JPH08248208A - 光路追跡方法、光路表示方法、光路表示装置及びレンズ設計方法 - Google Patents

光路追跡方法、光路表示方法、光路表示装置及びレンズ設計方法

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JPH08248208A
JPH08248208A JP7982795A JP7982795A JPH08248208A JP H08248208 A JPH08248208 A JP H08248208A JP 7982795 A JP7982795 A JP 7982795A JP 7982795 A JP7982795 A JP 7982795A JP H08248208 A JPH08248208 A JP H08248208A
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JP
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ray
optical path
lens
lens element
light
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JP7982795A
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Osamu Omi
修 大海
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光路やレンズ形状に変更があっても、予想さ
れる光路軌跡を、短時間に十分かつ精度良く、誤動作す
ることなく正確に把握することができる光路追跡方法、
光路表示方法、光路表示装置及びレンズ設計方法を提供
する。 【構成】 追跡する光路の位置座標を用いて、ベクトル
表現と作図範囲内の最大直線距離の線分表現の併用によ
る処理で正確に光線と各レンズ要素の境界面との交点座
標を計算し、各レンズ要素について屈折の法則を拡張化
したベクトル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法
線ベクトル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念
の付加により光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線
を360度の方向で求めるようにして、これを必要な回
数繰り返すようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光路追跡方法、光路表示
方法、光路表示装置及びレンズ設計方法に関し、特にフ
レネルレンズとレンチキュラーレンズ(単にレンチとも
いう)を組み合わせたリアプロジェクションディスプレ
イ(テレビ)のスクリーンの解析、設計に好適な光路追
跡方法、光路表示方法、光路表示装置及びレンズ設計方
法に関する。なお、本発明はかかるスクリーンに適用し
た実施例に沿って説明するが、直線及び曲線(非球面レ
ンズ、多項式など)レンズ要素の連結によるレンズ系に
適用可能であり、応用分野としては、その他にLCDバ
ックライトに用いられるプリズム、光学スキャナ、レー
ザ、多面体反射板,拡散板、ライトパイプ、マルチモー
ドファイバ、自動車用ヘッドライト、テールライト、太
陽電池、ソーラーコレクター、シート状レンズなどがあ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の光路追跡方法、光路表示方
法、光路表示装置及びレンズの設計方法が知られている
が、これらの技術では光路をロジック化しプログラム上
に明示して定義し、あるいは光路上のレンズ形状をロジ
ック化しプログラム上に明示して定義している。かかる
従来例として、例えば特開昭63−253474号公報
に記載の技術がある。光路をロジック化するものでは、
光路の変更は光路ロジック部分のプログラムの変更が必
要である。また、光路上のレンズ形状をロジック化する
ものでは、光路の変更はレンズ形状ロジック部分のプロ
グラムの変更が必要である。すなわち光路上に存在する
レンズの順番を指定し、反射光又は透過光の区別を指定
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光路追跡方
法、光路表示方法、光路表示装置又はレンズの設計方法
における光学シミュレーションシステムではレンズ形状
と光路のロジック間の影響度が、大きくプログラムの変
更に対して相互に影響してしまう。なお、上記特開昭6
3−253474号公報に記載の技術では、透過光のみ
を追跡しており、反射光を考慮していないため、正確な
光路追跡ができない。反射光線の一部を考慮した方式も
カメラや顕微鏡の分野にあるが反射光線を十分かつ正確
に把握するものではない、また、かかる従来例ではレン
ズ表面での透過光と反射光の2分光の並列光路追跡がで
きない。さらに、CG(コンピュータ グラフィック)
分野で行われている光路追跡のアルゴリズムでは、画素
精度(例えば、640×400など)の計算が基本であ
り、レンズ面と光線の交点を精度良く求めることができ
ないので、誤動作が発生して誤った光路の認識を生じる
ことがあった。
【0004】また、従来の曲線のレンズ表現は、非球面
レンズ式を用いているので、光線との交点は代数手法で
は求められなく数値解法手法を用いている。その数値解
法手法は、非線形方程式の解法であるバイセクション法
や、ニュートン法などを使用するが初期値を与え最適値
を探すという、繰り返し計算を基本としており、初期値
の与え方や探索領域、非球面式の定数値により必ず解が
求められるわけではないので、レンズ面と光線の交点が
定まらない場合がよく発生する。
【0005】したがって、本発明は光路やレンズ形状に
変更があっても、予想される光路軌跡を、短時間に十分
かつ精度良く、誤動作することなく正確に把握すること
ができる光路追跡方法、光路表示方法、光路表示装置及
びレンズの設計方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、追跡する光路の位置座標を用いて、ベク
トル表現と作図範囲内の最大直線距離の線分表現の併用
による処理で正確に光線と各レンズ要素の境界面との交
点座標を計算し、各レンズ要素について屈折の法則を拡
張化したベクトル表現にて、入射光線ベクトル、境界面
の法線ベクトル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射
概念の付加により光路追跡で必要な、透過光線及び反射
光線を360度の方向で求めるようにして、これを必要
な回数繰り返すようにしている。なお、本発明では光路
追跡の手法の前提として次の内容を用いる。 ・光線は、ベクトルで表現し始点と方向と光強度値と屈
折率を有する。 ・光線が、レンズ面に遭遇したとき屈折率の違いにより
屈折角の法則(スネルの式)で、反射光線と透過光線に
2分割される。 ・光線の最初の光線からレンズ面に遭遇して反射光線と
透過光線に分れる中で最も光強度の大きい光線経路を主
光線と呼び、その他の経路で発生する光線を副光線と呼
ぶ。 ・n個のレンズ表面に光線が、遭遇した場合2n個の光
線が、発生する。光線追跡の終了条件は、n個(遭遇す
るレンズ面の数)、光線の最小光強度、作図範囲から光
線が出た場合である。 ・光線の光強度は、レンズ面に遭遇する度に透過率、反
射率値によりその累積値になる。光線強度初期値は、
1.0としており最小値は0.0である。
【0007】すなわち、本発明によれば、所定の光源の
位置と性質のデータと前記光源から入射する光線の光路
中に存在する1又は複数のレンズ要素の位置、形状、光
学特性のデータを入力するステップと、追跡する光路の
位置座標を用いて、ベクトル表現と作図範囲内の最大直
線距離の線分表現の併用による処理で正確に光線と前記
各レンズ要素の境界面との交点座標を計算するステップ
と、前記各レンズ要素について屈折の法則を拡張化した
ベクトル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法線ベ
