JPH08238205A - モップ糸絞り装置 - Google Patents

モップ糸絞り装置

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Publication number
JPH08238205A
JPH08238205A JP7043890A JP4389095A JPH08238205A JP H08238205 A JPH08238205 A JP H08238205A JP 7043890 A JP7043890 A JP 7043890A JP 4389095 A JP4389095 A JP 4389095A JP H08238205 A JPH08238205 A JP H08238205A
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JP
Japan
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pinion
mop
lever
rack
pitch circle
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JP7043890A
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English (en)
Inventor
Katsuzo Kamata
勝三 鎌田
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Axess Corp
Original Assignee
Axess Corp
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Publication date
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Priority to US08/608,286 priority patent/US5720073A/en
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Publication of JPH08238205A publication Critical patent/JPH08238205A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作性を損なうことなく、大きな押圧力を作
用させてモップ糸を十分に絞ることができるモップ糸絞
り装置を提供する。 【構成】 絞り槽12の左右の側板50aには、駆動軸
に固定されたピニオン20と、絞り板の一端を支持する
ラック30とを備える。ピニオン20のピッチ円23と
ラック30のピッチ線33との接触点Cにおけるピニオ
ン20のピッチ円半径OCは、レバー操作前半領域Aで
は次第に小さくなり、後半領域Bでは略一定となる。レ
バー操作前半では絞り板40は急激に下降して下降量が
大きく、後半ではピッチ円半径OCが小さくなり絞り板
40のモップ糸押圧力は大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モップ糸絞り装置に関
し、詳しくは、床などの清掃用モップのモップ糸を洗浄
後に絞るために使用するモップ糸絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビルや工場などの床の拭き掃除に
は、図1に示すように、柄2の一端にモップ糸3が取り
付けられたモップ1が使用されている。作業者は、モッ
プ1の柄2を持ってモップ糸3で床を拭き、モップ糸3
が汚れたら、柄2にモップ糸3を取り付けたまま、洗浄
液の入った洗浄容器にモップ糸3を浸けて洗う。洗った
モップ糸3は、一般には、図3の斜視図に示すように、
洗浄容器80の口縁部83に引っ掛けて固定されたモッ
プ糸絞り装置4で絞る。このモップ糸絞り装置4は、図
4の側面図および図5の平面図に示すように、その左右
の側板50a,50bの下部に切欠き52が形成され、こ
の切欠き52に洗浄容器80の周壁82が挿入され、周
壁82の口縁部83に引っ掛けて固定される。
