JPH08249007A - 予測方法及び予測装置 - Google Patents

予測方法及び予測装置

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JPH08249007A
JPH08249007A JP7048298A JP4829895A JPH08249007A JP H08249007 A JPH08249007 A JP H08249007A JP 7048298 A JP7048298 A JP 7048298A JP 4829895 A JP4829895 A JP 4829895A JP H08249007 A JPH08249007 A JP H08249007A
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JP
Japan
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data
factor
item
prediction
value
Prior art date
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Application number
JP7048298A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Nishikawa
信行 西川
Masahito Matsushita
雅仁 松下
Noboru Hama
登 浜
Kenji Hayakawa
健次 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 要因項目を最適に選択して、省力化及び計算
量を削減できるニューラルネットワークによる予測方法
及び予測装置を得る。また、予測値に効果のある主要因
を特定できる予測方法及び予測装置を得る。 【構成】 分散分析手段13を用いて要因項目のそれぞ
れを分散分析し、要因選択手段14でニューラルネット
ワーク10の予測項目に効果のある要因項目を選択し
て、ニューラルネットワーク10の入力とする。また、
着目する要因項目を固定して、他の要因項目は代表値に
置き換えた時の出力値をその着目する要因項目の効果量
とし、予測値と類似する効果量となる要因項目を予測項
目の値に対する主要因として特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ニューラルネットワ
ークを用い、例えばビルの設備管理等における電力量や
給水量等を予測する予測方法及び予測装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ニューラルネットワークを用いた予測方
法に関して、特開平4−365101号公報に「熱負荷
予測装置」が記載されている。図15は一般的なニュー
ラルネットワークの構成を示す説明図である。ニューラ
ルネットワークは入力層31、中間層32、出力層33
で構成され、入力層31に要因項目X1 ,X2 ・・Xn
として、例えば気象や曜日のデータを入力し、出力層3
3から予測項目Y1 ,Y2 ・・Yn として、例えば蓄熱
設備より熱消費機器に供給される送水流量や送還水温度
のデータを出力する。
【0003】図16は一般的なニューラルネットワーク
の処理工程を示すフローチャートである。ステップS7
1で、予測項目と関連する要因項目のデータ、例えば気
象、曜日を学習データとする。ステップS72で、予測
項目のデータ、例えば蓄熱設備より熱消費機器に供給さ
れる送水流量、送還水温度を教師データとする。ステッ
プS73では、学習データと教師データとで両者の関係
を学習する。具体的には、学習データを入力層31に入
力し、そのときの出力層33からの出力値と教師データ
の誤差を少なくするように、ニューラルネットワークに
おけるニューロンの重みを修正する。このステップS7
3を学習と称する。学習した後、ステップS74で、要
因項目の最新のデータを、予測値を予測するときの未知
データとして入力する。このとき出力層33から出力さ
れる値を予測項目の予測値とする(ステップS75)。
このようにニューラルネットワークを用いた熱負荷予測
装置では、過去の実績データより入力と出力の関係を学
習し、学習後のニューラルネットワークに翌日の予想気
象、曜日を入力して、翌日の蓄熱設備より熱消費機器に
供給される送水流量、送還水温度等の熱負荷を予測して
いる。
【0004】上記のようなニューラルネットワークで
は、予測対象とする項目に関連の大きな要因項目をうま
く特定できるかどうかが重要な問題である。予測項目に
関連の大きな要因項目がニューラルネットワークの入力
にない場合には、予測精度が悪くなる。また、予測項目
に関連の少ない要因項目をニューラルネットワークの入
力に含めた場合には、不用な計算をするので計算量が多
くなる。入力層31に入力される要因項目は、予測対象
に詳しい専門家の知識を利用したり、試行錯誤的に選ば
れており、従来の熱負荷予測装置では、熱負荷に気象、
曜日が関連すると想定されている。ところがビルの設備
管理等における予測においては、多種類のデータを収集
し、それらのデータから異常の予知、または給水、電
力、熱負荷の需要予測、エレベータの利用の予測等の様
々な予測を行うことが要求される。このため、予測対象
の項目ごとに収集した多くのデータの中から予測項目に
関連の大きな要因項目を特定しなければならない。
【0005】また、ニューラルネットワークで学習によ
り獲得された入力と出力との関係は数式化されていない
ので、ニューラルネットワークの出力値である予測値に
関してなぜそういう値になったのかという理由を示すこ
とができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の予測方法及び予
測装置は、以上のように、入力として与えられる要因項
目は、専門家が選択したり、試行錯誤的な方法で決めら
れていたので、予測項目に関連の大きな要因項目を特定
するためには専門家の知識や、試行錯誤による時間と労
力を要していた。また、予測項目に関連の大きな要因項
目を特定できない場合には、ニューラルネットワークに
おける予測精度が悪くなったり、計算量が多くなるとい
う問題点があった。
【0007】また、ニューラルネットワークの出力値で
ある予測値に関して、なぜそういう値になったのかとい
う理由を示すことができないため、設備の異常予知等で
は異常を予知した根拠が判らず、予知結果に対して説得
性がないという問題点があった。
【0008】この発明は上記のような従来の課題を解決
するためになされたもので、ニューラルネットワークに
入力する要因項目を最適に選択することを目的とする。
また、推定した予測値に対して効果のある要因項目を特
定することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の予測方法
は、予測項目と関連する複数の要因項目のデータである
学習データと、予測項目のデータである教師データか
ら、要因項目と予測項目の関係を学習するニューラルネ
ットワークを用い、予測値を予測するときの要因項目の
データを未知データとしてニューラルネットワークに入
力して予測項目の予測値を得る予測方法において、要因
項目のそれぞれを予測項目の変動に関係する因子として
分散分析し、予測項目の変動に効果がある要因項目を選
択し、選択された要因項目のデータをニューラルネット
ワークの学習データ及び未知データとして入力とするこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2記載の予測装置は、予測項
目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データと
環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多変
量データより予測項目と関連する要因項目のデータであ
る学習データを作成する学習データ作成手段、多変量デ
ータより予測項目のデータである教師データを作成する
教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項目
のデータを未知データとして作成する未知データ作成手
段、学習データと教師データを入力して要因項目と予測
項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入力
して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネット
ワーク、要因項目のそれぞれを予測項目の変動に関係す
る因子として、要因項目のそれぞれについて分散分析す
る分散分析手段、分散分析した結果から予測項目の変動
に効果がある要因項目を選択する要因選択手段、及び選
択された要因項目のデータをニューラルネットワークの
学習データ及び未知データとする入力制御手段を備えた
ものである。
【0011】また、請求項3記載の予測方法は、予測項
目と関連する複数の要因項目のデータである学習データ
と、予測項目のデータである教師データから、要因項目
と予測項目の関係を学習するニューラルネットワークを
用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未知
データとしてニューラルネットワークに入力して予測項
目の予測値を得る予測方法において、要因項目のそれぞ
れを予測項目の変動に関係する因子として分散分析し、
ニューラルネットワークの学習後の精度を算出し、この
