JPH08242761A - 乳酸菌の発酵終了時間又は酸度の決定方法 - Google Patents

乳酸菌の発酵終了時間又は酸度の決定方法

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JPH08242761A
JPH08242761A JP7052636A JP5263695A JPH08242761A JP H08242761 A JPH08242761 A JP H08242761A JP 7052636 A JP7052636 A JP 7052636A JP 5263695 A JP5263695 A JP 5263695A JP H08242761 A JPH08242761 A JP H08242761A
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達也 松明
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久榮 齋藤
Makoto Higashimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳酸菌の発酵を制御することを目的とする。 【構成】 原料に乳酸菌を培養したスターターを添加し
て発酵製品を得る飲食品の製造に際し、乳酸菌スタータ
ーの添加から原料の凝固変化までの凝固時間を計測し、
所定の酸度を選択して、凝固時間に対する発酵時間の比
率及び酸度との回帰式により、乳酸菌の発酵終了時間を
決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品原料に乳酸菌を培
養したスターターを添加して発酵培養させ、凝固する食
品を製造する上で、乳酸菌の発酵状態を管理し、制御す
る方法に関するものであって、例えばチーズ、ヨーグル
ト等の乳製品や、乳酸菌を使用するゲル食品などの製造
工程における発酵管理と工程の制御を行う方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】乳酸菌は古くはチーズの製造及びヨーグル
ト等の発酵乳製品などに用いられるほか、近年、体内に
おける効用から各種食品の機能性向上素材として用いら
れ、飲料、デザートなど各種食品に用いられている。こ
の乳酸菌は風味向上のほか、培養発育における乳酸の産
生によって食品を酸性化する方法として利用されてい
る。植菌は、製品原料に乳酸菌を直接添加する方法があ
るが、一般的にはスターターと呼ばれる増殖培養された
乳酸菌を用いる方法が利用される。スターターの製造で
は少量培養から大量培養へと代を受け継いで量産される
継代培養が利用されるが、培養管理上でファージ汚染の
防止や菌株間バランスの調整など特殊なノウハウや技術
が必要とされる。かくして、製品原料にスターターを適
量添加することで乳酸菌が植菌され適当温度に保持され
て製品化されることになるが、製品中での乳酸菌の発育
による乳酸生成が製品の品質を大きく左右するため、こ
の発酵時間の管理、温度や発酵停止のための冷却時期の
管理、制御は重要な製造技術である。
【0003】一般的に従来は発酵時間の管理項目として
酸度測定が実施され、適当な時間間隔で製品をサンプリ
ングし、酸度を測定していた。また、発酵時間は原料組
成やスターター添加量、発酵温度などと相関しており、
一定の製造技術が確立されれば、一定の発酵時間を設定
して工程管理することも可能であった。
【0004】更に従来提案されている管理技術として、
特開昭55−144881号「発酵管理方法」のごとく
比較電極を用いたpH計を用い、pH値と酸度との相関
性から発酵管理する方法がある。該特許では更に電極内
圧力が発酵槽内圧力より高く保持された比較電極を用
い、電極内部液(KCl溶液等)が流出することによっ
て測定電極に乳蛋白などが付着することを防止し、測定
精度を維持する目的が達成されている。
【0005】また、特開昭63−59838号「食品の
醗酵管理法」のごとく、乳酸菌を殺菌した食品の導電率
の変化を測定して、その値から発酵停止時期を判定する
ことにより発酵管理する方法が提案されている。これは
微生物である乳酸菌の増殖と乳酸の産生によりイオン濃
度が増加し、相まって導電率が上昇することを利用した
ものである。
【0006】さらに特開平4−349878号「スター
ターの製造法」に記されるごとく、ATP発光量を測定
