JPH08240424A - 凍結路面切削作業車 - Google Patents

凍結路面切削作業車

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JPH08240424A
JPH08240424A JP4205195A JP4205195A JPH08240424A JP H08240424 A JPH08240424 A JP H08240424A JP 4205195 A JP4205195 A JP 4205195A JP 4205195 A JP4205195 A JP 4205195A JP H08240424 A JPH08240424 A JP H08240424A
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JP
Japan
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cutting
road surface
ice
snow
work vehicle
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Application number
JP4205195A
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English (en)
Inventor
Morio Oshina
守雄 大科
Hiroshi Yamamoto
弘 山本
Hiroshi Tamai
洋 玉井
Toru Kobayashi
透 小林
Yasuo Hayakawa
泰夫 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切削深さの調整を自動化し、切削中に路面を
叩かないようにする。 【構成】 路面上の氷雪層を螺旋状回転部材12で切削
する際、超音波距離計15で氷雪層の厚さを測定し、そ
の厚さが予め定めた設定値よりも厚い間はCEシリンダ
8を収縮することによってカッティングエッジ7を縮め
る。これにより、螺旋状回転部材12は路面に押しつけ
られ、切削深さが深くなる。氷雪層の厚さが設定値以下
になるとCEシリンダ8を伸長することによってカッテ
ィングエッジ7を伸ばす。これにより、螺旋状回転部材
12は持ち上げられ、切削深さは浅くなる。以上によ
り、氷雪層の厚さが薄くなりすぎなくなり、螺旋状回転
部材12は路面を叩かなくなって切削作業時の騒音や振
動の発生が抑えられ、路面の損傷を抑えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凍結路面を切削すると
ともに、切削した路面を整形する凍結路面切削装置を備
えた凍結路面切削作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、市街地における交通量は増加の一
途をたどっている。新雪あるいは道路上に残った雪は、
踏み固められるとともに寒暖の繰り返しを受けることに
よって凹凸を有する轍路面となり、歩行や車両の通行に
多大な支障を及ぼす。このような路面上の氷雪物を取り
除く除雪機械として、凍りついた雪を螺旋状回転部材で
切削して路肩に掻き出すとともに、除雪後の路面に細か
いスリットを形成する凍結路面切削作業車が知られてい
る(社団法人日本建設機械化協会 平成6年度建設機械
と指向法シンポジウム論文集;平成6年10月6日発
行)。
【0003】上記文献に記載された凍結路面切削作業車
は、路面上の氷雪物を切削するための切削装置を備えて
おり、この切削装置は、先端部に多数の爪を有する螺旋
状回転部材と、切削した氷雪物を路肩に掻き出すブレー
ドとを有する。ブレードの下縁側には、先端が櫛歯状に
なったカッティングエッジが取り付けられており、この
カッティングエッジを切削後の路面に押しつけることに
よって除雪後の路面に細かい凹凸をつけ、車両走行時の
横滑り防止を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】凍結路面の切削作業を
行う場合には、作業後に新たな轍が形成されないように
氷雪層の厚さをなるべく薄くする必要がある。ところ
が、切削後の仕上げ面を目視しても氷雪層の厚さは判断
しにくいため、作業者は路面に螺旋状回転部材が接触す
るまで切削装置を下げ方向に操作し、接触する時点を基
準として切削深さを調整していた。また、切削作業は交
通量の少ない夜間に行うことが多く、螺旋状回転部材の
爪がアスファルトなどの路面を叩くと大きな騒音が発生
するため、作業者は周辺の住民に迷惑をかけないように
