JPH08236810A - 窒化物半導体発光ダイオード - Google Patents

窒化物半導体発光ダイオード

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JPH08236810A
JPH08236810A JP4059295A JP4059295A JPH08236810A JP H08236810 A JPH08236810 A JP H08236810A JP 4059295 A JP4059295 A JP 4059295A JP 4059295 A JP4059295 A JP 4059295A JP H08236810 A JPH08236810 A JP H08236810A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気的特性に優れ発光輝度が高い高信頼性の
LEDを得る。 【構成】 基板材料との格子不整合性が小さくするため
に、NとN以外の第V族元素を含む III−V族窒化物半
導体からなる緩衝層を採用する。また、この緩衝層とヘ
テロ接合をなす積層構造を有するLEDとする。また、
緩衝層の一部領域に絶縁性領域等を設ける。 【効果】 有効発光領域の電流密度が増し発光強度が向
上する。素子動作の長期安定化が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 III−V族窒化物半導
体からなる窒化物半導体発光ダイオード(LED)に係
わり、特にLED用途の積層構造を構成する緩衝層の材
質に関する。
【0002】
【従来の技術】LEDは表示装置、光通信機器等に用い
られている発光素子である。LEDの多くは従来から I
II−V族化合物半導体で構成されている。GaPやAl
GaInP4元混晶等が代表的な例である。最近では、
窒化ガリウム(GaN)などの窒素(元素記号:N)を
含む III−V族窒化物半導体も青色LED等の短波長L
ED用途の材料として利用されている(例えば真部 勝
英、「豊田合成技報」、第35巻第4号(1993)、
68頁)。
【0003】III−V族窒化物半導体から構成されたL
EDの断面積層構造の従来例を図1に示す。積層構造を
構成する III−V族窒化物半導体の成長には、成長温度
が高いため、高温に耐える基板(101)としてサファ
イア(α−Al23 )単結晶が利用されている(例え
ばH.M.Manasevit他、J.Electro
chem.Soc.、118(1971)、186
4)。従来から基板として利用されているサファイアは
電気絶縁性を有す。従って、基板と基板の反対側の成長
層上に電極を設けることはできない。従来のLEDにあ
っては、基板上の成長層上に入力及び出力電極((10
9)及び(110))の双方の電極が設けられている。
電極を設けるに際しては、電極間の短絡を防止するた
め、電極相互を絶縁する必要がある。電極間の絶縁を得
るために従来に於いては、図1に示す如く基板上に堆積
された積層構造の一部を除去する方法が採用されてい
た。積層構造の一部を選択的に除去するには、フォトリ
ソグラフィー技術を利用したパターニング工程やエッチ
ングによる成長層の選択的除去工程及び洗浄工程等の複
数で且つ複雑な工程を経過させなければならず、工程
上、おおいな煩雑さを伴っていた。
【0004】従来の積層構造では緩衝層(111)とし
てGaNが用いられている。AlNが緩衝層として利用
された従来例もある(加藤 久喜、「豊田合成技報」第
35巻第2号(1993)、91頁)。この他、AlG
aN混晶も緩衝層用の材料として提示されている(特開
平4−297023)。いずれにしても従来の青色LE
D用ウエハーの緩衝層材料は第V族元素として唯一Nの
み含む III−V族窒化物半導体からなっている。クラッ
ド層(107)も従来から第V族元素としてNのみを含
むAlGaNからなっている。発光層(106)はGa
InNから構成されている(例えば中村修二、「電子情
報通信学会誌」第76巻第9号(1993)、913
頁)。
【0005】ところで、基板として使用する六方晶系の
α−Al23 のa軸方向の格子定数は4.75Åであ
る。一方、緩衝層であるGaNとAlNのa軸の格子定
数は各々、3.18Åと3.11Åである(赤崎 勇編
著、「 III−V族化合物半導体」1994年5月20
日、培風館発行148頁)。従って、アルミナ基板材料
と緩衝層として従来から利用されていた窒化物半導体材
料とは著しく格子定数が異なっており、格子不整合の度
合(ミスマッチ度)が大きく、結晶欠陥の少ない良質の
半導体膜を得るのが困難である問題があった。
【0006】格子の不整合の度合はミスマッチ度として
定量的に表せる。格子のミスマッチ度(Δ%)は、先
ず、基準とする結晶材料の格子定数をd0とし、不整合
度を算出する対象とする結晶材料の格子定数をdとすれ
ば、Δは式(1)で算出するのが一般的である。 Δ(%)={(d−d0 )/d0 }×100 ・・・・・・・(1) ミスマッチ度を算出する際には、基板結晶面の格子定数
を基準とする場合もある。或いはまた、不整合度を算出
する対象とする結晶材料が堆積される被堆積物表面の結
晶面の格子定数を基準とする場合の双方がある。
【0007】例えば、図1に示したサファイア単結晶を
基板とする、従来の積層構造に於ける{0001}サフ
ァイア基板(101)を基準とした{0001}GaN
緩衝層(102)とのΔを算出する。この場合、d0
4.75Å、d=3.18ÅとなりΔは−33.1%と
算出される。Δが負の値となるのは算出の基準としたサ
ファイア{0001}面の格子定数がGaN{000
1}面のそれより大きいからである。逆に、ミスマッチ
度の算出の対象とする結晶の格子定数が基準の結晶の格
子定数より大きければ、上記の式1に於いてd−d0
0となるため正(+)の値を取る。
【0008】また、従来から緩衝層として利用されてい
る六方晶AlNのa軸の格子定数は3.11Åであり、
GaNのa軸の格子定数との差は僅か0.07Åであ
る。上記の式(1)により、{0001}α−Al2
3 単結晶基板上に成長させた{0001}AlN膜のΔ
を求めると−34.5%となり、{0001}GaNの
それより1.4%低下するのみである。従って、AlN
を緩衝層として使用してもミスマッチ度の著しい減少が
もたらされることとはならない。