し、その測定値の対数の前後比が一定の範囲に達したと
き培養を停止する方法がある。この方法は植菌した培地
をサンプリングし、これに試薬を混合して発光量をルミ
ノメーターで読み取りその前後の値の対数を比較するも
のである。
【0007】この他、本出願人は先に特願平5−141
001号「乳酸菌の活力の測定方法」を提案している。
この方法は、発熱作用を有するとともに自らの温度を計
測可能な発熱センサーを用いてセンサー温度と乳酸菌培
地の温度を測定し、その温度差と乳酸菌の活力との相関
性から活力を測定するものである。又この方法は、温度
測定とともに酸度を既知の方法で測定し、酸度と温度差
が示す酸凝固時間で表される2次元の選定範囲から乳酸
菌の活力を判定する方法であって、この方法の主なる目
的は製品原料に植菌される乳酸菌を高濃度で含有するス
ターターを管理、選択することにある。もちろん該方法
はそのまま製品製造の工程管理に応用することも可能で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】乳酸菌の植菌後の食品
原料は、乳酸菌の増殖培養を促すため一定温度に保持さ
れるが、その培養管理は製品の品質に大きく影響するた
め、各種の管理方法が試されてきた。最も一般的な方法
はサンプリングによる酸度の測定で、乳酸菌の増殖とと
もに乳酸菌が産生する乳酸が増加し酸度が上昇すること
から発酵状況を判定する方法である。この酸度測定は発
酵状況を把握するばかりでなく製品の酸度を一定以下に
管理する役目があり、酸度は製品品質の指標の一つでも
ある。しかし、そのサンプリングは製品の一部を抽出し
てくる操作となり、培養器を一部開放することになるの
で、外部から汚染物質が混入する虞があった。このため
原料に乳酸菌を植菌後ただちに容器に充填し、これを恒
温倉庫内で保持して培養工程を完了させるという製造方
法があるが、この場合はサンプリングによる汚染を防止
できるものの、容器毎に培養状況が異なり、発酵管理し
にくいこと、また原料組成が常に一定とは限らないので
一定の発酵時間の管理だけでは製品を製造することがで
きないという問題があった。
【0009】これらの問題から、発酵培養の管理手段と
して、従来技術にあげたような方法が提案されてきた。
先ず、特開昭55−144881号は、pH測定は測定
電極の保全が測定を良好に維持するポイントであり、電
極の精度維持のためには的確な方法かもしれないが、一
般的に食品の測定に用いる測定装置として材質がガラス
であることは、ともすれば破損事故が発生した場合を考
えると不適切であり、pH計は敬遠されている。また、
該発明は食品中に本来の食品組成物以外の液体が流出す
ることになり、安全性が重視される食品の製造には適し
た方法と言えない。
【0010】以上の点は、従来技術の特開昭63−59
838号の明細書中の記載にも指摘がある。ところで、
この特開昭63−59838号の発明は、一定の導電率
に達したとき発酵を停止する食品の発酵管理方法である
ことは前述したが、この発明によれば導電率と乳酸酸度
が相関し、酸度を管理することができるように誤解しが
ちであるが、酸度と相関するという確固たる実証はされ
ていない。該発明の適用範囲は、実施例で示される関係
に限定され、全ての発酵管理に適用出来るものではな
い。特に酸度は乳酸菌の増殖と確実に一定の相関関係に
あるものではなく、乳酸菌の活力や培養環境によって変
化するもので、イオン濃度の変化と必ずしも一定の関係
で酸度が変化するものではない。つまりイオン濃度の変
化は乳酸菌の増殖状況にも影響しており、乳酸菌の増殖
数と乳酸の産生による酸度上昇が一定の相関を示さない
以上、イオン濃度の変化は乳酸の産生に限らず、他の要
因も含まれた総合的なものであると言える。また、この
発明の実施例では酸度、pHなどと相関性が示されてい
るが、食品の組成の異なるものや培養環境によってどの
ようになるかは一切示されていない。本発明者が実験的
に該発明を検証した結果では、導電率として乳酸やpH
などに示されない他の要素である培地固形分のわずかな
差や温度変化等が影響したためか、導電率値そのものが
測定毎に変化し、実工程での利用は、これらを厳密に管
理できる工程への適用に留まることが分かった。
【0011】つぎに、ATP発光量を測定する特開平4
−349878号は、食品のサンプリング液に試薬を混
合してルミノメーター値として読み取るもので、サンプ
