JPH08246396A - チップ原紙、チップペーパー並びにこれを用いたたばこ - Google Patents
チップ原紙、チップペーパー並びにこれを用いたたばこInfo
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Abstract
用チップ原紙において、喫味に与える影響を極力抑えつ
つ、パルプ不織布のフィルターと組み合わせた場合で
も、フィルター部分でたばこの燻りを防止することので
きるチップ原紙を提供する。 【構成】 木材パルプを主成分とし、填料として、焼成
カオリン、酸化チタン、タルク、酸性白土、カオリン、
水酸化アルミニウム及び合成シリカから選ばれる1種ま
たは2種以上を含有し、不燃性乃至難燃性であることを
特徴とする不透明度80%以上の白色中性チップ原紙、
この原紙から作製されるチップペーパー、並びにこのチ
ップペーパーを用いたたばこ。
Description
フィルター部分の最外層として巻かれるチップペーパー
に使用されるチップ原紙、この原紙から製造されるチッ
プペーパー、並びにこのチップペーパーを使用したたば
こに関するものであり、詳しくは、このチップペーパー
をたばこのフィルター部分に使用した場合には、フィル
ター部分を不燃性乃至難燃性とすることのできるチップ
原紙、チップペーパー、並びにこれを使用したたばこに
関するものである。
常、アセテート繊維あるいはパルプの不織布を束ねた
り、折りたたんで成形され、プラグーペーパーで巻かれ
て円筒状に加工されており、最外層としてチップペーパ
ーが巻かれて紙巻たばこと一体化されている。上記フィ
ルターのうち、アセテート繊維からなるフィルターは、
火がついた状態で放置されても、たばこがフィルター部
分で自己消火するが、パルプ不織布で構成されるフィル
ターでは、火がついたまま置かれたたばこがフィルター
部まで燻るおそれがある。
ばこの巻紙であるライスペーパーの燃焼性を低下させる
ことが考えられる。また、ライスペーパーのフィルター
側に金属アルコキシドなどの不燃性材料層を設けること
により自己消火性を持たせること(特開平5−9339
9号)等が提案されている。
ペーパーの燃焼性を低下させると、喫味が全く変わって
しまうばかりでなく、立ち消えて火を付け直さなければ
ならないなどの不都合が生じる。また、上記特開平5−
93399号のように、ライスペーパーのフィルター側
に不燃性材料層を設ける場合には、喫味に影響を与える
上に、ライスペーパーに不燃性材料層を塗工または蒸着
する工程が必要となる。
味に影響があるため、TN量(煙中のニコチンタール含
有量)の小さいたばこについては、実用化において問題
がある。
り低く、いわゆる軽いたばこが販売の上位を占める比率
は毎年増えており、愛煙家の軽喫味嗜好は急速に進んで
いる。TN量の高いものでは、紙巻たばこの各素材、す
なわちライスペーパー、チップペーパー、フィルター巻
紙(プラグペーパー)などの喫味に及ぼす影響が比較的
小さいが、TN量が低い軽いたばこの場合には、素材の
構成による影響が出やすく、素材の中では影響力が比較
的小さいと言えるチップペーパーでさえ、その素材によ
る影響に注意を払わなければならない。
は、主に炭酸カルシウムを内添してなる中性紙で、喫味
に影響を及ぼさない点では汎用性が高いが、パルプ不織
布等紙類をその構成部分の一部もしくは全部とするフィ
ルターと組み合わせてチップペーパーとして用いられた
場合には、アセテート繊維からなるフィルターに比較し
て、難燃性および自己消火性が低く、そのため、火がつ
いた状態で放置されたたばこが、フィルター部分まで燻
るおそれを否定できない。
力抑えつつ、チップペーパーに自己消火性を与えること
によって、パルプ不織布のフィルターと組み合わせた場
合でも、フィルター部分でたばこの燻りを防止すること
を目的としてなされたものである。
なく、チップペーパーを難燃性とすることのできる填料
