JPH08233646A - 感震器 - Google Patents

感震器

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Publication number
JPH08233646A
JPH08233646A JP3852095A JP3852095A JPH08233646A JP H08233646 A JPH08233646 A JP H08233646A JP 3852095 A JP3852095 A JP 3852095A JP 3852095 A JP3852095 A JP 3852095A JP H08233646 A JPH08233646 A JP H08233646A
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JP
Japan
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contact piece
seismic
seismoscope
ball
vibration
Prior art date
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Pending
Application number
JP3852095A
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English (en)
Inventor
Akio Kono
明夫 河野
Shun Kobayashi
駿 小林
Fumio Kishimoto
二三男 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Gas Meter Co Ltd
Original Assignee
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kansai Gas Meter Co Ltd filed Critical Kansai Gas Meter Co Ltd
Priority to JP3852095A priority Critical patent/JPH08233646A/ja
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造および組み立てに際して高度な技術が要
求されることなく、しかも震動方向の検出をも可能とす
る、高性能・高感度の感震器を提供することを目的とす
る。 【構成】 感震球1の転動に伴って上下作動される複数
個の小球等の震動伝達部材8を感震球1の上部に周方向
に所定の位相差をもって環状に配設する。そしてこれら
伝達部材8の上部にその上下動に伴って開閉作動される
上下一対の電極10、11からなる震動検出スイッチン
グ部材2を装備する。そして、その上側電極10をプリ
ント基板で構成し、上下両電極で複数のスイッチ16を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地震動を検出して各種
災害を未然に防止する等の目的で、例えばガスメータ、
石油ストーブ、エレベータ、化学プラント、鉄道等の各
種機器・装置等に取付けられる感震器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の感震器として、例えば実
開昭61ー48325号公報等に示されるように、感震
機構部に感震球を使用したものが広く用いられている。
【0003】かかる従来の感震機構部は、内底面が緩や
かな凹球面状に形成されたケーシング内に感震球が収納
され、かつその感震球の上部に、下面側が感震球より曲
率半径の大なる凹球面に形成された円盤状部を有するプ
ランジャーが、上記凹球面を感震球に接触した状態で上
下移動自在に配設されている。そしてこのプランジャー
の上端中央部に突設された軸部がケーシング上部に被蓋
された蓋体の軸孔に挿通され、該軸部に、その上下移動
に連動して開閉作動される震動検出スイッチング部材の
作動レバーが下方付勢状態に弾接されている。
【0004】而して、震動に伴って感震球が上記ケーシ
ング内を転動することによって、該球がプランジャーの
凹球面を上方に押し上げ、これによりプランジャーの上
端軸部が作動レバーを押し上げてスイッチング部材の接
点が閉じるように作動するものである。
【0005】しかしながら、この種の従来の感震器は、
上述のとおり、プランジャーが感震球上に常時接触状態
に配設されると共に、プランジャーの上端軸部がケーシ
ング上部に被蓋された蓋体の軸孔に挿通され、かつプラ
ンジャーが常時押圧された構造であるため、震動時にス
イッチング部材を確実に作動させるためには、プランジ
ャーと感震球との摩擦力、プランジャーの軸部とこれが