クトル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念の付
加により光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線を3
60度の方向で求めるステップと、前記交点座標を計算
するステップと透過光線及び反射光線を360度の方向
で求めるステップとを前記各レンズ要素毎の透過光線及
び反射光線について実行するステップとを、有する光路
追跡方法が提供される。
【0008】また本発明によれば、上記方法における各
レンズ要素毎の透過光線及び反射光線が求められて得ら
れた光路の軌跡を各レンズ要素とともに視覚的に認識可
能なように画像表示するステップを有する光路表示方法
が提供される。
【0009】また、本発明によれば、所定の光源の位置
と性質のデータと前記光源から入射する光線の光路中に
存在する1又は複数のレンズ要素の位置、形状、光学特
性のデータを入力する入力手段と、追跡する光路の位置
座標を用いて、ベクトル表現と作図範囲内の最大直線距
離の線分表現の併用による処理で正確に光線と前記各レ
ンズ要素の境界面との交点座標を計算する第1演算手段
と、前記各レンズ要素について屈折の法則を拡張化した
ベクトル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法線ベ
クトル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念の付
加により光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線を3
60度の方向で求める第2演算手段と、前記交点座標を
計算するステップと透過光線及び反射光線を360度の
方向で求めるステップとを前記各レンズ要素毎の透過光
線及び反射光線について実行するよう制御する制御手段
と、前記制御の結果得られた前記各レンズ要素毎の透過
光線及び反射光線の光路の軌跡を前記各レンズ要素とと
もに視覚的に認識可能なように画像表示する表示手段と
を、有する光路表示装置が提供される。
【0010】また、所定の光源の位置と性質のデータと
前記光源から入射する光線の光路中に存在する1又は複
数のレンズ要素の位置、形状、光学特性のデータを入力
するステップと、追跡する光路の位置座標を用いて、ベ
クトル表現と作図範囲内の最大直線距離の線分表現の併
用による処理で正確に光線と前記各レンズ要素の境界面
との交点座標を計算するステップと、前記各レンズ要素
について屈折の法則を拡張化したベクトル表現にて、入
射光線ベクトル、境界面の法線ベクトル、入射角、屈折
角、屈折率から、全反射概念の付加により光路追跡で必
要な、透過光線及び反射光線を360度の方向で求める
ステップと、前記交点座標を計算するステップと透過光
線及び反射光線を360度の方向で求めるステップとを
前記各レンズ要素毎の透過光線及び反射光線について実
行するステップとから光路追跡を行い、得られた光路情
報に基づいて、各レンズ要素の設計変更を行うレンズの
設計方法が提供される。
【0011】なお、前記光学特性のデータを入力するス
テップが前記各レンズ要素の位置、形状、光学特性につ
いて、光遮蔽面、全反射面の定義を含むレンズ面属性定
義とともに、形状が直線の場合、始点座標(x,y)と
終点座標(x,y)の線分、領域位置コードとその領域
の屈折率を、曲線の場合、始点座標(x,y)、終点座
標(x,y)、領域位置コードとその領域の屈折率及
び、曲線形状を与える非球面式定数値、を入力して前記
レンズ要素を表現するステップを有することは本発明の
好ましい態様である。
【0012】さらに、逐次処理を基本的に実行するコン
ピュータを用いて、前記透過光線と前記反射光線の2分
割された各光線について平行して光路追跡するために並
列処理を疑似的に帰納的記述により実現することは本発
明の好ましい態様である。
【0013】さらに、前記各レンズ要素の境界面との交
点座標を計算するステップが、ボックス領域の選別にあ
たり、前記各レンズ要素について曲線レンズ要素領域を
長方形で表現し、光線がその長方形領域を通過するか否
かを判定し、交点探索に必要な候補の選別を行うことに
より高速化処理を行うステップを有することは本発明の
好ましい態様である。
【0014】さらに、前記各レンズ要素の境界面との交
点座標を計算するステップが、解の囲い込みにあたり、
前記各レンズ要素についてレンズ要素のx方向の最小値
と最大値間を所定の間隔で分割し、解の存在する領域を
囲い込み、解の存在を精度良く探索するステップを有す
ることは本発明の好ましい態様である。
【0015】さらに、前記各レンズ要素の境界面との交
点座標を計算するステップが、非線形方程式の解法にお
いて、解の収束が速いニュートン法を使用し、収束条件
を満たさない場合、解の収束が遅いバイセクション法を
使用するステップを有することは本発明の好ましい態様
である。
【0016】さらに、前記各レンズ要素の境界面との交
点座標を計算するステップが、解の判定にあたり、交点
の最適解は始点と最短距離に存在する交点であるとし
て、始点と交点の解との判別並びに光線と交点の解の方
向判別の条件を満たす解を的確に見つけるステップを有
することは本発明の好ましい態様である。
【0017】
【作用】本発明は上記構成なので、光路やレンズ形状に
変更があっても、予想される光路軌跡を、短時間に十分
かつ精度良く、誤動作することなく正確に把握すること
ができる。また必要に応じて前記各レンズ要素毎の透過
光線及び反射光線の光路の軌跡を、前記各レンズ要素と
ともに視覚的に認識可能なように画像表示することがで
きる。
【0018】
【表1】・レンズ表面に遭遇して光線の透過光及び反射
光の二分光の複雑な光線の挙動による光学性能を評価で
きる。例えばフレネルレンズの光学劣化現象である、二
重像、虹現象。 ・レンズパターン(直線と曲線要素の組み合わせ)及び
光線経路が変った場合でも基本的にはプログラムの変更
を必要としない。 ・解析機能により照度分布及び配光分布がグラフ化で
き、色々な光学現象の解明及び光学特性の相対比較がシ
ミュレーションで可能である。照度分布解析からフレネ
ルレンズとレンチキュラーレンズ間で発生するモアレ現
象に適用できる。
【0019】
【実施例】以下図面と共に本発明の好ましい実施例につ
いて説明する。本発明は種々のレンズ要素を含む光学系
に適用可能であるが、ここでは数十インチ乃至数百イン
チ超の大画面リアプロジェクション型ディスプレイ(テ
レビ)のスクリーンとして用いられるレンズ構成を例に
とり説明する。図3は、かかるスクリーンとして、凸レ
ンズとして作用するフレネルレンズとレンチキュラーレ
ンズの組み合わせからなるものを、その使用状態の断面
図にて示している。図4はかかるフレネルレンズとレン
チキュラーレンズの組み合わせを示す斜視図である。な
お、レンチキュラーレンズの全面ある黒いストライプ部
分は光を透過又は反射させないブラック部である。な
お、図3のレンチキュラーレンズは片面タイプのもの
を、図4のレンチキュラーレンズは両面タイプのものを
それぞれ示している。
【0020】図1は本発明の光路追跡方法の好ましい実
施例における基本的手順を示すフローチャートである。
この処理は例えば、16ビット又は32ビットのCPU
(中央演算処理装置)を有する図2に示すようなパソコ
ンにより実行することができる。なお、パソコンには入
力手段10としての、キーボード、記憶手段14として
のメモリ、表示手段16としてのCRTなどが設けられ
ているものとする。パソコン本体は演算手段・制御手段
として示されているが、CPUの他A/Dコンバータ、
D/Aコンバータその他のインターフェース手段を含む
ものとする。
【0021】図1のフローチャートで、まずステップS
1で使用する光源とレンズ要素のデータを入力する。ま
た、必要に応じて図形出力や解析に必要なパラメータを
入力する。入力項目については後述する。この入力はキ
ーボードを介して行うこともできるし、予め記憶手段に
格納してあったデータの一部を読み出して用いるように
してもよい。ステップS2では作図範囲の設定がなされ
る。この設定も手動にて数値を入力することも、予め記