精度が所定の値より大きいときに分散分析の結果から予
測項目の変動に効果が小さいと判定された要因項目を削
除し、削除後の要因項目のデータをニューラルネットワ
ークの学習データとして繰り返し学習し、精度が所定の
値以下になったときに削除後の要因項目に関するデータ
を未知データとしてニューラルネットワークに入力して
予測値を得ることを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4記載の予測装置は、予測項
目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データと
環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多変
量データより予測項目と関連する要因項目のデータであ
る学習データを作成する学習データ作成手段、多変量デ
ータより予測項目のデータである教師データを作成する
教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項目
のデータを未知データとして作成する未知データ作成手
段、学習データと教師データを入力して要因項目と予測
項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入力
して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネット
ワーク、要因項目のそれぞれを予測項目の変動に関係す
る因子として、要因項目のそれぞれについて分散分析す
る分散分析手段、ニューラルネットワークの学習後の精
度を算出する精度算出手段、分散分析の結果から予測項
目の変動に効果が小さいと判定された要因項目を削除す
る要因選択手段、及び削除後の要因項目のデータをニュ
ーラルネットワークの学習データ及び未知データとする
入力制御手段を備えたものである。
【0013】また、請求項5記載の予測方法は、予測項
目と関連する複数の要因項目のデータである学習データ
と、予測項目のデータである教師データから、要因項目
と予測項目の関係を学習するニューラルネットワークを
用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未知
データとしてニューラルネットワークに入力して予測項
目の予測値を得る予測方法において、学習データから要
因項目のそれぞれの代表値を算出し、着目する要因項目
の値に未知データを設定し、その他の要因項目の値に代
表値を設定して試験データを作成し、試験データをニュ
ーラルネットワークに入力したときの出力値を着目する
要因項目の効果量とし、この効果量と予測値の類似性よ
り予測値が得られたときの主要因となる要因項目を特定
することを特徴とするものである。
【0014】また、請求項6記載の予測装置は、予測項
目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データと
環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多変
量データより予測項目と関連する要因項目のデータであ
る学習データを作成する学習データ作成手段、多変量デ
ータより予測項目のデータである教師データを作成する
教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項目
のデータを未知データとして作成する未知データ作成手
段、学習データと教師データを入力して要因項目と予測
項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入力
して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネット
ワーク、学習データのから要因項目のそれぞれの代表値
を算出する代表値算出手段、着目する要因項目の値に未
知データを設定し、その他の要因項目の値に代表値を設
定して試験データを作成する試験データ作成手段、試験
データをニューラルネットワークに入力したときの出力
値を着目する要因項目の効果量とする効果量算出手段、
及び効果量と予測値の類似性より予測値が得られたとき
の主要因となる要因項目を特定する主要因特定手段を備
えたものである。
【0015】また、請求項7記載の予測方法は、予測項
目と関連する複数の要因項目のデータである学習データ
と、予測項目のデータである教師データから、要因項目
と予測項目の関係を学習するニューラルネットワークを
用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未知
データとしてニューラルネットワークに入力して予測項
目の予測値を得る予測方法において、学習データから要
因項目のそれそれの代表値を算出し、複数の要因項目を
組合せて抽出し、着目する要因項目の組合せの値に未知
データを設定し、その他の要因項目の値に代表値を設定
して試験データを作成し、試験データをニューラルネッ
トワークに入力したときの出力値を着目する要因項目の
組合せの効果量とし、この効果量と予測した予測値の類
似性より予測値が得られたときの主要因となる要因項目
の組合せを特定することを特徴とするものである。
【0016】また、請求項8記載の予測装置は、予測項
目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データと
環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多変
量データより予測項目と関連する要因項目のデータであ
る学習データを作成する学習データ作成手段、多変量デ
ータより予測項目のデータである教師データを作成する
教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項目
のデータを未知データとして作成する未知データ作成手
段、学習データと教師データを入力して要因項目と予測
項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入力
して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネット
ワーク、学習データから要因項目のそれぞれの代表値を
算出する代表値算出手段、複数の要因項目を組合せて抽
出する組合せ作成手段、着目する要因項目の組合せの値
に未知データを設定し、その他の要因項目の値に代表値
を設定した試験データを作成する試験データ作成手段、
試験データをニューラルネットワークに入力したときの
出力値を着目する要因項目の組合せの効果量とする効果
量算出手段、及び効果量と予測値の類似性より予測値が
得られたときの主要因となる要因項目の組合せを特定す
る主要因特定手段を備えたものである。
【0017】
【作用】請求項1記載の予測方法は、分散分析を用いて
予測項目に関連のある要因項目を自動的に抽出する。
【0018】また、請求項2記載の予測装置は、分散分
析手段によって要因項目のそれぞれを予測項目の変動に
関係する因子として分散分析し、要因選択手段によって
分散分析結果から予測項目の変動に効果がある要因項目
を選択し、入力制御手段によって選択された要因項目の
みをニューラルネットワークの入力とする。
【0019】また、請求項3記載の予測方法は、分散分
析を用いて予測項目に関連のある要因項目のそれぞれの
効果を量として知り、学習後のニューラルネットワーク
の精度が所定の値以上のとき、予測項目の変動に効果の
少ない要因項目を削除し、削除後の要因項目をニューラ
ルネットワークに入力して予測値を得る。
【0020】また、請求項4記載の予測装置は、分散分
析手段によって予測項目に関連のある要因項目のそれぞ
れの効果を量として知り、精度算出手段によって学習後
のニューラルネットワークの精度を算出する。この精度
が所定の値以上のとき、要因選択手段で予測項目の変動
に効果の少ない要因項目を削除し、入力制御手段で削除
後の要因項目をニューラルネットワークに入力して予測
値を得る。
【0021】また、請求項5記載の予測方法は、学習デ
ータから算出する代表値と未知データから、着目する要
因項目に未知データを設定し、他の要因項目に代表値を
設定してニューラルネットワークに入力する試験データ
を作成する。着目する要因項目を順次入れ換えて入力し
たときのニューラルネットワークからの出力をそれぞれ
の効果量とし、効果量と予測値を比較して予測値と類似
の値になる効果量が得られたときの着目した要因項目
を、予測値が得られるときの主要因として特定する。
【0022】また、請求項6記載の予測装置は、代表値
算出手段によって学習データから要因項目のそれぞれの
代表値を算出し、試験データ作成手段によって、着目す
る要因項目の値を未知データの値とし、他の要因項目の
値を代表値として試験データを作成する。効果量算出手
段は試験データをニューラルネットワークに入力し、そ
の出力値を着目する要因項目の効果量とする。このと
き、着目する要因項目を順次入れ換えて試験データと
し、それぞれから得られる効果量を算出する。さらに、
主要因特定手段は、効果量と予測値を比較して予測値と
類似の値になる効果量が得られたときの着目した要因項
目を、予測値が得られるときの主要因として特定する。
【0023】また、請求項7記載の予測方法は、学習デ
ータから算出する代表値と未知データから、着目する要
因項目に未知データを設定し、他の要因項目に代表値を
設定してニューラルネットワークに入力する試験データ
を作成する。この着目する要因項目は、複数の組合せと