大変気を使って作業を行わなければならない。さらに、
路面を強く叩くと路面が損傷し、その修復のための道路
整備費用も新たに必要になるため、凍結路面切削作業車
の操作にはかなりの熟練を要し、また作業者の疲労も大
変に大きいなどの問題があった。
【0005】本発明の目的は、切削装置が路面を叩かな
いように切削深さの調整を自動化し、切削深さを一定に
維持できるようにした凍結路面切削作業車を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、路上を走行可能
な作業車本体1と、路面を覆った氷雪を切削する切削装
置10と、切削装置10による氷雪の切削深さを調整す
る切削深さ調整手段8と、を備えた凍結路面切削作業車
に適用され、切削後の路面上の氷雪層の残存厚さを特定
するために必要となる情報を検出する検出手段12と、
残存厚さが所定値以上に維持されるように検出手段12
の検出情報に基づいて切削深さ調整手段8の動作を制御
する制御手段37とを備えることにより、上記目的は達
成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、切削装置10と走行体との間に介装され
切削装置10を走行体に対して俯仰動可能に支持するア
ーム機構2A,2Dと、切削装置10が俯仰動するよう
アーム機構2A,2Dを駆動する油圧アクチュエータ2
F,2Gとを、切削深さ調整手段8として設け、油圧ア
クチュエータ2F,2Gの動作を制御するように制御手
段37を構成するものである。請求項3に記載の発明
は、請求項1に記載の発明において、路面上の氷雪を切
削する切削体12と、切削体12にて切削された氷雪表
面と接して該氷雪表面を整形する整形体7とを備えるよ
うに切削装置10を構成し、切削深さ調整手段8とし
て、整形体7を切削体12に対して高さ調整可能に支持
する支持機構6と、整形体7を切削体12に対する高さ
が変化するよう駆動する油圧アクチュエータ8とを設
け、油圧アクチュエータ8の動作を制御するように制御
手段37を構成するものである。請求項4に記載の発明
は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明におい
て、検出手段12を超音波の送受信装置としたものであ
る。請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に
おいて、路上を滑走する滑走体51を備え、検出手段1
2を滑走体51の上面に取り付け、滑走体51の厚さを
検出手段12から送信される超音波の波長のn/2倍
(nは自然数)としたものである。請求項6に記載の発
明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明におい
て、検出手段12を電磁波の送受信装置としたものであ
る。
【0007】
【作用】請求項1に記載の発明では、切削後の路面上の
氷雪層の残存厚さを特定するために必要な情報を検出
し、この情報に基づいて切削深さを調整することで氷雪
層の厚さが薄くなりすぎないようにする。請求項2に記
載の発明では、切削後の路面上の氷雪層の残存厚さを特
定するために必要な情報が検出されると、その検出情報
に基づいて油圧アクチュエータ2F,2Gを駆動するこ
とでアーム機構2A,2Dを俯仰動させて氷雪層の切削
深さを調整する。請求項3に記載の発明では、切削後の
路面上の氷雪層の残存厚さを特定するために必要な情報
が検出されると、その検出情報に基づいて油圧アクチュ
エータ8を駆動することで整形体7の切削体12に対す
る高さを変化させて氷雪層の切削深さを調整する。請求
項4に記載の発明では、路面に向けて超音波を送信し、
路面からの反射超音波を受信することで、切削後の路面
上の氷雪層の残存厚さを特定するために必要な情報を検
出する。請求項5に記載の発明では、滑走体51の上面
に検出手段12を取り付け、検出手段12から路面に向
けて超音波を送信する。送信された超音波の一部は滑走
体51と氷雪面との接触面で反射される(以下、この反
射波を表面反射波と呼ぶ)。滑走体51の厚さを、送信
される超音波の波長λのn/2倍とすることで、送信波
と表面反射波は、送信波の最初の一波長分を除いて互い
に相殺される。したがって、路面には一波長分の超音波
だけが送信される。したがって、検出手段12は、路面
からの底面反射波を確実に検出できる。請求項6に記載
の発明では、路面に向けて電磁波を送信し、路面からの
反射電磁波を受信することで、切削後の路面上の氷雪層