憶手段に格納してあったデータの一部を読み出して用い
るようにしてもよい。このステップS2ではレンズ要素
を中心にとり、XY同一スケーリングになる範囲に図形
出力範囲を計算する。ステップS3ではメモリー上に作
図範囲のレンズ形状データを作成する。すなわち、この
段階で直線と曲線のレンズ形状の組み合わせデータにな
り、光路追跡はレンズ形状データに依存せず同じ処理で
可能となる。
【0022】ステップS4では、光線の経路である光路
(光路軌跡ともいう)とレンズ要素の境界の交点座標を
計算する。ステップS5では一つの入射光により生じる
透過光線と反射光線を求める。ステップS6ではステッ
プS4とステップS5が作図範囲内の全てのレンズ要素
について実行されたか否かを判断する。作図範囲内の全
てのレンズ要素について実行されると、終了となって、
得られた光路データをステップS7でメモリに格納す
る。ステップS8では表示要求モードに応じてディスプ
レイ上に得られた光路の軌跡を各レンズ要素の形状とと
もに線図として表示する。解表示のモードとしては、光
線数、透過光と反射光の双方を表示するか一方のみとす
るかなどを設定可能である。
【0023】
【表2】ステップS1で入力される項目の例を下記に示
す。 ・光源設定 点光源(x,y,z)の位置又は角度方向を持つ平行光
源 光源は1光源又はR(レッド)G(グリーン)B(ブル
ー)の3光源。 ・図形出力設定 作図範囲を二次元領域(x,y)で指定。 ・光路追跡設定 光線は作図領域内でのx位置の最小値及び最大値と光線
間隔により単位で作図各光線の光路追跡終了条件は、 n:レンズ面遭遇最大値又は光強度最小値 この二つの値を大小により終了を判定する。 ・レンズ設定 シート状のレンズを基本としており、直線及び曲線(非
球面レンズ式)のレンズ要素の連結により表現し、同一
パターンの繰り返し(ピッチ)を行う。フレネルレン
ズ、プリズム、レンチキュラーレンズなどの設計パラメ
ータを入力・解析設定 解析直線を通過する光線の方向、光強度、分割単位(長
さ、角度)
【0024】図1のフローチャートには示されていない
が、このフローで得られたデータを解析する処理を付加
し、その結果を表示することもできる。この解析処理の
例にを挙げる。
【0025】
【表3】集計直線上を指定方向(上〜下又は下〜上)に
通過する光線の光強度を角度方向又は位置方向に集計
し、光学特性をグラフ表示。位置集計する場合は、光線
方向を無視し、直線を等間隔に分割した単位で光強度を
集計し、照度分布計算及びグラフ表示。角度集計する場
合は、位置を無視し、微細領域を前提として等角度に分
割した単位で光強度を集計し、配光分布計算及びグラフ
表示。
【0026】本発明の上記実施例は3つの要素技術を含
むものであり、以下にこれらについて詳述する。これら
の要素技術は、要素技術(I)が図形処理技術を、要素
技術(II)が幾何光学を、 要素技術(III)が数
値解析技術についてのものである。
【0027】<要素技術(I)>要素技術(I)は、主
として図形処理技術によるレンズ形状の表現について述
べる。光学シミュレ−ションシステムでレンズ形状の表
現方法は、システム全体の処理体系を左右する重要な、
項目である。本発明では、レンズ形状は、図5に示すよ
うにレンズ境界面を複数の直線及び曲線(非球面形状)
の要素に分割することにより表現している。その理由
は、次のようなものである。
【0028】
【表4】(a) レンズ要素を単純な図形要素(直線、
曲線)にする表現は、シ−ト状レンズ形状を処理しやす
く、多層(屈折率の異なる層)のレンズ形状の表現に対
応が、可能である。 (b) 上左図のようにレンズ形状の内外領域を判別す
る方法でなく、上右図のように上下部を2要素に分割し
て境界を区別することで処理単純化、高速化できるレン
ズ形状表現にした。 (c) 共通項目を効率的に処理するためデ−タ構造を
階層化していた。
【0029】1.直線レンズ形状 フレネルレンズの形状を図6によって例として説明する
と、全体形状は、直線の線分の集合体として表現でき、
レンズのモデル化ができる。個々の直線レンズ要素は、
図7に示すようにモデル化してある。図7を汎用的に表
現したのが図8である。このモデルのレンズ要素特徴
は、線分で表現し、レンズは、その集合体として表現す
るので、複雑なシ−トレンズの形状を表現でき、図形の
拡大・縮小の影響を受けない。
【0030】
【表5】レンズ要素の表現項目は次の二つである。 (a) 線分を始点と終点の座標で保持する。 (b) 屈折率と直線の位置関係は、上下左右の4ビッ
トの01の位置コ−ドで表現する。
【0031】2.非球面レンズ形状 曲線(非球面レンズ形状)の場合は、直線要素の考え方
の位置コ−ド表現使用していない。その理由は、曲線境
界面での上下左右の位置判別の処理が、難しいためであ
り、曲線の場合は、処理速度を多少犠牲にして屈折率位
置判別方式を使用した。屈折率位置判別方式とは、図9
に示すように光線が、レンズ境界面を通過する交点を中
心とした2種類の屈折率値と光線の境界面通過前の屈折
率値を比較することにより位置を判別すものである。こ
の場合は、光線の屈折率値が、1.0であり、レンズ要
素は、屈折率値1.0と1.492を保有する。 図1
0はレンズ要素表現方法を示したものである。図11は
これを汎用的な表現にしたものである。
【0032】図12は直線及び曲線レンズ要素のレンズ
形状デ−タ構造全体のイメ−ジを示したものである。
【0033】=フレネルレンズ形状= フレネルレンズの形状は、厚み、ピッチ、屈折率が、基
本項目で表現できない。本発明では、金型作成上発生す
る製品厚が、一定でなく、ドラフトが、発生する現象を
表現し、フレネルレンズ形状を正確に表現した。
【0034】(1) フレネル厚み計算方法 フレネルレンズの厚みは、一定でないので中心からの有
効位置とその場所の厚みで指定する。例えば中心から8
00mmで厚み3mm。フレネルレンズは、以下のよう
に鋸形のレンズ面と非レンズ面で形成されている。
【0035】金型厚みは、一定であるが製品厚みは、中
心が低く周辺にいくほど高くなり一定でない。フレネル
レンズの傾斜角の計算位置は、レンズ面の底を用いる。
すなわち、所定の計算方法で非レンズ部分の厚みを計算
して表現する。非レンズ部分厚み有効位置からその場所
の傾斜角を計算し1ピッチ分中心の板厚位置からレンズ
部分厚みを計算し、非レンズ面部分厚みを計算する。こ
の非レンズ面部分厚みを利用して各場所レンズ部分厚み
を計算しその場所の厚みとして表現しモデル化してい
る。
【0036】(2) バイト角度とドラフト発生現象 金型を作成するバイトの刃先角度の関係で非レンズ面
が、垂直にならない場合があり、これをドラフト発生と
定義している。使用バイト角度で指定する(デフォルト
は、50度)。金型作成はダイヤモンドバイト、標準で
は、50度のダイヤモンドバイトを使用しているので以
下の計算式によりドラフト発生アルゴリズムとする。
【0037】
【数1】ダイヤモンドバイト角+フレネルレンズ面傾斜
角 > 90度 ドラフト角=90−(ダイヤモンドバイト角+フレネル
レンズ面傾斜角)
【0038】(3) フレネルの種類 フレネルタイプとフレネル形状タイプは、各種ありそれ
を表現した。フレネルタイプは、出射面通常、出射面二
層、入射面通常、入射面二層タイプがある。フレネル形
状は、焦点型としてa−b式、非焦点型として、KC
式、10次式、KC&10次式がある。また傾斜角度型
としてリニアフレネルとその特殊な場合のプリズムが、
レンズ表現できる。
【0039】(a) ab型フレネル 焦点型フレネル(ab型)は、a、bの値で指定する。
ab型フレネル式は、以下で定義される。
【0040】
【数2】n:屈折率 a、b:フレネルレンズから物点・像点までの距離 R:フレネルレンズの中心からの半径(距離) α、β:光線が光軸となす角 I、I’:傾斜面に対するこの光線の入射角、屈折角 φ:傾斜角 tanα=R/a tanβ=R/b sinα’=(sinα)/n I=φ−α’ I’=φ+β sinI’=n・sinI sinφ・cosβ+cosφ・sinβ = n・s
inφ・cosα’−n・cosφ・sinα’ tanφ = (n・sinα’+ sinβ) /
