JPH08233700A - 呼気採取装置 - Google Patents

呼気採取装置

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Publication number
JPH08233700A
JPH08233700A JP6203995A JP6203995A JPH08233700A JP H08233700 A JPH08233700 A JP H08233700A JP 6203995 A JP6203995 A JP 6203995A JP 6203995 A JP6203995 A JP 6203995A JP H08233700 A JPH08233700 A JP H08233700A
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JP
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exhalation
sampling
breath
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exhaled
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JP6203995A
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English (en)
Inventor
Akira Yanagida
章 柳田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検者が採取管本体に呼気を普通に吐き出す
だけの操作で必要量の呼気の採取を可能とした呼気採取
装置を提供すること。 【構成】一端部に呼気吹込口1Aaを,他端部に呼気排
出口1Abを備えた呼気採取用の採取管本体1Aを設け
る。この採取管本体1A内に、中心軸に沿って複数の管
状セラミックヒータ2を収納し、この管状セラミックヒ
ータ2の両端部の開口部に連通する整流用空間1E,1
Fを、前記採取管本体1A内に設け、呼気排出口1Ab
に筒状排気管3を装備する。この採取管本体1Aの下流
側の所定位置に、採取管本体1A内の呼気を所定の呼気
分析装置へ導く呼気導入管12を装備し、筒状排気管3
の排気口3Aの内径を呼気吹込口1Aaの内径より小さ
く設定したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、呼気を採取する呼気採
取装置に係り、特に、必要量の呼気の採取を可能とした
呼気採取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭56−63236号
公報等に記載されている如く、大気圧より高い気圧状態
もしくは低い気圧状態に保った所定の圧力室の内部で,
被検者の呼気を呼気採取バッグに採取し,採取した呼気
を呼気分析装置へ供給するようにした呼気採取装置が提
案されている。図6は前述の呼気採取装置の構成を示す
ブロック図であり、圧力室100の内部には、被検者か
ら呼気が吹込まれるマウスピース101,呼気の流量を
計測する流量計102,呼気採取バッグ(ダグラスバッ
グ)103〜105が装備されている。
【0003】また、圧力室100の外部には、ソレノイ
ドへの通電時に開き非通電時に閉じる電磁弁(2位置電
磁開閉弁)106〜114が装備されている。この内、
流量計102に対応して装備された電磁弁106は、呼
気採取時のみ開き、呼気採取バッグ103〜105に対
応して設置され電磁弁107〜109は、該当する呼気
採取バッグへの呼気採取時に開く。
【0004】図6の中央部に開示した電磁弁110は、
呼気採取バッグ103〜105の何れかから呼気分析装
置(図示略)への呼気供給時に開き、この電磁弁110
に併設された電磁弁111は、呼気分析の際に参考試料
として圧力室100内の空気を分析する必要がある時に
開く。
【0005】更に、呼気採取バッグ103〜105をパ
ージする際にバッグ内の圧力が一定圧力の時に開き、そ
してパージ管路の圧力が一定圧力まで低下した時に閉じ
