JPH08231390A - カルニチン類を含む医薬組成物 - Google Patents
カルニチン類を含む医薬組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サイクロスポリンA、タクロリムス、デオキ
シスペルグアリンなどの免疫反応抑制剤によって生じる
腎毒症や血管毒症を軽減させる。 【解決手段】 L−カルニチン、アルカノイルL−カル
ニチンまたは医薬的に許容し得るそれらの塩を免疫反応
抑制剤と使用する。
シスペルグアリンなどの免疫反応抑制剤によって生じる
腎毒症や血管毒症を軽減させる。 【解決手段】 L−カルニチン、アルカノイルL−カル
ニチンまたは医薬的に許容し得るそれらの塩を免疫反応
抑制剤と使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腎毒性および血管毒
性を軽減した免疫反応抑制剤を提供する。
性を軽減した免疫反応抑制剤を提供する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明はサイクロスポ
リンAなどの免疫反応抑制剤を使用したときに生じる腎
毒症や血管毒症などを軽減するための技術を提供する。
リンAなどの免疫反応抑制剤を使用したときに生じる腎
毒症や血管毒症などを軽減するための技術を提供する。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は腎毒性および血
管毒性を有するサイクロスポリン−Aおよびその他の免
疫反応抑制剤を投与することによって得られる毒作用を
軽減させるためのL−カルニチンおよびそのアルカノイ
ル誘導体に関する。
管毒性を有するサイクロスポリン−Aおよびその他の免
疫反応抑制剤を投与することによって得られる毒作用を
軽減させるためのL−カルニチンおよびそのアルカノイ
ル誘導体に関する。
【0004】より特徴的には本発明はL−カルニチンま
たはアルカノイルL−カルニチンまたはその薬理学的に
許容し得る塩の協同使用に関し、ここに前記化合物の協
同使用とは、限定的ではないが同時投与、即ち活性成分
としてのL−カルニチン、アシルL−カルニチンまたは
それらの薬理学的に許容しうる塩と免疫反応抑制剤との
同時補給、または場合により適当な賦形剤に加えて前述
の活性成分の混合物を含む組合わせ製剤の投与を意味し
ている。
たはアルカノイルL−カルニチンまたはその薬理学的に
許容し得る塩の協同使用に関し、ここに前記化合物の協
同使用とは、限定的ではないが同時投与、即ち活性成分
としてのL−カルニチン、アシルL−カルニチンまたは
それらの薬理学的に許容しうる塩と免疫反応抑制剤との
同時補給、または場合により適当な賦形剤に加えて前述
の活性成分の混合物を含む組合わせ製剤の投与を意味し
ている。
【0005】アルカノイルL−カルニチン(アルカノイ
ル基は炭素数2〜6、例えばアセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリルおよびイソバレリル)が好ましい。
プロピオニルL−カルニチンが特に好ましい。L−カル
ニチンおよび前述のカルニチン誘導体の薬理学的に許容
し得る塩を使用してもよい。
ル基は炭素数2〜6、例えばアセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリルおよびイソバレリル)が好ましい。
プロピオニルL−カルニチンが特に好ましい。L−カル
ニチンおよび前述のカルニチン誘導体の薬理学的に許容
し得る塩を使用してもよい。
【0006】L−カルニチンまたはアルカノイルL−カ
ルニチンの薬理学的に許容し得る塩は分子内塩に加え
て、L−カルニチンまたはアルカノイルL−カルニチン
にそれぞれ酸を加えることによって調製され、望ましく
ない毒性または副作用を生じない全ての薬理学的に許容
し得る塩を含む。薬理学的に許容し得る酸付加塩の形成
法は薬理学分野においてよく知られている。
ルニチンの薬理学的に許容し得る塩は分子内塩に加え
て、L−カルニチンまたはアルカノイルL−カルニチン
にそれぞれ酸を加えることによって調製され、望ましく
ない毒性または副作用を生じない全ての薬理学的に許容
し得る塩を含む。薬理学的に許容し得る酸付加塩の形成
法は薬理学分野においてよく知られている。
【0007】適当な塩の例は、限定的ではないが、塩化
物、臭化物、オロテ−ト、酸アスパルテート、酸シトレ
ート、酸ホスフェート、フマレート、酸フマレート、ラ
クテート、マレエート、酸マレエート、酸オキザレー
ト、酸サルフェート、グルコースホスフェート、タート
レート、および酸タートレートがある。
物、臭化物、オロテ−ト、酸アスパルテート、酸シトレ
ート、酸ホスフェート、フマレート、酸フマレート、ラ
クテート、マレエート、酸マレエート、酸オキザレー
ト、酸サルフェート、グルコースホスフェート、タート
レート、および酸タートレートがある。
【0008】L−カルニチンおよびそれらの誘導体、特
にプロピオニルL−カルニチンの前述の新規保護活性