する。着目する要因項目の組合せを順次入れ換えて入力
したときのニューラルネットワークからの出力をそれぞ
れの効果量とし、効果量と予測値を比較して予測値と類
似の値になる効果量が得られたときの着目した要因項目
の組合せを、予測値が得られるときの主要因として特定
する。
【0024】また、請求項8記載の予測装置は、代表値
算出手段によって学習データから要因項目のそれぞれの
代表値を算出し、試験データ作成手段によって、着目す
る要因項目の組合せの値を未知データの値とし、他の要
因項目の値を代表値として試験データを作成する。効果
量算出手段は試験データをニューラルネットワークに入
力し、その出力値を着目する要因項目の効果量とする。
このとき、着目する要因項目の組合せを順次入れ換えて
試験データとし、それぞれから得られる効果量を算出す
る。さらに、主要因特定手段は、効果量と予測値を比較
して予測値と類似の値になる効果量が得られたときの着
目した要因項目の組合せを、予測値が得られるときの主
要因として特定する。
【0025】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1は、この発明の実施例1によるビル設備の管
理に使用される予測装置の構成を示すブロック図であ
る。この実施例では、例えば電力の需要を予測項目と
し、予測項目と関連する複数の要因項目としては、気
温,湿度,電力量,人員数,給水量,冷却水流量などが
挙げられる。図1において、1は設備の状態量や気温,
湿度等を計測する計測手段で、例えばセンサ、2は所定
の場所内にある複数のセンサから計測データを受信して
処理するLCP(Local Control Processor )、3はL
CP2からの処理された計測データを受信して電力の需
要を予測する処理装置で、例えばMCP(Main Control
Processor)、4は計測データを受信時の日時,天候な
どの環境情報とともに多変量データとして記憶する記憶
手段、5は予測結果を表示する表示手段、6はLCP2
からの計測データの入力及び記憶手段との間で多変量デ
ータの入出力を行う入出力手段、7は多変量データより
予測項目と関連する要因項目のデータである学習データ
を作成する学習データ作成手段、8は多変量データより
予測項目のデータである教師データを作成する教師デー
タ作成手段、9は要因項目の最新のデータを、予測値を
予測するときの未知データとして作成する未知データ作
成手段、10は学習手段11と予測手段12を有するニ
ューラルネットワークである。学習手段11はニューラ
ルネットワーク10に学習データを入力し、出力値と教
師データとの誤差を少なくするようにニューロン間の重
みを修正することにより、要因項目と予測項目との関係
を学習する。また、予測手段12は、学習後にニューラ
ルネットワーク10に未知データを入力して予測値を得
る。13は学習データと教師データを取り込んで、要因
項目のそれぞれを予測項目の変動に関係する因子とし
て、要因項目のそれぞれについて分散分析し、例えば分
散分析表を作成する分散分析手段、14は分散分析表よ
り予測項目の変動に効果がある要因項目を選択する要因
選択手段、15は選択された要因項目のみをニューラル
ネットワークの入力とする入力制御手段である。
【0026】次に動作について説明する。センサ1は、
設備の発停状態,気温,湿度等を計測する。LCP2は
ビル内の所定の区画内を管理しており、その区画内にあ
るセンサ1からの計測データ、即ちセンシングデータを
受信する。センシングデータの例を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】1つのLCP2にn台、例えば10台のセ
ンサー1が接続され、気温,湿度,電力量,人員数,給
水量などのデータを受信する。LCP2はセンシングデ
ータを処理加工して、これを一定時間間隔でMCP3内
の入出力手段6に送信する。入出力手段6は、受信した
センシングデータを受信時の日時と、図示しない手段で
入力された天候情報とともに多変量データとして記憶手
段4に記憶する。多変量データの例を表2に示す。この
多変量データは複数のLCP2からのセンシングデータ
と曜日,季節,時刻,天候などの環境情報からなる。
【0029】
【表2】
【0030】図2は図1に示される予測装置の予測方法
を示すフローチャートである。次に、このフローチャー
トに沿って、予測方法を説明する。学習データ作成手段
7は、記憶手段4に蓄積されている多変量データを取り
だし、過去の事例として学習に用いるための学習データ
を作成する(ステップS1)。学習データは予測項目と
関連する複数の要因項目のデータである。教師データ作
成手段8は、多変量データから学習データと関連した予
測項目のデータを教師データとして作成する(ステップ
S2)。学習データ及び教師データの例を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】要因項目(X)としてこの実施例では、セ
ンシングデータの平均値(気温,湿度等)、累計値(電
力量等)、1時刻後の時刻、予想気象等としている。ま
た、予測項目(Y)は1時刻後のビル内で使用される総
電力量とする。
【0033】ステップS3で、分散分析手段13は、学
習データと教師データにより、要因項目のそれぞれを予
測項目の変動に関係する因子として、要因項目のそれぞ
れについて分散分析表を作成する。分散分析について
は、高松俊郎著「数理統計学入門」(学術図書出版社、
1977)の第9章において詳しく述べられている。以
下に、分散分析について説明する。表4には1つの要因
項目を因子とし、A1 ,‥,Ai ,‥,Ar の水準に分
割したことを示す。この表において、x11,xi1
r1,x1n1 ,xin1 ,xrn1 は予測項目に対応するサ
ンプリングデータである。分散分析は、基本的には水準
間で予測項目の変動に差があるかどうかを検定するもの
であり、これをこの実施例に適用して、水準間で予測項
目の変動に差があると検定された場合には、その要因項
目は予測項目の変動に効果があると見なせる。
【0034】
【表4】
【0035】表4に示した要因項目についての分散分析
表を表5に示す。表に示すように、水準間の平均平方和
と、水準内の平均平方和を計算する。次に式1で示すf
を計算する。 f = (水準間の平均平方和)/(水準内の平均平方和)・・・(1) そこで、F分布表からfが棄却域に含まれるかどうかを
判断し、含まれる場合は、その要因項目は予測項目の変
動に関係することになる。
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】具体的に、表6は、分散分析のために因子
(要因項目)を水準に分割する例を示すものである。ま
た、表7は、分散分析のために因子(要因項目)を水準
に分割する他の例を示すものである。表6のように因子
が量的なデータの場合には、因子のとり得る値を適当な
区間に分割して、これを因子の水準とする。表6におい
て、各変数はn1 =6,n2 =4,n3 =5,N(デー
タ数)=15,r(区間数)=3である。これに基いて
表5で示した計算を行い、分散分析表を作成すると、表
8のようになる。
【0040】
【表8】
【0041】表8からf=8.12となり、F分布表を
参照するとf2 12(0.05) =3.89で、f>f2
12(0.05) となりfは棄却域にある。従って、気
温が0〜10℃、10〜20℃、20〜30℃であるとき、使用す
る総電力量に対する効果の間に差が出ることになり、気
温という要因項目は、予測項目である総電力量の変動に
効果があることになる。ここで、0.05は危険率であ
る。
【0042】以下、ステップS4以降について説明する
が、ここで説明の都合上、最初に与えられる要因項目を
5つとして説明する。5つの要因項目を、X1 ,X2
3,X4 ,X5 とする。ステップS4で要因選択手段
14は分散分析表より予測項目の変動に効果がある要因
項目を選択する。要因項目の選択の例を表9に示す。こ
こでは、すべての要因項目(因子)について区間数r=
3としたので、F分布表でのfr-1 N-rはすべての要因項
目について同じ値となったが、rが異なればfr-1 N-r
異なる。前に述べたように分散分析では、f>fr-1 N-r
(α)なら危険率αで効果があり、f<fr-1 N-r(α)
なら危険率αで効果がないと判定される。ここでは、X
1 、X3 、X5 は効果があると判定され、X2 、X4
効果がないと判定された。従って、選択された要因項目
は(X1 、X3 、X5 )である。
【0043】
【表9】
【0044】次にステップS5で入力制御手段15は、
選択された要因項目のみをニューラルネットワーク10
の学習データ及び未知データとなるようにニューラルネ
ットワーク10の入力を制御する。図3は入力制御の例
を示す説明図である。図3(a)では、入力層の第1〜
第5のユニットが中間層のユニットに信号を送っている
が、図3(b)では、入力層の第1、第3、第5ユニッ
トのみ中間層のユニットに信号を送る。この実施例では
図3(b)に示すように入力制御を行い、選択された要
因項目(X1 、X3 、X5 )を学習データとして入力す
る。
【0045】ステップS6で学習手段11は、ニューラ
ルネットワーク10に学習データを入力し、出力値と教
師データとの誤差を少なくするようにニューロン間の重
みを修正することにより、要因項目と予測項目との関係
を学習する。この学習過程における1回の前向き演算に
おいては、中間層の素子jに入力される入力層の素子i