の残存厚さを特定するために必要な情報を検出する。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0009】
【実施例】
−第1の実施例− 以下、図1〜5を用いて本発明による凍結路面切削作業
車の第1の実施例を説明する。図2は、凍結路面切削装
置を備えた凍結路面切削作業車の側面図、図3は図2の
平面図、図4は図3におけるA−A方向断面図である。
【0010】図2,3において、1はホイール式の走行
体、2は走行体1の前部に設けられる昇降装置である。
この昇降装置2は、基端側がそれぞれ走行体1に軸支さ
れ中間部分が連結部材2Bで互いに平行に連結された一
対の昇降アーム2Aと、一対の昇降アーム2Aを連結す
る連結部材2Bのほぼ中央部に突設された支持ブラケッ
ト2Cと、この支持ブラケット2Cに中間部が軸支され
た揺動アーム2Dと、揺動アーム2Dの下端に一端が軸
着され他端が後述するブレードフレーム4に軸着された
押動ロッド2Eと、一端が走行体1に連結され他端が昇
降アーム2Aの中間部に連結されて昇降アーム2Aを昇
降させる昇降シリンダ2Fと、一端が走行体1に連結さ
れ他端が揺動アーム2Dの上端に連結されて揺動アーム
2Dを作動させる揺動シリンダ2Gとから構成されてい
る。そして、昇降シリンダ2Fを伸縮させることで、昇
降アーム2Aは支点X1を中心に図2に示すAB方向に
動作し、後述する切削装置10を昇降させることができ
る。また、揺動シリンダ2Gを伸縮させることで、切削
装置10を図中の支点X2を中心にEF方向に昇降させ
ることができる。
【0011】3は、昇降装置2に取り付けられたブレー
ド装置であり、このブレード装置3は、図4に示すよう
に、昇降装置2に取り付けられるブレードフレーム4
と、ブレードフレーム4の前面に取り付けられ建設機械
に用いられる排土板のように凹湾曲状の板材からなるブ
レード5と、ブレード5の背面に沿ってブレード5とブ
レードフレーム4に固着されたカッティングエッジ支持
体6と、このカッティングエッジ支持体6に対して伸縮
し、凍結路面を切削するためのカッティングエッジ7
と、このカッティングエッジ7を昇降させるための昇降
シリンダ8(以下、CEシリンダ8と呼ぶ)とから大略
構成されるものである。カッティングエッジ7とCEシ
リンダ8とは連結アーム9を介して連結されている。な
お、4Aは、ブレードフレーム4の一部を構成するシリ
ンダ取付ブラケットである。
【0012】図2に示す10は切削装置であり、この切
削装置10は、複数の爪11を備えた螺旋状回転部材1
2と、螺旋状回転部材12の駆動モータ13とから成
る。螺旋状回転部材12は、ブレード5の車幅方向両端
側に設けられる一対のステー14によって回動可能に支
持されており、一対のステー14は揺動軸X14を中心
として揺動可能とされている。一方、駆動モータ13は
ブレード5の後面に搭載され、図示しないチェーンを介
して螺旋状回転部材12を回転駆動する。なお、駆動モ
ータ13は例えば油圧モータから成る。
【0013】螺旋状回転部材12の回転軸には超音波距
離計15が取り付けられている。図5は超音波距離計1
5の取り付け位置付近を拡大した図である。図5に示す
ように、超音波距離計15は超音波を送受信する超音波
探触子を内蔵しており、超音波探触子から路面に向けて
超音波を送信し、路面で反射された超音波を超音波探触
子で受信し、超音波の送信から受信までの時間を計測す
ることで、路面までの距離Lを測定する。そして、この
距離Lから予めわかっている螺旋状回転部材12の半径
rを引くことで、氷雪層の厚さDを求める。
【0014】図2に戻って、16は切削氷片の飛散を防
止するための飛散防止カバーであり、この飛散防止カバ
ー16は、螺旋状回転部材12の上部側を覆うように一
対のステー14間に固着されている。
【0015】図1はCEシリンダ8、昇降シリンダ2F
および揺動シリンダ2Gの駆動を制御する駆動制御回路
17の内部構成を示す油圧回路図である。この駆動制御
回路17は走行体1の内部に設けられる。図1におい
て、30,31,32は、それぞれCEシリンダ8,昇
降シリンダ2F,揺動シリンダ2Gの伸縮駆動を制御す
る電磁切換弁で、切換位置aで各シリンダが収縮し、切
換位置bで伸長する。33,34,35は、それぞれ各
電磁切換弁30,31,32を切換操作するスイッチ
で、各電磁切換弁30,31,32の一方のソレノイド
部と接続された接点cと、他方のソレノイド部と接続さ
れた接点dとを有している。36は各シリンダ8,2
F,2Gの駆動源となる油圧源である。
【0016】37は電磁切換弁30の制御を行う制御回
路であり、その内部には減算器37aと比較器37bと