は、サイクロスポリンAおよびその他の腎毒および血管
毒を有する免疫反応抑制剤、例えばタクロリムス、ラパ
ミシン、アスコミシン、デオキシスペルグアリン、およ
びそれらの誘導体または類似物などに対して発揮される
ことが分かった。
にプロピオニルL−カルニチンの前述の新規保護活性
は、サイクロスポリンAおよびその他の腎毒および血管
毒を有する免疫反応抑制剤、例えばタクロリムス、ラパ
ミシン、アスコミシン、デオキシスペルグアリン、およ
びそれらの誘導体または類似物などに対して発揮される
ことが分かった。
【0009】L−カルニチンおよびそれらの誘導体は種
々の医薬組成物として、単独でまたはそれらの投与およ
び吸収を促進する賦形剤、アジュバンドなどと組合わせ
て投与してもよい。代わりにL−カルニチンまたはその
誘導体は免疫反応抑制剤と調合してもよい。
々の医薬組成物として、単独でまたはそれらの投与およ
び吸収を促進する賦形剤、アジュバンドなどと組合わせ
て投与してもよい。代わりにL−カルニチンまたはその
誘導体は免疫反応抑制剤と調合してもよい。
【0010】得られた医薬組成物(タブレット、カプセ
ル、顆粒、バイアル、注入ボトルなど)は経口または非
経口的に投与してもよい。
ル、顆粒、バイアル、注入ボトルなど)は経口または非
経口的に投与してもよい。
【0011】有機塩、グルコース、無機ホスフェート、
アミノ酸、ビタミンなどを助剤として、経口または非経
口的に投与し得る本発明組成物に加えてもよい。
アミノ酸、ビタミンなどを助剤として、経口または非経
口的に投与し得る本発明組成物に加えてもよい。
【0012】L−カルニチンの治療用への使用は既に知
られている。例えば、L−カルニチンは心臓血管分野で
急性および慢性の心筋虚血、狭心症、心性の不整脈およ
び心不全の治療に使用されてきた。腎臓病の分野では、
L−カルニチンは筋無力症や筋肉痙攣の襲撃に対処する
ため、通常の血液透析にかけられる慢性の尿毒症患者に
投与されてきた。
られている。例えば、L−カルニチンは心臓血管分野で
急性および慢性の心筋虚血、狭心症、心性の不整脈およ
び心不全の治療に使用されてきた。腎臓病の分野では、
L−カルニチンは筋無力症や筋肉痙攣の襲撃に対処する
ため、通常の血液透析にかけられる慢性の尿毒症患者に
投与されてきた。
【0013】別の治療用用途は総合的な非経口的養分補
給に際してHDL/LDL+VLDL比を正常値に復元
することにある。
給に際してHDL/LDL+VLDL比を正常値に復元
することにある。
【0014】また、アセチルL−カルニチンの治療用用
途としては虚血および心筋性不整脈、動脈の機能的抹消
血管疾病、例えばレイナウド病、および先端チアノーゼ
の治療および例えば老人性、早老性痴呆およびアルツハ
イマー病に見られる異常大脳代謝に侵された人の治療に
ついて知られている。
途としては虚血および心筋性不整脈、動脈の機能的抹消
血管疾病、例えばレイナウド病、および先端チアノーゼ
の治療および例えば老人性、早老性痴呆およびアルツハ
イマー病に見られる異常大脳代謝に侵された人の治療に
ついて知られている。
【0015】またプロピオニルL−カルニチンはそれ自
体心臓血管の異常および抹消血管疾病の治療に供される
ことも知られている。
体心臓血管の異常および抹消血管疾病の治療に供される
ことも知られている。
【0016】しかしながら、カルニチンおよびその誘導
体の従来知られていた治療用途と本発明の主題を為すそ
れとの間には相関性は存在しない。
体の従来知られていた治療用途と本発明の主題を為すそ
れとの間には相関性は存在しない。
【0017】高血圧と動脈疾患とはしばしばサイクロス
ポリンAの投与に付随して生ずる現象であり、肝レベル
では腎機能の悪化の形をとる(クリントマルン・ジー・
ビー・ジー、イワツク・ジー、スタツェル・テイー・ア
ール・ランチェット2、470, 1981(Klintmaln
G.B.G.,Iwatsuk G.,Stazel T.R.,Lancet 2,4
70,1981))。
ポリンAの投与に付随して生ずる現象であり、肝レベル
では腎機能の悪化の形をとる(クリントマルン・ジー・
ビー・ジー、イワツク・ジー、スタツェル・テイー・ア
ール・ランチェット2、470, 1981(Klintmaln
G.B.G.,Iwatsuk G.,Stazel T.R.,Lancet 2,4
70,1981))。
【0018】サイクロスポリンAにより生じる腎毒は実
際管萎縮と糸球虚血を伴う一般的な動脈疾患をもたらす
(ジャクソン・エヌ・エム, ハンス・エイチ・デー,
ジェイ・ファルム・エキスプ・セル, 242,749,
1987(Jackson N.M.,Humes H.D.,J.Pharm.
Exp.Ther.,242,749,1987))。
際管萎縮と糸球虚血を伴う一般的な動脈疾患をもたらす
(ジャクソン・エヌ・エム, ハンス・エイチ・デー,
ジェイ・ファルム・エキスプ・セル, 242,749,
1987(Jackson N.M.,Humes H.D.,J.Pharm.