(n・cosα’− cosβ) 以上の式からabフレネル傾斜角φを計算する。
【0041】(b) KC型フレネル 非焦点型(KC型)は、K、C及び10次式の係数で指
定する。KC型フレネル式は、以下で定義される。実寸
スケ−ルで座標用い、非球面レンズ式で形状を表現し、
偏微分値で傾斜角を計算する。
【0042】
【数3】(c) 入射面ab型フレネル tanα=R/a tanβ=R/b sinβ’=(sinβ)/n tanφ =(sinα+sinβ)/(ncosβ’
−cosα) 以上の式から入射面abフレネル傾斜角φを計算する。
【0043】
【数4】X:フレネルレンズの中心からの半径(距離) Y:非球面レンズ座標 dY/dX:傾斜角 C:曲率 C=1/R R:曲率半径 K:非球面分類 K < −1 双曲線 K = −1 放物線 −1 < K < 0 楕円 K = 0 円 K > 0 楕円 A1、A2、A3、A4、A5:10次多項式の2次、4
次、6次、8次、10次の係数
【0044】
【数5】
【0045】=レンチキュラ−レンズ形状= レンチキュラ−レンズの場合は、直線と非球面の規則的
な繰り返しで表現でき、光を遮蔽する要素(ブラック)
の表現を必要とする形状もある。レンチキュラ−レンズ
の基本レンズ形状は、非球面レンズ式を使用しており、
以下で定義される。座標系は、正規化した値(ピッチ2
範囲±1)を使用した。本発明においては、このよう
にレンチキュラーレンズの基本レンズ形状を定義するこ
とによって、実際のレンチキュラーレンズのレンズピッ
チに影響されることなく、非球面レンズ式の定数を定義
することができるものである。
【0046】
【数6】X:レンズの中心からの半径(距離) Y:非球面レンズ座標 dY/dX:傾斜角 C:曲率 C=1/R R:曲率半径 K:非球面分類 K < −1 双曲線 K = −1 放物線 −1 < K < 0 楕円 K = 0 円 K > 0 楕円 A1、A2、A3、A4、A5:10次多項式の2次、4
次、6次、8次、10次の係数
【0047】
【数7】
【0048】レンチタイプは、その光学性能、スクリ−
ンサイズ、用途により各種製品が、有り、出願人会社及
び他社から様々なレンチタイプ提供されている。レンチ
の種類は、以下の選択ができる。
【0049】
【表6】・両面レンチ凸ブラックタイプ ・両面レンチMSタイプ ・片面レンチ円とロケットタイプ ・片面凹入射面タイプ ・MRCK4両面レンチタイプ
【0050】<要素技術(II)>要素技術(II)で
は、幾何光学技術を主として説明する。 1.幾何光学の定式化 透過・反射光線計算アルゴリズム通常は、屈折角の法則
(スネルの式)及び反射率、透過率の計算を用ればよい
が、本発明では、汎用性・拡張性を持たせるためベクト
ル表現方法を採用している。以下で説明する。 (a) 屈折角の法則(スネルの式) 従来の光学シミュレ−ションでは、以下の式を使用して
いる。
【0051】
【数8】sinθ/sinφ=n θ:入射角 φ:屈折角 n:屈折率 全反射は、屈折率の高い所から低い所に光線が境界面を
通過するときに発生する場合がある。 θ > θ0 但し θ0=sin-1n n<1 θ0:臨界角 この定式化では、360度のあらゆる方向の光線に対応
できない。その方法は、(c)で述べる。
【0052】
【数9】(b)透過・反射光線計算 S偏光の場合 RS=(cosθ−ncosφ)2/(cosθ+ncosφ)2 =sin2(θ −φ)/sin2(θ+φ) TS=1−RS P偏光の場合 RP=(ncosθ−cosφ)2/(ncosθ+cosφ)2 =tan2(θ −φ)/tan2(θ+φ) TP=1−RP 反射率R、透過率Tは、 R=(RS+RP)/2、 T=1−R 上式で特殊な場合としては、θ=φ=0のとき R=
((n−1)/(n+1))2 、 T=1−R であ
る。
【0053】(c)本発明での反射・屈折の計算 反射、屈折の計算は、ベクトル表現を用い360度の光
線方向に対応できるアルゴリズムを作成した。以下にそ
のアルゴリズムを示す。X、Y、Zの3次元表現になっ
ているが、Zを省略することにより2次元化が、可能で
ある。
【0054】
【数10】V:入射光線ベクトル 境界面 V’:反射光線ベクトル 透過光線ベクトル P:透過光線ベクトル N:境界面の法線ベクトル 入射光線ベクトル θ:入射角 φ:屈折角 法線ベクトル n:屈折率 反射光線ベクトル V’=V+2cosθ・N P=(V+(cosθ−ncosφ)・N)/n V=(VX、VY、VZ) V’=(V’X、V’Y、V’Z) P=(PX、PY、PZ) N=(NX、NY、NZ) ベクトル成分に分解すると、 V’X=VX+2cosθ・NX V’Y=VY+2cosθ・NY V’Z=VZ+2cosθ・NZX=(VX+(cosθ−ncosφ)・NX)/n PY=(VY+(cosθ−ncosφ)・NY)/n PZ=(VZ+(cosθ−ncosφ)・NZ)/n また全反射が発生した場合、透過光線ベクトルをゼロベ
クトル、光強度をゼロにして表現して対応している。こ
の表現方法により幾何光学の領域のアルゴリズムは、体
系化できる。
【0055】
【表7】光源の表現方法 光源の表現は、光源数、点光源、角度光線、外光を用意
している。 (1) 光源数 1ビ−ムと3ビ−ムが、指定でき、またRGBの色指定
ができる。 (2) 点光源 X,Y,Zの光線位置で指定する。 (3) 角度光線 ±の角度で指定する。角度は、−90度<角度<90度
の範囲である。 (4) 外光 ±の角度で指定するが、光線追跡は、観察者側からスク
リ−ンに向かって行われる。角度は、−90度<角度<
90度の範囲である。
【0056】光線の表現方法 光線は、始点、光線方向、光強度により表現する。光線
は、始点と方向に表現するが、処理上は、作図範囲内で
の最大距離(作図最小、最大の対角線距離)により仮の
終点を持たせることにより処理を単純化した。
【0057】図13と図14は本発明の光路追跡方法に
おける基本的手法を説明する模式図である。本発明と従
来技術の差異を明らかにするために、従来からよく用い
られる通常の光線追跡の手法についてまず説明する。図
24はかかる従来の光路追跡手法の手順を示したフロー
チャートであり、図25はその結果得られて表示される
光路図である。レンチキュラ−レンズの光線追跡をこの
手法で考えた場合、光源を出発した光線は 目標物1
(レンチキュラ−レンズ入射面)を透過し、目標物2
(レンチキュラ−レンズ出射面)を透過し観察者に到達
する。光源からの光線との入射面での交点及び出射面で
の交点を求める定式化を行い、光学シミュレ−ションシ
ステムを作成する。この手法は、比較的簡単で多くの光
学シミュレ−ションソフトウェアが作成されており、市
販のレンズ設計用のシステムでよく用いられいる。
【0058】この手法は、目標物の順番及び、追跡光線
が透過光線か反射光線がわかっている場合は有効である
が、すべての光線の軌跡は追跡できない。実際には、光
線は、目標物の境界面で透過光線と反射光線に分れ、主
光線(透過光と反射光の光強度の強い方の光線)は、光
線の方向及びレンズ形状により透過光になるか、反射光
は、決まらない。そのならばすべての光線の軌跡パタ−
ンを記述すればいいと考えるが、実際には不可能な作業
ではないが、同じようなロジックを目標物の数×2m
意する必要が生じ(mは光線が目標物にぶつかる回数、
2は光線が透過光線と反射光線の2つに分かれることを
意味する)、膨大な作業を強いられる。またコンピュ−
タは、逐次処理的を基本としており、光の透過光と反射
光に分かれる並列処理は、適していない。本発明ではこ
の問題は、並列処理を後述するように帰納的処理概念を
用いてソフトウェアレベルで実現することにより解決し
ている。
【0059】図13及び図14に示されるように本発明
の光路追跡方法では一つの入射光線に対して、それがレ
ンズ要素の境界面である目標物にて透過光線と反射光線
の二つのファクタに分れ、それぞれがまた次の目標物に
対して入射光線となる。の基本的手法を説明する模式図
である。
【0060】上記の内容を帰納的記述表現にすると以下
のようになる。また光強度の値が、指定値以下の場合光
線追跡終了するのですべての場合処理されない。
【0061】
