JPH08260455A - コンクリート杭の継手構造 - Google Patents
コンクリート杭の継手構造Info
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- JPH08260455A JPH08260455A JP9025395A JP9025395A JPH08260455A JP H08260455 A JPH08260455 A JP H08260455A JP 9025395 A JP9025395 A JP 9025395A JP 9025395 A JP9025395 A JP 9025395A JP H08260455 A JPH08260455 A JP H08260455A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】コンクリート杭の心出しが難しくて、作業に手
間取る溶接継手によることなく、コンクリート杭どうし
を継いで、しかもその継手強度を高めることである。 【構成】杭本体５の両端外周部に冠設されるキャップＣ
1 の円筒部２に複数の空洞部６を設け、該空洞部６に挿
入されて、前記キャップＣ1 の底板部１に設けられたね
じ孔４に螺合される継手ボルト７を介して、２本のコン
クリート杭ＰのキャップＣ1 どうしを継ぐ。
間取る溶接継手によることなく、コンクリート杭どうし
を継いで、しかもその継手強度を高めることである。 【構成】杭本体５の両端外周部に冠設されるキャップＣ
1 の円筒部２に複数の空洞部６を設け、該空洞部６に挿
入されて、前記キャップＣ1 の底板部１に設けられたね
じ孔４に螺合される継手ボルト７を介して、２本のコン
クリート杭ＰのキャップＣ1 どうしを継ぐ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、杭本体の両端外周部に
有底円筒状をした金属製のキャップが冠設されている構
成のコンクリート杭どうしの継手構造に関するものであ
る。
有底円筒状をした金属製のキャップが冠設されている構
成のコンクリート杭どうしの継手構造に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】最初に、コンクリート杭の製造方法と、
このコンクリート杭の従来の継手構造とについて説明す
る。従来のコンクリート杭の両端外周部に冠設される金
属製のキャップＣ’は、図１５及び図１６に示されるよ
うに、有底円筒状をしており、その幅広リング状の底板
部１は、円筒部２に比較して厚肉となっている。幅広リ
ング状の底板部１には、補強鋼線Ｓの頭部Ｓａを挿入す
るための複数の段付孔３と、該底板部１の外面に引張具
２１を取付けるための取付ボルト２２と螺合される複数
のねじ孔４とが円周方向に沿って交互に設けられてい
る。
このコンクリート杭の従来の継手構造とについて説明す
る。従来のコンクリート杭の両端外周部に冠設される金
属製のキャップＣ’は、図１５及び図１６に示されるよ
うに、有底円筒状をしており、その幅広リング状の底板
部１は、円筒部２に比較して厚肉となっている。幅広リ
ング状の底板部１には、補強鋼線Ｓの頭部Ｓａを挿入す
るための複数の段付孔３と、該底板部１の外面に引張具
２１を取付けるための取付ボルト２２と螺合される複数
のねじ孔４とが円周方向に沿って交互に設けられてい
る。
【０００３】そして、図１７に示されるように、所定の
間隔（製造されるコンクリート杭の長さに等しい）をお
いた一対のキャップＣ’の各段付孔３に補強鋼線Ｓの両
端の頭部Ｓａを挿入して引っ掛けると共に、各キャップ
Ｃ’の底板部１の外側に複数本の取付ボルト２２を介し
て引張具２１をそれぞれ取付け、各引張具２１を互いに
逆方向の張力を加えることにより、複数本の補強鋼線Ｓ
に張力を加え、この状態において、一対のキャップＣ’
と、その両端部が各キャップＣ’の円筒部２の外側に配
設される筒状割型２３とを一体にして回転させて、その
遠心力により、該筒状割型２３の内部に流し込まれたコ
ンクリート２４を筒状割型２３の内周面に押圧させる。
コンクリート２４の硬化後において、前記筒状割型２３
と一対の引張具２１とを取り外すと、杭本体５の両端部
にそれぞれキャップＣ’が冠設された中空状のコンクリ
ート杭Ｐ’が製造される。