Exp.Ther.,242,749,1987))。
【0019】したがって、それに伴う肝機能の低下は、
サイクロスポリンAを高い投与量で投与することに対
し、およびサイクロスポリンAが投与される多くの治
療、例えば器官の移植、リウマチ様関節炎、乾癬、糖尿
病、メリタスおよび多くの他の免疫学的疾病において要
求される、免疫反応抑制効果を得るために必要な長い期
間に対し非常に限定的な因子となる。
サイクロスポリンAを高い投与量で投与することに対
し、およびサイクロスポリンAが投与される多くの治
療、例えば器官の移植、リウマチ様関節炎、乾癬、糖尿
病、メリタスおよび多くの他の免疫学的疾病において要
求される、免疫反応抑制効果を得るために必要な長い期
間に対し非常に限定的な因子となる。
【0020】治療上の使用を制限する類似の血管毒およ
び腎毒作用はまた、他の免疫反応抑制剤、例えばタクロ
リムス(FK−506としても知られている)、ラパミシ
ン、デオキシスペルグアリン、およびそれら類縁体およ
び誘導体によっても引き起こされる(フング・ワイ・ワ
イ, アレシアニ・エム, アバーエルマンド・ケイ,ト
ランスプラント・プロク, 23, 105, 1991;
マクキャンレイ・ワイ, フング・ワイ・ワイ, スタ
ーゼル・テイー・イー, トランスプラント・プロク,
23, 3143,1991; カルネ・アール・ワイ、
コリア・ジェイ、 リム・エス, ランセット 2,2
27, 1989; オチアイ・テイー・ジェイ, イソ
ノ・ケイ, トランスプランテイション 56,15,1
989;スズキ・エス, アン・ニューヨーク, アカデ
ム・サイエンス 696, 263, 1993; アメ
ミジア・エイチ, アン・ニューヨーク, アカデム・サ
イエンス 685, 196,1993(Fung Y.Y.,A
lessiani M.,Aba−Elmad K.,Transplant Proc.,2
3,105,1991;McCanley Y.,Fung Y.Y.,Starzel
T.E.,Transplant Proc.,23,3143,1991;Calne R.
Y.,Collier J.,Lim S.,Lancet 2,227,1989:Och
iai T.J.,Isono K.,Transplantation56,15,1989;
Suzuki S.,Ann.N.Y.Acad.Sci.696,263,1993;A
memija H.,Ann.N.Y.Acad.Sci.685,196,1993))。
び腎毒作用はまた、他の免疫反応抑制剤、例えばタクロ
リムス(FK−506としても知られている)、ラパミシ
ン、デオキシスペルグアリン、およびそれら類縁体およ
び誘導体によっても引き起こされる(フング・ワイ・ワ
イ, アレシアニ・エム, アバーエルマンド・ケイ,ト
ランスプラント・プロク, 23, 105, 1991;
マクキャンレイ・ワイ, フング・ワイ・ワイ, スタ
ーゼル・テイー・イー, トランスプラント・プロク,
23, 3143,1991; カルネ・アール・ワイ、
コリア・ジェイ、 リム・エス, ランセット 2,2
27, 1989; オチアイ・テイー・ジェイ, イソ
ノ・ケイ, トランスプランテイション 56,15,1
989;スズキ・エス, アン・ニューヨーク, アカデ
ム・サイエンス 696, 263, 1993; アメ
ミジア・エイチ, アン・ニューヨーク, アカデム・サ
イエンス 685, 196,1993(Fung Y.Y.,A
lessiani M.,Aba−Elmad K.,Transplant Proc.,2
3,105,1991;McCanley Y.,Fung Y.Y.,Starzel
T.E.,Transplant Proc.,23,3143,1991;Calne R.