リング時における汚染の危険性は解消されておらず、
又、使用したサンプリング食品は試薬の混合により廃棄
せざるを得ない。サンプリングは微量であるとしても、
食品のサンプリングと廃棄には測定操作の煩雑さがあ
り、場合によっては廃棄物処理問題も生じる可能性があ
るなど問題点が多い。
【0012】本発明の先行発明としては特願平5−24
1001号があるが、この方法は主にスターターの活力
の測定に用いられるもので、製品原料に添加するスター
ターは継代培養を経て複数セット培養され、中で汚染さ
れることなく乳酸菌の活力が維持されているものを選定
して食品原料に添加するバルクスターターとして利用す
るものである。この活力の測定は発熱センサーの測定値
を指標とするほか、さらにスターターの酸度を既知の方
法で測定し、発熱センサーの測定値が示す酸凝固時間と
酸度とで表される2次元の選定範囲により活力を判定す
るものである。該方法ではバルクスターターまでの乳酸
菌の活力を主に測定するもので、酸度測定による汚染の
可能性があり、その目的はバルクスターターとして使用
可能なスターターはどの培養器のスターターかを判定す
ることにあり、製品製造上での酸度測定による培養管理
とは異なるものであった。
【0013】本発明は製品原料にバルクスターターの添
加による乳酸菌の植菌を行った後の製品の発酵管理を、
インラインでかつ無菌的に実施することを目的とするも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は以上のような目
的を達成するため次のような乳酸菌の発酵終了時間を決
定する方法を提供するものである。即ち、原料に乳酸菌
を培養したスターターを添加して発酵製品を得る飲食品
の製造に際し、乳酸菌スターターの添加から原料の凝固
変化までの凝固時間を計測し、凝固時間に対する発酵時
間の比率及び酸度との回帰式により、乳酸菌の発酵終了
時間を決定することにより、乳酸菌の発酵を制御するの
である。前記の回帰式は、計測した凝固時間と、任意の
発酵経過時間とを用いて、前記任意の発酵経過時間の発
酵液の酸度を決定することも可能である。又凝固時間の
計測には、発熱作用を有するとともに自らの温度を計測
可能な発熱センサーを用いて、該発熱センサーによって
測定される発熱センサーの温度あるいはその温度と原料
の発酵温度との温度差の変化により計測したものを用い
れば、インラインにより乳酸菌の発酵終了時間の決定や
任意の発酵経過時間の乳酸菌の酸度を決定することも可
能である。又、前記回帰式は、例えば培地原料の固形分
について、前記回帰式の各係数を個々の固形分値で回帰
してもとめた比率を用いて補正を行って乳酸菌の発酵終
了時間を決定するとより正確な時間の決定が出来る。同
様に前記回帰式において、乳酸菌添加率については、添
加率の違いによる凝固時間の変化率を用いて前記回帰式
より得られる凝固時間に対する発酵時間の比率を補正す
ることにより所定の酸度に達する乳酸菌の発酵終了時間
を決定し正確な時間の決定が出来る。
【0015】
【作用】本発明は発熱センサー等で測定出来る製品の酸
凝固変化を検出し、乳酸菌を培養したスターターの添加
から該変化までを凝固時間とし、更にスターター添加か
ら一定酸度に達するまでの時間を発酵時間とするとき、
凝固時間に対する発酵時間の比率を発酵時間に関する指
標値として、該指標値と酸度との相関性から発酵を管理
し、かつ発酵終了を制御するものである。特に本発明の
方法により得られた各種のデータから発酵時間に関する
指標値と酸度の関係より、乳酸菌の活性の違いによる所
定酸度到達時間を測定するとともに、発酵温度の変化に
ともなう発酵終了時間の変化についても対応を可能とし
たものである。さらに、培地原料の固形分とスターター
添加率が変化した場合においても、これらを変数とする
あらかじめ求めた補正式を用いて、発酵条件の変更に伴
う発酵終了時間及び発酵終了酸度を予測可能な方法を提
供するものである。なお以上の関係式は多くのデータを
数値解析したことにより得られたもので、下記の式によ
る。
【0016】.(乳酸菌活性及び発酵温度に関する回
帰式) 以下の(1)式は基本的酸度と発酵時間に関する指標値
の基本的回帰式である。
【0017】 Y=AX2 +BX+C ・・・ (1)
【0018】なお Y:酸度 X:凝固時間に対する発酵時間の比率 A,B,C:基準となる培地固形分、スターター添加率
での凝固時間に対する発酵時間の比率と酸度との回帰式