挿通された前記軸孔との摩擦力、プランジャーの重力、
スイッチング部材の付勢力などに打ち勝ってプランジャ
ーを上下作動させなければならない。従って、感震球と
して必然的に大型のものを採用しなければならず、その
ために感震器自体が大型化してしまうという難があっ
た。
【0006】かかる問題点を解消すべく、本願出願人は
先の出願において、震動検出スイッチング部材として互
いに等間隔をなすように放射状に伸びた複数本の接片を
有する上下一対の対応形状の電極を採用すると共に、該
下側電極の各放射状接片と感震球との間に、感震球の転
動時に該球に接触されて下側電極の放射状接片を上側電
極の対応する放射状接片に接触させるように押上作動せ
しめる接片作動用小球を配置した感震器を提案した(特
公平6−58257号公報参照)。
【0007】上記提案にあっては、感震球として従来品
よりも小形のものを採用しても確実に震動を検出するこ
とができ、ひいては装置全体の小形化を図ることができ
るので、小形かつ高性能な感震器の提供を可能とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一方に
おいて次のような問題点を具有するものであった。
【0009】即ち、装置自体を小形にすると、スイッチ
ング部材自体も必然的に小形にしなければならない。加
えて、前述のとおり上下両電極ともに放射状接片を有す
るという複雑な形状を呈するものである。しかも上下両
電極の対応接片相互間隔を全て等しく設定する必要性か
ら、両電極に厳格な平面度が要求される。また、感震球
がいずれの方向に転動しても全く同様に検出する必要性
があることから、上下両電極の全ての接片が機械的特性
および電気的特性において均等であることが要求され
る。従って、この種の小形感震器における震動検出スイ
ッチング部材の製造に際して、極めて高度な生産技術が
要求される。
【0010】一方、前記両電極のケーシングへの組み込
みに際しても、これら電極をそれらの中心部相互間に絶
縁スペーサを介して圧入ピン等により固定し、対応する
上下の放射状接片どおしが所定の近接離間状態となるよ
うに設定しなければならない。しかしながら、そのケー
シングに対する固定に際して電極自体が極めて薄い板状
材からなることより、変形や歪みが発生しやすく、ひい
ては震動検出に方向性がでてしまうおそれがあった。
【0011】上述したように、本願出願人の先の出願に
かかる提案にあっては、特にその電極の製造および組み
立てに際して高度な技術が要求され、その結果コスト高
につくという難を有するものであった。
【0012】また、従来汎用されているこの種の感震器
は、そもそも地震動の有無のみを検出すれば足りるもの
であり、地震動の震動方向についてはこれを検出するよ
うになされていないが、用途によっては震動方向も同時
に検出することが望まれることがある。
【0013】この発明は、上述の課題に鑑みてなされた
ものであり、製造および組み立てに際して高度な技術が
要求されることなく、しかも機械的および電気的特性に
優れた電極を備えた、高性能・高感度でありながらコン
パクトであり、しかも震動方向の検出をも可能とし得る
感震器の提供を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】而して、この発明にかか
る感震器は、感震球の転動に伴って作動される上下一対
の電極からなる震動検出スイッチング部材におけるその
上側電極として、基板の下面側の可動接片対応位置に固
定接片が配設されたプリント基板を採用したものであ
る。
【0015】即ち、この発明は、ケーシング内に感震球
が転動自在に収納されると共に、該感震球の上部に所定
の位相差をもって環状に配設され感震球の転動に伴って
それぞれ上下作動されるようになされた複数個の震動伝
達部材が備えられ、かつこれら伝達部材の上部にその上
下動に伴って開閉作動される震動検出スイッチング部材
が備えられてなる感震器において、前記震動検出スイッ
チング部材は、近接離間状態に配置された上下一対の下
側電極および上側電極からなり、前記下側電極は、前記
各震動伝達部材の上下動に伴ってそれぞれ上下作動され
る可動接片を備えた導電性薄板材にて構成されてなる一
方、前記上側電極は、基板の下面側の前記各可動接片対
応位置にそれぞれ導電性薄板ないしは箔からなる固定接
片が配設されたプリント基板にて構成されてなり、かつ
前記各可動接片とそれに対応する前記各固定接片とで電
気的に独立した複数のスイッチが構成されてなることを
特徴とするものである。
【0016】上側電極として、その製造を容易に行い、
かつ機械的および電気的精度を向上させる目的で、基板
の下面側に、一端部が前記固定接片を構成する一方、他
端部がリード線接続端子を構成し、中間部が前記接片と