からの入力信号をIi 、重みをWijとした時に、各中間
層の素子jに入力される信号の総和はΣWiji (Σは
iについての和)となる。この総和を求めるためには、
入力層のユニットの数をnとすると、n回の乗算とn−
1回の和算が必要である。中間層の素子すべてについ
て、入力される信号の総和を計算するためには、中間層
のユニットの数をmとすると、mn回の乗算とm(n−
1)回の和算が必要である。従って、この実施例のよう
に、2個の入力を削除した場合には、2m回の乗算とm
回の和算を省くことができる。最初に与えられる入力数
が50個で、中間層が30個とし、入力が半分の25個
に絞られた場合には、30×25=750個の乗算と3
0×(25−1)回の和算が省略できることになる。さ
らに、学習時の後向き演算及び学習回数を考えると、さ
らに計算量が削除できる。
【0046】学習した後、未知データ作成手段9は、選
択された要因項目のみからなる未知データを作成する
(ステップS7)。予測手段12は、学習後のニューラ
ルネットワーク10に未知データを入力して予測値を得
る(ステップS8)。このときの未知データも選択され
た要因項目(X1 、X3 、X5 )についてのものであ
り、ここでも計算数を省略できる。
【0047】以上のように、実施例1に係る予測装置で
は、学習データと教師データを取り込んで、要因項目を
予測項目の変動に関係する因子として、要因項目のそれ
ぞれについて分散分析表を作成し、分散分析表より予測
項目の変動に効果がある要因項目を選択し、選択された
要因項目のみをニューラルネットワークの入力とするよ
うに構成したので、ニューラルネットワークに入力する
要因項目を自動的に最適に決定することができ、設計者
の個人的な経験や能力に左右されることのない予測装置
が得られる。また、予測値に効果があると見なされる要
因項目を選択してニューラルネットワークの入力とする
ので、冗長な要因項目を削除でき、省力化、計算量削減
が実現できる。また、記憶手段4に記憶している多変量
データは、上記のように予測のための学習に使われると
共に、長期にわたり保存しつづけて、一定周期ごとに再
学習のために再利用することもできる。この再学習時に
は、以前の学習に使用したデータ数よりも多量のデータ
を利用して学習が行なわれるので、予測の精度を向上さ
せることができる。
【0048】なお、以上説明した実施例では、分散分析
表を作成するのに学習データと教師データを用いたが、
これらのデータに図4に示すように偏りがある場合、分
散分析を用いるのは有効でない。図4では因子X1 の各
水準に属するデータ数が、7個,2個,9個で偏りがあ
り、有意な分散分析表は得られない。このような場合に
は、一度、与えられた学習データで学習を行い、学習終
了後、ニューラルネットワーク10にランダムな入力値
を与え、その出力値を求めて、このランダムな入力値と
その出力値を用いて分散分析を行うようにしてもよい。
【0049】実施例2.以下、この発明の実施例2を図
について説明する。図5は、この発明の実施例2による
予測装置として、ビル設備の管理に使用される予測装置
の構成を示すブロック図である。図5において、図1と
同一または相当の部分については同一の符号を付し説明
を省略する。さらに、16は学習後のニューラルネット
ワーク10の精度を算出する精度算出手段である。この
実施例では、あらかじめニューラルネットワーク10の
精度として、許容できる最低限の値を設定する。
【0050】次に動作について説明する。図6はこの実
施例による予測装置の予測方法を示すフローチャートで
ある。このフローチャートに基き、予測方法を説明す
る。学習データ作成(ステップS11)、教師データ作
成(ステップS12)、分散分析(ステップS13)、
及び学習(ステップS14)は、実施例1による予測装
置の予測方法と同様である。ステップS15では、精度
算出手段16は学習後のニューラルネットワーク10の
精度を算出する。具体的には、例えば、学習終了後のニ
ューラルネットワーク10に学習データのそれぞれを入
力した時の出力値と教師データとの誤差が所定の値以下
になる割合を計算し、これを学習後のニューラルネット
ワーク10の精度とする。ステップS16では、算出し
た精度とあらかじめ要求精度として設定している所定の
値とを比較し、算出精度が要求精度より小さい場合に
は、ステップS19にいき、予測処理を行う。
【0051】ステップS16の比較処理で、算出精度が
要求精度より大きい場合、要因選択手段14はステップ
S17で、分散分析表より予測項目の変動に効果が少な
いと判定された要因項目を削除する。表10は要因選択
手段14による効果の順位づけの例を示すものである。
f=(水準間の平均平方和/水準内の平均平方和)を各
要因項目(因子)の効果量とし、効果量の大きさによっ
て要因項目(因子)に順位を付ける。要因選択手段14
は表10に基き、効果量の大きさが最小の要因項目、即
ち効果量順位が最後尾のものを要因項目から削除する。
【0052】次に、入力制御を行う(ステップS1
8)。入力制御は実施例1と同様、選択された要因項目
を学習データとしてニューラルネットワーク10に入力
する。そして、再び、学習,精度算出,精度判定を繰り
返す(ステップS14〜ステップS16)。ステップS
16の精度判定でまだ精度が要求精度以下にならない場
合、要因選択手段14は表10に基き、今回入力した要
因項目の内で効果量の大きさが最小の要因項目、即ち効
果量順位が最後尾のものを要因項目から削除する。この
処理を精度が要求精度以下になるまで繰り返し、その過
程で徐々に効果量の大きい要因項目に絞って学習する。
【0053】
【表10】
【0054】図7は、要因項目が順次削減される例を示
す説明図である。ここでは要求精度を80%とする。学
習手段11は、まず最初に与えられた要因項目(X1
2、X3 、X4 、X5 )を用いて学習する。学習後の
ニューラルネットワークの精度が96%で、要求精度以
上である。要因選択手段14は、効果量が最小の要因項
目X4 を要因項目(X1 、X2 、X3 、X4 、X5 )か
ら削除し、要因項目を(X1 、X2 、X3 、X5 )に再
設定する。この要因項目で入力制御して学習を行い、精
度を算出する。学習後の精度は82%で要求精度以上で
ある。そこで要因選択手段14は、効果量が最小の要因
項目X2 を今回入力した要因項目(X1、X2 、X3
5 )から削除し、要因項目を(X1 、X3 、X5 )に
再設定する。そして、入力制御、学習、精度算出を繰り
返す。学習後の精度は70%で要求精度以下となり、ス
テップS19にいく。そして、削除後の要因項目のデー
タを用いて、実施例1と同様にして未知データ作成(ス
テップS19)、予測処理(ステップS20)を行う。
【0055】以上のように、この実施例による予測装置
では、学習後のニューラルネットワーク10の精度を算
出し、精度が所定の値以下になるまで、分散分析表より
予測項目の変動に効果が小さいと判定された要因項目は
削除し、削除後に残った要因項目のみをニューラルネッ
トワークの入力として学習するように構成したので、要
求する最低の精度に合わせてニューラルネットワークに
入力される要因項目を決定できる。また、自動的に最適
な要因項目が選択できるので、省力化でき、さらに未知
データを用いた予測処理においては計算量削減が実現で
きる。
【0056】なお、この実施例では、要因項目を一つづ
つ減らすようにしたが、任意の数を単位として減らすよ
うにしてもよい。
【0057】また、この実施例では、学習後の精度が所
定の値以下になれば要因選択を終了したが、一つ前の要
因項目に戻して、その要因項目で、入力制御、学習をす
ることにより、学習後の精度が所定の値以上で最小にな
るようにしてもよい。また、精度算出手段16での精度
を算出方法は、上記実施例に限るものではなく、例えば
平均二乗誤差等で精度を判断してもよい。また、この実
施例では1回目の学習はすべての要因項目を入力して行
っているが、分散分析の結果の効果量に応じて、ある程
度要因項目を選択した後に学習するように構成すれば、
1回目の学習における計算量を減らすことができる。ま
た、実施例1,2では分散分析表を作成したが、表を作
成せずに計算しながら分散分析するように処理してもよ
い。
【0058】実施例3.以下、この発明の実施例3によ
る予測装置を図について説明する。図8は、この実施例
によるビル設備の管理に使用される予測装置の構成を示
すブロック図である。この実施例では、ビル設備の残存
寿命を予測項目として説明する。図8において、図1と
同一または相当の部分については同一の符号を付し説明
を省略する。さらに、17は設備診断により得られた設
備診断データ、18は学習データを基にして、要因項目
のそれぞれの代表値を算出する代表値算出手段、19は
予測値が所定の範囲内にあるかどうかを判定する範囲判
定手段、20は試験データ作成手段で、予測値が所定の
範囲内にあることに応答して代表値と未知データを取り
込んで、着目する要因項目の値に未知データの値を設定
し、その他の要因項目の値に代表値を設定して試験デー
タを作成する。21は効果量算出手段で、試験データを
ニューラルネットワーク10に入力したときの出力値を
着目する要因項目の効果量とする。22は効果量と予測
値の類似性より予測値が所定の範囲内にあることに対す
る主要因を特定する主要因特定手段である。
【0059】次に動作について説明する。この実施例に
係る多変量データの例を表11に示す。このデータはビ
ル内の配管の診断で得られた配管の状態を示す計測デー
タとして、例えば水圧,肉厚,錆等のセンシングデータ