【0003】このようにして、洗浄容器80の内部に固
定されたモップ糸絞り装置4は、洗浄容器80の開口部
86から洗浄液90に浸して洗ったモップ糸3は、モッ
プ糸絞り装置4の上方から装置内部13に挿入される。
そして、挿入されたモップ糸3は、装置4のレバー14
を矢印19に示す方向に回動操作することにより、モッ
プ糸押圧部材によって絞られる。
【0004】たとえば、図2に模式的に示すように、レ
バー操作により、モップ糸押圧部材であるローラ7a,7
bが下降して、装置内部13の底9に置かれたモップ糸
3を圧縮して、モップ糸3に含まれていた洗浄液90を
絞り出す。上記説明では、説明の簡略化のため、モップ
糸押圧部材としてローラ7a,7bを示したが、実際に
は、回転式の押圧板が用いられることが多い。また、一
般に、モップ糸押圧部材の間隔は、レバー操作の開始時
にはモップ糸の挿入を容易にするため広く、レバー操作
とともに狭められ、モップ糸を実際に圧縮するレバー操
作後半には一定となるように、構成されている。
【0005】このモップ糸絞り装置4は、レバー14に
よってモップ糸押圧部材7a,7bを駆動するため、たと
えば図6に示すような駆動機構7を備えている。この駆
動機構7は、モップ糸絞り装置4の側板50a,50bに
設けられ、互いに噛合する円形のピニオン5と直線状の
ラック6とを備える。ピニオン5は、レバーが固定され
て駆動軸に固定される。ラック6は、ピニオンと噛合し
て上下移動可能であり、その下部に一対のモップ糸押圧
部材7a,7bを有する。レバー14が矢印19方向に回
動されると、モップ糸押圧部材7a,7bは、ラック6と
一体的に下降するようになっている。
【0006】このような駆動機構7を備える従来のモッ
プ糸絞り装置4においては、モップ糸押圧部材7a,7b
がモップ糸を押圧する押圧力が不足するため、モップ糸
3を十分に絞ることができないという問題がある。換言
すると、モップ糸3を十分に絞るためにモップ糸押圧部
材7a,7bの押圧力を大きくすることは、容易でない。
【0007】すなわち、このような駆動機構7におい
て、図6に示すように、モップ糸押圧部材7a,7bに発
生する押圧力をP、ピニオン5のピッチ円半径をR、レ
バー14の腕の長さをL、操作力をFとすると、モーメ
ントが等しいことより、P×R=F×Lなる関係がある
ので、押圧力Pは、P=(L/R)×F で与えられる。
つまり、操作力Fは、ピニオン5のピッチ円半径Rに対
するレバー14の長さの比 (L/R)で、倍力される。
このことより、押圧力Pを大きくするには、ピニオンの
半径Rを小さくし、レバーの腕の長さLを大きくし、操
作力Fを大きくすればよいことが分かる。
【0008】ところが、ピニオン5の半径Rは、小さく
しすぎると、レバー14の回転角度に対するモップ糸押
圧部材7a,7bの上下移動量が小さくなって、装置4が
使いにくくなる。また、洗浄容器80に載せた装置4の
レバー14は、操作性を考慮すれば、約半回転(一般に
は、120〜150度程度)で操作できるようにする必
要があるので、レバー14の回転角度すなわちピニオン
5の回転角度を大きくしてラック6の上下移動量を確保
することは、実際上は困難である。したがって、ピニオ
ン5の半径Rについては、ある程度までしか小さくでき
ない。
【0009】また、作業者が、洗浄容器80のそばに立
って、一方の手にモップ1を持ち、他方の手でレバー1
4を操作できるようにするためには、レバー14の腕の
長さLは、ある程度以上は、大きくすることができな
い。
【0010】また、操作力Fは、一般的な作業者が普通
に作業できるためには、ある程度まで大きさの力しか、
期待できない。
【0011】したがって、従来の構成の駆動機構を備え
るモップ糸絞り装置では、ピニオンの半径Rを小さく
し、レバーの腕の長さLを大きくし、操作力Fを大きく
して、押圧力Pをより大きくすることは、制約があるた
め困難である。
【0012】つまり、このような駆動機構7を備える従
来の装置4においては、モップ糸押圧部材7a,7bの押
圧力Pを一定以上に大きくすることはできないので、モ
ップ糸3を十分に絞ることができないという問題の解決
は、容易でない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
