JPH0826255B2 - 飛散した溶媒ベースのペイントの改良処理法 - Google Patents

飛散した溶媒ベースのペイントの改良処理法

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JPH0826255B2
JPH0826255B2 JP5262924A JP26292493A JPH0826255B2 JP H0826255 B2 JPH0826255 B2 JP H0826255B2 JP 5262924 A JP5262924 A JP 5262924A JP 26292493 A JP26292493 A JP 26292493A JP H0826255 B2 JPH0826255 B2 JP H0826255B2
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acid
water
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ジヨーゼフ・ピー・ミクネビツチ
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カルゴン・コーポレイシヨン
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    • C09D7/71Paint detackifiers or coagulants, e.g. for the treatment of oversprays in paint spraying installations

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】自動車ボデー並びに多くの工業用
及び消費材(consumer article)は、ペイントスプレー
ブース(paint spray booth)と呼称される閉鎖空間内
でペイントスプレーされる。これらのブースの目的は、
どんな煙霧またはスプレーしぶきも含んで、ペイントさ
れる部品が汚染する危険性を軽減し且つ作業者の健康を
守ることである。小さなブースではフィルタを用いて空
気から飛散したペイント(スプレーしぶき:paint over
spray)を除去するが、大きな系では通常、この目的の
ために再循環水系を使用する。操作時、ペイントすべき
ユニットは通常、ブースの作業領域を通過する。ブース
内の気流は、スプレーしぶきを再循環水と密に接触さ
せ、空気からペイントソリッドを水中に効果的に洗い流
す(scrub)。これはウォーターカーテン、ある種のウ
ォータースプレーまたはベンチュリガス洗浄装置(vent
uri scrubber)内に空気を通すことにより実施し得る。
どのようにして実施したかに拘わらず、実質的な処理目
的は、スプレーしぶきがスプレーブースの再循環水と接
触し、これにより捕獲されるということである。
【0002】ペイントスプレーブース内の再循環水と接
触するスプレーしぶきの量は、プラントまたはプロセス
操業停止、ペイントする物品の大きさ及び形、使用する
スプレー装置の型、使用するスプレー及びパージ方法、
水の流速及び使用するペイントの種類を含む種々の因子
に依存して変動し得る。改良コーティング方法によっ
て、スプレーしぶきの量をかなり減少させることができ
たが、スプレーした全ペイントの約50%までがペイント
される物品に届かないことがある。結果として、かなり
の濃度のペイントが系内に蓄積してしまう。今日使用さ
れるペイントの多くは、適正に硬化させるためには高温
で焼き付けなければならず、このペイントはいつまでも
べとべとしたままである。ペイントは、癒合してべとべ
とした物質となり、パイプ、ファン及び再循環ポンプを
閉塞し得る。このようにして、ペイントはブース内の洗
浄効率をかなり減少させてしまう。これによってエアア
ンバランスとなり、ペイントの仕上りを悪化させるだけ
でなく、危険なペイント放出物を空気内に排出させてし
まう。これらの条件では、ペイントスプレーブースの作
業員もかなり危険に晒される。また連邦規則では、現在
所与のプラント部位で放出し得る揮発性有機化合物(即
ち、volatile organic compounds;vocs)の量も限定し
ている。溶媒ベースのペイントで使用する有機溶媒希釈
剤は、vocsの主要源である。
【0003】他の問題も発生し得る。例えば、べとべと
したペイント付着物は、微生物及び真菌が成長するのに
都合の良い食糧源である。引き続き、これらは系内の臭
気問題及びスポット腐食を引き起こす。水中に残ったペ
イントソリッドはべとべとしたままであり、高価な分離
及び廃棄問題も起こし得る。
【0004】これらの問題は、系の重要な操作部分への
べとべとした、スプレーしぶきの付着を最小とし;得ら
れたスラッジをべとべとさせず、除去し易くし;次いで
系内に再循環し得る十分な品質の水を提供するために、
ペイントスプレーブース水系を効果的に処理することが
望ましいことを示している。
【0005】ペイント技術が進歩するにつれて、ペイン
トのべたつきを減少させ、取り扱い易いスラッジを与え
るために使用する化学処理の特性も進歩してきた。現
在、この目的に有効な多くのプログラムがある。例え
ば、pH>7で不溶性の金属水酸化物を形成する両性金属
塩と組み合わせた水溶性ポリマーを使用すると、このよ
うな処理ができる。この種の組み合わせを使用すること
は、以下の米国特許第3,861,887号(Forney);同第3,9
90,986号(Gabelら);同第4,002,490号(Michalski
ら);同第4,130,674号(Robertsら);及び同第4,440,
647号(Puchalski)に記載されている。さらに、米国特
