JPH08231548A - 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途 - Google Patents

新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途

Info

Publication number
JPH08231548A
JPH08231548A JP3997495A JP3997495A JPH08231548A JP H08231548 A JPH08231548 A JP H08231548A JP 3997495 A JP3997495 A JP 3997495A JP 3997495 A JP3997495 A JP 3997495A JP H08231548 A JPH08231548 A JP H08231548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
pyridine
carbonylamino
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3997495A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiro Okada
剛宏 岡田
Shinichirou Ono
晋市郎 小野
Kazuhiro Maeda
和宏 前田
Tomohiro Yoshida
知弘 吉田
Atsuyuki Ashimori
厚之 足森
Fumio Mori
文男 森
Yoshihisa Inoue
佳久 井上
Hajime Ebisu
一 戎
Mitsuaki Imada
光昭 今田
Ruriko Ikegawa
るり子 池川
Hou Ou
鋒 王
Norifumi Nakamura
憲史 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Green Cross Corp Japan filed Critical Green Cross Corp Japan
Priority to JP3997495A priority Critical patent/JPH08231548A/ja
Priority to EP95920272A priority patent/EP0712844A4/en
Priority to KR1019960700627A priority patent/KR960703856A/ko
Priority to PCT/JP1995/001119 priority patent/WO1995033720A1/ja
Priority to CN95190702A priority patent/CN1131418A/zh
Priority to US08/591,537 priority patent/US5635527A/en
Priority to CA002168858A priority patent/CA2168858A1/en
Priority to TW084106042A priority patent/TW415940B/zh
Publication of JPH08231548A publication Critical patent/JPH08231548A/ja
Priority to US08/824,541 priority patent/US5753670A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(I) 〔式中、Aは下記式(1)の基など、Eは水素、アミジ
ノな ど、Bは下記式(3)の基など、Dは下記式(i)の
基、 Wは=CH−又は=N−、R及びRは水素、低級ア
ルキル、ハロゲンなど、eは1又は2、Lは−CH
−、−S−など、Mは−O−、−S−又は−NR
−、R及びRは水素、水酸基、低級アルキルな
ど、aは0又は1、bは0〜3を示す〕で表される新規
双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されう
る塩、その医薬組成物、およびその医薬用途。 【効果】 上記の新規双環カルボン酸誘導体およびその
薬理学的に許容されうる塩は、優れたGPIIb/II
Ia拮抗作用を有し、経口および非経口投与が可能で、
血中寿命が長く、かつ毒性が低く、副作用も少なく、血
栓性疾患等の予防・治療に非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な双環カルボン酸
誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩、その医薬
組成物、およびその医薬用途に関するものである。より
詳しくは、血栓性疾患等の予防・治療等、手術時や体外
循環時等における血栓形成の予防・治療等に有用である
新規な双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容
されうる塩、その医薬組成物、およびその医薬用途に関
するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】血小板膜
糖蛋白GPIIb/IIIaは、細胞間および細胞基質間の接着
に関与するレセプター群の一種であるインテグリンファ
ミリーに属し、血小板表面においてCa++存在下にヘテ
ロダイマーを形成しており、αIIb β3 とも呼ばれる。
血小板が血管損傷部位に粘着することによって、さらに
はアデノシン5’−二リン酸(ADP)やトロンビン等
によって刺激を受けたとき、このGPIIb/IIIaは立体構
造上変化をきたし、フィブリノーゲンやフォンビルブラ
ンド因子等のRGD(アルギニン−グリシン−アスパラ
ギン酸)配列を含むリガンドと結合するようになり(非
刺激状態ではGPIIb/IIIaはこれらリガンドとは結合し
ない)、これらを介して刺激伝達の最終段階である血小
板凝集が惹起される。それゆえ、このGPIIb/IIIaへの
これらリガンドの結合を抑制する薬剤(GPIIb/IIIa拮
抗剤)は優れた抗血小板剤になりうる。
【0003】この観点からすでに、〔〔4−〔(p−ア
ミジノ−N−メチルベンザミド)アセチル〕−o−フェ
ニレン〕ジオキシ〕二酢酸(Ro43−8857)、
〔〔1−〔N−(p−アミジノベンゾイル)−L−チロ
シル〕−4−ピペリジニル〕オキシ〕酢酸(Ro44−
9883)(Leo Alig et al., Journal of MedicinalC
hemistry 1992, Vol.35 (No.23), 4393-4407 を参
照)、N−(n−ブタンスルホニル)−O−(4−(4
−ピペリジニル)−ブチル)−(S)−チロシン(L-70
0,462; MK-383)(G.D.Hartmans et al., Journal of Me
dicinal Chemistry 1992, Vol.35 (No.24), 4640-4642
を参照)、(3S,5S)−5−(4’−アミジノ−4
−ビフェニル)オキシメチル−3−〔(メトキシカルボ
ニル)メチル〕−2−ピロリジノン(BIBU−52)
(特開平4−264068号公報を参照)、4−アミジ
ノ−4’−〔(4−カルボキシシクロヘキシル)アミノ
カルボニル〕ビフェニル塩酸塩(特開平4−33435
1号公報を参照)等が知られている。
【0004】しかし、これらはいずれも効力、効力持続
性、副作用、投与形態等の点から、必ずしも満足のいく
ものとは言えない状況である。
【0005】したがって、本発明の目的は、より優れた
GPIIb/IIIa拮抗作用を有する新規な化合物、その医薬
組成物、およびGPIIb/IIIa拮抗剤を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために種々研究を重ねてきたところ、特定の
構造をもつ双環カルボン酸誘導体が優れたGPIIb/IIIa
拮抗作用を有し、かつ毒性も低いことを見出して、本発
明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、式(I)
【0008】
【化7】
【0009】〔式中、Aは式(1)
【0010】
【化8】
【0011】(式中、Eは水素、またはアミジノ、グア
ニジノあるいはアミノに対する保護基を示す)で表され
る基、式(2)
【0012】
【化9】
【0013】(式中、Eは前記と同義)で表される基を
示し、Bは式(3)
【0014】
【化10】
【0015】{式中、Dは式(i)
【0016】
【化11】
【0017】{式中、R5 は水素、アルキル、シクロア
ルキルまたはアルアルキルを、Qは−O−、−S−また
は−NR6 −(R6 は水素、アルキル、シクロアルキ
ル、アルアルキル、アルキルスルホニル、アルアルキル
スルホニル、アリールスルホニル、アシルまたは−(C
2 d −COOR5 (R5 は前記と同義、dは1、2
または3を示す))を、Gは水素、水酸基、アルキル、
シクロアルキル、フェニル、ビフェニリル、ピリジル、
アルアルキルまたはE−NR5 −(E、R5 は前記と同
義)を、pおよびrはそれぞれ独立して0または1を、
qは0、1、2または3を示す。但し、p≠0のときは
qおよびrの少なくとも一方は0でない}で表される基
を、Wは=CH−または=N−を、R3 およびR4 は同
一または異なっていてもよく、それぞれ水素、低級アル
キル、ハロゲン、アシルまたはアルコキシを、eは1ま
たは2を示す}で表される基、または式(4)
【0018】
【化12】
【0019】(式中、JおよびTは同一または異なって
いてもよく、それぞれ−CH<または−N<を示す。D
は前記式(i)で表される基を示すが、Tが−N<を示
すときはp=0である。R3 は前記と同義であり、fは
1、2または3を示す)で表される基を示し、Lは−C
2 −、−O−、−S−、−SO2 −または−NR6
(R6 は前記と同義)を示し、Mは−O−、−S−また
は−NR5 −(R5 は前記と同義)を示し、R1 および
2 は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素、
水酸基、低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アシルまた
はアルコキシを示し、aは0または1を示し、bは0、
1、2または3を示す。但し、a=0のときはb=0で
あり、Bは式(4)(このときJは−N<)で表される
基を示し、a=1かつb=0のときは、Bは式(3)ま
たは式(4)(このときJは−CH<)で表される基を
示す。〕で表される双環カルボン酸誘導体、またはその
薬理学的に許容されうる塩に関する。
【0020】また、本発明は、式(I)において、Lが
−O−である上記双環カルボン酸誘導体またはその薬理
学的に許容されうる塩に関し、また、式(I)におい
て、a=1かつb=0であり、Bが式(3)または式
(4)(このときJは−CH<)で表される基であり、
かつ式(i)で表されるDにおいてp+q+r≦3であ
る上記双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容
されうる塩に関し、さらに、式(I)において、a=1
かつb=0であり、Bが式(3)または式(4)(この
ときJは−CH<、f=2)で表される基であり、かつ
式(i)で表されるDにおいてp+q+r=2である上
記双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容され