【0009】AlNとGaNとの混晶であるAlW Ga
1-W N(wは混晶比を表し、0<w<1である。)にし
ても、この混晶の格子定数はAlNとGaNの格子定数
の間の値となる。即ち、AlW Ga1-W Nのa軸の格子
定数はwに対応して3.11Åから3.18Åの間の数
値となる。従って、ΔもGaNとAlNの場合の中間の
値となる。例えばwを0.5とするAl0.5 Ga0.5
のa軸の格子定数はベガード(Vegard)則を利用
すれば、3.145Åと算出される。これをもとに式
(1)によりΔを算出すると−33.8%となり、Ga
NとAlNの場合の中間の値となる。
【0010】良好な特性をもたらす III−V族化合物半
導体の発光構造は、堆積させるべき結晶層或いは基板
と、新たに成長させるべき結晶層との格子定数の差異を
小さくすることにより得る。基板結晶との大きなミスマ
ッチがある材質からなる緩衝層を基板結晶上に直接堆積
すると、緩衝層には格子不整合に起因する結晶欠陥が多
量に導入される。緩衝層内に存在する結晶欠陥は、その
層上に設ける発光機能をもたらすエピタキシャル成長層
に迄伝搬する。欠陥を過剰に含むエピタキシャル成長層
からは、良好な特性の発光構造を得るには至らない。即
ち、式(1)により算出されるΔの値は、小さい程好ま
しい。Δ=0は格子の不整合が全く存在しない、即ち、
格子整合が完全であることを示す。基板結晶上には、基
板結晶の格子定数を基準として少なくとも、従来の約1
/3程度に相当する、Δを10%未満と材料からなる緩
衝層を設けるのが好ましい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来から緩衝層として
提示されているGaN、AlN或いはAlGaN混晶
は、基板とするα−Al23 単結晶との格子の不整合
の度合いが著しく大きく、Δは10%を越えていた。基
板材料と成長層との間の格子の不整合度が大きいと、不
整合性に基づきエピタキシャル成長層へ導入される結晶
欠陥は確実に増加する。Δが約10%を越える大きさで
あると、導入されるミスフィット転位等の欠陥密度が顕
著に増加する。結晶欠陥は欠陥を含む成長層の上に堆積
した層へと伝搬する。例えば、α−Al23 単結晶基
板を基準にすれば、優に10%を越える大きなΔを生ず
るGaNやAlNからなる従来の緩衝層には、多量の結
晶欠陥が存在することとなる。緩衝層内に存在する欠陥
は、緩衝層上に設けられるクラッド層や発光層などから
構成される発光構造部にも引き継がれ、発光を得るため
に重要となるこれら機能層の膜質を悪化させる。
【0012】基板との格子不整合度が大きく、結晶欠陥
が多く含まれた緩衝層を介して設けられた膜質の悪化し
た機能層から構成される発光構造からは、(1)非発光
中心等の非発光成分の密度が増え、発光強度の増大は望
めず高輝度のLEDは得られない、(2)転位が多く存
在すると、転位を通じての素子動作電流の局所的な短絡
等が生じ、素子の不安定動作を誘因し、動作上信頼性の
あるLEDは得られない、(3)膜質自体の悪化により
LEDの順方向電圧が増大し、低消費電力のLEDは得
られないなど、光学的及び電気的な特性或いは信頼性特
性の向上したLEDを得ることができない。よって、本
発明では、(A)発光強度の増大がもたらされ、(B)
素子動作上の信頼性に優れ、(C)低い順方向電圧をも
たらす窒素を含む III−V族化合物半導体を含む発光構
造を備えたLEDを得ることを主たる目標として、基板
結晶との格子整合度の観点から、基板との格子不整合を
緩和できる緩衝層の材質並びに構成をもって従来の問題
点を解決することを課題とする。
【0013】上記した格子不整合性に基づくLED特性
上の欠点を克服するためには、発光層等の発光構造を構
成する層への緩衝層からの結晶欠陥の伝搬を回避する手
段が必要とされる。基板結晶と緩衝層との格子の不整合
性を低減する手段には、従来のGaNを緩衝層とする場
合にあっては、サファイア基板とGaN緩衝層との中間
に双方の格子不整合度を緩和する作用をもたらす中間層
を挿入する方法が考えられる。従来の緩衝層は第V族元
素として窒素のみを含む III−V族化合物半導体層から
なる、しかも単層からなる緩衝層であることに鑑み、緩
衝層を多数の半導体層を組合せたヘテロ接合構造或いは
組成を異にする成長層を多層に接合させた積層構造から
構成し、基板結晶との格子不整合度を緩衝層の膜厚方向
に段階的に或いは漸次減少させる方法も考えられる。
【0014】本発明では、 III−V族化合物半導体基板
材料との格子不整合が小さく、これより格子不整合に起
因する結晶欠陥密度の低減をもたらす材質及び構成から
なる緩衝層を介して、発光強度の増大等のLED特性の
向上に寄与できる良好な結晶性を有する機能層から構成
される発光構造を有する窒化物半導体LEDを提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、 III−V族化
合物半導体基板との格子不整合を緩和し、しいては良質
の成長層から構成される含窒素 III−V族化合物半導体
を含む発光構造を得るために、緩衝層を窒素と窒素以外
の第V族元素を含む III−V族化合物半導体から構成す
る。
【0016】即ち、本発明は、(I) III−V族化合物
半導体基板上に、窒素と窒素以外の第V族元素を含む I
II−V族化合物半導体成長層からなる緩衝層を介して含
窒素III−V族化物半導体を含む発光構造を具備し、基
板と基板の反対側の成長層上に電極を設けたことを特徴
とする窒化物半導体発光ダイオード、(II)特に、緩衝
層が組成の異なる複数の成長層からなることを特徴とす
る上記(I)に記載する窒化物半導体発光ダイオード、
(III)特に、緩衝層が連続的に組成の変化するIII−V
族化合物半導体成長層からなることを特徴とする上記
(I)に記載する窒化物半導体発光ダイオード、(IV)
特に、発光構造がダブルヘテロ構造を有することを特徴
とする上記(I)乃至(III)に記載する窒化物半導体発
光ダイオードを実現するものである。
【0017】本発明で使用する基板は導電性を有する I
II−V族化合物半導体基板とする。基板と基板の反対側
の成長層上に電極を設け、即ち母体材料の上下方向に電
極を配置した窒化物半導体発光ダイオードを得るためで
ある。基板が導電性でなければ、基板と基板の反対側の
成長層上の電極間に素子動作電流を流通させることが出