と、環境情報として、診断時の日時情報や配管の用途や
保全の方法等を示す設備情報からなる。
【0060】
【表11】
【0061】図9はこの実施例による予測装置の予測方
法を示すフローチャートである。以下に、このフローチ
ャートに沿って、予測方法を説明する。学習データ作
成、教師データ作成、学習、未知データ作成、及び予測
(ステップS21〜ステップS25)は実施例1と同様
である。表12は学習データおよび教師データの例を示
し、表13は予測値を予測するときの未知データの例を
示すものである。要因項目は表11に示した多変量デー
タの中のセンシングデータと設備情報である。予測項目
は残存寿命である。これは、その設備を診断した日時と
その設備が寿命に達した日時との差より求められる。
【0062】
【表12】
【0063】
【表13】
【0064】ステップS26では、代表値算出手段18
は、要因項目のそれぞれの代表値(X1 、X2 、X3
4 、X5 )を算出する。表14は、代表値の例を示す
図である。
【0065】
【表14】
【0066】代表値は、予測値、この場合は残存寿命が
中間になるように、学習データを基にして、要因項目の
それぞれの平均的な値が選ばれる。水圧については大き
くなればなるほど、寿命が小さくなりやすいので、寿命
が中間的な値になるような学習データの平均値が選ばれ
る。肉厚については小さいほど、寿命が小さくなるの
で、これも学習データの平均値が選ばれる。錆について
は、”多量”と”全くなし”の中間を示す”少量”が代
表値として選ばれる。配管の用途については、”上水”
よりも”下水”の方が、”給水”よりも”排水”の方が
寿命が小さくなると考えられるので、中間的なものとし
て”給水(中水)”が選ばれる。保全方法については、
綿密な保全をしている方が寿命が大きくなると考えられ
るので、”定期洗浄”と”保全を全くしない”の中間で
ある”診断により異常がある場合に洗浄などの保全を行
う”を代表値とする。
【0067】ステップS27で、範囲判定手段19は、
予測値があらかじめ与えられた所定の範囲内にあるかど
うかを判定する。表13は予測値が所定の範囲内にあっ
たときの要因項目のデータである未知データの例であ
り、この未知データの値をX1C,X2C,X3C,X4C,X
5C、予測値をYC とする。この判定で予測値が所定の範
囲内にある場合とは、結果として予測値となった原因が
どの要因項目にあるかを知りたい場合であると見なすこ
とができる。言い換えれば、予測値に対して効果のある
要因項目を知りたい場合の予測値の範囲を、あらかじめ
ステップS27の所定の値として設定する必要がある。
この判定の結果、予測値が所定の範囲内でない場合、主
要因を特定する必要はないと見なして、処理を終了す
る。
【0068】次に、ステップS28で、試験データ作成
手段20は、範囲判定手段15により予測値が所定の範
囲内にあると判定された場合に、表13に示した未知デ
ータと、表14に示した要因項目のそれぞれの代表値を
取り込んで、試験データを作成する。即ち、複数の要因
項目の中で着目する要因項目の値に未知データの値を設
定し、他の要因項目の値にそれぞれ対応する要因項目の
代表値を設定する。表15に試験データの一例を示す。
【0069】
【表15】
【0070】例えば、要因項目X1 (水圧)に着目した
場合、X1Sだけ未知データとし、他のX2S〜X5Sには代
表値を設定する。X2 〜X5 のそれぞれを着目要因項目
とした場合も同様にして作成し、表15に示すように要
因項目が5つの場合は、5つの試験データが作成でき
る。
【0071】ステップS29で、効果量算出手段21
は、試験データのそれぞれをニューラルネットワーク1
0に入力し、その出力値を着目する要因項目の効果量Y
S とする。表15の効果量の欄に、着目要因項目ごとの
効果量を示す。
【0072】ステップS30で、主要因特定手段22
は、効果量YS が予測値の値YC と類似している要因項
目を主要因として特定する。この実施例では、予測値Y
C は1であり、5つの効果量の中で予測値YC に近い効
果量1.5となった要因項目X5 (保全方法)が主要因
として特定される。
【0073】以上のように、この実施例による予測装置
では、学習データを基にして、要因項目のそれぞれの代
表値を算出し、予測値が所定の範囲内にあるかどうかを
判定する。この判定の結果、予測値が所定の範囲内にあ
る場合に代表値と未知データを取り込み、着目する要因
項目のみが未知データであり、他の要因項目が代表値で
ある試験データを作成してニューラルネットワークに入
力し、その出力値を未知データの着目する要因項目の効
果量とする。この効果量と予測値の類似性より主要因を
特定するように構成したので、予測値に対して効果のあ
る要因項目を特定することができ、予測値に対する根拠
を示すことができる。このため、予測値に対する信頼
性、説得性を向上させることができる。
【0074】実施例4.以下、この発明の実施例4を図
について説明する。図10は、この実施例の予測装置の
構成を示すブロック図である。図10において、図8と
同一または相当の部分については同一の符号を付し説明
を省略する。さらに、23は所定の組合せの数からなる
要因項目の組合せを抽出し、組合せテーブルを作る組合
せテーブル作成手段である。
【0075】次に動作について説明する。図11は実施
例4による予測装置の予測方法を示すフローチャートで
ある。以下、このフローチャートに沿って、予測方法を
説明する。学習データ作成、教師データ作成、学習、未
知データ作成、予測、代表値算出、及び範囲判定(ステ
ップS31〜ステップS37)は実施例3と同様であ
る。
【0076】ステップS37で範囲判定手段19により
予測値が所定の範囲内にあると判定された場合には、ス
テップS38で、組合せテーブル作成手段23は、所定
の組合せの数からなる要因項目の組合せを作る。ここで
は、例えば5つの要因項目から2つずつ抽出して、2変
量のすべての組合せのテーブルを作成する。
【0077】ステップS39で、試験データ作成手段2
0は、表14に示した代表値と表13に示した未知デー
タを取り込んで、試験データを作成する。具体的には、
組合せテーブルの中の着目する要因項目の組合せについ
てはその値に未知データの値を設定し、その他の要因項
目の値には代表値を設定して試験データを作成する。表
16に試験データの一例を示す。
【0078】
【表16】
【0079】例えば、要因項目X1 ,X2 の組合せに着
目した場合、X1SとX2Sだけ未知データとし、他のX3S
〜X5Sには代表値を設定する。他の組合せのそれぞれを
着目要因項目とした場合も同様にして作成し、表16に
示すように要因項目が5つで組合せの数を2とした場合
は、組合せとして10の試験データが作成できる。
【0080】次にステップS40で、効果量算出手段2
1は、試験データのそれぞれをニューラルネットワーク
10に入力し、その出力値を着目要因項目の組合せの効
果量YS とする。表16の効果量の欄に、着目要因項目
の組合せごとの効果量を示す。
【0081】ステップS41で、主要因特定手段22
は、効果量YS が予測値の値YC と類似している要因項
目の組合せを主要因として特定する。この実施例では、
予測値YC は1であり、10の効果量の中で予測値YC
に近い効果量1.3となった要因項目の組合せX3
(錆)、X5 (保全方法)が主要因として特定される。
【0082】以上のように、この実施例による予測装置
では、学習データをもとにして要因項目のそれぞれの代
表値を算出し、予測値が所定の範囲内にあるかどうかを
判定し、所定の範囲内にある場合に、所定の組合せの数
からなる要因項目の組合せを抽出し、代表値と未知デー
タを取り込んで、着目する要因項目の組合せについては
その値を未知データの値とし、他の要因項目の値を代表
値とした試験データを作成する。この試験データをニュ
ーラルネットワークに入力し、その出力値を着目する要
因項目の組合せの効果量とし、効果量と予測値の類似性
より主要因を特定するように構成したので、複数の要因
項目の相互作用による予測値に対する効果も扱うことが
でき、予測値に対する根拠を示すことができる。
【0083】なお、この実施例では組合せテーブルを作
成したが、テーブルを作成せずに処理しながら組合せを
順次抽出してもよい。
【0084】また、実施例3,4では、範囲判定手段1
9を設けて、予測値の値に応じて主要因を特定するかし
ないかを分けて処理していたが、これに限らず、常に主
要因を特定するように構成してもよい。ただし、予測値
が所定の範囲にあるときだけ主要因を特定する方が無駄
な処理をすることがないので、望ましい。
【0085】実施例5.以下、この発明の実施例5を図
について説明する。図12は、この実施例による予測装
置の構成を示すブロック図である。図12において、図
10と同一または相当の部分については同一の符号を付
し説明を省略する。
【0086】次に動作について説明する。図13は図1
2に示される予測装置の予測方法を示すフローチャート
である。次に、このフローチャートに沿って、予測方法
を説明する。学習データ作成、教師データ作成、学習、
未知データ作成、予測、代表値算出、及び範囲判定(ス
テップS51〜ステップS57)は実施例4と同様であ
る。初期値として組合せ数n=0に設定しておき、ステ
ップS58では組合せ数nに1を加えて1とする。組合
せテーブル作成手段23は、ステップS59で、組合せ
数が1である要因項目の組合せテーブルを作成する。次
に、実施例4と同様にして試験データの作成、効果量算
出、及び主要因の特定を行う(ステップS60〜ステッ