間隔（製造されるコンクリート杭の長さに等しい）をお
いた一対のキャップＣ’の各段付孔３に補強鋼線Ｓの両
端の頭部Ｓａを挿入して引っ掛けると共に、各キャップ
Ｃ’の底板部１の外側に複数本の取付ボルト２２を介し
て引張具２１をそれぞれ取付け、各引張具２１を互いに
逆方向の張力を加えることにより、複数本の補強鋼線Ｓ
に張力を加え、この状態において、一対のキャップＣ’
と、その両端部が各キャップＣ’の円筒部２の外側に配
設される筒状割型２３とを一体にして回転させて、その
遠心力により、該筒状割型２３の内部に流し込まれたコ
ンクリート２４を筒状割型２３の内周面に押圧させる。
コンクリート２４の硬化後において、前記筒状割型２３
と一対の引張具２１とを取り外すと、杭本体５の両端部
にそれぞれキャップＣ’が冠設された中空状のコンクリ
ート杭Ｐ’が製造される。
【０００４】このコンクリート杭Ｐ’は、運搬可能な長
さに製造されるために、その埋設深さが深い場合には、
複数本の杭Ｐ’を継いでいる。従来のコンクリート杭
Ｐ’を継ぐには、図１６に示されるように、継ぐべき２
本の杭Ｐ’の軸心を一致させて、各キャップＣ’の接続
部分を全周に亘って溶接（Ｗ）により一体にして行って
いた。このため、この溶接作業そのものが面倒であるの
に加えて、２本の杭Ｐ’の軸心を一致させた状態を保持
するのが難しく、更に継手強度が小さいために、大きな
衝撃力により分離される恐れもあった。
さに製造されるために、その埋設深さが深い場合には、
複数本の杭Ｐ’を継いでいる。従来のコンクリート杭
Ｐ’を継ぐには、図１６に示されるように、継ぐべき２
本の杭Ｐ’の軸心を一致させて、各キャップＣ’の接続
部分を全周に亘って溶接（Ｗ）により一体にして行って
いた。このため、この溶接作業そのものが面倒であるの
に加えて、２本の杭Ｐ’の軸心を一致させた状態を保持
するのが難しく、更に継手強度が小さいために、大きな
衝撃力により分離される恐れもあった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コンクリー
ト杭の心出しが難しくて、作業に手間取る溶接継手によ
らずに、コンクリート杭どうしを継いで、しかもその継
手強度を高めることを課題としている。
ト杭の心出しが難しくて、作業に手間取る溶接継手によ
らずに、コンクリート杭どうしを継いで、しかもその継
手強度を高めることを課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の採用した第１の手段は、杭本体の両端外周部
に冠設されている有底円筒状のキャップの円筒部に複数
個の袋状をした空洞部を設け、継ぐべきコンクリート杭
の各キャップの空洞部に挿入される継手具を介して該キ
ャップどうしを継ぐことである。ここで、キャップどう
しを継ぐための継手具をボルトにして、コンクリート杭
の製造時において、前記キャップの底板部に対して引張
具を取付けるのに使用される取付ボルトを該底板部に螺
合するためのねじ孔に前記ボルトを螺合させるように構
成することもできる。また、同様の第２の手段は、前記
キャップの円筒部の内周面に複数個の中実状の突出体を
設け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの外側に継
手リング体を嵌め込んで、該継手リング体と各キャップ
の突出体とを継手具を介して一体に継ぐことである。
に本発明の採用した第１の手段は、杭本体の両端外周部
に冠設されている有底円筒状のキャップの円筒部に複数
個の袋状をした空洞部を設け、継ぐべきコンクリート杭
の各キャップの空洞部に挿入される継手具を介して該キ
ャップどうしを継ぐことである。ここで、キャップどう
しを継ぐための継手具をボルトにして、コンクリート杭
の製造時において、前記キャップの底板部に対して引張
具を取付けるのに使用される取付ボルトを該底板部に螺
合するためのねじ孔に前記ボルトを螺合させるように構
成することもできる。また、同様の第２の手段は、前記
キャップの円筒部の内周面に複数個の中実状の突出体を
設け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの外側に継
手リング体を嵌め込んで、該継手リング体と各キャップ
の突出体とを継手具を介して一体に継ぐことである。