より得られる係数
【0019】.(培地固形分に関する補正式) 以下の(2)〜(5)は培地固形分が変化した際の
(1)式の係数の補正式である。
【0020】 Y=AjX2 +BjX+Cj ・・・(2)
【0021】 Aj=(Nj−Nk)a+A ・・・(3)
【0022】 Bj=(Nj−Nk)b+B ・・・(4)
【0023】 Cj=(Nj−Nk)c+C ・・・(5)
【0024】なお Aj,Bj,Cj:固形分が変化した際の凝固時間に対
する発酵時間の比率と酸度との回帰式に用いる係数 Nk:基準となる固形分値 Nj:変更した固形分値 a,b,c:固形分が1%変化した際の係数変化率
【0025】.(スターターの添加率に対する関係
式) 以下の(6)(7)式はスターター添加率が変化した際
の発酵時間に関する指標値Xの補正式である。
【0026】 Xs=1+{(X−1)/AA} ・・・(6)
【0027】 AA=[Ck+{(Sj−Sk)×d}]/Ck・・・(7)
【0028】なお Xs:スターター添加率が変化した際の所定酸度におけ
る発酵時間/凝固時間 X:基準となるスターター添加率での所定酸度における
発酵時間/凝固時間 AA:スターター添加率の変化に伴う凝固時間の変化率 d:基準となるスターターと同じ活性、同じ発酵条件で
のスターター添加率1%変更における凝固時間の変化幅 Ck:基準となるスターター添加率における凝固時間 Sk:基準となるスターター添加率 Sj:変更したスターター添加率
【0029】この(1)乃至(7)式を使用して、発酵
終了時間を決定できる。具体的な作業としては、(1)
式において目的の酸度をYに代入し、その酸度に対応す
る発酵時間に関する指標値Xを算出する。そして、実測
した凝固時間にその指標値Xを乗算し発酵終了時間を決
定するものである。次に培地固形分が変化した場合は、
基本的回帰式の各係数をあらかじめラボ試験により算出
した補正式(3)〜(5)により算出し、更に使用する
スターター添加率が変化した場合は、同じ活性であれば
凝固後の酸度変化は同じであることが判明しているか
ら、基本となるスターターと同じ活性、同じ発酵条件で
のスターター添加率変更に伴う凝固時間をあらかじめラ
ボ試験により算出し、その回帰式の係数であるスタータ
ー添加率変化に伴う凝固時間の変化率を補正式(7)式
を用いて算出し、基本的回帰式での所定の酸度における
凝固時間に対する発酵時間の比率を、(6)式を用いて
変更したスターター添加率の比率に補正する。なお、こ
れらの該当式の係数については、固形分が10%〜14
%、スターター添加率が0.5%〜3%の範囲のデータ
を元に得られたものであるので、以上の範囲を越えるも
のについては、本発明方法により、新たにデータを集め
数値解析により適切な定数を設定する必要があるが、近
年の乳酸菌を用いた発酵食品の製造方法においては、該
式でもほぼ対応可能である。なお、ここで使用した基本
的回帰式は、今回行った二次式に限るものでなく、相関
性の良いものであれば、指数回帰式あるいは対数変換に
よる回帰式の他、どのような回帰式でも良いことは、言
うまでもない。また、同じ活性、同じ発酵条件であれば
スターター添加率が変化しても凝固後の酸度変化は同じ
ことが判明しているので、実際の製造工程で、以上の条
件を満足できるのであれば、所定の酸度に達する発酵時
間を凝固後の時間で予測しても良いことは容易に理解出
来る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明の一実施例として、発熱作用を有するとともに自ら
の温度を計測可能な発熱センサーを利用することが有用
である。この発熱センサーはいわゆる細線加熱法を利用
したものである。関連する初期の発明として、特開昭5
9−217162、特開昭60−152943、特開昭
62−185146等が挙げられる。本発明の発熱セン
サーを利用して、発酵食品の原料温度と発熱センサーの
温度あるいは発熱センサーの温度と食品の原料温度との
温度差を測定することにより、乳酸菌を培養したスター
ターの添加から凝固までの凝固時間を測定する。そし
て、既知の方法により酸度測定を行い、この酸度が一定
の値に達するまでを発酵時間とする時、その間の発酵食
品の原料温度の推移と、発熱センサーの温度と食品原料
温度の差の変化であるΔθの推移を凝固時間及び発酵時
間と関係付けたものが、図1である。なお、発熱センサ