来ないからである。本発明によれば、電極を設けるため
に積層構造の一部を除去するための工程が省略でき、L
EDを得るにあたっての製造プロセスの簡略化が達成さ
れ、簡便にLEDが得られる利点がある。導電性の III
−V族化合物半導体基板には、元素周期律表の第II族、
第IV族若しくは第VI族元素を添加した低抵抗のヒ化ガリ
ウム(GaAs)、リン化ガリウム(GaP)及びリン
化インジウム(InP)単結晶がある。具体的には、第
II族元素の亜鉛(Zn)を添加したp形GaAsやp形
GaP、第IV族の珪素(Si)を添加したn形GaA
s、錫(Sn)を添加したn形InP、及び第VI族の硫
黄(S)を添加したn形GaPやn形InP等が例示で
きる。これらの結晶を基板とするに際し、基板表面の面
方位には限定はない。基板結晶表面の面方位を例えば、
{001}、{111}、{011}、{311}や
{511}とする導電性の III−V族化合物半導体基板
が利用できる。n形或いはp形の導電性を有するGaP
結晶基板上に、本発明に係わる導電性の緩衝層を設け、
同緩衝層上に導電性のクラッド層や発光層等からなる発
光構造を設けると、基板結晶を含めて全て導電性の材料
からなる積層構造が形成できる。積層構造は導電性材料
から構成されているが故に、電流を積層構造の上下方向
に流通させることができる。即ち、基板裏面とその反対
側に設けた導電性を有する積層構造上に電極を設けるこ
とができる。発光構造から発光を得るための電流を注入
する電極を積層構造の最表層である上部クラッド層に接
触させて形成し、他方の電極を導電性基板の裏面側に設
けた場合が該当する一例である。
【0018】窒素以外の第V族元素にはリン(P)、ヒ
素(As)、アンチモン(Sb)やビスマス(Bi)等
がある。窒素と窒素以外の第V族元素を含む緩衝層とし
て利用することが可能な III−V族化合物半導体には次
の材料が例示できる。 (i)一つの第 III族元素と、窒素と窒素以外の一つの
第V族元素を含む III−V族化合物半導体の例として、
AlNAs、AlNP、AlNSb、GaNAs、Ga
NP、InNAs、InNP、GaNSb、InNS
b、InNBiなど。 (ii)一つの第 III族元素と、窒素と窒素以外の2種
類の第V族元素を含む III−V族化合物半導体の例とし
て、AlNPAs、AlNAsSb、GaNPAs、G
aNAsBi、InNPAsなど。 (iii)二つの第 III族元素と、窒素と窒素以外の複
数の第V族元素を含む III−V族化合物半導体の例とし
て、AlGaNAs、AlGaNP、AlInNAs、
AlGaNAsBi、AlInNP、GaInNAs、
GaInNPなど。 本発明では、これらの含窒素 III
−V族化合物半導体から基板結晶との格子不整合の度合
いの小さい緩衝層を選択して使用する。
【0019】緩衝層は導電性を有していれば良いが、1
ミリオーム(mΩ)程度の低い抵抗値を有することが望
ましい。抵抗が大きいと順方向電圧の低減に充分に寄与
できない。半導体成長層への伝導性をもたらす不純物の
添加量を増大させるに伴い、成長層の抵抗を減ずること
ができる。しかし、過剰に不純物を添加すると成長層の
結晶性を悪化させる。伝導性をもたらす不純物の添加量
は、1018cm-3前後から1019cm-3前後の範囲のキ
ャリア濃度を与える程度に止めておくのが好ましい。緩
衝層の伝導形はn形及びp形の如何を問わない。上記の
如く、実用的な III−V族化合物半導体基板結晶はp形
若しくはn形の伝導性のGaAsやGaP及びInP単
結晶である。
【0020】面方位を{001}とするGaAs単結晶
の格子定数は5.654Åである。構成元素の構成比を
変化させることにより、この格子定数にほぼ合致する格
子定数を取り得る含窒素 III−V族化合物半導体として
は、上記に例示した中から選択されたものを含めて、さ
らにAlNSb、GaNSb、InNP、InNAs、
InNSb及びGaInNAsなどが例示できる。ま
た、格子定数を5.4495Åとする{001}GaP
単結晶に対し、ほぼ格子整合する含窒素 III−V族化合
物半導体としては、上記の中から選択されたものを含め
て、さらにGaNAs、GaNSb、AlNAs、Al
NSb、InNP、InNAs、InNSb及びGaI
nNAsなどが挙げられる。GaAsの{111}面の
格子定数は約3.264Åであり、これにほぼ合致する
含窒素 III−V族化合物半導体としては、GaNP、G
aNAs、GaNSb、AlNP、AlNAs、AlN
Sb、InNP、InNAs、InNSb、GaInN
As及びAlGaNAsなどが例示できる。
【0021】窒素と窒素以外の第V族元素を含む III−
V族化合物半導体からなる緩衝層にあっては、複数の第
V族元素から構成されているが故に、第V族元素相互の
構成比率を変化させることによって、基板結晶の格子定
数にほぼ合致した緩衝層を得ることができる。一例とし
て挙げれば、GaAs{001}面の格子定数にほぼ合
致するInNAsを得るには、第V族元素の窒素とヒ素
の構成比率を16%:84%とした、InN0.16As
0.84とする。GaNSb及びInNPにあっては、第V
族側の構成比率をGaN0.15Sb0. 85及びInN0.09
0.91とすることによって、{001}GaAsとのΔを
小さくすることができる。第 III族元素を複数含むAl
GaNAs等にあっては、第V族元素に限らず、第 III
族の構成比率を変化させても基板結晶の或る格子面の格
子定数にほぼ合致させることができる。例えば、Al
0.20Ga0.800.92As0.08とすれば、GaAsの{1
11}面の格子定数とほぼ一致させることができる。第
III族並びに第V族元素元素の構成比率を適宣選択する
ことにより、Δを減少させることができる。換言すれ
ば、低減されたΔは第 III族並びに第V族元素元素の構
成比率を変化させることによりもたらされる。
【0022】従来の緩衝層用材料であるGaNやAlN
及びInN等の含窒素 III−V族化合物半導体では、第
V族元素は唯一窒素のみであり、単一の第V族元素から
構成される含窒素 III−V族化合物半導体にあっては、
第V族元素の構成比率に変化を与えようが無い。Δの縮
小がもたらされるのは、第V族の構成元素を複数とした
ことに基づいている。上記した如く第V元素を複数とす