解決すべき技術的課題は、操作性を損なうことなく、レ
バー操作によってモップ糸に大きな押圧力を作用させる
ことによって、モップ糸を十分に絞ることができるモッ
プ糸絞り装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記の
技術的課題を解決するため、本発明によれば、以下の構
成のモップ糸絞り装置が提供される。
【0015】すなわち、モップ糸絞り装置は、レバーに
より回転されるピニオンと、このピニオンに噛合するラ
ックと、このラックと一体的に移動するモップ糸押圧部
材とを備え、レバーの操作により上記モップ糸押圧部材
を移動してモップ糸を圧縮して絞る基本構成を有してい
る。上記ピニオンのピッチ円は非円形であり、上記ピニ
オンの上記ピッチ円と上記ラックのピッチ線との接触点
における上記ピニオンの上記ピッチ円の半径は、上記レ
バーによる絞り操作の進行とともに、大略次第に小さく
なるように構成される。
【0016】上記構成において、ラックのピッチ線は、
噛合するピニオンのピッチ円に対応して、直線または曲
線となる。ピニオンのピッチ円とラックのピッチ線との
接触点におけるピニオンのピッチ円半径が大略次第に小
さくなるので、ラックを介して伝達されるモップ糸押圧
部材の押圧力、すなわちモップ糸に作用する押圧力は、
次第に大きくなる。なぜなら、一定の操作力Fが長さL
のレバーに作用した場合、ピニオンのピッチ円半径Rが
次第に小さくなるので、P=(L/R)×Fで表されるモ
ップ糸押圧部材の押圧力Pは、次第に大きくなるからで
ある。
【0017】一方、上記レバーの絞り操作の進行にとと
もに、ラックおよびモップ糸押圧部材の移動量変化は次
第に小さくなる。つまり、モップ糸押圧部材がモップ糸
を圧縮開始するまでのレバー操作前半において、ラック
およびモップ糸押圧部材の移動量を大きく、モップ糸を
圧縮するレバー操作後半においては移動量は小さくな
る。モップ糸押圧部材の移動量を、レバー操作前半と後
半とで適切に配分すれば、レバーの全体操作量(回動範
囲)を従来の装置と同様にすることができ、操作性を損
なわれないようにすることができる。換言すれば、レバ
ー操作後半においては大きい押圧力を出すためモップ糸
絞り部材の移動量は小さくが、その分、モップ糸押圧力
を必要としないレバー操作前半においてモップ糸押圧部
材の移動量を稼ぐことによって、全体のモップ糸押圧部
材の移動量を従来装置と変わらないようにすることがで
きる。
【0018】したがって、上記構成のモップ糸絞り装置
は、操作性を損なうことなく、レバー操作によってモッ
プ糸に大きな押圧力を作用させることによって、モップ
糸を十分に絞ることができる。
【0019】好ましくは、上記ピニオンの上記ピッチ円
は、上記レバーの上記絞り操作の前半において上記ピニ
オンの上記ピッチ円と上記ラックの上記ピッチ線とが接
触する上記接触点における上記ピニオンの上記ピッチ円
の上記半径が上記絞り操作の進行とともに次第に小さく
なる第1領域と、上記レバーの上記絞り操作の後半にお
いて上記ピニオンの上記ピッチ円と上記ラックの上記ピ
ッチ線とが接触する上記接触点における上記ピニオンの
上記ピッチ円の上記半径が上記絞り操作が進行しても略
一定である第2領域(B)とを、有する。
【0020】上記構成においては、レバー操作前半に
は、モップ糸押圧部材の移動を大きくする。一方、レバ
ー操作後半には、ピニオンのピッチ円半径を略一定とし
て、モップ糸押圧部材の押圧力を略一定とするととも
に、モップ糸押圧部材の移動が小さくなり過ぎないよう
にして、モップ糸押圧部材の全体移動量を適切に確保
し、操作性が損なわないようにする。すなわち、ピニオ
ンのピッチ円半径を小さくし過ぎないので、必要以上に
大きいモップ糸押圧部材が発生することがない。また、
モップ糸押圧部材の移動が小さくなり過ぎて、モップ糸
押圧部材の全体移動量が確保できなくなることがない。
【0021】したがって、上記構成のモップ糸絞り装置
は、モップ糸絞り操作をより効率的に行なうことができ
る。
【0022】
【実施例】以下に、図7〜11に示した本発明の一実施
例に係るモップ糸絞り装置10について詳細に説明す
る。図7は、本発明の一実施例に係るモップ糸絞り装置
