JPH08232609A - 蒸気圧縮再熱再生サイクル - Google Patents

蒸気圧縮再熱再生サイクル

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JPH08232609A
JPH08232609A JP3825895A JP3825895A JPH08232609A JP H08232609 A JPH08232609 A JP H08232609A JP 3825895 A JP3825895 A JP 3825895A JP 3825895 A JP3825895 A JP 3825895A JP H08232609 A JPH08232609 A JP H08232609A
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JP
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pressure
steam
reheat
cycle
vapor compression
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JP3825895A
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Yoshiharu Tachibana
喜治 立花
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準の蒸気圧縮再生サイクルの熱効率を維持
しながらサイクルの外部に取出し得る動力を大きくす
る。 【構成】 再生器2と等圧冷却器5と断熱圧縮機3を備
え、高圧蒸気と低圧排気とを再生器2で熱交換させる。
さらに高圧蒸気は等圧加熱器4aで加熱され、蒸気原動
機1aに入る。蒸気原動機1aの背気はさらに等圧加熱
器4bで加熱され蒸気原動機1bに入り、蒸気原動機1
bの背気はさらに等圧加熱器4cで加熱され、蒸気原動
機1cに入り蒸気圧縮再熱再生サイクルを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気圧縮再熱再生サイク
ル、詳しくは水蒸気を作動流体として、負荷に連動する
蒸気原動機から排出される低圧背気を再生器に導き、こ
の再生器にて断熱圧縮機から過熱領域に吐出される高圧
蒸気に熱を与えると共に低圧背気を冷却して、該低圧背
気を等圧冷却器で冷却して乾き度1以下の気液混合体と
して断熱圧縮機に吸入する一方、前記断熱圧縮機から吐
出される高圧蒸気を前記再生器で予熱し、さらに等圧加
熱器で等圧加熱した後、この過熱蒸気を蒸気原動機に導
き蒸気原動機からの背気を等圧加熱器で等圧加熱した
後、この過熱蒸気を蒸気原動機に導き、さらに蒸気原動
機からの背気を等圧加熱器で等圧加熱した後、この過熱
蒸気を蒸気原動機に導くようにした蒸気圧縮再熱再生サ
イクルに関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、特開平1−151701
号公報に示されているように蒸気圧縮再生熱サイクルを
先に提案した。
【0003】この再生熱サイクルは、図5に示したよう
に負荷16に連動する蒸気原動機11から排出される低
圧背気(h2)を再生器12に導き、この再生器12に
て、断熱圧縮機13から吐出される高圧蒸気に熱を与え
て冷却(h3)した後、等圧冷却器15により等圧冷却
(h4)し、水蒸気の乾き度を0.7〜1として断熱圧
縮機13に導き、この断熱圧縮機13により前記蒸気原
動機11の入口圧力まで断熱圧縮し、この圧縮蒸気(h
5)を再生器12で予熱(h6)し、さらに等圧加熱器
14で等圧加熱した後、この過熱蒸気(h1)を前記蒸
気原動機11に導くようにしたものである。
【0004】この再生熱サイクルは、図6に示したよう
にエンタルピーエントロピ線図(h−s線図)のように
表されているのであって、この蒸気圧縮再生熱サイクル
において熱量q=h2−h5(状態量h5は状態量h4
と等温に背気圧力線上に採られた状態量であって背気圧
力線上の状態量h5の温度は高圧蒸気線上の状態量h4
の温度以下にはならない。)が背気圧力線上から高圧蒸
気線上に移動する状態を考えた場合、全熱量qが再生熱
交換器12を介して背気圧力線上から高圧蒸気線上に移
動したとすると、高圧蒸気線上の状態量h6は背気圧力
線上の状態量h2と比較すると、温度は必ずt6<t2
となる。
【0005】そして図6よりQ1=h1−h4,Q2=
h2−h3とし再生器12で熱交換される熱量をqとす
ると、蒸気圧縮再生熱サイクルの理論熱効率ηthは
【0006】
【数1】
【0007】となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで以上の如く構
成する前記蒸気圧縮再生熱サイクルでは、高圧蒸気加熱
が単一であるため、一サイクルでサイクルの外部に取り
出せる動力は、図3,図4,図9,図10に蒸気圧縮再
生熱サイクル(基準)として表しているように、所望の
理論熱効率が得られるとしても、図3,図4,図9,図
10の基準に示すようにサイクルの外部に取り出せる動
力は限られている。
【0009】本発明の目的は、従来の蒸気圧縮再生熱サ
イクルに比べてサイクル外部に取出すことのできる動力
を増大させて、しかも高い理論熱効率で運転させること
ができる蒸気圧縮再熱再生サイクルを提供する点にあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために、蒸気原動機(1)と蒸気原動機(1c)