うる塩に関する。
【0021】さらに、本発明は、上記式(I)で表され
る化合物〔以下、化合物(I)ともいう〕またはその薬
理学的に許容されうる塩を含む医薬組成物、およびその
医薬用途、特に糖蛋白GPIIb/IIIa拮抗剤に関する。
【0022】本明細書中で使用されている記号について
以下に説明する。R1 〜R4 における低級アルキルと
は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキルを
意味する。具体的には、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n
−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルプロピル、1,
1−ジメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピ
ル等が挙げられる。好ましくはメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル等である。R1 〜R4
おけるハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、よう素を意
味する。
【0023】R1 〜R4 、R6 におけるアシルとして
は、炭素数1〜6の低級アルカノイル、アル低級アルカ
ノイル、芳香族アシル、複素環アシルが挙げられる。具
体的には、低級アルカノイルとして、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル
等が、アル低級アルカノイルとして、フェニルアセチ
ル、フェニルプロピオニル、フェニルブチリル等が、芳
香族アシルとして、ベンゾイル、トルオイル、キシロイ
ル、サリチロイル、シナモイル、ナフトイル等が、複素
環アシルとして、フロイル、ニコチノイル、イソニコチ
ノイル、テノイル等が挙げられる。好ましくはアセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、フェニルアセチル、3−
フェニルプロピオニル、ベンゾイル、p−トルオイル等
である。
【0024】R1 〜R4 におけるアルコキシとしては、
炭素数1〜6の低級アルコキシが挙げられる。直鎖状ま
たは分岐鎖状のいずれであってもよく、具体的には、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−
ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。好ましくはメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等である。
【0025】R5 、R6 、Gにおけるアルキルとして
は、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル
を意味し、前述の低級アルキルで例示されたもの以外
に、さらにヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等が挙
げられる。
【0026】R5 、R6 、Gにおけるシクロアルキルと
しては、好ましくは炭素数3〜8であり、具体的には、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げ
られる。
【0027】R5 、R6 、Gにおけるアルアルキルとし
ては、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、
4−フェニルブチル、ベンズヒドリル、トリチル等が挙
げられる。またこのアルアルキルは炭素数1〜6のアル
キル(前述と同様)、ハロゲン(前述と同様)、ニト
ロ、シアノ、アルコキシ(前述と同様)等で置換されて
いてもよい。
【0028】R6 におけるアルキルスルホニルにおい
て、アルキル部分は前述と同様のものが挙げられる。R
6 におけるアルアルキルスルホニルにおいて、アルアル
キル部分は前述と同様のものが挙げられる。R6 におけ
るアリールスルホニルにおいて、アリール部分はフェニ
ル、トリル、キシリル、ナフチル等が挙げられ、これら
は炭素数1〜6のアルキル(前述と同様)、ハロゲン
(前述と同様)、ニトロ、シアノ、アルコキシ(前述と
同様)等で置換されていてもよい。
【0029】Gにおけるフェニル、ビフェニリル、ピリ
ジルは、炭素数1〜6のアルキル(前述と同様)、ハロ
ゲン(前述と同様)、ニトロ、シアノ、アルコキシ(前
述と同様)等で置換されていてもよい。
【0030】Eにおけるアミジノ、グアニジノ、アミノ
に対する保護基としては、置換基を有していてもよいア
ルアルキル(例えば、ベンジル、p−クロロベンジル、
p−フルオロベンジル、m−トリフルオロメチルベンジ
ル、フェネチル、1−フェニルエチル、ベンズヒドリ
ル、トリチル等)、アルカノイル(例えば、ホルミル、
アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ヘキサ
ノイル、ピバロイル、オクタノイル等)、ハロアルカノ
イル(例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチル
等)、アルケニルオキシカルボニル(例えば、アリルオ
キシカルボニル等)、アルコキシカルボニル(例えば、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキ
シカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等)、アシル
オキシアルコキシカルボニル(例えば、アセトキシメチ
ルオキシカルボニル、(1−アセトキシエチル)オキシ
カルボニル、プロピオニルオキシメチルオキシカルボニ
ル、ピバロイルオキシメチルオキシカルボニル、ブチリ
ルオキシメチルオキシカルボニル、イソブチリルオキシ
メチルオキシカルボニル等)、ハロアルコキシカルボニ
ル(例えば、クロロメトキシカルボニル、トリクロロエ
トキシカルボニル等)、置換基を有していてもよいアロ
イル(例えば、ベンゾイル、トルオイル、キシロイル、
ナフトイル、フタロイル等)、置換基を有していてもよ
いフェニルアルカノイル(例えば、フェニルアセチル、
3−フェニルプロピオニル、3−(p−メトキシフェニ
ル)プロピオニル、3−(p−クロロフェニル)プロピ
オニル等)、置換基を有していてもよいヘテロアリール
カルボニル(例えば、ニコチノイル、イソニコチノイ
ル、6−クロロニコチノイル、フロイル、テノイル
等)、ヘテロアリールアルカノイル(例えば、チエニル
アセチル、イミダゾリルアセチル、フリルアセチル、ト
リアゾリルアセチル、チアジアゾリルプロピオニル
等)、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボ
ニル(例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシ
カルボニル等)、置換基を有していてもよいフェノキシ
アルカノイル(例えば、フェノキシアセチル、フェノキ
シプロピオニル等)、置換基を有していてもよいアリー
ルグリオキシロイル(例えば、フェニルグリオキシロイ
ル、ナフチルグリオキシロイル等)、置換基を有してい
てもよいフェニルアルコキシカルボニル(例えば、ベン
ジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、
p−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル等)、アルキルスルホニル(例
えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピル
スルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル
等)、置換基を有していてもよいアルアルキルスルホニ
ル(例えば、ベンジルスルホニル、p−クロロベンジル
スルホニル、フェネチルスルホニル、ベンズヒドリルス
ルホニル等)、置換基を有していてもよいアリールスル
ホニル(例えば、フェニルスルホニル、p−クロロフェ
ニルスルホニル、トリルスルホニル、キシリルスルホニ
ル、ナフチルスルホニル等)等を挙げることができる。
【0031】好ましくは、フェニルアルコキシカルボニ
ル、アルコキシカルボニル、アシルオキシアルコキシカ
ルボニル、アルカノイル、フェニルアルカノイル、ハロ
アルカノイル、アルアルキル、アルキルスルホニル、ア
ルアルキルスルホニル、アリールスルホニル等であり、
さらに好ましくは、ベンジルオキシカルボニル、t−ブ
トキシカルボニル、アセトキシメチルオキシカルボニ
ル、ピバロイルオキシメチルオキシカルボニル、n−バ
レリル、n−ヘキサノイル、3−フェニルプロピオニ
ル、トリフルオロアセチル、ベンジル、フェネチル、ト
リチル、n−ブチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニ
ル、ベンジルスルホニル、フェニルスルホニル、p−ト
ルエンスルホニル等を挙げることができる。
【0032】また、置換基を有していてもよいアルアル
キル、アロイル、フェニルアルカノイル、ヘテロアリー
ルカルボニル、アリールオキシカルボニル、フェノキシ
アルカノイル、アリールグリオキシロイル、フェニルア
ルコキシカルボニル、アルアルキルスルホニル、アリー
ルスルホニルにおける置換基としては、ニトロ、トリフ
ルオロメチル、炭素数1〜6のアルキル(前述と同
様)、フェニル、アルコキシ(前述と同様)、ハロゲン
(前述と同様)、炭素数1〜6の低級アルカノイル(前
述と同様)等が挙げられる。
【0033】化合物(I)の薬理学的に許容されうる塩
としては、無機酸付加塩(例えば、塩酸、臭化水素酸、
よう化水素酸、硫酸、リン酸等との塩)、アミノ酸との
塩(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等との
塩)、有機酸付加塩(例えば、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ギ酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸、しゅう酸、クエン酸、マロン
酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、
酒石酸、コハク酸、マンデル酸、リンゴ酸等との塩)等
が挙げられる。
【0034】また、化合物(I)が遊離カルボキシル基
を有する場合の薬理学的に許容されうる塩としては、ア
ルカリ金属塩(例えば、ナトリウム、カリウム等との
塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム、マグ
ネシウム等との塩)、有機塩基との塩(例えば、メチル
アミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピ
リジン、ピコリン、エチレンジアミン等との塩)、アン
モニウム塩等が挙げられる。
【0035】さらに、化合物(I)またはその塩に各種
異性体(例えば、シス、トランス体;不斉炭素に基づく
光学異性体等)が存在するときは、これらも本発明の範
囲内である。
【0036】本発明化合物(I)のうち、式(I)にお
いて、Lが−O−であるフロピリジンカルボン酸系化合