10の側面図である。図8は、図7の要部断面図であ
る。図9は、図7の装置10の平面図である。図10
は、図7の装置10の背面図である。図11は、絞り板
40の詳細図である。
【0023】まず、図7〜9を参照しながら、この装置
10の大略構成を説明する。
【0024】この装置10は、図7に示すように、絞り
槽12と、レバー14と、駆動軸16とを備える。
【0025】絞り槽12は、図8,9に示すように、左
右の側板50a,50bに大略U字状の底板60が接続さ
れて上方が開放された大略箱状形状である。絞り槽12
の左右の側板50a,50bは、図8に示すように、絞り
板案内穴56a,56bと、ラック案内穴57と、駆動軸
支持穴(図示せず)とが、対称に形成されている。また、
左右の側板50a,50bの上部外側には、互いに噛合す
るピニオン20およびラック30と、ラック案内板59
とを備える。なお、ピニオン20およびラック30とラ
ック案内板59とは、カバー(図8では、図示せず)で覆
われたいる。左右のピニオン20の駆動軸固定穴24に
は、駆動軸16の両端17が固定される。左右のラック
30は、一対の絞り板40を支持する。絞り槽12は、
下部外側には載置部51a,51bを備える。レバー14
は、図9に示すように、駆動軸16に固定される。レバ
ー14は、図7,8に示すように、初期状態において
は、装置の斜め右上向きに延在する。駆動軸16は、そ
の両端17が、左右の側板50a,50bの駆動軸支持穴
(図示せず)に軸支される。
【0026】絞り槽12の構成について、さらに詳細に
説明する。
【0027】ピニオン20は、図8に示すように、その
上辺21に曲線状のピッチ円23に沿って、歯22a,2
2bが形成されている。このピッチ円23は非円形であ
る。すなわち、ピニオン20の回転中心Oからのピッチ
円半径は、一定ではない。詳細は、後述する。
【0028】ラック30は、図8に示すように、大略逆
Y字形状である。すなわち、ラック30は、上下方向に
延在する中央腕37と、中央腕37の下部から斜め下方
向にハ字状に延在する左腕38aおよび右腕38bとを備
える。中央腕37には、案内突起36が側板50a,50
b側に突設され、側板50a,50bのラック案内穴57に
摺接する。中央腕37の一方の縦辺31aは直線状であ
り、側板50a,50bのラック案内板59に摺接する。
中央腕37の他方の縦辺31bには、ピニオン20の歯
22a,22bと噛合する歯32a,32bが形成される。左
腕38aおよび右腕38bの先端には、絞り板支持穴34
a,34bが形成される。
【0029】ピニオン20およびラック30は、従来の
装置4における円形ピニオン5および直線状ラック6と
は、構成が異なる。
【0030】すなわち、ピニオン20のピッチ円23と
ラック30のピッチ線33との接触点Cにおけるピニオ
ン20のピッチ円半径OCは、ピニオン20がラック3
0の下部39b側に噛合するときには大きく、ラック3
0の上部39a側に噛合するほど小さくなり、さらにラ
ック30の上部39a側と噛合するときには、略一定と
なる。ラック30のピッチ線33は、ピニオン20のピ
ッチ円23に対応して、曲線状または直線状に変化す
る。つまり、ピニオン20のピッチ円23は、半径OC
が次第に小さくなる第1領域Aと、半径OCが略一定と
なる第2領域Bとを有する。これに対応して、ラック3
0のピッチ線33は、第1領域A'および第2領域B'を
有する。
【0031】なお、ピニオン20とラック30とは、必
須ではないが、半ピッチずれた歯22a,22b,32a,3
2bが互いに噛合するように構成されている。すなわ
ち、ピニオン20は、半ピッチずれた歯22a,22b
が、それぞれ別個に形成された2枚の板部材が接合され
てなり、同様に、ラック30も半ピッチずれた歯32a,
32bをそれぞれ別個に形成された2枚の板部材が接合
されてなる。半分ピッチずれた歯が噛合することによっ
て、ピニオン20とラック30とのガタが少なくなり、
レバー操作が円滑となる。
【0032】絞り板40は、図11に示すように、3枚
の絞り翼42a,42b,42cがT字状の横断面となるよ
うに同一軸に沿って結合された押圧部43と、押圧部4
3に軸方向に隣接する摺接部46a,46bと、両摺接部