ることによって初めて、第V族元素の各々の構成比率に
変化をもたらすことができる。基板結晶を基準として算
出されるΔに関して、縮小されたΔを有する緩衝層を使
用すれば、基板と緩衝層との格子不整合に起因する緩衝
層内の結晶欠陥の発生が抑制される。この様な欠陥密度
が小さい緩衝層を介して設けられるエピタキシャル成長
層は、結晶欠陥密度が小さい良質の成長層となる。よっ
て、Δの小さい緩衝層上には、良質の発光構造が形成で
きる。
【0023】緩衝層を構成する III−V族窒化物半導体
材料は同一である必要はない。例えば、第V族元素の構
成を異にするGaNPとGaNAsとの積層より構成し
ても差し支えはない。また、組成が異なるために異なる
禁止帯幅を有する、窒素と窒素以外の第V族元素を含む
複数の含窒素 III−V族化合物半導体層を順次積層させ
ても良い。緩衝層を介してクラッド層を含む発光構造を
意図する場合には、基板結晶の直上に先ず第V族或いは
第 III族元素の構成比率を変化させ、基板結晶と大きな
Δを生じない含窒素 III−V族化合物半導体層を1乃至
数層設ける。次に、積層する方向に順次禁止帯幅の大き
くする含窒素 III−V族化合物半導体層を積層させ、緩
衝層を構成するのが好ましい。この様な緩衝層の構成と
することにより、基板結晶と緩衝層を構成する含窒素II
I−V族化合物半導体層との格子不整合を緩和できると
ともに、クラッド層等の発光構造を構成する成長層との
接合障壁の差異を段階的に低減することが可能となる。
即ち、組成の異なる複数の成長層から緩衝層を構成する
ことにより、特に上記の格子不整合を緩和する作用と、
整合障壁の差異を段階的に減少させる作用を有するの
で、発光構造への格子不整合に起因する結晶欠陥の導入
量が低減される。
【0024】一例として、珪素を添加したn形の{11
1}GaAs単結晶基板上に、複数のGaNX As1-X
(xは第V族元素の構成比率を表す。)の積層からなる
緩衝層を構成する場合を述べる。格子定数を約3.26
4Åとする基板結晶面上には、xを0.97としΔをほ
ぼ0とするGaN0.97As0.03を堆積する。次に、xを
段階的に増加させ禁止帯幅をより大きくするGaN0.98
As0.02を積層する。次に、更にxを増加させたGaN
0.99As0.01層を積層する。このようにして緩衝層を構
成する。 この例は禁止帯幅を基板直上の層の約2.4
eVより次に約2.8eVとし、最表層で約3.2Vへ
と段階的に増加させている。基板結晶を基準としたΔは
基板直上の層のほぼ0であり、次に約−1.1%とな
り、最表層では−1.8%となっている。Δはいずれも
±10%未満であり、格子不整合に起因する結晶欠陥の
密度の顕著な増加が抑制される範囲となっている。
【0025】第 III族元素を複数含んでなる含窒素 III
−V族化合物半導体の場合には、第III族元素の構成比
率を異にする含窒素 III−V族化合物半導体から緩衝層
を形成しても同様の効果が発揮される。例えば、導電性
の{111}GaAs単結晶基板上に先ず、第一層とし
てAl0.20Ga0.800.92As0.08を堆積し、次に第二
層としてAl0.30Ga0.700. 92As0.08を積層し、緩
衝層を構成する。この例では、第一及び第二のいずれの
AlGaNAs層も、基板結晶を基準にしてΔがほぼ0
である。禁止帯幅は積層方向の段階的に約0.3eV程
度増加している。第一層及び第二層はΔをほぼ0として
いるため、緩衝層上の発光構造への結晶欠陥の導入が抑
制されるに加え、特に第二層により発光構造との接合障
壁を低減する作用が得られる。従って、順方向電圧の低
減がもたらされる。
【0026】緩衝層が連続的に組成の変化する III−V
族化合物半導体成長層から成っている場合も、緩衝層上
に設ける発光構造とのヘテロ接合障壁高さを減ずるに効
果がある。緩衝層内で組成比を変化させると、それに対
応して禁止帯幅が緩衝層内で順次変化する。基板結晶の
直上では、第 III族若しくは第V族元素の構成比率を基
板結晶とほぼ格子整合をもたらす比率とし、膜厚方向に
禁止帯幅が漸次大きな禁止帯幅となる様に構成比率を連
続的に変化させると、基板結晶と緩衝層との格子不整合
を緩和する作用と発光構造との接合障壁を減少させる効
果が得られ、本発明の目的に最も好都合となる。この様
な積層構成に於いて、禁止帯幅が膜厚方向に順次変化す
る模様を図2に模式的に例示する。図2に示す如く、層
内で構成比率を順次変化させた構成とすると、緩衝層上
に堆積するクラッド層より緩衝層の基板結晶側に向けて
禁止帯幅を連続的に減少させることができる。クラッド
層との接合面に於ける緩衝層の最表層の禁止帯幅はクラ
ッド層と同一とするか、或いは僅かに小さくするのが好
ましい。クラッド層を上回る禁止帯幅を有する緩衝層の
最表層とクラッド層とをヘテロ接合させるのは、順方向
電圧を低減させるに不都合となるからである。
【0027】少なくとも一種類の第 III族元素とNとN
以外の第V族元素とを含む含窒素 III−V族化合物半導
体層は気相成長技術等を利用すれば容易に得ることがで
きる。 ハロゲン或いはハイドライドVPE法、常圧
(大気圧)若しくは減圧環境下で半導体層の堆積を実施
するMOCVD法や、(MO)MBE法等が代表的な気
相成長方法の例である。気相成長方法により構成元素の
構成比率を連続的に変化させた緩衝層を得るには、成長
反応系への第 III族元素若しくは第V族元素の出発原料
の供給量を時間的に連続させて変化すれば得られる。構
成比率を連続的に変化してなる成長層は、成長を施す温
度を連続的に上昇或いは下降させることによっても得る
ことができる。
【0028】本発明では、上記の如く基板結晶との格子
ミスマッチ度の小さい、(イ)窒素と窒素以外の第V族
元素を含む III−V族化合物半導体成長層からなる緩衝
層、(ロ)窒素と窒素以外の第V族元素を含む III−V
族化合物半導体からなる成長層であって、組成の異なる
複数の成長層からなる緩衝層、(ハ)窒素と窒素以外の
第V族元素を含む III−V族化合物半導体からなる成長
層であって、連続的に組成の変化する緩衝層を介して窒
素を含む III−V族化合物半導体を含む発光構造を設け
る。
【0029】発光構造は、ホモ(homo)接合型、単
一(シングル)ヘテロ接合型及び二重(ダブル)ヘテロ
接合型の如何を問わない。本発明は、基板結晶とのΔが
小さい緩衝層を介して発光構造を設けるため、発光構造