Y.,Collier J.,Lim S.,Lancet 2,227,1989:Och
iai T.J.,Isono K.,Transplantation56,15,1989;
Suzuki S.,Ann.N.Y.Acad.Sci.696,263,1993;A
memija H.,Ann.N.Y.Acad.Sci.685,196,1993))。
【0021】サイクロスポリンAがポリペプチドであ
り、正確には菌、例えばトイポクラジウム・インフラチ
ウムおよびトリコデルマ・ポリポルム(カハン・ビー・
デーエデイション サイクロスポリン、グルネおよびス
フラトン, オルランド, 1983; ドレイフス・エ
ム・エイチ, ホフマン・エイチ, リタイ・ヨーロッパ
・ジェイ・エイプル・マイクロバイオール, 3, 12
5, 1976(KahanB.D.Ed.Cyclosporine.Grunn
e and Sfratton,Orlando,1983;DreyfussM.H.,Ho
ffman H.,Ritai Europ.J.Appl.Microbiol,3,125,
1976))のサイクロペプチド代謝産物であり、一方、アス
コマイシンがマクロライド系抗生物質である(アロイ・
テイー, ジェイ: アンチバイオト 15, 110,
1962(Aroi T.,J:Antibiot.15,110,1962))のと
同様に、タクロリムスおよびラパミシンがストレプトマ
イセス・ツクバエンシス(キモ・テイら,コル, アンチ
バイオト 40, 1249, 1987(Kimo T.et
Coll.,J.Antibiot.40,1249,1987))およびストレプト
ミセス・ハイグロスコピクス(ビジナ・シー・エイ,ク
デルスキー・エイ, スジョール・エヌ,アンテイバイ
オト 28, 721, 1975(Vezina C.A.,Kud
elski A.,Schjol N.,Antibiot.28,721,1975))から
それぞれ単離されたマクロライド系抗生物質であるにも
かかわらず、それらの分子構造は立体配座上の類似性を
有し、そのことによって何故それらが免疫反応抑制応答
の基礎となるサイクロフィリンとカルシニューリンのご
とき類似の細胞内蛋白構造体に結合する全ての能力に関
して類似の作用機構を有しているかを説明することがで
きる。この類似作用機構はまた第2の毒作用、特にこれ
らの薬剤が引き起こす事のできる血管および腎レベルで
の毒作用の発生において観察される類似性をも説明して
いるであろう。
り、正確には菌、例えばトイポクラジウム・インフラチ
ウムおよびトリコデルマ・ポリポルム(カハン・ビー・
デーエデイション サイクロスポリン、グルネおよびス
フラトン, オルランド, 1983; ドレイフス・エ
ム・エイチ, ホフマン・エイチ, リタイ・ヨーロッパ
・ジェイ・エイプル・マイクロバイオール, 3, 12
5, 1976(KahanB.D.Ed.Cyclosporine.Grunn
e and Sfratton,Orlando,1983;DreyfussM.H.,Ho
ffman H.,Ritai Europ.J.Appl.Microbiol,3,125,
1976))のサイクロペプチド代謝産物であり、一方、アス
コマイシンがマクロライド系抗生物質である(アロイ・
テイー, ジェイ: アンチバイオト 15, 110,
1962(Aroi T.,J:Antibiot.15,110,1962))のと
同様に、タクロリムスおよびラパミシンがストレプトマ
イセス・ツクバエンシス(キモ・テイら,コル, アンチ
バイオト 40, 1249, 1987(Kimo T.et
Coll.,J.Antibiot.40,1249,1987))およびストレプト
ミセス・ハイグロスコピクス(ビジナ・シー・エイ,ク
デルスキー・エイ, スジョール・エヌ,アンテイバイ
オト 28, 721, 1975(Vezina C.A.,Kud
elski A.,Schjol N.,Antibiot.28,721,1975))から
それぞれ単離されたマクロライド系抗生物質であるにも
かかわらず、それらの分子構造は立体配座上の類似性を
有し、そのことによって何故それらが免疫反応抑制応答
の基礎となるサイクロフィリンとカルシニューリンのご
とき類似の細胞内蛋白構造体に結合する全ての能力に関
して類似の作用機構を有しているかを説明することがで
きる。この類似作用機構はまた第2の毒作用、特にこれ
らの薬剤が引き起こす事のできる血管および腎レベルで
の毒作用の発生において観察される類似性をも説明して
いるであろう。
【0022】サイクロスポリンおよび他の同様の血管毒
免疫反応抑制剤における腎毒作用の低減は、従ってこれ
らの化合物の治療特性を十分に発現させ、あるいはそれ
らにより長期の治療を可能にして完全な治療効果を達成
するために非常に重要であると思われる。カルニチンと
その上記誘導体、特にプロピオニルL−カルニチンはサ
イクロスポリンAの腎毒作用を、他の同様の血管毒免疫
反応抑制剤、たとえばタクロリムスおよびその類似体の
ごとく、高い投与量と長期間にわたる、よく知られた危
険な毒性副作用、特に腎毒型毒性の発生による投与の停
止を余儀なくされることなく使用することを可能にする
ような方法で減少させることができる。
免疫反応抑制剤における腎毒作用の低減は、従ってこれ
らの化合物の治療特性を十分に発現させ、あるいはそれ
らにより長期の治療を可能にして完全な治療効果を達成
するために非常に重要であると思われる。カルニチンと
その上記誘導体、特にプロピオニルL−カルニチンはサ
イクロスポリンAの腎毒作用を、他の同様の血管毒免疫
反応抑制剤、たとえばタクロリムスおよびその類似体の
ごとく、高い投与量と長期間にわたる、よく知られた危
険な毒性副作用、特に腎毒型毒性の発生による投与の停
止を余儀なくされることなく使用することを可能にする
ような方法で減少させることができる。
【0023】以下に、L−カルニチンおよびその誘導
体、特にプロピオニルL−カルニチンの投与がサイクロ
スポリンA、タクロリムスおよび他の類似の免疫反応抑
制剤の毒作用を殆んど零にする点まで減少させるのに適
していることを示す多くの薬理学的試験を示すが、肝臓
において特に著しい。
体、特にプロピオニルL−カルニチンの投与がサイクロ
スポリンA、タクロリムスおよび他の類似の免疫反応抑
制剤の毒作用を殆んど零にする点まで減少させるのに適