46a,46bからそれぞれ軸方向外側に突設された支持
突起44a,44bとを備える。一対の絞り板40は、図
8に示すように、左右のラック30の左腕38aおよび
右腕38bの絞り板支持穴34a,34bに、それぞれ支持
されるとともに、摺接部46a,46bが、左右の側板5
0a,50bの絞り板案内案穴56a,56bに摺接する。
【0033】左右の側板50a,50bは、レバー14の
反対側下部に、図9,10に示すように、側板50a,5
0bに対して直角方向外側に延在する支持脚51a,51b
を有する。支持脚51a,51bは、図10に示すよう
に、上向き切欠き52が下部に形成されている。
【0034】底板60の下部には、図9,10に示すよ
うに、多数の抜き穴62が形成されている。左右の側板
50a,50bには、レバー14と同じ側の下部に、図7,
8に示すように、底板60の下方に延在する受け板64
が接合されている。また、図8,9に示すように、絞り槽
12の下部周囲を外側から囲むように、左右の側板50
a,50bの外側と底板60の背面側とにも、受け板65
a,65b,65cが設けられている。これらの受け板64,
65a,65b,65cは、互いに隙間なく接合されて、樋
手段を構成する。また、底板60の背面中央と受け板6
4の下面とに、位置決め脚66が固定され、この位置決
め脚66の外側面にバックル70が下向きに固定されて
いる。バックル70の上部には、バネ76の一端77が
固定されている。バネ76の他端78は、駆動軸16か
ら軸直角方向背面側に突設されたバネ取付板16aに固
定されている。バックルの側面には、切欠き70aが形
成されている。また、バックル70の中央下部には、位
置決め脚56方向に係止爪74が水平方向に退避可能に
突設される。
【0035】次に、この装置の動作を説明する。
【0036】レバー14が、図7,8において矢印19
で示した絞り操作方向に回動されると、ピニオン20が
同じ方向に回動され、ピニオン20に噛合するラック3
0は、ラック案内穴57およびラック案内板59に案内
されて、絞り板40と一体的に真っ直ぐに下降する。
【0037】絞り操作前の初期状態では、バネ76の張
力によって駆動軸16が回転されてラック30が上方に
持ち上げられている。そして、絞り板40は、その摺接
部46a,46bが側板50a,50bの絞り板案内穴56a,
56bによって案内され、ラック40の左腕38aおよび
右腕38bの絞り板支持穴34a,34bの下部に位置し、
互いの間隔が最も広い状態である。
【0038】レバー14の絞り操作によってバネ76の
張力に抗しながらラック30が下降されると、絞り板4
0は、上部が広がり下部が上下方向に平行である2つの
絞り板案内穴56a,56bに案内されながら移動する。
すなわち、絞り板40は、互いに内側に移動して間隔が
狭くなりながら下降した後、一定間隔を保って下方に平
行移動する。
【0039】レバー操作の前半では、ピニオン20はピ
ッチ円半径OCが相対的に大きい第1領域Aにおいてラ
ック30と噛合するので、ラック30の下降割合すなわ
ちレバー回転角度に対する下降量は大きい。レバー14
の操作とともに、ピニオン20のピッチ円半径OCは次
第に小さくなるので、ラック30の下降割合は次第に小
さくなる。レバー操作の後半では、ピニオン20はピッ
チ円半径OCが略一定である第2領域Bにおいてラック
30と噛合するので、ラック30の下降割合も略一定と
なる。つまり、絞り板40は、レバー14の操作前半に
は、急激に下降し、その後、レバー操作の後半では、略
一定割合が下降する。
【0040】レバー操作前には、絞り板40の間隔は広
がっているので、モップ糸3を絞り板40の間から入れ
て、装置内部12の底61に、すなわち底板60の上に
重ねることが容易である。レバー操作の前半には、広が
っていた絞り板40の間隔が狭められ、重ねられたモッ
プ糸3の上に絞り板40が接近する。そして、レバー操
作の後半には、絞り板40はモップ糸3を押圧して、圧
縮する。モップ糸3には、レバー14に加えられる操作
力Fがレバーの長さLのピニオン20のピッチ円半径O
CすなわちRに対する比(L/R)で倍力された押圧力
P=(L/R)×Fが作用する。