から排出される低圧背気を導く再生器(2)と等圧冷却
器(5)と断熱圧縮機(3)と等圧加熱器(4)とを備
え、前記再生器(2)に前記断熱圧縮機(3)の吐出側
と前記等圧加熱器(4)の入口側とを接続した前記再生
器(2)において、該再生器(2)に導く低圧背気と前
記断熱圧縮機(3)から吐出される高圧蒸気とを熱交換
させてこの高圧蒸気に熱を与えると共に、低圧背気を冷
却して、該低圧背気をさらに等圧冷却器(5)で等圧冷
却して乾き度1以下の気液混合状態で断熱圧縮機(3)
に導いて断熱圧縮機(3)により断熱圧縮する一方、過
熱領域に吐出される高圧蒸気を前記再生器(2)で予熱
した後、等圧加熱器(4a)にて等圧加熱し、この過熱
蒸気を蒸気原動機(1a)に導き、蒸気原動機(1a)
の背気をさらに等圧加熱器(4b)で等圧加熱して、蒸
気原動機(1b)に導き、蒸気原動機(1b)の背気を
さらに等圧加熱器(4c)で等圧加熱し蒸気原動機(1
c)に導くようにしたものである。
【0011】
【作用】以上のように構成する例えば2段再熱の蒸気圧
縮再熱再生サイクルは、図2に示したようにh−S線図
上に表される。
【0012】この2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
h1→ha→hb→hc→hd→h2→h3→h4→h
5→h6→h1の理論熱効率ηthは、高圧蒸気線上の状
態量h4から状態量h1に等圧加熱される間の熱量Q1
とし、状態量haから状態量hbに等圧加熱される間の
熱量をQ12とし、状態量hcからhdに等圧加熱され
る間の熱量をQ13とする。
【0013】背気圧力線上の状態量h5は高圧蒸気線上
の状態量h4から背気圧力線上に等温にとった状態量で
あり、状態量h2から状態量h5まで再生器2により高
圧蒸気に熱を与えることによって等圧冷却される。この
熱量をqとする。高圧蒸気線上の状態量h4に再生器2
により背気から高圧蒸気が伝熱により等圧加熱されて受
取る熱量qを加え状態量h6を決定する。
【0014】前記2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
に外部から加えられる熱量Q′1は、Q′1=(Q1−
q)+Q12+Q13=(Q1+Q12+Q13)−q となり、さらに背気圧力線上の状態量h2から状態量h
3に等圧冷却される間に背気から取去られる熱量をQ2
とし、また前記2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルか
らサイクル外部に取出される熱量Q′2とすると Q′2=Q2−q となるから、前記蒸気圧縮再熱再生サイクルの理論熱効
率ηthは
【0015】
【数2】
【0016】となる。
【0017】
【実施例1】図1に示した2段再熱の蒸気圧縮再熱再生
サイクルは、出力側に負荷6を接続した蒸気原動機1
と、この原動機1の低圧背気側に接続し、低圧背気を導
入する再生器2と等圧冷却器5と断熱圧縮機3と等圧加
熱器4とからなり、前記再生器2に前記断熱圧縮機3の
吐出側と等圧加熱器4の入口側とを接続して、前記再生
器2において該再生器2に導く低圧背気と前記断熱圧縮
機3から吐出される高圧蒸気とを熱交換させてこの高圧
蒸気に熱を与えると共に低圧背気を冷却する。
【0018】低圧背気は、さらに等圧冷却器5で等圧冷
却されて乾き度1以下の気液混合状態で断熱圧縮機3に
導かれ、断熱圧縮機3により断熱圧縮され過熱領域にて
吐出される高圧蒸気を前記再生器2で予熱した後、等圧
加熱器4aにて等圧加熱し、この過熱蒸気を蒸気原動機
1aに導き、蒸気原動機1aの背気をさらに等圧加熱器
4bで等圧加熱して蒸気原動機1bに導き、蒸気原動機
1bの背気をさらに等圧加熱器4cで等圧加熱し、蒸気
原動機1cに導く。
【0019】このサイクルのエンタルピーエントロピ線
図は図2に示し、理論熱効率算出式は前記した数2で表
される。
【0020】また図3は2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サ
イクルと基準の蒸気圧縮再生熱サイクルとの理論熱効
率、動力比(膨張動力/圧縮動力)、サイクル外部に取
出せる動力を比較したものである。
【0021】2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルの初
蒸気圧力は4Kg/cm2、1段再熱圧力は3Kg/cm2、2段再
熱圧力は2Kg/cm2、背気圧力は1Kg/cm2である。基準の
蒸気圧縮再生熱サイクルの初蒸気圧力2Kg/cm2、背気圧
力は1Kg/cm2である。
【0022】2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルと基
準の蒸気圧縮再生熱サイクルを比較すると、理論熱効
率、動力比(膨張動力/圧縮動力)はほぼ等しいが、サ
イクルの外部に取出せる動力は、2段再熱の蒸気圧縮再
熱再生サイクルのほうが基準の蒸気圧縮再生熱サイクル
より大きくなっている。
【0023】初蒸気温度800℃では、理論熱効率ηth
は、2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルではηth=
0.6144であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルで
はηth=0.6129である。動力比(膨張動力/圧縮
動力)は2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは2.
766であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルでは2.
726である。一方、サイクル外部に取出せる動力は、
2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは99.34Kc
al/Kgであり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルでは4
8.49Kcal/Kgである。
【0024】図4は2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイク
ルと基準の蒸気圧縮再生熱サイクルとを理論熱効率、動
力比(膨張動力/圧縮動力)、サイクル外部に取出せる
動力を比較したものである。
【0025】2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルの初
蒸気圧力は10Kg/cm2、1段再熱圧力は7Kg/cm2、2段
再熱圧力は4Kg/cm2、背気圧力は1Kg/cm2である。基準
の蒸気圧縮再生熱サイクルの初蒸気圧力は4Kg/cm2、背
気圧力は1Kg/cm2である。
【0026】図4において2段再熱の蒸気圧縮再熱再生
サイクルと基準の蒸気圧縮再生熱サイクルを比較すると
図3と同様な傾向を示し、理論熱効率と動力比(膨張動
力/圧縮動力)はほぼ等しいが、サイクルの外部に取出
せる動力は2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルのほう
が基準の蒸気圧縮再生熱サイクルより大きくなってい
る。
【0027】初蒸気温度800℃における理論熱効率η
thは2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルではηth=
0.5878であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルで
はηth=0.5813である。
【0028】動力比(膨張動力/圧縮動力)は、2段再
熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは2.640であり、
基準の蒸気圧縮再生熱サイクルでは2.539である。
サイクル外部に取出せる動力は、2段再熱の蒸気圧縮再
熱再生サイクルでは152.76Kcalであり、基準の蒸
気圧縮再生熱サイクルでは86.57Kcalである。
【0029】
【実施例2】図7に示した1段再熱の蒸気圧縮再熱再生
サイクルは、出力側に負荷6を接続した蒸気原動機1と
この原動機1の低圧背気側に接続し、前記低圧背気を導
入する再生器2と、等圧冷却器5と断熱圧縮機3と等圧
加熱器4とからなり、前記再生器2に前記断熱圧縮機3
の吐出側と等圧加熱器4の入口側とを接続して前記再生
器2において該再生器2に導く低圧背気と前記断熱圧縮
機3から吐出される高圧蒸気とを熱交換させてこの高圧
蒸気に熱を与えると共に低圧背気を冷却する。
【0030】低圧背気はさらに等圧冷却器5で等圧冷却
されて乾き度1以下の気液混合状態で断熱圧縮機3に導
かれ、断熱圧縮機3により断熱圧縮され、過熱領域にて
吐出される高圧蒸気を前記再生器2で予熱した後、等圧
加熱器4aにて等圧加熱し、この過熱蒸気を蒸気原動機
1aに導き、蒸気原動機1aの背気をさらに等圧加熱器
4bで等圧加熱し、蒸気原動機1bに導く。
【0031】この1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
のエンタルピーエントロピ線図は図8に示す。
【0032】図8より1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイ
クルの理論熱効率ηthは、高圧蒸気線上の状態量h4か
らh1に等圧加熱される間の熱量をQ1とし、状態量h
aからhbに等圧加熱される間の熱量をQ12とする。
【0033】背気圧力線上の状態量h2は、高圧蒸気線
上の状態量h4から背気圧力線上に等温にとった背気圧
力線上の状態量h5まで再生器2により高圧蒸気に熱を
与えることによって等圧冷却される。
【0034】この熱量をqとすると、 q=h2−h5 高圧蒸気線上の状態量h4に、再生器2により背気から
高圧蒸気が伝熱により等圧加熱されて受取る熱量qを加
え、高圧蒸気線上の状態量h6をとる。
【0035】背気圧力線上の状態量h2から状態量h3
に等圧冷却される間において背気から取去られる熱量を
Q2とする。
【0036】前記1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
に外部から加えられる熱量Q′1は、 Q′1=(Q1
−q)+Q12 となり、また前記1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
から外部に取去られる熱量Q′2は、 Q′2=Q2−q となるから、前記1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
の理論熱効率ηthは
【0037】
【数3】
【0038】となる。
【0039】前記数1で表した基準の蒸気圧縮再生熱サ