を各種検討した結果、汎用性の高い不燃性乃至難燃性の
チップ原紙を提供することを可能としたものである。
主成分とし、填料として、焼成カオリン、酸化チタン、
タルク、酸性白土、カオリン、水酸化アルミニウム及び
合成シリカから選ばれる少なくとも1種または2種以上
を含有し、不燃性乃至難燃性であることを特徴とする白
色中性チップ原紙に関する。
ルター部と、フィルター部に隣接して配置された紙巻た
ばこ部と、フィルター部と紙巻たばこ部のフィルター側
端部とを包摂するチップペーパーを有するフィルター付
たばこにおいて、チップペーパーが不燃性乃至難燃性で
あることを特徴とするフィルター付たばこを提供するこ
とに関する。
は、内添填料は、喫味への影響が極力少ないことが必要
であり、また、高い隠蔽性を確保することが要求され、
これらの特性が得られるように、原料が配合されなけれ
ばならない。チップペーパーは紙巻たばこ部のフィルタ
ー側端部とフィルター部を包摂するため、それらの接合
部が黒いリング状の影となって見えないように隠蔽でき
ることが要求されている。更に、フィルター部が活性炭
を含む部分と含まない部分とから成る2ないし3つのゾ
ーンから成るデュアルフィルター等では、フィルター巻
紙を通して活性炭を含む部分が黒く透けて見えるため、
その部分及びそれらの境界が同様にリング状の影となっ
て見えないように、隠蔽されることが要求されている。
全面に印刷が施されることの少ない白色チップペーパー
では、隠蔽性が特に強い要求品質となっている。そのた
め、チップ原紙の不透明度は、フォトボルト反射率計を
用いて80%以上であることが必要とされている。
用いられているものも含めて、各種粘土鉱物や酸化物、
水酸化物につき、喫味に与える影響の度合を調べ、更
に、チップ原紙に填料として加えた場合の燃焼試験を行
った。その結果、特定の填料を特定の配合量において、
チップ原紙に内添することによって、喫味が良好で且つ
不燃性あるいは難燃性を有するチップ原紙を得ることが
できた。
は、焼成カオリンであり、次に望ましいのは、酸化チタ
ン、タルク、酸性白土であり、喫味に僅かに影響が出る
が、たばこ用として使用できるのは、水酸化アルミニウ
ム、カオリン、合成シリカである。ここにおいて、焼成
カオリンとは、600〜750℃温度で焼成したメタカ
オリン相のカオリン鉱物である。
ぎると不透明度が低くなり、多過ぎると強度が低くな
る。チップペーパーとして使用された際の隠蔽性ならび
に強度の点から、填料としての焼成カオリン、酸化チタ
ン、タルク、酸性白土、カオリン、水酸化アルミニウム
及び合成シリカから選ばれる1種または2種以上は、灰
分として8〜35重量%含有されることが望ましい。灰
分として8重量%以下の添加で80%以上の不透明度を
確保するのは難しく、また、35重量%以上では、チッ
プペーパーとして強度が不十分となるおそれがある。
熱して冷却した完全灰化された灰の量を絶乾試料を基準
として次式より算出されるものであり、測定法は例えば
JIS P−8128による。 灰分(%)=灰の重量(g)/絶乾試料(g) 紙の灰分は、填料などの無機成分によるものであり、灰
分を測定することにより、紙の無機成分含有量を知るこ
とができる。チップペーパーの場合は、木材パルプが本
来含有する無機成分は内添填料に比べて無視できる程度
のものであり、他に無機成分を含まないので、灰分はす
べて内添填料によるものとすることができる。
があるので、チップペーパーとして求められる不透明度
80%以上を確保するために、上記填料を単独であるい
は2種以上適宜混合して使用する。例えば、酸化チタン
は単独で使用する場合、灰分として8重量%の添加で8
0%以上の不透明度を確保できるが、タルクを単独で、
灰分として35重量%添加しても80%以上の不透明度
とならないので、タルクを使用する場合には、他の填料
との併用が必要となる。
いられてきた炭酸カルシウムは、本発明者の実験によれ
ば、後記するように、紙中填料で9重量%以上、灰分と