許第4,637,824号(Pominville)は、珪酸塩及びポリジ
アリルジアルキルアンモニウムハライドを、両性金属塩
と一緒に使用することを開示しており、米国特許第4,85
3,132号(Merrellら)は、溶媒ベースのペイントを粘着
防止するためにカチオンポリマーと無機アニオンの塩と
の反応により形成した沈澱を使用することを開示してい
る。ベントナイト粘土、アルミニウム塩及び亜鉛塩も、
カチオンポリマーと一緒に使用し得る。
【0006】米国特許第4,656,059号(Mizunoら)は、
ウエットスプレーブース内でペイントを処理するための
メラミン-アルデヒド酸コロイド溶液の使用を開示して
おり、米国特許第4,629,149号(Leitzら)は、ペイント
スプレーブース廃棄物を処理するために水に膨潤し得る
粘土と組み合わせる尿素またはアミノトリアジン-アル
デヒド縮合反応生成物の使用に関する。欧州特許第0293
129号では、ペイントスプレーブース内の飛散した溶媒
ベースのペイントを処理するために、アルカリ源と組み
合わせるメラミンホルムアルデヒド型の酸コロイドの使
用を開示しており、米国特許第4,935,149号では、ペイ
ントスプレーブース水を処理するためにホルムアルデヒ
ドで掃去したメラミン-ホルムアルデヒドポリマーの使
用を開示している。同時係属出願USSN第588,997号で
は、水及び溶媒ベースのペイントの両方を含むペイント
スプレーブースでのメラミンホルムアルデヒド酸コロイ
ドの使用に関する。
【0007】しかしながら、これらの文献はいずれも、
ペイントスプレーブースの再循環水の硬度を調節するた
めにキレート化剤または金属イオン封鎖剤を使用するこ
とを開示または示唆していない。本出願人は、ペイント
スプレーブース処理方法、特に酸コロイドベース法の性
能を、ペイントスプレーブース水により捕獲された溶媒
を主成分とするペイントの分散性を増加することによ
り、実質的に改良するような化合物の添加を知見した。
【0008】
【発明の概要】より具体的には、化学ペイントスプレー
ブース処理、特に酸コロイドスプレーブース処理は通
常、ペイントスプレーブースの再循環水中の溶媒ベース
のペイント液滴の表面だけしか粘着防止しないことが知
見された。従って、各ペイント液滴の実質的な部分は、
処理により影響を受けない。液滴の表面を浸透または破
壊するものは従って、何でも、内部からのべとべとした
ペイントを放出し得る。粘着防止された部分の厚さが大
体一定であると仮定すると、液滴の大きさが大きい程そ
の表面を破壊し易く、且つ粘着防止工程全体が効果的で
なくなることは明らかである。逆に、ペイントソリッド
がより完全に分散しペイント液滴の平均サイズが小さく
なると、その表面を破壊することはより困難であり、つ
まり粘着防止プログラムはより効果的となる。従って、
再循環水相中のペイント粒子の分散を改良し得る添加剤
は、粘着防止プログラムの効率も改良することができ
る。
【0009】今日、多くのペイントスプレーブースで
は、飛散したペイントを空気相から水相に移し易くする
ために高エネルギーベンチュリガス洗浄装置を使用して
いる。これらの系の高混合エネルギーは洗浄効率を改良
し、ペイントと粘着防止剤との間の接触も改良し、ペイ
ントを機械的に分散させて液滴を再凝集させない。残念
ながら、総ての装置にこれらの高エネルギー系が備えら
れている訳ではない。高効率のガス洗浄装置を使用して
も、新しいハイソリッドの溶媒ベースのペイントの出現
により、これらの系が提供する機械的分散効率は低下す
る。
【0010】これらの状態を化学的に処理することが種
々試みられたが、さほど効果は上がっていない。例え
ば、既に記載の米国特許第4,656,059号では、ペイント
分散性を改良するために界面活性剤の使用を示唆してお
り、欧州特許第0293129号は、分散性を改良するために
選択したアルカリ源の使用を開示している。これらの方
法はいずれも、個々の発明で使用した特定のペイントの
種類に関しては少なくとも部分的に成功した。しかし、
再循環水が実質的に硬度を持つ場合や、任意の種類の新
世代ハイソリッド溶媒ベースペイントを使用する時の状
況では、これらの方法はペイントを効果的に粘着防止す
るために好適に分散させるには、残念ながらたいして効
果が無かった。
【0011】この問題に対処する試みに於いて、再循環
ペイントスプレーブース水に少なくとも1種の慣用のキ
レート化剤を添加すると、実質的にその中の溶媒ベース
のペイント、特にハイソリッドの溶媒ベースのペイント
の分散性を改良し、ペイントスプレーブース粘着防止方
法の効能を改良し得ることが知見された。キレート化剤
を添加することにより硬度を低下させることは、いずれ
にせよ有益であると考えられるものの、約100mg/L以上
の硬度レベルが存在する場合に改良は一層明白であり、
約400〜500mg/L以上の硬度レベルの原水(source wate
r)が一般的であるアメリカ中西部で見られるような高
硬度レベルが存在する場合に特に顕著である。従って、
広い意味では、本発明は、ペイントスプレーブース再循
環水中の溶媒ベースのペイントラッカーまたはエナメル
の分散性を増加させることにより、特に水が実質的に硬
度を持つとき、処理すべき再循環水に有効量のキレート
化剤を添加することにより、ペイント粘着防止処理方法
の効能を改良する方法を目的とする。この新規方法は、
ペイントスプレーブースの再循環水に少なくとも1種の
キレート化剤の有効量を添加する段階を含み、これによ
ってその中に捕獲された溶媒ベースのペイント、ラッカ
ーまたはエナメルの分散性を容易化及び/または改良
し、現行のペイントスプレーブース処理方法、特に粘着
防止剤としてメラミンホルムアルデヒド酸コロイドなど
