JPH08239584A - ペンタメチンシアニン化合物の製造方法 - Google Patents

ペンタメチンシアニン化合物の製造方法

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JPH08239584A
JPH08239584A JP7066675A JP6667595A JPH08239584A JP H08239584 A JPH08239584 A JP H08239584A JP 7066675 A JP7066675 A JP 7066675A JP 6667595 A JP6667595 A JP 6667595A JP H08239584 A JPH08239584 A JP H08239584A
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JP
Japan
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group
general formula
compound
methine
formula
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Application number
JP7066675A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
Masaki Noro
正樹 野呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08239584A publication Critical patent/JPH08239584A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メチン基を介して存在する2個の環内炭素上
にそれぞれアセタール構造を有する環状化合物と活性メ
チル基を有する化合物とを反応させて下記一般式(IV)
で表わされるペンタメチンシアニン化合物を製造する。 【化1】 一般式(IV)(式中、Z1 及びZ2 は、5または6員の
含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表わす。Q
は、5、6または7員環を形成するのに必要な原子群を
表わす。R1 、R2 はアルキル基を表わす。L1 、L
2 、L3 、L4 、L5 、L6 及びL7 はメチン基を表わ
す。n1 及びn2 は各々0または1を表わす。M3 は電
荷中和イオンを表わし、m3 は分子全体の電荷の均衡を
保つために必要な数を表わす。) 【効果】 一般式(IV)の化合物を簡便で安価に、かつ
効率良く合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメチン化合物の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】メチン鎖上の2,4位架橋されたペンタ
メチン化合物の合成法としては、英国特許第595,7
83号、第595,784号、第595,785号、第
604,217号又は米国特許第2,481,022号
に記載される方法(以上を合成法2という)、米国特許
第2,756,227号に記載される方法(以上を合成
法1という)、(Zh.Org.Khim)第15巻第
4号、第865〜868頁(1979年)に記載される
方法(以上を合成法3という)、(Ukr.Khim.
Zh)第40巻第10号、第1166〜1173頁(1
974年)、露国特許第213,575号に記載される
方法(以上を合成法4という)、米国特許第2,48
1,022号、特願平2−270164号に記載される
方法(以上を合成法5という)などが知られている。こ
れらの代表的な具体例を以下に示す。
【0003】
【化5】
【0004】
【化6】
【0005】
【化7】
【0006】
【化8】
【0007】
【化9】
【0008】(なお、上記式においてR、R’は有機基
を示す。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の合成法
は、それぞれ以下に述べる問題点を有している。合成法
1は化合物の脱水縮合に長時間(24時間前後)
を要し、収率も低い(収率20〜30%)。合成法2は
化合物の反応において脱エタンチオール化するた
めに悪臭が発生する。合成法3はメチン源の合成に
(C253 BF4 を使用するため、操作が煩雑で
が高価になる。合成法4はメチン源11の合成は、Bi
rch還元により行うため、操作が煩雑で11が高価に
なる。合成法5はおおむね収率が低い(収率30〜50
%)。したがって本発明は、これらの従来の合成法の欠
点を克服し、2,4位架橋されたペンタメチンシアニン
化合物を簡便に、効率よく製造しうる方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来法の欠点を克服するため種々検討を重ねた結果、メチ
ン基を介して存在する2個の環内炭素上にそれぞれアセ
タール構造を有する環状化合物と、活性メチル基を有す
る化合物とを反応させることにより、好収率で目的の、
メチン鎖上の2,4位架橋されたペンタメチン化合物を
得ることができることを見い出し、この知見に基づき本
発明をなすに至った。すなわち本発明は、下記一般式
(I)で表わされる化合物及び一般式(II)で表わされ
る化合物と一般式(III) で表わされる化合物とを反応さ
せることを特徴とする一般式(IV)で表わされるペンタ
メチンシアニン化合物の製造方法を提供するものであ
る。 一般式(I)
【0011】
【化10】
【0012】一般式(II)
【0013】
【化11】
