JPH08238198A

JPH08238198A - 使い捨て式トイレセット

Info

Publication number: JPH08238198A
Application number: JP7078695A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Mashima; 宏真嶋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-03-02
Filing date: 1995-03-02
Publication date: 1996-09-17
Anticipated expiration: 2014-03-03
Also published as: JP2864104B2

Abstract

(57)【要約】【目的】断水している洋式便器を使用して排泄する場
合を想定して、既設の便器への装着が容易にでき、排泄
物を処理し易く収容する一方で、セット全体を折り畳め
るようにして災害時に備える備蓄の嵩が小さくなるよう
にする。【構成】周縁部５を便座に被せて便器内に嵌合するト
イレット袋１と、トイレット袋の底部を固定して便器内
に該袋と共に嵌合するとともに、使用前の該袋を収納し
て折り畳めるように構成した収納容器３と、収納容器の
開口部３’を閉鎖する閉鎖手段４との組み合わせからな
るトイレセットである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、断水して使用できな
くなった洋式水洗便器にトイレット袋を被せて使用でき
るようにする使い捨て式トイレセットに関し、使用後の
トイレット袋を閉鎖手段を備えた収納容器内に収容する
ようにしたことを特長とするものである。

【０００２】

【従来の技術】便器にトイレット袋を嵌めて使用できる
ようにしたこの種の使い捨て式トイレセットには、例え
ば特開平６ー２５４０００号公報のように、それぞれ簡
易型の代用便器と代用便座に、トイレット袋を組み合わ
せたものがある。また、使い捨てのトイレット袋として
は、例えば特開平６ー２７７１６３号公報のように、袋
口にシールを備えたトイレット袋の中に予め吸水剤、固
化剤、防臭剤、殺菌剤等を収容しておいて、使用後に袋
口を密封できるようにしたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のトイレセッ
トは、便器と便座とトイレット袋との３点の組み合わせ
からなるので、例えば震災のような大規模の災害に備え
てこれを備蓄すれば、その備蓄嵩が膨大になって、大容
量の保管場所を必要とする。

【０００４】また、１セットの使用後にトイレット袋と
ともに便器と便座を廃棄すれば、大量のごみを発生する
ことになる。そしてまた、便器と便座を反復使用するよ
うに用いた場合でも、液状に近い排泄物を収容した大量
のトイレット袋の保管処理が難しいことから、厚地の袋
を使用したり、吸水剤、固化剤、防臭剤、殺菌剤等の添
加が必要になるので、高価になるなどの欠点がある。

【０００５】一方、災害の中心部を外れた区域にあって
は、ライフラインの破壊のみで、家屋の破壊をまぬかれ
て、トイレ設備が使用可能の状態にある区域が広範囲に
生ずる。これらの地域では、トイレット袋のみの使用で
排泄を済ますことができるが、使用後の保管処理が困難
になることは、上記従来品どおりである。また旱魃によ
る上水道の断水の場合等においても、同様な困難が生ず
る。上記の諸点を考えて、備蓄の保管場所が最小限度に
止まり、水道の使えない既設の洋式便器に容易に装着で
き、個別に簡単に始末ができて、かつ、使用後の排泄物
の保管処理をし易くすることがこの種のトイレセットに
おいて解決すべき課題となっている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、洋式便
器の便座に重ね合わされる周縁部を具え、周面を下部に
向けて狭くなるように傾斜させて便器内に嵌合するポリ
シート（高分子シート）製のトイレット袋と、トイレッ
ト袋の底部に設けた収容部を内面に固定して、使用前の
該袋を開口部から取り出し自在に収納するとともに使用
後のトイレット袋を収容する折り畳み式の収納容器と、
使用後のトイレット袋を収容した収納容器の開口部を閉
鎖する閉鎖手段とを組み合わせた使い捨て式トイレセッ
トを提供するものである。

【０００７】本発明トイレセットにおいて、前記トイレ
ット袋の周縁部に、便座と着脱自在に固定される粘着テ
ープを備えたものは、便座への装着状態が安定するので
使用し易い。またトイレット袋の周面に、使用後の袋を
括り結ぶ輪ゴムまたはテープを備えることにより、簡単
に袋の閉鎖ができるとともに一応の防臭効果が得られ
る。

【０００８】そして、前記収納容器とその開口部の閉鎖
手段として、折り畳み式の紙箱と同じく折り畳み式の紙
蓋とを組み合わせると、備蓄時の嵩が少なく、安価に製
作でき、使用後の保管処理に際して使用済収納容器の積
み重ねが安定する。

【０００９】また、前記収納容器とその開口部の閉鎖手
段として、開口部にチャック型シールを備えたポリシー
ト製の袋を用いると、袋の保形性が保たれる一方で、折
り畳み式の紙箱と紙蓋の場合に比べてより備蓄時の嵩が
少なくなり、多少高価になるが量産性に富む、また、密
封性が高いので防臭性、防水性に富むものとなる。

【００１０】

【作用】本発明トイレセットは、使用に際して、折り畳
まれている収納容器を開いて、中からポリシート（高分
子シート）製のトイレット袋の上部を取り出し、袋の下
部を固定している収納容器と共に洋式便器内に嵌合し、
袋の周縁部で便座を覆うことによって、既設の便器への
装着を終える。使用後は、周縁部を便座から外し、袋の
底部に収まった排泄物を収納容器ごと取り出し、トイレ
ット袋を収納容器内に戻し、閉鎖手段を用いて容器の開
口部を閉じた後、所定の場所に保管処理するように用い
る。