の接合型に拘らず結晶欠陥の密度が低い良質の機能層か
らなる発光構造を得ることを可能とする。特に、発光を
もたらす電子と正孔を発光構造内に「閉じ込める」機
能、いわゆるクラッデング作用を備えたダブルヘテロ接
合型の発光構造とすれば、基板結晶と格子不整合度の小
さな緩衝層を介することによってもたらされる良好な結
晶性と相まって、LEDの更なる高輝度化がもたらされ
る。
【0030】更に、本発明では緩衝層の一部領域に、絶
縁性若しくは元来の緩衝層の伝導形と反対の伝導形をも
たらす不純物を添加しても良い。一部が伝導性の低い緩
衝層を介して発光構造を具備させ、基板と基板の反対側
の成長層上に電極を設けたることにより、窒化物半導体
発光ダイオードを形成する。
【0031】緩衝層の伝導形がn形であれば、p形の不
純物を添加する。p形の緩衝層であれば、n形の不純物
を添加する。これにより、緩衝層の内部の一部領域にp
n接合を形成する。絶縁性領域やpn接合領域をその内
部に設けていないGaNやAlGaN等の従来の緩衝層
にあっては、入力電極より供給される動作電流は或る広
がりをもって緩衝層内を流通する。しかし、一般には、
発光構造の全域へ動作電流を充分に拡張させるには至ら
ず、従って、発光面積を充分に拡張するには至っていな
い。この発光構造に対して充分ではない動作電流の拡散
の模様を図4に模式的に示す。本発明に係わる絶縁性或
いpn接合領域を設けると、動作電流がこれらの領域を
流通するのを妨げられ、動作電流はこれらの領域の周囲
にある領域へと流入する。この状態を図5に模式的に示
す。これにより、動作電流が拡散する領域が拡大し、そ
の結果、発光面積の拡張がもたらされる効果が得られ
る。
【0032】熱拡散法やイオン注入法等を利用すれば、
緩衝層を構成する構成要素層の一部領域に不純物を添加
することができる。例えば、緩衝層が全てn形の構成要
素層から構成されている場合、理論的にはn形キャリア
の濃度とほぼ同等のp形不純物を添加すれば、その不純
物が添加された領域は高抵抗で絶縁性となる。更に、p
形不純物を過剰に添加すれば、不純物が添加された領域
に限りp形不純物が量的に優勢となり、n形の緩衝層の
内部p形を呈する領域が形成される。p形化された特定
の領域と周囲に在るn形緩衝層とでpn接合が形成され
る。pn接合部には、動作電流が容易には流入しないた
め、動作電流は周囲に拡散する。即ち、pn接合は動作
電流の拡散を促し、よって発光面積の拡大がもたらされ
る。
【0033】p形の緩衝層では、p形キャリアを補償す
るに相当する濃度のn形の不純物を添加すれば、このn
形不純物が添加された領域を高抵抗の半絶縁性とするこ
とができる。更に多量にn形不純物を添加すれば、その
領域をn形に反転させられる。これにより、n形不純物
が添加された領域とその周囲のp形緩衝層との間にpn
接合が形成される。このpn接合により、動作電流は拡
散され、発光面積は拡大される。
【0034】含窒素 III−V族化合物半導体にp形不純
物として作用する元素には周期律表の第II族に属するベ
リリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Z
n)、カドミウム(Cd)や水銀(Hg)などがある。
反対に、n形不純物には第IV族元素の珪素(Si)、ゲ
ルマニウム(Ge)、錫(Sn)等がある。また、第VI
族元素の硫黄(S)、セレン(Se)、テルリウム(T
e)等もn形不純物として利用できる。緩衝層の伝導形
に応じて、これらの中から緩衝層とは反対の伝導形を与
える不純物を選択し、緩衝層の内部に絶縁性或いはpn
接合領域を形成する。
【0035】緩衝層の一部領域に設ける絶縁性或いはp
n接合領域は、LEDを駆動させる動作電源を印荷する
ために設ける表面電極の形成領域と相似形とするのが良
い。また、絶縁性或いはpn接合領域は、表面電極を形
成する領域の直下に相当する部分に設けるのが好まし
い。これらの領域の配置の一例を示す平面図を図3に示
す。表面電極(109)とは、発光構造の表層側に設け
る、いわゆる入力電極であり、基板結晶の裏面側のほぼ
全体に形成される、通常云われる裏面『べた』電極(1
10)ではない。
【0036】発光構造からの発光は素子の表面側に限ら
ず裏面側や側面にも放出される。発光構造から表面側に
放出される発光の一部は、入力電極となる金属材料にも
入射し、吸収される。従って、電極の直下の、電極と相
似形をなす発光構造の一部領域に動作電流を流通させて
も得られた発光は、外部に充分に取り出すことができな
いため、そもそも、この領域からの発光はLEDの発光
強度の増大をもたらさない。この発光強度の増大に寄与
しない領域への動作電流の流通を阻害し、他の領域に動
作電流を優先的に拡散させれば動作電流を有効に消費で
きる上に、発光面積が拡大される。発光面積が拡大すれ
ば、外部へ放出される発光の強度は増す。よって、緩衝
層の一部領域に絶縁性或いはpn接合領域を設けること
により、発光強度の増大がもたらされる効果がある。
【0037】発光構造からの発光は入力電極のみなら
ず、発光波長が基板とする材料の禁止帯幅から想定され
る波長以下であると発光は基板に吸収される。基板によ
る発光の吸収は、通常緩衝層上にブラッグ(Brag
g)反射層等の基板と反対側に発光を反射するための構
成を設けることによって回避される。本発明に係わる緩
衝層上にも、ブラッグ反射層等を発光を反射する構造を
設けれても差し支えない。
【0038】
【作用】複数の第V族元素を含む III−V族化合物半導
体は、 III−V族化合物半導体基板結晶との格子不整合
度が緩和された緩衝層を与える。III−V族化合物半導
体基板との格子不整合度の低減された緩衝層は、それを
介して設けられる発光構造を構成する成長層への結晶欠
陥の伝搬量を低減する作用を有す。緩衝層内に設ける絶
縁性或いはpn接合領域は、LEDの動作電流を発光構
造の広領域へ拡散させる作用をもつ。
【0039】
【実施例】
(実施例1)図6は本発明に係わるLEDの平面模式図
である。図7は図6に示す破線A−A’に沿った断面の
模式図である。基板(101)にはSドープのn形導電
性のGaP単結晶(格子定数=5.4495Å)を用い
た。基板結晶(101)の面方位は{100}とした。
基板(101)の厚さは約350μmであった。
【0040】基板(101)表面上には格子定数が5.