前記端子とを接続する配線を構成するものとなされた相
互絶縁状態の複数のプリント回路が形成されたプリント
基板が好適に用いられる。
【0017】下側電極として、同様の目的で、導電性薄
板材を打ち抜き形成したものを採用することが好まし
い。
【0018】
【作用】震動に伴って感震球がケーシング内を転動する
と、その転動に伴って対応位置の震動伝達部材が上下作
動される。この伝達部材の上方作動に伴いこれに対応す
る下側電極の可動接片が上方作動され、それに伴って該
可動接片がこれに対応する上側電極の固定接片に接触す
る。このように感震球のケーシング内における転動に伴
って震動検出スイッチング部材の対応するスイッチが開
閉作動する。
【0019】下側電極の各可動接片とそれに対応する上
側電極の各固定接片とで、電気的に独立した複数のスイ
ッチが構成されたものであるため、作動するスイッチの
位置から感震球のケーシング内における転動方向ひいて
は震動方向が検出される。
【0020】
【実施例】以下、この発明にかかる感震器をガスメータ
用として好適に用いられる図示実施例に基づいて説明す
る。
【0021】この実施例にかかる感震器は、図1および
図3に示されるように、内部に感震球(1)が収納され
ると共に、上部に震動検出スイッチング部材(2)が設
けられた内側ケーシング(3)が、その軸線方向を常時
鉛直方向に一致させる自動調心可能な態様で外側ケーシ
ング(4)内に、揺動制限状態で吊持されたものであ
る。
【0022】前記内側ケーシング(3)は、後述する高
粘性流体を用いたダンパに抗して自動調心が容易に行わ
れるように、重心が低くなるように設計されている。即
ち、ケーシング(3)の底部に錘(a)を取り付けて重
心が低くなるようになされている。
【0023】内側ケーシング(3)の底壁内面中央部分
には、凹陥部(5)が形成されており、直径約11.1
1mmの感震球(1)が常時は上記凹陥部(5)上に保持
された状態で収納されている。
【0024】上記内側ケーシング(3)の内側上部に
は、図3に示すように、下面側が感震球(1)より曲率
半径がやや大きい凹球面に形成された小球受盤(7)
が、感震球(1)に対して近接離間状態となるように嵌
合されている。
【0025】該受盤(7)は、図1および図3に示すよ
うに、その中心から等距離の位置に円周方向に沿って等
間隔毎に合計6個の孔部(7a)が上下貫通状態に穿設
されており、図3に示すように、これら各孔部(7a)
にそれぞれ直径約2mmの鋼製等の小球(8)が嵌め込ま
れている。この嵌め込み状態において各小球(8)は各
孔部(7a)の下端開口部より下方に若干突出された状
態で下端縮径部(7b)に係止保持され、かつ上下移動
自在となされている。
【0026】上記小球受盤(7)の上面側はフラットに
形成されており、特に図4に示すように、その上面から
前記各小球(8)がやや突出した状態となっている。
【0027】該小球受盤(7)の上部には、図1、図3
および図4に示すように、近接離間状態に配置された上
下一対の下側電極(10)および上側電極(11)から
なる震動検出スイッチング部材(2)が配設されてい
る。
【0028】下側電極(10)は、導電性薄板材を打ち
抜き一体成形することにより製造されたものである。こ
の電極(10)は、図6に示すように、固定用内側リン
グ部(10a)と、その外側に同心状に配置され、周方
向の一部が切欠かれた外側リング部(10b)とを有
し、外側リング部(10b)が連接片(10c)(10
c)を介して固定用リング部(10a)に対して撓曲自
在な態様で連接されている。前記内側リング部(10
a)には、引出片(10e)が前記外側リング部(10
b)の切欠き部を通じて外側に向かって延設されてお
り、また前記外側リング部(10b)には、60度の位
相差をもって6つの可動接片(10d)(10d)(1
0d)(10d)(10d)(10d)が半径方向外側
に向かって延設されている。
【0029】上記下側電極(10)としては、電気的特
性(低接触抵抗)、強度(耐久性)、柔軟性(撓曲性な
いしは感度)等の観点より、厚さ0.05mm程度のCu
−Be合金製超薄板材を上記形状に打ち抜いて金メッキ
処理を施した後、熱処理を施したものが好適に用いられ
る。
【0030】一方、上側電極(11)は、平面視円盤状
を呈するプリント基板からなるものである。図4および
図5に示すように、絶縁性の基板(12)の下面側に銅
製薄板材ないしは箔からなる相互に絶縁された複数のプ
リント回路(13)(13)(13)(13)(13)
(13)が形成されたものである。
【0031】上記各プリント回路(13)は、図5に示
すように、それぞれ前記下側電極(10)の各可動接片
対応位置に形成された固定接片(13a)と、リード線
(14)を接続するために基板(12)の周縁に形成さ