【数11】I():光強度 Imin():光線追跡光強度処理最小値 V():入射光線ベクトル R():反射光線ベクトル P():透過光線ベクトル N():境界面法線ベクトル n():境界面屈折率比 r():反射率 t():透過率 m:光線追跡繰り返し回数
【0062】
【数12】Function:光路追跡ステップ処理 ()内:境界面での0は、透過 1は、反射 0000
01100・・・の長さmの数字列になる。 初期状態 I(0)=1.0 V(0):光源からの光線ベクト
ル 1回目の光線追跡 R(01)、P(00)、I(01)、I(00) ← Function[V (0)、I(0)、r(0)、t(0)、n(0)、N(0)] V(00) ← P(00) V(01) ← R(01)
【0063】
【数13】 2回目の光線追跡 R(001)、P(000)、I(001)、I(000) ← Functi on[V(00)、I(00)、r(00)、t(00)、n(00)、N(0 0)] V(000) ← P(000) V(001) ← R(001) R(011)、P(010)、I(011)、I(010) ← Functi on[V(01)、I(01)、r(01)、t(01)、n(01)、N(0 1)] V(010) ← P(010) V(011) ← R(011)
【0064】
【数14】 3回目の光線追跡 R(0001)、P(0000)、I(0001)、I(0000) ← Fu nction[V(000)、I(000)、r(000)、t(000)、n (000)、N(000)] V(0000) ← P(0000) V(0001) ← R(0001) R(0011)、P(0010)、I(0011)、I(0010) ← Fu nction[V(001)、I(001)、r(001)、t(001)、n (001)、N(001)] V(0010) ← P(0010) V(0011) ← R(0011) R(0101)、P(0100)、I(0101)、I(0100) ← Fu nction[V(010)、I(010)、r(010)、t(010)、n (010)、N(010)] V(0100) ← P(0100) V(0101) ← R(0101) R(0111)、P(0110)、I(0111)、I(0110) ← Fu nction[V(011)、I(011)、r(011)、t(011)、n (011)、N(011)] V(0110) ← P(0110) V(0111) ← R(0111) ・・・・・・・・・・
【0065】
【数15】 i回目の光線追跡 R(・・01)、P(・・00)、I(・・01)、I(・・00) ← Fu nction[V(・・)、I(・・)、r(・・)、t(・・)、n(・・) 、N(・・)] V(・・00) ← P(・・00) V(・・01) ← R(・・01) I(・・01) < Imin 、 I(・・00) < Iminその処理終 了・・は、長さi−1の0、1のすべての組み合わせ数字列 光線追跡ステップ処理をm回繰り返す。
【0066】<要素技術(III)>要素技術(II
I)は、主として数値解析技術に関するもので、本発明
では、曲線の場合は、非球面式を使用できるようにして
いるため高度な数値解析手法を使用している。 1.直線レンズ面と光線の交点探索 本発明では、直線レンズ面と光線の交点探索は、二つの
線分の交点を求めるアルゴリズムとクリッピング処理に
より探索している。以下に、二つの線分の交点アルゴリ
ズムを示す。線分KL、線分MNとし各座標をK
(xK、yK)、L(xL、yL)、M(xM、yM)、N
(xN、yN)、交点(x、y)と定義すると、
【0067】
【数16】
【0068】2.非球面レンズ面と光線の交点探索 曲線と直線との交点を求める場合、代数的に解ける場合
と数値解析手法を用いて解く場合がある。本発明は、後
者に該当する。数値解析手法を用いる場合は、非線形方
程式の解法(バイセクション法、ニュートン法など)を
使用するが、この種の解法は、繰り返し計算によるため
初期値の与え方及び探索領域により解に収束しない場合
が、発生する。そのため計算正確を追求すると、処理時
間が、かかる課題がある。本発明では、正確でかつ高速
処理可能なアルゴリズムを開発し適用している。本発明
の手法によるものを次に示す。
【0069】
【表8】(a)非球面レンズ要素の長方形領域と光線と
のクロス領域を判別するボックス領域選別方法により、
レンズ要素と光線との交点を求めるレンズ要素の減らし
高速化を実現した。 (b)分割区間により解の囲み込みにより、交点をもれ
なく探索する。 (c)ニュートン法で収束しない場合判定して、例外処
理を行い、バイセクション法に解法を変更する。この場
合は、処理速度の低下が発生する。(例外処理方法は、
文献に記述されていないノウハウ的要素がかなりを占め
る。) (d)解として適している交点の選別(光線の方向、光
線の始点との最小距離、光線の始点除去)。
【0070】
【表9】上記3つの要素技術を利用して光路追跡を行う
手法について説明する。 [1]基本事項 (1)シミュレ−ション座標系 (a)光線追跡の座標系 3次元XYZ座標系を使用して、光源、スクリ−ン及び
観察者の位置を定める。 光源位置は、Zがマイナスで
あり、観察者位置は、Zがプラスである。原点(0、
0、0)は、通常フレネルレンズの入射面でスクリ−ン
の中心になる。 (b)作図の座標系 作図座標系は、2次元XZ座標系を使用している。作図
は、XZ平面の断面になる。また内部では、絶対座標系
で処理し、コンピュータのCRTの表示精度(例えば、
640×400など)への画素変換は出力時に行うので
作図範囲の拡大縮小に正確に対応できる。座標の単位系
は、mmを使用している。
【0071】
【表10】(2)基本操作手順 (a)全体の流れの概略 以下の基本操作で処理することができる。 光源位置設定 作図範囲設定 フレネルレンズ設定 レンチキュラ−レンズ設定 作図範囲レンズ形状デ−タ作成 光線追跡実行 (b)レンズ種類による基本操作 各レンズの特徴により以下の操作手順で行うのがよい。 ・フレネルレンズの場合 光源設定→作図・光線追跡設定→フレネルレンズ設定 又は パラメ−タファイル入力→光源設定→作図・光線追跡設
定 フレネルレンズの設定は、項目が少ないので2つの方法
が適している。 ・レンチキュラ−レンズ場合 レンチキュラ−種類別に製品ライブラリ−が用意されて
いるのでそれを使用するのがよい。 パラメ−タフアイル入力(製品ライブラリ−)→光源設
定→作図・光線追跡設定 実際の仕様に光源及び作図・光線をカスタマイズ使用す
る。 ・スクリ−ン(フレネルレンズ及びレンチキュラ−レン
ズ) パラメ−タファイル入力(レンチキュラ−製品ライブラ
リ−)→フレネルレンズ設定→光源設定→作図・光線追
跡設定 レンチキュラ−レンズ情報を入力して、それを下敷きに
して他の項目を指定する方法が、一番簡単である。
【0072】
【表11】(c)パラメ−タファイル操作 パラメ−タファイル内を直接修正する。この場合細かい
変更ができるが、入力項目による誤動作が生じ易いので
注意が必要である。 (d)基本操作サンプル 以下に基本的なフレネル光路追跡の画面入力のサンプル