して5重量%以上含有する場合には可燃性となることが
判った。そして、炭酸カルシウムを灰分として5重量%
以下、望ましくは4重量%以下含有する場合には難燃性
となり、炭酸カルシウムを全く含有せず、本発明で用い
る上記の填料のみを含有する場合には不燃性となること
を発見した。
めには、炭酸カルシウムを全く添加しないことが必要で
あり、また、炭酸カルシウムを添加する場合には、灰分
として4重量%以下を上記他の填料と併用する場合のみ
難燃性のチップペーパーを得ることができる。
への影響が最も少ない焼成カオリンを単独で用いる場合
であり、この場合、灰分として15重量%以上の添加で
不透明度80%以上の不燃性の白色中性チップ原紙が得
られる。
して、焼成カオリンの次に喫味への影響が少ないタル
ク、酸化チタン、あるいは酸性白土を焼成カオリンと併
用するのも望ましい。また、喫味への影響の方を重視し
て難燃性のものを得るならば、灰分として4重量%以下
の炭酸カルシウムを焼成カオリンと併用してもよい。
ルプは、従来のチップ原紙と同様、針葉樹晒クラフトパ
ルプ(NBKP):広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)が、50:50〜20:80の範囲のものである。
プ原紙に印刷を施し、裁断してなるチップペーパーに関
する。チップ原紙への印刷は、グラビア印刷、フレキソ
印刷などにより、単色もしくは2〜5色の多色刷りを行
って線紋やロゴマーク、たばこのブランド名あるいはコ
ルク地模様等が施された後、チップペーパーとしての所
定の幅に裁断される。
ーが、フィルター部分を包摂していることを特徴とする
フィルター付たばこに関する。すなわち、本発明は、フ
ィルター付たばこの紙巻たばこ部のフィルタ側端部とフ
ィルタ部を包摂するチップペーパーが、木材パルプを主
成分とし、填料として、焼成カオリン、酸化チタン、タ
ルク、酸性白土、カオリン、水酸化アルミニウム及び合
成シリカから選ばれる1種または2種以上を含有し、不
燃性乃至難燃性の白色中性チップ原紙から形成されてな
ることを特徴とするフィルター付たばこに関する。
も適用できる。染色地チップペーパーとは酸化鉄系顔料
を内添して抄造し、スーパーカレンダー等で表面平滑化
後、印刷を施さずに、所定寸法にスリットして、フィル
ター付たばこ用に使用するもので、炭酸カルシウムを主
体とする填料を内添した従来の白色チップ原紙と同様
に、難燃性に問題があり、たばこの燻りを防止すること
ができない。その場合酸化鉄系顔料を本発明で用いる填
料、例えば焼成カオリンで置き換えると同時に、着色料
として染料などで補って、所定の色合いを確保するもの
である。
用填料(粉末)を水に分散させ濃度30%程度のスラリ
ーとし、細い棒(爪楊枝等)で、図1のように、市販の
フィルター付たばこ1の巻紙2のチップペーパー3に近
い表面における約2mmφの塗布部分4に、このスラリ
ーを塗り付け、風乾後、試喫パネルによって、喫味評価
する。
1において、喫味評価が「良好」、「影響少ない」、
「僅かに影響が出る」のいずれかのものは、たばこ用と
して使用できるが、喫味評価が「影響がでる」のもの
は、たばこ用としては喫味への影響が大きく不適であ
る。
は、現行の白チップ原紙に内添されている炭酸カルシウ
ムの他は、焼成カオリンであり、次に影響が少なかった
のは、酸化チタン、タルク、酸性白土であり、僅かに影
響が出るが、たばこ用として使用できるのは、水酸化ア
ルミニウム、カオリン、合成シリカであった。サチンホ
ワイトやロウ石クレイなどは、喫味に与える影響が大き
く、たばこ用としては使用できないことが判った。
として、填料スラリーを調整し、原料パルプスラリーに
添加して、紙料スラリーとし、これから各種原紙シート
を作製した。作製された各種原紙シートについて、特性
並びに燃焼性を調べた。
により行った。図2のように、試料を幅25mm、長さ
250mmに裁断して長方形の試片5を作り、針金(直