る電磁弁112が装備されている。
【0006】また、上記一連の構成上における呼気の流
れの下流側には、三位置三ポート方向切換電磁弁115
が装備されている。この三位置三ポート方向切換電磁弁
115は、上方位置に切換えられた時はモータ125で
駆動される真空ポンプ120により呼気分析装置へ呼気
の供給が行われ、下方位置に切換えられた時は真空ポン
プ120を経ることなく減圧弁122を介して呼気分析
装置へ呼気の供給が行われる。圧力スイッチ116〜1
18は、それぞれパージ管路(A−B),パージ管路
(B−C),送気管路(D−E)の圧力を検出し図示し
ない制御手段に入力する。
【0007】電磁弁114は、パージ管路(B−C)の
圧力を大気圧に戻す時に開く。また、差圧スイッチ11
9は、送気管路(D−E)と圧力室100に開口した管
路との差圧を検出し図示しない制御手段に入力する。図
5中、符号121はモータ126で駆動される真空ポン
プを示し、符号123,124はそれぞれ圧力計を示
す。
【0008】この図6に示す従来例にあって、呼気を採
取する場合には、検査者が圧力室外部の操作盤を操作し
パージ開始指示を出すと、圧力室100内の呼気採取バ
ッグ103〜105のパージが行われる。次に、検査者
は圧力室100内の被検者にマウスピース101が正し
く装着されていることを確認した後、操作盤を操作し採
取開始指示を出すと、被検者の呼気がマウスピース10
1を介して該当する呼気採取バッグに採取される。これ
を各被検者毎に繰返す。次に、検査者が操作盤を操作し
送気開始指示を出すと、該当する呼気採取バッグ内の呼
気が呼気分析装置へ供給される。
【0009】他方、図7に通常の呼気採取方法を示す。
この図7にあっては、例えば被検者130が呼気採取バ
ッグ131(テドラーバッグ等)内に呼気吹込口132
から呼気を吹込むと、検査者は呼気採取バッグ131の
呼気吹込口132を呼気分析装置133内部の切替弁1
34に接続されている導入管135に接続する。次に、
検査者は切替弁134に吸引管136を介し接続されて
いる呼気導入ポンプ137を所定の操作により駆動させ
ると、呼気採取バッグ131内の呼気が切替弁134に
接続されているサンプルループ138に導入される。こ
の後、サンプルループ138の呼気は、呼気分析装置1
33内部の分析部(図示略)へ導入され分析が行われ
る。
【0010】また、図7にあって、別の呼気採取方法と
しては、被検者130が呼気採取バッグ131内に呼気
吹込口132から呼気を吹込むと、検査者は呼気採取バ
ッグ131の呼気吹込口132からシリンジ139によ
り一定量の呼気を採取する。この後、検査者はシリンジ
139を呼気分析装置140のインジェクタ141に接
続し、シリンジ139内に採取した一定量の呼気をイン
ジェクタ141内部へ注入する。この後、インジェクタ
141内部の呼気は、呼気分析装置140内部の分析部
(図示略)へ導入され分析が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術においては、下記の問題があった。即ち、呼
気採取用として従来から使用されている呼気採取バッグ
は、呼気分析装置で分析に必要な呼気試料を採取するも
のであるが、被検者は呼気採取バッグ内にどの程度の流
量で且つどの程度の量の呼気を吐出してよいか判断する
ことができないという不都合があった。また、被検者は
検査者による呼気吐出の指示が出てから呼気採取バッグ
内へ呼気を吐出する必要があるため、呼気吐出指示が出
るまでの間は呼気の吐出をこらえたり,呼気の吐出タイ
ミングを測る必要があり、被検者に負担がかかるという
不都合があった。
【0012】更に、呼気採取バッグに採取すべき呼気の
量によっては、被検者は呼気採取バッグ内に数回にわた
って呼気の吐出を行う必要があるため、このような数回
にわたる呼気の吐出時には被検者が呼気採取バッグのマ
ウスピースを介して必然的に呼吸動作を行うこととな
り、この結果、被検者の呼吸動作で吐出される呼気を呼
気採取バッグ内に導入するためには、呼気採取バッグに
例えばリブレスバルブ等の機構を付設しなければなら
ず、従って既存の呼気採取バッグに改造を施す必要が生
ずるという不都合があった。