イクルと1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルを比較す
ると図9,図10のようになる。
【0040】図9は1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイク
ルと基準の蒸気圧縮再生熱サイクルとにおいて理論熱効
率、動力比(膨張動力/圧縮動力)、サイクル外部に取
出せる動力を比較したものである。
【0041】図9に示す1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サ
イクルの初蒸気圧力は3Kg/cm2、1段再熱圧力は2Kg/c
m2、背気圧力は1Kg/cm2である。
【0042】基準の蒸気圧縮再生熱サイクルの初蒸気圧
力は2Kg/cm2、背気圧力は1Kg/cm2である。
【0043】1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルと基
準の蒸気圧縮再生熱サイクルを比較すると、理論熱効率
と動力比(膨張動力/圧縮動力)はほぼ等しいが、サイ
クルの外部に取出せる動力は1段再熱の蒸気圧縮再熱再
生サイクルのほうが基準の蒸気圧縮再熱再生熱サイクル
より大きくなっている。
【0044】初蒸気温度800℃における理論熱効率
は、1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルではηth=
0.6144であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルで
はηth=0.6129である。動力比(膨張動力/圧縮
動力)は、1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは
2.752であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクル2.
726である。
【0045】一方、サイクル外部に取出せる動力は、1
段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは78.03Kcal
であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルでは48.49
Kcalである。
【0046】図10は1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイ
クルと基準の蒸気圧縮再生熱サイクルとを理論熱効率、
動力比(膨張動力/圧縮動力)、サイクル外部に取出せ
る動力を比較したものである。
【0047】1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルの初
蒸気圧力は7Kg/cm2、1段再熱圧力は4Kg/cm2、背気圧
力は1Kg/cm2である。
【0048】1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルと基
準の蒸気圧縮再生熱サイクルを比較すると図9と同様な
傾向を示し、理論熱効率と動力比(膨張動力/圧縮動
力)はほぼ等しいが、サイクルの外部に取出せる動力は
1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルのほうが基準の蒸
気圧縮再熱再生熱サイクルより大きくなっている。
【0049】初蒸気温度800℃における理論熱効率
は、1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルではηth=
0.5862であり、基準の蒸気圧縮再生熱サイクルで
はηth=0.5813である。
【0050】動力比(膨張動力/圧縮動力)は、1段再
熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルでは2.603であり、
基準の蒸気圧縮再生熱サイクルでは2.539である。
サイクル外部に取出せる動力は、1段再熱の蒸気圧縮再
熱再生サイクルでは126.44Kcalであり、基準の蒸
気圧縮再生熱サイクルでは86.57Kcalである。
【0051】以上の実施例では、2段再熱の蒸気圧縮再
熱再生サイクル、1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル
を説明したが、いずれの蒸気圧縮再熱再生サイクルも、
基準の蒸気圧縮再熱再生サイクルと比較すると理論熱効
率、動力比は変わらないが、サイクル外部に取出し得る
動力は2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクル、1段再熱
の蒸気圧縮再熱再生サイクルのほうが基準の蒸気圧縮再
熱再生サイクルよりはるかに優れていることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように蒸気原動機1と蒸
気原動機1cから排出される低圧背気を導く再生器2と
等圧冷却器5と断熱圧縮機3と等圧加熱器4とを備え、
前記再生器2に前記断熱圧縮機3の吐出側と前記等圧加
熱器4の入口側とを接続した前記再生器2において、該
再生器2に導く低圧背気と前記断熱圧縮機3から吐出さ