【0041】ところで、図6に示した駆動機構7を備え
る従来の装置4では、ピニオン5のピッチ円半径Rをあ
る程度までしか小さくできないので、通常の操作力Fで
は十分な押圧力Pを発生させることができなかた。つま
り、十分にモップ糸3を絞ることができなかった。
【0042】これに対し、上記構成の装置10では、大
きな押圧力Pを発生する必要のあるレバー操作の後半で
は、従来の装置4よりもピニオン20のピッチ円半径O
CすなわちRを小さくすることによって、同じ操作力F
でも、従来の装置4よりも大きな押圧力Pを発生するこ
とができるようにしている。そのため、レバー操作後半
においてはモップ糸絞り部材の移動量(レバー操作角度
に対する移動量の変化割合)は小さくなるが、その分、
レバー操作前半においてモップ糸押圧部材の移動量を稼
ぐことによって、全体のモップ糸押圧部材の移動量を従
来装置と変わらないようにしている。すなわち、レバー
操作後半において、ピニオン20のピッチ円半径OCを
小さくするのでラック30の下降量が小さくなるが、モ
ップ糸押圧力を必要としないレバー操作の前半では、ピ
ニオン20のピッチ円半径OCを大きくして絞り板40
の下降量を大きくし、操作性を損なわないようにしてい
る。
【0043】したがって、上記構成の装置10は、操作
性を損なうことなく、レバー操作によってモップ糸3に
大きな押圧力Pを作用させることによって、モップ糸を
十分に絞ることができる。
【0044】なお、レバー操作の後半においても、ピニ
オン20のピッチ円半径OCを小さくし続けると、必要
以上に大きな押圧力Pを発生させるだけでなく、絞り板
40の下降割合が小さくなる。そこで、上記構成の装置
10では、レバー操作の後半においては、ピニオン20
のピッチ円半径OCを一定もしくは略一定とし、適切な
押圧力Pを発生させるとともに、絞り板40の下降割合
が小さくなり過ぎないようにしている。
【0045】次に、この装置の使用方法について、説明
する。
【0046】この装置10は、図7に示すように、洗浄
液90を入れた洗浄容器80の周壁82の口縁部83に
位置決めされ、固定された状態で使用される。すなわ
ち、この装置10は、左右の支持脚51a,51bの切欠
き52とバックル70の切欠き70aとに、洗浄容器8
0の周壁82が挿入され、洗浄容器80の口縁部83で
支持される。同時に、図8に示すように、位置決め脚6
6とバックル70の係止爪74が洗浄容器80の周壁8
2を挾持し、かつ、バックル70の切欠き70aと係止
爪74の上面とが洗浄容器80の口縁部83の巻き部8
4を挾持し、係止爪74は巻き部84の下縁85に係止
して、絞り槽12が固定される。この状態において、底
板60は、洗浄容器80の口縁部83より上方に位置し
ている。絞り槽12は、図9に示すように、十分に広い
開口部86を残して、洗浄容器80の上部を覆う。な
お、洗浄容器80は、専用の容器を用意してもよいが、
ワックスなどの容器として一般的に使用されている容積
約20リットルのいわゆるペール缶を転用し、底にキャ
スター88を取り付けて使用することが可能である。
【0047】作業者は、図7,9に示すように、洗浄容
器80の開口部86からモップ糸3を洗浄容器80内の
洗浄液90に浸して洗浄し、その後、モップ糸3をこの
装置10の上方から装置内部13に挿入する。すなわ
ち、一対の絞り板40の間から、モップ糸3を挿入し
て、底板60の上に置く。次に、作業者は、一方の手で
モップ1の柄2を持もったまま、他方の手でレバー14
を矢印19の方向、すなわち作業者側に倒す。このレバ
ー操作によって、絞り板40は互いの間隔が狭くなった
後に下降して、レバーの操作力Fに比例した押圧力Pが
モップ糸3に作用する。押圧されたモップ糸3から絞り
出された洗浄液90は、底板60の抜き穴62から直接
洗浄容器80内へ、または、絞り槽12の三方を囲む受
け板65a,65b,65c、および底板60の下方に延在
する受け板64に導かれて容器内80へ、流れ出て回収
される。つまり、モップ糸3は絞られる。
【0048】レバー操作によって、装置10には位置決
め脚66側が持ち上げられるようなモーメントが作用す
るが、上記のようにバックル70の係止爪74が洗浄容
器80の巻き部84の下縁85に係止するので、装置1