【0013】また、呼気採取バッグは被検者により一度
使用されると呼気採取バッグ内面に被検者の呼気の一部
が吸着するため、使用後の呼気採取バッグを再度使用可
能状態とするためには、呼気採取バッグ内をパージガス
で洗浄する作業を複数回にわたって行う必要があり、洗
浄作業が長時間かかると共に極めて面倒であるという不
都合があった。更に、呼気採取バッグを使い捨てにする
場合、多数の被検者から個別に呼気を採取するためには
被検者の数に応じた多数の呼気採取バッグを用意してお
かなければならず、コスト高となるという不都合があっ
た。
【0014】更に、上記従来例にあっては、呼気採取バ
ッグ内に採取した呼気が当該呼気採取バッグの内壁に付
着するのを防止するため、呼気採取バッグを常時保温し
なければならないという煩わしさがあった。
【0015】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、被検者が採取管本体のに呼気を普通に吐
き出すだけ必要量の呼気を繰り返し容易に採取し得る呼
気採取装置を提供することを、その目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、一端部に呼気吹込口を,他端部に呼気排出口を備え
た採取管本体を設けると共に、この採取管本体内に、中
心軸に沿って複数の管状セラミックヒータを収納する。
【0017】この管状セラミックヒータの両端部の開口
部に連通する整流用空間を、採取管本体内に設ける。ま
た、呼気排出口に筒状排気管を装備すると共に、採取管
本体の下流側の所定位置に、採取管本体内の呼気を所定
の呼気分析装置へ導く呼気導入管を装備する。そして、
筒状排気管の排気口の内径を、前述した呼気吹込口の内
径より小さく設定する、という構成を採っている。
【0018】請求項2に記載の発明では、一端部に呼気
吹込口を又他端部に呼気排出口を備えた採取管本体を有
し、該採取管本体における軸方向中央部分に、呼気吹込
口の空間断面積よりも大なる空間断面積を有する形状の
呼気貯留部がもうけられている。このの呼気貯留部の周
壁部分には、当該呼気貯留部内の呼気を所定の呼気分析
装置へ導く呼気導入管が装備されている。そして、採取
管本体全体をセラミックヒータで形成する、という構成
を採っている。
【0019】これによって前述した目的を達成しようと
するものである。
【0020】
【作用】本発明では、採取管本体の軸方向中央部分に設
けられた呼気貯留部の形状が,呼気吹込口の空間断面積
より大きい空間断面積を有する球状であり,且つ採取管
本体の呼気排出口の空間断面積が呼気吹込口の空間断面
積より小さいという構造から、採取管本体の軸方向中央
部分を流れる呼気の量は、排気口から排出される呼気の
量よりも多い。このため、被検者が採取管本体の呼気吹
込口から呼気を吹込むと、採取管本体へ吹込まれた呼気
の一部が採取管本体内に貯留されると共に、残りの呼気
は呼気排気口から排出される。この後、採取管本体内に
採取された呼気は、呼気導入管を介して所定の呼気分析
装置へ導入され、呼気分析が行われる。
【0021】この場合、採取管本体内は、管状セラミッ
クヒータを収納している(又は採取管本体自体がセラミ
ックヒータを構成する)ことから、別に保温装置を装備
することなく、採取管本体の内壁面に対する呼気成分の
吸着や水分の凝縮を有効に防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3に基
づいて説明する。
【0023】まず、本実施例における呼気採取装置を装
備した呼気採取分析装置の全体構成を図3に示す。この
呼気採取分析装置は、例えば医療分野における臨床検査
用の呼気分析や患者の病態の監視,産業分野における作
業環境の測定や室内環境の測定,警察分野における飲酒
運転取締まりや麻薬取締まり,消防分野における火災原
因調査,健康産業分野における健康管理等,種々の分野
に使用できるようになっている。
【0024】この図3における呼気採取分析装置は、滅
菌処理されたディスポーザブル・マウスピース(以下
「マウスピース」という)10が着脱自在に装着された
例えばガラスから成る呼気採取装置1と、この呼気採取