していることを示す多くの薬理学的試験を示すが、肝臓
において特に著しい。
【0024】試験免疫反応抑制剤によって生じた毒性エンドセリン因子の
阻害試験 実質的な試験結果はサイクロスポリンAがエンドセリン
およびヒスタミンを含むエンドセリン類からその高血圧
および腎毒作用に応答性の種々の因子を放すことができ
ることを示す(コン・ブイ, スグイラ・エム, イマガ
ミ・テイー, フーバー・アール, キドニー・イント
37, 1487, 1990(Kon V.,Suguira M.,
Imagami T.,Hoover R.,Kidney Int.37,1487,199
0))。
阻害試験 実質的な試験結果はサイクロスポリンAがエンドセリン
およびヒスタミンを含むエンドセリン類からその高血圧
および腎毒作用に応答性の種々の因子を放すことができ
ることを示す(コン・ブイ, スグイラ・エム, イマガ
ミ・テイー, フーバー・アール, キドニー・イント
37, 1487, 1990(Kon V.,Suguira M.,
Imagami T.,Hoover R.,Kidney Int.37,1487,199
0))。
【0025】試験はL−カルニチンまたはプロピオニル
L−カルニチンの投与がサイクロスポリンA毒作用に対
して応答し得るこれらの物質の放出を阻害しあるいは吸
収することができることを示している。
L−カルニチンの投与がサイクロスポリンA毒作用に対
して応答し得るこれらの物質の放出を阻害しあるいは吸
収することができることを示している。
【0026】これらの結果は、サイクロスポリンAの投
与量を増加し(1, 2, 4, 8mg/l)、腎組織によっ
て放出されたヒスタミンとエンドセリンの量を還流液体
上で評価することにより、灌流したラットの肝臓で行っ
た一群の実験で得た。
与量を増加し(1, 2, 4, 8mg/l)、腎組織によっ
て放出されたヒスタミンとエンドセリンの量を還流液体
上で評価することにより、灌流したラットの肝臓で行っ
た一群の実験で得た。
【0027】L−カルニチン、アセチルL−カルニチ
ン、およびプロピルL−カルニチンを2種の異なった投
与量(2mg/lおよび5mg/l)で、サイクロスポリンA投
前に注射し、放出されるヒスタミンとエンドセリン−1
の量を、回収された腎の還流流体上で、蛍光定量法およ
びRIAを用いそれぞれ再測定した。
ン、およびプロピルL−カルニチンを2種の異なった投
与量(2mg/lおよび5mg/l)で、サイクロスポリンA投
前に注射し、放出されるヒスタミンとエンドセリン−1
の量を、回収された腎の還流流体上で、蛍光定量法およ
びRIAを用いそれぞれ再測定した。
【0028】サイクロスポリンAのみによって、および
カルニチンによる予防処置後に放出されるヒスタミンと
エンドセリン−1の量の比から、この予防処置によって
生じるヒスタミンとエンドセリン−1の放出量の減少は
非常に顕著であると思われる。最も著しい減少はプロピ
ルL−カルニチンの投与で得られるものである(ヒスタ
ミンとエンドセリンの減少はそれぞれ59以上および6
8%以上である)。即ちサイクロスポリン腎毒に対して
応答する重要な因子はカルニチン、特にプロピルL−カ
ルニチンによって阻害されることを示している。
カルニチンによる予防処置後に放出されるヒスタミンと
エンドセリン−1の量の比から、この予防処置によって
生じるヒスタミンとエンドセリン−1の放出量の減少は
非常に顕著であると思われる。最も著しい減少はプロピ
ルL−カルニチンの投与で得られるものである(ヒスタ
ミンとエンドセリンの減少はそれぞれ59以上および6
8%以上である)。即ちサイクロスポリン腎毒に対して
応答する重要な因子はカルニチン、特にプロピルL−カ
ルニチンによって阻害されることを示している。
【0029】ここに多くの実験例とその結果を示す。サイクロスポリンA(2mg/l)で灌流した単離肝臓上で
のヒスタミンとエンドセリン−1の放出に対するカルニ
チンによる保護
のヒスタミンとエンドセリン−1の放出に対するカルニ
チンによる保護
【表1】 (*)1分間灌流後の値
【0030】同様の好ましい結果がサイクロスポリンA
に代えてタクロリムスを用い、灌流単離肝臓からヒスタ
ミンとエンドセリン−1の評価により得られた。
に代えてタクロリムスを用い、灌流単離肝臓からヒスタ
ミンとエンドセリン−1の評価により得られた。
【0031】この場合もまたタクロリムスで生じるヒス
タミンとエンドセリン−1両方の放出の阻害作用はそれ
ぞれ45%以上および60%以上であった。
タミンとエンドセリン−1両方の放出の阻害作用はそれ
ぞれ45%以上および60%以上であった。
【0032】サイクロスポリンA(400mcg/l)で灌流
した単離したラットの肝臓上でのヒスタミンとエンドセ
リン−1の放出に対するカルニチンによる保護
した単離したラットの肝臓上でのヒスタミンとエンドセ
リン−1の放出に対するカルニチンによる保護
【表2】
【0033】腎細管酵素での免疫反応抑制剤の毒作用の
阻害試験 サイクロスポリンAにより、および他の血管毒免疫反応
抑制剤によって生じる腎毒のよく知られた作用の一つ
は、それらが酵素マーカー、例えばアラニンーアミノペ
プチダーゼ(AAP)およびN−アセチル−グルコサミダ
ーゼ(NAG)のアッセイにより評価することのできる腎
細管損傷の原因となると言うことである。
阻害試験 サイクロスポリンAにより、および他の血管毒免疫反応
抑制剤によって生じる腎毒のよく知られた作用の一つ
は、それらが酵素マーカー、例えばアラニンーアミノペ
プチダーゼ(AAP)およびN−アセチル−グルコサミダ
ーゼ(NAG)のアッセイにより評価することのできる腎
細管損傷の原因となると言うことである。
【0034】サイクロスポリンA(2mg/l)でまたはタ
クロリムスで灌流した単離ラットの肝臓上で行った一連
の実験において、AAPとNAGの両方の実質的な放出
は、実際に検出可能であり、実質的な細管の損傷を示
す。対比により、カルニチン、特にプロピオニルL−カ
ルニチンの予防投与はそれらの毒性の信号の発生を50
%以上(減少%)減少し、サイクロスポリンA灌流の場合
にはプロピオニルL−カルニチン投与(5mg/l)の結果
AAP放出50%以上、NAG放出55%以上の減少を
示し、タクロリムス灌流の場合にはそれぞれ50%およ
び58%減少した。
クロリムスで灌流した単離ラットの肝臓上で行った一連