物が好ましい。また、式(I)において、a=1かつb
=0であり、Bが式(3)または式(4)(このときJ
は−CH<)であり、かつ式(i)で表されるDにおい
てp+q+r≦3である化合物が好ましい。さらに、式
(I)において、a=1かつb=0であり、Bが式
(3)または式(4)(このときJは−CH<、f=
2)であり、かつ式(i)で表されるDにおいてp+q
+r=2である化合物がより好ましい。
【0037】当該化合物(I)は、下記に示す方法等に
より合成することができる。
【0038】
【化13】
【0039】〔式中、A’は前記Aと同義のものを示す
か、またはハロゲン、シアノ、保護されていてもよいア
ミノを示し、R1 、R2 、A、B、L、M、aおよびb
は前記と同義。〕
【0040】即ち、化合物(I)は、式(II)で表され
るカルボン酸(以下、カルボン酸(II)ともいう)また
はこのカルボン酸(II)の反応性誘導体と、式(III) で
表される化合物(以下、化合物(III) ともいう)とを縮
合反応させることにより、直接的にまたはその前駆体を
経由して合成することができる。カルボン酸(II)また
はその反応性誘導体と化合物(III) の仕込み量は、通常
等モルでよいが、必要に応じていずれかを他方の1.1
〜3倍用いてもよい。
【0041】カルボン酸(II)をそのまま用いるとき
は、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−ト
リアジン、o−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,
N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオ
ロホスフェート、PyBOP(ベンゾトリアゾール−1
−イル−オキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘ
キサフルオロホスフェート)、BOP(ベンゾトリアゾ
ール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホ
スホニウムヘキサフルオロホスフェート)、PyBro
P(ブロモ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサ
フルオロホスフェート)、N,N−ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド、N,N−ジイソプロピルカルボジイミ
ド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
カルボジイミドメチオジド、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N−シ
クロヘキシル−N’−(2−モルホリノエチル)カルボ
ジイミド・メト−p−トルエンスルホン酸塩等の縮合剤
の存在下で反応を行う。
【0042】カルボン酸(II)は、常法により、酸無水
物、活性エステル、酸ハライド等の反応性誘導体に変換
したものを用いてもよい。酸無水物としては、例えば、
ピバル酸との無水物、炭酸イソブチルエステルとの無水
物等が用いられる。活性エステルとしては、例えば、p
−ニトロフェニルエステル、2,4,5−トリクロロフ
ェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステ
ル、N−ヒドロキシフタルイミドエステル、N−ヒドロ
キシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド
エステル等が用いられる。酸ハライドとしては、例え
ば、カルボン酸クロリド、カルボン酸ブロミド等が用い
られる。
【0043】化合物(III) は、その中のBで表される基
には遊離のカルボキシル基またはそのエステル基を含む
が、縮合剤を用いてカルボン酸(II)と反応させるとき
は、エステル基であることが望ましい。
【0044】反応溶媒としては、いずれの場合において
も、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホ
スホリックトリアミド、ピリジン、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジメトキシエタン、ベンゼン、酢酸エチル、ス
ルホラン等、またはこれらの混合溶媒が用いられる。好
ましい溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
塩化メチレン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルが
挙げられる。
【0045】通常、反応温度は約0〜100℃であり、
反応時間は数時間〜3日間である。
【0046】なお、上記反応において、縮合剤またはカ
ルボン酸(II)の活性エステルを用いるときは、N−メ
チルモルホリン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−ジメチルアミノピリジン等の反応助剤を用いること
ができる。カルボン酸(II)の酸無水物を用いるとき
は、4−ジメチルアミノピリジン、1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾール等の反応助剤を用いることができる。カ
ルボン酸(II)の酸ハライドを用いるときは、ハロゲン
化水素捕捉剤として、トリエチルアミン、ピリジン、ピ
コリン、炭酸水素ナトリウム等の存在下で行うのが好ま
しい。
【0047】カルボン酸(II)またはその反応性誘導体
中のA’であるハロゲン、シアノまたは保護されていて
もよいアミノは、合成の適当な段階で、式(I)のAで
あるアミジノ、グアニジノ、保護されたアミジノまたは
保護されたグアニジノに変換される。上記アミジノ、グ
アニジノ、アミノの保護基は前述のとおりである。ま
た、アミジノ、グアニジノ、アミノの保護基は、必要に
応じて脱保護することができる。脱保護方法としては、
水素添加、酸分解、塩基分解または加水分解等が挙げら
れ、これらは常法により行えばよい。
【0048】以下に、カルボン酸(II)またはその反応
性誘導体と化合物(III) との反応後の生成物の段階、あ
るいは反応前のカルボン酸(II)の段階での、上記A’
からAへの変換方法を記す。なお、後者の場合は、カル
ボン酸(II)のままでも変換できる他、当該カルボキシ
ル基を保護するためにその低級アルキルエステル体とし
たのちでも変換できる。変換されたアミジノまたはグア
ニジノは必要に応じて保護したのちに、また、カルボキ
シル基を保護するためにその低級アルキルエステル体と
した場合にはカルボン酸(II)に変換したのちに、化合
物(III) との反応に供することができる。なお、カルボ
ン酸(II)は必要に応じてその反応性誘導体に変換した
のちに、化合物(III) との反応に供してもよいことは前
述の通りである。
【0049】方法1 これは、A’のハロゲン、アミノ、シアノをAのアミジ
ノに変換する方法である。
【0050】
【化14】
【0051】〔式中、Xはハロゲン(前述と同様)また
はアミノを示し、Yは式(ii) −CO−(M)a −(CH2 b −B (ii) (式中、B、M、aおよびbは前記と同義)で表される
基、または式(iii) −COOR7 (iii) (式中、R7 は水素または低級アルキル(前述と同
様))で表される基を示し、L、R1 およびR2 は前記
と同義。〕
【0052】まず、シアノ化について説明する。上記の
式でXがハロゲンの場合、金属シアン化合物を用いる置
換反応でニトリル体を得る。金属シアン化合物として、
シアン化第一銅、シアン化カリウム、シアン化ナトリウ
ム等を用いる。反応溶媒は、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチル−2−ピロリドン等を用いる。反応温度は室温〜
約250℃で、反応時間は数時間〜3日間であり、好ま
しくは約80〜230℃で、数時間〜1日間である。
【0053】Xがアミノの場合、シアノへの変換はSand
meyer 反応で行う。原料のアミン体の塩酸、硫酸等の塩
を亜硝酸ナトリウムでジアゾ化してジアゾニウム塩と
し、これに金属シアン化合物を加えニトリル体を得る。
金属シアン化合物として、シアン化第一銅、シアン化カ
リウム、シアン化ナトリウム等が好ましく用いられる
が、シアン化カリウムとシアン化ニッケル、硫酸ニッケ
ル、塩化ニッケル等との錯体も用いることができる。反
応溶媒は水が好ましいが、必要に応じてテトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、エタノール等を水と一緒に用いても
よい。シアン化水素の発生を防ぐために、金属シアン化
合物を加えるまえに、炭酸ナトリウムで中和したり、金
属シアン化合物の炭酸ナトリウム緩衝液を用いる。反応
温度は室温以下、好ましくは氷冷下であり、反応時間は
約0.5〜5時間である。最終的には約40〜60℃で
約0.5〜1時間加熱して、反応を終了させる。
【0054】次に、アミジノ化について説明する。これ
はイミダート体またはチオカルバモイル体を経る公知の
方法に準じて行うことができる(Organic Functional G
roupPreparations, III, Academic, Chaper 6、またはL
eo Alig et al., Journal of Medicinal Chemistry 199
2, Vol.35 (No.23), 4393-4407 を参照) 。
【0055】イミダート体を経る方法では、ニトリル体
に、塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素の存在下、
当量〜大過剰のメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコールを反応させることによ
り、イミダート体を得る。必要に応じてジエチルエーテ
ル等の脂肪族エーテル、クロロホルム、塩化メチレン等
のハロゲン化炭化水素、ベンゼン等の非プロトン性溶媒
を用いてもよい。反応温度は約−10〜+30℃で、反
応時間は数時間〜2日間である。好ましくは氷冷下〜室
温で、約8〜15時間である。次に得られたイミダート
体にアンモニアを反応させることにより、アミジン体を
得る。溶媒として、メタノール、エタノール、プロパノ
ール等のアルコール、ジエチルエーテル等の脂肪族エー
テル、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素、ベンゼン等の非プロトン性溶媒、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を用いる。こ
のアンモニアとの反応に塩化アンモニウムを共存させる
のが好ましい。反応温度は約−10〜+100℃で、反
応時間は数時間〜20時間である。好ましくはメタノー
ル、エタノールまたはプロパノール溶媒中、約50〜8
0℃、数時間の反応で行う。
【0056】チオカルバモイル体を経る方法では、ニト
リル体に、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルホルムアミド等の溶媒、またはこれらの混合溶媒
中、硫化水素を反応させ、チオカルバモイル体を得る。
反応温度は氷冷下〜室温、反応時間は約5時間〜1日