装置1で採取された呼気を取り込む呼気分析装置本体1
8と、この呼気分析装置本体18に呼気を導入する呼気
導入ポンプ17と、この呼気導入ポンプ17と前述した
呼気採取装置1との間に装備された例えばステンレスか
ら成る呼気導入管12とを備えている。また、この図4
において、符号15は圧力センサ15を示し、符号16
は分析制御部を示し、符号19はデータ処理部19を示
す。そして、この図3における呼気採取分析装置は、例
えば病院の内部等で容易に運搬できるように,前述した
各部及び装置全体が小型化されている。
【0025】これを更に詳述すると、呼気採取装置1
は、被検者Hからマウスピース10を介して吐出された
呼気を採取するためのものであり、マウスピース装着部
分は呼気採取装置1の外部に突出した状態に配置されて
いる。この場合、衛生的な面を考慮に入れ、マウスピー
ス10を呼気採取用の採取管本体1Aの呼気吹込口1A
aに着脱自在に装着するようになっている。呼気採取装
置1の詳細構造については図1及び図2で後述する。
【0026】呼気採取装置1と呼気分析装置本体18の
切替えバルブ21との間に、呼気導入管12が装備され
ている。この呼気導入管12は、呼気導入ポンプ17の
駆動に伴い呼気採取装置1内の呼気の一部を呼気分析装
置本体18のサンプルループ20へ導入するためのもの
である。
【0027】圧力センサ15は、被検者Hによる呼気採
取装置1に対する呼気の吐出圧力を検出し,制御開始信
号を分析制御部16へ出力するものであり、呼気採取装
置1に配管15Aを介して連通接続されている。圧力セ
ンサ15は、被検者Hから呼気採取装置1の内部に吐出
された呼気の微少な吐出圧力を検出できるようにするた
め、高感度(例えば0.01[kgf /cm2 ])のものを使用
している。
【0028】分析制御部16は、所定のシーケンス制御
プログラムを内蔵しており、圧力センサ15から制御開
始信号が供給された場合に呼気導入ポンプ17に駆動信
号を出力し、呼気導入ポンプ17を所定時間だけ駆動さ
せるようになっている。呼気導入ポンプ17の駆動によ
り、呼気採取装置1内の呼気が呼気導入管12を介して
呼気分析装置本体18のサンプルループ20へ導入され
るようになっている。即ち、圧力センサ15が被検者H
による呼気採取装置1内部への呼気の吐出を検出する
と、呼気採取装置1から呼気分析装置本体18のサンプ
ルループ20への呼気導入が自動的に行われるようにな
っている。
【0029】また、分析制御部16は、シーケンス制御
プログラムに基づき呼気分析装置本体18のキャリアガ
ス供給機構23にガス供給信号を出力し、キャリアガス
供給機構23からサンプルループ20へキャリアガスを
供給させるようになっている。更に、分析制御部16
は、シーケンス制御プログラムに基づき呼気分析装置本
体18に付設されたアクチュエータ24に切換信号を出
力し、アクチュエータ24により切替えバルブ21のポ
ジションを呼気導入状態または呼気分析モード(後述)
に切換えさせるようになっている。
【0030】呼気分析装置本体18の切替えバルブ21
は、10個のポートP1〜P10を備えており、ポート
P1には呼気導入管12が接続され,ポートP2には流
路を介して呼気導入ポンプ17が接続されている。ポー
トP3とポートP10との間にはサンプルループ20が
接続されている。また、ポートP4,P7には各々流路
を介してキャリアガス供給機構23が接続され、ポート
P5とポートP9との間が流路を介して接続され、ポー
トP6には流路を介して呼気分析部25が接続されてい
る。
【0031】また、呼気分析装置本体18に付設された
アクチュエータ24は、分析制御部16から供給される
切換信号に基づき、呼気採取装置1からサンプルループ
20への呼気導入時には切替えバルブ21のポジション
を呼気導入モード(図3参照:呼気採取装置1からサン
プルループ20への呼気導入が可能な状態)に切換え、
呼気分析部25における呼気分析時には切替えバルブ2
1のポジションを呼気分析モード(サンプルループ20
から呼気分析部25への呼気導入が可能な状態)に切換
えるようになっている。
【0032】また、呼気分析装置本体18のキャリアガ