れたリード線接続端子(13b)と、前記固定接片(1
3a)と前記接続端子(13b)とを接続する配線(1
3c)とを構成するものである。
【0032】このように上側電極(11)をプリント基
板で構成することにより、その製造が極めて容易になる
ばかりか、機械的精度を向上させることができる。
【0033】そして、下側電極(10)と上側電極(1
1)とが、下側電極(10)の各可動接片(10d)を
上側電極(11)の各固定接片(13a)にそれぞれ対
応させた状態として、図4に示すように、相互間に絶縁
リング(15)を介して近接離間状態に組み合わされて
いる。
【0034】而して、前記各可動接片(10d)とそれ
に対応する前記各固定接片(13a)とで電気的に独立
した複数のスイッチ(16)が構成されるものとなされ
ている。 そしてこのようにして組み合わせた状態で、
下側電極(10)の前記引出片(10e)および上側電
極(11)の各接続端子(13b)にそれぞれ接続され
たリード線(14)が、内側ケーシング(3)の上端縁
に形成された切欠き部(3a)(3a)を介して外部に
引出されている。
【0035】この状態において、下側電極(10)の可
動接片(10d)は前記各小球(8)の上部に近接離間
状態となっている。
【0036】ここに感震球(1)と各小球(8)とは間
隔が0.2mm程度の極めて近接した離間状態となされて
おり、感震球(1)が内側ケーシング(3)内を転動し
た際に該感震球(1)が対応位置の小球(8)に接触さ
れ、該小球(8)が押し上げられる。そしてこの押し上
げられた小球(8)は、下側電極(10)の可動接片
(10d)を押し上げる。このように下側電極(10)
の可動接片(10d)が押し上げられると、該接片(1
0d)はその上部に近接離間状態に配置された上側電極
(11)の対応する固定接片(13a)に接触しこれら
両接片(10d)(13a)によって構成されるスイッ
チ(16)が閉の状態となる。
【0037】このように感震球(1)の転動に応じて対
応する小球(8)が上下作動され、それに伴って対応す
るスイッチ(16)が開閉作動され、震動が検出され
る。
【0038】震動がなくなり感震球(1)の転動が終了
されると、感震球(1)、小球(8)および下側電極
(10)の可動接片(10d)はそれぞれ元の位置に復
帰し、次の震動検出に備えるものとなる。
【0039】この発明にかかる感震器は、上述のとお
り、前記各可動接片(10d)とそれに対応する前記各
固定接片(13a)とで電気的に独立した複数のスイッ
チ(16)が構成されたものであるから、震動有無の検
出はもとより、小球(8)によって押し上げられて閉作
動したスイッチ(16)の位置によって感震球(1)の
ケーシング(3)内における転動方向ひいては震動方向
も検出することができる。 なお、上記実施例において
は、感震球(1)の震動を震動検出スイッチング部材
(2)に伝達する震動伝達部材(8)として小球を採用
したものを示したが、摩擦力が可及的少なくなるような
ものであれば、例えばプランジャー形式のものを採用す
るようにしても良い。
【0040】また、震動検出スイッチング部材(2)と
して、スイッチ(16)が相互に60度の位相差をもっ
て構成されたものを示したが、その個数については必ず
しもこれに限定されるものではない。更に、下側電極
(10)および上側電極(11)も前記実施例の具体的
構造に限定されるものではない。
【0041】前記内側ケーシング(3)の上端開口部に
は、図3に示すように、蓋部(20)が嵌合固定されて
いる。
【0042】この蓋部(20)は、その上面中央部に上
端開口状の円筒状部(20a)が一体的に設けられたも
のであり、該円筒状部(20a)に対応形状の蓋体(2
0b)が強制嵌合されている。
【0043】上記内側ケーシング(3)は、両端が外側
ケーシング(4)内に係止された内側ケーシング吊持用
帯板材(21)の長手方向の中間部に下向き突出状に取
り付けられた吊下軸(22)によって外側ケーシング
(4)内に揺動自在に吊持固定されたものである。
【0044】このように内側ケーシング(3)を吊持す
る吊下軸(22)は、軸部(22a)の下端に球面膨隆
状の係止部(22b)を有すると共に、その下端に円板
上の翼部(22c)を有するものであり、軸部(22
a)が前記蓋体(20b)の中央部に形成された吊下軸
挿通孔(23)に遊嵌されると共に、該挿通孔(23)
の下端縁に前記係止部(22b)が係止されている。上
記係止部(22b)は少なくともその上半分が球面膨隆
状に形成されておれば足りるものであり、また上記翼部
(22c)は必ずしも円板状のものでなくても良く他の
任意の形状のものを採用しうる。
【0045】なお、上記実施例における各部材の寸法
は、吊下軸(22)の軸部(22a)が直径約0、8m
m、これを遊挿する吊下軸挿通孔(23)が直径約1.