径3mm、長さ250mm)6に45度の角度で巻き付
け、端を糊付けする。次に図3のように、針金から抜き
取ったコヨリ7は巻き始めの先端から20mmの位置8
と50mmの位置9に印を付ける。コヨリは先端部分を
下にして垂直に吊るす。先端から位置8までの20mm
を着火位置とし、位置8から位置9までの30mmを燃
焼位置として炎を伴わない着火法例えば線香や赤熱ニク
ロム線、赤熱板を用いて先端に着火し、位置8からの燃
焼距離が0mmのものを不燃性、位置8からの燃焼距離
が0mmより長く30mmより短いもの即ち位置9まで
に立ち消えするものを難燃性とし、位置9以上まで燃え
たものを可燃性として位置8から位置9までの燃焼時間
を測定する。
トパルプ(LBKP)を4:6に配合したパルプをショ
パリーグラーろ水度(SR)70°に調成し、原料パル
プスラリーとした。内添填料として表2の試料No.1
〜6のものを用いて各種填料スラリーを調成した。これ
らの填料スラリーを、原料パルプスラリーに抄紙後の不
透明度80%を目標にして、約60重量%(対パルプ)
添加し、紙料スラリーとした。希釈後、TAPPI標準
シートマシンによって坪量37g/m2 のシートを作製
した。シートの物性および燃焼性は表2に示すとおりで
あった。
透明度はフォトボルト反射率計を用い、JIS−P81
38に準じ、灰分はJIS−P8128で測定した。紙
中填料量は、各填料の900℃強熱減量率を用いて灰分
から計算し、絶乾シート中の填料含有率とした。
て表3の試料No.7〜17の混合填料スラリーを各々
60重量%(対パルプ)添加し、紙料スラリーとした以
外は、実験例1と同様にシートを作製した。シートの物
性および燃焼性は表3に示すとおりであった。
ウム(白石工業(株)、PCX−850)を、各0、
5、10、20、30、40重量%(対パルプ)添加し
て、試料No.18〜23の6種の紙料スラリーとし
た。また、軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウム
(白石工業(株)、ハイドロカーブ60)を抄紙後の不
透明度80%を目標に添加して(対パルプ添加量約60
重量%)、紙料スラリーとした(試料No.24、2
5)。以上の各スラリーを希釈後、TAPPI標準シー
トマシンによって坪量37g/m2 のシートを作製し
た。シートの物性および燃焼性を表4に示す。
ウム(PXC−850)と焼成カオリン(商品名ANS
ILEX)を紙中填料比率で各々60/40,50/5
0,40/60,30/70,25/75(重量比)と
した5種の混合填料を抄紙後の不透明度80%を目標に
添加して(対パルプ添加量約60重量%)、試料No.
26〜30の5種の紙料スラリーとし、それぞれ希釈
後、TAPPI標準シートマシンによって坪量37g/
m2 のシートを作製した。シートの物性および燃焼性を
表4に示す。
とCaOとなるので、灰分中にはCaO分として含まれ
る。従って、各表における灰分中のCaO分が、炭酸カ
ルシウムの灰分%であり、灰分中のCaO以外の分が他
の填料の900℃灼熱灰分%を示している。
ら、不透明度80%を目標にしたシートにおいて、填料
が炭酸カルシウムの場合には、可燃性であるのに対し
て、他の填料の場合には不燃性であることが判る。そし
て、不透明度80%以上を確保するために、成分の種類
に応じて、最低でも灰分として8.0重量%以上の添加
が必要であることが判る。
り、填料無添加のシートは不燃性を示すのに対し、軽質
炭酸カルシウムを添加するに従い難燃性が低下し、紙中
填料(計算値)で9重量%以上、灰分として5重量%以
上になると、可燃性になることがわかる。重質炭酸カル
シウムも軽質炭酸カルシウムと同様の燃焼性を示す。ま
た、表4の試料No.26〜30より、軽質炭酸カルシ
ウムは、焼成カオリンと配合した場合、灰分として5重
量%未満含有される場合は難燃性を示すが、配合率が灰
分として5重量%以上では可燃性に転じる。試料No.