ス供給機構23は、分析制御部16から供給されるガス
供給信号に基づき、サンプルループ20へキャリアガス
を供給するようになっている。これにより、呼気分析部
25は、サンプルループ20へのキャリアガスの供給に
伴いサンプルループ20から供給されてくる呼気の分析
を行うと共に、呼気の分析に基づく制御信号をデータ処
理部19へ出力するようになっている。データ処理部1
9は、呼気分析部25から出力された制御信号に基づ
き、所定の呼気分析データ処理を行うようになってい
る。
【0033】ここで、上述した、図1乃至図2の呼気採
取装置1について説明する。
【0034】この図1乃至図2に示す呼気採取装置1
は、材質として例えば耐熱性ガラスを使用して成る円筒
状の採取管本体1Aを備えている。この採取管本体1A
は、一端部に呼気吹込口1Aaが、また他端部に呼気排
出口1Abが設けられている。
【0035】この呼気採取装置1内に、中心軸に沿って
複数の管状セラミックヒータ2が収納装備されている。
この各セラミックヒータ2は、所定の値に設定制御され
るようになっている。この各管状セラミックヒータ2の
両端部開口部に連通して、整流用空間1E,1Fが設け
られている。符号2A,2Bは、セラミックヒータ2と
整流用空間1E,1Fを仕切ると共に各管状セラミック
ヒータ2を保持する網状仕切り部材を示し、符号1Ac
は筒状の断熱部材を示す。また、符号2E,2Fはスペ
ーサを示す。
【0036】採取管本体1Aの呼気排出口1Abには、
下流側が幾分細く形成された筒状排気管3が装備されて
いる。この筒状排気管3の周壁部分には、採取管本体1
Aで採取された呼気を所定の呼気分析装置へ導く呼気導
入管12が装備されている。符号15Aは圧力センサ1
5に連結された圧力測定用配管を示す。
【0037】また、筒状排気管3は、図1に示すように
筒状で且つその排気口3A部分が細く形成されている。
これによって、被検者Hの呼気の吐出動作によって採取
管本体1A内が幾分高い圧力に設定されるようになって
いる。
【0038】また、この筒状排気管3には、その排気口
3A部分を開閉するための開閉バルブ3Bが装備され呼
気採取作業の終了等に際しては該開閉バルブ3Bが閉じ
られるようになっている。
【0039】次に、上記図1乃至図3に開示した本実施
例の作用を説明する。
【0040】被検者Hが、呼気採取装置1に装着された
マウスピース10をくわえて呼気を吐出すると、吐出さ
れた呼気は呼気採取装置1の整流用空間1Eを通り、採
取管本体1A内の各セラミックヒータ2内に貯留され、
残りの呼気は筒状排気管3を通り排気口3Aから外部へ
排出される。この時、圧力センサ15が、採取管本体1
A内における呼気の吐出圧力を検出して制御開始信号を
分析制御部16へ出力する。これにより、分析制御部1
6は、呼気導入ポンプ17を所定時間駆動するように制
御すると共にアクチュエータ24を駆動制御する。この
採取管本体1A内の呼気は、呼気導入管12を介して呼
気分析装置本体18のサンプルループ20へ自動的に導
入され、サンプルループ20内に所定量充填される。
【0041】その後、分析制御部16が、キャリアガス
供給機構23へガス供給信号を出力すると、サンプルル
ープ20内の呼気は、キャリアガス供給機構23からサ
ンプルループ20へのキャリアガスの供給に伴い呼気分
析部25へ供給される。これに伴い、呼気分析部25
は、サンプルループ20から供給された呼気の分析を行
い、呼気分析に基づく制御信号をデータ処理部19へ出
力する。これにより、データ処理部19は、呼気分析デ
ータ処理を行う。
【0042】ところで、本実施例では、採取管本体1A
の形状を筒状にすると共に、筒状排気管3の内径を、採
取管本体1A内の管状セラミックヒータ2内の通気路全
体の断面積よりも小さく設定している。このため、筒状
排気管3の排気口3Aの内径により呼気採取装置1内に
対する呼気の吐出量を規定できる。この結果、被検者H
から呼気採取装置1へ呼気が吐出されると、吐出された
呼気は管状セラミックヒータ2内を通り、当該呼気の一
部が管状セラミックヒータ2内に貯留されると共に、残
りの呼気は前述したように筒状排気管3を通り排気口3
Aから外部へ排出される。
【0043】上記により、被検者Hから呼気採取装置1