【０００７】
【発明の作用】第１の手段では、杭本体の両端外周部に
冠設されるキャップの円筒部に複数個の袋状をした空洞
部が設けられて、継ぐべきコンクリート杭の各キャップ
の空洞部に継手具が挿入されて、複数の継手具を介して
キャップどうしを継いで、コンクリート杭を継ぐ構造で
あるために、従来の継手構造のように溶接が不要となる
と共に、その継手強度も高められる。また、継手具とし
てボルトを使用して、コンクリート杭の製造時におい
て、前記キャップの底板部に対して引張具を取付けるの
に使用される取付ボルトを該底板部に螺合するためのね
じ孔に前記ボルトを螺合させる構造にすると、継ぐべき
２本のコンクリート杭の各キャップの底板部に設けられ
た複数のねじ孔が互いに合致することにより、２本のコ
ンクリート杭の軸心が自動的に定められる。また、第２
の手段においても、継ぐべきコンクリート杭の各キャッ
プの外側に継手リング体を嵌め込んで、該継手リング体
と、各キャップの円筒部の内周面に設けられた中実状の
突出体とを継手具を介して一体に継いでいるために、溶
接が不要になると共に、その継手強度も高められ、しか
も継ぐべきコンクリート杭の各キャップの外側に継手リ
ング体を嵌め込む構造であるので、継ぐべき２本のコン
クリート杭の軸心が自動的に定められる。
冠設されるキャップの円筒部に複数個の袋状をした空洞
部が設けられて、継ぐべきコンクリート杭の各キャップ
の空洞部に継手具が挿入されて、複数の継手具を介して
キャップどうしを継いで、コンクリート杭を継ぐ構造で
あるために、従来の継手構造のように溶接が不要となる
と共に、その継手強度も高められる。また、継手具とし
てボルトを使用して、コンクリート杭の製造時におい
て、前記キャップの底板部に対して引張具を取付けるの
に使用される取付ボルトを該底板部に螺合するためのね
じ孔に前記ボルトを螺合させる構造にすると、継ぐべき
２本のコンクリート杭の各キャップの底板部に設けられ
た複数のねじ孔が互いに合致することにより、２本のコ
ンクリート杭の軸心が自動的に定められる。また、第２
の手段においても、継ぐべきコンクリート杭の各キャッ
プの外側に継手リング体を嵌め込んで、該継手リング体
と、各キャップの円筒部の内周面に設けられた中実状の
突出体とを継手具を介して一体に継いでいるために、溶
接が不要になると共に、その継手強度も高められ、しか
も継ぐべきコンクリート杭の各キャップの外側に継手リ
ング体を嵌め込む構造であるので、継ぐべき２本のコン
クリート杭の軸心が自動的に定められる。
【０００８】
【実施例】以下、実施例を挙げて、請求項１に記載の発
明について更に詳細に説明する。図１は、請求項１に記
載の発明に係る継手構造により継がれた２本のコンクリ
ート杭Ｐの正面図であり、図２は、同じく継手部分の部
分拡大斜視図であり、図３は、この継手構造に用いられ
るキャップＣ1 の斜視図であり、図４は、図１のＸ1 −
Ｘ1 線拡大断面図であり、図５は、図４のＹーＹ線断面
図である。なお、「従来の技術」の項目で説明した部分
と同一部分には、同一符号を使用する。請求項１に記載
の発明の継手構造に使用されるキャップＣ1 は、図３な
いし図５に示されるように、その円筒部２に複数（実施
例では４個）の袋状をした空洞部６が設けられ、底板部
１における該空洞部６が設けられている部分にねじ孔４
が設けられており、底板部１における各空洞部６の間に
段付孔３が設けられている。この一対のキャップＣ1 を
用い、上記と同様の方法によって、杭本体５の両端外周
部にそれぞれキャップＣ1 が冠設されたコンクリート杭
Ｐを製造する。コンクリート２４内に埋設される補強鋼
線Ｓの両端部は、キャップＣ1 の各空洞部６の間に配設
されるため、補強鋼線Ｓと空洞部６とは干渉しない。
明について更に詳細に説明する。図１は、請求項１に記
載の発明に係る継手構造により継がれた２本のコンクリ
ート杭Ｐの正面図であり、図２は、同じく継手部分の部
分拡大斜視図であり、図３は、この継手構造に用いられ
るキャップＣ1 の斜視図であり、図４は、図１のＸ1 −
Ｘ1 線拡大断面図であり、図５は、図４のＹーＹ線断面
図である。なお、「従来の技術」の項目で説明した部分
と同一部分には、同一符号を使用する。請求項１に記載
の発明の継手構造に使用されるキャップＣ1 は、図３な