27は、炭酸カルシウムを灰分として4.4重量%含
み、焼成カオリンを灰分として7.5重量%含むもので
あるが、この試料の難燃性はかなり低いので、十分な難
燃性を得るためには炭酸カルシウムを灰分として4重量
%以下とすることがより望ましいことが判る。
カルシウム:他の填料の重量比率が70:30のものは
可燃性であるのに対して、試料No.12〜17の炭酸
カルシウム:他の填料の重量比率が30:70のものは
難燃性であることが判る。ここにおいて、難燃性の試料
においては、灰分中のCaO分が4重量%以下であり、
他の填料の灰分値は8重量%より多い。
表6に示す7種の填料を用いて作った実施例1〜8の8
種類の混合填料スラリーを、抄紙後の不透明度83%を
目標に添加した。用いた各填料のメーカー並びに商品名
以下の通りである。 焼成カオリン :エンゲルハート社 ANSILEX 酸化チタン :古河機械金属(株)FA−55W タルク :中央カオリン(株)NK 酸性白土 :水澤化学工業(株)シルトンLP−7 水酸化アルミニウム:住友化学工業(株)C−301 カオリン :ファイマテック社 B−55 炭酸カルシウム :白石工業(株)PCX−850
を添加したものに、アルキルケテンダイマー系サイズ剤
(荒川化学工業(株)、サイズパインK901)を6重
量%(対パルプ)添加し、次にカチオン系定着剤(王子
ナショナル(株)、CATO102)を2重量%(対パ
ルプ)添加した。更にアクリル樹脂系紙力剤(荒川化学
工業(株)、PS−117)を0.5重量%(対パル
プ)添加したスラリーを希釈後、TAPPI標準シート
マシンによって抄紙した。乾燥シートを熊谷工業(株)
製枚葉サイズプレスコーターを用い、塗液としてAKD
系サイズ剤(日本PCM(株)、AS202)2.2
%、酸化デンプン(日本コーンスターチ(株)、SK1
00)4.2%を0.5g/m2 塗布を目標に塗工し、
乾燥後、スーパーカレンダー加工した。得られたチップ
原紙の物性および燃焼性の結果を表5並びに表6に示
す。チップ原紙の厚さと密度はJIS−P8118、不
透明度はフォトボルト反射率計を用いJIS−P813
8に準じ、白色度はフォトボルト反射率計を用いJIS
−P8123に準じ、透気度、平滑度はJIS−P81
17、JIS−P8119、サイズ度はJIS−P81
22で測定した。
合填料スラリーを用いた他は実施例1と同様にしてチッ
プ原紙を製造した。実施例1と同様に測定したこの原紙
の物性および燃焼性の結果を上記実施例6〜8とともに
表6に示す。
て、70°SRに調成し、原料パルプスラリーとした。
内添填料として焼成カオリン(ANSILEX)を原料
パルプスラリーに28、23、18重量%(対パルプ)
と3水準添加し、アルキルケテンダイマー系サイズ剤
(花王(株)、サイリーンP−94)を3.5重量%
(対パルプ)添加し、次にカチオン系定着剤(CATO
102)を2.5重量%(対パルプ)添加した。更にア
クリル樹脂系紙力剤(PS−117)を0.5重量%
(対パルプ)添加したスラリーを希釈後、長網抄紙機で
抄紙した。なお、抄紙機中のサイズプレス塗工機で、A
KDサイリーンP−94が10部と酸化デンプンSK−
100が55部からなる塗液(濃度6.5%)を塗布し
た。抄紙後、スーパーカレンダー加工してチップ原紙を
得た。得られたチップ原紙の物性および燃焼性の結果を
表7に示しす。
質炭酸カルシウム(PCX−850)を7:3の割合で
混合したスラリーを用い、添加量を調整した他は実施例
9〜11と同様にしてチップ原紙を得た。その物性と燃
焼性の結果を表7に示す。
0)と酸化チタン(FA−55W)の割合を12:1と
した混合したスラリーを用い、表7に示す原料組成とし
た以外は実施例9〜12と同様にしてチップ原紙を得
た。その物性と燃焼性の結果を表7に示す。
付紙巻たばこ) 実施例10のチップ原紙に、銘柄毎に規定された絵模様
を印刷し、その印刷済品を規格寸法幅および長さに切断
しチップペーパーを作製した。このチップペーパーを用
いてフィルター付紙巻たばこを作製した。図4のよう
に、たばこ刻みをたばこ巻紙で巻いた部分11とフィル
ターろ材をプラグペーパーで巻いた部分12とを上記チ
ップペーパー13を用いて接合させた。このたばこの喫
味評価は良好であり、フィルター部分の燃焼性は不燃で
あった。不燃性は、通常の喫煙と同様にたばこに着火さ
せ、フィルター部へ延焼するか否かを観察し、延焼する
ことなく消火した場合を不燃と判断した。
を印刷し、その印刷済品を規格寸法幅および長さに切断
しチップペーパーを作製した。このチップペーパーを用
いて実施例13と同様に、フィルター付紙巻たばこを作