間、好ましくは室温で約10〜20時間である。次に、
得られたチオカルバモイル体に、アセトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等の溶媒中、よう化メチル、臭
化エチル等のアルキルハライドを反応させる。反応温度
は約50〜100℃、反応時間は約0.5〜10時間で
ある。ここで得られた中間体を単離して、もしくは単離
せずに、アンモニア、または酢酸アンモニウム、塩化ア
ンモニウム等のアンモニア誘導体を反応させてアミジン
体を得る。溶媒として、メタノール、エタノール、プロ
パノール等のアルコール、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等を用いる。好ましくはメタノールまたはエタノール
溶媒中、酢酸アンモニウムとの反応で行う。反応温度は
約50〜100℃、反応時間は数時間〜10時間であ
る。
【0057】方法2 これは、A’の保護されていてもよいアミノをAのグア
ニジノに変換する方法である。
【0058】
【化15】
【0059】〔式中、E’はアミノの保護基(前述と同
様)を示し、L、Y、R1 およびR2は前記と同義。〕
【0060】まず、アミノ保護基の脱保護は、前述の如
く常法により行うことができる。
【0061】次のグアニジノへの変換は、シアナミド、
ホルムアミジンスルフィン酸あるいはアミノイミノメタ
ンスルホン酸等を用いて、公知の方法に準じて行うこと
ができる(T. Nakayama et al., Chem. Pharm. Bull. V
ol.41(1), 117-125 (1993)、またはA. E. Miller et a
l., Synthesis 1986, 777-779を参照)。例えば、原料
のアミン体の塩酸、硫酸等の塩にシアナミドを反応させ
てグアニジノ体を得る場合、溶媒として、メタノール、
エタノール等のアルコールを用いる。反応温度は約60
〜80℃、反応時間は数時間〜1日間である。
【0062】上記製造方法において、アミノ基の保護お
よび脱保護、カルボン酸のエステル化およびエステルの
加水分解は、必要に応じて常法により行うことができ
る。
【0063】また、原料化合物であるカルボン酸(II)
は公知の方法に準じて合成できる(J. Heterocyclic Ch
em., Vol.3, 202-205 を参照)。さらに、その反応性誘
導体と、化合物(III) も、従来公知の方法により製造す
ることができる。
【0064】かくして合成される本発明化合物(I)
は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマ
トグラフィー、再沈殿、再結晶等の手段を適宜施すこと
により、任意の純度のものとして採取できる。
【0065】また、当該化合物(I)の薬理学的に許容
されうる塩も、公知の方法により製造できる。
【0066】本発明化合物(I)の具体例を以下に示す
が、これらに限定されるものではない。 化合物(1) 4−〔5−〔(1−アセトキシエチル)オ
キシカルボニルアミジノ〕フロ〔2, 3−b〕ピリジン
−2−カルボニルアミノ〕フェノキシ酢酸 化合物(2) 4−(5−ベンジルアミジノフロ〔2, 3
−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェノキシ酢
酸 化合物(3) 4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)フェノキシ酢酸t−ブ
チル 化合物(4) 4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)フェノキシ酢酸 化合物(5) 4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルオキシ)フェノキシ酢酸 化合物(6) 〔〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)−o−フェニレ
ン〕ジオキシ〕二酢酸ジエチル 化合物(7) 〔〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)−o−フェニレ
ン〕ジオキシ〕二酢酸 化合物(8) 〔〔4−(5−ベンジルアミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)−o
−フェニレン〕ジオキシ〕二酢酸 化合物(9) 5−〔5−(ベンジルオキシカルボニルア
ミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニル
アミノ〕−2−ピリジルオキシ酢酸エチル 化合物(10) 5−(5−ベンジルアミジノフロ〔2, 3
−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)−2−ピリジ
ルオキシ酢酸
【0067】化合物(11) 5−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)−2
−ピリジルオキシ酢酸ベンジル 化合物(12) 5−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)−2−ピリジルオキシ
酢酸エチル 化合物(13) 5−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)−2−ピリジルオキシ
酢酸 化合物(14) 3−〔4−(5−ベンジルアミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェ
ニル〕プロピオン酸 化合物(15) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕プロ
ピオン酸エチル 化合物(16) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕プロ
ピオン酸 化合物(17) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルオキシ)フェニル〕プロ
ピオン酸 化合物(18) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−アミノプロピオン酸 化合物(19) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(3−フェニルプロピオニルアミノ)プロピオン酸 化合物(20) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(n−ヘキサノイルアミノ)プロピオン酸エチル
【0068】化合物(21) 2−(n−ブチルスルホニル
アミノ)−3−〔4−〔5−(ピバロイルオキシメトキ
シカルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−
2−カルボニルアミノ〕フェニル〕プロピオン酸 化合物(22) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸エチル 化合物(23) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸 化合物(24) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(ベンジルスルホニルアミノ)プロピオン酸 化合物(25) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェニル〕−2
−(p−メトキシベンジルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸 化合物(26) トランス−〔4−〔5−(t−ブトキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ〕シクロヘキシルオキシ〕酢酸エチル 化合物(27) トランス−〔4−(5−ベンジルアミジノ
フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)
シクロヘキシルオキシ〕酢酸 化合物(28) トランス−〔4−〔5−(メトキシカルボ
ニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カル
ボニルアミノ〕シクロヘキシルオキシ〕酢酸 化合物(29) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルオキシ〕酢酸シクロヘキシル 化合物(30) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルオキシ〕酢酸t−ブチル
【0069】化合物(31) トランス−〔4−(5−アミ
ジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミ
ノ)シクロヘキシルオキシ〕酢酸エチル 化合物(32) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルオキシ〕酢酸 化合物(33) 〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕
ピリジン−2−カルボニルオキシ)シクロヘキシルオキ
シ〕酢酸 化合物(34) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニル−N−メチル
アミノ)シクロヘキシルオキシ〕酢酸 化合物(35) トランス−3−〔4−〔5−(アセトキシ
メトキシカルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリ
ジン−2−カルボニルアミノ〕シクロヘキシル〕プロピ
オン酸エチル 化合物(36) トランス−3−〔4−〔5−(ベンジルオ
キシカルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン
−2−カルボニルアミノ〕シクロヘキシル〕プロピオン
酸エチル 化合物(37) トランス−3−〔4−〔5−(アセトキシ
メトキシカルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリ
ジン−2−カルボニルアミノ〕シクロヘキシル〕プロピ
オン酸 化合物(38) トランス−3−〔4−(5−ベンジルアミ
ジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミ
ノ)シクロヘキシル〕プロピオン酸 化合物(39) トランス−3−〔4−〔5−(メトキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ〕シクロヘキシル〕プロピオン酸 化合物(40) トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル〕プロピオン酸シクロヘキシル
【0070】化合物(41) トランス−3−〔4−(5−
アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニル
アミノ)シクロヘキシル〕プロピオン酸イソプロピル 化合物(42) トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル〕プロピオン酸エチル 化合物(43) トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル〕プロピオン酸 化合物(44) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルオキシ)シクロヘキシ