ーには、レオキャッチ(登録商標)を使用した。即ち、
食品原料温度と発熱センサーの温度の温度差の変化Δθ
を発酵食品にスターターを添加した後継続的に計測する
ことにより、食品が凝固したとき、その凝固変化によっ
て熱伝達率が変化し、結果として温度差に変化が現れる
ことから、凝固点が計測出来、スターター添加からの時
間計測によって凝固時間が計測できるのである。この後
スターター添加から、一定酸度になることによる発酵終
了までの発酵時間はサンプリングによる既知の方法で判
定することにより、発酵時間を計測する。なお、図1で
一定酸度に達した発酵時間到達の直後に、温度差Δθの
測定値に変化が記録されているが、これはその上の原料
温度が示すように発酵停止のため急激に温度を低下させ
るべく温度操作したことにより、生じた熱伝達率の変化
を計測したものであり、凝固とは無関係である。
【0031】本発明者はこれらの方法により、酸度と測
定値との関係を模索した結果、凝固時間に対する発酵時
間の比率と酸度が相関性をもつことを発見した。そこ
で、この関係が種々の条件下で一般性を持つのかを検討
した。先ず培地固形分及び乳酸菌を培養したスターター
の添加率を一定にして、発酵温度を変化させて実験し
た。即ち条件的には、培地固形分12%、乳酸菌を培養
したスターターの添加率を1%とし、発酵温度を44
℃、39℃、34℃でそれぞれ発酵乳製品を製造し、表
1のごとく凝固時間、発酵時間、酸度を計測した。
【0032】
【表1】
【0033】表1の結果からも判るように、一般的に原
料の発酵温度を変えた場合、乳酸菌の活性に影響し、温
度が高い程その活性は高くなりその結果酸度の上昇速度
が速まることが知られており、その通りの結果となって
いる。更に、実際の製造においては、製造ロット毎の発
酵温度の違いや継代培養中にスターター活性が低下して
しまうことが影響したりするので、同じ活性、同じ条件
での発酵は不可能であることから、発酵終了時間を予測
することが出来なかった。そこで、本発明者らは凝固時
間に着目したところ、原料の発酵温度が高くなるに従っ
て凝固時間は短くなることが分かった。これは、スター
ターの活性向上のため酸度上昇の促進により起こった酸
凝固と考えられる。このことから、凝固時間は活性の評
価値として利用できると判断されることから、発酵時間
をこの凝固時間に対する比率に置き換え、この比率と酸
度との関係を図示すると、図2のごとく一定の相関線を
得ることができ、下記に示すような式を得た。
【0034】 Y=−0.292X2 +1.895X−1.0223 ・・・(1’)
【0035】Y:酸度 X:発酵時間/凝固時間
【0036】このことから、原料の発酵温度の変化等に
よりスターター活性が変化しても、本発明のように凝固
時間に所定の比率を乗算することにより、容易に発酵終
了時間の予測やその時の酸度の予測が可能であることが
分かった。
【0037】さらに培地固形分を変えた場合について本
発明の方法の有効性を検証した。即ち、上記のごとくス
ターター活性の違いや発酵条件の影響を考慮し、同じ活
性、同じ発酵条件のもとでのラボ試験による培地固形分
の割合を変えた場合の凝固時間および酸度変化について
実験した。その結果、固形分10%、12%、14%、
スターター添加率1%、発酵温度39℃で測定したとこ
ろ、凝固時間に対する発酵時間の比率と酸度の関係は図
3のごとくなり、酸度は、固形分が高くなるに従い高く
なることが判明した。これは、固形分を変えた場合は、
培地中のナトリウム量やカリウム量の変化による緩衡作
用が酸度に働き、酸度変化に影響するためと予測され
る。ここで図3における固形分毎の測定結果を検討する
と、発酵時間に関する指標値に対する酸度は、固形分に
対応した一定の傾きの違いを持ってシフトしていること
から、回帰式の係数を定数で補正が可能である。
【0038】そこで、図4乃至図6に示すようにこの回
帰式の係数毎の補正定数を求めた。即ち上記の(1’)
式を前述したように
【0039】 Y=AjX2 +BjX+Cj −−−(2)
【0040】と置き換え、各Aj、Bj、Cjの係数に
ついて、固形分との間の相関を調べた。図4は、上記A
jと固形分との関係を示したグラフであり、図示のよう
に一定の相関が得られた。同様に図5は、上記Bjと固
形分との関係を示したグラフであり、図6は、上記Cj
と固形分との関係を示したグラフであり、両図に図示の
ように一定の相関が得られた。以上の結果より、この傾