プS62)。
【0087】ステップS62における主要因の特定によ
り、1つ以上の主要因があるかどうか判定する(ステッ
プS63)。この判定では、例えば効果量と予測値との
差が所定の値、この例では0.2以下のときに主要因が
あるとして特定する。ここで1つ以上の主要因があれば
処理を終了し、主要因がまったく見つからなければ、ス
テップS58へ戻る。ステップS58では、組合せ数n
に1を加えて2とし、試験データの作成、効果量算出、
及び主要因の特定を繰り返す(ステップS60〜ステッ
プS62)。
【0088】図14は、主要因を特定する処理の流れを
示す説明図である。この例では予測値が1であるので、
効果量が1.2以下の要因の組合せを主要因としてい
る。組合わせ数が1と2では、主要因が見つからずに、
組合せ数が3で効果量が1.2の要因項目の組合せX2
(肉厚),X3 (錆),X5 (保全方法)が主要因とし
て特定された。
【0089】以上のように、この実施例による予測装置
では、主要因がみつからなかったときに、1つずつ要因
項目の組合せを増やして、主要因を見つけるように構成
したので、少数の要因の組合せだけでは、予測値に対す
る効果をもたらさないような場合に有効である。
【0090】なお、この実施例では、組合せの数を1つ
ずつ増やすように構成したが、任意の数を単位として組
合せの数を増やすようにしてもよい。
【0091】実施例6.この実施例は、主要因特定手段
22の他の実施例を示すものであり、効果量が所定の値
以上の要因項目、または要因項目の組合せを主要因とし
て特定する。表17は5つの着目要因項目の効果量YS
の一例を示した表である。この実施例では、効果量が所
定の値、例えば8以上の要因項目を主要因として特定す
るので、X3 (錆)と、X5 (保全方法)が選択され
る。
【0092】
【表17】
【0093】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が大きな値のときには、効果量が大きな要因項目を不特
定の個数だけ特定するので、予測値に対して効果のある
要因項目を、所望の個数だけ確実に特定することができ
る。
【0094】実施例7.この実施例は、主要因特定手段
22のさらに他の実施例を示すものであり、効果量が所
定の値以下の要因項目、または要因項目の組合せを主要
因として特定する。表18は5つの着目要因項目の効果
量YS の一例を示した表である。この実施例では、効果
量が所定の値、例えば2以下の要因項目を主要因として
特定するので、X3 (錆)と、X4 (用途)が選択され
る。
【0095】
【表18】
【0096】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が小さな値のときには、効果量が小さな要因項目を不特
定の個数だけ特定するので、予測値に対して効果のある
要因項目を、所望の個数だけ確実に特定することができ
る。
【0097】実施例8.この実施例は、主要因特定手段
22のさらに他の実施例を示すものであり、効果量が最
大の要因項目、または要因項目の組合せを主要因として
特定する。表17の例では、効果量が最大の要因項目を
主要因として特定するので、X5 (保全方法)が選択さ
れる。
【0098】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が大きな値のときには、効果量が最大の要因項目を特定
するので、予測値に対して効果が最大の要因項目を、1
つまたは1組だけ確実に特定することができる。
【0099】実施例9.この実施例は、主要因特定手段
22のさらに他の実施例を示すものであり、効果量が最
小の要因項目、または要因項目の組合せを主要因として
特定する。表18の例では、効果量が最小の要因項目を
主要因として特定するので、X3 (錆)が選択される。
【0100】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が小さな値のときには、効果量が最小の要因項目を特定
するので、予測値に対して効果が最大の要因項目を、1
つまたは1組だけ確実に特定することができる。
【0101】実施例10.この実施例は、主要因特定手
段22のさらに他の実施例を示すものであり、効果量が
所定の値以上で、かつ最大の要因項目、または要因項目
の組合せを主要因として特定する。表17の例では、効
果量が所定の値、例えば8以上で、かつ最大の要因項目
を主要因として特定するので、X5 (保全方法)が選択
される。
【0102】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が大きな値のときには、効果量が所定の値以上で、かつ
最大の要因項目を特定するので、予測値に対して効果が
大きく、かつその中で最大の要因項目を、1つまたは1
組だけ確実に特定することができる。
【0103】実施例11.この実施例は、主要因特定手
段22のさらに他の実施例を示すものであり、効果量が
所定の値以下で、かつ最小の要因項目、または要因項目
の組合せを主要因として特定する。表18の例では、効
果量が所定の値、例えば2以下で、かつ最小の要因項目
を主要因として特定するので、X3 (錆)が選択され
る。
【0104】この実施例の主要因の特定方法は、予測値
が小さな値のときには、効果量が所定の値以下で、かつ
最小の要因項目を特定するので、予測値に対して効果が
大きく、かつその中で最大の要因項目を、1つまたは1
組だけ確実に特定することができる。
【0105】なお、上記実施例1〜実施例11ではこの
発明における予測方法及び予測装置をビルの設備管理に
適用したものについて述べたが、これに限るものではな
く、複数の要因からある現象を予測するものなら、なん
にでも適用できることは言うまでもない。
【0106】また、ニューラルネットワークにおける学
習則として、上記実施例では、「ニューラルコンピュー
タ 脳と神経に学ぶ」東京電機大学出版局、第110頁
〜第113頁に記載されている逆伝搬学習則を使用した
ものについて述べたが、上記の学習則に限らず教師デー
タを必要とする学習則を用いたニューラルネットワーク
であれば、適用できる。
【0107】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、予測項目と関連する複数の要因項目のデータであ
る学習データと、予測項目のデータである教師データか
ら、要因項目と予測項目の関係を学習するニューラルネ
ットワークを用い、予測値を予測するときの要因項目の
データを未知データとしてニューラルネットワークに入
力して予測項目の予測値を得る予測方法において、要因
項目のそれぞれを予測項目の変動に関係する因子として
分散分析し、予測項目の変動に効果がある要因項目を選
択し、選択された要因項目のデータをニューラルネット
ワークの学習データ及び未知データとして入力とするこ
とにより、ニューラルネットワークに入力する最適な要
因項目を自動的に選択でき、冗長な要因項目を削除でき
るので省力化、計算量の削減が実現できる予測方法が得
られる効果がある。
【0108】また、請求項2記載の発明によれば、予測
項目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データ
と環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多
変量データより予測項目と関連する要因項目のデータで
ある学習データを作成する学習データ作成手段、多変量
データより予測項目のデータである教師データを作成す
る教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項
目のデータを未知データとして作成する未知データ作成
手段、学習データと教師データを入力して要因項目と予
測項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入
力して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネッ
トワーク、要因項目のそれぞれを予測項目の変動に関係
する因子として、要因項目のそれぞれについて分散分析
する分散分析手段、分散分析した結果から予測項目の変
動に効果がある要因項目を選択する要因選択手段、及び
選択された要因項目のデータをニューラルネットワーク
の学習データ及び未知データとする入力制御手段を備え
たことにより、ニューラルネットワークに入力する最適
な要因項目を自動的に選択でき、冗長な要因項目を削除
できるので省力化、計算量の削減が実現できる予測装置
が得られる効果がある。
【0109】また、請求項3記載の発明によれば、予測
項目と関連する複数の要因項目のデータである学習デー
タと、予測項目のデータである教師データから、要因項
目と予測項目の関係を学習するニューラルネットワーク
を用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未
知データとしてニューラルネットワークに入力して予測
項目の予測値を得る予測方法において、要因項目のそれ
ぞれを予測項目の変動に関係する因子として分散分析
し、ニューラルネットワークの学習後の精度を算出し、
この精度が所定の値より大きいときに分散分析の結果か
ら予測項目の変動に効果が小さいと判定された要因項目
を削除し、削除後の要因項目のデータをニューラルネッ
トワークの学習データとして繰り返し学習し、精度が所
定の値以下になったときに削除後の要因項目に関するデ
ータを未知データとしてニューラルネットワークに入力