の実験において、AAPとNAGの両方の実質的な放出
は、実際に検出可能であり、実質的な細管の損傷を示
す。対比により、カルニチン、特にプロピオニルL−カ
ルニチンの予防投与はそれらの毒性の信号の発生を50
%以上(減少%)減少し、サイクロスポリンA灌流の場合
にはプロピオニルL−カルニチン投与(5mg/l)の結果
AAP放出50%以上、NAG放出55%以上の減少を
示し、タクロリムス灌流の場合にはそれぞれ50%およ
び58%減少した。
【0035】タクロリムス(400mcg/l)により生じた
腎細管損傷に対するカルニチン保護作用の酵素アラニン
ーアミノペプチダーゼ(AAP)とN−アセチルグルコサ
ミニダ−ゼ(NAG)のアッセイによる評価
腎細管損傷に対するカルニチン保護作用の酵素アラニン
ーアミノペプチダーゼ(AAP)とN−アセチルグルコサ
ミニダ−ゼ(NAG)のアッセイによる評価
【表3】
【0036】サイクロスポリンA(2mg/l)により生じ
た腎細管損傷に対するカルニチン保護作用の酵素アラニ
ンーアミノペプチダーゼ(AAP)とN−アセチルグルコ
サミニダ−ゼ(NAG)のアッセイによる評価
た腎細管損傷に対するカルニチン保護作用の酵素アラニ
ンーアミノペプチダーゼ(AAP)とN−アセチルグルコ
サミニダ−ゼ(NAG)のアッセイによる評価
【表4】 *灌流5分後の値
【0037】免疫反応抑制剤によって生じる腎性高血圧
症のカルニチンによる阻害試験 サイクロスポリンAによって生じる腎性高血圧症は主と
してサイクロスポリンAにより生じる腎糸球体動脈の血
管狭窄および他の腎毒性作用による。我々の試験におい
て、カルニチン類の投与およびプロピオニルL−カルニ
チンの投与はまたこのサイクロスポリンによる毒作用を
顕著に阻害することができる。このカルニチン類の保護
作用の証拠は灌流したラットの腎臓を用い、腎臓の動脈
につないだマノメーターにより血圧を測定することによ
り得られる。これらの試験によってL−カルニチン、特
にプロピオニルL−カルニチンの予防投与が顕著にサイ
クロスポリン(2mg/l)によって生じる高血圧値を減少
させることを示している。
症のカルニチンによる阻害試験 サイクロスポリンAによって生じる腎性高血圧症は主と
してサイクロスポリンAにより生じる腎糸球体動脈の血
管狭窄および他の腎毒性作用による。我々の試験におい
て、カルニチン類の投与およびプロピオニルL−カルニ
チンの投与はまたこのサイクロスポリンによる毒作用を
顕著に阻害することができる。このカルニチン類の保護
作用の証拠は灌流したラットの腎臓を用い、腎臓の動脈
につないだマノメーターにより血圧を測定することによ
り得られる。これらの試験によってL−カルニチン、特
にプロピオニルL−カルニチンの予防投与が顕著にサイ
クロスポリン(2mg/l)によって生じる高血圧値を減少
させることを示している。
【0038】プロピオニルL−カルニチン(2mg/l)の
投与によって生じる減少率は約20%であり、プロピオ
ニルL−カルニチン(5mg/l)では約60%である。タ
クロリムス400mcg/lで生じる高血圧においてプロピ
オニルL−カルニチンの同じ投与量での減少率はそれぞ
れ28%および36%である。
投与によって生じる減少率は約20%であり、プロピオ
ニルL−カルニチン(5mg/l)では約60%である。タ
クロリムス400mcg/lで生じる高血圧においてプロピ
オニルL−カルニチンの同じ投与量での減少率はそれぞ
れ28%および36%である。
【0039】サイクロスポリンA(2mg/l)により生じ
る腎性高血圧症に及ぼすカルニチンの保護作用
る腎性高血圧症に及ぼすカルニチンの保護作用
【表5】
【0040】タクロリムス(400mcg/l)により生じる
腎性高血圧症に及ぼすカルニチンの保護作用
腎性高血圧症に及ぼすカルニチンの保護作用
【表6】
【0041】サイクロスポリンAで生じる腎毒症に対す
るカルニチンの保護作用の形態測定による評価 ホルマリン中に固定し、ヘマトキシリン−エオシンで汚
染した肝臓の断片に形態測定法を用い、腎糸球体レベル
における毛細血管束のバウマン・カプセルに対する比
(CD/BD比)、および内径の基礎膜に対する比(ID
/ED比)を光学顕微鏡に取り付けたマイクロメーター
によって測定し、CD/BD比における減少とID/E
D比における増加とをインデックスとすることにより、
それから単離したラットの肝臓中のサイクロスポリンA
により生じる肝機能の低下をL−カルニチン、特にプロ
ピオニルL−カルニチンの予防投与によって正常値に戻
し得ることがわかる。
るカルニチンの保護作用の形態測定による評価 ホルマリン中に固定し、ヘマトキシリン−エオシンで汚
染した肝臓の断片に形態測定法を用い、腎糸球体レベル
における毛細血管束のバウマン・カプセルに対する比
(CD/BD比)、および内径の基礎膜に対する比(ID
/ED比)を光学顕微鏡に取り付けたマイクロメーター
によって測定し、CD/BD比における減少とID/E
D比における増加とをインデックスとすることにより、
それから単離したラットの肝臓中のサイクロスポリンA
により生じる肝機能の低下をL−カルニチン、特にプロ
ピオニルL−カルニチンの予防投与によって正常値に戻
し得ることがわかる。
【0042】サイクロスポリンAによって生じる腎糸球
体と管状体の形態測定上の変化に及ぼすカルニチンの保
護作用
体と管状体の形態測定上の変化に及ぼすカルニチンの保
護作用
【表7】
【0043】
【発明の効果】L−カルニチン類を使用することにより
サイクロスポリンAなどの免疫反応抑制剤によって生じ
る腎毒症や血管毒症が軽減される。
サイクロスポリンAなどの免疫反応抑制剤によって生じ
る腎毒症や血管毒症が軽減される。
フロントページの続き (72)発明者 ルイージ・モスコーニ イタリア、ローマ、ビア・ポッジョ・モイ アーノ1番
Claims (3)
- 【請求項1】 活性成分としてL−カルニチン、アルカ
ノイル基が炭素数2〜6の直鎖または分岐を有するアル
カノイルL−カルニチンまたは薬学的に許容し得るそれ
らの塩、免疫反応抑制剤および薬学的に許容し得る賦形
剤を含む、経口的または非経口的に投与し得る医薬組成
物。 - 【請求項2】 アルカノイルL−カルニチンがアセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、およびイソバ
レリルL−カルニチンまたは薬学的に許容し得るそれら