が設けられている。制御回路37には、超音波距離計1
5によって測定された氷雪層の厚さDが入力され、この
厚さDと予め設定された設定値dとの差分を減算器37
aによって演算し、その結果を比較器37bに入力す
る。比較器37bは、氷雪層の厚さDが設定値dよりも
大きい場合にはローレベルの信号を出力し、氷雪層の厚
さDが設定値d以下の場合にはハイレベルの信号を出力
し、この比較器37bの出力が制御回路37の出力とな
る。
【0017】38はリレーコイル、39は、スイッチ3
3のd接点と電磁切換弁30のソレノイド部30aとの
間に介挿されたリレースイッチであり、このスイッチ3
9は、制御回路37からハイレベルの信号が出力されて
リレーコイル38が励磁すると開く。40はダイオード
であり、スイッチ33をc接点に切り換えた場合、その
電流が制御回路37に流れるのを防止する。なお、図1
に示すスイッチ33〜35は作業車の運転者が操作可能
な場所に設けられる。
【0018】次に、以上のように構成される第1の実施
例における凍結路面切削作業車の動作を説明する。作業
者が路面上の氷雪層の厚さを薄くしようとして、カッテ
ィングエッジ7のスイッチ33をd接点側に操作する
と、電磁切換弁30は切換位置aに切換わり、油圧源3
6から吐出された圧油がCEシリンダ8のロッド室に供
給されてCEシリンダ8は収縮する。これにより、カッ
ティングエッジ7の突出量は少なくなり、切削装置10
の螺旋状回転部材12は、本来の路面であるアスファル
トやコンクリート等に近づき切削深さが深くなる。
【0019】一方、超音波距離計15は超音波の送受信
を連続して行うことで氷雪層の厚さDを連続して検出
し、その検出結果を図1に示す制御回路37に入力す
る。氷雪層の厚さDが設定値dよりも大きい間は制御回
路37の出力は常にローレベルであり、電磁切換弁30
はa側に切り換わったまま変化しない。このため、螺旋
状回転部材12の切削深さは徐々に深くなる。
【0020】そして、氷雪層の厚さDが設定値d以下に
なると、制御回路37の出力はハイレベルに変化し、電
磁切換弁30のソレノイド部30bもハイレベルに変化
する。それと同時にリレーコイル38に電流が流れてリ
レースイッチ39がオフし、スイッチ33と電磁切換弁
30のソレノイド部30aとが電気的に遮断される。こ
れにより、電磁切換弁30は切換位置bに切り換わり、
油圧源36からの圧油はCEシリンダ8のボトム側に供
給される。したがって、CEシリンダ8は図1の下方向
に押され、カッティングエッジ7は下方すなわち氷雪面
に近づく方向に移動する。このため、螺旋状回転部材1
2は持ち上がって路面から遠ざかり、切削深さが浅くな
る。以上の動作を繰り返すことにより、氷雪厚さが薄く
なりすぎることがなく、一定の氷雪厚さで切削作業を続
けることができるようになる。
【0021】このように、第1の実施例によれば、路面
上の氷雪層を螺旋状回転部材12で切削する際、超音波
距離計15によって氷雪層の厚さDを測定し、その厚さ
Dが予め定めた設定値dよりも薄くなるとカッティング
エッジ7を突出させて螺旋状回転部材12を持ち上げる
ようにしたため、氷雪層の厚さが薄くなりすぎることが
ない。したがって、螺旋状回転部材12が路面を叩くこ
ともなくなり、切削作業時の騒音や振動の発生を抑える
ことができるとともに、路面を損傷するおそれもなくな
る。また、螺旋状回転部材12に取り付けられた爪の寿
命をより長くすることができる。
【0022】−第2の実施例− 超音波距離計は超音波を送信してから反射超音波を受信
するまでの時間によって距離を測定するが、被検材が氷
や雪の場合には被検材内部に混入している気泡や土砂な
どによって超音波が大きく散乱したり減衰したりする。
このような散乱や減衰を抑えるためには低周波の超音波
を用いればよいが、低周波の超音波は波長やパルス幅が
長いために被検材からの表面反射波と底面反射波とが互
いに干渉し、各反射波を明確に分離検出できないおそれ
がある。そこで、第2の実施例は、低周波の超音波を用
いても氷雪層の厚さを正確に検出できるようにしたもの
である。
【0023】図6は凍結路面切削作業車の第2の実施例
の側面図であり、図2に示す第1の実施例と共通する構
成部分には同一符号を付している。図示のように、第2
の実施例の超音波距離計15は、螺旋状回転部材12で
はなくブレード5の後方(走行体側)に取り付けられて
おり、その他の点は第1の実施例と共通する。
【0024】図7は超音波距離計12の取り付け位置付
近を拡大した図である。図7において、51は氷雪面上
を滑走するシューであり、その上面には第1の実施例と
同様の構成を有する超音波距離計12が取り付けられて