の酸コロイドに依存する方法の粘着防止能力を高めるこ
とができる。
【0012】ペイントの分散性を改良する以外にも、少
なくとも1種のキレート化剤を添加すると、溶媒ベース
のペイントが効果的に処理され得る水の化学的性質の範
囲を拡張できる。従って本発明により、操作系で一般的
なpH及びアルカリ性の変動、並びに特定の領域で一般的
に知見される水の硬度の変動を処理する場合に現行の処
理方法がより応用が効くようになる。さらに、効果的に
処理するのは既に困難であるとか不可能であると考えら
れていた低混合エネルギーのペイントスプレーブース系
も、今や殆ど困難なく取り扱い得る。
【0013】本明細書中で使用する「溶媒ベースのペイ
ント」という用語は、スプレー操作で適用される全種類
の水-不溶性コーティングを指し、オイルベースペイン
ト、エナメル、ウレタン及びラッカーを含むが、それに
限定されない。これらの製品は、未処理の場合、スプレ
ーブース系の壁、これらが接触する総ての表面(例え
ば、水分散パイプ、スプレーノズル等の表面)にすぐに
付着する。本明細書で使用する「溶媒ベースのペイン
ト」及び「溶媒を主成分とするペイント;solventborne
paints」という用語は同意語である。
【0014】本明細書中で使用する「ハイソリッドペイ
ント:high solids paint」という用語は、主として溶
媒を減らして樹脂バインダーの割合を高くすることによ
り、1970年代に一般的に使用されたペイントに於けるよ
りも固体の割合を増したペイントを指す。一般的にこれ
らのペイントは、約50%(重量ベース)以上の固体を含
むが、%固体はペイントによってかなり変動し得る。
【0015】溶媒ベースのペイントに対する主たる処理
目的は、飛散したコーティング物質の粘着性に関する。
これらの疎水性により、溶媒ベースの固体は合着し且つ
スプレー領域の壁、天井及び床に凝集したり、水スプレ
ー装置、再循環ポンプ等に詰まる傾向がある。従って、
スプレーブースの水系中に捕獲されたスプレーしぶきの
霧は、スプレーブース系の壁、パイプ等に接着しないよ
うに粘着防止または「消失:kill」しなければならな
い。スプレーブース表面に粘着するペイントは、通常、
装置から除去しにくく、時間とともに蓄積する傾向があ
るので、スプレーブース効能を妨げてしまう。
【0016】酸コロイドは、飛散した溶媒ベースのペイ
ントの粘着防止または消失に広く使用されている。本発
明は、飛散した溶媒ベースのペイントを処理するペイン
トスプレーブースの再循環水に有効量のキレート化剤を
添加することによる酸コロイド処理などのペイントスプ
レーブース処理の効率を改良する一方法に関する。キレ
ート化剤は、ペイント粒子の分散性を改良し、これによ
り粘着防止効能を改良する。キレート化剤は、pH、アル
カリ性及び硬度に対し慣用の酸コロイド処理工程の操作
範囲も改良する。
【0017】本明細書中で使用する「キレート化剤」と
いう用語は、ペイントスプレーブース系に於ける金属イ
オン、特にカルシウム及びマグネシウムを可溶化または
錯形成し得る任意の化合物を指す。それ故、本明細書中
で使用するこの用語は、所与のスプレーブース系中の金
属イオンを可溶化若しくは錯形成する化合物の能力また
は、硬度を低下させる化合物の能力を指す場合には、
「可溶化剤:solubilizing agent」、「金属イオン封鎖
剤」及び「錯形成剤:complexing agent」と同意語であ
る。
【0018】本明細書中で使用する「酸コロイド」とい
う用語は、メラミン、ジシアンジアミド若しくは尿素の
単独または1種以上のアルデヒドとの縮合生成物の任意
の酸性コロイド懸濁液を包含するが、これに限定されな
い。例えば、メラミン及びアルデヒドを使用して製造し
た酸コロイドは、本発明で使用するのに好適である。他
の好適な酸コロイドとしては、珪酸塩またはコロイドシ
リカに強く(highly)帯電したカチオン物質を添加して
形成したものが挙げられる。このような酸コロイドは、
当業界では公知である。
【0019】
【課題を解決するための手段】既に記載した従来法に於
ける努力にも拘わらず、慣用の粘着防止工程の効率を最
大とするために溶媒を主成分とする全種類のペイントを
分散させる有効な手段から本質的になる方法が当業界で
は必要であった。さらに、この処理は理想的には、ハイ
ソリッドで低容積のスラッジが形成し易くなければなら
ず、且つ本処理は、適用及び制御が容易でなければなら
ない。
【0020】本発明の態様の一つに於いては、溶媒ベー
スのペイント粘着防止方法の効能を改良する方法であっ
て、有効量のキレート化剤を飛散した溶媒ベースのペイ
ントを含む水に添加して、飛散したペイントを粘着防止
することを含む該方法を目的とする。
【0021】本発明のもう一つの態様に於いては、硬度
を持ち、飛散した溶媒ベースのペイントを含むかまたは
含むであろうペイントスプレーブースの循環水を処理す
る改良法であって、有効量のキレート化剤を添加するこ
とにより前記水の硬度を処理し、前記水中の前記溶媒ベ
ースのペイントの分散性を改善することを含む改良法に
関する。
【0022】本発明は、有効量、好ましくは処理すべき
水の重量をベースとして少なくとも約0.1mg/Lのキレー
ト化剤を水に添加することを含む、ペイントスプレーブ
ースの循環水中の飛散した、溶媒ベースのペイントの分
散性の改良法にも関する。
【0023】さらに本発明は、飛散した溶媒を主成分と
するペイントを捕獲するために用いるペイントスプレー
ブース系の循環水を処理する方法であって、前記循環水
は硬度を含み、前記方法は前記飛散した溶媒を主成分と
するペイントを単独またはアルカリ源と組み合わせて消
失または粘着防止するために有効量の酸コロイドを添加