きを用いて固形分が異なった時の酸度と発酵時間に関す
る指標値の関係を維持する下式を得た。
【0041】 Aj= -0.005 (Nj−12) -0.0292 ・・・(3’)
【0042】 Bj= 0.122 (Nj−12)+1.895 ・・・(4’)
【0043】 Cj= -0.068 (Nj−12)-1.022 ・・・(5’)
【0044】Aj,Bj,Cj:固形分が変化した際の
凝固時間に対する発酵時間の比率と酸度との回帰式に用
いる係数 X:発酵時間/凝固時間 Nj:変更した固形分値
【0045】図7は、実際の製造工程において、固形分
10%、12%、14%を2バッチずつ、スターターの
添加率を1%とし、発酵温度39℃で測定を行った結果
と上記(3’)(4’)(5’)式を用いて得た固形分
10%、12%、14%の回帰線をプロットしたもので
実際の測定値と一致する結果を得た。
【0046】次にスターター添加率を変えて前記相関性
を検証した。まず、前述の固形分でのテストと同様、同
じ活性、同じ発酵条件下で、ラボ試験によりスターター
添加率を0.5%、1.0%、2%、3%と変化させ、
固形分は12%、発酵温度39℃での凝固時間および酸
度変化について実験を行った。その結果、図8に示すよ
うに、凝固時間は添加率が低い程長くなることが判明し
た。また、図9は、凝固後の酸度を示したもので、凝固
後の酸度変化はスターター添加率の違いに関係無く同じ
であった。ちなみに凝固時の酸度を測定した結果、下記
に示すようにほぼ同じ値であった。 このことから、スターター添加率を変えた場合は、スタ
ーター添加時の乳酸菌数の違いにより凝固酸度に達する
までの時間は異なるが、凝固後の酸度変化は同じである
ことが判明した。
【0047】そこで、前述の図8のスターター添加率と
凝固時間の関係より求めた回帰式の傾きに関する係数
を、添加率の変更に伴う凝固時間の変化幅とし、前記
(7)式を用いてこの変化幅よりスターター添加率変化
に伴う凝固時間の変化率AAを求め、基本的回帰式での
指定の酸度での凝固時間に対する発酵時間の比率を前記
(6)式により、この凝固時間の変化率で補正し、変更
したスターター添加率での凝固時間に対する発酵時間の
比率を決定した。
【0048】図10は実際の製造工程においてスタータ
ー添加率を0.5%、1%、2%、3%と変化させ、固
形分は12%、発酵温度39℃で測定を行った結果であ
る。この図10に示した実際の製造工程の各スターター
添加率における凝固時間を変化率AAを用いて、スター
ター添加率1%の凝固時間に換算し、凝固時間に対する
発酵時間の比率を求めたところ、図11に示すように補
正でき高い相関性が得られた。このことより、本発明は
実際の工程において該式に目的の酸度、スターター添加
率、固形分を代入し、発熱センサーで測定される凝固時
間を代入すると発酵時間が決定され、工程制御に利用で
きることが実証された。
【0049】
【発明の効果】
1、発酵食品の製造工程においてインラインで凝固時間
を測定できることから汚染による製品製造の失敗が阻止
でき、かつこの凝固時間から予定する酸度に達する発酵
時間を算出できることにより、酸度測定の為のサンプリ
ングを省略でき、汚染防止がより確実になる他、作業が
簡略化された。特に培養管理は人手を要していたもので
あり、本発明の方法により発酵時間終了を予測すること
が可能となり、自動制御が可能になった。
【0050】2、培地固形分やスターター添加率の変更
による発酵終了判定の変更は、酸度と凝固時間に対する
発酵時間の比率との回帰式を基本として、この回帰式を
補正することにより容易に可能となり、これによって従
来製造完了してみなければ製品の品質が把握出来なかっ
たが、本発明によれば、製造における失敗が格段に少な
くなり、損失が減少した結果、一定品質を有する歩留り
の良い製品製造が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦軸に温度、横軸に時間をとり、発酵食品の原
料温度と、発熱センサーの温度と発酵食品温度の差の変
化であるΔθを凝固時間及び発酵時間と関係付けたグラ
【図2】縦軸に酸度、横軸に発酵時間の凝固時間に対す
る比率をとり、培地固形分12%、乳酸菌を培養したス
ターターの添加率を1%とし、発酵温度44℃は△、3
9℃は●、34℃は□で示したグラフ
【図3】縦軸に酸度、横軸に発酵時間の凝固時間に対す