いし図５に示されるように、その円筒部２に複数（実施
例では４個）の袋状をした空洞部６が設けられ、底板部
１における該空洞部６が設けられている部分にねじ孔４
が設けられており、底板部１における各空洞部６の間に
段付孔３が設けられている。この一対のキャップＣ1 を
用い、上記と同様の方法によって、杭本体５の両端外周
部にそれぞれキャップＣ1 が冠設されたコンクリート杭
Ｐを製造する。コンクリート２４内に埋設される補強鋼
線Ｓの両端部は、キャップＣ1 の各空洞部６の間に配設
されるため、補強鋼線Ｓと空洞部６とは干渉しない。
【０００９】そして、２本のコンクリート杭Ｐを継ぐに
は、図１、図２及び図５に示されるように、２本のコン
クリート杭Ｐの各キャップＣ1 の底板部１に設けられた
ねじ孔４の位相を合致させて、各キャップＣ1 の底板部
１を相密着させ、一方のキャップＣ1 の空洞部６に挿入
した継手ボルト７を相密着している各キャップＣ1 の底
板部１に設けられた各ねじ孔４に螺合させて、その先端
部を他方のキャップＣ1 の空洞部６に挿入して、該継手
ボルト７とナット８とを螺合させる。これにより、複数
本の継手ボルト７を介して２本のコンクリート杭Ｐの各
キャップＣ1 が継がれることにより、２本のコンクリー
ト杭Ｐが継がれる。この継手構造では、２本のコンクリ
ート杭Ｐの各キャップＣ1 に設けられた複数のねじ孔４
が全て合致するために、２本のコンクリート杭Ｐの軸心
は正確に一致する。
は、図１、図２及び図５に示されるように、２本のコン
クリート杭Ｐの各キャップＣ1 の底板部１に設けられた
ねじ孔４の位相を合致させて、各キャップＣ1 の底板部
１を相密着させ、一方のキャップＣ1 の空洞部６に挿入
した継手ボルト７を相密着している各キャップＣ1 の底
板部１に設けられた各ねじ孔４に螺合させて、その先端
部を他方のキャップＣ1 の空洞部６に挿入して、該継手
ボルト７とナット８とを螺合させる。これにより、複数
本の継手ボルト７を介して２本のコンクリート杭Ｐの各
キャップＣ1 が継がれることにより、２本のコンクリー
ト杭Ｐが継がれる。この継手構造では、２本のコンクリ
ート杭Ｐの各キャップＣ1 に設けられた複数のねじ孔４
が全て合致するために、２本のコンクリート杭Ｐの軸心
は正確に一致する。
【００１０】図６ないし図８に示される別の実施例は、
上記実施例において、継手ボルト７とナット８との間に
コの字形をした金具９を介装させ、該金具９により各キ
ャップＣの底板部１を挟み込んでいる。また、図９に示
される更に別の実施例は、２つのキャップＣ1 の各底板
部１に設けられた各ねじ孔４に長さの短い継手ボルト
７’を螺合させることにより、２本のコンクリート杭Ｐ
を継いでいる例である。
上記実施例において、継手ボルト７とナット８との間に
コの字形をした金具９を介装させ、該金具９により各キ
ャップＣの底板部１を挟み込んでいる。また、図９に示
される更に別の実施例は、２つのキャップＣ1 の各底板
部１に設けられた各ねじ孔４に長さの短い継手ボルト
７’を螺合させることにより、２本のコンクリート杭Ｐ
を継いでいる例である。
【００１１】次に、請求項３に記載の発明について更に
詳細に説明する。図１０は、請求項３に記載の発明に係
る継手構造により継がれた２本のコンクリート杭Ｐの正
面図であり、図１１は、この継手構造に用いられるキャ
ップＣ2 の斜視図であり、図１２は、２本のコンクリー
ト杭を継ぐ途中の断面図であり、図１３は、図１０のＸ
3 −Ｘ3 線拡大断面図である。請求項３に記載の発明の
継手構造に使用されるキャップＣ2 は、図１１及び図１
２に示されるように、その円筒部２の内周面における底
板部１に近い部分に複数個（実施例では４個）の中実状
の突出体１１が円周方向に沿って等間隔で設けられ、各
突出体１１には、雌螺子１２が半径方向に沿って設けら
れている。コンクリート杭の製造時において、この雌螺
子１２の部分にコンクリートが流入しないように、該雌
螺子１２の先端部は閉塞されている。この一対のキャッ
プＣ2 を用いて、上記方法により、杭本体５の両端外周
部にそれぞれキャップＣ2 が冠着されたコンクリート杭
Ｐを製造する。また、継手リング体１３は、その内径が
キャップＣ2 の外径に対応していて、上下に沿って１対
１組となった４組のボルト孔１４が円周方向に沿って等