【0014】一般式(III)
【0015】
【化12】
【0016】一般式(IV)
【0017】
【化13】
【0018】(式中、Z1 及びZ2 は、5または6員の
含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表わす。Q
は、5、6または7員環を形成するのに必要な原子群を
表わす。R1 、R2 はアルキル基を表わす。R3 、R
4 、R5 、R6 は水素原子またはアルキル基を表わす。
1 、L2 、L3 、L4 、L5 、L6 及びL7 はメチン
基を表わす。L1a及びL3aは各々活性メチル基を表わ
す。n1 及びn2 は各々0または1を表わす。M1 、M
2 、M3 は電荷中和イオンを表わし、m1 、m2 、m3
は分子全体の電荷の均衡を保つために必要な数を表わ
す。) 本発明において一般式(I)の化合物と一般式(II)の
化合物は同一でも異なっていてもよい。両化合物が同一
の場合は一般式(IV)で表わされる化合物がいわゆる対
称色素であり、異なる場合は一般式(IV)で表わされる
化合物はいわゆる非対称色素となる。
【0019】次に一般式(I)〜(IV)について詳細に
説明する。Z1 及びZ2 によって形成される核として
は、チアゾール核{チアゾール核(例えばチアゾール、
4−メチルチアゾール、4−フェニルチアゾール、4,
5−ジメチルチアゾール、4,5−ジフェニルチアゾー
ル)、ベンゾチアゾール核(例えば、ベンゾチアゾー
ル、4−クロロベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチ
アゾール、6−クロロベンゾチアゾール、5−ニトロベ
ンゾチアゾール、4−メチルベンゾチアゾール、5−メ
チルベンゾチアゾール、6−メチルベンゾチアゾール、
5−ブロモベンゾチアゾール、6−ブロモベンゾチアゾ
ール、5−ヨードベンゾチアゾール、5−フェニルベン
ゾチアゾール、5−メトキシベンゾチアゾール、6−メ
トキシベンゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾー
ル、5−エトキシカルボニルベンゾチアゾール、5−カ
ルボキシベンゾチアゾール、5−フェネチルベンゾチア
ゾール、5−フルオロベンゾチアゾール、5−クロロ−
6−メチルベンゾチアゾール、5,6−ジメチルベンゾ
チアゾール、5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5
−ヒドロキシ−6−メチルベンゾチアゾール、テトラヒ
ドロベンゾチアゾール、4−フェニルベンゾチアゾー
ル)、ナフトチアゾール核(例えば、ナフト[2,1−
d]チアゾール、ナフト[1,2−d]チアゾール、ナ
フト[2,3−d]チアゾール、5−メトキシナフト
[1,2−d]チアゾール、7−エトキシナフト[2,
1−d]チアゾール、8−メトキシナフト[2,1−
d]チアゾール、5−メトキシナフト[2,3−d]チ
アゾール)}、チアゾリン核(例えば、チアゾリン、4
−メチルチアゾリン、4−ニトロチアゾリン)、オキサ
ゾール核{オキサゾール核(例えば、オキサゾール、4
−メチルオキサゾール、4−ニトロオキサゾール、5−
メチルオキサゾール、4−フェニルオキサゾール、4,
5−ジフェニルオキサゾール、4−エチルオキサゾー
ル)、ベンゾオキサゾール核(例えば、ベンゾオキサゾ
ール、5−クロロベンゾオキサゾール、5−メチルベン
ゾオキサゾール、5−ブロモベンゾオキサゾール、5−
フルオロベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキ
サゾール、5−メトキシベンゾオキサゾール、5−ニト
ロベンゾオキサゾール、5−トリフルオロメチルベンゾ
オキサゾール、5−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5
−カルボキシベンゾオキサゾール、6−メチルベンゾオ
キサゾール、6−クロロベンゾオキサゾール、6−ニト
ロベンゾオキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾー
ル、6−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5,6−ジメ
チルベンゾオキサゾール、4,6−ジメチルベンゾオキ
サゾール、5−エトキシベンゾオキサゾール)、ナフト
オキサゾール核(例えば、ナフト[2,1−d]オキサ
ゾール、ナフト[1,2−d]オキサゾール、ナフト
[2,3−d]オキサゾール、5−ニトロナフト[2,
1−d]オキサゾール)}、オキサゾリン核(例えば、
4,4−ジメチルオキサゾリン)、セレナゾール核{セ
レナゾール核(例えば、4−メチルセレナゾール、4−
ニトロセレナゾール、4−フェニルセレナゾール)、ベ
ンゾセレナゾール核(例えば、ベンゾセレナゾール、5
−クロロベンゾセレナゾール、5−ニトロベンゾセレナ
ゾール、5−メトキシベンゾセレナゾール、5−ヒドロ
キシベンゾセレナゾール、6−ニトロベンゾセレナゾー
ル、5−クロロ−6−ニトロベンゾセレナゾール、5,
6−ジメチルベンゾセレナゾール)、ナフトセレナゾー
ル核(例えば、ナフト[2,1−d]セレナゾール、ナ
フト[1,2−d]セレナゾール)}、セレナゾリン核
(例えば、セレナゾリン、4−メチルセレナゾリン)、
キノリン核{キノリン核(例えば、2−キノリン、3−
メチル−2−キノリン、5−エチル−2−キノリン、6
−メチル−2−キノリン、6−ニトロ−2−キノリン、
8−フルオロ−2−キノリン、6−メトキシ−2−キノ
リン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、8−クロロ−2