0は持ち上がらない。そのため、支持脚51a,51bの
切欠き52の縁部53は、レバー操作によって容器80
の周壁82に当接することはない。
【0049】したがって、洗浄容器80の周壁82には
直角方向の力が作用しないので、洗浄容器80をくぼま
せ、破損することはない。
【0050】上記構成のモップ糸絞り装置10は、上記
以外にも、従来の装置4に比べて優れている。
【0051】すなわち、従来の装置4では、絞り槽が洗
浄容器の内部に入り込んでいたのに対し、上記構成のモ
ップ糸絞り装置10では、絞り槽12は洗浄容器80に
入り込まず、洗浄容器80の上方に位置するので、絞り
槽12の底板60の幅は、洗浄容器80によって制約を
受けない。そのため、上記構成のモップ糸絞り装置10
は、底板60の幅を広くできる。したがって、上記構成
の装置10は、同じ大きさの洗浄容器80を用いても、
従来の装置4よりも、より幅の広いモップ糸3について
使用できる。たとえば、ペール缶を洗浄容器80として
用いる場合には、従来の装置では6寸(18cm)のモップ
糸3までにしか、使用できなかったのに対し、上記構成
の装置10では、より幅の広い8寸(24cm)幅またはそ
れ以上の幅のモップ糸3についても、使用可能とするこ
とができる。
【0052】また、上記構成の装置10は、洗浄容器8
0の上部に固定するので、洗浄容器80の口を覆う面積
を小さくし、従来の装置4より、洗浄容器80の開口部
86を広くすることが可能である。また、上記構成の装
置10は、従来の装置1のように装置内に入り込まない
ので、より多くの洗浄液90を洗浄容器80に入れるこ
とができる。したがって、上記構成の装置10は、従来
の装置4に比べ、作業性が向上する。
【0053】また、上記装置10は、バックル70によ
って洗浄容器80にしっかりと固定されるので、引っ掛
け固定方式の従来の装置1に比べ、取り付け安定性に優
れている。そのため、装置10を洗浄容器80に取り付
けた状態で、レバー14を持って押したり引いたりし
て、装置10と洗浄容器80とを一体的に移動すること
ができる。
【0054】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、その他種々の態様で実施可能である。たとえ
ば、ラック30のピッチ線33が直線となるように、ピ
ニオン20およびラック30を構成してもよい。また、
モップ糸押圧部材として、絞り板40の代わりローラ7
a,7bを用いてもよい。さらに、手で操作するレバー1
4に変えて、脚踏み操作によってピニオン20が回転さ
れるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モップの平面図である。
【図2】 従来のモップ糸絞り装置の要部模式図であ
る。
【図3】 従来のモップ糸絞り装置をペール缶に引っ掛
けた状態を示す斜視図である。
【図4】 図3の装置の側面図である。
【図5】 図3の装置の平面図である。
【図6】 図3の装置の駆動機構の模式図である。
【図7】 本発明の実施例に係るモップ糸絞り装置側面
図である。
【図8】 図7の一部破断要部拡大図である。
【図9】 図7の平面図である。
【図10】 図7の背面図である。
【図11】 図7の装置の絞り板の詳細図である。(I)
は正面図であり、(II)は端面図である。
【符号の説明】
1 モップ 2 柄 3 モップ糸 10 モップ糸絞り装置 12 絞り槽 13 装置内部 14 レバー 16 駆動軸 16a バネ取付板 17 端 19 矢印(絞り操作) 20 ピニオン 21 上辺 22a,22b 歯 23 ピッチ円 24 駆動軸固定穴 30 ラック 31a,31b 縦辺 32a,32b 歯 33 ピッチ線 34a,34b 絞り板支持穴 36 案内突起 37 中腕 38a 左腕 38b 右腕 39a 上部 39b 下部 40 絞り板(モップ糸押圧部材) 41 端 42a,42b,42c 絞り翼 43 押圧部 44a,44b 支持突起 46a,46b 摺接部 50a,50b 側板 51a,51b 支持脚(支持部) 52 切欠き 53 縁部 56a,56b 絞り板案内穴 57 ラック案内穴 58 ラック案内板 60 底板 61 底 62 抜き穴 64 受け板(樋手段) 65a,65b,65c 受け板(樋手段) 66 位置決め脚 70 バックル 70a 切欠き 74 係止爪 76 バネ 77 一端 78 他端 80 洗浄容器 82 周壁 83 口縁部 84 巻き部 85 下縁 86 開口部 88 キャスター 90 洗浄液 A,A' 第1領域 B,B' 第2領域 C 接触点 O 中心