4390Åに相当するSiをドーピングしたn形のAl
0.010.99層を第一の緩衝層(102)として堆積し
た。膜厚は約0.1μmであった。キャリア濃度は約1
×1018cm-3とした。基板(101)を基準とした第
一の緩衝層(102)の格子不整合度Δは、本文中に記
載の式(1)により−0.19%であった。
【0041】第一の緩衝層(102)上には、格子定数
が5.2273Åに相当するSiをドーピングしたn形
のAlN0.010.99層を第二の緩衝層(103)として
堆積した。膜厚は約0.1μmとした。キャリア濃度は
約1×1018cm-3とした。第一の緩衝層(102)を
基準とした第二の緩衝層(103)のΔは本文中の式
(1)により−3.9%となった。また、基板(10
1)を基準とした第二の緩衝層(103)のΔは−4.
1%となった。
【0042】第2の緩衝層(103)上には、格子定数
が5.1802Åに相当するSiをドーピングしたAl
0.120.88層を第三の緩衝層(104)として堆積し
た。膜厚は約0.1μmとした。キャリア濃度は約1×
1018cm-3とした。第二の緩衝層(103)を基準と
した第三の緩衝層(104)のΔは−0.80%であっ
た。基板(101)を基準とした第三の緩衝層(10
4)とのΔは−4.9%であった。
【0043】第三の緩衝層(104)上には、n形のA
lN0.200.80からなる下部クラッド層(105)を堆
積した。この下部クラッド層(105)の膜厚は約0.
2μmで、キャリア濃度は7×1017cm-3とした。こ
れにより、第三の緩衝層(104)と下部クラッド層
(105)とはヘテロ接合を形成することとなる。しか
も、いずれもNとN以外の第V族元素を含む結晶からな
り、両者のミスマッチ度Δは−3.63%となった。即
ち、本実施例では組成比を固定した第一から第三の緩衝
層((102)〜(104))を採用することにより、
基板結晶との格子不整合を段階的に緩和すると共に、緩
衝層上に堆積する発光構造の一部を成す下部クラッド層
とのΔをも従来の−34.8%の約1/10に低減し
た。
【0044】n形の下部クラッド層(105)の上に
は、p形のGa0.95In0.050.880.12を発光層(1
06)として堆積した。膜厚は0.1μmとし、キャリ
ア濃度は2×1017cm-3とした。p形発光層(10
6)の上には、p形の上部クラッド層(107)を設け
た。上部クラッド層(107)はp形のAl0.05Ga
0.95N層で構成した。膜厚は約0.1μmで、キャリア
濃度は4×1017cm-3とした。上記した下部クラッド
層(105)、発光層(106)及び上部クラッド層
(107)の3層から発光構造を構成した。
【0045】上部クラッド層(107)上にはSiドー
プのn形GaNからなるコンタクト層(108)を設け
た。
【0046】緩衝層((102)〜(104))、クラ
ッド層((105)及び(107))及び発光層(10
6)は全て常圧方式MOCVD法で成長させた。成長温
度は690℃に設定した。本実施例ではn形の緩衝層
((102)〜(104))を得るにSiをドーピング
したが、ドーパントはこれに限らない。
【0047】基板(101)の裏面並びにコンタクト層
(108)上には、各々入力電極(109)及び出力電
極(110)を、公知のフォトリソグラフィー技術等を
利用して形成した。これによりLEDを得た。
【0048】この様にして得たLEDの特性を結晶学的
及び電気的に評価した。結晶特性上は、本発明による緩
衝層にあっては、基板との格子不整合が緩和されるた
め、第三の緩衝層の転位密度は107 cm-2未満に低下
した。比較とした、格子定数が5.4495Åである
{100}GaP単結晶上に従来の様に直接堆積された
GaN緩衝層では、転位密度が1010〜1012cm-2
後と多量であった。本文中に記載した式(1)により単
純に算出される{100}GaP基板を基準とするGa
NのΔは約−41.6%である。
【0049】得られたLEDからは中心波長を約100
00Åとする発光を得た。発光強度は、従来のLEDの
1.7倍〜2倍に向上した。順方向電流を20mAとし
た時の順方向電圧の平均値は従来例の1.9Vに対し、
1.7Vに低下した。また、順方向電圧の分布状況にも
改善が認められ、従来例では順方向電圧値が標準偏差に
して約0.2Vの幾何正規分布状の分布を呈したのに対
し、本実施例に係るLEDでは、同じく幾何正規曲線状
の分布を呈するものの、順方向電圧値の標準偏差は約
0.08Vに改善された。特に、従来例にあっては、転
位を媒介とする局所的な耐圧不良(ローカルブレークダ
ウン)を生ずる素子が、被検体の総数の約65%の素子
に及び、順方向電圧分布の悪化を招いていた。一般的な
半導体素子封止用材料でLEDをモールドした後、実施
した通電劣化試験に於いては、本実施例及び従来例に係
わる双方の素子共に、動作電流を流通した直後に発光出
力が約3%程度低減する初期劣化を呈した。しかし、本
実施例に係わる素子では、その後、発光出力はほぼ不動
となり1000時間に亘る継続した通電に於いても安定
した発光出力を保持した。一方、従来例にあっては、初
期劣化後も発光出力が漸次、低下する傾向を示し、通電
時間が1000時間を経過した後にあっては、初期の発
光出力の約72%に低下した。また、本実施例の素子に
あっては、転位等の結晶欠陥に主に起因して発生する非
発光点(ダークスポット)の密度が低く、初期の発光出
力は従来例に比較して約20%大きい値となった。
【0050】(実施例2)図8及び図9に本実施例によ
るLEDの平面及び断面模式図を示す。Znドープのp
形で、格子定数を5.4495Åとする{100}−G
aP単結晶基板(101)上にキャリア濃度が約1×1
18cm-3のp形のAlNX1-X 層からなる緩衝層
(111)を堆積した。第V族元素の構成比xは基板
(101)の表面では0.15とした。xは緩衝層(1
11)の最表面では0.05となる様に緩衝層(11
1)の膜厚方向に連続的に増加させた。緩衝層(11
1)の膜厚は約0.3μmとした。即ち、基板(10
1)表面より緩衝層(111)の膜厚が0.3μmに至
る間に第V族元素の構成比xを0.15より0.05に
減少させた。これにより、図2に示すと同様に、クラッ
ド層に対し漸次禁止帯幅を約0.4eV程大きくした緩
衝層を得た。
【0051】上記の構成比に勾配をもたせることに伴
い、格子定数は基板直上のAlN0.150.85層に相当す