いる。シュー51の厚さは、後述する理由によって、超
音波距離計12から放射される超音波の波長λのn/2
倍(ただし、nは自然数)に設定される。シュー51の
中央部は上下方向に延在するロッド52によって軸支さ
れており、ロッド52の他端はブレードフレーム4によ
って固着されている。このロッド52にはバネ53が取
り付けられており、このバネ53の作用によりロッド5
2は上下方向に伸縮可能とされている。
【0025】図8はシュー51の取り付け位置付近を拡
大した図、図9は超音波距離計12によって送受信され
る超音波の波形を示す図である。以下、図7〜9に基づ
いて、第2の実施例の動作を説明する。超音波距離計1
2から路面に向けて超音波を送信すると、その一部は氷
雪層の上面で反射され(図9の波形b)、他の一部は路
面で反射される(図9の波形c)。
【0026】シュー51は一般に銅材、セラミックおよ
びプラスチック等によって製作されるが、いずれの材料
も音響インピーダンス(音速×密度)が氷や雪よりも大
きいため、シュー51と氷雪面との接触面で反射される
際に位相が反転し、表面反射波bの位相は送信波aより
も一波長遅れる。送信波aと表面反射波bはシュー内部
で互いに干渉し、送信波aの最初の一波長以外はすべて
互いに相殺されて振動レベルがゼロになる。送信波aの
最初の一波長は氷雪面で反射されるだけでなく路面でも
反射され、底面反射波cとして超音波距離計12に受信
される。超音波距離計12は、送信波aを送信した時刻
と底面反射波cを受信した時刻との時間差tによって氷
雪層の厚さを求める。
【0027】このように、第2の実施例では、氷雪面を
滑走するシュー51の上面に超音波探触子12を取り付
け、シュー51の厚さを超音波の波長λのn/2倍とし
たため、送信波aの最初の一波長を除いて送信波aの振
動レベルをゼロにすることができる。したがって、低周
波の超音波を用いても、表面反射波bと底面反射波cと
が干渉するおそれはなく、路面からの底面反射波cを確
実に検出でき、氷雪層の厚さを精度よく測定できる。ま
た、超音波距離計12をシュー51の上面に取り付ける
ため、超音波は空中を伝搬することがなく、超音波の減
衰を少なくできる。
【0028】−第3の実施例− 第3の実施例は、氷雪層の厚さを測定する手段として、
超音波距離計の代わりに電磁波距離計を用いるものであ
る。電磁波距離計は、誘電率の異なる2つの物質の界面
で電磁波が反射されるという性質を利用しており、電磁
波を放射してから反射電磁波を受信するまでの時間、ま
たは2つの異なる物質からの反射電磁波の受信時間差を
計測することで距離を測定する。このような電磁波距離
計を例えば図2に示す螺旋状回転部材12の回転軸に取
り付けて路面方向に電磁波を放射すれば、路面と氷雪層
との誘電率の違いを利用して氷雪層の厚さを測定でき
る。
【0029】氷雪層の厚さを測定するために、第1およ
び第2の実施例では超音波距離計を用い、第3の実施例
では電磁波距離計を用いたが、厚さを測定する手段は超
音波距離形または電磁波距離計に限定されない。
【0030】また、上記各実施例では、超音波距離計に
よる測定結果に基づいてCEシリンダ8を昇降させて切
削装置10の切削深さの調整を行っているが、昇降シリ
ンダ2Fあるいは揺動シリンダ2Gを用いて切削深さを
調整してもよい。例えば図10は、図1に示す駆動制御
回路17の変形例を示す図である。図10の駆動制御回
路17aは、制御回路37の出力を電磁切換弁31,3
2の各ソレノイド部31a,32aにも供給する点で図
と異なる。これにより、制御回路37からハイレベルの
信号が出力されたときに、スイッチ33〜35のいずれ
の操作をも無効とすることができ、それ以上深く切削さ
れるおそれを確実に回避できる。
【0031】このように構成した実施例にあっては、走
行体1が作業車本体に、CEシリンダ8が切削深さ調整
手段に、超音波距離計12が検出手段に、制御回路37
が制御手段に、シュー51が滑走体51に、昇降アーム
2Aおよび揺動アーム2Dがアーム機構に、昇降シリン
ダ2Fおよび揺動シリンダ2Gが油圧アクチュエータ8
に、螺旋状回転部材12が切削体に、カッティングエッ
ジ7が整形体に、カッティングエッジ支持体6が支持機
構に、それぞれ対応する。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、切削後の路面上の氷雪層の残存厚さを特定するの
に必要な情報を検出し、この検出情報に基づいて切削装
置の切削深さを調整するようにしたため、切削装置によ
って路面を叩くおそれがなくなり、かつ氷雪層の厚さを
一定に維持することも可能となる。したがって、路面を