することを含む該方法に於いて、前記硬度を処理するた
めに前記循環水に有効量のキレート化剤を添加し、前記
溶媒ベースのペイントの分散性を改良し、前記飛散した
ペイントの消失または粘着防止に対して前記酸コロイド
の効能を改良することを含む改良法に関する。
【0024】さらにまた本発明は、飛散した溶媒ベース
のペイントを粘着防止するために前記ペイントスプレー
ブースの循環水をメラミンホルムアルデヒド型ポリマー
で処理するメラミンホルムアルデヒドベースのペイント
スプレーブース処理工程の効能を改良する方法であっ
て、前記ペイントの分散性を改良するために有効量のキ
レート化剤を前記循環水に添加することを含む該方法に
関する。
【0025】また本発明は、 a)飛散した溶媒ベースのペイント及び硬度を含むペイ
ントスプレーブースの循環水;及び b)前記水の重量をベースとして少なくとも約0.1mg/L
のキレート化剤 を含む組成物に関する。場合により、これらの組成物
は、酸コロイド(例えば、メラミンアルデヒド酸コロイ
ド)及びアルカリ剤をさらに含み得る。
【0026】本発明に於いて、少なくとも1種のキレー
ト化剤をコンディショナー/柔軟剤としてペイントスプ
レーブース再循環水に添加する。キレート化剤は、スプ
レーブース水中に存在する硬度イオンと錯形成、金属イ
オン封鎖及び/またはキレート形成し、このようなイオ
ンが処理すべき系内で溶媒ベースのペイントの分散を阻
害しないようにすると考えられている。所与の系に関し
ては、キレート化剤は、処理すべき系内に存在する化学
量論量の硬度と理論的に錯形成、金属イオン封鎖及び/
またはキレート形成する。従って、硬度の阻害が減少し
た程度に応じて、性能が向上する。硬度改善手段が取ら
れることにより、処理できないと考えられていた系も今
や効果的に取り扱い得る。使用する場合、処理薬剤(例
えば、アルカリ源)及び酸コロイドの消費も一般的に減
少する。
【0027】有効量のキレート化剤を使用しなければな
らない。本明細書中で使用する「有効量」という用語
は、処理すべき系内のペイントの分散性を好ましい度合
いまで改良するキレート化剤の量を指す。処理すべき系
内の水の重量をベースとして少なくとも約0.1mg/Lのキ
レート化剤を添加するのが好ましい。
【0028】あるいは、キレート化剤は、存在する実質
的な硬度の量と錯形成するために、硬度に対してモルベ
ースで添加し得る。有効量のキレート化剤を処理すべき
循環系内の硬度をCaCO3として好ましくは約100mg/L以
下、より好ましくは約40mg/L以下に保持するように添加
する。
【0029】ペイントスプレーブース循環水の硬度を実
質的に低減する実質的に任意のキレート化剤を使用し得
るが、所望の性能を提供すると考えられるキレート化剤
の種類の例としては、ホスホン酸、アミノカルボン酸、
ヒドロキシカルボン酸、ポリアミン、アミノアルコール
及び高分子キレート化剤が挙げられるが、これらに限定
されない。特定例としては、エチレンジアミン四酢酸
(EDTA)またはその塩若しくは誘導体、ニトリロ三酢酸
(NTA )またはその塩若しくは誘導体、ジエチレントリ
アミン五酢酸(DTPA)またはその塩若しくは誘導体、N-
ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA )ま
たはその塩若しくは誘導体、四ホウ酸塩及びトリエチレ
ンジアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】さらに、種々のポリリン酸塩を使用し得
る。これらのリン酸塩化合物は、腐食防止という追加の
効果を有する。好ましいリン酸塩は、「分子内脱水した
リン酸塩:molecularly dehydrated phosphates」であ
り、これは一塩基性若しくは二塩基性のオルトリン酸塩
またはオルトホスホン酸から、またはこれらの任意の二
種類の混合物から構成水(water of constitution)を
除去することにより誘導し得る任意のリン酸塩を指す。
これらのリン酸塩の例としては、ヘキサメタリン酸塩と
称されるトリポリリン酸、ピロリン酸及びメタリン酸の
アルカリ金属塩が挙げられる。
【0031】任意の分子内脱水したリン酸塩を使用し得
ると考えられるが、アルカリ金属対リンのメトキシド
(ポリリン酸アルカリ金属塩)のモル比が約0.9:1〜約
2:1であるもの(後に示すのがピロリン酸アルカリ)を
使用するのが好ましい。最も安価且つ最も入手し易いの
でメタリン酸、ピロリン酸またはトリポリリン酸のナト
リウム塩を使用するのが好ましいが、分子内脱水したリ
ン酸の他の金属塩(例えば、カリウム、リチウム若しく
はルビジウム)または分子内脱水したリン酸アンモニウ
ムも使用し得、多くの場合、これらはリン酸のアルカリ
金属塩に分類される。さらに、分子内脱水したリン酸の
アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム、バリウム若
しくはストロンチウム)、あるいはアルカリ金属とアル
カリ土類金属の分子内脱水したリン酸塩の混合物も使用
できる。
【0032】最も好ましい水溶性リン酸塩は、ヘキサメ
タリン酸ナトリウム(SHMP;CalgonCorporation,Pitts
burgh,PAから市販されている"Calgon"など)であり、
1.1Na2O:1P2O5;ピロリン酸四ナトリウム(TSPP);及
びトリポリリン酸ナトリウム(STP)と記載し得る。
【0033】本発明の目的のキレート化剤の好ましい種
類としては、EDTA及びその塩、NTA及びその塩並びにポ
リリン酸塩が挙げられる。これらのキレート化剤のナト
リウム塩が最も好ましい。
【0034】キレート化剤は、飛散した溶媒ベースのペ