ル〕プロピオン酸 化合物(45) トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニル−N−メチル
アミノ)シクロヘキシル〕プロピオン酸 化合物(46) 3−〔4−〔5−(アセトキシメトキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ〕ピペリジノ〕プロピオン酸エチル 化合物(47) 3−〔4−〔5−(アセトキシメトキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ〕ピペリジノ〕プロピオン酸 化合物(48) 3−〔4−〔5−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カル
ボニルアミノ〕ピペリジノ〕プロピオン酸 化合物(49) 3−〔4−(5−ベンジルアミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)ピペ
リジノ〕プロピオン酸 化合物(50) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)ピペリジノ〕プ
ロピオン酸ベンジル
【0071】化合物(51) 3−〔4−(5−アミジノフ
ロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)ピ
ペリジノ〕プロピオン酸エチル 化合物(52) 3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)ピペリジノ〕プ
ロピオン酸 化合物(53) トランス−〔4−〔5−(ベンジルオキシ
カルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2
−カルボニルアミノ〕シクロヘキシルアミノ〕酢酸 化合物(54) トランス−〔4−(5−ベンジルアミジノ
フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)
シクロヘキシルアミノ〕酢酸 化合物(55) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルアミノ〕酢酸t−ブチル 化合物(56) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルアミノ〕酢酸エチル 化合物(57) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルアミノ〕酢酸 化合物(58) トランス−〔4−(5−ベンジルアミジノ
フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)
シクロヘキシルアミノ〕二酢酸 化合物(59) トランス−〔4−〔5−(t−ブトキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ〕シクロヘキシルアミノ〕二酢酸 化合物(60) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルアミノ〕二酢酸ジt−ブチル
【0072】化合物(61) トランス−〔4−(5−アミ
ジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミ
ノ)シクロヘキシルアミノ〕二酢酸ジエチル 化合物(62) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシルアミノ〕二酢酸 化合物(63) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−メチルアミノ〕酢酸 化合物(64) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−(n−ヘキシル)アミノ〕酢酸 化合物(65) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−(n−バレリル)アミノ〕酢酸 化合物(66) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−(ベンジルオキシカルボニル)アミ
ノ〕酢酸 化合物(67) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−(n−ブチルスルホニル)アミノ〕酢
酸 化合物(68) トランス−〔4−(5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シク
ロヘキシル−N−(ベンジルスルホニル)アミノ〕酢酸 化合物(69) 〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕
ピリジン−2−カルボニルアミノ)アニリノ〕酢酸
【0073】本発明の化合物(I)およびその薬理学的
に許容されうる塩は、哺乳動物(例えば、ヒト、マウ
ス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ等)に対して、優れた
GPIIb/IIIa拮抗作用を有する。また、毒性が低く、経
口および非経口(特に静脈内)投与が可能で、血中寿命
が長く、出血時間の延長等の副作用が少ない。
【0074】したがって、化合物(I)およびその薬理
学的に許容されうる塩は、糖蛋白GPIIb/IIIa拮抗剤と
して有用であり、血小板の血栓の形成を防止し、例え
ば、血栓症、発作、心不全、炎症および動脈硬化症等の
疾患の予防・治療において使用することができる。
【0075】本発明の化合物(I)およびその薬理学的
に許容されうる塩の適用可能な疾患等としては、具体的
には、例えば、虚血性心疾患〔狭心症(不安定、労作
性)、心筋梗塞、PTCA(経皮的経管的冠動脈拡張
術)術後〕、脳血管障害〔TIA(一過性脳虚血発
作)、脳梗塞(血栓、塞栓)、クモ膜下出血(血管攣
縮)〕、心・血管外科〔弁置換術、A−Cバイパス(冠
動脈バイパス手術後グラフト閉塞予防)、血行再建術、
動静脈シャント、末梢動脈閉塞(ASO(閉塞性動脈硬
化症)、Burger病)、深部静脈血栓、動脈管依存性先天
性心疾患〕、呼吸器疾患〔肺塞栓、気管支喘息、肺水
腫、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、肺高血圧症〕、
腎疾患〔ネフローゼ症候群、糸球体腎炎〕、膠原病〔S
LE(全身性エリテマトーデス)、RA(慢性関節リウ
マチ)、PSS(全身性強皮症)(Raynaud 現象)〕、
人工臓器〔人工心肺、人工透析〕、その他〔本態性血小
板血症、TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)(HUS
(溶血性尿毒症候群))、DIC(播種性血管内血液凝
固症候群)、川崎病、糖尿病、臓器移植、動脈硬化、振
動病、ショック、子宮収縮、消化性潰瘍、t−PA(組
織プラスミノーゲン活性化因子)の効果増強、子癇〕等
が挙げられる。
【0076】さらに、当該化合物(I)およびその薬理
学的に許容されうる塩は、腫瘍細胞の転移を阻害する。
また、創傷の治療を促進する。また、骨の劣化を予防す
るので、オステオポローシスの処置において使用するこ
とができる。
【0077】本発明の化合物(I)およびその薬理学的
に許容されうる塩のGPIIb/IIIa拮抗作用は、例えば、
血小板のADP(アデノシン5’−二リン酸)凝集抑制
活性、血小板へのフィブリノーゲンの結合阻害活性等を
測定することにより明らかにされる。
【0078】本発明の化合物(I)およびその薬理学的
に許容されうる塩を上記医薬品として用いる場合、薬理
学的に許容されうる担体、賦形剤、希釈剤等の添加剤
を、製薬上必要な成分と適宜混合し、粉末、顆粒、錠
剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、軟膏、クリーム
等の態様で医薬組成物とし、経口的または非経口的に投
与することができる。上記製剤中には、化合物(I)ま
たはその薬理学的に許容されうる塩を有効量配合する。
【0079】当該化合物(I)およびその薬理学的に許
容されうる塩の投与量は、投与ルート、患者の症状、体
重あるいは年齢等によっても異なり、投与目的に応じて
適宜設定することができるが、通常、成人に経口投与す
る場合、0.1〜1000mg/kg体重/日、好まし
くは0.5〜500mg/kg体重/日を、静脈内投与
する場合、0.03〜500mg/kg体重/日、好ま
しくは0.3〜100mg/kg体重/日を、それぞれ
1日1〜数回に分けて投与するのが好ましい。
【0080】当該化合物(I)において、Aで表される
基はアミノ保護基をもつものまたはもたないもの、Bで
表される基は遊離のカルボキシル基をもつものまたはそ
のエステル基をもつものであるが、上記基は、効力、効
力の持続性、毒性、溶解性、安定性、吸収性等を考慮
し、投与の形態、疾患の種類、治療の目的等に応じて、
適宜選択され、いずれも有用な糖蛋白GPIIb/IIIa拮抗
剤となる。
【0081】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、 1H−NMRの測定は、特に記載のない限り
200MHzで行った。
【0082】実施例1 4−(5−シアノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カ
ルボニルアミノ)フェノキシ酢酸t−ブチル 5−シアノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボン
酸 108mg(0.574mmol)と4−アミノフェノキシ酢酸t−
ブチル 141mg(0.632mmol) をN,N−ジメチルホルムア
ミド 10ml に溶解し、これに1−ヒドロキシ−1H−ベ
ンゾトリアゾール 85.3mg(0.632mmol)と1−(3−ジメ
チルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸
塩 121mg(0.632mmol) を加え、室温で14時間撹拌した。
反応液に水 100mlを注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を
水および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
したのち、低沸点物を減圧下に留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
=1/1)により精製し、4−(5−シアノフロ〔2,
3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェノキシ
酢酸t−ブチルを淡黄色固体として232mg(定量的) 得
た。1 H−NMR(DMSO−d6 )δ:10.69(bs, 1H), 8.
96(d, J=2.0Hz, 1H), 8.90(d, J=2.0Hz, 1H), 7.84(s,
1H), 7.74-7.65(m, 2H), 6.95-6.85(m, 2H), 4.65(s, 2
H), 1.44(s, 9H).