して予測値を得ることにより、要求する精度に合わせて
ニューラルネットワークに入力する要因項目を選択し、
省力化、計算量の削減が実現できる予測方法が得られる
効果がある。
【0110】また、請求項4記載の発明によれば、予測
項目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データ
と環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多
変量データより予測項目と関連する要因項目のデータで
ある学習データを作成する学習データ作成手段、多変量
データより予測項目のデータである教師データを作成す
る教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項
目のデータを未知データとして作成する未知データ作成
手段、学習データと教師データを入力して要因項目と予
測項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入
力して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネッ
トワーク、要因項目のそれぞれを予測項目の変動に関係
する因子として、要因項目のそれぞれについて分散分析
する分散分析手段、ニューラルネットワークの学習後の
精度を算出する精度算出手段、分散分析の結果から予測
項目の変動に効果が小さいと判定された要因項目を削除
する要因選択手段、及び削除後の要因項目のデータをニ
ューラルネットワークの学習データ及び未知データとす
る入力制御手段を備えることにより、要求する精度に合
わせてニューラルネットワークに入力する要因項目を選
択し、省力化、計算量の削減が実現できる予測装置が得
られる効果がある。
【0111】また、請求項5記載の発明によれば、予測
項目と関連する複数の要因項目のデータである学習デー
タと、予測項目のデータである教師データから、要因項
目と予測項目の関係を学習するニューラルネットワーク
を用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未
知データとしてニューラルネットワークに入力して予測
項目の予測値を得る予測方法において、学習データから
要因項目のそれぞれの代表値を算出し、着目する要因項
目の値に未知データを設定し、その他の要因項目の値に
代表値を設定して試験データを作成し、試験データをニ
ューラルネットワークに入力したときの出力値を着目す
る要因項目の効果量とし、この効果量と予測値の類似性
より予測値が得られたときの主要因となる要因項目を特
定することにより、予測値に対する根拠を示すことがで
き、予測値に対する信頼性、説得性を向上させることが
できる予測方法が得られる効果がある。
【0112】また、請求項6記載の発明によれば、予測
項目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データ
と環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多
変量データより予測項目と関連する要因項目のデータで
ある学習データを作成する学習データ作成手段、多変量
データより予測項目のデータである教師データを作成す
る教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項
目のデータを未知データとして作成する未知データ作成
手段、学習データと教師データを入力して要因項目と予
測項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入
力して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネッ
トワーク、学習データのから要因項目のそれぞれの代表
値を算出する代表値算出手段、着目する要因項目の値に
未知データを設定し、その他の要因項目の値に代表値を
設定して試験データを作成する試験データ作成手段、試
験データをニューラルネットワークに入力したときの出
力値を着目する要因項目の効果量とする効果量算出手
段、及び効果量と予測値の類似性より予測値が得られた
ときの主要因となる要因項目を特定する主要因特定手段
を備えたことにより、予測値に対する根拠を示すことが
でき、予測値に対する信頼性、説得性を向上させること
ができる予測装置が得られる効果がある。
【0113】また、請求項7記載の発明によれば、予測
項目と関連する複数の要因項目のデータである学習デー
タと、予測項目のデータである教師データから、要因項
目と予測項目の関係を学習するニューラルネットワーク
を用い、予測値を予測するときの要因項目のデータを未
知データとしてニューラルネットワークに入力して予測
項目の予測値を得る予測方法において、学習データから
要因項目のそれそれの代表値を算出し、複数の要因項目
を組合せて抽出し、着目する要因項目の組合せの値に未
知データを設定し、その他の要因項目の値に代表値を設
定して試験データを作成し、試験データをニューラルネ
ットワークに入力したときの出力値を着目する要因項目
の組合せの効果量とし、効果量と予測した予測値の類似
性より予測値が得られたときの主要因となる要因項目の
組合せを特定することにより、予測値に対する根拠を複
数の要因項目の相互作用で示すことができ、予測値に対
する信頼性、説得性を向上させることができる予測方法
が得られる効果がある。
【0114】また、請求項8記載の発明によれば、予測
項目に関連する状態量を計測する計測手段、計測データ
と環境情報を多変量データとして記憶する記憶手段、多
変量データより予測項目と関連する要因項目のデータで
ある学習データを作成する学習データ作成手段、多変量
データより予測項目のデータである教師データを作成す
る教師データ作成手段、予測値を予測するときの要因項
目のデータを未知データとして作成する未知データ作成
手段、学習データと教師データを入力して要因項目と予
測項目との関係を学習する学習手段と、未知データを入
力して予測値を得る予測手段とを有するニューラルネッ
トワーク、学習データから要因項目のそれぞれの代表値
を算出する代表値算出手段、複数の要因項目を組合せて
抽出する組合せ作成手段、着目する要因項目の組合せの
値に未知データを設定し、その他の要因項目の値に代表
値を設定した試験データを作成する試験データ作成手
段、試験データをニューラルネットワークに入力したと
きの出力値を着目する要因項目の組合せの効果量とする
効果量算出手段、及び効果量と予測値の類似性より予測
値が得られたときの主要因となる要因項目の組合せを特
定する主要因特定手段を備えたことにより、予測値に対
する根拠を要因項目の相互作用で示すことができ、予測
値に対する信頼性、説得性を向上させることができる予
測装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による予測装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】 実施例1に係る予測方法を示すフローチャー
トである。
【図3】 実施例1に係る入力制御の例を示す説明図で
ある。
【図4】 実施例1に係り、学習データ及び教師データ
に偏りがある例を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施例2による予測装置の構成を
示すブロック図である。
【図6】 実施例2に係る予測方法を示すフローチャー
トである。
【図7】 実施例2に係り、要因項目が順次削減される
例を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施例3による予測装置の構成を
示すブロック図である。
【図9】 実施例3に係る予測方法を示すフローチャー
トである。
【図10】 この発明の実施例4による予測装置の構成
を示すブロック図である。
【図11】 実施例4に係る予測方法を示すフローチャ
ートである。
【図12】 この発明の実施例5による予測装置の構成
を示すブロック図である。
【図13】 実施例5に係る予測方法を示すフローチャ
ートである。
【図14】 実施例5に係り、主要因を特定する処理の
流れを示す説明図である。
【図15】 一般的なニューラルネットワークの構成を
示す説明図である。
【図16】 一般的なニューラルネットワークの処理工
程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 計測手段、4 記憶手段、7 学習データ作成手
段、8 教師データ作成手段、9 未知データ作成手
段、10 ニューラルネットワーク、11 学習手段、
12 予測手段、13 分散分析手段、14 要因選択
手段、15 入力制御手段、16 精度算出手段、18
代表値算出手段、20 試験データ作成手段、21
効果量算出手段、22 主要因特定手段、23 組合せ
作成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06G 7/60 G06G 7/60 (72)発明者 浜 登 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機ビルテクノサービス株式会社内 (72)発明者 早川 健次 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機ビルテクノサービス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予測項目と関連する複数の要因項目のデ