3mm、その下端縁に係止される係止部(22b)が半径
約0.75mm、円筒状部(20a)の内径が約6.3m
m、その内部に臨んで配置される翼部(22c)が直径
約6mmにそれぞれ設定されている。
【0046】この吊持状態において外側ケーシング
(4)の震動を内側ケーシング(3)に伝達させると共
に、内側ケーシング(3)が慣性力により揺動すること
を防止する目的で前記円筒状部(20a)とその上端開
口部に被蓋された蓋体(20b)とで囲まれる空間に高
粘性流体(X)が充填されている。
【0047】この高粘性流体(X)としては、内側ケー
シング(3)をその軸線方向が常時鉛直方向に沿った状
態に保持しうること、震動を内側ケーシング(3)に効
率よく伝達しうること、長期間に亘って性能が劣化しな
いこと、油洩出のおそれがないこと等の諸条件を満た
す、例えば粘度が1万〜3万(cP)程度のシリコン・
オイル(信越化学工業株式会社、商品名「KF−96
H」等)が好適に用いられる。
【0048】なお、必要に応じて更に上記帯板材(2
1)と蓋体(20b)との間に円錐バネなどの調心作用
を阻害しない揺動規制部材や、粘性流体流出防止用にべ
ローズを介在配置させるようにしても良い。
【0049】一方、外側ケーシング(4)は、図1およ
び図3に示すように、内部に上記内側ケーシング(3)
を揺動自在に収納しうる大きさに形成されたもので、上
部ケーシング半体(30)と下部ケーシング半体(3
1)とに分割されている。
【0050】下部ケーシング半体(31)は、その外周
面の4カ所に90度の位相差をもって、軸線方向に沿う
膨隆部(31a)(31a)(31a)(31a)が一
体的に設けられている。
【0051】対向する一対の膨隆部(31a)(31
a)の各下端部には、取付側のプリント基板に対する差
し込み固定用脚部(31b)が一体的に延設されてい
る。他の一対の膨隆部(31a)(31a)には、その
一方に1本の導電性の端子棒(32)が、また他方に6
本の導電性の端子棒(33)がそれぞれ埋設状態に圧入
嵌合されている。一方の膨隆部(31a)に設けられた
1本の端子棒(32)の上端には、下側電極(10)の
引出片(10e)に接続されたリード線(14)が、ま
た他方の膨隆部(31a)に設けられた6本の各端子棒
(33)の上端には、上側電極(11)の接続端子(1
3b)(13b)(13b)(13b)(13b)(1
3b)に接続されたリード線(14)(14)(14)
(14)(14)(14)がそれぞれリベット止めまた
ははんだ付け等により接続されている。前記各端子棒
(32)(33)の下端には、それぞれ逆L字状の端子
板(34)(34)が下方突出状に固着され、取付側の
プリント基板にリード線なしに直接取り付け可能となさ
れている。
【0052】なお、この発明は上記実施例において示し
たようなガスメータ用感震器に限定されるものではな
く、石油ストーブ、エレベータ、化学プラント、鉄道等
の各種機器、装置等における震動検出用の感震器にも適
用されうるものであり、とくに震動方向を検出する必要
がある場合に好適に使用される。
【0053】
【発明の効果】この発明にかかる感震装置は、上述のと
おり、ケーシング内に感震球が転動自在に収納されると
共に、該感震球の上部に所定の位相差をもって環状に配
設され感震球の転動に伴ってそれぞれ上下作動される複
数個の震動伝達部材が備えられ、かつこれら伝達部材の
上部にその上下動に伴って開閉作動される震動検出スイ
ッチング部材が配設されたものである。従って、感震球
の上部に配置されたプランジャーにより作動されるスイ
ッチング部材を備えた従来品のように大型の感震球を用
いることなく、確実に震動を検出することができるの
で、この種の装置の小形化を図ることができる。
【0054】しかも、前記震動検出スイッチング部材を
構成する上側電極がプリント基板にて構成されてなるも
のであることより、該電極を容易に製造することができ
ると共に、その平面精度を製作時から組込み時に至るま
で一貫して確実に維持することができる。従って、その
組み込みに際しても高度な技術を要する必要がなく、そ
れでいて機械的精度の向上を図ることができる。
【0055】また、下側電極の各可動接片とそれに対応
する上側電極の各固定接片とで電気的に独立した複数の
スイッチが構成されてなるものであるから、作動するス