間隔で設けられている。
詳細に説明する。図１０は、請求項３に記載の発明に係
る継手構造により継がれた２本のコンクリート杭Ｐの正
面図であり、図１１は、この継手構造に用いられるキャ
ップＣ2 の斜視図であり、図１２は、２本のコンクリー
ト杭を継ぐ途中の断面図であり、図１３は、図１０のＸ
3 −Ｘ3 線拡大断面図である。請求項３に記載の発明の
継手構造に使用されるキャップＣ2 は、図１１及び図１
２に示されるように、その円筒部２の内周面における底
板部１に近い部分に複数個（実施例では４個）の中実状
の突出体１１が円周方向に沿って等間隔で設けられ、各
突出体１１には、雌螺子１２が半径方向に沿って設けら
れている。コンクリート杭の製造時において、この雌螺
子１２の部分にコンクリートが流入しないように、該雌
螺子１２の先端部は閉塞されている。この一対のキャッ
プＣ2 を用いて、上記方法により、杭本体５の両端外周
部にそれぞれキャップＣ2 が冠着されたコンクリート杭
Ｐを製造する。また、継手リング体１３は、その内径が
キャップＣ2 の外径に対応していて、上下に沿って１対
１組となった４組のボルト孔１４が円周方向に沿って等
間隔で設けられている。
【００１２】そして、２本のコンクリート杭Ｐを継ぐに
は、図１２に示されるように、一方のコンクリート杭Ｐ
のキャップＣ2 の外側に前記継手リング体１３の半部を
嵌め込み、該継手リング体１３の各ボルト孔１４に継手
ボルト１５を挿入して、キャップＣ2 の突出体１１に設
けられた雌螺子１２と螺合させる。これにより、複数本
の継手ボルト１５を介して一方のコンクリート杭Ｐのキ
ャップＣ2 に継手リング体１３が一体に取付けられる。
次に、一方のコンクリート杭ＰのキャップＣ2に一体に
取付けられた継手リング体１３の残りの半部に他方のコ
ンクリート杭ＰのキャップＣ2 を嵌め込み、上記と同様
にして複数本の継手ボルト１５を使用して、他方のコン
クリート杭ＰのキャップＣ2 に継手リング体１３を一体
に取付ける。これにより、継手リング体１３と複数本の
継手ボルト１５を介して２本のコンクリート杭Ｐが一体
に継がれる。
は、図１２に示されるように、一方のコンクリート杭Ｐ
のキャップＣ2 の外側に前記継手リング体１３の半部を
嵌め込み、該継手リング体１３の各ボルト孔１４に継手
ボルト１５を挿入して、キャップＣ2 の突出体１１に設
けられた雌螺子１２と螺合させる。これにより、複数本
の継手ボルト１５を介して一方のコンクリート杭Ｐのキ
ャップＣ2 に継手リング体１３が一体に取付けられる。
次に、一方のコンクリート杭ＰのキャップＣ2に一体に
取付けられた継手リング体１３の残りの半部に他方のコ
ンクリート杭ＰのキャップＣ2 を嵌め込み、上記と同様
にして複数本の継手ボルト１５を使用して、他方のコン
クリート杭ＰのキャップＣ2 に継手リング体１３を一体
に取付ける。これにより、継手リング体１３と複数本の
継手ボルト１５を介して２本のコンクリート杭Ｐが一体
に継がれる。
【００１３】図１４に示される例は、上記継手ボルト１
５に替えて、継手ピン１６によって継ぐべき２本のコン
クリート杭Ｐの各キャップＣ2 と継手リング体１３とを
一体にしたものである。この例においては、キャップＣ
2 の突出体１１にピン孔１７を予め設けておく必要があ
る。
５に替えて、継手ピン１６によって継ぐべき２本のコン
クリート杭Ｐの各キャップＣ2 と継手リング体１３とを
一体にしたものである。この例においては、キャップＣ
2 の突出体１１にピン孔１７を予め設けておく必要があ
る。
【００１４】また、上記各実施例において、キャップの
底板部に設けられるねじ孔、及び段付孔の数は、コンク
リート杭の径との関係において相対的に決まるものであ
って、その径が大きくなれば、これに応じて大きな継手
強度を必要とするために、その本数は大きくなる。な
お、本発明においては、２本のコンクリート杭Ｐの各キ
ャップＣどうしを継ぐための継手具は、上記各実施例の
ように継手ボルトには、限定されない。
底板部に設けられるねじ孔、及び段付孔の数は、コンク
リート杭の径との関係において相対的に決まるものであ
って、その径が大きくなれば、これに応じて大きな継手
強度を必要とするために、その本数は大きくなる。な
お、本発明においては、２本のコンクリート杭Ｐの各キ