に呼気を採取する場合には、被検者Hが呼気採取装置1
に対する呼気の吐出動作を1回行うだけで必要量の呼気
を採取することができる。また、呼気採取装置1に必要
量の呼気を有効に採取できるため、これをサンプルルー
プ20へ導入し所定の呼気分析を行うことができる。
【0044】また、呼気採取装置1内は、管状セラミッ
クヒータ2によって内部全体が常時所定の温度に加熱さ
れていることから、呼気採取装置1の内壁等への呼気の
付着が有効に回避される。このため、多数の被検者Hか
ら個別に呼気を採取する場合に、各被検者Hが呼気採取
装置1へ呼気を吐出すると,呼気採取装置1の内部に残
留している前回の被検者Hによる呼気が筒状排気管3を
通り排気口3Aから外部へ押し出される。
【0045】従って、被検者Hが代わる度に呼気採取装
置1の内部をパージすることが不要となり、被検者Hが
多数に及ぶ場合でも呼気採取装置1による呼気採取を迅
速に行うことができる。また、従来のように使い捨て用
の呼気採取バッグを使用する場合の如く,被検者Hの数
に応じた多数の呼気採取バッグを用意しておくことが不
要となるため、コストの低減を図ることができる。
【0046】更に、採取管本体1Aをガラス製としてい
るため、呼気採取装置1による被検者Hからの呼気採取
を完了した後は、呼気採取装置1の洗浄作業等のメンテ
ナンスを容易に行うことができる。また、呼気採取装置
1の先端部分にはマウスピース10を装着しているた
め、衛生面から好適である。
【0047】ここで、本実施例では、呼気採取装置1の
材質をガラスとしたが、材質はガラスに限定されるもの
ではなく、例えばポリプロピレン等のプラスチック或い
はステンレス等,滅菌処理やガス腐食に耐え得る材質を
使用してもよい。また、呼気採取装置1の全長やその内
径の大きさは、必要に応じて適宜変更して使用される。
また、呼気採取装置1の空間断面形状は円形状に限定さ
れるものではなく、空間断面形状を四角形状等の多角形
状としてもよい。
【0048】次に、他の実施例を図4乃至図5に基づい
て説明する。
【0049】この図4乃至図5に示す他の実施例は、採
取管本体を単一の素材で形成した点に特長を備えてい
る。
【0050】これを更に詳述すると、この図4乃至図5
に示す呼気採取装置31は、一端部に呼気吹込口31a
を又他端部に呼気排出口31bを有する採取管本体31
Aを備えている。この採取管本体31Aにおける軸方向
中央部分は、呼気吹込口31aの空間断面積よりも大な
る空間断面積を有する形状の呼気貯留部33を成してい
る。この呼気貯留部33の周壁部分には、当該呼気貯留
部33内の呼気を所定の呼気分析装置へ導く呼気導入管
12が装備されている。
【0051】そして、採取管本体31A全体が、セラミ
ックヒータを構成するように形成されている。また、こ
の採取管本体31Aは、呼気分析装置本体18への装備
の都合上、その中央部が採取管収納ケース11内に収納
されている。その他の構成は前述した図1乃至図3の実
施例と同一となっている。
【0052】採取管本体31Aの全長は、所定寸法(例
えば200 [mm]以上)に設定されている。
【0053】採取管本体31Aの呼気導入部32は、内
径が例えば8 〜16[mm]程度に設定された円筒状に形
成されている。呼気導入部32の先端部分には、前述し
たように被検者が呼気を吐出する際にくわえるためのマ
ウスピース10が着脱自在に装着されるようになってい
る。
【0054】採取管本体31Aの呼気貯留部33は、採
取管本体31Aの軸方向中央部分を構成すると共に,内
径が例えば25〜30[mm]程度に設定された球状に形成
されており、その内部の容量は例えば10[ml]程度に
設定されている。また、呼気貯留部33には、その外周
部分から内部に連通して配管取付穴33a,33bが形
成されており、配管取付穴33aには呼気導入管12が
接続されると共に、配管取付穴33bには圧力センサ1
5用の配管15Aが接続されるようになっている。
【0055】採取管本体31Aに球状の呼気貯留部33
を設け,呼気貯留部33に形成した配管取付穴33a,
33bに呼気導入管12,圧力センサ15用の配管15
Aを各々接続することにより、被検者Hから呼気採取装