る比率をとり、スターター添加率1%、発酵温度39℃
の条件で、固形分10%は○、12%は△、14%は□
で表したグラフ
【図4】係数Ajと固形分との関係を示したグラフ
【図5】係数Bjと固形分との関係を示したグラフ
【図6】係数Cjと固形分との関係を示したグラフ
【図7】縦軸に酸度、横軸に発酵時間の凝固時間に対す
る比率をとり、スターターの添加率を1%、発酵温度3
9℃の条件で、各2バッチずつ測定し、固形分10%は
▲、12%は●、14%は□で表したグラフ
【図8】縦軸に凝固時間、横軸にスターター添加率を表
したグラフ
【図9】縦軸に凝固後の酸度、横軸に発酵時間の凝固時
間に対する比率をとり、スターター添加率0.5%は
○、1.0%は●、2.0%は△、3.0%を□で表し
たグラフ
【図10】縦軸に酸度、横軸に発酵時間の凝固時間に対
する比率をとり、スターター添加率0.5%は▲、1.
0%は●、2.0%は△、3.0%は□で表したグラフ
【図11】図10の各スターター添加率における凝固時
間を添加率1%の凝固時間に換算し、凝固時間に対する
発酵時間の比率を求めたグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 久榮 千葉県柏市篠籠田1135−1 サルビアマン ション628 (72)発明者 東村 誠 埼玉県川越市新宿町5−11−3 雪印乳業 寮

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料に乳酸菌を培養したスターターを添
    加して発酵製品を得る飲食品の製造に際し、乳酸菌スタ
    ーターの添加から原料の凝固変化までの凝固時間を計測
    し、凝固時間に対する発酵時間の比率と酸度との回帰式
    から乳酸菌の発酵終了時間を決定する方法。
  2. 【請求項2】 原料に乳酸菌を培養したスターターを添
    加して発酵製品を得る飲食品の製造に際し、乳酸菌スタ
    ーターの添加から原料の凝固変化までの凝固時間を計測
    し、任意の発酵経過時間を選択して、凝固時間に対する
    発酵時間の比率と酸度との回帰式から任意の発酵経過時
    間の乳酸菌の酸度を決定する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の乳酸菌の発酵終了時間を
    決定する方法又は請求項2記載の任意の発酵経過時間の
    乳酸菌の酸度を決定する方法において、発酵製品の凝固
    時間を、発熱作用を有するとともに自らの温度を計測可
    能な発熱センサーを用いて、該発熱センサーによって測
    定される発熱センサーの温度あるいはその温度と原料の
    発酵温度との温度差の変化により計測したものを用いる
    乳酸菌の発酵終了時間を決定する方法又は任意の発酵経
    過時間の乳酸菌の酸度を決定する方法
  4. 【請求項4】 請求項1の回帰式において、原料の固形
    分について、前記回帰式の各係数を個々の固形分値で回
    帰してもとめた比率を用いて補正を行った乳酸菌の発酵
    終了時間を決定する方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の回帰式において、乳酸菌スタ
    ーター添加率については、添加率の違いによる凝固時間
    の変化率を用いて前記回帰式より得られる凝固時間に対
    する発酵時間の比率を補正することにより所定の酸度に
    達する乳酸菌の発酵終了時間を決定する方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1189564A (ja) * 1997-09-24 1999-04-06 Yakult Honsha Co Ltd 発酵製品の培養管理方法
CN102726523A (zh) * 2012-07-03 2012-10-17 浙江一鸣食品股份有限公司 一种零添加益生菌酸奶加工方法
JP2016026501A (ja) * 2010-01-06 2016-02-18 株式会社明治 発酵乳の酸度の上昇抑制の方法
JP2021520227A (ja) * 2018-04-30 2021-08-19 イージーヨーグルト カンパニー リミテッド ヨーグルト発酵器及びヨーグルト発酵器の自動温度制御方法

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