イントと接触する前に、固体または液体形でペイントス
プレーブース再循環水に添加し得る。キレート化剤は、
任意の慣用法を介してペイントスプレーブース系の任意
の慣用の場所に入れ得る。添加の一般的な場所として
は、液溜め、ポンプ上流または循環水系に沿った任意の
都合の良い場所が挙げられる。
【0035】キレート化剤は、ペイントスプレーブース
水系に塊で加えても、連続供給してもよい。
【0036】溶媒ベースのペイントを分散させる候補の
キレート化剤の効率は、簡単な方法で測定し得る。その
方法では、水(好ましくは系の水)及び場合により既知
濃度の標準アルカリ源を添加した種々の容器を使用す
る。サンプルの硬度は、慣用法により測定し、所定量の
評価すべきキレート化剤を添加する。適当な平衡時間
後、サンプルの硬度を再び測定してキレート能を決定す
る。
【0037】通常、CaCO3として約100mg/L、好ましくは
40mg/L未満の硬度で優れたペイント分散が得られた。キ
レート化剤の効率は、粘着防止剤(例えば、メラミンホ
ルムアルデヒド酸コロイド)を容器に添加し、これと等
量の評価すべきペイントを撹拌することにより視覚的に
知見され得る。30秒間激しく撹拌した後、容器の内容物
を透明なビーカーに移して観察する。十分に分散したペ
イントは、水中で均一な色を呈し、ビーカー中には目視
し得る個々のペイント小液滴は存在しない。さらに、も
との容器の壁に付着したペイント小液滴もない。分散を
改良するとされた任意のキレート化剤を、本方法で使用
し得る。
【0038】キレート化剤を使用すると、本質的に任意
の溶媒ベースのペイント粘着防止方法の効能を改良する
と考えられており、これらは特に酸コロイドベースの処
理プログラムに対し有効である。
【0039】コロイドは、(a)トリアジン(例えば、
メラミン、置換メラミン、ジシアンジアミド、尿素また
はそれらの組み合わせ)と;式:
【0040】
【化1】 [式中、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、
H及び直鎖または分枝C1〜C4アルキル基からなる群か
ら選択される]により表される少なくとも1種の化合物
から製造したポリマーであるのが好ましい。(b)化合
物のアルデヒドとしては、メタナール(ホルムアルデヒ
ド)、エタナール及びプロパナールが特に好ましく;最
も好ましいアルデヒドはホルムアルデヒドである。この
ようなポリマーは、追加の部分(例えば、ジシアンジア
ミドまたは尿素)も含み得る。しかしながら、本明細書
中では、「酸コロイド」という用語を(a)及び(b)
のみを含むポリマーだけに限定するものとして解釈すべ
きではない。例えば、本明細書中に含まれる酸コロイド
としては、強く帯電したカチオン性物質を珪酸塩または
コロイドシリカに添加することにより形成したものが挙
げられる。
【0041】本発明の好ましい酸コロイドポリマーは、
標準重縮合方法により所望のモノマーを反応させること
により製造し得る。例えば、米国特許第4,656,059号を
参照されたい。通常、このようなポリマーは、メラミン
マーユニットが他のNH2-反応性モノマーにより置換され
得るが、メラミンが縮合反応の主要なNH2源であるメラ
ミン/アルデヒド縮合物である。
【0042】成分(a)対成分(b)のモル比は、通常
約1:1〜約1:6であり、約1:1〜約1:3の比が好ま
しい。最も好ましいモル比は、メラミンまたは置換メラ
ミン約1モル対アルデヒド約2〜2.5モルである。従っ
て、最も好ましいポリマーは、メラミンとホルムアルデ
ヒドのモル比が約1:2〜約1:2.5でメラミンとホルム
アルデヒドを反応させて製造する。他の化合物も、メラ
ミンとホルムアルデヒド成分を反応させて、メラミンポ
リマーまたはメラミン-アルデヒド-型ポリマー(例え
ば、ターポリマー)を製造し得る。NH2基を含む化合物
は好ましいコモノマーである。
【0043】このメラミンポリマーは水に不溶である。
これらは、懸濁微細コロイド状態でメラミンポリマーが
安定化する酸溶液中で最良に使用される。pH約1.6〜約
2.1のCalgonの製品CA289は、好ましい形の一例である。
この製品は、酸性水溶液中に約8%の活性メラミン-ホル
ムアルデヒドポリマーを含む。任意の酸を使用して、メ
ラミンアルデヒド酸懸濁液を製造し得るが、塩酸が好ま
しい。他の安定化剤(例えば、低分子量アルコール及び
グリコール)も使用し得る。
【0044】コスト及び製品の安定性を考慮すると、安
定化(酸性)懸濁液または溶液中の活性メラミンポリマ
ーの重量比は約0.1%〜約20%であり、約1%〜約15%が好
ましく、約4%〜約12%が最も好ましい。pHは、微細コロ
イド懸濁液中のメラミンホルムアルデヒド-型ポリマー
を保持するために十分に低くしなければならない。
【0045】メラミンホルムアルデヒド-型ポリマーの
分子量は重要ではない。しかしながら、好ましい分子量
は通常、約500〜約50,000であり、約500〜約5,000が最
も好ましい。既に記載の如く、好適なメラミンホルムア
ルデヒド-型ポリマーは、Calgon CorpolationからCA-28
9、WR-2511及びPK-9511(商標)が市販されている。こ
れらの製品の分子量は、約2,200である。
【0046】有効量の酸コロイドポリマーは、処理すべ
き水中に添加または保持すべきである。酸コロイドに対
して「有効量」という用語は、処理すべき系内の溶媒を
主成分とするペイントの所望の粘着防止を達成するメラ
ミンポリマーの量を指す。
【0047】メラミンポリマーは、処理すべき水系に断
続的または連続的に、ペイント1部当たりメラミンポリ
マー(活性ベース)約0.001〜約1.0部を投与するのが好
ましく、ペイント1部当たり活性メラミンポリマー約0.