れる高圧蒸気とを熱交換させてこの高圧蒸気に熱を与え
ると共に、低圧背気を冷却して、該低圧背気をさらに等
圧冷却器5で等圧冷却して乾き度1以下の気液混合状態
で断熱圧縮機3に導いて断熱圧縮機3により断熱圧縮す
る一方、過熱領域に吐出される高圧蒸気を前記再生器2
で予熱した後、等圧加熱器4aにて等圧加熱し、この過
熱蒸気を蒸気原動機1aに導き、蒸気原動機1aの背気
をさらに等圧加熱器4bで等圧加熱して、蒸気原動機1
bに導き、蒸気原動機1bの背気をさらに等圧加熱器4
cで等圧加熱し蒸気原動機1cに導くようにしたことに
より、例えば実施例に示した2段再熱の蒸気圧縮再熱再
生サイクル、1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルのい
ずれの蒸気圧縮再熱再生サイクルにあっても、基準の蒸
気圧縮再生サイクルと比較して理論熱効率、動力比は変
わらないが、サイクル外部に取出し得る動力はいずれも
基準の蒸気圧縮再生サイクルよりはるかに優れ、従っ
て、例えば基準の蒸気圧縮再生サイクル関係機器を複数
組設備するよりも、2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイク
ルあるいは1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルを1組
設備すれば取出せる動力は充足されるので、再生器や、
等圧冷却器や、断熱圧縮機が少なくてすみ、それだけ設
備スペースが小さくてすむようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す配管系統図。
【図2】 図1に示した実施例のエンタルピーエントロ
ピ線図(h−s線図)。
【図3】 図1に示した実施例の初蒸気温度による理論
熱効率、動力比、取出せる動力を表わした図。
【図4】 図1に示した実施例の図3とは別な圧力比で
算出した2段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルの初蒸気
温度による理論熱効率、動力比、取出せ動力を表した
図。
【図5】 図3、図4で示した基準の蒸気圧縮再生熱サ
イクルを示す配管系統図。
【図6】 図5に示した基準の蒸気圧縮再生熱サイクル
のエントロピーエンタルピ線図(h−s線図)。
【図7】 本発明の一実施例を示す配管系統図。
【図8】 図7に示した実施例のエンタルピーエントロ
ピ線図(h−s線図)。
【図9】 図7に示した実施例の初蒸気温度による理論
熱効率動力比、取出せる動力を表した図。
【図10】 図7に示した実施例の図9とは別な圧力比
で算出した1段再熱の蒸気圧縮再熱再生サイクルの初蒸
気温度による理論熱効率、動力比、取出せる動力を表し
た図。
【符号の説明】
1 蒸気原動機 2 再生器 3 断熱圧縮機 4 等圧加熱器 5 等圧冷却器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気圧縮再熱再生サイク
ル、詳しくは水蒸気を作動流体として、負荷に連動する
蒸気原動機から排出される低圧背気を再生器に導き、こ
の再生器にて断熱圧縮機から過熱領域に吐出される高圧
蒸気に熱を与えると共に低圧背気を冷却して、該低圧背
気を等圧冷却器で冷却して乾き度1以下の気液混合体と
して断熱圧縮機に吸入する一方、前記断熱圧縮機から吐
出される高圧蒸気を前記再生器で予熱し、さらに等圧加
熱器で等圧加熱した後、この過熱蒸気を蒸気原動機に導
き蒸気原動機からの背気を等圧加熱器で等圧加熱し、こ
の過熱蒸気を蒸気原動機に導くようにした蒸気圧縮再熱
再生サイクルに関する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気原動機(1)と蒸気原動機(1c)
    から排出される低圧背気を導く再生器(2)と等圧冷却
    器(5)と断熱圧縮機(3)と等圧加熱器(4)とを備
    え、前記再生器(2)に前記断熱圧縮機(3)の吐出側
    と前記等圧加熱器(4)の入口側とを接続した前記再生
    器(2)において、該再生器(2)に導く低圧背気と前
    記断熱圧縮機(3)から吐出される高圧蒸気とを熱交換
    させて、この高圧蒸気に熱を与えると共に、低圧背気を
    冷却して、該低圧背気をさらに等圧冷却器(5)で等圧
    冷却して乾き度1以下の気液混合状態で断熱圧縮機
    (3)に導いて断熱圧縮機(3)により断熱圧縮する一
    方、過熱領域に吐出される高圧蒸気を前記再生器(2)
    で予熱した後、等圧加熱器(4a)にて等圧加熱し、こ
    の過熱蒸気を蒸気原動機(1a)に導き、蒸気原動機
    (1a)の背気をさらに等圧加熱器(4b)で等圧加熱
    して、蒸気原動機(1b)に導き、蒸気原動機(1b)
    の背気をさらに等圧加熱器(4c)で等圧加熱し蒸気原
    動機(1c)に導くようにしていることを特徴とする蒸
    気圧縮再熱再生サイクル。
JP3825895A 1995-02-27 1995-02-27 蒸気圧縮再熱再生サイクル Pending JPH08232609A (ja)

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