【0083】実施例2 4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ)フェノキシ酢酸t−ブチル(化合物
(3) ) 4−(5−シアノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カ
ルボニルアミノ)フェノキシ酢酸t−ブチル 430mg(1.1
0mmol)をピリジン 16ml とトリエチルアミン 4mlの混合
溶媒に溶解し、これに硫化水素ガスを10分間吹き込んだ
のち、室温で18時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧下
に留去し、4−(5−チオカルバモイルフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)フェノキシ酢酸
t−ブチルを黄色固体として得た。次にこれをアセトン
15ml に溶解し、よう化メチル 1.0mlを加え1.5 時間加
熱還流した。反応液から低沸点物を減圧下に留去し、4
−〔5−〔(1−メチルチオ)イミノメチル〕フロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ〕フェ
ノキシ酢酸t−ブチルを黄色固体として得た。これにメ
タノール 15ml と酢酸アンモニウム 150mg(1.95mmol)を
加え2時間加熱還流した。反応液から低沸点物を減圧下
に留去し、残渣をシリカゲル(Chromatorex 、NH型、
富士シリシア化学)カラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム/メタノール=5/1)により精製し、化合物
(3) を黄色固体として 35mg(3工程、11%)得た。1 H−NMR(DMSO−d6 )δ:8.87(d, J=2.2Hz,
1H), 8.75(d, J=2.2Hz,1H), 7.93(s, 1H), 7.75-7.64
(m, 2H), 6.96-6.85(m, 2H), 4.66(s, 2H), 1.44(s, 9
H).
【0084】実施例3 4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ)フェノキシ酢酸(化合物(4) ) 化合物(3) 28mg(0.068mmol) に塩化メチレン 1.5mlを加
え、これにトリフルオロ酢酸0.5ml を加え室温で2時間
撹拌した。反応液にジエチルエーテル 15ml を加え10分
間撹拌し、析出物を濾取し、化合物(4) の二トリフルオ
ロ酢酸塩を黄色固体として 22mg(56%)得た。 IR(KBr): 3350, 1660, 1600, 1500 cm -1 1 H−NMR(DMSO−d6 )δ:10.69(bs, 1H), 9.
53(bs, 2H), 9.38(bs,2H), 8.87(d, J=2.1Hz, 1H), 8.7
5(d, J=2.1Hz, 1H), 7.92(s, 1H), 7.75-7.67(m, 2H),
6.97-6.90(m, 2H), 4.67(s, 2H). 融点:>250 ℃
【0085】実施例4 5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボ
ン酸エチル塩酸塩 5−シアノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボン
酸エチル 773mg(4.14mmol)をピリジン 40ml とトリエチ
ルアミン 8mlの混合溶媒に溶解し、これに硫化水素ガス
を10分間吹き込んだのち、室温で14時間撹拌した。反応
液から溶媒を減圧下に留去し、黄色固体として5−チオ
カルバモイルフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボ
ン酸エチルを得た。これにアセトン 80ml とよう化メチ
ル 8.0mlを加え1時間加熱還流した。反応液から低沸点
物を減圧下に留去し、5−〔(1−メチルチオ)イミノ
メチル〕フロ〔2,3−b〕ピリジン−2−カルボン酸
エチルを得た。これにメタノール 80ml と酢酸アンモニ
ウム694mg(9.00mmol) を加え3.5 時間加熱還流した。反
応液から低沸点物を減圧下に留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール
=97/3 〜4 /1 )により精製し、5−アミジノフロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボン酸エチルの塩酸
塩を黄色固体として 2.05g(3工程、69%)得た。1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:8.89(s, 1
H), 8.73(s, 1H), 7.98(s, 1H), 4.21(q, J=7.1Hz, 2
H), 1.37(t, J=7.1Hz, 3H).
【0086】実施例5 5−(ベンジルオキシカルボニルアミジノ)フロ〔2,
3−b〕ピリジン−2−カルボン酸 5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボ
ン酸エチルの塩酸塩2.05g(5.10mmol) にテトラヒドロフ
ラン 32ml を加え、ついで氷冷下に、1N水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH10-12 に維持しつつ、クロロぎ酸ベンジ
ル 1.09ml(7.65mmol) を滴下した。このあと氷冷下で30
分間、室温で1.5 時間撹拌した。この反応液にテトラヒ
ドロフラン 20ml と1N水酸化ナトリウム水溶液 20ml
を加え、室温で1.5 時間撹拌し、1N塩酸でpH4〜5と
したのち、低沸点物を減圧下に留去した。残渣を逆相カ
ラム(Chromatorex-ODS DM1020T ,富士シリシア化学
製)クロマトグラフィー(水〜アセトニトリル)により
精製し、5−(ベンジルオキシカルボニルアミジノ)フ
ロ〔2,3−b〕ピリジン−2−カルボン酸を黄色固体
として 695mg(35%) を得た。1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:9.01(d, J
=2.2HZ, 1H), 8.73(d,J=2.2Hz, 1H), 7.73(s, 1H), 7.5
0-7.30(m, 5H), 5.14(s, 2H).
【0087】実施例6 5−〔5−(ベンジルオキシカルボニルアミジノ)フロ
〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ〕−2
−ピリジルオキシ酢酸エチル(化合物(9) ) 5−(ベンジルオキシカルボニルアミジノ)フロ〔2,
3−b〕ピリジン−2−カルボン酸 100mg(0.295mmol)
と5−アミノ−2−ピリジルオキシ酢酸エチル62.3mg
(0.324mmol)をN, N−ジメチルホルムアミド 15ml に
溶解し、これに1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾ
ール 43.7mg(0.324mmol)と1−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩 62.2mg(0.
324mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に水 1
00mlを注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を水および食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち、低
沸点物を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)に
より精製し、化合物(9) を桃色固体として 68mg(45%)得
た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:8.92, 8.97(each s, 1
H), 8.53, 8.67(each s,1H), 8.41-8.32(m, 1H), 8.10-
8.03(m, 1H), 7.62, 7.63(each s, 1H), 7.45-7.30(m,
5H), 6.94-6.90(m, 1H), 5.25, 5.28(each s, 2H), 4.8
9(s, 2H), 4.24(q, J=7.1Hz, 2H), 1.28(t, J=7.1Hz, 3
H).
【0088】実施例7 5−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ)−2−ピリジルオキシ酢酸エチル
(化合物(12)) 化合物(9) 68mg(0.13mmol)にクロロホルム 5ml、エタノ
ール 5ml、1N塩酸 0.6ml(0.6mmol)および10%パラジ
ウム炭素 20mg を加え、水素雰囲気下、室温で1.5 時間
撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液から低沸点物を減
圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム/メタノール=4/1)により精製
し、化合物(12)の三塩酸塩を黄色固体として42mg(66%)
得た。1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:8.89(d, J
=2.2Hz, 1H), 8.76(d,J=2.2Hz, 1H), 8.53(d, J=2.6Hz,
1H), 8.15(dd, J=2.6, 9.0Hz, 1H), 7.99(s,1H), 6.99
(d, J=9.0Hz, 1H), 4.90(s, 2H), 4.14(q, J=7.1Hz, 2
H), 1.20(t, J=7.1Hz, 3H).
【0089】実施例8 5−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボニルアミノ)−2−ピリジルオキシ酢酸(化合物
(13)) 化合物(12)の三塩酸塩 42mg(0.085mmol)にテトラヒドロ
フラン 0.5mlおよび1N水酸化ナトリウム水溶液0.43ml
(0.43mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を1
N塩酸でpH2〜3としたのち、減圧下に濃縮した。析出
物を濾取し、化合物(13)の三塩酸塩を無色固体として36
mg(92%) 得た。 IR(KBr): 3600-2700, 1660, 1590, 1520 cm -1 1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:9.60(bs,
2H), 9.37(bs, 2H), 8.89(d, J=2.2Hz, 1H), 8.77(d, J
=2.2Hz, 1H), 8.53(d, J=2.6Hz, 1H), 8.14(dd,J=2.6,
8.9Hz, 1H), 7.99(s, 1H), 6.96(d, J=8.9Hz, 1H), 4.7
9(s, 2H). 融点:>250℃
【0090】実施例9 トランス−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)シクロヘキシルオキ
シ〕酢酸t−ブチル(化合物(30)) 実施例1と同様の方法に従い、5−シアノフロ〔2, 3
−b〕ピリジン−2−カルボン酸 288mg(1.53mmol)とト
ランス−4−アミノシクロヘキシルオキシ酢酸エチル 4
33mg(1.89mmol)とを縮合し、トランス−4−(5−シア
ノフロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−カルボニルアミ
ノ)シクロヘキシルオキシ酢酸t−ブチルを無色固体と
して280mg(46%)得た。 IR(KBr): 2200, 1740, 1650, 1460 cm -1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:8.72(d, J=2.0Hz, 1H),
8.36(d, J=2.0Hz, 1H), 7.53(s, 1H), 6.57(d, J=6.3H
z, 1H), 4.01(s, 2H), 4.10-3.90(m, 1H), 3.50-3.30
(m, 1H), 2.40-2.10(m, 1H), 1.48(s, 9H), 1.90-1.20
(m, 4H).