損傷するおそれもなくなる。請求項2に記載の発明によ
れば、氷雪層の厚さの検出結果に応じてアーム機構を駆
動するようにしたため、検出結果に応じて切削装置の切
削深さをリアルタイムに変更できる。請求項3に記載の
発明によれば、氷雪層の厚さの検出結果に応じて整形体
の切削体に対する高さを変化させるようにしたため、検
出結果に応じて切削装置の切削深さをリアルタイムに変
更できる。請求項5に記載の発明によれば、氷雪面を滑
走する滑走体の厚さを超音波の波長λのn/2倍とした
ため、低周波の超音波を路面に向かって送信しても、路
面からの反射超音波を確実に検出でき、氷雪層の厚さの
検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の駆動制御回路の内部構成を示す
油圧回路図。
【図2】凍結路面切削作業車の第1の実施例の側面図。
【図3】図2の凍結路面切削作業車の平面図。
【図4】図3におけるA−A方向の断面図。
【図5】第1の実施例における超音波距離計の取り付け
位置付近を拡大した図。
【図6】凍結路面切削作業車の第2の実施例の側面図。
【図7】第2の実施例における超音波距離計の取り付け
位置付近を拡大した図。
【図8】シューの取り付け位置付近を拡大した図。
【図9】超音波距離計によって送受信される超音波の波
形を示す図。
【図10】図1の駆動制御回路の変形例を示す図。
【符号の説明】
1 走行体 2 昇降装置 5 ブレード 7 カッティングエッジ 8 CEシリンダ 10 切削装置 12 螺旋状回転部材 15 超音波距離形 17 駆動制御回路 37 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 透 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 早川 泰夫 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路上を走行可能な作業車本体と、路面を
    覆った氷雪を切削する切削装置と、前記切削装置による
    前記氷雪の切削深さを調整する切削深さ調整手段と、を
    備えた凍結路面切削作業車において、 切削後の路面上の氷雪層の残存厚さを特定するために必
    要となる情報を検出する検出手段と、 前記残存厚さが所定値以上に維持されるように前記検出
    手段の検出情報に基づいて前記切削深さ調整手段の動作
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とする凍結路
    面切削作業車。
  2. 【請求項2】 前記切削装置と前記走行体との間に介装
    され前記切削装置を前記走行体に対して俯仰動可能に支
    持するアーム機構と、前記切削装置が俯仰動するよう前
    記アーム機構を駆動する油圧アクチュエータとが、前記
    切削深さ調整手段として設けられ、 前記制御手段は前記油圧アクチュエータの動作を制御す
    ることを特徴とする請求項1記載の凍結路面切削作業
    車。
  3. 【請求項3】 前記切削装置は、前記路面上の前記氷雪
    を切削する切削体と、前記切削体にて切削された氷雪表
    面と接して該氷雪表面を整形する整形体とを備え、 前記切削深さ調整手段として、前記整形体を前記切削体
    に対して高さ調整可能に支持する支持機構と、前記整形
    体を前記切削体に対する高さが変化するよう駆動する油
    圧アクチュエータとが設けられ、 前記制御手段は前記油圧アクチュエータの動作を制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載の凍結路面切削作業
    車。
  4. 【請求項4】 前記検出手段が超音波の送受信装置であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の凍結路面切削作業車。
  5. 【請求項5】 路上を滑走する滑走体を備え、 前記検出手段は前記滑走体の上面に取り付けられ、前記
    滑走体の厚さを前記検出手段から送信される超音波の波
    長のn/2倍(nは自然数)としたことを特徴とする請
    求項4に記載の凍結路面切削作業車。
  6. 【請求項6】前記検出手段が電磁波の送受信装置である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    凍結路面切削作業車。
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