製した。このたばこの喫味評価は良好であり、フィルタ
ー部分の燃焼性は不燃であった。燃焼性は、実施例13
と同様に判断した。
ィルター付紙巻たばこを作製した。このたばこの喫味評
価は良好であり、たばこに着火したところ、フィルター
部分まで延焼し、フィルター部分の燃焼性は可燃であっ
た。なお、上記実施例13と実施例14のたばこの喫味
評価良好は、比較例3のたばこと同等もしくはそれ以上
であった。
作製されるチップペーパーは自己消火性のため、これに
よりフィルター部分が包摂されたたばこは、フィルター
としてパルプ不織布を用いたものであっても、フィルタ
ー部分においてたばこの燻りを防止することができると
ともに、喫味も良好なものである。
る。
図である。
ターろ材をプラグペーパーで巻いた部分と本発明のチッ
プペーパーで接合させる状態を示す説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 木材パルプを主成分とし、填料として、
焼成カオリン、酸化チタン、タルク、酸性白土、カオリ
ン、水酸化アルミニウム及び合成シリカから選ばれる1
種または2種以上を含有し、不燃性乃至難燃性であるこ
とを特徴とする白色中性チップ原紙。 - 【請求項2】 填料として、焼成カオリン、酸化チタ
ン、タルク、酸性白土、カオリン、水酸化アルミニウム
及び合成シリカから選ばれる1種または2種以上を灰分
として8〜35重量%含有することを特徴とする請求項
1記載の白色中性チップ原紙。 - 【請求項3】 木材パルプを主成分とし、填料として、
焼成カオリン、酸化チタン、タルク、酸性白土、カオリ
ン、水酸化アルミニウム及び合成シリカから選ばれる1
種または2種以上を灰分として8重量%以上、炭酸カル
シウムを灰分として4重量%以下含み、全填料の灰分値
が35重量%以下であり、難燃性であることを特徴とす
る不透明度80%以上の白色中性チップ原紙。 - 【請求項4】 填料としての焼成カオリンを灰分として
15重量%以上含有することを特徴とする請求項1また
は2記載の白色中性チップ原紙。 - 【請求項5】 填料が、灰分として9重量%以上の焼成
カオリンと灰分として4重量%以下の炭酸カルシウムで
ある請求項3記載の白色中性チップ原紙。 - 【請求項6】 填料が、焼成カオリンとタルク又は酸化
チタンの混合填料である請求項1記載の白色中性チップ
原紙。 - 【請求項7】 請求項1記載のチップ原紙に印刷を施
し、裁断してなるチップペーパー。 - 【請求項8】 フィルター付たばこの紙巻たばこ部のフ
ィルタ側端部とフィルタ部を包摂するチップペーパー
が、木材パルプを主成分とし、填料として、焼成カオリ
ン、酸化チタン、タルク、酸性白土、カオリン、水酸化
アルミニウム及び合成シリカから選ばれる1種または2
種以上を含有し、不燃性乃至難燃性の白色中性チップ原
紙から形成されてなることを特徴とするフィルター付た
ばこ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7467495A JP2875184B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | チップ原紙、チップペーパー並びにこれを用いたたばこ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7467495A JP2875184B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | チップ原紙、チップペーパー並びにこれを用いたたばこ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246396A true JPH08246396A (ja) | 1996-09-24 |
JP2875184B2 JP2875184B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=13554018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7467495A Expired - Fee Related JP2875184B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | チップ原紙、チップペーパー並びにこれを用いたたばこ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2875184B2 (ja) |
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