置1内部へ吐出された呼気の吐出圧力を圧力センサ15
で検出できるようにすると共に、吐出された呼気の一部
を分析試料として呼気分析装置本体18のサンプルルー
プ20へ導入できるようにしている。
【0056】採取管本体31Aの呼気排出部34は、内
径が例えば8 〜16[mm]程度に設定された円筒状の部
分と,呼気排出口31bの内径が例えば2 〜4 [mm]
程度に設定されたテーパ状の部分とから構成されてい
る。即ち、呼気排出部34は、内径が呼気排出口31b
に向かって徐々に小さくなるため、呼気の吐出抵抗は呼
気排出口31bに向かって徐々に大きくなるようになっ
ている。これにより、被検者Hから採取管本体31Aへ
吐出される呼気の量は、呼気の吐出度合いが一定ならば
ほぼ一定量となる。これについては、本出願人が繰返し
行った実験により確認されている。
【0057】次に、上記図4に示す実施例の動作を説明
する。
【0058】被検者Hが、採取管本体31Aに装着され
たマウスピース10をくわえて呼気を吐出すると、吐出
された呼気は呼気採取装置1の呼気導入部32を通り、
呼気貯留部33にその一部が貯留されると共に、残りの
呼気は呼気排出部34を通り呼気排出口31bから外部
へ排出される。この時、圧力センサ15が、採取管本体
31内における呼気の吐出圧力を検出し制御開始信号を
分析制御部16へ出力すると、分析制御部16は、呼気
導入ポンプ17を所定時間駆動するように制御すると共
にアクチュエータ24を駆動制御する。これにより、呼
気採取装置1の呼気貯留部33の呼気は、呼気導入管1
2を介して呼気分析装置本体18のサンプルループ20
へ自動的に導入され、サンプルループ20内に所定量が
充填される。
【0059】ところで、この図4に示す実施例では、採
取管本体31Aの呼気貯留部33の形状を球状に形成す
ると共に、呼気排出部34の形状をその内径が呼気排出
口31bに向けて徐々に小さくなるようなテーパ状とす
ることにより呼気排出口31bの内径を呼気吹込口31
aの内径よりも小さく設定しているため、呼気排出口3
1bの内径により採取管本体31Aに対する呼気の吐出
量を規定できると共に、呼気吹込口31aから呼気貯留
部33へ流入する呼気の量を呼気貯留部33から呼気排
出口31bへ流出する呼気の量よりも多くすることがで
きる。この結果、被検者Hから採取管本体31Aへ呼気
が吐出されると、吐出された呼気は呼気導入部32を通
り、呼気の一部が呼気貯留部33に貯留されると共に、
残りの呼気は呼気排出部34を通り呼気排出口31bか
ら排出される。
【0060】上記により、被検者Hから採取管本体31
Aの呼気貯留部33に呼気を採取する場合には、被検者
Hが採取管本体31Aに対する呼気の吐出動作を1回行
うだけで必要量の呼気を呼気貯留部33に採取すること
ができる。また、採取管本体31Aの呼気貯留部33に
必要量の呼気を採取できるため、必要量の呼気が採取さ
れた呼気貯留部33から呼気分析装置本体18のサンプ
ルループ20へ導入した呼気に基づき所定の呼気分析を
行うことができる。
【0061】また、多数の被検者から個別に呼気を採取
する場合に、当該被検者が採取管本体31Aへ呼気を吐
出すると,採取管本体31Aの内部に残留している前回
の被検者による呼気が呼気排出部34の呼気排出口31
bを介して採取管本体31Aの外部へ押し流されるた
め、被検者が代わる度に採取管本体31Aの内部をパー
ジすることが不要となる。これにより、被検者が多数に
及ぶ場合でも採取管本体31Aによる呼気採取を迅速に
行うことができる。また、従来のように使い捨て用の呼
気採取バッグを使用する場合の如く,被検者の数に応じ
た多数の呼気採取バッグを用意しておくことが不要とな
るため、コストの低減を図ることができる。
【0062】更に、この図4に示す実施例では、採取管
本体31Aの形状がいたって単純化され、このため、目
づまり等の不都合がなくなり、また、採取管本体31A
自体が適度に発熱することから、別に加熱保温用の設備
が不要となり、全体的に小型化および軽量化を図り得る
という利点がある。
【0063】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、被検者が採取管本体の呼気吹込口