【００１１】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面について説明す
る。図において、１はポリシート（高分子シート）製の
トイレット袋、２は周面を下部に向けて狭くなるように
傾斜させたトイレット袋１の底部に形成した排泄物の収
容部、３は底部にトイレット袋１の収容部２を固定し
て、該袋１と一体に備えられた折り畳み式の収納容器、
４は収納容器３の開口部３’を閉鎖する閉鎖手段であ
る。なお、トイレット袋１の収容部２と収納容器３と
の固定は、熱溶着するかまたは接着剤を使用し、トイレ
ット袋１を取り出した時に離れないようにする。

【００１３】図１〜３に示す実施例１において、トイレ
ット袋１は、袋口に相当する周縁部５の複数個所に粘着
テープ６を配置し、図２に示すように洋式便器７の便座
８に着脱自在に固定して、下部を便器７内に収納容器３
と共に嵌合させる。実施例１では、収納容器に折り畳み
式の紙箱３を用い、その開口部３’の閉鎖手段として、
同じく折り畳み式の紙蓋４を用いている。なお、図中９
は紙箱３と紙蓋４とにそれぞれ付した折り畳み線であ
る。

【００１４】図３の（ａ）は実施例１の使用前の折り畳
み状態を示す。それぞれ折り畳み式の紙蓋４と紙箱３
は、折り畳み線９で折り畳まれて嵩が小さくなり、収容
部２を固定されたポリシート（高分子シート）製のトイ
レット袋１は、折り畳まれた状態で紙箱３内に一体に収
納されている。使用後のトイレット袋１は、側面に取り
付けた輪ゴム１０またはテープで括り結んで収納容器３
内に戻し、閉鎖手段である紙蓋４を被せることにより、
図３の（ｂ）の状態にして、所定の保管処理場に置く。

【００１５】図４、５に示す実施例２は、収納容器３と
その開口部３’の閉鎖手段４として、袋口に近い位置に
公知のチャック型シールを一体に備えた少し厚手のポリ
シート（高分子シート）製の袋を用いた場合のものであ
る。ポリシート（高分子シート）製の袋を用いた収納容
器３は、実施例１と同様に、ポリシート（高分子シー
ト）製のトイレット袋１の底部に形成した収容部２を固
定し、同袋を折り畳み状態に保って収納し、図５の
（ａ）に示すように開口部３’をチャック型シール４で
密封する。

【００１６】使用に際しては実施例１と同様に収納容器
３内からトイレット袋１の上部を取り出して、周縁部５
の粘着テープ６を便座の上面に接着し、収納容器３と共
にトイレット袋１を便器内に嵌合する。使用後は、側面
に取り付けた輪ゴムまたはテープ（図示省略）で括り結
んで収納容器３内にトイレット袋１を収納し直してチャ
ック型シール４で密封する〔図５の（ｂ）参照〕。な
お、本発明トイレセットは、トイレット袋１の上部を床
面に拡げて敷けば、和式トイレにも使用できることは云
うまでもない。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明トイレセットは、使
用前はトイレット袋と、開口部の閉鎖手段を備えた収納
容器とが折り畳まれているので、嵩が小さく保管場所が
最小限度に止まる。また、トイレット袋の周縁部を便座
に被せ、便器内にトイレット袋を嵌合して、下部の排泄
物の収容部と一体の収納容器を便器内に嵌合すれば既設
の洋式便器またはそれに類する任意の箱への装着がきわ
めて容易にでき、簡単に使用できて後始末もし易い。ま
た、使用後に閉鎖手段により収納容器の開口部を閉鎖す
れば、排泄物の保管処理がきわめてし易くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例１を示す分解斜視図

【図２】図２は使用状態を示す一部縦断面図

【図３】図３は使用前の状態の一部縦断面図（ａ）と使
用後の状態の斜視図（ｂ）

【図４】図４は実施例２を示す斜視図

【図５】図５は使用前の状態の一部縦断面図（ａ）と使
用後の状態の斜視図（ｂ）

【符号の説明】

１トイレット袋２収容部３収納容器〔紙箱、ポリシート（高分子シート）製の
袋〕３’ 開口部４閉鎖手段（紙蓋、チャック型シール）５周縁部６粘着テープ７洋式便器８便座９折り線１０輪ゴム

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洋式便器の便座に重ね合わされる周縁部
を具え、周面を下部に向けて狭くなるように傾斜させて
便器内に嵌合するポリシート（高分子シート）製のトイ
レット袋と、トイレット袋の底部に設けた収容部を内面
に固定して、使用前の該袋を開口部から取り出し自在に
収納するとともに使用後のトイレット袋を収容する折り
畳み式の収納容器と、使用後のトイレット袋を収容した
収納容器の開口部を閉鎖する閉鎖手段とを組み合わせた
使い捨て式トイレセット。
【請求項２】前記トイレット袋は、前記周縁部に、便
座と着脱自在に固定される粘着テープを備え、周面に使
用後の袋を括り結ぶ輪ゴムまたはテープを備え、前記収
納容器とその開口部の閉鎖手段は、折り畳み式の紙箱と
同じく折り畳み式の紙蓋との組み合わせからなるか、ま
たは開口部にチャック型シールを備えたポリシート（高
分子シート）製の袋であることを特徴とする請求項１の
使い捨て式トイレセット。