を示す。 (e)メニュ−項目 ・メインメニュ− 1.設定読み込み パラメ−タファイル読み込み 2.設定保存 パラメ−タファイル保存 3.DOSコマンド実行 MS−DOSコマンド実行 4.補助機能[option設定] 補助機能指定 5.光源設定 光源設定(1ビ−ム点光源) 6.作図設定 作図範囲、光線追跡条件指定 7.フレネル設定 フレネルレンズ形状指定 8.レンチ設定 レンチレンズ形状指定 9.観察者設定 観察者指定 10.作図範囲形状デ−タ作成 レンズ形状デ−タ生成 20.光路追跡実行 光路図作成 30.配光評価グラフ表示 G−θ処理 40.光路図再表示 光路図再表示 ・補助機能 1.1光源カラ−(RGB) 1ビ−ムのRGB色の変更 2.光源モデル変更 点/角度光線、1/3光源、外光変 更 3.光線タイプ点光源設定 1/3ビ−ム光源位置変更 4.光線タイプ角度光線設定 1/3ビ−ム光線角度変更 5.光線追跡モデル変更 フレネル、レンチ、フレネル&レン チモデル変更 6.光線追跡パタ−ン選択 全光線、主光線、ユ−ザ定義光線、 形状作図選択 7.光線追跡条件変更 光線間隔、繰り返し回数、光線強度 最小値 8.光線追跡範囲設定 作図範囲、光線追跡範囲選択 9.光線幅設定 0:off 1:on 指定強度を 境として光線幅を1/3に指定。 10.作図方向 0:xy 1:yx 作図方向縦横 /左右にする1は、90度回転 11.印刷モ−ド 0:crt 1:printer 印刷縦横比をCRT又はPRIN TERに合わせる 12.フレネルバイト角度 フレネル使用バイトを指定する。 (デフォルト50度)ドラフト発生 に使用。 13.フレネル非レンズ面長さ[mm] フレネル中央部フラット長さ−指定 値/2〜+指定値/2 14.観察者詳細設定 観察者の詳細設定を行う。 15.チュニングパラメ−タ 非球面レンスと光線の光線を求める パラメ−タ変更 16.設定読み込みVer1.0以前用 Ver1.0以前の時のファイル読 み込み 17.パラメ−タファイル表示 入力パラメ−タの表示 18.フレネル属性変更 フレネル表面属性変更 19.レンチキュラ−属性変更 レンチキュラ−表面属性変更 20.両面レンチ光軸ずらし 凸ブラック型両面レンチの光軸ずら し 21.レンズ幅変更 レンズの作図幅変更
【0073】
【表12】[2]作図設定 (1)光線間隔 光線間隔は、入射面レンズ位置の最小値面で指定間隔で
計算する。指定間隔は、mm単位である。(光線範囲最
大−光線範囲最小)/2より光線間隔が、大きい場合
は、必ず中心は、作図する。 (2)光線追跡範囲指定 光線追跡の範囲は、X方向の最小値と最大値で指定す
る。 例えば500〜510の場合 : 500 510作図範囲と光線追跡範囲は、独立に指定すること
ができる。通常は,Z方向は自動的に範囲を設定してい
る。0又は1の指定が、基本的使用である。 0:作図範囲(デフォルト) X方向の作図範囲とX方向の光線追跡範囲を同じ範囲に
指定 1:光線追跡範囲 X方向の作図範囲とX方向の光線追跡範囲を異なった範
囲に指定 2:XZ作図範囲 XZ方向の作図範囲とXZ方向の光線追跡範囲を同じ範
囲に指定 3:XZ作図範囲+光線追跡範囲 XZ方向の作図範囲とXZ方向の光線追跡範囲を異なっ
た範囲に指定 (3)作図方向 0:XZ方向(デフォルト) 光線は、通常下から上になる。 1:ZX方向 光線は、通常左から右になる。 (4)印刷モ−ド 0:CRT 1:PRINTER(デフォルト) 表示をCRT又はPRINTERのスケ−ルに合わせ
る。ハ−ドコピ−を作成する場合、1のPRINTER
に指定するとほぼ角度が、正確になる。 (5)縦横比計算光線追跡範囲指定した範囲を表示する
のではなく、縦横比が成り立つように範囲を拡大する。
またX方向の表示範囲がせまい場合は、最小値と最大値
の場所に縦線を表示する。 (6)レンズ幅 レンズの作図幅を指定する。 0:通常 1:幅3
【0074】
【表13】[3]光線追跡設定 (1)光線表現 光線は、ベクトル表現(始点及び方向)では処理上扱い
にくいので最大長線分表現(始点及び作図範囲の対角長
さ)で表現している。したがって確実にレンズ形状との
交点は求められる。 (2)光線強度 光線強度は、初期値1としてレンズ境界面での透過率、
反射率を計算し掛ける。 また光線強度の最小値は、0
である。透過・反射光線計算は、以下アルゴリズムであ
る。
【0075】
【数17】 S偏光の場合 RS=(cosθ−ncosφ)2/(cosθ+ncosφ)2 =sin2(θ−φ)/sin2(θ+φ) TS=1−RS P偏光の場合 RP=(ncosθ−cosφ)2/(ncosθ+cosφ)2 =tan2(θ−φ)/tan2(θ+φ) TP=1−RP 反射率R、透過率Tは、 R=(RS+RP)/2、T=1−R 上式で特殊な場合としては、θ=φ=0のとき R=
((n−1)/(n+1))2 、T=1−R である。
【0076】
【表14】(3)光線幅 また指定により指定光強度数値より大きい光線強度数値
の場合太線とになる。通常1の幅で太線は、3の幅を使
用する。 (4)光線強度最小値 光線強度最小値を1以下の値で指定する。初期光線強度
を1にしているので0.02の場合2%に達しすると、
光線追跡は、終了する。0に指定した場合光線強度によ
る条件は、カットされる。 (5)光線追跡回数 光線追跡する最大数を指定する。この回数までレンズ境
界面に対しての光線追跡を行う。光線強度最小値に達し
た場合指定回数以下でも光線追跡を終了する。 (6)光路追跡領域 光源からの光線が、作図範囲に到達した初期状態から作
図範囲外になるまで光線追跡する。また光線の空間範囲
内外チェツク(クリッピンク処理)は、ソフト内で行っ
ている。 (7)光線追跡の終了条件 レンズ境界面通過回数上限値又は光線強度下限値に達し
た場合終了する。また光線が作図範囲外に出た場合終了
する。 (8)光線追跡モデル 指定したレンズモデルを削除する場合に使用する。 1:フレネルレンズ 2:レンチキュラ−レンズ 3:スクリ−ン(フレネルレンズ及びレンチキュラ−レ
ンズ) (9)光線追跡パタ−ン 主光線(光強度のもっとも強い光線経路)を実線とし他
を点線としている。 0:全光線 1:主光線 2:ユ−ザパタ−ン光線 0(透過光)、1(反射光)の繰り返しで指定する。最
大32回まで指定できる。 例 境界面1 境界面2 境界面3 境界面4 透過光 反射光 反射光 透過光 0 1 1 0 この場合0110で指定する。 9:レンズ形状のみ
【0077】
【表15】(10)レンズ間接続部光線処理 光線が、レンズ間接続部分を通過の場合その光線の追跡
は終了する。レンズ要素の端点と交点の距離が、微細長
さ以下の場合レンズ接続部通過と判断する。 (11)レンズ形状交点の計算 作図範囲内にかかるすべてレンズ形状と光線線分と交点
を求め、前回交点から求まった作図範囲交点の最短距離
の交点を採用する。また線分が、水平・垂直の特殊な場
合にも例外処理を行っている。交点を求めるための光線
の方向は、反射、屈折の理論より計算している。反射、
屈折ベクトルの計算は、以下のアルゴリズムです。 V :入射光線ベクトル 境界面 V’:反射光線ベクトル 透過光線ベクトル P :透過光線ベクトル N :境界面の法線ベクトル 入射光線ベクトル θ :入射角 φ :屈折角 法線ベクトル n :屈折率 反射光線ベクトル
【0078】
【数18】V’=V+2cosθ・N P=(V+(cosθ−ncosφ)・N)/n V=(VX、VY) V’=(V’X、V’Y) P=(PY、PY) N=(NX、NY) をベクトル成分としたとき各要素は下式で計算できる。 V’X=VX+2cosθ・NX V’Y=VY+2cosθ・NYX=(VX+(cosθ−ncosφ)・NX)/n PY=(VY+(cosθ−ncosφ)・NY)/n ・全反射が発生した場合、透過光線ベクトルをゼロベク
トルし、光強度をゼロにして表現する。
【0079】
【表16】[4]光源設定 光源設定は、光源数、光源の位置(又は光線角度)、光
線の色の指定ができる。 (1)光源数 1ビ−ムと3ビ−ムが、指定できる。またRGBの色指
定ができる。 (2)点光源 X,Y,Zの光線位置で指定する。 (3)角度光線 ±の角度で指定する。角度は、−90度<角度<90度
の範囲である。 (4)外光 ±の角度で指定するが、光線追跡は、観察者側からスク
リ−ンに向かって行われる。角度は、−90度<角度<
90度の範囲である。
【0080】[5]フレネルレンズ設定 上記要素技術(I)で説明したのでここでは省略する。 [6]レンチキュラ−レンズ設定 上記要素技術(I)で説明したのでここでは省略する。
【0081】[7]スクリ−ン設定 (1)フレネルレンズとレンチキュラ−レンズ間距離 フレネルレンズ出射面とレンチキュラ−レンズ入射面の
距離をmm単位で指定する。 (2)前面板設定 現在両面レンチブラックタイプ及び両面レンチMSタイ
プの場合可能である。前面板厚み、屈折率を定義する。
前面板の屈折率を1.0にした場合下部境界のみ定義す
る。レンチと前面板厚み、屈折率が定義できので、空気
層で無い場合可能。
【0082】[8]観察者・配光評価グラフ設定 光線の通過する面を設定することにより集計する。この
場合上〜下と下〜上の光線の方向をチェツクする。また
集計する光線は、通過後レンズ面との交点が無い場合で
ある。