01〜約0.5部が最も好ましい。スプレーは通常連続的で
あるので、メラミンポリマーを連続的に添加するのが好
ましい。溶媒を主成分とするペイントの場合、メラミン
ポリマーは、生(live)ペイント及びペイントスプレー
ブース再循環水の接触前に添加しなければならない。ポ
リマーは、任意の都合の良い場所で添加し得るが、スプ
レーしぶきとメラミンポリマーの最大濃度を接触させる
ように添加するのが好ましい。水と溶媒を主成分とする
系とを混合する場合、生ペイントと循環水が接触した後
メラミンポリマーの有効量を添加するのが望ましい。
【0048】典型的なペイントスプレーブース操作で
は、ブースから戻ってきた水は通常、非常に乱流を含ん
でいる。この乱流は、ペイントとメラミンポリマーとの
間の密接な接触を促進することにより処理効能を改良す
る。キレート化剤は、ブースの前の高エネルギー領域に
任意の好適な手段を介して添加するのが好ましい。
【0049】メラミンアルデヒド酸コロイドベースの処
理方法に於いて、飛散した溶媒ベースのペイントがペイ
ントスプレーブース水と接触する前に、ペイントスプレ
ーブース系内のアルカリ性は、最小アルカリ性約50ppm
(CaCO3として)〜最大アルカリ性約2000ppmを保持する
ように調節するのが好ましい。アルカリ性は、約100〜
約1000ppm(CaCO3として)に保持すべきであるのが好ま
しい。十分なアルカリ性が存在しない場合(即ち、約50
ppm以下である場合)、酸コロイド処理は通常有効では
なく、収集率が低くなり、溶媒ベースのペイントの粘着
防止効果も低下する。さらに、処理すべき水のpHは、約
6.0〜約9.0、好ましくは約6.5〜8.0に保持しなければな
らない。pHを調節且つ保持するために使用する酸または
塩基の種類は重要ではなく、従って任意の酸または塩基
を使用し得ると考えられている。pH調節剤が必要な場
合、酸及び塩基(例えば、硫酸及び苛性アルカリ)の各
々が通常、pHを調節するために使用される。少なくとも
約6.0のpHが、メラミンポリマーを活性化するために望
ましい。pHが約6.0未満に下がると、通常系内の腐食が
増加する。他方、pHが9.0以上であると、通常、泡の発
生を保持且つ容易にするのが高価となり、固体捕獲を阻
害する。
【0050】任意のアルカリ源を使用し得る。例えば、
アルカリ源は、炭酸アルカリ金属塩または重炭酸アルカ
リ金属塩の形(例えば、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナ
トリウム)、NaOH、KOH、珪酸塩及び/またはそれらのブ
レンドを添加し得る。好ましいアルカリ源は、炭酸ナト
リウムまたは重炭酸ナトリウムである。これらのアルカ
リ源は、通常安価であり、使用する際にも安全である。
【0051】アルカリ源は、処理すべき飛散したペイン
トまたはペイントと接触する循環水が望ましいアルカリ
性の範囲にあるように保持しなければならない。間欠ま
たは連続添加を含むアルカリ源を添加する任意の方法を
使用し得るが、連続添加が好ましい。
【0052】酸コロイド処理方法では、有効量のポリマ
ー凝集剤を通常、ペイントスプレーブース水系に添加す
る。凝集剤に対して「有効量」という用語は、コンディ
ショニングされたペイント粒子を結合し、フロック構造
中に空気を取り込むことにより、浮揚性のフロック構造
の形成を促進するのに必要な量の凝集剤を指す。得られ
た浮揚性のフロックによりペイントソリッドを循環水系
から分離し易くなる。ポリマー性凝集剤と酸コロイドを
一緒に添加することにより生成したペイントスラッジに
より、所望の取り扱い及び排水特性が得られる。
【0053】使用するポリマー性凝集剤の型及びその分
子量は、粘着防止工程に対しては重要ではないと考えら
れている。好適な凝集剤としては、カチオンポリマー、
非イオンポリマー、アニオンポリマー、両性ポリマーま
たはこれらの混合物が挙げられる。
【0054】許容可能な凝集剤の例としては、長鎖ポリ
アクリルアミド及び長鎖ポリメタクリルアミドがあり、
好ましい凝集剤は、平均分子量約6×106〜約20×106
有する非イオンまたはややアニオン性のポリアクリルア
ミドである。
【0055】本発明に於いて凝集剤として使用し得る典
型的なカチオン性高分子電解質としては、ポリアミン、
ポリホスホニウム化合物、ポリスルホニウム化合物、第
4級アンモニウム化合物、メタクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムメチルサルフェート(METAMS)
のポリマー、メタクリルアミドプロピルトリメチルアン
モニウムクロリド(MAPTAC)のポリマー、アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(AETA
C)のポリマー、メタクリロイルオキシエチルトリメチ
ルアンモニウムクロリド(METAC)のポリマー及び、MET
AMS、MAPTAC、AETAC及び/またはMETACとアクリルアミド
及び/またはメタクリルアミドとの組み合わせから製造
したポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
第4級アンモニウム化合物の代表例としては、ジエチル
ジアリルアンモニウム及びジメチルジアリルアンモニウ
ムポリマー並びにその塩が挙げられる。
【0056】好ましいカチオン凝集剤としては、第4級
アンモニウムポリマー、例えば、ポリジメチルジアリル
アンモニウムクロリド(ポリDMDAAC) 、ポリジメチル