−キノリン、4−キノリン、6−エトキシ−4−キノリ
ン、6−ニトロ−4−キノリン、8−クロロ−4−キノ
リン、8−フルオロ−4−キノリン、8−メチル−4−
キノリン、8−メトキシ−4−キノリン、6−メチル−
4−キノリン、6−メトキシ−4−キノリン、6−クロ
ロ−4−キノリン)、などを挙げることができる。Z1
及びZ2 によって形成される核として好ましくは、ベン
ゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾオキサゾ
ール核、ナフトオキサゾール核である。
【0020】Qは炭素原子、酸素原子、硫黄原子及び窒
素原子によって形成されることが好ましく、炭素原子及
び窒素原子はさらに置換されていてもよい。置換基とし
ては、無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル基)、置換アルキル基(置換基として例
えば、カルボキシ基、スルホ基、フェニル基、メトキシ
基、ヒドロキシ基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、フッ素原子、臭素原子)、アシル基(例えばアセチ
ル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセ
チルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メ
トキシカルボニル基)、カルバモイル基(例えばカルバ
モイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基)、スルフ
ァモイル基(例えば、スルファモイル基、N,N−ジメ
チルスルファモイル基)、カルボキシ基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、スルホン酸基、
アリール基などが挙げられる。
【0021】Qとしてさらに好ましくは、ジメチレン
基、トリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン
基、2−メチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレ
ン基、2−フェニルトリメチレン基、テトラメチレン
基、2−メチル−2−フェニルトリメチレン基である。
1 及びR2 として好ましくは、炭素数18以下の無置
換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデ
シル)、または置換アルキル基{置換基として例えば、
カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例
えばフッ素、塩素、臭素である。)、ヒドロキシ基(炭
素数8以下のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、フェノキシカルボニ
ル、ベンジルオキシカルボニル)、炭素数8以下のアル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ベンジルオキ
シ、フェネチルオキシ)、炭素数10以下の単環式のア
リールオキシ基(例えばフェノキシ、p−トリルオキ
シ)、炭素数3以下のアシルオキシ基(例えばアセチル
オキシ、プロピオニルオキシ)、炭素数8以下のアシル
基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル、メシ
ル)、カルバモイル基(例えばカルバモイル、N,N−
ジメチルカルバモイル、モルホリノカルボニル、ピペリ
ジノカルボニル)、スルファモイル基(例えばスルファ
モイル、N,N−ジメチルスルファモイル、モルホリノ
スルホニル、ピペリジノスルホニル)、炭素数10以下
のアリール基(例えばフェニル、4−クロルフェニル、
4−メチルフェニル、α−ナフチル)で置換された炭素
数18以下のアルキル基}が挙げられる。好ましくは無
置換アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基)、カルボキシアルキル基(例えば2−カルボキシ
エチル基、カルボキシメチル基)、スルホアルキル基
(例えば、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル
基、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基)であ
る。
【0022】R3 、R4 、R5 及びR6 は水素原子また
はアルキル基で、アルキル基としてR1 及びR2 の説明
に記載のものなどがあげられる。好ましくは、水素原
子、メチル基及びエチル基である。L1 、L2 、L3
4 、L5 、L6 及びL7 はメチン基または置換メチン
基{例えば置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、2−カルボキシエチル基)、置換
もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、o
−カルボキシフェニル基)、ハロゲン原子(例えば塩素
原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ
基、エトキシ基)、アミノ基(例えば、N,N−ジフェ
ニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N
−メチルピペラジノ基)、などで置換されたものなど}
を表わし、また、他のメチン基と環を形成してもよく、
あるいは助色団と環を形成することもできる。L1 、L
2 、L3 、L4 、L5 、L6 及びL7 として好ましく