【0091】次に、実施例2と同様の方法に従い、トラ
ンス−4−(5−シアノフロ〔2,3−b〕ピリジン−
2−カルボニルアミノ)シクロヘキシルオキシ酢酸t−
ブチル 275mg(0.69mmol) のシアノ基をアミジノ基に変
換し、化合物(30)を無色固体として 66mg(3工程、23%)
得た。 IR(KBr): 1750, 1650 cm -1 1 H−NMR(CDCl3 )δ:8.75(bs, 1H), 8.35(b
s, 1H), 7.47(s, 1H), 7.00-6.50(bs, 1H), 5.50-4.00
(bs, 3H), 4.01(s, 2H), 4.10-3.90(m, 1H), 3.55-3.30
(m, 1H), 2.40-2.00(m, 4H), 1.49(s, 9H), 1.70-1.25
(m, 4H).
【0092】実施例10 トランス−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−b〕ピ
リジン−2−カルボニルアミノ)シクロヘキシルオキ
シ〕酢酸(化合物(32)) 実施例3と同様の方法に従い、化合物(30) 65mg(0.16mm
ol) をトリフルオロ酢酸 1.5mlで処理し、化合物(32)の
二トリフルオロ酢酸塩を黄色固体として 60mg(65%)得
た。 IR(KBr): 1660, 1530, 1380 cm -1 1 H−NMR(DMSO−d6 )δ:9.54(bs, 1H), 9.2
2(bs, 1H), 8.83(d, J=2.0Hz, 1H), 8.69(d, J=2.0Hz,
1H), 7.74(s, 1H), 4.03(s, 2H), 3.95-3.65(m,1H), 2.
10-2.00(m, 2H), 1.60-1.50(m, 2H), 1.70-1.05(m, 4
H). 融点:135 〜160 ℃(分解)
【0093】実施例11 トランス−3−〔4−〔5−(ベンジルオキシカルボニ
ルアミジノ)フロ〔2,3−b〕ピリジン−2−カルボ
ニルアミノ〕シクロヘキシル〕プロピオン酸エチル(化
合物(36)) 実施例6と同様の方法に従い、5−(ベンジルオキシカ
ルボニルアミジノ)フロ〔2, 3−b〕ピリジン−2−
カルボン酸 215mg(0.634mmol) とトランス−3−(4−
アミノシクロヘキシル)プロピオン酸エチル 149mg(0.6
34mmol) を縮合し、化合物(36)を無色固体として193mg
(59%)得た。 IR(KBr): 1745, 1710, 1620, 1500 cm -1 1 H−NMR(CDCl3 , 500MHz)δ:8.94-8.89(m,
1H), 8.58, 8.50(eachs, 1H), 7.50-7.25(m, 6H), 6.70
-6.62(m, 1H), 5.23, 5.22(each s, 2H), 4.13(q, J=7.
1Hz, 2H), 3.95-3.85(m, 1H), 2.45-2.25(m, 2H), 2.18
-2.05(m, 2H),1.90-1.75(m, 2H), 1.67-1.50(m, 2H),
1.49-1.20(m, 6H), 1.18-1.05(m, 2H).
【0094】実施例12 トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シクロヘキシ
ル〕プロピオン酸エチル(化合物(42)) 実施例7と同様の方法に従い、化合物(36) 183mg(0.352
mmol) を10%パラジウム炭素30mgの存在下に水素還元
し、化合物(42)の二塩酸塩を黄色固体として77mg(48%)
得た。この際、化合物(36)が 70mg 回収された。 IR(KBr): 3700-3000, 1710, 1620 cm -1 1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:9.60-9.20
(bs, 4H), 8.84(s, 1H), 8.84-8.80(m, 1H), 8.71(s, 1
H), 7.75(s, 1H), 4.06(q, J=7.2Hz, 2H), 3.90-3.70
(m, 1H), 2.34-2.27(m, 2H), 1.90-1.70(m, 4H), 1.58-
1.35(m, 4H), 1.30-1.15(m, 4H), 1.13-0.95(m, 2H).
【0095】実施例13 トランス−3−〔4−(5−アミジノフロ〔2, 3−
b〕ピリジン−2−カルボニルアミノ)シクロヘキシ
ル〕プロピオン酸(化合物(43)) 実施例8と同様の方法に従い、化合物(42)の二塩酸塩 6
7mg(0.15mmol) を1N水酸化ナトリウム水溶液 0.58ml
(0.58mmol) で加水分解し、化合物(43)の二塩酸塩を無
色固体として 28mg(43%)得た。 IR(KBr): 3600-2600, 1680, 1610, 1570 cm -1 1 H−NMR(DMSO−d6 , 500MHz)δ:9.64(bs,
2H), 9.43(bs, 2H), 8.85(d, J=2.2Hz, 1H), 8.83(bs,
1H), 8.73(d, J=2.2Hz, 1H), 7.77(s, 1H), 3.83-3.71
(m, 1H), 2.35-2.20(m, 2H), 1.95-1.70(m, 4H), 1.50-
1.35(m, 4H), 1.08-0.95(m, 2H). 融点:>250℃
【0096】実験例1:ヒト血小板のADP凝集の抑制
活性の測定 健常人より0.38%クエン酸ナトリウムの存在下で採
取した血液より、遠心法により多血小板血漿を調製し、
測定に使用した。表1に記載の試験化合物を上記多血小
板血漿に添加して2分後に、一次凝集のみが観察される
濃度のADP(アデノシン−5’−二リン酸)を1〜5
μM添加して、化合物によるADP凝集能の抑制を評価
した。化合物濃度を変化させてその抑制率を調べ、凝集
を50%抑制する化合物濃度(IC50値)を算出して、
それを化合物の活性とした。結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】 製剤例1:錠剤 (1)本発明化合物(I) 10mg (2)直打用微粒No.209(富士化学社製) 46.6mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 20% トウモロコシデンプン 30% 乳糖 50% (3)結晶セルロース 24.0mg (4)カルボキシルメチルセルロース・カルシウム 4.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (1)、(3)および(4)はいずれも予め100メッ
シュの篩に通す。この(1)、(3)、(4)と(2)
をそれぞれ乾燥して一定含水率にまで下げたのち、上記
の重量割合で混合機を用いて混合した。全質均等にした
混合末に(5)を添加して短時間(30秒)混合し、混
合末を打錠(杵:6.3mmφ、6.0mmR)して、
1錠85mgの錠剤とした。この錠剤は、必要に応じて
通常用いられる胃溶性フィルムコーティング剤(例え
ば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート)
や食用性着色剤でコーティングしてもよい。
【0099】 製剤例2:カプセル剤 (1)本発明化合物(I) 50g (2)乳糖 935g (3)ステアリン酸マグネシウム 15g 上記成分をそれぞれ秤量したのち均一に混合し、混合粉
体をハードゼラチンカプセルに200mgずつ充填し
た。
【0100】 製造例3:注射剤 (1)本発明化合物(I)の塩酸塩 5mg (2)ショ糖 100mg (3)生理食塩水 10ml 上記の混合液をメンブランフィルターでろ過後、再び除
菌ろ過を行い、そのろ過液を無菌的にバイアルに分注
し、窒素ガスを充填したのち、密封して静脈内注射剤と
した。
【0101】
【発明の効果】本発明の新規双環カルボン酸誘導体
(I)およびその薬理学的に許容されうる塩は、ヒトを
含む哺乳動物に対し、優れたGPIIb/IIIa拮抗作用を有
し、経口および非経口投与が可能で、血中寿命が長く、
かつ毒性が低く、副作用も少ない。したがって、血栓性
疾患等の予防・治療に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 471/04 104 C07D 471/04 104Z 495/04 105 495/04 105A (72)発明者 吉田 知弘 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 足森 厚之 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 森 文男 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 井上 佳久 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 戎 一 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 今田 光昭 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 池川 るり子 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 王 鋒 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 中村 憲史 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、Aは式(1) 【化2】 (式中、Eは水素、またはアミジノ、グアニジノあるい
    はアミノに対する保護基を示す)で表される基、または
    式(2) 【化3】 (式中、Eは前記と同義)で表される基を示し、Bは式
    (3) 【化4】 {式中、Dは式(i) 【化5】 {式中、R5 は水素、アルキル、シクロアルキルまたは
    アルアルキルを、Qは−O−、−S−または−NR6
    (R6 は水素、アルキル、シクロアルキル、アルアルキ
    ル、アルキルスルホニル、アルアルキルスルホニル、ア
    リールスルホニル、アシルまたは−(CH2 d −CO
    OR5 (R5 は前記と同義、dは1、2または3を示
    す))を、Gは水素、水酸基、アルキル、シクロアルキ
    ル、フェニル、ビフェニリル、ピリジル、アルアルキル
    またはE−NR5 −(E、R5 は前記と同義)を、pお
    よびrはそれぞれ独立して0または1を、qは0、1、
    2または3を示す。但し、p≠0のときはqおよびrの
    少なくとも一方は0でない}で表される基を、Wは=C
    H−または=N−を、R3 およびR4 は同一または異な
    っていてもよく、それぞれ水素、低級アルキル、ハロゲ
    ン、アシルまたはアルコキシを、eは1または2を示
    す}で表される基、または式(4) 【化6】 (式中、JおよびTは同一または異なっていてもよく、
    それぞれ−CH<または−N<を示す。Dは前記式