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レバー(14)により回転されるピニオン
    (5,20)と、該ピニオン(5,20)に噛合するラック
    (6,30)と、該ラック(6,30)と一体的に移動するモ
    ップ糸押圧部材(7a,7b,40a,40b)とを備え、上記
    レバー(14)を操作することにより上記モップ糸押圧部
    材(7a,7b,40a,40b)でモップ糸(3)を圧縮して絞
    るモップ糸絞り装置(4,10)において、 上記ピニオン(20)のピッチ円(23)は非円形であり、
    上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(23)と上記ラック
    (30)のピッチ線(33)との接触点(C)における上記ピ
    ニオン(20)の上記ピッチ円(23)の半径(OC)は、上
    記レバー(14)による絞り操作(19)の進行とともに、
    大略次第に小さくなるように構成したことを特徴とす
    る、モップ糸絞り装置。
  2. 【請求項2】 上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(2
    3)は、 上記レバー(14)の上記絞り操作(19)の前半において
    上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(23)と上記ラック
    (30)の上記ピッチ線(33)とが接触する上記接触点
    (C)における上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(23)
    の上記半径(OC)が、上記絞り操作(19)の進行ととも
    に次第に小さくなる第1領域(A)と、 上記レバー(14)の上記絞り操作(19)の後半において
    上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(23)と上記ラック
    (30)の上記ピッチ線(33)とが接触する上記接触点
    (C)における上記ピニオン(20)の上記ピッチ円(23)
    の上記半径(OC)が、上記絞り操作(19)が進行しても
    略一定である第2領域(B)とを、有することを特徴とす
    る、請求項1記載のモップ糸絞り装置。
JP7043890A 1995-03-03 1995-03-03 モップ糸絞り装置 Pending JPH08238205A (ja)

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CA002170432A CA2170432A1 (en) 1995-03-03 1996-02-27 Mop thread-squeezing apparatus
US08/608,286 US5720073A (en) 1995-03-03 1996-02-28 Mop thread-squeezing apparatus
EP96301404A EP0734681A1 (en) 1995-03-03 1996-03-01 Mop thread-squeezing apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7734413B2 (en) * 2003-12-03 2010-06-08 Denso Corporation Electronic device and program for displaying map

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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