【0083】
【表17】(1)観察面指定 1:形状最大面xy 下〜上通過(通常の観察者解析) 2:形状最小面xy 上〜下通過(戻り光解析) 3:形状最大面y x範囲指定 下〜上通過 4:形状最小面y x範囲指定 上〜下通過 9:xy面範囲指定 下〜上(04)及び上〜下(0
8)光線通過方向指定 (2)グラフタイプ 通常の軸と対数軸の表示が、できる。 1:xy軸通常 2:y軸対数(最大値10)
【0084】(3)X軸、Y軸指定方法
【0085】X軸は、±90度の範囲で5度単位でメモ
リをふる。表示は、集計指定角度間隔である。Y軸は、
通常スケ−ルの場合最大値を計算し自動スケ−ルする。
指定最大値が、ゼロで無い場合その値で強制的にスケ−
リングし、指定最大値が、ゼロの場合自動スケ−リング
する。
【0086】(4)集計角度 内部的には、0.5度単位で集計している。光路追跡後
に配光評価処理で角度集計するので、集計角度の変更が
できる。角度の集計の最小値と最大値と角度間隔を指定
する。角度範囲は、±90度で、角度間隔は、1度以上
とする。通常5度単位が、適している。
【0087】
【表18】(5)光強度変換方法 光強度変換は、光線強度、光線数などの各種変換ができ
る。 0:無変換 1:換算係数×光強度/光線数×指定最大値 (G0での相対比較:通常のレンチキュラ−レンズの光
路追跡使用) 2:指定最大値 指定した最大値に光強度最大値に成る
ように変換する。 3:光線数換算 入力光強度計が、指定最大値に成るよ
うに変換する。 1:で使用する換算係数を計算する。 例えば指定最大値が、100の場合%表示になる。
【0088】
【表19】(6)光源数 光源数が、1ビ−ム、3ビ−ム(rgb)で表示が異な
る。3ビ−ムの場合は、光源1/光源3の比であるカラ
−バランスを計算する。 (7)G0、α、β、γ計算 G0は、光源2の0度方向の値をG0として、G0の1/
2、1/3、1/4の値のプラス方向の角度をα、β、
γの値とする。角度は、デ−タから直線補間して計算す
る。 (8)数値表示 数値で表示する。 (9)グラフ表示 後述する図20、22、24などに示すようにグラフで
表示する。 (10)詳細表示 ι(G0/10)及び視野角でのカラ−バランスのデシ
ベル表示。カラ−バランスのデシベル計算は、以下の式
である。 10.0×log10(光源1の視野角でのゲイン/光
源3の視野角でのゲイン)
【0089】(11)換算係数の使用方法 レンチキュラ−レンズを含むシミュレ−ションの場合
は、測定G0を基に換算して、シミュレ−ション行う。
従来のシングルレンチキュラ−は、無かった概念ピッ
チ、光線間隔、光路追跡範囲の影響を結果が受ける。こ
のシステムでは、マルチレンチキュラ−レンズの光路追
跡を前提としているので、光路範囲は、ピッチの整数倍
に成るよう指定し、光線間隔は、ピッチ/光線間隔が、
整数になるように指定することが、解析結果の精度を上
げるため望ましい。その確認は、10.作図範囲形状デ
−タ作成時に結果として表示される。基本的手順は、光
強度変換方式を3を指定し指定G0を入力して、換算係
数を求める。次ぎに光強度変換方式を1に変更する。こ
の状態を初期値としてレンズ形状を変更し相対比較す
る。その場合は、ピッチが同じ場合である。この理由
は、ピッチ又は光線間隔の変更は、光線数が変わるため
誤差を生じるので注意する必要がある。
【0090】[9]作図範囲形状デ−タ作成 作図範囲及びレンズ形状を定義して光路追跡をする場
合、内部的レンズ要素を生成するためこの操作をする必
要がある。定義できるレンズ要素の最大数は、420で
ある。
【0091】
【表20】[10]光路追跡実行 光路追跡結果は、表示後画面クリアしても再表示機能に
より表示可能である。 (1)点光源の場合 光源位置から作図範囲に入り光路追跡を実行する。光路
追跡の基準面は作図範囲のZ方向の最小値のX軸に平行
な直線上を光線間隔で実行する。 (2)角度光線・外光の場合 角度光線は、レンズ面のZ方向の最小値のX軸に平行な
直線上を基準に光線間隔で光路追跡を実行する。 (3)配光評価グラフデ−タ集計時 集計する面が、表示される。
【0092】図15乃至図24は本発明の光路追跡方
法、光路表示方法、光路表示装置及びレンズの設計方法
により得られたリアプロジェクション形ディスプレイの
スクリーン又はレンチキュラーレンズ単体についての結
果を示すものである。これらの図中、主光線とは全光線
中強度の高い光線をいい、透過光の場合と反射光の場合
がある。図21、図22では反射光の影響が反映されて
いる様子がわかる。また、図23、図24では戻り光の
分布が解析できる様子がわかる。なお、図20、図2
2、図24における光源1、2、3は光源の色である、
R、G、Bに対応している。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば光
路やレンズ形状に変更があっても、予想される光路軌跡
を、短時間に十分かつ精度良く、誤動作することなく正
確に把握することができる。すなわち、入力された光
源、図形出力、光路追跡、レンズ設定データに基づい
て、図形出力範囲のレンズ要素と光線が、CRT上に自
動スケーリング表示される。これにより解析したい領域
での全ての光線経路を判断することができる。また、レ
ンズ表面に遭遇して光線の透過光及び反射光の二分光の
複雑な光線の挙動による光学性能を評価できるので、例
えばフレネルレンズの光学劣化現象である、二重像、虹
現象の解析に有効である。また、レンズパターン(直線
と曲線要素の組み合わせ)及び光線経路が変った場合で
も基本的にはプログラムの変更を必要としない。また、
解析機能により照度分布及び配光分布がグラフ化でき、
色々な光学現象の解明及び光学特性の相対比較がシミュ
レーションで可能であり、さらに、照度分布解析からフ
レネルレンズとレンチキュラーレンズ間で発生するモア
レ現象に適用することもできる。さらに、本発明の光路
追跡方法などから得られた光路情報を使用して、レンズ
形状の変形を行い、最適なレンズ形状を有するレンズ設
計を容易に行うことができ、レンズ形状の最適化などを
行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施例を示すフローチャート
であり、図2の演算手段、制御手段を構成するマイコン
に含まれるCPUの処理手順を示している。
【図2】本発明による光路表示装置の好ましい実施例を
示すブロック図である。
【図3】本発明の好ましい実施例としてのリアプロジェ
クション形スクリーンの使用状況を示す模式的断面図で
ある。
【図4】図3に示したスクリーンとは異なるタイプのス
クリーンを示す斜視図である。
【図5】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示す
模式図である。
【図6】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示す
模式図である。
【図7】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示す
模式図である。
【図8】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示す
模式図である。
【図9】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示す
模式図である。
【図10】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示
す模式図である。
【図11】本発明によるレンズ形状の数値化の過程を示
す模式図である。
【図12】本発明によるレンズのデータの入力と処理手
順を示す模式図である。
【図13】本発明による光線追跡の手法を説明する模式
図である。
【図14】本発明による光線追跡の手法を説明する模式
図である。
【図15】本発明による光路表示方法をフレネルレンズ
と両面レンチキュラーレンズからなるスクリーンに適用
した場合の主光線の表示結果を示す図である。
【図16】本発明による光路表示方法を図15のスクリ
ーンに適用した場合の全光線の表示結果を示す図であ
る。
【図17】本発明による光路表示方法をフレネルレンズ