から呼気を吹込むと、採取管本体へ吹込まれた呼気の一
部が採取管本体内に貯留されると共に、残りの呼気は呼
気排気口から排出される。このため、被検者が採取管本
体へ呼気を吹込むだけで必要量の呼気を呼気貯留部に採
取することができ、この採取管本体内に採取された呼気
を呼気導入管を介して所定の呼気分析装置へ円滑に導入
することができる。
【0064】また、本発明の呼気採取装置によれば、採
取管本体を使用して多数の被検者から個別に呼気を採取
する場合に、当該被検者が採取管本体へ呼気を吹込む
と,採取管本体の内部に残留している前回の被検者の呼
気を呼気排出口から採取管本体外部へ押し流すことがで
きるため、従来のように被検者が代わる度に呼気採取バ
ッグの内部をパージする煩雑な作業が不要となり、これ
により、前述のように被検者が多数に及ぶ場合でも採取
管本体による呼気採取を迅速に行うことができる、とい
う効果を奏する。
【0065】更に、採取管本体内は、管状セラミックヒ
ータを収納している(又は採取管本体自体がセラミック
ヒータを構成する)ことから、別に保温装置を装備する
ことなく、採取管本体の内壁面に対する呼気成分の吸着
や水分の凝縮を有効に防止することができ、このため呼
気の採取を高精度に且つ連続して実行することができる
ばかりでなく、採取管本体保温用の加熱保温装置が不要
となり、このため、装置全体の小型化および軽量化を成
し得るという従来にない優れた呼気採取装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す採取管本体の構成を示
す一部を断面とした正面図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿った拡大断面図であ
る。
【図3】図1に示す実施例を装備した呼気採取分析装置
の全体的構成を示すブロック図である。
【図4】他の実施例における呼気採取装置の構成を示す
一部を断面とした正面図である。
【図5】図4に示す呼気採取装置の保持状態を示す説明
図である。
【図6】従来の呼気採取装置の全体的構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】従来の呼気採取方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1,31 呼気採取装置 1A,31A 採取管本体 1Aa,31a 呼気吹込口 1Ab,31b 呼気排出口 1E,1F 整流用空間 2 管状セラミックヒータ 3 筒状排気管 3A 排気口 12 呼気導入管 33 呼気貯留部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に呼気吹込口を,他端部に呼気排
    出口を備えた採取管本体を設けると共に、この採取管本
    体内に、中心軸に沿って複数の管状セラミックヒータを
    収納し、 この管状セラミックヒータの両端部の開口部に連通する
    整流用空間を、前記採取管本体内に設け、 前記呼気排出口に筒状排気管を装備すると共に、前記採
    取管本体の下流側の所定位置に、前記採取管本体内の呼
    気を所定の呼気分析装置へ導く呼気導入管を装備し、 前記筒状排気管の排気口の内径を前記呼気吹込口の内径
    より小さく設定したことを特徴とする呼気採取装置。
  2. 【請求項2】 一端部に呼気吹込口を又他端部に呼気排
    出口を備えた採取管本体を設けると共に、該採取管本体
    における軸方向中央部分を、前記呼気吹込口の空間断面
    積よりも大なる空間断面積を有する形状の呼気貯留部と
    し、 この呼気貯留部の周壁部分に、当該呼気貯留部内の呼気
    を所定の呼気分析装置へ導く呼気導入管を装備し、 前記採取管本体全体をセラミックヒータで形成したこと
    を特徴とする呼気採取装置。
JP6203995A 1995-02-25 1995-02-25 呼気採取装置 Withdrawn JPH08233700A (ja)

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