    (i)で表される基を示すが、Tが−N<を示すときは
    p=0である。R3 は前記と同義であり、fは1、2ま
    たは3を示す)で表される基を示し、Lは−CH2 −、
    −O−、−S−、−SO2 −または−NR6 −(R6
    前記と同義)を示し、Mは−O−、−S−または−NR
    5 −(R5 は前記と同義)を示し、R1 およびR2 は同
    一または異なっていてもよく、それぞれ水素、水酸基、
    低級アルキル、ハロゲン、アミノ、アシルまたはアルコ
    キシを示し、aは0または1を示し、bは0、1、2ま
    たは3を示す。但し、a=0のときはb=0であり、B
    は式(4)(このときJは−N<)で表される基を示
    し、a=1かつb=0のときは、Bは式(3)または式
    (4)(このときJは−CH<)で表される基を示
    す。〕で表される双環カルボン酸誘導体、またはその薬
    理学的に許容されうる塩。
  2. 【請求項2】 式(I)において、Lが−O−である請
    求項1記載の双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的
    に許容されうる塩。
  3. 【請求項3】 式(I)において、a=1かつb=0で
    あり、Bが式(3)または式(4)(このときJは−C
    H<)で表される基であり、かつ式(i)で表されるD
    においてp+q+r≦3である請求項1または2記載の
    双環カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されう
    る塩。
  4. 【請求項4】 式(I)において、a=1かつb=0で
    あり、Bが式(3)または式(4)(このときJは−C
    H<、f=2)で表される基であり、かつ式(i)で表
    されるDにおいてp+q+r=2である請求項1〜3の
    いずれかに記載の双環カルボン酸誘導体またはその薬理
    学的に許容されうる塩。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の双環カ
    ルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩を
    含む医薬組成物。
  6. 【請求項6】 糖蛋白GPIIb/IIIa拮抗剤である請求項
    5記載の医薬組成物。
JP3997495A 1994-06-06 1995-02-28 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途 Pending JPH08231548A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3997495A JPH08231548A (ja) 1995-02-28 1995-02-28 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途
EP95920272A EP0712844A4 (en) 1994-06-06 1995-06-06 NOVEL CARBOXYLIC ACID COMPOUND WITH FUSED CORE OR SALT THEREOF, AND ITS USE IN MEDICINE
KR1019960700627A KR960703856A (ko) 1994-06-06 1995-06-06 축합 고리를 갖는 카르복실산 화합물, 이의 염 및 이의 약학적 용도(novel fused-ring carboxylic acid compound or salt thereof, and medicinal use thereof)
PCT/JP1995/001119 WO1995033720A1 (fr) 1994-06-06 1995-06-06 Nouveau compose d'acide carboxylique a noyau fusionne ou sel de ce compose, et son utilisation en medecine
CN95190702A CN1131418A (zh) 1994-06-06 1995-06-06 新型稠环羧酸化合物或其盐及其医药用途
US08/591,537 US5635527A (en) 1994-06-06 1995-06-06 Carboxylic acid compound having condensed ring, salt thereof and pharmaceutical use thereof
CA002168858A CA2168858A1 (en) 1994-06-06 1995-06-06 Novel fused-ring carboxylic acid compound or salt thereof, and medicinal use thereof
TW084106042A TW415940B (en) 1994-06-06 1995-06-13 Condensed cyclic carboxylic acid compound or salt thereof, and medical composition containing which
US08/824,541 US5753670A (en) 1994-06-06 1997-03-26 Carboxylic acid compound having condensed ring, salt thereof and pharmaceutical use thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3997495A JPH08231548A (ja) 1995-02-28 1995-02-28 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08231548A true JPH08231548A (ja) 1996-09-10

Family

ID=12567933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3997495A Pending JPH08231548A (ja) 1994-06-06 1995-02-28 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08231548A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999011617A1 (fr) * 1997-09-01 1999-03-11 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. Nouveaux derives de naphtamide et sels de ces derives

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999011617A1 (fr) * 1997-09-01 1999-03-11 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. Nouveaux derives de naphtamide et sels de ces derives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6525042B1 (en) Sulfonyl derivatives
US5489594A (en) Platelet aggregation inhibitors
AU6345900A (en) Bradykinin B1 receptor antagonists
TW200911245A (en) Pyridone derivatives
CN104822680A (zh) 咪唑并吡啶化合物
UA95485C2 (uk) Пептидоміметики smac, що застосовують які інгібітори iap (інгібітор білків апоптозу)
SK1272000A3 (en) Heterocyclic derivatives which inhibit factor xa
JPH07179407A (ja) 新規縮合環系化合物またはその塩、およびその医薬用途
PL207651B1 (pl) Pochodne diazepanu lub ich sole i zawierające je kompozycja farmaceutyczna oraz inhibitor aktywowanego czynnika krzepnięcia krwi X
WO2003002554A1 (fr) Composes de piperazine
TW200829247A (en) 2-phenyl-6-aminocarbonyl-pyrimidine derivatives
US5635527A (en) Carboxylic acid compound having condensed ring, salt thereof and pharmaceutical use thereof
JPH06135938A (ja) 3,6−ジ置換ピリダジン誘導体
JP2002513790A (ja) Xa因子を阻害する複素環誘導体
US7361679B2 (en) 2-phenyl-3-heteroarylpropionic acid derivative or salt thereof and medicine containing the same
WO2002000606A1 (fr) Compose biphenyle
SK13832002A3 (sk) Pyrolidínové deriváty, spôsob ich prípravy, farmaceutický prostriedok s ich obsahom a ich použitie
JP4250423B2 (ja) アリール置換脂環式化合物及びそれを含有する医薬組成物
JP2010515699A (ja) キマーゼ阻害剤としてのスルホンアミド誘導体
JPH07330695A (ja) 新規カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途
SK17112002A3 (sk) Deriváty pyridin-2-ylaminoalkylkarbonylglycyl-beta-alanínu, spôsob ich prípravy, ich použitie a farmaceutický prostriedok s ich obsahom
JPH08231548A (ja) 新規双環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途
US20030130325A1 (en) Substituted tryptophan derivatives
JP2990042B2 (ja) 新規縮合環カルボン酸誘導体またはその塩、およびその医薬用途
JPH1017549A (ja) 二環性芳香族アミジン誘導体