ジアリルアンモニウムブロミド(ポリDMDAAB)、ポリジ
エチルジアリルアンモニウムクロリド(ポリDEDAAC)ま
たはアクリルアミド若しくはメタクリルアミドとこれら
の任意のものと共重合したものが挙げられる。第4級ア
ンモニウムポリマーの好ましい分子量は、約2,000,000
以上である。
【0057】最も好ましいカチオン性凝集剤は、平均分
子量が約4,000,000以上の、ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロリドとアクリルアミド、またはその同族体を含
むポリマーである。カチオン部分に対する非イオン部分
(例えば、アクリルアミドまたはメタクリルアミド)の
割合は、活性重量ベースとして約1:1以上でなければ
ならない。
【0058】他の好ましいポリマーは、 a)アクリルアミドまたはメタクリルアミド;及び b)METAMS、METAC、MAPTACまたはAETAC であって、活性重量をベースとしたa):b)のモル比
が約1:1以上であるものを含む。
【0059】好ましいアニオン高分子電解質は、低い電
荷(即ち、10%未満)を有し、分子量約2×106〜約20×
106を有するポリアクリル酸及びその塩、特にそのナト
リウム塩から群から選択され、ポリマーは、 a)アクリル酸またはメタクリル酸;及び b)2-アクリルアミド-2-メチルプロピルスルホン酸及
び/または2-メタクリルアミド-2-メチルプロピルスルホ
ン酸 であって、a):b)の重量比は約1:99〜約99:1、好ま
しくは10:90〜90:10、最も好ましくは75:25であり、分
子量範囲が2×106〜約20×106である。
【0060】本方法に於いて、高分子量の高分子両性電
解質を使用し得る。好適な高分子両性電解質の代表例と
しては、 a)アクリル酸、メタクリル酸、2-アクリルアミド-2-
メチルプロピルスルホン酸または2-メタクリルアミド-2
-メチルプロピルスルホン酸を、単独または組み合わせ
て;及び b)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチル
ジアリルアンモニウムブロミド、ジエチルジアリルアン
モニウムクロリドまたはジエチルジアリルアンモニウム
ブロミドを、単独または組み合わせて含むポリマーであ
って、成分a):成分b)の重量比は約90:10〜約10:90で
あり、約2×106以上の分子量を有するポリマーが挙げ
られる。高分子両性電解質は、非イオン部分(例えばア
クリルアミドまたはメタクリルアミド)も含み得る。
【0061】上記の非イオン、カチオン、アニオン及び
高分子両性電解質の凝集剤のブレンドを、単独または両
性金属塩と組み合わせて使用し得る。
【0062】有効量のポリマー凝集剤を添加しなければ
ならない。所与の系に関する有効量は、通常、処理すべ
き系内に存在するメラミン-アルデヒド型ポリマーの量
に依存する。有効量の凝集剤は、メラミン-アルデヒド
型ポリマー(活性ベース)1部当たりポリマー性凝集剤
(活性ベース)約0.01〜約150部の範囲で変動し得る。
この範囲では、好適なポリマー凝集剤を使用すると、十
分にコンディショニングされた、容易に捕獲し得るフロ
ックが形成し、さらに、水中に存在するコロイド粒子を
除去することにより系内の泡の形成を減少または完全に
除去することができる。
【0063】酸コロイドポリマーで処理したペイントソ
リッドと、少なくとも1種のポリマー凝集剤を接触させ
た後、スラッジを水から除去する。この除去は、当業界
で公知の任意の手段を使用して実施可能であり、エアフ
ローテーション及び濾過を含むがこれらに限定されな
い。
【0064】
【実施例】以下の実施例は、本発明を詳細に説明するも
のである。これらは、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
【0065】実施例1〜21 標準ジャー試験方法を用いて、ペイントスプレーブース
水中の種々のキレート化剤の効能を評価した。
【0066】一般的な方法では、系の補充用水200mlsを
500mlの硝子製ジャーに添加した。水の最初の硬度を測
定し、最初の硬度をベースとしてキレート化剤の測定量
を添加した。化合物をマグネチックスターラーの高速で
1分間撹拌し、キレート化剤を溶解させて、硬度成分と
錯形成させた。この時間の終了時、水の硬度を再び測定
した。
【0067】PaintKill(登録商標)9511(Calgon Corp
oration製メラミンアルデヒド酸コロイド粘着防止剤)
0.5mlを撹拌しながら添加し、続いて、直ちに評価すべ
きペイント0.5mlを添加した。マグネチックスターラー
を使用して高速で30秒間この成分を撹拌し、この後内容
物を200mlの透明な容器に注いだ。分散に対するキレー
ト化剤の有効性は裸眼で直ちに認識可能であった。十分
に分散したペイントは、処理したペイントと同色の均一
な、微細なフロックを形成し、ジャーの壁に付着するべ
とべとした物質及び明らかなペイント小球体を含まず、
あまり良く分散できなかったものは半透明のフロック中
にランダムに散乱したはっきりわかる小球体となった。
さらに、物質の小球体が、ジャーの壁に付着しているこ
とが知見された。
【0068】木製トングデプレッサーも使用して、米国
特許第4,853,132号(Merrellら)に定義の基準を用いて
分散度(及び粘着防止能)に於ける微細な違いを測定し
た。これらのガイドラインを以下の表Iに示す。
【0069】処理の有効性を示すために、一連のジャー