イッチの位置から感震球のケーシング内における転動方
向ひいては震動方向を検出することができる。このため
機械振動における振動方向を知ることができ、例えば各
種機械の管理等にも好適に用いることができる。
【0056】請求項2に記載のように、上側電極が、基
板の下面側に、一端部が固定接片を構成する一方、他端
部がリード線接続端子を構成し、中間部が前記接片と前
記端子とを接続する配線を構成するものとなされた相互
絶縁状態の複数のプリント回路が形成されてなるものを
採用することにより、その製造を容易に行うことがで
き、それでいて平面精度に優れたものを提供することが
できる。
【0057】また請求項3に記載のように、下側電極
が、導電性薄板材からなる打ち抜き一体成形品であるも
のを採用することにより、スイッチング部材全体の小形
化を図ることができると共に、その製造を容易に行うこ
とができる。また該電極を構成する可動接片が震動伝達
部材の上下作動に応じて確実に作動される。従って、こ
の種の感震器のスイッチング部材の小形化に貢献するこ
とができるのみならず、それでいて高性能化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感震器の構成部材を分解状態にして示した斜視
図である。
【図2】外側ケーシングの上部ケーシング半体を外した
状態を示す平面図である。
【図3】図2のIII-III 線断面図である。
【図4】小球受盤に、震動伝達部材および震動検出スイ
ッチング部材を装備せしめた状態を示す断面図である。
【図5】上側電極の底面図である。
【図6】下側電極の平面図である。
【符号の説明】
1 感震球 2 震動検出スイッチング部材 3 ケーシング(内側) 8 震動伝達部材(小球) 10 下側電極 10d 可動接片 11 下側電極 12 基板 13 プリント回路 13a 固定接片 13b リード線接続端子 13c 配線 16 スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(3)内に感震球(1)が転
    動自在に収納されると共に、該感震球(1)の上部に所
    定の位相差をもって環状に配設され感震球(1)の転動
    に伴ってそれぞれ上下作動されるようになされた複数個
    の震動伝達部材(8)が備えられ、かつこれら伝達部材
    (8)の上部にその上下動に伴って開閉作動される震動
    検出スイッチング部材(2)が備えられてなる感震器に
    おいて、 前記震動検出スイッチング部材(2)は、近接離間状態
    に配置された上下一対の下側電極(10)および上側電
    極(11)からなり、前記下側電極(10)は、前記各
    震動伝達部材(8)の上下動に伴ってそれぞれ上下作動
    される可動接片(10d)を備えた導電性薄板材にて構
    成されてなる一方、前記上側電極(11)は、基板(1
    2)の下面側の前記各可動接片対応位置にそれぞれ導電
    性薄板ないしは箔からなる固定接片(13a)が配設さ
    れたプリント基板にて構成されてなり、かつ前記各可動
    接片(10d)とそれに対応する前記各固定接片(13
    a)とで電気的に独立した複数のスイッチ(16)が構
    成されてなることを特徴とする感震器。
  2. 【請求項2】 上側電極(11)は、基板(12)の下
    面側に、一端部が前記固定接片(13a)を構成する一
    方、他端部がリード線接続端子(13b)を構成し、中
    間部が前記接片(13a)と前記端子(13b)とを接
    続する配線(13c)を構成するものとなされた相互絶
    縁状態の複数のプリント回路(13)が形成されてなる
    ものである、請求項1に記載の感震器。
  3. 【請求項3】 下側電極(10)は、導電性薄板材から
    なる打ち抜き一体成形品である、請求項1に記載の感震
    器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112083479A (zh) * 2020-10-16 2020-12-15 保利新联爆破工程集团有限公司 一种矿山复垦过程中安全监测方法及装置

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