は、無置換メチン基である。
【0023】L1a及びL3aは活性メチル基である。すな
わち塩基によりH+ が引き抜かれて求核性を発現し得る
基であり、具体的にはメチル基、または置換メチル基で
ある。置換メチル基の場合の置換基としては、例えば含
窒素複素環のN位置換基R1及びR2 と5、6、ないし
7員環を形成するものが挙げられ、具体的にはエチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、エチレンジオキシ基が
挙げられる。n1 及びn2 は0または1である。好まし
くは、n1 =n2 =0である。M1 、m1 、M2 、m
2 、M3 、m3 、M4 、m4 及びM5 、m5 は、色素の
イオン電荷を中性にするために必要であるとき、陽イオ
ンまたは陰イオンの存在または不存在を示すために式の
中に含められている。ある色素が陽イオン、陰イオンで
あるか、あるいは正味のイオン電荷をもつかどうかは、
その助色団及び置換基に依存する。
【0024】典型的な陽イオンはアンモニウムイオン、
アルカリ金属イオン、及びアルカリ土類金属イオンであ
り、一方陰イオンは具体的に無機陰イオンあるいは有機
陰イオンのいずれであってもよく、例えばハロゲン陰イ
オン(例えばフッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、
ヨウ素イオン)、置換アリールスルホン酸イオン(例え
ばp−トルエンスルホン酸イオン、p−クロルベンゼン
スルホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(例
えば1,3−ベンゼンスルホン酸イオン、1,5−ナフ
タレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスル
ホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫
酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素
酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ピクリン酸イ
オン、酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオ
ンが挙げられる。好ましくは、過塩素酸イオン、ヨウ素
イオン、置換アリールスルホン酸イオン(例えば、p−
トルエンスルホン酸イオン)である。
【0025】アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩と
して好ましくは、例えばリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム等のハロゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、過塩
素酸塩、BF4 塩、PF6 塩、有機酸塩等あるいはマグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の
ハロゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、過塩素酸塩、BF
4塩、PF6 塩、有機酸塩等である。さらに好ましく
は、リチウム、マグネシウム、バリウムの塩であり、例
えば塩化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム、塩化バリウム等である。アルカ
リ金属及び/またはアルカリ土類金属の塩の添加量とし
ては、触媒量であっても当量以上であってもよく、一般
式(I)又は(II)で表わされる化合物1モルに対し
て、好ましくは0.05〜10モル、さらに好ましくは
0.5〜3モルである。添加するアルカリ金属及び/ま
たはアルカリ土類金属の塩は1種類であっても、2種類
以上であってもよい。
【0026】本発明において、一般式(IV)で表わされ
る化合物がいわゆる対称色素である場合(すなわち、Z
1 =Z2 、R1 =R2 、L4 =L6 、L5 =L7 、及び
1=n2 )、一般式(I)又は(II)で表わされる化
合物と一般式(III) で表わされる化合物を反応させれば
よい。この場合、一般式(V)で表わされる中間体をい
ったん単離してさらに一般式(I)又は(II)で表わさ
れる化合物と反応させてもよいし、一般式(V)で表わ
される中間体を単離せずに反応を行ってもよい。一般式
(V)
【0027】
【化14】
【0028】(式中、Z1 、R1 、R3 、R4 、Q、L
1 、L2 、L4 、L5 、n1 、M3 、m3 はそれぞれ一
般式(I)〜(IV)に記載のものと同義である。)
【0029】また、一般式(IV)で表わされる化合物が
いわゆる非対称色素である場合(すなわち、Z1 ≠Z
2 、R1 ≠R2 、L4 ≠L6 、L5 ≠L7 、n1 ≠n2
となる組が少なくとも1つ以上ある場合)例えば一般式
(I)で表わされる化合物と一般式(III) で表わされる
化合物を反応させ、中間体(V)を得る。この時、中間
体(V)は単離してもよいし単離せず、さらに一般式
(II)で表わされる化合物と反応させて一般式(IV)で
表わされる化合物を得てもよい。次に反応条件について
のべる。
【0030】なお上記説明から明らかなように、一般式
(IV)で表わされる化合物は一般式(III)で表わされる
化合物1モルに対し、一般式(I)又は(II)で表わさ
れる化合物が2モル結合したものであるが、その合成に
おいては反応原料として一般式(III)で表わされる化合
物1モルに対し、一般式(I)又は(II)で表わされる
化合物を合計で、通常2モル以上、好ましくは2〜20