の塩から選ばれ、免疫反応抑制剤がサイクロスポリン
A、タクロリムス、ラパミシンおよびデオキシスペルグ
アリンから選ばれる請求項1記載の医薬組成物。 - 【請求項3】 L−カルニチンまたはアルカノイルL−
カルニチンの薬学的に許容される塩がクロリド、ブロミ
ド、オロテイト、酸アスパルテート、酸シトレート、酸
ホスフェート、フマレート、酸フマレート、ラクテー
ト、マレエート、酸マレエート、酸オキザレート、酸サ
ルフェート、グルコースホスフェート、タートレートお
よび酸タートレートから選ばれる請求項1または2記載
の医薬組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
IT95RM000037A IT1277147B1 (it) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | Uso della carnitina e i suoi derivati per ridurre gli effetti tossici della ciclosporina-a e di altri farmaci immunosoppressivi. |
IT95A000037 | 1995-12-22 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08231390A true JPH08231390A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=11402949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8008347A Pending JPH08231390A (ja) | 1995-01-20 | 1996-01-22 | カルニチン類を含む医薬組成物 |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US5955424A (ja) |
EP (1) | EP0722724B1 (ja) |
JP (1) | JPH08231390A (ja) |
KR (1) | KR100443730B1 (ja) |
AT (1) | ATE177946T1 (ja) |
CA (1) | CA2167456A1 (ja) |
DE (1) | DE69508551T2 (ja) |
DK (1) | DK0722724T3 (ja) |
ES (1) | ES2130509T3 (ja) |
GR (1) | GR3030545T3 (ja) |
IT (1) | IT1277147B1 (ja) |
TW (1) | TW445145B (ja) |
ZA (1) | ZA96431B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004510824A (ja) * | 2000-10-12 | 2004-04-08 | ファルマ・マール・ソシエダード・アノニマ | ガンの治療 |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
UA65587C2 (en) * | 1997-10-09 | 2004-04-15 | Baker Norton Pharma | Method for preventing nephrotoxicity induced by cyclosporins or tacrolimus |
IT1306179B1 (it) | 1999-07-28 | 2001-05-30 | Sigma Tau Healthscience Spa | Composizione per la prevenzione e cura delle disfunzioni e patologierenali di tipo tossico e funzionale. |
IT1316998B1 (it) * | 2000-03-02 | 2003-05-26 | Sigma Tau Healthscience Spa | Composizione per la prevenzione e/o il trattamento degli effetticitotossici indotti dall'uso di agenti immunosoppressori. |
ITRM20010293A1 (it) * | 2001-05-29 | 2002-11-29 | Sigma Tau Ind Farmaceuti | Uso della acetil-l-carnetina per la preparazione di un medicamento per la prevenzione del dolore. |
US20050232911A1 (en) * | 2004-04-19 | 2005-10-20 | Schreiber Brian D | Prevention and treatment of metabolic abnormalities associated with excess intramyocellular lipid |
US20070087975A1 (en) * | 2005-10-17 | 2007-04-19 | Sigma-Tau Industrie Farmaceutiche Riunite Spa | Compound useful for the prevention and treatment of left ventricular hypertrophy in dialysed patients |
CN102038671B (zh) * | 2010-06-29 | 2012-07-04 | 辽宁思百得医药科技有限公司 | 包含左卡尼汀和羟苯磺酸盐的药物组合物 |
WO2016099214A1 (ko) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 가톨릭대학교 산학협력단 | 메트포민을 포함하는 면역억제제로 인한 신장 독성 완화용 조성물 및 이를 포함하는 면역질환 예방 또는 치료용 조성물 |
KR101760510B1 (ko) | 2014-12-18 | 2017-07-21 | 가톨릭대학교 산학협력단 | 메트포민을 포함하는 면역억제제로 인한 신장 독성 완화용 조성물 및 이를 포함하는 면역질환 예방 또는 치료용 조성물 |
