用して切削し
た場合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第
14図はステンレス鋼粉末に図中に示す各種非金属粉末を
添加した焼結材を、超硬切削工具P20を使用して切削し
た場合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第
15図はステンレス鋼粉末に図中に示す各種非金属粉末を
添加した焼結材を、サーメット切削工具を使用して切削
した場合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、
第16図はステンレス鋼粉末に体積含有率で3%のガラス
及び窒化ホウ素(BN)を添加した焼結材を、図中に示す
各種切削工具を使用し、切削速度150m/minで切削した場
合の工具寿命とBN体積含有率との関係を示すグラフ、第
17図はステンレス鋼粉末に図中に示す各種非金属粉末を
添加した焼結材を、超硬切削工具K10を使用して切削し
た場合の工具寿命と切削速度との関係を示すグラフ、第
18図はステンレス鋼粉末に図中に示す非金属物質を添加
した各焼結材の引張強さを示すグラフ、第19図はステン
レス鋼粉末に図中に示す非金属物質を添加した各焼結材
の衝撃強さを示すグラフ、第20図はステンレス鋼粉末に
図中に示す非金属物質を添加した各焼結材を種々の切削
工具で切削した場合の表面粗さを示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末に、平均粒径40〜100μmのガラ
    ス、前記ガラスと窒化ホウ素、前記ガラスとタルク、ま
    たは、前記ガラスと窒化ホウ素とタルクとからなる非金
    属粉末のいずれかを10体積%以下添加し、混合し、該混
    合粉末を焼結させたことを特徴とする快削焼結材。
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