モル、より好ましくは2〜6モル用いる。反応温度は好
ましくは0〜200℃、より好ましくは20〜180℃
であり、温度が0℃未満では反応の進行が遅く、原料を
完全に消失させることが困難であり、200℃を越える
と生成物の分解のため低収率となる。
【0031】反応には、溶媒は必ずしも必要としない。
しかし、用いる反応化合物によっては必要に応じて溶媒
を使用することができる。溶媒としては、例えば芳香族
炭化水素(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼンなど)、エーテル(例えばアニソールな
ど)、脂肪族炭化水素(例えばヘキサン、リグロイン、
デカリンなど)、炭素数1〜4のアルコール、炭素数1
〜8のアミド、炭素数2〜8のスルホキシド、炭素数2
〜4のニトリル、炭素数1〜4のカルボン酸、炭素数1
〜10のアミンが用いられる。またこれらの混合溶媒を
用いてもよい。
【0032】反応条件は、中性、酸性、アルカリ性のい
ずれであってもよい。酸としては、例えば置換ベンゼン
スルホン酸、塩酸、硫酸、酢酸などを、塩基としては有
機塩基(例えばトリエチルアミン、ピリジンなど)また
は無機塩基(例えば炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム
など)を使用することができる。
【0033】以下に一般式(I)、(II)、(III)で表
わされる化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】一般式(III) で表わされる化合物の合成
は、一般にケトン類よりケタール類を合成する方法によ
り容易に行うことができ、例えば、テトラヘドロン・レ
ターズ(Tetrahedron Letters )27巻、第2415頁
(1986年)に記載された方法によっても行うことが
できる。
【0037】次に本発明により合成される一般式(I
V)、または一般式(V)で表わされる化合物の具体例
としては、特願平2−270161号、同2−2701
62号、同2−270163号、同2−270164
号、同3−261389号等に記載の化合物があげら
れ、以下に具体例を示すが本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0038】
【化17】
【0039】
【化18】
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。 実施例1 1−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウム p−トル
エンスルホナート(I−1)7.5g及び化合物(III−
1)3.0gを160℃で4時間加熱撹拌した。放冷
後、反応混合物をメタノール10mlに溶解し、炭酸ナ
トリウム水溶液及び酢酸エチルエステルを加えて晶析し
た。これを濾別して色素(IV−1)4.3gを得た。 収率59% λmax (MeOH)=648nm εmax (MeOH)=1.69×105
【0041】実施例2 1−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウム p−トル
エンスルホナート(I−1)7.5g及び化合物(III−
2)2.3gを160℃で4時間加熱撹拌した。放冷
後、反応混合物をメタノール10mlに溶解し、炭酸ナ
トリウム水溶液及び酢酸エチルエステルを加えて晶析し
た。これを濾別して色素(IV−2)3.9gを得た。 収率60% λmax (MeOH)=645nm εmax (MeOH)=1.65×105
【0042】実施例3 1−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウム p−トル
エンスルホナート(I−1)6.9g及び化合物(III−
3)2.4gを酢酸14ml、ピリジン35ml、及び
トリエチルアミン1.5ml中に溶解し、120℃で1
時間加熱撹拌した。放冷後、反応混合物に蒸留水及び酢
酸エチルエステルを加えて晶析した。これを濾別して色
素(IV−3)2.5gを得た。 収率40% λmax (MeOH)=646nm εmax (MeOH)=1.80×105
【0043】
【発明の効果】本発明の方法により、一般式(IV)の化
合物を簡便で安価に、かつ効率良く合成することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物及
    び一般式(II)で表わされる化合物と一般式(III) で表
    わされる化合物とを反応させることを特徴とする一般式
    (IV)で表わされるペンタメチンシアニン化合物の製造
    方法。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 一般式(III) 【化3】 一般式(IV) 【化4】 (式中、Z1 及びZ2 は、5または6員の含窒素複素環
    を形成するのに必要な原子群を表わす。Qは、5、6ま
    たは7員環を形成するのに必要な原子群を表わす。R
    1 、R2 はアルキル基を表わす。R3 、R4 、R5 、R
    6 は水素原子またはアルキル基を表わす。L1 、L2
    3 、L4 、L5 、L6 及びL7 はメチン基を表わす。
    1a及びL3aは各々活性メチル基を表わす。n1 及びn
    2 は各々0または1を表わす。M1 、M2 、M3 は電荷
    中和イオンを表わし、m1 、m2 、m3 は分子全体の電
    荷の均衡を保つために必要な数を表わす。)
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