試験を、混合したハイソリッドの溶媒ベーストップコー
ト(Toyota,Georgetown,KY.)で実施した。結果を以下
の表II及びIIIに示す。
【0070】表II及びIIIに於いて:Na4EDTAは、エチ
レンジアミン四酢酸のナトリウム塩であり;SHMPは、ヘ
キサメタリン酸ナトリウムであり;DTPAは、ジエチレン
トリアミン五酢酸であり;HEDTAは、ヒドロキシエチル
エチレンジアミン三酢酸であり;TSPPは、トリポリリン
酸ナトリウムであり;及びNTAは、ニトリロ三酢酸であ
る。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペイントスプレーブースの循環水を、飛
    散した溶媒ベースのペイントを粘着防止するために酸コ
    ロイドで処理する、酸コロイドベースのペイントスプレ
    ーブース処理工程の効能を改良する方法であって、前記
    ペイントの分散性を改良するために前記循環水に少なく
    とも0.1mg/L のキレート化剤を添加することを含む該方
    法。
  2. 【請求項2】 前記キレート化剤が、エチレンジアミン
    四酢酸またはその塩若しくは誘導体、ジエチレントリア
    ミン五酢酸またはその塩若しくは誘導体、N-ヒドロキシ
    エチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩若しくは誘
    導体、ニトリロ三酢酸またはその塩若しくは誘導体、ポ
    リリン酸塩、トリエチレンジアミン及び四ホウ酸塩から
    なる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 飛散した溶媒を主成分とするペイントを
    捕獲するために使用したペイントスプレーブース系の循
    環水を処理する方法であって、循環水は硬度を有し、飛
    散した溶媒を主成分とするペイントを粘着防止するため
    にメラミンアルデヒド酸コロイドを、単独またはアルカ
    リ源と組み合わせて添加することを含む該方法に於い
    て、前記硬度を処理し、前記ペイントの分散性を改良す
    るために前記再循環水に少なくとも0.1mg/L のキレート
    化剤を添加することを含む方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ源を前記酸コロイドと一緒に添
    加することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記キレート化剤が、エチレンジアミン
    四酢酸またはその塩若しくは誘導体、ジエチレントリア
    ミン五酢酸またはその塩若しくは誘導体、N-ヒドロキシ
    エチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩若しくは誘
    導体、リン酸塩、トリエチレンジアミン及び四ホウ酸塩
    からなる群から選択されることを特徴とする請求項4に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 a)飛散した溶媒ベースのペイントを含
    むペイントスプレーブースの循環水; b)エチレンジアミン四酢酸またはその塩若しくは誘導
    体、ジエチレントリアミン五酢酸またはその塩若しくは
    誘導体、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ま
    たはその塩若しくは誘導体、リン酸塩、トリエチレンジ
    アミン及び四ホウ酸塩からなる群から選択されるキレー
    ト化剤を前記水の重量をベースとして少なくとも約0.1m
    g/L ;及び c)メラミンアルデヒド酸コロイドを含む組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも0.1mg/L のキレート化剤を前
    記水に添加することを含む、ペイントスプレーブースの
    循環水中の飛散した溶媒ベースのペイントの分散性を改
    良する方法。
  8. 【請求項8】 前記水が、前記水の重量をベースとして
    約100mg/L を超える硬度を有することを特徴とする請求
    項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ペイントがハイソリッドペイントで
    あることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記キレート化剤が、エチレンジアミ
    ン四酢酸またはその塩若しくは誘導体、ジエチレントリ
    アミン五酢酸またはその塩若しくは誘導体、N-ヒドロキ
    シエチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩若しくは
    誘導体、ニトリロ三酢酸またはその塩若しくは誘導体、
    リン酸塩、トリエチレンジアミン及び四ホウ酸塩からな
    る群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の
    方法。
JP5262924A 1992-09-30 1993-09-27 飛散した溶媒ベースのペイントの改良処理法 Expired - Lifetime JPH0826255B2 (ja)

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