る5.1096Åから緩衝層の最表面としたAlN0.05
0.95層に相当する5.3449Åへと変化させた。従
って、GaP単結晶基板(101)を基準とした基板直
上の緩衝層(111)のΔは式(1)により−6.24
%となった。緩衝層(111)の最表面では、Δは−
1.92%となった。
【0052】緩衝層(111)はMOCVD法により7
00℃で成長させた。本実施例では、P源としてホスフ
ィン(PH3 )を使用した。AlNX1-X 緩衝層(1
11)のPとNの組成比はPH3 とNH3 のMOCVD
成長反応系への供給比率を連続的に変えることにより変
化させた。
【0053】組成を変化させた緩衝層(111)を介し
て、 III−V族化合物半導体からなる下部クラッド層
(105)、発光層(106)及び上部クラッド層(1
07)の3層を順次堆積し、ダブルヘテロ接合構造を有
する発光構造を設けた。下部クラッド層(105)は
5.4599Åの格子定数と約2.41eVの室温禁止
帯幅を有するp形のAl0.80Ga0.20Pから構成した。
膜厚は約0.1μmとし、キャリア濃度は約8×1017
cm-3とした。第V族元素の構成比を膜厚方向に変化さ
せた緩衝層(111)の最表面と下部クラッド層(10
5)との、緩衝層(111)を基準としたΔは−2.1
1%となった。また、両者間での禁止帯幅の不連続性量
は約0.4eVとなった。発光層(106)は、n形の
Ga0.95In0.050.95As0.05から構成した。発光層
(106)の膜厚は約0.3μmとし、キャリア濃度は
約2×1017cm-3とした。上部クラッド層(107)
は、膜厚を約0.5μmとするn形のGaN0.90As
0.10から構成した。上部クラッド層(107)上には、
表面電極(109)を設けた。基板(101)の裏面側
には、出力電極(110)となる『べた』電極を形成
し、LEDを構成した。
【0054】LEDからは、中心波長を約6900Åと
する赤色帯域の発光を得た。両電極((109)及び
(110))間に20mAの動作電流を流通した際の順
方向電圧は約1.7〜1.8Vであった。一方、GaN
からなる緩衝層を有し、本実施例と同一の発光構造及び
電極構成を有する従来のLEDでは約2.0〜2.2V
であった。第V族元素として窒素のみを含むGaNにあ
っては、基板結晶及び発光構造との格子不整合を緩和す
るために第V族の構成比率に変化を与えることができ
ず、この従来例に於ける緩衝層を基準とした下部クラッ
ド層のΔは72.4%に達する。本発明に依る順方向電
圧の低減は、緩衝層が格子不整合度の緩和を果たせる構
成となっているに加え、発光構造との障壁の高さが漸
次、低減される構成となっていることに主に起因してい
る。
【0055】また、本実施例のLEDの発光強度は、従
来例に比較して約35%の向上が認められた。この発光
強度の改善は転位等の結晶欠陥により誘起される非発光
中心の密度の低減に主に起因するものである。一般的な
半導体素子封止用のエポキシ樹脂で封上後、20mAの
動作電流を素子へ継続して通電しながら高温高湿環境下
での動作信頼性試験を実施した。環境信頼性試験で温度
は−20℃から+80℃の範囲での掃引を繰り返し、湿
度は80%に保持した。本実施例と従来例では、通電開
始直後に発光強度が低下する同様の初期劣化が生ずるも
のの、本実施例で得たLEDは初期劣化後、通電開始か
ら500時間が経過するに至る間は発光強度はほぼ一定
に推移した。一方、従来例のLEDにあっては、時間的
な経過と共に発光強度が漸次低下し、500時間経過後
においては発光強度は試験前の約1/2の0.68ミリ
ワット(mW)に迄低下した。信頼性試験に於ける本実
施例と従来例との結果の差異は、発光構造を構成するII
I−V族化合物半導体層の結晶欠陥密度の差に主に基づ
くものである。基板結晶及び発光構造との格子不整合を
緩和する作用をもたらす緩衝層は素子の信頼性を向上さ
せる効果をもたらす。
【0056】(実施例3)実施例3のLEDの断面を模
式的に図10に示す。Znドープのp形で格子定数を
5.4459Åとする{100}−GaP単結晶基板上
にp形GaN0.050.95層を緩衝層(111)として堆
積した。膜厚は0.3μmとした。キャリア濃度は約7
×1017cm-3とした。GaP単結晶を基準とした緩衝
層(111)と基板とのΔは本文中の式(1)から−
2.1%となった。緩衝層(111)の成長終了後、緩
衝層(111)の表面に一般的なフォトレジスト材料を
塗布した。塗布後、入力電極(109)の形状と相似の
形状にパターニングを施した。パターニング後、入力電
極(109)を形成する予定の領域を被覆していたレジ
スト材料を除去し、このパターニングした領域に限って
緩衝層(111)の表面を露出させた。
【0057】露出させた表面からp形の緩衝層(11
1)の内部に、n形不純物となる質量数を28とする珪
素(Si)のイオンを注入した。注入時の加速エネルギ
ーは150KeVとした。ドーズ量は2×1013cm-2
とした。このイオン注入により緩衝層(111)の表面
から、約0.12μmの深さの位置でを中心として注入
された濃度が最大となる様に珪素を分布させた。これよ
り、珪素のp形不純物に対する補償による高抵抗となっ
た領域(112)を形成した。これにより、緩衝層(1
11)の内部に絶縁性の領域を有する緩衝層を得た。
【0058】高抵抗領域(112)が形成された緩衝層
(111)上には、下部クラッド層(105)、発光層
(106)及び上部クラッド層(107)を順次堆積
し、ダブルヘテロ接合を有する発光構造を設けた。即
ち、発光構造は基板結晶(101)との格子不整合度を
緩和した緩衝層上に形成した。下部クラッド層(10
5)はp形のGaPから構成した。膜厚は約0.5μm
とし、キャリア濃度は5×1017cm-3とした。下部ク
ラッド層(105)と緩衝層(111)との間の緩衝層
(111)を基準としたΔは−2.1%となった。ま
た、緩衝層(111)と下部クラッド層(105)との
禁止帯幅の差は0.6eVとなった。従来のGaNを緩
衝層とした場合には、下部クラッド層(105)との禁
止帯幅は約1.6eVとなるため、本実施例の緩衝層を
利用したヘテロ接合系では、約に1.0eV程、障壁の
高さの減少がもたらされたこととなる。発光層(10
6)は、p形のGaN0.080.92層GaNから構成し
た。発光層(106)の膜厚は約0.1μmとし、キャ
リア濃度は約1.2×1017cm-3とした。上部クラッ