と片面レンチキュラーレンズからなるスクリーンに適用
した場合の主光線の表示結果を示す図である。
【図18】本発明による光路表示方法を図17のスクリ
ーンに適用した場合の全光線の表示結果を示す図であ
る。
【図19】本発明による光路表示方法を両面レンチキュ
ラーレンズ単体に適用した場合の主光線の表示結果を示
す図である。
【図20】本発明による光路追跡方法により得られた図
19の状態における配光特性を示すグラフである。
【図21】本発明による光路表示方法を両面レンチキュ
ラーレンズ単体に適用した場合の全光線の表示結果を示
す図である。
【図22】本発明による光路追跡方法により得られた図
21の状態における配光特性を示すグラフである。
【図23】本発明による光路表示方法を両面レンチキュ
ラーレンズ単体に適用した場合の戻り光の表示結果を示
す図である。
【図24】本発明による光路追跡方法により得られた図
23の状態における配光特性を示すグラフである。
【図25】従来の方法による光線追跡の手法を説明する
模式図である。
【図26】従来の光線追跡方法による得られた光路軌跡
を示す図である。
【符号の説明】
10 入力手段 12 演算手段、制御手段を構成するマイコン 14 記憶手段 16 表示手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光源の位置と性質のデータと前記
    光源から入射する光線の光路中に存在する1又は複数の
    レンズ要素の位置、形状、光学特性のデータを入力する
    ステップと、 追跡する光路の位置座標を用いて、ベクトル表現と作図
    範囲内の最大直線距離の線分表現の併用による処理で正
    確に光線と前記各レンズ要素の境界面との交点座標を計
    算するステップと、 前記各レンズ要素について屈折の法則を拡張化したベク
    トル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法線ベクト
    ル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念の付加に
    より光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線を360
    度の方向で求めるステップと、 前記交点座標を計算するステップと透過光線及び反射光
    線を360度の方向で求めるステップとを前記各レンズ
    要素毎の透過光線及び反射光線について実行するステッ
    プとを、 有する光路追跡方法。
  2. 【請求項2】 前記光学特性のデータを入力するステッ
    プが前記各レンズ要素の位置、形状、光学特性につい
    て、光遮蔽面、全反射面の定義を含むレンズ面属性定義
    とともに、形状が直線の場合、始点座標(x,y)と終
    点座標(x,y)の線分、領域位置コードとその領域の
    屈折率を、曲線の場合、始点座標(x,y)、終点座標
    (x,y)、領域位置コードとその領域の屈折率及び、
    曲線形状を与える非球面式定数値、を入力して前記レン
    ズ要素を表現するステップを有する請求項1記載の光路
    追跡方法。
  3. 【請求項3】 逐次処理を基本的に実行するコンピュー
    タを用いて、前記透過光線と前記反射光線の2分割され
    た各光線について平行して光路追跡するために並列処理
    を疑似的に帰納的記述により実現する請求項1又は2記
    載の光路追跡方法。
  4. 【請求項4】 前記各レンズ要素の境界面との交点座標
    を計算するステップが、ボックス領域の選別にあたり、
    前記各レンズ要素について曲線レンズ要素領域を長方形
    で表現し、光線がその長方形領域を通過するか否かを判
    定し、交点探索に必要な候補の選別を行うことにより高
    速化処理を行うステップを有する請求項1乃至3のいず
    れか一つに記載の光路追跡方法。
  5. 【請求項5】 前記各レンズ要素の境界面との交点座標
    を計算するステップが、解の囲い込みにあたり、前記各
    レンズ要素についてレンズ要素のx方向の最小値と最大
    値間を所定の間隔で分割し、解の存在する領域を囲い込
    み、解の存在を精度良く探索するステップを有する請求
    項1乃至4のいずれか一つに記載の光路追跡方法。
  6. 【請求項6】 前記各レンズ要素の境界面との交点座標
    を計算するステップが、非線形方程式の解法において、
    解の収束が速いニュートン法を使用し、収束条件を満た
    さない場合、解の収束が遅いバイセクション法を使用す
    るステップを有する請求項1乃至5のいずれか一つに記
    載の光路追跡方法。
  7. 【請求項7】 前記各レンズ要素の境界面との交点座標
    を計算するステップが、解の判定にあたり、交点の最適
    解は始点と最短距離に存在する交点であるとして、始点
    と交点の解との判別並びに光線と交点の解の方向判別の
    条件を満たす解を的確に見つけるステップを有する請求
    項1乃至6のいずれか一つに記載の光路追跡方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    前記各レンズ要素毎の透過光線及び反射光線が求められ
    て得られた光路の軌跡を前記各レンズ要素とともに視覚
    的に認識可能なように画像表示するステップを有する光
    路表示方法。
  9. 【請求項9】 所定の光源の位置と性質のデータと前記
    光源から入射する光線の光路中に存在する1又は複数の
    レンズ要素の位置、形状、光学特性のデータを入力する
    入力手段と、 追跡する光路の位置座標を用いて、ベクトル表現と作図
    範囲内の最大直線距離の線分表現の併用による処理で正
    確に光線と前記各レンズ要素の境界面との交点座標を計
    算する第1演算手段と、 前記各レンズ要素について屈折の法則を拡張化したベク
    トル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法線ベクト
    ル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念の付加に
    より光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線を360
    度の方向で求める第2演算手段と、 前記交点座標を計算するステップと透過光線及び反射光
    線を360度の方向で求めるステップとを前記各レンズ
    要素毎の透過光線及び反射光線について実行するよう制
    御する制御手段と、 前記制御の結果得られた前記各レンズ要素毎の透過光線
    及び反射光線の光路の軌跡を前記各レンズ要素とともに
    視覚的に認識可能なように画像表示する表示手段とを、 有する光路表示装置。
  10. 【請求項10】 所定の光源の位置と性質のデータと前
    記光源から入射する光線の光路中に存在する1又は複数
    のレンズ要素の位置、形状、光学特性のデータを入力す
    るステップと、 追跡する光路の位置座標を用いて、ベクトル表現と作図
    範囲内の最大直線距離の線分表現の併用による処理で正
    確に光線と前記各レンズ要素の境界面との交点座標を計
    算するステップと、 前記各レンズ要素について屈折の法則を拡張化したベク
    トル表現にて、入射光線ベクトル、境界面の法線ベクト
    ル、入射角、屈折角、屈折率から、全反射概念の付加に
    より光路追跡で必要な、透過光線及び反射光線を360
    度の方向で求めるステップと、 前記交点座標を計算するステップと透過光線及び反射光
    線を360度の方向で求めるステップとを前記各レンズ
    要素毎の透過光線及び反射光線について実行するステッ
    プとから光路追跡を行い、 得られた光路情報に基づいて、各レンズ要素の設計変更
    を行うレンズの設計方法。
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