    ータである学習データと、上記予測項目のデータである
    教師データから、上記要因項目と上記予測項目の関係を
    学習するニューラルネットワークを用い、予測値を予測
    するときの上記要因項目のデータを未知データとして上
    記ニューラルネットワークに入力して上記予測項目の予
    測値を得る予測方法において、上記要因項目のそれぞれ
    を上記予測項目の変動に関係する因子として分散分析
    し、上記予測項目の変動に効果がある上記要因項目を選
    択し、上記選択された要因項目のデータを上記ニューラ
    ルネットワークの学習データ及び未知データとして入力
    とすることを特徴とする予測方法。
  2. 【請求項2】 予測項目に関連する状態量を計測する計
    測手段、上記計測データと環境情報を多変量データとし
    て記憶する記憶手段、上記多変量データより上記予測項
    目と関連する要因項目のデータである学習データを作成
    する学習データ作成手段、上記多変量データより上記予
    測項目のデータである教師データを作成する教師データ
    作成手段、予測値を予測するときの上記要因項目のデー
    タを未知データとして作成する未知データ作成手段、上
    記学習データと上記教師データを入力して上記要因項目
    と上記予測項目との関係を学習する学習手段と、上記未
    知データを入力して上記予測値を得る予測手段とを有す
    るニューラルネットワーク、上記要因項目のそれぞれを
    上記予測項目の変動に関係する因子として、上記要因項
    目のそれぞれについて分散分析する分散分析手段、上記
    分散分析した結果から上記予測項目の変動に効果がある
    要因項目を選択する要因選択手段、及び上記選択された
    要因項目のデータを上記ニューラルネットワークの学習
    データ及び未知データとする入力制御手段を備えた予測
    装置。
  3. 【請求項3】 予測項目と関連する複数の要因項目のデ
    ータである学習データと、上記予測項目のデータである
    教師データから、上記要因項目と上記予測項目の関係を
    学習するニューラルネットワークを用い、予測値を予測
    するときの上記要因項目のデータを未知データとして上
    記ニューラルネットワークに入力して上記予測項目の予
    測値を得る予測方法において、上記要因項目のそれぞれ
    を上記予測項目の変動に関係する因子として分散分析
    し、上記ニューラルネットワークの学習後の精度を算出
    し、この精度が所定の値より大きいときに上記分散分析
    の結果から上記予測項目の変動に効果が小さいと判定さ
    れた要因項目を削除し、削除後の要因項目のデータを上
    記ニューラルネットワークの学習データとして繰り返し
    学習し、上記精度が上記所定の値以下になったときに上
    記削除後の要因項目に関するデータを上記未知データと
    して上記ニューラルネットワークに入力して上記予測値
    を得ることを特徴とする予測方法。
  4. 【請求項4】 予測項目に関連する状態量を計測する計
    測手段、上記計測データと環境情報を多変量データとし
    て記憶する記憶手段、上記多変量データより上記予測項
    目と関連する要因項目のデータである学習データを作成
    する学習データ作成手段、上記多変量データより上記予
    測項目のデータである教師データを作成する教師データ
    作成手段、予測値を予測するときの上記要因項目のデー
    タを未知データとして作成する未知データ作成手段、上
    記学習データと上記教師データを入力して上記要因項目
    と上記予測項目との関係を学習する学習手段と、上記未
    知データを入力して上記予測値を得る予測手段とを有す
    るニューラルネットワーク、上記要因項目のそれぞれを
    上記予測項目の変動に関係する因子として、上記要因項
    目のそれぞれについて分散分析する分散分析手段、上記
    ニューラルネットワークの学習後の精度を算出する精度
    算出手段、上記分散分析の結果から上記予測項目の変動
    に効果が小さいと判定された要因項目を削除する要因選
    択手段、及び上記削除後の要因項目のデータを上記ニュ
    ーラルネットワークの学習データ及び未知データとする
    入力制御手段を備えた予測装置。
  5. 【請求項5】 予測項目と関連する複数の要因項目のデ
    ータである学習データと、上記予測項目のデータである
    教師データから、上記要因項目と上記予測項目の関係を
    学習するニューラルネットワークを用い、予測値を予測
    するときの上記要因項目のデータを未知データとして上
    記ニューラルネットワークに入力して上記予測項目の予
    測値を得る予測方法において、上記学習データから上記
    要因項目のそれぞれの代表値を算出し、着目する要因項
    目の値に上記未知データを設定し、その他の要因項目の
    値に上記代表値を設定して試験データを作成し、上記試
    験データを上記ニューラルネットワークに入力したとき
    の出力値を上記着目する要因項目の効果量とし、この効
    果量と上記予測値の類似性より上記予測値が得られたと
    きの主要因となる要因項目を特定することを特徴とする
    予測方法。
  6. 【請求項6】 予測項目に関連する状態量を計測する計
    測手段、上記計測データと環境情報を多変量データとし
    て記憶する記憶手段、上記多変量データより上記予測項
    目と関連する要因項目のデータである学習データを作成
    する学習データ作成手段、上記多変量データより上記予
    測項目のデータである教師データを作成する教師データ
    作成手段、予測値を予測するときの上記要因項目のデー
    タを未知データとして作成する未知データ作成手段、上
    記学習データと上記教師データを入力して上記要因項目
    と上記予測項目との関係を学習する学習手段と、上記未
    知データを入力して上記予測値を得る予測手段とを有す
    るニューラルネットワーク、上記学習データのから上記
    要因項目のそれぞれの代表値を算出する代表値算出手
    段、着目する要因項目の値に上記未知データを設定し、
    その他の要因項目の値に上記代表値を設定して試験デー
    タを作成する試験データ作成手段、上記試験データを上
    記ニューラルネットワークに入力したときの出力値を上
    記着目する要因項目の効果量とする効果量算出手段、及
    び上記効果量と上記予測値の類似性より上記予測値が得
    られたときの主要因となる要因項目を特定する主要因特
    定手段を備えた予測装置。
  7. 【請求項7】 予測項目と関連する複数の要因項目のデ
    ータである学習データと、上記予測項目のデータである
    教師データから、上記要因項目と上記予測項目の関係を
    学習するニューラルネットワークを用い、予測値を予測
    するときの上記要因項目のデータを未知データとして上
    記ニューラルネットワークに入力して上記予測項目の予
    測値を得る予測方法において、上記学習データから上記
    要因項目のそれそれの代表値を算出し、複数の上記要因
    項目を組合せて抽出し、着目する上記要因項目の組合せ
    の値に上記未知データを設定し、その他の要因項目の値
    に上記代表値を設定して試験データを作成し、上記試験
    データを上記ニューラルネットワークに入力したときの
    出力値を上記着目する要因項目の組合せの効果量とし、
    この効果量と予測した上記予測値の類似性より上記予測
    値が得られたときの主要因となる上記要因項目の組合せ
    を特定することを特徴とする予測方法。
  8. 【請求項8】 予測項目に関連する状態量を計測する計
    測手段、上記計測データと環境情報を多変量データとし
    て記憶する記憶手段、上記多変量データより上記予測項
    目と関連する要因項目のデータである学習データを作成
    する学習データ作成手段、上記多変量データより上記予
    測項目のデータである教師データを作成する教師データ
    作成手段、予測値を予測するときの上記要因項目のデー
    タを未知データとして作成する未知データ作成手段、上
    記学習データと上記教師データを入力して上記要因項目
    と上記予測項目との関係を学習する学習手段と、上記未
    知データを入力して上記予測値を得る予測手段とを有す
    るニューラルネットワーク、上記学習データから上記要
    因項目のそれぞれの代表値を算出する代表値算出手段、
    複数の上記要因項目を組合せて抽出する組合せ作成手
    段、着目する上記要因項目の組合せの値に上記未知デー
    タを設定し、その他の要因項目の値に上記代表値を設定
    した試験データを作成する試験データ作成手段、上記試
    験データを上記ニューラルネットワークに入力したとき
    の出力値を上記着目する要因項目の組合せの効果量とす
    る効果量算出手段、及び上記効果量と上記予測値の類似
    性より上記予測値が得られたときの主要因となる上記要
    因項目の組合せを特定する主要因特定手段を備えた予測
    装置。
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