ャップＣどうしを継ぐための継手具は、上記各実施例の
ように継手ボルトには、限定されない。
【００１５】
【発明の効果】本発明は、杭本体の両端外周部に、該杭
本体に埋設される複数本の補強鋼線の両端部を固定する
ための有底円筒状をした金属製のキャップが冠設されて
いる構成のコンクリート杭どうしを継ぐための構造であ
って、前記キャップの円筒部に複数個の袋状をした空洞
部を設け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの空洞
部に挿入される継手具を介して該キャップどうしを継い
だり、或いは前記キャップの円筒部の内周面に複数個の
中実状の突出体を設け、継ぐべきコンクリート杭の各キ
ャップの外側に継手リング体を嵌め込んで、該継手リン
グ体と各キャップの突出体とを継手具を介して一体に継
ぐようにしてあるので、従来の継手構造のように、各コ
ンクリート杭の心出しを必要とし、しかも作業に手間取
る溶接が不要となると共に、その継手強度も高められ、
埋設中などにおいて加わる大きな衝撃力に対しても継手
部が損壊されることはない。また、継手具として継手ボ
ルトを使用して、コンクリート杭の製造時において、引
張具をキャップの底板部に対して取付けるのに使用され
る取付ボルトを該底板部に螺合するためのねじ孔に前記
継手ボルトを螺合させる構造にすると、継ぐべき２本の
コンクリート杭の各キャップの底板部に設けられた複数
のねじ孔が互いに合致することにより、２本のコンクリ
ート杭の軸心が自動的に一致するために、心合わせが不
要となる独自の効果がある。
本体に埋設される複数本の補強鋼線の両端部を固定する
ための有底円筒状をした金属製のキャップが冠設されて
いる構成のコンクリート杭どうしを継ぐための構造であ
って、前記キャップの円筒部に複数個の袋状をした空洞
部を設け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの空洞
部に挿入される継手具を介して該キャップどうしを継い
だり、或いは前記キャップの円筒部の内周面に複数個の
中実状の突出体を設け、継ぐべきコンクリート杭の各キ
ャップの外側に継手リング体を嵌め込んで、該継手リン
グ体と各キャップの突出体とを継手具を介して一体に継
ぐようにしてあるので、従来の継手構造のように、各コ
ンクリート杭の心出しを必要とし、しかも作業に手間取
る溶接が不要となると共に、その継手強度も高められ、
埋設中などにおいて加わる大きな衝撃力に対しても継手
部が損壊されることはない。また、継手具として継手ボ
ルトを使用して、コンクリート杭の製造時において、引
張具をキャップの底板部に対して取付けるのに使用され
る取付ボルトを該底板部に螺合するためのねじ孔に前記
継手ボルトを螺合させる構造にすると、継ぐべき２本の
コンクリート杭の各キャップの底板部に設けられた複数
のねじ孔が互いに合致することにより、２本のコンクリ
ート杭の軸心が自動的に一致するために、心合わせが不
要となる独自の効果がある。
【図１】請求項１に記載の発明に係る継手構造により継
がれた２本のコンクリート杭Ｐの正面図である。
がれた２本のコンクリート杭Ｐの正面図である。
【図２】同じく継手部分の部分拡大斜視図である。
【図３】請求項１に記載の発明に係る継手構造に用いら
れるキャップＣ1 の斜視図である。
れるキャップＣ1 の斜視図である。
【図４】図１のＸ1 −Ｘ1 線拡大断面図である。
【図５】図４のＹ−Ｙ線拡大断面図である。
【図６】継手ボルト７とコの字形の金具９とを使用した
２本のコンクリート杭Ｐの継手部分の縦断面図である。
２本のコンクリート杭Ｐの継手部分の縦断面図である。
【図７】図６のＸ2 −Ｘ2 線拡大断面図である。
【図８】同じく部分斜視図である。
【図９】継手ボルト７’のみによる２本のコンクリート
杭Ｐの継手部分の縦断面図である。
杭Ｐの継手部分の縦断面図である。
【図１０】請求項３に記載の発明に係る継手構造により
継がれた２本のコンクリート杭Ｐの正面図である。
継がれた２本のコンクリート杭Ｐの正面図である。
【図１１】キャップＣ2 の斜視図である。
【図１２】２本のコンクリート杭Ｐを継ぐ途中の断面図
である。
である。
【図１３】図１０のＸ3 −Ｘ3 線拡大断面図である。
【図１４】継手リング体１３と複数本の継手ピン１６と