ド層(107)は珪素(Si)を添加したn形のGaN
から構成した。
【0059】得られたLEDに順方向に20mAの動作
電流を流通し発光特性を測定した。LEDからは、中心
波長を約8270Åとする赤外帯域の発光を得た。順方
向電圧は平均値として2.5Vであった。一方、GaN
からなる緩衝層を使用して、本実施例と同一の発光構造
及び電極構成を有する従来と同様のLEDでは約3.5
〜3.8Vであった。この順方向電圧の高さは第V族元
素として窒素のみを含むGaNにあっては、基板結晶と
の格子不整合を緩和することができないからである。本
発明に依る順方向電圧の低減は、緩衝層が格子不整合度
の緩和を果たせる構成となっているに加え、発光構造特
にクラッド層との障壁の高さが漸次低減される構成とな
っていることに主に起因している。また、本実施例のL
EDの発光強度は、従来例に比較して約55%の向上が
認められた。この発光強度の改善は、緩衝層内の一部領
域に動作電流の流通を阻害する作用をもつ絶縁層を設け
たことに主に起因するものである。本発明に依る絶縁層
等を入力電極の直下に相当する緩衝層の内部の領域に配
置することによって、入力電極が形成される領域以外の
外部へ発光を取り出すことが容易な発光構造の領域へと
動作電流を充分に拡散させられ、動作電流が行き渡る領
域が拡大され、発光面積の拡大が果たせる効果がある。
一般的な半導体素子封止用のエポキシ樹脂で封上後、2
0mAの動作電流を素子へ継続して通電しながら高温高
湿環境下での動作信頼性試験を実施した。環境信頼性試
験での試験温度は+60℃とし、相対湿度は80%に保
持した。本実施例では、通電開始から1000時間経過
後、試験実施以前の初期発光強に比較して5%を越える
発光強度の低下は、被試験体の95%の数量のLEDに
ついて認められなかった。一方、GaNを緩衝相とする
従来のLEDにあっては、ほぼ全数の被試験体に於い
て、時間的な経過と共に発光強度が漸次低下し、500
時間経過後においては発光強度は試験前の約1/2の
0.52ミリワット(mW)に低下し、1000時間経
過後には、更に0.44mWに低下した。本実施例のL
EDでは、発光強度は試験時間に対して殆ど依存性を示
さないのに対し、従来例では発光強度は試験時間の経過
と共に明らかに低下した。これは、基板結晶との格子不
整合を緩和する緩衝層を介して設けた発光構造は結晶欠
陥の少ない良質の成長層から構成されてることに因る。
【0060】
【発明の効果】各実施例に記載した如く本発明に依るL
EDは、 III−V族化合物半導体基板上に形成する緩衝
層を複数の第V族元素を含む含窒素 III−V族化合物半
導体から構成することによって、第V族元素の構成比率
に変化を与えることができ、基板との格子不整合度の小
さな緩衝層が得られる。基板との格子不整合が緩和され
た緩衝層を介して、含窒素 III−V族化合物半導体を含
む発光構造が設けられているため、 (a) 発光構造を構成する成長層の品質を向上 (b) 動作信頼性の向上 (c) 発光構造との接合障壁を低下 (d) 動作電流の発光構造全体への効率的な拡散 をもたらす効果がある。これにより、従来の III−V族
窒化物発光ダイオードの特性に比較して、 (1)発光強度の増大 (2)順方向電圧の低減 (3)素子動作に於ける信頼性の向上 が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の青色LEDの断面模式図である。
【図2】本発明に係わる緩衝層とクラッド層との接合に
於ける禁止帯幅の変化を模式的に示した図である。
【図3】緩衝層の内部に高抵抗領域を設ける場合の断面
構造の例を示す
【図4】LEDを駆動させるための動作電流の流通状況
を模式的に示す図である。
【図5】高抵抗領域を緩衝層内に設けた場合の動作電流
の流通の状況を示す模式図である。
【図6】実施例1に係わるLEDの平面模式図である。
【図7】図6に示すLEDの破線A−A’に沿った断面
の模式図である。
【図8】実施例2に係わるLEDの平面模式図である。
【図9】図8に示すLEDの破線B−B’に沿った断面
模式図である。
【図10】実施例3に係わるLEDの断面模式図であ
る。
【符号の説明】
(101) 基板 (102) 第一の緩衝層 (103) 第二の緩衝層 (104) 第三の緩衝層 (105) 下部クラッド層 (106) 発光層 (107) 上部クラッド層 (108) コンタクト層 (109) 入力電極 (110) 出力電極 (111) 緩衝層 (112) 高抵抗領域 (113) 電流拡散層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 III−V族化合物半導体基板上に、窒素
    と窒素以外の第V族元素を含む III−V族化合物半導体
    成長層からなる緩衝層を介して、窒素を含むIII−V族
    化物半導体を含む発光構造を具備し、基板の一部と基板
    の反対側の成長層上の一部に電極を設けたことを特徴と
    する窒化物半導体発光ダイオード。
  2. 【請求項2】 緩衝層が組成の異なる複数のエピタキシ
    ャル成長層からなることを特徴とする請求項1に記載の
    窒化物半導体発光ダイオード。
  3. 【請求項3】 緩衝層が連続的に組成の変化する III−
    V族化合物半導体成長層からなることを特徴とする請求
    項1に記載の窒化物半導体発光ダイオード。
  4. 【請求項4】 発光構造がダブルヘテロ構造を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の窒化物半
    導体発光ダイオード。
  5. 【請求項5】 緩衝層内の一部領域に絶縁性若しくは該
    緩衝層の伝導形と反対の伝導形をもたらす不純物を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の窒化物半導体
    発光ダイオード。
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WO2000016455A1 (fr) * 1998-09-10 2000-03-23 Rohm Co., Ltd. Element lumineux semi-conducteur et laser a semi-conducteur
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