IT201900007446A1 (it) * | 2019-05-29 | 2020-11-29 | Giuseppe Castellano | Composizione comprendente citrato e carnitina in grado di attivare la produzione della proteina klotho |
CN115469026B (zh) * | 2022-07-14 | 2023-10-20 | 中日友好医院(中日友好临床医学研究所) | 用于检测环孢素a肾毒性相关标志物的检测试剂、试剂盒及其用途 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1195852B (it) * | 1986-07-04 | 1988-10-27 | Sigma Tau Ind Farmaceuti | Impiego di l-carnitina nel trattamento degli effetti tossici indotti dall'inalazione di alotano e di altri anestitici generali alogenati |
JPH01213258A (ja) * | 1988-02-23 | 1989-08-28 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | カルニチンおよびカルニチンアミドの精製法 |
-
1995
- 1995-01-20 IT IT95RM000037A patent/IT1277147B1/it active IP Right Grant
- 1995-12-22 AT AT95120394T patent/ATE177946T1/de not_active IP Right Cessation
- 1995-12-22 DE DE69508551T patent/DE69508551T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1995-12-22 EP EP95120394A patent/EP0722724B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-12-22 DK DK95120394T patent/DK0722724T3/da active
- 1995-12-22 ES ES95120394T patent/ES2130509T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1995-12-26 TW TW084113879A patent/TW445145B/zh not_active IP Right Cessation
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1996
- 1996-01-03 US US08/580,993 patent/US5955424A/en not_active Expired - Fee Related
- 1996-01-17 CA CA002167456A patent/CA2167456A1/en not_active Abandoned
- 1996-01-19 KR KR1019960001086A patent/KR100443730B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1996-01-19 ZA ZA96431A patent/ZA96431B/xx unknown
- 1996-01-22 JP JP8008347A patent/JPH08231390A/ja active Pending
-
1997
- 1997-09-08 US US08/925,485 patent/US5958941A/en not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-06-16 GR GR990401622T patent/GR3030545T3/el unknown
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---|---|---|---|---|
JP2004510824A (ja) * | 2000-10-12 | 2004-04-08 | ファルマ・マール・ソシエダード・アノニマ | ガンの治療 |
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Publication number | Publication date |
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ITRM950037A0 (it) | 1995-01-20 |
US5955424A (en) | 1999-09-21 |
ITRM950037A1 (it) | 1996-07-20 |
DE69508551T2 (de) | 1999-09-02 |
TW445145B (en) | 2001-07-11 |
DK0722724T3 (da) | 1999-10-11 |
US5958941A (en) | 1999-09-28 |
DE69508551D1 (de) | 1999-04-29 |
ES2130509T3 (es) | 1999-07-01 |
EP0722724B1 (en) | 1999-03-24 |
IT1277147B1 (it) | 1997-11-04 |
EP0722724A1 (en) | 1996-07-24 |
KR100443730B1 (ko) | 2004-10-14 |
ATE177946T1 (de) | 1999-04-15 |
CA2167456A1 (en) | 1996-07-21 |
ZA96431B (en) | 1996-08-08 |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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