を用いたコンクリート杭Ｐの継手構造の横断面図であ
る。
を用いたコンクリート杭Ｐの継手構造の横断面図であ
る。
【図１５】従来のコンクリート杭Ｐ’の継手部に用いら
れていたキャップＣ’の斜視図である。
れていたキャップＣ’の斜視図である。
【図１６】従来のコンクリート杭Ｐ’の継手部の縦断面
図である。
図である。
【図１７】コンクリート杭の製造方法の説明図である。
Ｃ1,Ｃ2 ：キャップ Ｐ：コンクリート杭 Ｓ：補強鋼線 １：キャップの底板部 ２：キャップの円筒部 ４：ねじ孔 ５：杭本体 ６：空洞部 ７，７',１５：継手ボルト（継手具） ９：金具（継手具） １１：突出体 １２：雌螺子 １３：継手リング体 １６：継手ピン（継手具） ２１：引張具
Claims (3)
- 【請求項１】 杭本体の両端外周部に、該杭本体に埋設
される複数本の補強鋼線の両端部を固定するための有底
円筒状をした金属製のキャップが冠設されている構成の
コンクリート杭どうしを継ぐための構造であって、 前記キャップの円筒部に複数個の袋状をした空洞部を設
け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの空洞部に挿
入される継手具を介して該キャップどうしを継ぐことを
特徴とするコンクリート杭の継手構造。 - 【請求項２】 前記継手具はボルトであって、コンクリ
ート杭の製造時において、前記キャップの底板部に対し
て引張具を取付けるのに使用される取付ボルトを該底板
部に螺合するためのねじ孔に前記ボルトを螺合させる構
成であることを特徴とする請求項１に記載のコンクリー
ト杭の継手構造。 - 【請求項３】 杭本体の両端外周部に、該杭本体に埋設
される複数本の補強鋼線の両端部を固定するための有底
円筒状をした金属製のキャップが冠設されている構成の
コンクリート杭どうしを継ぐための構造であって、 前記キャップの円筒部の内周面に複数個の中実状の突出
体を設け、継ぐべきコンクリート杭の各キャップの外側
に継手リング体を嵌め込んで、該継手リング体と各キャ
ップの突出体とを継手具を介して一体に継ぐことを特徴
とするコンクリート杭の継手構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9025395A JPH08260455A (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | コンクリート杭の継手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9025395A JPH08260455A (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | コンクリート杭の継手構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08260455A true JPH08260455A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13993339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9025395A Pending JPH08260455A (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | コンクリート杭の継手構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08260455A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2009057781A (ja) * | 2007-09-03 | 2009-03-19 | Japan Life Kk | 杭頭リング |
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-
1995
- 1995-03-22 JP JP9025395A patent/JPH08260455A/ja active Pending
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